JPH06253489A - 磁気ディスク型記憶装置の駆動装置 - Google Patents

磁気ディスク型記憶装置の駆動装置

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Publication number
JPH06253489A
JPH06253489A JP6268693A JP6268693A JPH06253489A JP H06253489 A JPH06253489 A JP H06253489A JP 6268693 A JP6268693 A JP 6268693A JP 6268693 A JP6268693 A JP 6268693A JP H06253489 A JPH06253489 A JP H06253489A
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JP
Japan
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bearing
hub
fixed shaft
magnetic disk
shaft
Prior art date
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Application number
JP6268693A
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English (en)
Inventor
Akira Nishio
朗 西尾
Tomoyuki Tashiro
知行 田代
Tetsuo Kitamura
哲男 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ディスク型記憶装置の駆動装置の共振周
波数を高くし、薄型化する。 【構成】 中心軸21aと下側モータベース21bは一
体に形成され、磁気ディスクDを外周に同軸に搭載する
ためのハブ26は、中心軸21aに対して回転可能に支
持されている。環状の玉軸受24、28およびボール2
4a、28aは軸方向に離間して配置され、下方の玉軸
受28の半径方向外側の下側モータベース21bにはス
テータコア32が同心円状に固定されている。ハブ26
の径が太い円筒部の外側円筒部には、ステータコア32
に対向するようにロータマグネット41とロータヨーク
42が固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、HDD(ハードディス
クドライブ装置)等の小型および高密度型の磁気ディス
ク型記憶装置の駆動装置に関し、特に軸が固定されてそ
の回りをハブが回転する磁気ディスク型記憶装置の駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミニウム製ハードディスク
等の磁気ディスクを回転するためのモータとしては軸回
転型と軸固定型の2通りが知られているが、軸固定型は
軸の両端をシャーシと一体にまたは別体に形成等するこ
とにより固定することができ、したがって、温度変化に
より軸がシャーシに対して傾くことがないので軸回転型
より高精度であり、HDD等の小型かつ高密度型の磁気
ディスク型記憶装置に好適である。
【0003】従来、この種の駆動装置としては例えば実
開平2−139474号公報に提案されているものがあ
る。図18を参照してこの従来例を説明すると、フレー
ム1はアルミニウムにより中心軸1aと下側フレーム1
bが一体に形成され、また、図示省略の磁気ディスクを
外周に搭載するためのハブ6も同様にアルミニウムによ
り形成されている。このハブ6の上方部は内周において
ボール4a、8aをそれぞれ有する2つの環状の玉軸受
4、8により中心軸1aに対して回転可能に支持されて
いる。
【0004】玉軸受4、8の下方の下側フレーム1b側
には巻線10が巻かれたコア9が固定され、このコア9
の絶縁部にはエポキシコーティングが施され、また、外
周部にエポキシコーティングまたは防錆剤が施されてい
る。巻線10の一端が点線で示すリード線14に半田付
けされてこのリード線14が下側フレーム1b内の小さ
な孔を介して外部に引き出される。また、ハブ6の下方
には所定の磁極数で着磁された円筒形のマグネット11
とヨーク12が固定されている。
【0005】玉軸受4より上のハブ6には環状の磁気シ
ール部材3が配置され、この磁気シール部材3は偏平な
リング状マグネット3aの上下面を2枚の偏平なリング
状磁性板3bにより挟み込むことにより構成されてい
る。また、中心軸1aにはこの磁気シール部材3に対向
するように磁性スリーブ2が設けられ、磁性スリーブ2
と磁性板3bの間には磁性流体3cが配設されて磁気シ
ール機構が構成されている。
【0006】この磁気シール機構はこのモータの内側と
外側を磁気的にシールするように構成され、その原理を
説明すると、ハブ6と中心軸1aがアルミニウムで形成
されているので、磁性流体3cを磁気シール部材3と磁
性スリーブ2により形成される磁気閉ループ内に封入す
ることにより、内部の油や塵埃等の異物が外部の清浄空
間に飛散して磁気ディスクに付着することを防止してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置では、ステータであるコア9の上方に玉軸受
4、8が配置され、したがって、2つの玉軸受4、8間
の距離を長くすることができないので、共振周波数が低
く、また、薄型化に限界があるという問題がある。
【0008】さらに、従来の構造では、磁性流体3cを
用いた磁気シール機構3により内部の油や塵埃等の異物
が外部に飛散して磁気ディスクに付着することを防止す
るので、磁性流体シール機構3が高価であり、また、組
み立ての作業性が悪いという問題点がある。また、この
磁性流体シール機構3では気圧変化等によりシール部で
ある磁性流体3cがバーストして外部の清浄空間に飛散
したり、高温で回転するとゲル化してシール機能が劣化
するという問題点がある。
【0009】また、巻線10の一端がリード線14に半
田付けされてこのリード線14が下側フレーム1b内の
小さな孔を介して外部に引き出される構造であるので、
ステータであるコア9側で半田付け作業を行わなければ
ならず、作業性が悪い。また、コア9の外周部にエポキ
シコーティングまたは防錆剤が施されているのでコーテ
ィング剤の厚さによりコア9とマグネット11のギャッ
プを短くすることが困難であり、したがって、トルクを
向上させるためには巻線10の巻数を増加したり、マグ
ネット11として高性能のものを選択しなければならな
い。
【0010】また、近年ではHDDの小型化、大容量化
に伴い、線密度およびトラック密度が高密度化している
のでNRRO(非繰り返しの振れ)が0.1μm以下で
あることが要求され、さらに、近年では騒音の規格が厳
しく、また、高速アクセスのためにモータの回転数が年
々高速化しており、現在のボール4a、8aではこの要
求を満たすことが困難である。
【0011】さらに、アルミニウム製のフレーム1とハ
ブ6は、ADC12等のダイキャストで形成されること
が一般的であるが、通常のダイキャストではガスが発生
してディスクに付着してスティッキングを発生させた
り、錆が発生して飛散し、ヘッドクラッシュを引き起こ
す恐れがある。したがって、このような問題を解決する
ためにはアロジン処理やエポキシカチオン電着を施すこ
とが行われる。しかし、このような表面処理を行っても
上記ガス等の問題を完全に解決することはできない。
【0012】また、中心軸1aを構成するシャフトは通
常、切削により仕上げられ、この場合の真円度は1〜2
μm程度であるので、このシャフトに対してボールベア
リング4、8を圧入または接着で固定すると、シャフト
の真円度がボールベアリング4、8の内輪のレース面に
転写され、上記NRROが悪化する。
【0013】本発明は上記従来の問題点に鑑み、共振周
波数を高くすることができるとともに薄型化することが
できる磁気ディスク型記憶装置の駆動装置を提供するこ
とを目的とする。
【0014】本発明はまた、安価な構造かつ簡単な組み
立て工程で内部の油や塵埃等の異物が外部の清浄空間に
飛散して磁気ディスクに付着することを確実に防止する
ことができる磁気ディスク型記憶装置の駆動装置を提供
することを目的とする。
【0015】本発明はまた、NRRO(非繰り返しの振
れ)を減少することができる磁気ディスク型記憶装置の
駆動装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、ハブを固定軸に対して回転させるためのモ
ータ部を軸受部より半径方向外側に配置するようにして
いる。すなわち本発明によれば、固定軸と、外周面に少
なくとも1枚の磁気ディスクが装着され、内周面が前記
固定軸に対して軸受部を介して回転可能に支持されたハ
ブと、前記ハブを前記固定軸に対して回転させるための
モータの駆動力発生部分であって前記軸受部より半径方
向外側に配置されたコアと、前記コアに巻回された巻線
と、前記コアに対向するマグネット部とを有するモータ
部とを有する磁気ディスク型記憶装置の駆動装置が提供
される。
【0017】本発明はまた、固定軸の上端において動圧
シール機構により軸受部をシールするようにしている。
すなわち本発明によれば、固定軸と、前記固定軸の下端
に一体または別体で形成されたモータベースと、外周面
に少なくとも1枚の磁気ディスクが装着され、内周面が
前記固定軸に対して軸受部を介して回転可能に支持され
たハブと、前記固定軸の上端において前記ハブの回転に
より前記軸受部をシールする動圧シール機構とを有する
磁気ディスク型記憶装置の駆動装置が提供される。
【0018】本発明はまた、軸受部を動圧スラスト軸受
で構成するようにしている。すなわち本発明によれば、
固定軸と、外周面に少なくとも1枚の磁気ディスクが装
着され、内周面が前記固定軸に対して軸受部を介して回
転可能に支持されたハブと、前記ハブを前記固定軸に対
して回転させるためのモータの駆動力発生部分であって
前記軸受部より半径方向外側に配置されたコアと、前記
コアに巻回された巻線と、前記コアに対向するマグネッ
ト部とを有するモータ部とを有し、前記軸受部が動圧ス
ラスト軸受で構成されている磁気ディスク型記憶装置の
駆動装置が提供される。
【0019】
【作用】本発明では、ハブを固定軸に対して回転させる
ためのモータ部が軸受部より半径方向外側に配置されて
いるので、軸受部を長くすることができ、したがって、
共振周波数を高くすることができ、また、薄型化するこ
とができる。
【0020】本発明ではまた、固定軸の上端において動
圧シール機構により軸受部をシールするので、従来例の
ような磁性流体シール機構のシール部がバーストするこ
とがなくなり、したがって、安価な構造かつ簡単な組み
立て工程で内部の油や塵埃等の異物が外部の清浄空間に
飛散して磁気ディスクに付着することを確実に防止する
ことができる。
【0021】本発明ではまた、軸受部が動圧スラスト軸
受で構成されているので、NRRO(非繰り返しの振
れ)を減少させることができる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明に係る磁気ディスク型記憶装置の駆
動装置の一実施例を示す側面断面図、図2は図1の駆動
装置を備えた磁気ディスク型記憶装置を示す側面断面
図、図3は従来例と本実施例のボールベアリング特性を
示す説明図、図4は図1および図2のステータコイルア
センブリを示す構成図、図5は図1および図2のモータ
ベースを示す構成図、図6は図1および図2の駆動装置
の動圧シール機構を示す拡大側面断面図、図7は従来例
と本実施例の共振周波数特性を示すグラフである。
【0023】図1および図2において、中心軸21aと
下側モータベース21bはアルミニウムにより一体に形
成され、また、1または複数(図2に示す例では3枚)
の磁気ディスクDをクランパ37を介して外周に同軸に
搭載するためのハブ26も同様にアルミニウムにより形
成されている。ハブ26は磁気ディスクDを保持するた
めに径が細い上側円筒部と、内部に後述するモータ部を
収納するために径が太い同心円の略二重の下側円筒部で
形成されている。
【0024】このハブ26は内周において径が細い円筒
部が環状の玉軸受24およびボールベアリング24aに
より、また、径が太い円筒部の内側円筒部が環状の玉軸
受28およびボール28aにより中心軸21aに対して
回転可能に支持されている。この軸受では内径がφ5以
下外径φ13以上であってボール24a、28aは径が
1/16インチ以上のものが10個以上用いられ、リテ
ーナは66ナイロン等の樹脂で形成されている。
【0025】図3を参照して従来例と本実施例のボール
ベアリング特性を説明すると、従来例では基本静荷重が
重視され、前述したようにNRRO(非繰り返しの振
れ)が0.1μm以下という要求を満足することができ
なかった。ここで、NRROの主な要因は内輪と外輪の
うねりと、玉径のばらつき、うねりおよびリテーナの成
分であり、これらを改善するためにはレース面の仕上げ
精度を向上させる必要があるがこれには限界がある。
【0026】ところでレース成分の大きさは(1/z)
1/2 (zは玉数)に比例する。そこで、本実施例では玉
径を小さく(φ2→φ1.6)して玉数を増加する(8
個→10個)とともに、樹脂のリテーナを採用すること
により0.1μm以下のNRROを達成することができ
た。
【0027】図1および図2に戻り、本実施例では2つ
の環状の玉軸受24、28およびボール24a、28a
は軸方向に離間して配置され、下方の玉軸受28とボー
ル28aが下側モータベース21b近傍の下方に配置さ
れて玉軸受24、28の間にコイルスプリング31が介
挿されている。また、下方の玉軸受28の半径方向外側
の下側モータベース21bには、ステータコア32を同
心円状に保持するために円筒状の突起部33が中心軸2
1aと同心円に形成されている。なお、この円筒状の突
起部33の代わりに複数のボスを形成してステータコア
32を保持するように構成してもよい。
【0028】ステータコア32は無電解ニッケルメッキ
等のメッキが施され、また、図4に詳しく示すようにコ
ア32のステータコイル34の巻回部は絶縁のために樹
脂(絶縁モールド部34b)のアウトサート成形で形成
されてこの樹脂34bにより突起部34aが形成されて
いる。そして、この突起部34aに対してプリント基板
(PWB)35がかしめにより固定され、また、ステー
タコイル34とモータ駆動回路を接続するためのリード
ワイヤ36がこのプリント基板35に半田付けされてい
る。
【0029】プリント基板35はリードワイヤ36の方
向を位置決めするためのストレート部351が形成さ
れ、また、リードワイヤ36がプリント基板35に対し
て半田付け位置から離れた位置においてワイヤクランパ
37により固定されてコイルアセンブリが構成されてい
る。また、このリードワイヤ36の他端にはコネクタ3
8が取り付けられる。
【0030】モータベース21bには図5に詳しく示す
ように、リードワイヤ36を外部に連通するための開口
部211と上記コイルアセンブリの突起部34を逃がす
ための窪み212がそれぞれ所定の位置に形成され、ま
た、開口部211にはリードワイヤ36の方向を位置決
めするための壁部213が形成されている。
【0031】したがって、他端にコネクタ38が取り付
けられたリードワイヤ36を開口部211を介して挿入
し、プリント基板35のストレート部351とモータベ
ース21bの壁部213を位置決めしてコア32をモー
タベース21bに嵌め込むのみでステータアセンブリを
組み立てることができる。さらに図1および図2に示す
ようにプリント基板35の外側は、ロータ(ハブ26)
側に浮いて接触することを防止するためにストッパ39
により支持されている。
【0032】ハブ26の径が太い円筒部の外側円筒部に
は、ステータコア32に対向するようにマグネット41
とロータヨーク42が固定され、ロータヨーク42の下
方の中心軸21a側(図示42a)は、マグネット41
の挿入を容易にするために、また、挿入の際にマグネッ
ト41が当接して欠け、異物が発生することを防止する
ためにRがつけられて、曲線状に形成されている。な
お、もしマグネット41の破片が残存してヘッド(図示
省略)に付着すると、磁気ディスクDに記憶されたデー
タが破壊されるという事故が発生する。
【0033】図2に示すようにモータベース21bの外
周部には、この駆動装置が内蔵される磁気ディスク型記
憶装置(HDD)のベース56に固定するためにフラン
ジ部が形成されている。また、このベース56の上には
この駆動装置を密封するためのトップカバー57が固定
され、下にはプリント基板(PWB)58が固定され
る。
【0034】本実施例ではまた、中心軸21aとハブ2
6の上端近傍には、内部の油や塵埃等の異物が外部の清
浄空間に飛散して磁気ディスクDに付着することを確実
に防止するために動圧シール機構50が設けられてい
る。この動圧シール機構50は図6に詳しく示すよう
に、内部すなわち上方の玉軸受24から上方の外側に向
かって、中心軸21a側に形成されたスリーブ51と、
ハブ26側に接着剤52により固定されるとともにスペ
ーサ53がスリーブ51と対向するように下面に形成さ
れたスリーブ54と、中心軸21a側に接着剤52によ
り固定されたカバー55があるギャップをもって離間す
るように構成されている。
【0035】これらの部材の相対向する面A〜Dの少な
くとも1つの面には、図示省略されているがヘリングボ
ーン、スパイラルグルーブ、レイリーステップ等の溝ま
たは突起が形成され、モータすなわちハブ26側のスリ
ーブ54が回転すると、動圧作用によりスリーブ51お
よびカバー55とのギャップに気圧差が発生し、したが
って、内部の油や塵埃等の異物が外部に飛散することを
防止することができる。
【0036】また、上記実施例では、モータ部を構成す
るステータコア32とマグネット41等が軸受部の外側
に配置されているので薄型化することができ、さらに、
軸受部を構成する玉軸受24、28等の距離を長くする
ことができるので共振周波数を高くすることができる。
図7(a)(b)はそれぞれ従来例と本実施例の各共振
周波数を示し、従来例では520Hzであったが、本実
施例では660Hzにすることができた。
【0037】つぎに図8〜図10を参照して第2の実施
例を説明する。図8は第2の実施例を示す側面断面図、
図9は図8のステータコイルアセンブリを示す構成図、
図10は図8のモータベースを示す構成図である。上記
第1の実施例ではハブ26を2段の円筒部で構成し、径
が太い下方の円筒部の内側円筒部のみを下方の玉軸受2
8およびボールベアリング28aにより回転可能に構成
したが、この第2の実施例ではハブ26aを1段の二重
の円筒部で構成し、上下の玉軸受24、28等の距離が
短く構成されている。
【0038】したがって、この場合にはハブ26aの軸
方向の高さを短くすることができるので、共振周波数は
犠牲になるものの第1の実施例より更に薄型化すること
ができる。なお、図5に示す例ではシール機構として従
来例の磁性流体シール機構3が用いられ、さらに磁性流
体シール機構3の上部がカバー3dにより覆われてい
る。
【0039】また、この第2の実施例では、図9に詳し
く示すようにステータコイル34とモータ駆動回路を接
続するためにフラットパッケージケーブル(FPC)5
8が用いられてこのケーブル58が補強板59により支
持され、ケーブル58の先端は絶縁モールド部34bの
突起部581により位置決めされている。さらに、モー
タベース21bには図10に詳しく示すように、FPC
58の引出し方向を位置決めするためのストレート凹部
215と、FPC58を引き出すための開口部216と
ステータコイル34側の突起部581を逃がすための窪
み217が形成されている。
【0040】つぎに図11および図12を参照して第3
の実施例を説明する。図11は第3の実施例の駆動装置
を備えた磁気ディスク型記憶装置を示す側面断面図、図
12は図11のハロイドダイナミックベアリングを示す
構成図であり、この実施例では、軸受として図12に詳
しく示すようなハロイドダイナミックベアリングが用い
られている。固定軸であるシャフト61のアキシャル方
向の上下端面にはそれぞれ、動圧スラスト軸受を構成す
るためにスラスト部材62a、62bが装着され、ま
た、スラスト部材62a、62bの間には円柱状のスリ
ーブ63が装着されている。
【0041】シャフト61の周面にはヘリングホーン6
4が円周方向に形成され、また、上方のスラスト部材6
2aの下面と下方のスラスト部材62bの上面には図1
2(a)に示すようにレイリーステップ65が円周方向
に形成されている。なお、レイリーステップ65の代わ
りに、図12(b)に示すようにヘリングホーン64を
スラスト部材62aの下面と下方のスラスト部材62b
の上面に形成してもよい。そして、スラスト部材62
a、62bとスリーブ63の間が狭ギャップで対向する
とともにシャフト61とスリーブ63の間がラジアル方
向に狭ギャップで嵌合して動圧スラスト軸受が構成され
ている。
【0042】スリーブ63の外側には円筒形のハウジン
グ66が固定され、ハウジング66の外側にはハブ67
が固定されている。ここで、動圧スラスト軸受を構成す
る上記シャフト61、スラスト部材62a、62b、ス
リーブ63およびハウジング66は線膨張係数が略同一
の材料で形成され、また、動圧スラスト軸受の潤滑剤と
しては低蒸発オイルが使用される。なお、ハウジング6
6とハブ67、またはスリーブ63とハウジング66と
ハブ67は一体で形成してもよい。
【0043】シャフト61の下方にはモータベース68
が一体で形成され、モータベース68にはステータコア
69が上記動圧スラスト軸受より半径方向外側に固定さ
れている。また、ハブ67の下方にはロータヨーク70
が固定され、ロータヨーク70の内周面にロータマグネ
ット72が上記ステータコア69に対向するように取り
付けられている。また、シャフト61の上方には一例と
してFFシール71が装着されているが、FFシール7
2の代わりに前述した動圧シール機構50、磁性流体シ
ール機構3の他ラビリンスシールを用いることができ
る。
【0044】したがって、この第3の実施例においても
同様に、動圧スラスト軸受の半径方向外側にステータコ
ア69やロータマグネット72等のモータの駆動力発生
部分が配置されているので、薄型化することができる。
【0045】なお、上記第3の実施例では、シャフト6
1とスラスト部材62a、62bを別に形成したが、図
13に示すようにシャフト61と下方のスラスト部材6
2bを一体で形成してもよく。また、図13に示すよう
にシール機構として上方のスラスト部材62aとシャフ
ト61の上端を覆うカバーまたは磁性または流体シール
73を配置することによりシール機構を形成してもよ
い。
【0046】また、図14に示すようにハウジング66
とハブ67を例えばSUS430、416等の磁性体で
一体に形成してもよく、また、ヘリングボーン64の代
わりにレイリーステップ65(図では2段)をシャフト
61の円周方向に形成してもよい。さらにハウジング6
6とハブ67とロータヨーク68を一体に形成してもよ
い。
【0047】また、図15に示すようにシャフト61と
スラスト部材62a、62bを磁性体で構成して非磁性
のスリーブ63の外周面の略中間部に、アキシャル方向
に着磁されたマグネット72aを装着し、さらにマグネ
ット72aの上下端面とスリーブ63の外周面に密着す
るように磁性体の上下ハウジング66a、66bを取付
け、スラスト部材62a、62bとハウジング66a、
66bの間と、シャフト61とスリーブ63のギャップ
に磁性流体を注入してもよい。なお、この例では下方の
スラスト部材62bとシャフト61が一体で構成されて
いる。
【0048】この例ではマグネット72a→上ハウジン
グ66a→ギャップ→上スラスト部材62a→シャフト
61→シャフト61の下スラスト部材62b→下ハウジ
ング66b→マグネット72aの経路で磁気回路が形成
され、スラスト部材62a、62bとハウジング66
a、66bの間と、シャフト61とスリーブ63のギャ
ップの磁性流体により軸受部がシールされる。
【0049】また、シャフト61の下端はモータベース
68または、磁気ディスク型記憶装置と一体に形成され
たモータベース68に取り付け、上端は自由端または磁
気ディスク型記憶装置のトップカバーに取り付けること
によりシール機構を構成することができる。また、図1
5に示すようにシャフト61にはヘリングホーン64の
代わりにレイリーステップ65を形成してもよい。
【0050】このように軸受をハロイドダイナミックベ
アリングで構成したところ、高速回転においてもボール
ベアリングのような軸受ノイズは発生せず、また、0.
02μmのNRROを実現することができた。また、こ
の動圧軸受のオイルとして低蒸発オイルや磁性流体を用
いることにより、オイルの飛散を防止して長寿命化する
ことができる。
【0051】さらに動圧軸受を構成するシャフト61
と、スラスト部材62a、62bと、スリーブ63と、
ハウジング66、66a、66bを全て線膨張係数が略
同一の材料で形成することにより温度変化による軸受の
変位による影響を減少させることができる。また、潤滑
油を用いた場合には図14に示すようにトップカバー7
4としてFFシール、ラビリンスシール、動圧シール等
を設けることにより、蒸発したオイルがディスクDに付
着することを防止することができる。
【0052】また、上記動圧軸受の軸方向の長さは任意
に形成することができるので、ディスクDの装着枚数が
少ない場合には薄型化することができるとともに、ディ
スクDの装着枚数が多い場合には図16に示すように動
圧軸受の軸方向の長さを長くして装着することができ、
また、この場合にはモータの駆動力発生部分を軸の中心
に配置することにより振動を減少することができる。
【0053】図17は前述した第1および第2の実施例
におけるボールベアリング24、28を第3の実施例に
適用した他の例を示しているが、この例ではシャフト6
1がモータベース62とは分離してSUS303、30
4等で形成されている。ここで、シャフト61とボール
ベアリング24、28の内輪は通常、圧入により組み立
てられるが、シャフト61とモータベース62を一体で
形成すると、シャフト61の真円度の精度が悪いので圧
入後の内輪のレース面が歪み、その結果NRROが悪く
なる。
【0054】したがって、シャフト61をモータベース
62とは別体で形成してセンタレス研磨等によりシャフ
ト61の外径の真円度を向上して圧入によるNRROの
悪化を防止することができる。また、SUS420J
2、SUS416等は通常、線膨張係数が約1.1×1
-5であるので、ハブ67をアルミニウムで構成した場
合にはシャフト61をSUS303、304で形成する
ことにより、線膨張係数がSUS303、304では
1.7×10-5、アルミニウムでは2.3×10-5であ
るので温度変化により変位を低減することができる。
【0055】さらにハブ67やモータベース62の材質
として鉛等の制振材を混入した樹脂を選択することによ
り、軸受や磁気回路から発生するノイズを吸収すること
ができるので、低騒音で低NRROを実現することがで
きる。なお、この場合には樹脂の表面をメッキ、コーテ
ィングすること等により耐食性を向上させることができ
る。
【0056】また、ハブ67やモータベース62がAD
C12等のダイキャスト用材料で形成された場合には、
この材料は耐食性が悪いのでアロジン処理やエポキシコ
ーティングが必要になるが、層流充填加圧鋳造によりA
5056A、5052、A6061を使用することによ
り、鋳造でありながら表面処理を不要にすることができ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ハ
ブを固定軸に対して回転させるためのモータの駆動力発
生部分が軸受部より半径方向外側に配置されているの
で、軸受部を長くすることができ、したがって、共振周
波数を高くすることができ、また、薄型化することがで
きる。
【0058】本発明ではまた、固定軸の上端において動
圧シール機構により軸受部をシールするので、従来例の
ような磁性流体シール機構のシール部がバーストするこ
とがなくなり、したがって、安価な構造かつ簡単な組み
立て工程で内部の油や塵埃等の異物が外部の清浄空間に
飛散して磁気ディスクに付着することを確実に防止する
ことができる。
【0059】本発明ではまた、軸受部が動圧スラスト軸
受で構成されているので、NRRO(非繰り返しの振
れ)を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動装
置の一実施例を示す側面断面図である。
【図2】図1の駆動装置を備えた磁気ディスク型記憶装
置を示す側面断面図である。
【図3】従来例と本実施例のボールベアリング特性を示
す説明図である。
【図4】図1および図2のステータコイルアセンブリを
示す構成図である。
【図5】図1および図2のモータベースを示す構成図で
ある。
【図6】図1および図2の駆動装置の動圧シール機構を
示す拡大側面断面図である。
【図7】従来例と本実施例の共振周波数特性を示すグラ
フである。
【図8】第2の実施例を示す要部拡大側面断面図であ
る。
【図9】図8のステータコイルアセンブリを示す構成図
である。
【図10】図8のモータベースを示す構成図である。
【図11】第3の実施例の駆動装置を備えた磁気ディス
ク型記憶装置を示す側面断面図である。
【図12】図11のハロイドダイナミックベアリングを
示す構成図である。
【図13】第3の実施例の変形例を示す側面断面図であ
る。
【図14】第3の実施例の他の変形例を示す側面断面図
である。
【図15】第3の実施例のさらに他の変形例を示す側面
断面図である。
【図16】第3の実施例のさらに他の変形例を示す側面
断面図である。
【図17】第4の実施例を示す側面断面図である。
【図18】従来の磁気ディスク型記憶装置を示す側面断
面図である。
【符号の説明】
21a,61 中心軸(固定軸) 21b,68 モータベース 24,28 玉軸受(軸受部) 26,26a,67 ハブ 32,69 ステータコア 34 ステータコイル(巻線) 41,72 ロータマグネット(マグネット部) 42,70 ロータヨーク 50 動圧シール機構 51、54、63 スリーブ 62a,62b スラスト部材 64 ヘリングボーン 65 レイリーステップ D 磁気ディスク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定軸と、 外周面に少なくとも1枚の磁気ディスクが装着され、内
    周面が前記固定軸に対して軸受部を介して回転可能に支
    持されたハブと、 前記ハブを前記固定軸に対して回転させるためのモータ
    の駆動力発生部分であって前記軸受部より半径方向外側
    に配置されたコアと、前記コアに巻回された巻線と、前
    記コアに対向するマグネット部とを有するモータ部とを
    有する磁気ディスク型記憶装置の駆動装置。
  2. 【請求項2】 固定軸と、 前記固定軸の下端に一体または別体で形成されたモータ
    ベースと、 外周面に少なくとも1枚の磁気ディスクが装着され、内
    周面が前記固定軸に対して軸受部を介して回転可能に支
    持されたハブと、 前記固定軸の上端において前記ハブの回転により前記軸
    受部をシールする動圧シール機構とを有する磁気ディス
    ク型記憶装置の駆動装置。
  3. 【請求項3】 固定軸と、 外周面に少なくとも1枚の磁気ディスクが装着され、内
    周面が前記固定軸に対して軸受部を介して回転可能に支
    持されたハブと、 前記ハブを前記固定軸に対して回転させるためのモータ
    の駆動力発生部分であって前記軸受部より半径方向外側
    に配置されたコアと、前記コアに巻回された巻線と、前
    記コアに対向するマグネット部とを有するモータ部とを
    有し、 前記軸受部が動圧スラスト軸受で構成されている磁気デ
    ィスク型記憶装置の駆動装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013106364A (ja) * 2011-11-10 2013-05-30 Minebea Motor Manufacturing Corp ファンモータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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