JPH06256187A - キノリジノン化合物またはその塩を含有する鎮咳・去痰剤 - Google Patents

キノリジノン化合物またはその塩を含有する鎮咳・去痰剤

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JPH06256187A
JPH06256187A JP4148093A JP4148093A JPH06256187A JP H06256187 A JPH06256187 A JP H06256187A JP 4148093 A JP4148093 A JP 4148093A JP 4148093 A JP4148093 A JP 4148093A JP H06256187 A JPH06256187 A JP H06256187A
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JP4148093A
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Takumi Imai
巧 今井
Jun Hiroi
純 広井
Takeshi Miyata
健 宮田
Kazuo Takahama
和夫 高濱
Hirofumi Kai
広文 甲斐
Youichirou Isohama
洋一郎 磯濱
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式: 【化1】 (式中、R1 はアミド化されたカルボキシ基等、R4
水素等、R2 は水素等、R3 はアリールオキシ基等を意
味し、R2 およびR3 はキノリジノン環のいかなる位置
にも位置でき、かつ互いに結合して−CH2CH2CH2
−等を形成することができる)で示されるキノリジノン
化合物またはその塩を含有する鎮咳・去痰剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鎮咳・去痰剤に関す
る。より詳細には、この発明は式:
【化2】 (式中、R1 はカルボキシ基、アミド化されたカルボキ
シ基、シアノ基、チオカルバモイル基またはテトラゾリ
ル基;R4 は水素またはアリール基;R2 は水素、ヒド
ロキシ基、低級アルキル基または低級アルコキシ基;R
3 は水素、ヒドロキシ基、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、低級アルケニルオキシ基、適当な置換基を有し
ていてもよいアリール基、アリールチオ基、アロイル
基、アル(低級)アルキル基、アレーンスルホニル基、
適当な置換基を有していてもよいアリールアミノ基また
はアリールオキシ基をそれぞれ意味し、R2 およびR3
はキノリジノン環のいかなる位置にも位置することがで
き、かつ互いに結合して−CH2CH2CH2−、−CH
=CH−または−CH=CH−CH=CH−を形成する
ことができる。)で示されるキノリジノン化合物または
その塩を含有する鎮咳・去痰剤に関する。
【0002】
【従来の技術】この発明で使用されるキノリジノン化合
物(I)は公知であり、抗アレルギー剤および抗潰瘍剤
として有用であることが特開昭60−222482号に
記載されている。
【0003】
【発明の構成】この発明の発明者らは、鋭意研究の結
果、キノリジノン化合物(I)またはその塩が鎮咳・去
痰作用を有することを見いだし、この発明を完成した。
従って、この発明の目的は気道の炎症性疾患などに伴う
咳や喀痰排出障害などに有用なキノリジノン化合物
(I)またはその塩を含有する鎮咳・去痰剤を提供する
ことにある。
【0004】キノリジノン化合物(I)に関して、R
1 、R2 、R3 およびR4 の定義並びにその好適な例に
ついて下記のごとく詳細に説明する。「低級」とは、特
に指示がなければ、炭素原子1〜6個を意味するものと
する。好適な「低級アルキル」および「アル(低級)ア
ルキル」の好適な「低級アルキル部分」としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシル等のような炭
素原子1〜6個を有する直鎖状アルキル基または分枝鎖
状アルキル基が挙げられる。好適な「低級アルキコシ
基」としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、第三級ブトキシ
基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等、好ましく
は炭素原子1〜4個を有するものが挙げられる。好適な
「低級アルケニルオキシ基」としては、ビニルオキシ
基、アリルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、1(ま
たは2)−ブテニルオキシ基、2−ペンチニルオキシ基
等、好ましくは炭素原子2〜4個を有するものが挙げら
れる。
【0005】好適な「保護されたカルボキシ基」として
は、後述のような「エステル化されたカルボキシ基」が
挙げられる。エステル化されたカルボキシ基のエステル
部分の好適な例としては、例えばメチルエステル、エチ
ルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステ
ル、ブチルエステル、イソブチルエステル、第三級ブチ
ルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、1
−シクロプロピルエチルエステル等の、適当な置換基を
少なくとも1個有していてもよい低級アルキルエステ
ル、その例として例えばアセトキシメチルエステル、プ
ロピオニルオキシメチルエステル、ブチリルオキシメチ
ルエステル、イソブチリルオキシメチルエステル、バレ
リルオキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエ
ステル、ヘキサノイルオキシメチルエステル、1(また
は2)−アセトキシエチルエステル、1(または2また
は3)−アセトキシプロピルエステル、1(または2ま
たは3または4)−アセトキシブチルエステル、1(ま
たは2)−プロピオニルオキシエチルエステル、1(ま
たは2または3)−プロピオニルオキシプロピルエステ
ル、1(または2)−ブチリルオキシエチルエステル、
1(または2)−イソブチリルオキシエチルエステル、
1(または2)−ピバロイルオキシエチルエステル、1
(または2)ヘキサノイルオキシエチルエステル、イソ
ブチリルオキシメチルエステル、2−エチルブチリルオ
キシメチルエステル、3,3−ジメチルブチリルオキシ
メチルエステル、1(または2)−ペンタノイルオキシ
エチルエステル等の低級アルカノイルオキシ(低級)ア
ルキルエステル、例えば2−メシルエチルエステル等の
低級アルカンスルホニル(低級)アルキルエステル、例
えば2−ヨードエチルエステル、2,2,2−トリクロ
ロエチルエステル等のモノ(もしくはジもしくはトリ)
ハロ(低級)アルキルエステル、例えばメトキシカルボ
ニルオキシメチルエステル、エトキシカルボニルオキシ
メチルエステル、2−メトキシカルボニルオキシエチル
エステル、1−エトキシカルボニルオキシエチルエステ
ル、1−イソプロポキシカルボニルオキシエチルエステ
ル等の低級アルコキシカルボニルオキシ(低級)アルキ
ルエステル、フタリジリデン(低級)アルキルエステ
ル、または例えば(5−メチル−2−オキソ−1,3−
ジオキソール−4−イル)メチルエステル、(5−エチ
ル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メ
チルエステル、(5−プロピル−2−オキソ−1,3−
ジオキソール−4−イル)エチルエステル等の(5−低
級アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−
イル)(低級)アルキルエステル;例えばビニルエステ
ル、アリルエステル等の低級アルケニルエステル;例え
ばエチニルエステル、プロピニルエステル等の低級アル
キニルエステル;ベンジルエステル、4−メトキシベン
ジルエステル、4−ニトロベンジルエステル、フェネチ
ルエステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステ
ル、ビス(3−メトキシフェニル)メチルエステル、
3,4−ジメトキシベンジルエステル、4−ヒドロキシ
−3,5−ジ−第三級ブチルベンジルエステル等の少な
くとも1個の適当な置換基を有していてもよいアル(低
級)アルキルエステル;例えばフェニルエステル、4−
クロロフェニルエステル、トリルエステル、第三級ブチ
ルフェニルエステル、キシリルエステル、メシチルエス
テル、クメニルエステル、サリチルエステル等の少なく
とも1個の適当な置換基を有していてもよいアリールエ
ステル;フタリジルエステル等の複素環エステル等が挙
げられる。
【0006】前述のエステル化されたカルボキシ基の好
ましい例としては、例えばメトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシ
カルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボ
ニル、第三級ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカル
ボニル、第三級ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオ
キシカルボニル、1−シクロプロピルカルボニル等の低
級アルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0007】好適な「アミド化されたカルボキシ基」と
しては、窒素原子に適当な置換基を有していてもよいア
ミド(−CONH2)が挙げられ、適当な置換基として
は後述のような適当な置換基を有していてもよい複素環
基、適当な置換基を有していてもよいアリール基が挙げ
られる。前記「複素環基」とは更に詳しくは、少なくと
も1個のヘテロ原子たとえば酸素、イオウ、窒素原子そ
の他を含有するところの飽和または不飽和の、単環のま
たは多環の複素環基を意味する。そして特に好ましい複
素環基とは、たとえば次に掲げるような複素環基であっ
てもよい。すなわち:1〜4個の窒素原子を含む不飽和
の3〜8員更に好ましくは5又は6員の複素単環基、た
とえばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリ
ル、ピリジル、およびそのN−オキシド、ジヒドロピリ
ジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリア
ゾリル(たとえば4H−1,2,4−トリアゾリル;1
H−1,2,3−トリアゾリル;2H−1,2,3−ト
リアゾリル、その他)、テトラゾリル(たとえば1H−
テトラゾリル、2H−テトラゾリル、その他)、トリア
ジニル(たとえば1,2,3−トリアジニル;1,2,
4−トリアジニル;1,3,5−トリアジニル;その
他)、など:1〜4個の窒素原子を含む飽和の3〜8員
更に好ましくは5又は6員の複素単環基、たとえばピロ
リジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニ
ル、など;1〜4個の窒素原子を含む不飽和の縮合複素
環基、たとえばインドリル、イソインドリル、インドリ
ジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリ
ル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピ
リジル、など:1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒
素原子を含む不飽和の3〜8員更に好ましくは5又は6
員の複素単環基、たとえばオキサゾリル、イソキサゾリ
ル、オキサジアゾリル(たとえば1,2,4−オキサジ
アゾリル;1,3,4−オキサジアゾリル;1,2,5
−オキサジアゾリル、その他)、など:1〜2個の酸素
原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜8員更に
好ましくは5又は6員の複素単環基、たとえばモルホリ
ニル、シドノニル、など:1〜2個の酸素原子および1
〜3個の窒素原子を含む不飽和の縮合複素環基、たとえ
ばベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、な
ど:1〜2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を
含む飽和3〜8員更に好ましくは5又は6員の複素単環
基、たとえばチアゾリジニル、など:1〜2個のイオウ
原子を含む不飽和3〜8員更に好ましくは5又は6員の
複素単環基、たとえばチエニル、ジヒドロジチイニル、
ジヒドロジチオニル、など:および1〜2個のイオウ原
子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の縮合複素環
基、たとえばベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリ
ル、など。酸素原子1個を含む不飽和3〜8員、更に好
ましくは5〜6員複素単環基、例えばフリル等;酸素原
子1個およびイオウ原子1〜2個を含む不飽和3〜8員
更に好ましくは5〜6員複素単環基、例えばジヒドロオ
キサチイニル等;1〜2個のイオウ原子を含む不飽和縮
合複素環基、例えばベンゾチエニル、ベンゾジチイニル
等;酸素原子1個およびイオウ原子1〜2個を含む不飽
和縮合複素環基、例えばベンズオキサチイニル等のよう
な複素環基が挙げられる。
【0008】以上において該複素環基は1個以上の適当
な次のような置換基をもっていてもよい。すなわち:低
級アルキル(たとえば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチ
ル、ネオペンチル、ヘキシル、その他);ハロゲン(た
とえば塩素、臭素、フッ素または沃素)、など。
【0009】好適な「保護されたヒドロキシ基」として
は、慣用のヒドロキシ保護基、その例としては、例えば
メチル、エチル、プロピル、第三級ブチル等の低級アル
キル基、例えばビニル、アリル等の低級アルケニル基、
例えばベンジル、ベンズヒドリル、トリチル等のモノ−
またはジ−またはトリフェニル(低級)アルキル基等の
ようなアル(低級)アルキル基、例えばトリメチルシリ
ル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、
第三級ブチルジメチルシリル、ジイソプロピルメチルシ
リル等のトリ(低級)アルキルシリル基、例えばトリフ
ェニルシリル等のトリアリールシリル基、例えばトリベ
ンジルシリル等のトリアル(低級)アルキルシリル基等
のようなトリ置換シリル基等によって保護されたヒドロ
キシ基が挙げられる。
【0010】好適な「アリール基」としては、フェニ
ル、トリル、キシリル、クメニル、ナフチル、ビフェニ
ル等が挙げられ、これらはアミノ、ニトロ、例えば塩
素、臭素、フッ素または沃素等のハロゲン、前記低級ア
ルコキシ、カルボキシ、前記保護されたカルボキシ、ヒ
ドロキシ等の基のような適当な置換基1個以上を有して
いてもよい。「アリールチオ基」、「アル(低級)アル
キル基」および「アリールアミノ基」の好適な「アリー
ル基」としては、前に例示したようなものが挙げられ
る。好適な「アロイル基」としては、ベンゾイル、トル
オイル、ナフトイル等が挙げられる。好適な「アレーン
スルホニル基」としては、ベンゼンスルホニル、p−ト
ルエンスルホニル等が挙げられる。前記「アリールアミ
ノ基」は、窒素原子上に例えばメチル、エチル等の低級
アルキル基等のような適当な置換基を有していてもよ
い。好適な「アリールオキシ基」としては、フェノキ
シ、トリオキシ等が挙げられる。好適な「ヒドロキシ保
護基」としては前に例示したようなものが挙げられる。
【0011】好ましい「アミド化されたカルボキシ基」
としては、カルバモイル、ピリジルアミド、低級アルキ
ル基を有していてもよいピリミジニルアミド、ピラジニ
ルアミド、ヒドロキシ基を有していてもよいフェニルア
ミド、チアゾリルアミド、トリアジニルアミド、トリア
ゾリルアミド、ハロゲンを有していてもよいピリダジニ
ルアミド、またはテトラゾリルアミド等が挙げられる。
【0012】キノリジノン化合物(I)の好適な塩類と
しては、医薬上許容される塩類、特に慣用される非毒性
塩が含まれ、塩基との塩類および酸付加塩、すなわち無
機塩基との塩類、例えばナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のア
ルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩
類、例えばトリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン
塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジ
シクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレ
ンジアミン塩等の有機アミン塩、塩酸塩、臭化水素酸
塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸付加塩、ぎ酸塩、酢酸
塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メ
タンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエ
ンスルホン酸塩等の有機カルボン酸またはスルホン酸付
加塩、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の
塩基性または酸性アミノ酸との塩類が含まれる。
【0013】この発明の鎮咳・去痰剤は医薬組成物の
形、例えばこの発明の活性物質を経口投与、非経口投与
に適した有機もしくは無機固体状もしくは液状賦形剤の
ような医薬として許容される担体と混合して含有する固
体状、半固体状、または液状製剤の形で使用することが
できる。有効成分は、例えばカプセル、錠剤、糖衣錠、
溶液、懸濁液、エマルジョンまたはエアゾールおよび使
用に適するその他の形態用の通常の無毒性の医薬として
許容される担体と混合すればよい。使用され得る担体は
水、グルコース、乳糖、アラビアゴム、ゼラチン、マン
ニットール、スターチペースト、ポリビニルピロリド
ン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、コーンスター
チ、ケラチン、コロイドシリカ、ポテトスターチ、尿
素、クロロフルオロカーボン11および固体状、半固体
状、または液状製剤の製造における使用に適したその他
の担体であり、さらに助剤、安定剤、濃厚化剤、緩衝
剤、分散剤および着色剤ならびに芳香剤を使用してもよ
い。医薬組成物はまた、所望の製剤中の有効成分の活性
を安定に維持するために、保存剤、または静菌剤を含有
せしめることもできる。活性を有する化合物(I)は医
薬組成物中に、疾患の過程と条件とに従って所望の治療
効果を発揮するのに十分な量含有せしめる。
【0014】この組成物を人に適用する場合、経口投
与、吸入投与、静脈内投与、筋肉投与などにより適用す
るのが好ましい。化合物(I)の投与量または治療用有
効量は治療すべき疾患の種類、各個の患者の年齢および
条件によって変化するが、人または動物に対する疾患の
治療のための1日投与量は通常有効成分約0.1〜10
mg/kgであり、一般的には1日に1〜3回投与され
る。
【0015】
【効果】この発明の鎮咳・去痰剤に使用されるキノリジ
ノン化合物(I)またはその塩の有用性を示すために、
この化合物の薬理試験結果を示す。
【0016】[1]試験化合物 N−[5−(1H−テトラゾリル)−1−フェノキシ
−4H−キノリジン−4−オン−3−カルボキサミドの
ナトリウム塩(以下「試験化合物1」という) トラニラスト(公知の抗アレルギー剤) 上記試験化合物は、いずれも0.5%メチルセルロース
溶液に溶解または懸濁させ、5ml/kgの投与容量と
なるように調製した。 [2]試験 (A)去痰作用(ウズラの気管粘膜における粘液繊毛輸
送能に対する作用) 試験法 一夜絶食させた雄性ウズラ(体重95〜110g)をウ
レタン麻酔(1.63g/kg,i.p.)後、頸部を
伸ばして背位に固定し気管を露出させた。出血させない
ようにして気管を幅約2mm、長さ約10mmの長方形
に切開し、直接気管粘膜が観察できるようにしたのち、
気管をできるだけまっすぐにかつ水平になるように固定
し、ウズラの頭部から胸部までを観察箱内へ挿入した。
観察箱は、円筒型のアクリル製箱を用い、予め恒温恒湿
度発生装置に連結し、温度38℃、湿度ほぼ100%に
保っておいた。粘膜繊毛輸送能は微細な灰をガラス棒の
先端に付け、慎重に気管粘膜上に接触載置し、最も安定
した輸送能を示す部位において、正確に2mmを移動す
るのに要した時間を実体顕微鏡下で測定し、粘膜繊毛輸
送速度とみなした。測定は120分間行い、検体投与後
60分までは各5分毎の平均速度を、その後120分ま
では各10分毎の平均速度を、検体投与前約15分間の
平均速度を基準(100%)とした百分率で表した。な
お、試験化合物は胃ゾンデを用いて胃内に投与した。 試験結果 結果を表1に示す。
【表1】
【0017】(B)鎮咳作用(モルモットクエン酸誘発
咳嗽反応に対する作用) 試験法 一夜絶食させた無麻酔のHartley系雄性モルモッ
ト(体重300〜425g)をbody plethy
smograph内に入れ、Kohrogiらの方法
(J.Clin,Invest.82,2063,19
88)に従い、容器の前面上部から20%クエン酸水溶
液を超音波ネブライザー(TUR−3200,日本光
電)により2分間噴霧し(2.2ml/min),噴霧
開始より15分後までに誘発された咳反射の咳嗽音をマ
イクロフォンで確認するとともに、体部用boxの内圧
の変化を、flow meter(MEP−1100,
日本光電)を介して咳曲線としてペンレコーダー(PM
P−3004,日本光電)上に記録した。鎮咳効果は、
検体投与前に対する検体投与後の咳反射数の比(再現
率)で表した。また、検体投与前の咳嗽反応誘発試験終
了から4時間後、薬物効果判定の咳嗽反応誘発試験を行
った。なお、試験化合物1およびトラニラストは、それ
ぞれクエン酸噴霧の15分前および60分前に経口投与
した。 試験結果 結果を表2に示す。
【表2】
【0018】(C)鎮咳作用(気管支炎罹患モルモット
におけるクエン酸誘発咳嗽反応に対する作用) 試験法 気管支炎罹患動物は、基礎と臨床(22:3457,1
988)および呼吸(8:120,1989)に記載の
方法に準じ、Hartley系雄性モルモット(体重3
00〜425g)に、200ppm のSO2 ガスを1
日2時間7日間曝露して作成した。上述した(B)と同
様にクエン酸噴霧により惹起した咳に対する作用を調べ
た。 試験結果 結果を表3に示す。
【表3】
【0019】
【実施例】 実施例1 1錠が次の組成よりなる錠剤を製造した。 N−[5−(1H−テトラゾリル)]−1−フェノキシ −4H−キノリジン−4−オン−3−カルボキサミドの ナトリウム塩(活性成分) 25mg 乳 糖 150mg コーンスターチ 60mg ポリビニルピロリドン 10mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 活性成分,乳糖およびコーンスターチを充分に混合し、
これにポリビニルピロリドンの20%エタノール溶液を
加えて湿潤させ、次いで45℃にて乾燥させ、20メッ
シュの篩を通した。こうして得た顆粒をステアリン酸マ
グネシウムと混和し、錠剤に圧縮した。
フロントページの続き (72)発明者 甲斐 広文 熊本県熊本市白山1−6−54 熊本大学白 山宿舎3−7 (72)発明者 磯濱 洋一郎 熊本県熊本市大江5丁目2−11 リンデホ ッフ田中203

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (式中、R1 はカルボキシ基、アミド化されたカルボキ
    シ基、シアノ基、チオカルバモイル基またはテトラゾリ
    ル基;R4 は水素またはアリール基;R2 は水素、ヒド
    ロキシ基、低級アルキル基または低級アルコキシ基;R
    3 は水素、ヒドロキシ基、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、低級アルケニルオキシ基、適当な置換基を有し
    ていてもよいアリール基、アリールチオ基、アロイル
    基、アル(低級)アルキル基、アレーンスルホニル基、
    適当な置換基を有していてもよいアリールアミノ基また
    はアリールオキシ基をそれぞれ意味し、R2 およびR3
    はキノリジノン環のいかなる位置にも位置することがで
    き、かつ互いに結合して−CH2CH2CH2−、−CH
    =CH−または−CH=CH−CH=CH−を形成する
    ことができる。)で示されるキノリジノン化合物または
    その塩を含有する鎮咳・去痰剤。
  2. 【請求項2】 R1 がテトラゾリルカルバモイル基、R
    2 が水素、R3 がフェノキシ基、R4 が水素であるキノ
    リジノン化合物またはその塩を含有する請求項1に記載
    の鎮咳・去痰剤。
  3. 【請求項3】 N−[5−(1H−テトラゾリル)]−
    1−フェノキシ−4H−キノリジン−4−オン−3−カ
    ルボキサミドのナトリウム塩を含有する請求項2に記載
    の鎮咳・去痰剤。
JP4148093A 1993-03-02 1993-03-02 キノリジノン化合物またはその塩を含有する鎮咳・去痰剤 Pending JPH06256187A (ja)

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