JPH0625301A - 置換インデニル酢酸のエステル及びアミド - Google Patents

置換インデニル酢酸のエステル及びアミド

Info

Publication number
JPH0625301A
JPH0625301A JP3350575A JP35057591A JPH0625301A JP H0625301 A JPH0625301 A JP H0625301A JP 3350575 A JP3350575 A JP 3350575A JP 35057591 A JP35057591 A JP 35057591A JP H0625301 A JPH0625301 A JP H0625301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methyl
acid
fluoro
water
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3350575A
Other languages
English (en)
Inventor
Rifat Pamukcu
パムック リファット
Klaus Brendel
ブレンデル クラウス
Paul Gross
グロス ポール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F G N Inc
FGN Inc
University of Arizona Foundation
University of Arizona
Original Assignee
F G N Inc
FGN Inc
University of Arizona Foundation
University of Arizona
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F G N Inc, FGN Inc, University of Arizona Foundation, University of Arizona filed Critical F G N Inc
Publication of JPH0625301A publication Critical patent/JPH0625301A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
    • C08B37/0006Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid
    • C08B37/0024Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid beta-D-Glucans; (beta-1,3)-D-Glucans, e.g. paramylon, coriolan, sclerotan, pachyman, callose, scleroglucan, schizophyllan, laminaran, lentinan or curdlan; (beta-1,6)-D-Glucans, e.g. pustulan; (beta-1,4)-D-Glucans; (beta-1,3)(beta-1,4)-D-Glucans, e.g. lichenan; Derivatives thereof
    • C08B37/00272-Acetamido-2-deoxy-beta-glucans; Derivatives thereof
    • C08B37/003Chitin, i.e. 2-acetamido-2-deoxy-(beta-1,4)-D-glucan or N-acetyl-beta-1,4-D-glucosamine; Chitosan, i.e. deacetylated product of chitin or (beta-1,4)-D-glucosamine; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B11/00Preparation of cellulose ethers
    • C08B11/02Alkyl or cycloalkyl ethers
    • C08B11/04Alkyl or cycloalkyl ethers with substituted hydrocarbon radicals
    • C08B11/14Alkyl or cycloalkyl ethers with substituted hydrocarbon radicals with nitrogen-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/14Esterification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/30Introducing nitrogen atoms or nitrogen-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/34Introducing sulfur atoms or sulfur-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/08Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino-carboxylic acids
    • C08G69/10Alpha-amino-carboxylic acids

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ポリープの消去及び抑制に有効で、厳しい副
作用(潰瘍形成等)を有さない薬物、を提供する。 【構成】 式(I) (式中、nは2以上の整数であり、Qは約1000以上
の分子量を有し、かつ2個以上の一級及び/または二級
アミノ基及び/またはヒドロキシ基を有する重合体また
は巨大分子構造体の脱プロトン化した残基であり、R
はH、低級アルキルまたはハロアルキル、RはHまた
はアルキル、R及びRはH、アルキル、アシルオキ
シ、アルコキシ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、アル
キルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、メルカ
プト、ヒドロキシ、アルキルスルホニル、ハロゲン、シ
アノ、カルボキシル等、Rはアルキルスルフェニル、
アルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニルよりな
る群から選ばれる)の化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願】本出願はパムキュ(Pamukcu)らに
よって1990年11月6日に提出され、置換インデニ
ル酢酸と名称を付された米国特許出願07/609,8
29(ここに参考に加入する)の一部継続出願である。
【0002】
【技術分野】本発明は結腸ポリープの治療または予防に
用いることができる化合物又はそのための薬剤に関す
る。
【0003】
【発明の背景】米国単独でも毎年、約6万人の人々が結
腸癌で死亡し、15万人を越す人々が新たに結腸癌と診
断されている。アメリカ全体の人口について、生涯の間
に結腸癌になる個々人の危険性は6%あり、結腸癌はア
メリカでは現在、2番目に多い癌の形態である。結腸癌
は西ヨーロッパでも現在多い。
【0004】ここ20〜30年に亘って5年生残率にお
いて変化が見られないことに示されるように、現在ま
で、結腸直腸癌の予防及び治療においては殆ど進歩が見
られない。この癌の唯一の治癒(cure)はごく早い
段階での手術である。不幸にして、これらの癌の大部分
は外科的療法に対して遅すぎる段階で発見される。これ
は大部分の罹病者が病気が進行するまで徴候を自覚しな
いからである。
【0005】結腸癌の発生率は年令と共に、特に40台
以後増加する。アメリカでも西ヨーポッパでも中間年台
の人口が増加しているので、結腸直腸癌の罹患率は将来
さらに増加するであろう。
【0006】これらの厳然たる統計を考慮して、近年、
結腸癌予防の努力が大いになされている。結腸癌は、通
常、はじめに存在するポリープと呼ばれる良性の増殖物
から生ずる。予防の努力は結腸ポリープの同定及び除去
に特に向けられている。ポリープはX線及び/または結
腸鏡検査によって同定され、通常、結腸鏡と組み合わせ
た器具によって除去する。近年における結腸X線及び結
腸鏡検査の増加した使用によって、結腸癌を有する、1
年あたりの個人の数の4〜6倍の、臨床上重大な前癌ポ
リープが検出された。過去5年の間だけで、米国で推定
350〜550万人が腺腫瘍様結腸ポリープを有すると
診断されており、より多くの人々がこの症状を有するか
この症状になり易いが診断を受けていないと推定され
る。実際、40台以上の人々の10〜12パーセントが
臨床上重大な腺腫様ポリープを形成するであろうとする
推定がある。
【0007】ポリープの除去は、手術によって、または
不快で費用が高くて(1回のポリープ切除は内視鏡処置
について1000〜1500ドル及び手術についてさら
に多くの費用を要する)、かつ結腸穿孔の小さなしかし
重大な危険性を包含する光ファイバー内視鏡ポリープ切
除術によって行われてきた。全体として、約25億ドル
が米国で1年間に結腸癌治療及び予防のために費されて
いる。
【0008】上述した如く、各ポリープは癌に発展する
恐れを有している。ポリープを除去すると癌の可能性は
減少する。しかしながら、これらの患者の多くが将来別
のポリープを生ずる傾向がある。従って、残りの人生の
間、ポリープ再発を周期的に監視する必要がある。
【0009】多くの症例(すなわち、いわゆる通常の散
在性ポリープ(common sporadic po
lyps)の症例)では、癌の危険を減じるのにポリー
プの除去が有効であろう。小さな割合の症例(すなわ
ち、いわゆるポリポーシス症候群(polyposis
syndoromes)では、結腸の全部または一部
の除去が指示される。通常の散在性ポリープとポリポー
シス症候群の間の差は著しい。通常の散在性ポリープ症
例は比較的少しの(relatively few)ポ
リープによって特徴づけられ、それらの各々を、通常、
結腸に無傷で除去することができる。対照的に、ポリポ
ーシス症候群の症例は−ある症例では文字通り結腸を覆
うほどの−多くの(例えば100以上)のポリープで特
徴づけられており、結腸の手術による除去を除き、ポリ
ープの安全な除去は不可能となる。各ポリープは癌発生
の明白な(palpable)危険を有しているので、
ポリポーシス症候群患者では治療せずに放置すると必ず
癌が発生する。これらの患者の多くは美観を損なう手術
の結果としてライフスタイルに厳しい変化を受けてき
た。患者は厳格な食事制限を受け、多くは腸の排泄物を
集めるための小孔器具(ostomy applian
ces)を身につけねばならない。
【0010】最近、もともと関節炎を治療するのに開発
された、いくつかの非ステロイド抗炎症薬(「NSAI
Ds」)がポリープの抑制及び消去に有効であることが
判明した。患者が薬を飲むとポリープが事実上消失す
る。しかしながら、現在出回っているNSAIDsの予
防的使用は、ポリポーシス症候群の患者でも、胃腸の刺
激及び潰瘍形成をはじめとする厳しい副作用によって特
徴づけられる。かかる合併症によりNSAID治療を終
了させると、特にポリポーシス症候群患者ではポリープ
が再発する。
【0011】
【発明の概要】本発明はポリープの消去及び抑制に有効
であるが、NSAIDsの厳しい副作用によって特徴づ
けられない下記式Iの新しいクラスの化合物に関する。
本発明は、また、通常の散在的ポリープ及びポリポーシ
ス症候群を有する患者を治療する方法であって、患者に
治療の必要内で生理的に有効な量の式Iの化合物を投与
することによってポリープを減少させまたは消失させる
方法に関する。
【0012】
【発明の詳しい開示】上述の如く、本発明は下記式I
【化3】 (式中、nは少なくとも2の整数であり、Qは少なくと
も約1000の分子量を有し、かつ少なくとも2個の一
級及び/または二級アミノ基及び/またはヒドロキシ基
を有する重合体または巨大分子構造体の脱プロトン化し
た残基であり、Rは水素、低級アルキルまたはハロア
ルキルよりなる群から選ばれ、Rは水素またはアルキ
ルよりなる群から選ばれ、R及びRは水素、アルキ
ル、アシルオキシ、アルコキシ、ニトロ、アミノ、アシ
ルアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアル
キルアミノアルキル、スルファミル、アルキルチオ、メ
ルカプト、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル
スルホニル、ハロゲン、シアノ、カルボキシル、カルバ
ルコキシ、カルバミド、ハロアルキルまたはシクロアル
コキシよりなる群から独立に選ばれる1以上のメンバー
であり、及びRはアルキルスルフェニル、アルキルス
ルフィニルまたはアルキルスルホニルよりなる群から選
ばれる)の1つのクラスの化合物に関する。
【0013】Rはアルキルスルフェニル、アルキルス
ルフィニルまたはアルキルスルホニルよりなる群から選
ばれる。本発明において、「ハロ」または「ハロゲン」
はクロロ、ブロモ、フルオロ及びヨード基を表し、「ア
ルキル」は直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基を表
す。
【0014】本発明において、巨大分子、巨大分子構造
または重合体なる用語は少なくとも2つの一級及び/ま
たは二級のアミノ基、及び/またはヒドロキシ基を有す
る分子を表す。かかるアミノ含有重合体または巨大分子
の例はポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリエチ
レンイミン、キトサン、ポリアミノ酸、ポリアミン交換
樹脂(例えばアンバーライト)、ポリアミノアルカン等
である。ヒドロキシ含有重合体または巨大分子の例はポ
リヒドロキシアルカン、ポリビニルアルコール、炭水化
物(例えばスクロース)、ポリエチレングリコール等で
ある。「脱プロトン化残基」(deprotected
residue)は巨大分子または重合体上のアミノ
及び/またはヒドロキシ基の、すべてではなく、少なく
ともいくつかが脱プロトン化されている状態を含む。
【0015】本発明は、また、通常の散在性結腸ポリー
プまたはポリポーシス症候群を有する個々人を治療する
方法であって、医薬上有効量の上記式I(式中、n及び
−Rは上記と同義であり、Qはポリアミンまたは
ポリヒドロキシ化合物の脱プロトン化残基である)の化
合物を投与することを特徴とする方法に関する。
【0016】本発明の化合物は、通常の結腸ポリープへ
のNSAID治療の効果が、事実、該剤の局所適用によ
って(via topical exposure t
othe agents)達せられるという驚くべき発
見の観点において、結腸ポリープの抑制のための予期せ
ざる有用性を有している。この効果は多くの結腸ポリー
プの存在によって特徴づけられる病気である家族性ポリ
ポーシスを有する患者で発見された。結腸癌を避ける試
みにおいて、患者は結腸の外科切除を受け、節制回腸フ
ィステル(continent ileostom
y)、すなわちコック嚢(Kock’s pouch)
が形成された。このまれに行われる手術操作によって、
小腸の末端部分から嚢(pouch)が構築される。結
腸の細菌環境が嚢内に発展し、広範囲に亘る腺腫様ポリ
ープが生成した。ポリープは、小腸の範囲内の一部(a
contiguous portion)から構築し
た嚢から外部への出口である瘻上、及び小腸の出発点で
ある十二指腸にも発生した。サリンダック(salin
dac)を経口用量投与したところ、嚢中の多数のポリ
ープが消失したが、瘻上または十二指腸中のポリープは
消失しなかった。本剤の代謝及び排泄パターンの理解及
び本剤の細菌性酵素活性化の理解を下に、これらのまれ
な知見から、本剤の高い局部濃度が嚢中での効果の原因
であることが示唆された。他の位置でのポリープ、特に
嚢に近い瘻のポリープの反応の欠如から、効果は局所的
で、かつ、薬物の血液媒介供給、すなわち全身供給が効
果的でないことが明らかであった。
【0017】ポリープの成長及び引き続いての悪性腫瘍
の原因であると考えられる細胞は腸の陰窩内深部の上皮
細胞のみならず、腸壁のより深い粘膜及び漿膜層の局部
的免疫防御機構を調節する細胞も含むので、局所効果は
特に驚くべきことである。
【0018】本発明の化合物は活性剤を複合化した(i
s conjugated)大きな巨大分子構造を介し
て、結腸に活性剤を供給する。結腸の細菌酵素(または
他の結腸酵素)は活性剤を巨大分子から切り離し、それ
によって活性剤の局所的に高い濃度が達成され、また、
該剤は結腸それ自身と接触し、ポリープの増殖が抑制さ
れる。
【0019】この治療の利点は活性剤がそれが有効であ
るところで濃縮させる(be concentrate
d)ことができることであり、他方、全身レベルが達成
されてもそれは最小になる。結腸での受動吸収のみが関
与するので、全身レベルは特に低い。NSAIDsの慢
性的な全身レベルの維持が、長期予防規定療法において
NSAIDsを無用にする、胃潰瘍の高い発生を招き、
症状を悪化させるということにおいて、無視し得る全身
レベルは重要である。
【0020】かくして、活性剤の高い全身レベルによっ
て結腸内に目的とする効果を与えるが、結果的に胃の合
併症も引き起こす先行のアプローチと対照的に、本発明
の化合物はこれらの活性剤の結腸それ自身への局所効果
によって異なる、より安全な治療アプローチを与える。
【0021】式Iの化合物は非経口注入用、固体または
液体形態での経口投与用、直腸投与用等の医薬上許容さ
れる担体と共に組成物に製剤化することができる。もっ
とも経口投与がもっとも好ましい。
【0022】非経口注入用の本発明の組成物は医薬上許
容される無菌の水または非水溶液、懸濁液または乳濁液
よりなることができる。適当な非水担体、希釈液、溶媒
または媒体の例はプロピレングリコール、オリーブ油等
の植物油、及びオレイン酸エチル等の注入し得る有機エ
ステルを包含する。かかる組成物は、また、保存剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤等の補助剤を含有していてもよ
い。それらは、例えば、細菌保持フィルターを通す濾過
によって、または殺菌剤を組成物に移入せしめることに
よって殺菌することができる。それらは、また、使用直
前に、無菌水または他の無菌の注入し得る媒体に溶解で
きる無菌固体組成物の形態で製造してもよい。
【0023】経口投与用固体用投薬形態はカプセル剤、
錠剤、丸剤、粉末剤、トローチ剤及び顆粒剤を包含す
る。かかる固体投薬形態においては、活性化合物を少な
くとも1種の不活性希釈剤、例えばスクロース、ラクト
ースまたはデンプンと混合する。かかる投薬形態は、通
常行われている如く、希釈剤以外の追加の物質、例え
ば、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤も含有するこ
とができる。カプセル剤、錠剤、トローチ及び丸剤の場
合には、投薬形態は緩衝剤も含有し得る。腸溶コーティ
ングを有する錠剤、丸剤及び顆粒剤も製造し得る。
【0024】経口投与用液体投薬形態は当分野で通常用
いられる不活性希釈剤、例えば水を含有する、医薬上許
容される乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシ
ル剤を包含する。かかる希釈剤の他に、組成物は湿潤
剤、乳化剤及び懸濁剤等の補助剤、甘味剤、矯味矯臭剤
及び芳香剤も包含し得る。
【0025】直腸投与用組成物は、活性物質に加え、カ
カオ脂、坐剤ワックス等の賦形剤を含有する坐剤である
ことが好ましい。
【0026】本発明の組成物における活性成分の実際の
投与量レベルは、望ましい投与方法に従って、ポリープ
消去活性を発揮するのに有効な活性成分量が得られるよ
う変化させることができる。従って、選択される投与量
レベルは投与される活性化合物の性質、投与ルート、目
的とする治療継続期間及び他の因子による。望ましい場
合には、1日分の用量を何回かの投与用量、例えば1日
あたり2〜4回に分けることができる。
【0027】本発明化合物は下記の5つの一般的機構の
1つによって製造することができる。
【化4】
【0028】この機構はQがアミノ基を有する水膨潤性
重合体である場合に有用である。水溶性カルボジイミド
がアルコール性水相中でのアシル化を可能にし、水溶性
副生物である尿素は、アシル化された重合体から、水に
よって除去できる。この機構は酸クロライドまたは酸無
水物生成の条件に不安定なカルボン酸によるアシル化を
可能にする。
【0029】キトサンゲル(GlcN)(式中、mは
キトサン分子内の繰返し単位の数である)はS.平野ら
の方法(Carbohyd.Res.201(199
0)pp.145−149)に従ってキトサンから製造
する。このゲルをR−カルボン酸(GlcNあたり2当
量)(式中、Rは付されたカルボニルを差し引いた式I
中の括弧中の基である)及び水溶性カルボジイミド
(R′−N=C=N−R″;GlcNあたり2当量)と
共に、70%メタノール水溶液中、0−5℃で3日間撹
拌する。(R′及びR″はカルボジイミドの可溶化のた
めの4級アンモニウムまたはスルホン酸塩も含有する、
シクロアルキル、アルキル等である)。得られるゲルを
均質化し、蒸留水で十分に洗浄し、水(キトサン1gあ
たり50ml)中NaOH(GlcNあたり1.2当
量)と共に5日間撹拌する。混合物を均質化し、中性に
なるまで洗浄する。ついでゲルを乾燥して無定形粉末を
得る。
【0029】
【化5】
【0030】この機構はR−COOHとポリアミンQと
の塩がDMF中で膨潤し得るか溶解し得る場合に有用で
ある。カルボジイミドは副生物尿素がジクロロメタンに
可溶で、従ってそれによる抽出によって除去できるよう
に選ぶ。水酸化ナトリウムを未反応R−COOHを抽出
するために用いる。かくの如く、この機構はアシル化が
困難、かつ不完全である場合に有用である。特に、この
機構は酸クロライドまたは酸無水物形成の条件下に分解
するカルボン酸を用いるアシル化を可能にする。
【0031】(GlcN)「キトサン」、ポリリジン
または同様のポリアミン「X」(0.01mol−NH
基;式中、mはポリアミン1分子あたりのアミノ含有
繰返し単位の数である)をジメチルホルムアミド(「D
MF」、30ml)中50℃で、さらなる溶解が起こら
なくなるまで、急速に撹拌する。冷却した(0℃)混合
物を、継続した撹拌下、2日間、カルボジイミド(R′
−N=C=N−R″;0.011mol)で処理する。
得られる溶液または懸濁液を氷水に注ぐ。沈殿を濾取
し、水洗する。これを(a)CHCl(2×50m
l)、(b)0.1N−NaOH(2×50ml)、
(c)0.1N−HCl(2×50ml)、(d)H
O(2×50ml)及び(e)エーテル(2×50m
l)で均質化し、それから濾過する。得られる粉末を乾
燥する。
【0032】
【化6】
【0033】この機構はQが、ジメチルホルムアミドに
溶解し得るかその中で膨潤し得る、ヒドロキシ基含有重
合体である場合に適している。ピバル酸中の嵩ばったt
−ブチル基はそれによるアシル化を防ぎ、ジメチルアミ
ノピリジンは困難なo−アシル化を触媒する。副生物た
るピバル酸は有機溶媒(例えばトルエン)での抽出によ
り、アシル化された重合体から除去できる。この機構は
アシルクロライド合成の条件に不安定なカルボン酸に対
して有用である。
【0034】乾燥ポリビニルアルコール、メチルセルロ
ースまたは同様な膨潤し得る炭水化物(〔X−O
H〕;0.01mol−OH;式中、mは高分子化合
物中のヒドロキシ含有繰返し単位の数である)を無水ジ
メチルホルムアミド(「DMF」、50ml)中50℃
で、さらなる溶解が起こらなくなるまで、急速に撹拌す
る。別に、カルボン酸(RCOOH、0.01mol)
を無水テトラヒドロフラン(30ml)に溶解する。−
10℃で塩化ピバロイル(0.01mol)を加え、つ
いで三級アミン(R′N)(0.01mol、例えば
トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン)を滴
下する。沈殿するアミン塩酸塩を濾去する。溶液を、撹
拌し、冷却した(−10℃)ポリオールまたは炭水化物
混合物に、1滴1滴添加する。合した混合物を−10℃
でp−ジメチルアミノピリジン(0.0001mol)
により処理し、ついで室温に至らしめ、そこで15時間
保持する。撹拌下トルエン(100ml)を加える。混
合物をロータリーエバポレーター中で蒸発乾固する。残
渣を(a)トルエン(100ml)及び(b)水(2×
100ml)中で均質化し、それから濾過する。濾過ケ
ーキを真空中40℃で一定重量になるまで乾燥する。
【0035】
【化7】
【0036】この機構はQがジメチルホルムアミド(D
MF)中で膨潤し得る重合体である場合、及び、それが
アシル化のために高度に反応性の試薬を必要とする場合
に有用である。この機構は安定な酸クロライドを形成す
るカルボン酸に適している。カルボン酸(R−COO
H;0.01mol)を塩化チオニルまたは塩オキサリ
ル(20ml)と、溶液が完成され、ガス発生が止むま
で、還流する。過剰の試薬を蒸発除去する。残った酸ク
ロライドをテトラヒドロフラン(10ml)で希釈して
溶液Aを得る。
【0037】キトサン、アミノエチルセルロース、ポリ
リジン(0.01mol−NH)等のポリアミン
(〔−X−NH)、またはポリビニルアルコー
ル、炭水化物(例えばメチルセルロース;0.01mo
l−OH)等のポリヒドロキシ化合物(〔−X−OH〕
)を無水ジメチルホルムアミド中50℃で、さらなる
溶解が起こらなくなるまで加熱する。ピリジン(0.0
1mol)及びp−ジメチルアミノピリジン(0.01
mol)を加える。混合物を−10℃に冷却し、攪拌下
溶液Aを徐々に加える。室温で15時間後、トルエン
(100mol)を加え、溶液を真空蒸発する。残渣を
(a)水(2×100ml)、(b)エーテル(2×1
00ml)で均質化し、それから濾過し、乾燥する。
【0038】
【化8】
【0039】この機構はQがジメチルホルムアミド中で
膨潤または溶解し得るポリアミンである場合に有用であ
る。これは特に、塩、酸、塩基等の副生物の最終産物か
らの除去が困難である場合に適している。なぜなら、こ
の場合には副生物として二酸化炭素及び低分子量アルコ
ールしか生産されないからである。この機構は酸クロラ
イド合成の条件で分解するカルボン酸に対して特に有用
である。
【0040】キトサン、アミノエチルセルロース、ポリ
リジンまたは同様なポリアミン(〔−X−NH
0.01mol−NH基)をジメチルホルムアミド
(30ml)中50℃で、さらなる溶解が起こらなくな
るまで、急速に攪拌する。カルボン酸(RCOOH;
0.01mol)を無水テトラヒドロフラン(30m
l)に溶解する。−20℃で、まずトリアルキルアミン
(NR′;0.01mol)、ついでクロロカルボン
酸アルキル(Cl−COOR′;0.01mol、式中
R″はエチルまたはイソブチルである)を加える。沈殿
したトリアルキルアンモニウムクロライド(R′NH
Cl)を濾去する。濾液を冷(−30℃)ポリアミン溶
液に、攪拌下、加える。−15℃で15時間貯蔵後、混
合物を攪拌下、氷上(300g)に注ぐ。氷が溶解した
後、沈殿を濾取し、水で十分に洗浄し、乾燥する。
【0041】以上のことは以下の実施例からよりよく理
解することができよう。これらの実施例は例示目的で提
出されるものであり、発明の範囲を限定するためのもの
ではない。以下の実施例で用いられる、(1)、
(2)、(3)等の化合物やR、R、R等の置換基
への言及は前記反応機構や式I中の対応化合物や置換基
に関するものである。
【0042】実施例1 ポリ〔5−メトキシ−2−メチル−1−(p−メチルス
ルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアセチルキ
トサン (A)α−メチル−β−(p−メチルチオフェニル)プ
ロピオン酸 無水アルコール100ml中のナトリウム2.3g
(0.1mole)の溶液にメチルマロン酸ジエチル1
7.4g(0.1mole)及びp−メチルチオベンジ
ルクロライド17.3g(0.1mole)を加える。
混合物を水浴中還流下で3時間加熱する。反応混合物を
水中に注ぎ、水溶液をエーテルで6回抽出し、乾燥す
る。ついでこれを蒸発してメチル−p−メチルチオベン
ジルマロン酸ジエチルを得る。ついで粗生成物をエタノ
ール水溶液中の過剰の4%水酸化ナトリウムと加熱する
ことによってケン化する。生成した溶液を濃縮し、エー
テルで抽出して中性物質を除去し、希硫酸で酸性にす
る。酸性混合物をスチーム浴上で1時間加熱し、冷却
し、ついでエーテルで抽出する。エーテルを蒸発させて
α−メチル−β−(p−メチルチオフェニル)プロピオ
ン酸を得る。
【0043】同様にして、メチルマロン酸ジエチルの代
りに他の置換マロン酸エステル、及びp−メチルチオベ
ンジルクロライドの代りに他の置換ベンジルハライドを
用いて、対応する置換プロピオン酸が得られる。例えば α−メチル−β−(p−メトキシフェニル)プロピオン
酸、α−アリル−β−(p−ニトロフェニル)プロピオ
ン酸
【0044】 (B)6−メトキシ−2−メチルインダノン α−メチル−β−(p−メトキシフェニル)プロピオン
酸(15g)を50℃でポリリン酸(170g)に50
℃で加え、混合物を83−90℃で2時間加熱する。シ
ロップを氷水に注ぎ、1時間半撹拌し、ついでエーテル
で3回抽出する。エーテル溶液を水で2回、ついですべ
ての酸性物質が除去されるまで5%NaHCOで5回
洗浄する。得られる中性溶液を水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥する。溶液を蒸発させて淡黄色油としてイン
ダノンを得る。同様にして、他のβ−アリルプロピオン
酸化合物をこの実施例の手順によって対応するインダノ
ンに変換する。
【0045】(C)5−メトキシ−2−メチル−3−イ
ンデニル酢酸メチル ベンゼン45ml中6−メチキシ−2−メチルインダノ
ン13.4g及びブロモ酢酸メチル19.3gの溶液
を、5分かけて、ベンゼン110ml及び乾燥エーテル
40ml中亜鉛アマルガム(Org.Syn.Col
l.,vol.3に従って調製)21gに加える。2−
3のヨウ素結晶を加えて反応を開始させ、反応混合物を
外部加熱により還流温度(約65℃)に維持する。3時
間間隔で亜鉛アマルガム10g及びブロモエステル10
gの2回分を加え、混合物を8時間還流させる。エタノ
ール30ml及び酢酸150mlの添加後、混合物を
1:1酢酸水700mlに注ぐ。有機層を分離し、水層
をエーテルで2回抽出する。合した有機層を水、水酸化
アンモニウム及び水で十分に洗浄する。硫酸ナトリウム
で乾燥し、80°(浴温)でポンプを作動させることに
よって伴われる真空(1−2mm)によって溶媒を蒸発
させることによって粗製の(1−ヒドロキシ−2−メチ
ル−6−メトキシ−インデニル)酢酸メチルを得る。
【0046】トルエン250ml中上記粗製ヒドロキシ
エステル、p−トルエンスルホン酸1水和物20g無水
塩化カルシウム20gの混合物を一夜還流する。溶液を
濾過し、固体残渣をベンゼンで洗浄する。合したベンゼ
ン溶液を水、重炭酸ナトリウム及び水で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥する。蒸発後、粗製の5−メトキシー2
−メチル−3−インデニル酢酸メチルを酸洗浄したアル
ミナを用いるクロマトグラフィーに付し、生産物を石油
エーテル−エーテル(v/v50−100%)で溶出す
る。
【0047】 2,6−ジメチル−3−インデニル酢酸メチル 出発物質を2,5−ジメチルインダノン及びブロモ酢酸
メチルとすることを除き、上記実施例1Cの反応を繰り
返す。同じ反応条件及び技術を用いて2,6−ジメチル
−3−インデニル酢酸メチルを得る。出発物質を6−メ
チルチオールインダノン及びブロモ酢酸メチルとするこ
とを除き、上記実施例1Cの反応を繰り返す。同じ反応
条件及び技術を用いて5−メチル−チオ−2−メチル−
3−インデニル酢酸メチルを得る。上記手順において、
6−メトキシ−2−メチルインダノンの代りに本明細書
中の他の実施例に記述された他のインダノンのいずれか
を用いる場合には対応するメチルエステルが得られる。
【0048】(D)5−メトキシ−2−メチル−1−
(p−メチルチオベンジリデン)−3−インデニル酢酸 5−メトキシ−2−メチル−3−インデニル酢酸メチル
8.7g(0.037mole)及びp−メチルチオベ
ンズアルデヒド6.3g(1.1当量)の溶液に16+
ml(2.0+当量)の25%メタノール性ナトリウム
メトキシドを加える。混合物を窒素下で2時間還流撹拌
する。等量の水を滴下し、還流を30分続ける。溶液を
冷却し、水で希釈し、エーテル(3×)で抽出する。残
余のエーテルを窒素を吹き込んで除去し、水溶液を50
%氷酢酸で酸性にする。沈殿した生産物を回収し、水で
十分に洗浄する。粗生産物をメタノールから結晶化して
純粋な5−メトキシ−2−メチル−1−(p−メチルチ
オベンジリデン)−3−インデニル酢酸(M.P.19
5−196℃)を得る。
【0049】5−メトキシ−2−メチル−1−(p−エ
チルチオベンジリデン)−3−インデニル酢酸 実施例1Dの反応をp−メチルチオベンズアルデヒドの
代りにp−エチルチオベンズアルデヒドを用いて繰り返
す。同じ反応条件及び技術を用いて、5−メトキシ−2
−メチル−1−(p−エチルチオベンジリデン)−3−
インデニル酢酸を得る。
【0050】5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(p−
メチルチオベンジリデン)−3−インデニル酢酸 出発物質として5−ヒドロキシ−2−メチル−3−イン
デニル酢酸メチル及びp−メチルチオベンズアルデヒド
を用いることを除いて実施例1Dの反応を繰り返す。同
じ反応条件及び技術を用いて5−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸を得る。実施例1Cの他のメチルエステルとp
−メチルチオベンズアルデヒドとを上記手順に従って反
応させて対応するインデニル酢酸を製造する。
【0051】(E)5−メトキシ−2−メチル−1−
(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸 メタノール25ml中の5−メトキシ−2−メチル−1
−(p−メチルチオベンジリデン)−3−インデニル酢
酸(0.352g)(0.001mole)及び十分な
アセトンに水3ml中過ヨウ素酸ナトリウム(0.21
4g;0.001mole)の溶液を滴下して溶液を得
る。この溶液を室温で一夜撹拌し、濾過する。濾液を生
産物が沈殿するに十分な小容量になるまで30℃で蒸発
する。懸濁液を数容量の(several volum
e of)水で希釈し、冷却し、ついで回収する。生産
物を水酸化カリウムペレット上で真空乾燥し、ついで真
空炉中70℃で乾燥して5−メトキシ−2−メチル−1
−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−イン
デニル酢酸(M.P.200.5−203.5℃)を得
る。
【0052】5−メトキシ−2−メチル−1−(p−メ
チルスルホニルベンジリデン)−3−インデニル酢酸は
アセトン溶液中の5−メトキシメチル−1−(p−メチ
ルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニル酢酸1
モルあたりm−クロロ過安息香酸1.0モルの添加によ
って製造する。
【0053】(F)ポリ〔5−メトキシ−2−メチル−
1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−イ
ンデニルアセチル〕キトサン 機構Iに従って、5−メトキシ−2−メチル−1−(p
−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニル
酢酸(0.02mol)をキトサンゲル(0.01mo
l−NH)に複合化させる。その手順によって目的化
合物(R=水素、R=CH、R=5−OC
、R=水素、R=p−CHSO、m>50、
n/m>0.2、n>10)を得る。
【0054】同様にして、実施例1Eの反応に従って予
め対応するスルフィニルインデニル酢酸に変換した、実
施例1Dからの適当なチオインデニル酢酸を用いて実施
例1Fの反応を行うことによってポリ−5−メトキシ−
2−メチル−1−(p−エチルスルフィニルベンジリデ
ン)−3−インデニルアセチルキトサン及びポリ−5−
ヒドロキシ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニ
ルベンジリデン)−3−インデニルアセチルキトサンを
製造することができる。
【0055】実施例2 ポリ〔5−メトキシ−2−メチル−1−(p−メチルス
ルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアセチル〕
ポリリジン (A)6−メトキシ−2−メチルインダノン 500ml三ツ首フラスコに亜鉛末36.2g(0.5
5mole)を入れ、250ml添加漏斗に無水ベンゼ
ン80ml、無水エーテル20ml、p−アニスアルデ
ヒド80g(0.58mole)及び2−ブロモプロピ
オン酸エチル98g(0.55mole)の溶液を入れ
る。亜鉛末に、激しい撹拌下に、溶液約10mlを加
え、混合物を発熱反応が始まるまで穏やかに暖める。残
りの試薬を、反応混合物がひとりでにスムースに還流す
るような速度で滴下する(約30−35分)。反応終了
後、混合物を水浴中に置き、30分還流させる。0℃に
冷却後、激しい撹拌下、10%硫酸250mlを加え
る。ベンゼン層を5%硫酸50mlずつで2回洗浄し、
ついで水50mlずつで2回洗浄する。酸性の水層を合
し、エーテル2×50mlで抽出する。合したエーテル
性及びベンゼン抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥する。溶
媒を蒸発し、残渣を6″ビグロイクス(Vigreu
x)カラムを通して分画して生産物2−ヒドロキシ−
(p−メトキシフェニル)−1−メチルプロピオン酸エ
チル、B.P.155−160℃(1.5mm)を得
る。
【0056】Vanden Zanden,Rec.t
rav.Chim.,68,413(1949)に記載
した方法に従って、上記化合物を6−メトキシ−2−メ
チルインダノンに変換する。
【0057】5−エチル−2−メチルインダノン 出発物質をo−エチルベンズアルデヒド及び2−ブロモ
プロピオン酸エチルとすることを除き、実施例2Aの反
応を繰り返す。同じ反応条件及び技術を用いて5−エチ
ル−2−メチルインダノンを得る。実施例2Aの操作に
おいて下記表Iに掲げたベンズアルデヒドを用いると、
対応するインダノンが得られる。
【0058】
【0059】(B)5−メトキシ−2−メチル−1−
(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸 実施例1C、1D及び1Eの反応を繰り返して5−メト
キシ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベン
ジリデン)−3−インデニル酢酸を得る。
【0060】(C)ポリ−5−メトキシ−2−メチル−
1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−イ
ンデニルアセチルポリリジン 機構IIに従って、5−メトキシ−2−メチル−1−
(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸(0.01mole)をポリリジン(0.01
mole−NH)に複合化させる。この手順によって
目的とする化合物(R=水素、R=CH、R
5−O−CH、R=水素、R=p−CHSO、
Q=ポリリジン、m>50、n/m>0.2、n>1
0)を得る。同様に、5−エチル−2−メチルインダノ
ンまたは表Iのインダノンのいずれかを用いて実施例1
C−1Eの反応を繰り返すことにより、対応するポリイ
ンデニルアセチルポリリジンを得る。
【0061】実施例3 ポリ−α−〔1−(p−メチルスルホニルベンジリデン
−2−メチル−5−メトキシ−3−インデニル〕−プロ
ピオニルキトサン (A)α−(5−メトキシ−2−メチル−3−インデニ
ル)プロピオン酸メチル ブロモ酢酸メチルの代りに当量のα−ブロモプロピオン
酸メチルを用いて実施例1Cの操作を繰り返してα−
(1−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−メチルー1−イ
ンデニル)プロピオン酸メチルを得、これを同様にして
脱水してα−(5−メトキシ−2−メチル−3−インデ
ニル)プロピオン酸メチルを得る。
【0062】(B)α−〔1−(p−メチルチオベンジ
リデン)−2−メチル−5−メトキシ−3−インデニ
ル〕プロピオン酸 無水ピリジン3ml中α−(5−メトキシ−2−メチル
−3−インデニル)プロピオン酸メチル0.5g(0.
00192mole)及びp−メチルチオベンズアルデ
ヒド0.595g(0.0039mole)の溶液にメ
タノール中ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド(トリトン−B)の40%溶液1.63gを加える。
得られる赤紫色溶液を室温で一夜撹拌する。
【0063】反応混合物を氷と水の混合物中に注ぎ、
2.5N HClで酸性にし、エーテルで抽出する。つ
いでエーテル溶液を、洗液が酸性になるまで(1回)、
2.5N HClで洗浄し、ついで中性になるまで水で
洗浄する。エーテル層を5%NaCO溶液で抽出す
る。NaCO溶液をエーテルで洗浄し、酸性にし、
エーテルで抽出する。エーテル溶液を水洗し、Na
O4で乾燥し、真空濃縮して黄色油を得る。このものは
0.5−1mmでポンプを作動させることにより泡立っ
て澄明な黄色固体になる。この生産物は溶出剤としてイ
ソプロパノール:10%NHOH:酢酸エチル混合物
(v/v4:3:5)を用いる薄層クロマトグラフィー
において単一のスポットを示す。 U.V.吸収:>max、3525、2910、254
0、2450。E%、399、260、510及び49
8。
【0064】(C)α−〔1−(p−メチルスルフィニ
ルベンジリデン)−2−メチル−5−メトキシ−3−イ
ンデニル〕プロピオン酸 5−メトキシ−2−メチル−1−(p−メチルチオベン
ジリデン)−3−インデニル酢酸の代りにα一〔1−
(p−メチルチオベンジリデン)−2−メチル−5−メ
トキシ−3−インデニル〕プロピオン酸を用いて実施例
1Eの操作を行って、α−〔1−(p−メチルスルフィ
ニルベンジリデン)−2−メチル−5−メトキシ−3−
インデニル〕プロピオン酸(H.P.115−120
℃)を得る。
【0065】実施例1Eに記述したようにして、α〔1
−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−2−メチ
ル−5−メトキシ−3−インデニル〕プロピオン酸1モ
ルあたりm−クロロ過安息香酸1.0moleの添加に
よってα−〔1−(p−メチルスルホニルベンジリデン
−2−メチル−5−メトキシ−3−インデニル〕プロピ
オン酸を得る。
【0066】(D)ポリ−α−〔1−(p−メチルスル
ホニルベンジリデン−2−メチル−5−メトキシ−3−
インデニル〕プロピオニルキトサン 機構Iに従って、α−〔1−(p−メチルスルホニルベ
ンジリデン)−2−メチル−5−メトキシ−3−インデ
ニル〕プロピオン酸(0.02mole)をキトサンゲ
ル(0.01mole−NH)に複合化させる。この
操作により目的化合物(R=CH、R=CH
=5−メトキシ、R=水素、R=CHSO
−、Q=キトサン、m>50、n/m>0.2、n>1
0)を得る。
【0067】実施例4 ポリ−1−p−メチルスルホニルベンジリデン−5−ジ
メチルアミノ−3−インデニルアセチルポリリジン (A)3−ヒドロキシ−2−メチル−5−ニトロ−3−
インデニル酢酸メチル6−メトキシ−2−メチル−イン
ダノンの代りに当量の2−メチル−6−ニトロ−インダ
ノンを用いて実施例1Cの操作を行う。混合物を濃縮し
た(condense)後、エタノール30ml及び酢
酸50mlを加える。ついで混合物を水700mlに注
ぐ。エーテルで抽出して3−ヒドロキシ−2−メチル−
5−ニトロ−3−インデニル酢酸メチルを得る。
【0068】(B)5−ジメチルアミノ−2−メチル−
3−インデニル酢酸メチル エタノール100ml中3−ヒドロキシ−2−メチル−
5−ニトロ−3−インデニル酢酸メチル0.05mol
e、38%ホルムアルデヒド水0.2mole及び酢酸
2mlの溶液を、40lb.p.s.i(約2.7気
圧)の水素圧下、10%Pd/C触媒の存在下、室温で
接触還元する。溶液を濾過し、蒸発させ、シリカゲル3
00gを用いるクロマトグラフィーに付して5−ジメチ
ルアミノ−3−ヒドロキシ−2−メチル−インデニル酢
酸メチルを得る。ついでヒドロキシエステルを脱水して
5−ジメチルアミノ−2−メチル−3−インデニル酢酸
メチルを得る。
【0069】(C)1−p−メチルチオベンジリデン−
5−ジメチルアミノ−2−メチル−3−インデニル酢酸 1,2−ジメトキシエタン15ml中の、本実施例の
(B)のエステル2.5gの溶液に0℃でp−メチルチ
オベンズアルデヒド1.5gを加え、ついでカリウムt
−ブトキシド1.1gを加える。反応混合物を氷浴中に
4時間保持し、ついで室温で18時間静置する。混合物
をエーテル15mlで希釈し、カリウム塩を濾過する。
該塩を水30mlに溶解し、希塩酸でpH6−6.5に
中和する。沈殿した粗製酸を濾過によって回収し、溶出
剤としてエーテル−石油エーテル(v/v50−100
%)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
して純粋な1−p−メチルチオベンジリデン−5−ジメ
チルアミノ−2−メチル−3−インデニル酢酸を得る。
このものは上述の如き酸化により1−p−メチルスルフ
ィニルベンジリデン−5−ジメチルアミノ−2−メチル
−3−インデニル酢酸及び1−p−メチルスルホニルベ
ンジリデン−5−ジメチルアミノ−2−メチル−3−イ
ンデニル酢酸とすることができる。
【0070】(D)ポリ〔1−p−メチルスルホニルベ
ンジリデン−5−ジメチルアミノ−3−インデニルアセ
チル〕ポリリジン 機構IIに従って、1−p−メチルスルホニルベンジリ
デン−5−ジメチルアミノ−3−インデニル酢酸(0.
01mole)をポリリジン(0.01mole−NH
)に複合化する。この操作により目的化合物(R
水素、R=CH、R=5−N(CH、R
=水素、R=CHSO−、m>50、n/m>0.
2、n>10)を得る。
【0071】実施例5 ポリ〔α−(1−p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン)−2−メチル−5−ジメチルアミノ−3−インデニ
ループロピオニル〕キトサン (A)α−〔1−(p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン)−2−メチル−5−ジメチルアミノ−3−インデニ
ル〕−プロピオン酸 6−メトキシ−2−メチルインダノンの代りに6−ジメ
チルアミノ−2−メチルインダノン及びブロモ酢酸メチ
ルの代りにα−ブロモプロピオン酸メチルを用いて実施
例2A、B及びCの操作を行って、α−〔1−(p−メ
チルスルフィニルベンジリデン)−2−メチル−5−ジ
メチルアミノ−3−インデニル〕プロピオン酸を得る。
【0072】(B)ポリ〔α−(1−p−メチルスルフ
ィニルベンジリデン)−2−メチル−5−ジメチルアミ
ノ−3−インデニル−プロピオニル〕キトサン 機構Iに従って、α−〔1−(p−メチルスルフィニル
ベンジリデン)−2−メチル−5−ジメチルアミノ−3
−インデニル〕−プロピオン酸(0.02mol)をキ
トサンゲル(0.01mol−NH)に複合化させ
る。この操作によって目的化合物(R=CH、R
=CH、R=5−ジメチルアミノ、R=水素、R
=p−CHSO=、m>50、n/m>0.2、n
>10)を得る。
【0073】実施例6 ポリ〔5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メ
チルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアセ
チル〕ポリリジン (A)3,4−ジフルオロベンズアルデヒド 磁気撹拌機、温度計、凝縮器及び滴下漏斗を備えた25
0ml三ツ首フラスコに3,4−ジフルオロトルエン2
5.6g(0.2mole)を入れる。液を105℃に
加熱し、臭素67g(0.42mole)を徐々に加え
ながら光を照射する。温度を105−110℃に保ち、
臭素の最初の半分を1時間かけて加える。臭素の残りを
約2時間かけて加え、次いで温度を150℃に上げて5
分間保持する。
【0074】反応混合物を冷却し、モーター駆動撹拌機
及び凝縮器を備えた1L三ツ首フラスコに移す。H
120ml及び炭酸カルシウム90gを加え、混合物を
十分撹拌しながら20時間還流する。反応混合物を、さ
らなる油が回収されなくなるまで、スチーム蒸留する。
油を塩化メチレンにとり、MgSOで乾燥する。溶媒
を蒸発して3,4−ジフルオロベンズアルデヒドを得
る。このものはさらに精製することなく使用する。
【0075】(B)3,4−ジフルオロ−α−メチルケ
イ皮酸 3,4−ジフルオロベンズアルデヒド2.88g(0.
02mole)、無水プロピオン酸3.24g(0.0
25mole)及びプロピオン酸ナトリウム0.92g
(0.02mole)の混合物を、窒素下、磁気撹拌機
を用い、135℃で20時間加熱する。反応混合物を水
50mlに注ぐと固体が沈殿する。このものは飽和K
CO50mlを加えて撹拌すると溶解する。塩基性溶
液をエーテル(2×100ml)で抽出する。水相を過
剰の濃HCl及び氷に注ぐ。沈殿する白色固体を濾過
し、乾燥して3,4−ジフルオロ−α−メチルケイ皮
酸、M.P.122−125℃を得る。
【0076】4−トリフルオロメチル−α−メチルケイ
皮酸 出発物質として3,4−ジフルオロベンズアルデヒドの
代りに4−トリフルオロメチルベンズアルデヒドを用い
ることを除いて、実施例6Aの反応を繰り返す。同じ反
応条件及び技術を用いて4−トリフルオロメチル−α−
メチルケイ皮酸を得る。同様にして、他のベンズアルデ
ヒド類、例えば4−メチルチオベンズアルデヒド、4−
クロロベンズアルデヒド及び3−メチル−4−クロロベ
ンズアルデヒドを用いて、それぞれ4−メチルチオ−α
−メチルケイ皮酸、4−クロロ−α−メチルケイ皮酸及
び3−メチル−4−クロロ−α−メチルケイ皮酸を得
る。
【0077】 (C)3,4−ジフルオロ−α−メチルヒドロケイ皮酸 MeOH250ml中の3,4−ジフルオロ−α−メチ
ルケイ皮酸28g及びPtO1gを、理論量の取込み
が完了するまで、45p.s.i.(約3気圧)で水素
化する。触媒を濾去し、濾液を1/3の容量になるまで
蒸発する。15%水酸化カリウム溶液(10ml)を加
え、混合物を30分還流する。ついで混合物を水に注
ぎ、エーテル(2×100ml)で抽出する。水層を濃
HCl及び氷で酸性にする。分離する油をエーテル中に
抽出し、エーテル溶液をMgSOで乾燥し、蒸発させ
て澄明な油を得る。このものは結晶化して3,4−ジフ
ルオロ−α−メチルヒドロケイ皮酸、M.P.55−5
6℃を与える。
【0078】(D)5,6−ジフルオロ−2−メチル−
1−インダノン 3,4−ジフルオロ−α−メチルヒドロケイ皮酸20g
(0.1mole)をポリリン酸250gに加える。混
合物を効率よく攪拌、スチーム浴上で2時間加熱する。
混合物を氷水(400ml)に注ぐ。沈殿をエーテル
(3×100ml)で抽出する。抽出液を飽和炭酸カリ
ウム、水で洗浄し、ついで乾燥する(MgSO)。エ
ーテル溶液を蒸発して固体として5,6−ジフルオロ−
2−メチル−1−インダノン(M.P.66−68℃)
を得る。このものはさらなる精製なしに用いる。
【0079】(E)5,6−ジフルオロ−2−メチルイ
ンデン−3−酢酸メチルエステル 乾燥ベンゼン250ml中5,6−ジフルオロ−2−メ
チル−1−インダノン9.1g(0.05mole)、
「賦活化した」亜鉛末4.0g、ブロモ酢酸メチル7.
6g(0.05mole)及びヨウ素結晶1個の混合物
を4−5時間還流する。TLc(Siゲル、20%Et
0−80%石油エーテル)はこの時点での変換率が9
5%より大であることを示す。反応混合物を5%H
250mlに注ぎ、分離し、乾燥する(MgS
)。溶媒を除去して油性ヒドロキシエステルを得
る。粗製エステルをベンゼン100mlに再溶解し、五
酸化リン(20g)を加える。混合物を30分還流し、
(攪拌機不要)、デカントする。残渣をベンゼンで洗浄
し、有機層を合し、水(2×100ml)で洗浄し、乾
燥する(MgSO)。ベンゼンを蒸発して5,6−ジ
フルオロ−2−メチルインデン−3−酢酸メチルエステ
ル、M.P.86−90℃を得る。
【0080】5−メチルチオ−2−メチルインデン−3
−酢酸メチルエステル 5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−インダノンの代
りに5−メチルチオ−2−メチルインダノンを用いて実
施例6Eの反応を繰り返す。同じ条件及び技術を用いて
5−メチルチオ−2−メチルインデン−3−酢酸メチル
エステルを得る。上記操作で出発物質としてアシルアミ
ノまたはスルホニルインダノンを用いると、対応するメ
チルエステルが得られる。
【0081】(F)5,6−ジフルオロ−2−メチル−
1−(p−メチルチオベンジリデン)−インデン−3−
酢酸 5,6−ジフルオロ−2−メチルインデン−3−酢酸メ
チルエステル1.19g(5.0mmole)を乾燥ピ
リジン10mlに溶解し、ついでp−メチルチオベンズ
アルデヒド0.76g(5.0mmole)を溶解させ
る。フラスコを窒素下に置き、トリトンB5.0g
(5.1mmole)を加える。濃く着色した溶液を一
夜静置し、ついで水(2ml)を加える。15分静置
後、これを過剰の水中に注ぐ。有機物をエーテル(2×
50ml)で抽出する。水相を10%HCl−氷に加え
る。沈殿する橙色の粘着性固体を塩化メチレン中に抽出
し、乾燥する(MgSO)。溶媒を除去して橙色固体
を得る。固体を濾過して粗生産物を得、これをベンゼン
から再結晶して5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−
(p−メチルチオベンジリデン)−インデン−3−酢酸
を得る。M.P.181−182.5℃。
【0082】上記手順において、p−メチルチオベンズ
アルデヒドの代りに3−メチルチオ−2−フルアルデヒ
ドまたは2−メチルチオ−5−ピラジンアルデヒドを用
いると、対応するインデン酢酸が得られる。
【0083】(G)5,6−ジフルオロ−2−メチル−
1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−インデ
ン−3−酢酸 アセトン(10ml)中5,6−ジフルオロ−2−メチ
ル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−インデン−
3−酢酸0.358g(1.0mole)の溶液にMe
OH10−15mlを加える。磁気攪拌下に、水5ml
中のメタ過ヨウ素酸ナトリウム0.32g(1.5mm
ole)を加える。均質性を保持するため必要ならば、
アセトン、メタノール及び水の比率を調節する。数分
後、ヨウ素酸ナトリウムの沈殿が生成する。懸濁液を室
温で16時間攪拌し、水約50ml及び塩化メチレン1
00mlに注ぐ。2相を分離し、水層を塩化メチレンで
2回抽出する。有機相を水洗し、乾燥する(MgS
)。蒸発後の残渣を最少量の沸騰酢酸エチルに溶解
し、冷凍庫区画室で12時間静置する。濃橙色結晶を濾
過する。濾液を1/2の容量に減じ、該冷所で数時間静
置して大きな第二収穫物を得る。このようにして5,6
−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィ
ニルベンジリデン)−3−インデニル酢酸を単離する。
M.P.200−210℃。
【0084】(H)ポリ〔5,6−ジフルオロ−2−メ
チル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−
3−インデニルアセチル〕ポリリジン 機構IIに従って、5,6−ジフルオロ−2−メチル−
1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−イ
ンデニル酢酸(0.01mol)をポリリジン(0.0
1mol−NH)に複合化する。この手頗に従って目
的化合物(R水素、R=CH、R=5−フルオ
ロ、R=6−フルオロ、R=CHSO−、Q=ポ
リリジン、m>50、n/m>0.2、n>10)を得
る。
【0085】同様にして、実施例6(F)及び6(G)
の反応において5−メチルチオ−2−メチルインデン−
3−酢酸メチルエステルを用いて5−メチルチオ−2−
メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)
−3−インデニル酢酸を得る。この化合物は、実施例6
(H)に従って、ポリリジンに複合化させてポリ−5−
メチルチオ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニ
ルベンジリデン)−3−インデニルアセチルポリリジン
とすることができる。
【0086】実施例7 ポリ〔5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メ
チルスルホニルベンジリデン)−インデニル−3−アセ
チル〕メチルセルロース (A)5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メ
チルスルホニルベンジリデン)−インデン−3−酢酸 アセトン(15ml)中の5,6−ジフルオロ−2−メ
チル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−
インデン−3−酢酸(0.005mole)に、撹拌下
徐々に、m−クロロ過安息香酸(0.005mole)
を加える。混合物を40℃で加熱蒸発させて殆ど乾固す
る。固体を沸騰水(4×50ml)で洗浄し、乾燥して
5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メチルス
ルホニルベンジリデン)−インデン−3−酢酸、M.
P.228−230℃を得る。
【0087】(B)ポリ〔5,6−ジフルオロ−2−メ
チル−1−(p−メチルスルホニルベンジリデン−イン
デン−3−アセチル〕メチルセルロース 機構IVに従って、5,6−ジフルオロ−2−メチル−
1−(p−メチルスルホニルベンジリデン)−インデン
−3−酢酸(0.01mole)をメチルセルロース
(0.01mol−OH)に複合化する。特に、オキサ
リルクロライドを用いて、5,6−ジフルオロ−2−メ
チル−1−(p−メチルスルホニルベンジリデン)−イ
ンデン−3−酢酸の酸クロライドを製造する。ピリジン
はその塩基である。この手順により目的化合物(R
水素、R=CH、R=5−フルオロ、R=6−
フルオロ、R=CH−SO−、Q=メチルセルロ
ース、m>50、n/m>0.2、n>10)を得る。
【0088】実施例3A、B及びCの操作で製造される
α−〔1−(p−メチルスルホニルベンジリデン)−2
−メチル−5,6−ジフルオロ−3−インデニル〕−プ
ロピオン酸を、同様にして実施例7Bの操作に付して、
メチルセルロースに複合化させてポリ〔α−(1−p−
メチルスルホニルベンジリデン)−2−メチル−5,6
−ジフルオロ−3−インデニルプロピオニル〕メチルセ
ルロースを得る。
【0089】実施例8 ポリ〔5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メ
チルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアセ
チル〕キトサン (A)3,4−ジフルオロベンズアルデヒド 塩化メチレン250ml中のo−ジフルオロベンゼン5
7g(0.5mole)を無水塩化アルミニウム100
g(0.75mole)に加える。混合物を(モータ
ー)撹拌し、氷浴で冷却して、ジクロロメチルメチルエ
ーテル85.5g(0.75mole)を滴下する。激
しいHCl放出が起こり、反応混合物は赤橙色になる。
添加後、混合物を室温で15分撹拌し、液相を氷水50
0mlにデカントする。塩化アルミニウムの未反応残渣
を、無色になるまで、塩化メチレンで洗浄し、洗液を該
水に加える。混合物を、塩化メチレン層が緑色になるま
で、分離漏斗中で十分振盪する。有機層を、中性になる
まで、飽和炭酸カリウム溶液で洗浄し、ついで乾燥し
(MgSO)、蒸留して3,4−ジフルオロベンズア
ルデヒド、B.P.70−74℃/20mmを得る。蒸
留ビン中の黒ずんだ(dark)残渣を冷却固化してト
リス−(3,4−ジフルオロフェニル)メタン、M.
P.95−96℃を得る。
【0090】3,4−ジメチルベンズアルデヒド 出発物質としてo−キシレン及びジクロロメチルメチル
エーテルを用いることを除いて、上記実施例6Aの反応
を繰り返す。同じ反応条件及び技術を用いて、3,4−
ジメチルベンズアルデヒドを得る。 4−メルカプトベンズアルデヒド 出発物質としてメルカプトベンゼン及びジクロロメチル
メチルエーテルを用いることを除いて、上記実施例6A
の反応を繰り返す。同じ反応条件及び技術を用いて4−
メルカプトベンズアルデヒドを得る。
【0091】(B)5,6−ジフルオロ−2−メチル−
1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−イ
ンデニル酢酸 実施例6B、6C、6D、6E、6F及び6Gの反応を
繰り返して5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−(p
−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニル
酢酸を得る。 (C)ポリ〔5,6−ジフルオロ−2−メチル−1−
(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデ
ニルアセチル〕キトサン 機構Iに従って、5,6−ジフルオロ−2−メチル−1
−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−イン
デニル酢酸(0.02mole)をキトサンゲル(0.
01mole−NH)に複合化させる。この操作によ
り目的化合物(R=水素、R=CH、R=5−
フルオロ、R=6−フルオロ、R=CHSO−、
Q=キトサン、m>50、n/m>0.2、n>10)
を得る。
【0092】同様にして、実施例8Bの反応において
3,4−ジメチルベンズアルデヒドを用いて5,6−ジ
メチル−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベ
ンジリデン)−3−インデニル酢酸を得る。このもの
は、実施例8(C)の手順に従って、対応するポリ置換
キトサン複合体に変換することができる。実施例8Bの
反応において6−メルカプトベンズアルデヒドを用いて
6−メルカプト−2−メチル−1−(p−メチルスルフ
ィニルベンジリデン)−3−インデニル酢酸を得る。こ
のものは、実施例8(C)の最初のパラグラフの手順に
従って、対応するポリ置換キトサン複合体に変換でき
る。
【0093】実施例9 ポリ〔α−(1−p−メチルスルホニルベンジリデン)
−2−メチル−5−メトキシ−6−フルオロ−3−イン
デニル−アセチル〕メチルセルロース (A)3−フルオロ−4−メトキシベンズアルデヒド 乾燥塩化メチレン500ml中o−フルオロアニソール
101g(0.80mole)の溶液に、30分かけ
て、等量の塩化メチレン中四塩化チタン182g(0.
96mole、1.2当量)及びα,α−ジクロロメチ
ルメチルエーテル110g(0.96mole)の溶液
を滴下する。氷浴で温度を10−20℃に保持する。混
合物を室温で1時間以上撹拌し、ついで砕氷−水に、撹
拌下、注ぐ。エーテル(1L)を加え、混合物を窒素
下、溶液となるまで撹拌する。有機層を水(3×)、重
炭酸ナトリウム溶液(3×)で抽出し、乾燥する(Mg
SO)。溶媒を30℃で蒸発して油として粗生産物を
得る。油をジャケットを付したヴィグロイクス(Vig
reux)カラムを通して真空蒸発させて3−フルオロ
−4−メトキシベンズアルデヒドを得る。B.P.12
0−121℃(10mmHg)、Rf0.6(シリカゲ
ルGプレート、塩化メチレン)。
【0094】(B)3−フルオロ−4−メトキシ−α−
メチルケイ皮酸 3−フルオロ−4−メトキシベンズアルデヒド34.2
g(0.22mole)、無水プロピオン酸50g
(0.38mole)及びプロピオン酸チトリウム21
g(0.22mole)の混合物を窒素下150℃で1
5時間撹拌する。反応混合物を水1.3Lに撹拌下注ぐ
と生産物が沈殿する。2.0N水酸化カリウム溶液(5
00ml)を加え、混合物を、酸が溶解するまで、数時
間撹拌する。
【0095】水溶液をエーテル(3×)で抽出し、撹拌
下、濃塩酸で酸性にする。沈殿生産物を回収し、十分に
水洗し、真空炉(50℃)中水酸化カリウムペレット上
で乾燥して3−フルオロ−α−メチル−4−メトキシケ
イ皮酸を得る。M.P.167−169℃、Rf0.5
(シリカゲルG、塩化メチレン−メタノール(1:
1)。
【0096】(C)3−フルオロ−4−メトキシ−α−
メチルジヒドロケイ皮酸 メタノール800ml中の3−フルオロ−4−メトキシ
−α−メチルケイ皮酸49.5g(0.236mol
e)を圧力43psi(約2.9気圧)、室温で、理論
量の水素取込みが達成されるまで(20℃で24分、酸
化白金触媒1.5g)、水素化する。溶液を濾過し、6
0℃の加温によって蒸発させて3−フルオロ−4−メト
キシ−α−メチルジヒドロケイ皮酸を得る。Rf0.5
(シリカゲルG、塩化メチレン−メタノール(9:
1))。
【0097】(D)5−フルオロ−6−メトキシ−2−
メチルインダノン ポリリン酸500g中3−フルオロ−α−メチル−4−
メトキシジヒドロケイ皮酸49.3g(0.23mol
e)の混合物をスチーム浴上、時折り撹拌しながら、9
5℃で75分加熱する。濃赤色溶液を水3.0Lに注
ぎ、混合物を一夜撹拌する。沈殿した生産物を回収し、
十分に水洗し、ついでエーテル中に取る。エーテル溶液
を重炭酸カリウム水(4×)で抽出し、塩化メチレンで
希釈し、乾燥する(MgSO)。有機溶液を蒸発し、
塩化メチレン−石油エーテルから再結晶して5−フルオ
ロ−6−メトキシ−2−メチルインダノン(M.P.7
6−78℃)を得る。
【0098】(E)6−フルオロ−5−メトキシ−2−
メチル−3−インデニル酢酸メチル 機械的撹拌機、還流凝縮器、乾燥管、滴下漏斗及び窒素
入口を備えた500ml三ツ首フラスコに亜鉛シート
8.0g及び乾燥ベンゼン100mlを入れる。乾燥ベ
ンゼン100ml中5−フルオロ−6−メトキシ−2−
メチルインダノン21.3g(0.11mole)及び
ブロモ酢酸メチル18.36g(0.121mole)
の溶液2−3mlを一度に加える。ヨウ素結晶を加え
る。混合物を撹拌下穏やかに加熱する。ヨウ素色が消失
した後、混合物の残りを徐々に加える。反応物を還流温
度で約18時間加熱する。混合物を5%HSO60
0ml及び氷約500g上に注ぐ。少しの(some)
エーテルを加える。有機層を分離し、5%HSO
水、KHCO溶液及び最後に再び水で3回ずつ洗浄す
る。有機層を乾燥し(MgSO)、濃縮して赤色がか
った油27.6gを得る。このものは静置により結晶化
する。薄層クロマトグラフィーのRf0.5(シリカゲ
ルG、塩化メチレン−メタノール(99:1))。
【0099】さらなる精製なしに、ヒドロキシエステル
を脱水して酢酸インデニルにする。乾燥ベンゼン200
ml中の粗製エステル14.2g(53mmole)及
び五酸化リン36gを撹拌下1/2時間還流する。冷
後、反応混合物を濾過し、固体残渣をベンゼンで十分洗
浄する。ベンゼン濾液を塩水で2回洗浄し、乾燥する
(MgSO)。有機溶液を濃縮して、急速に結晶化す
る、わずかに着色した油を得る。粗生産物を塩化メチレ
ン−石油エーテルから再結晶して6−フルオロ−5−メ
トキシ−2−メチル−3−インデニル酢酸メチル(M.
P.61−62℃)を得る。
【0100】(F)6−フルオロ−5−メトキシ−2−
メチル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−イ
ンデニル酢酸 6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−3−インデ
ニル酢酸メチル9.3g(0.037mole)及びp
−メチルチオベンズアルデヒド6.3g(1.1当量)
の溶液に、25%メタノール性ナトリウムメトキシド1
6ml(2.0当量)を加える。混合物を窒素下で2時
間撹拌する。等量の水を滴下し、還流を30分続ける。
溶液を冷却し、水で希釈し、エーテル(3×)で抽出す
る。残存しているエーテルを窒素を吹き込んで除去し、
ついで水溶液を50%氷酢酸で酸性にする。沈殿した生
産物を回収し、十分に水洗する。粗製生産物をメタノー
ルから再結晶して6−フルオロ−5−メトキシ−2−メ
チル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−2−イン
デニル酢酸、M.P.172−174℃を得る。
【0101】(G)6−フルオロ−5−メトキシ−2−
メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)
−3−インデニル酢酸 水40ml中過ヨウ素酸ナトリウム4.28g(20m
mole)の溶液をメタノール300ml中の6−フル
オロ−5−メトキシ−2−メチル−1−(p−メチルチ
オベンジリデン)−3−インデニル酢酸3.70g(1
0mmole)及び十分なアセトンに滴下して溶液とす
る。この溶液を室温で一夜撹拌し、濾過する。濾液を3
0℃で蒸発して少容量にする。これによって生産物が沈
殿する。懸濁液を数倍容量の水で希釈し、冷却し、回収
する。水及び冷メタノール−水(1:1)ですすいだ
後、生産物を水酸化カリウムで真空乾燥し、ついで真空
炉中70℃で乾燥する。粗製生産物を塩化メチレン−石
油エーテルから再結晶して6−フルオロ−5−メトキシ
−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリ
デン)−3−インデニル酢酸(M.P.190−193
℃)を得る。
【0102】実施例7の手順に従って、アセトン溶液中
の6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1−(p
−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニル
酢酸1モルあたりm−クロロ過安息香酸1.0モルを添
加して、6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1
−(p−メチルスルホニルベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸を製造する。実施例3A、3B及び3Cの手順
に従って、α−〔1−(p−メチルスルホニルベンジリ
デン)−2−メチル−5−メトキシ−6−フルオロ−3
−インデニル〕酢酸を製造する。
【0103】(H)ポリ〔α−(1−p−メチルスルホ
ニルベンジリデン)−2−メチル−5−メトキシ−6−
フルオロ−3−インデニル−アセチル〕メチルセルロー
ス 機構IIIに従って、α−〔1−(p−メチルスルホニ
ルベンジリデン)−2−メチル−5−メトキシ−6−フ
ルオロ−3−インデニル〕酢酸(0.01mole−O
H)をメチルセルロース(0.01mol)に複合化す
る。具体的には塩基としてエチルジイソプロピルアミン
を用いる。この手順により目的化合物(R=水素、R
=CH、R=5−CH−O、R=水素、R
=CH−SO−、Q=メチルセルロース、m>10
0、n/m>0.2、n>10)を得る。
【0104】同様にして、先行パラグラフの手順におい
て6−フルオロ−5−メトキシ−2−メチル−1−(p
−メチルスルホニルベンジリデン)−3−インデニルプ
ロピオン酸を用いて、ポリ−〔6−フルオロ−5−メト
キシ−2−メチル−1−(p−メチルスルホニルベンジ
リデン)−3−インデニルプロピオニル〕メチルセルロ
ースを製造することができる。
【0105】実施例10 ポリ〔α−(1−p−メチルスルホニルベンジリデン)
−2−メチル−5−フルオロ−3−インデニル−アセチ
ル〕ポリビニルアルコールエステル (A)p−フルオロ−α−メチルケイ皮酸 窒素でフラッシングした(どっと流す)1L三ツ首フラ
スコ中でp−フルオロベンズアルデヒド(200g、
1.61mole)、無水プロピオン酸(3.5g、
2.42mole)及びプロピオン酸ナトリウム(15
5g、1.61mole)を混合する。フラスコを油浴
中で徐々に140℃に加熱する。20時間後、フラスコ
を100℃に冷却し、水8Lに注ぐ。沈殿を、水2L中
の水酸化カリウム(302g)を加えることにより溶解
する。水溶液をエーテルで抽出し、エーテル抽出液を水
酸化カリウム溶液で洗浄する。合した水層を濾過し、濃
塩酸で酸性にし、濾過する。回収した固体を水洗してp
−フルオロ−α−メチルケイ皮酸を得る。このものはそ
のまま使用する。
【0106】 (B)p−フルオロ−α−メチルヒドロケイ皮酸 エタノール3.6L中のp−フルオロ−α−メチルケイ
皮酸(177.9g、0.987mole)に5%Pd
/C 11.0gを加え、混合物を40p.s.i.
(約2.7気圧)の水素圧下室温で乾元する。取込みは
31/32lbs.(理論値の97%)である。触媒を
濾去後、濾液を真空濃縮して生産物p−フルオロ−2−
メチルヒドロケイ皮酸を得る。このものは秤量なしに次
の工程で用いる。
【0107】 (C)6−フルオロ−2−メチルインダノン スチーム浴上70℃のポリリン酸932gに、緩やかな
撹拌下、p−フルオロ−α−メチルヒドロケイ皮酸(9
3.2g、0.5mole)を加える。温度を徐々に9
5℃に上げ、混合物をこの温度で1時間保持する。混合
物を放冷し、水2Lに加える。水層をエーテルで抽出
し、エーテル溶液を飽和塩化ナトリウム溶液、5%Na
CO溶液、水で2回洗浄し、ついで乾燥する。エー
テル濾液をシリカゲル200gで濃縮し、5%エーテル
−石油エーテルを用いて充填したシリカゲル(5ポンド
(約2.3kg))カラムに加える。カラムを5−10
%エ−テル−石油エーテルで溶出し、ついでTLCに付
して6−フルオロ−2−メチルインダノンを得る。
【0108】 (D)5−フルオロ−2−メチルインダノン−3−酢酸 乾燥トルエン(15,5ml)中6−フルオロ−2−メ
チルインダノン(18.4g、0.112mole)、
シアノ酢酸(10.5g、0.123mole)、酢酸
(6.6g)及び酢酸アンモニウム(1.7g)を撹拌
下21時間還流する。その間放出された水をディーンス
タークトラップ(Dean Starktrap)に回
収する。トルエンを濃縮し、残渣を熱エタノール60m
l及び2.2N水酸化カリウム水溶液14mlに溶解す
る。水150ml中の8.5%KOH22gを加え、混
合物を窒素下13時間還流する。エタノールを真空除去
し、水500mlを加え、水溶液をエーテルで十分に洗
浄し、木炭を加えて煮沸する。水性濾液を50%塩酸で
pH2に酸性化し、冷却し、沈殿を回収する。このよう
にして、乾燥した5−フルオロ−2−メチルインデニル
ー3−酢酸(M.P.164−166℃)を得る。
【0109】(E)5−フルオロ−2−メチル−(p−
メチルチオベンジリデン)−3−インデニル酢酸 メタノール(200ml)中の5−フルオロ−2−メチ
ル−3−インデニル酢酸(15g、0.072mol
e)、ローメチルチオベンズアルデヒド(14.0g、
0.091mole)及びナトリウムメトキシド(1
3.0g、0.24mole)を窒素下60℃で6時間
攪拌加熱する。冷後、反応混合物を氷水750mlに注
ぎ、2.5N塩酸で酸性にする。回収した固体を少量の
エーテルでトリチュレートして5−フルオロ−2−メチ
ル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸(M.P.187−188.2℃)を得る。
U.V.(メタノール中)λmax348mμ(E%5
00)、258(557)、258(495)、353
(513)、262.5(577)、242.5(51
1)。
【0110】(F)5−フルオロ−2−メチル−1−
(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸 メタノール(250ml)及びアセトン(100ml)
混合物中5−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチル
チオベンジリデン)−3−インデニル酢酸(3.4g、
0.01mole)に、攪拌下、水(50ml)中過ヨ
ウ素酸ナトリウム(3.8g、0.018mole)の
溶液を加える。
【0111】18時間後、水(450ml)を加え、有
機溶媒を30℃より下の温度で真空除去する。沈殿した
生産物を濾過し、乾燥し、酢酸エチルから再結晶して5
−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニ
ルベンジリデン)−3−インデニル酢酸を得る。酢酸エ
チルからの繰返し再結晶化によって、シス−5−フルオ
ロ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジ
リデン)−3−インデニル酢酸、M.P.184−18
6℃を得る。U.V.(メタノール中)λmax328
(E%377)、286(432)、257.5ショル
ダー(413)、277(548)。
【0112】さらなるラン(run)はシス−5−フル
オロ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベン
ジリデン)−3−インデニル酢酸の第2の多形体、M.
P.179−181℃の存在を示す。実施例10に記載
した手順によって5−クロロ−2−メチル−1−(p−
メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニル酢
酸を製造する。
【0113】(G)5−フルオロ−2−メチル−1−
(p−メチルスルホニルベンジリデン)−3−インデニ
ル酢酸 メタノール(250ml)及びアセトニトリル(500
ml)中5−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチル
スルフィニルベンジリデン)−3−インデニル酢酸(1
00g、0.281mole)の撹拌冷却混合物にナト
リウムメトキシド(メタノール中4.4M、68.5m
l、0.3mole)を滴下する。重炭酸ナトリウム
(0.56mole)及び過酸化水素(水中30%、
0.56mole)を加え、−10℃で18時間反応さ
せる。過剰の重炭酸ナトリウムを濾去し、冷却した濾液
(0℃)を1M塩酸(350ml)の滴下によってpH
7に中和する。得られた生産物を濾過し、メタノールで
洗浄する。純度をチェックするための、クロロホルム:
メチルイソブチルケトン(8:2)を用いる薄層クロマ
トグラフィー系によるRf値は0.21である。生産物
の再結晶のためにテトラヒドロフランとジイソプロピル
エーテルの組合せを用いる。反応収率は89%である。
生産物は205−206℃のM.P.を有する。実施例
3A、3B及び3Cの手順によってα−〔1−(p−メ
チルスルホニルベンジリデン)−2−メチル−5−フル
オロ−3−インデニル〕−プロピオン酸を製造する。
【0114】(H)α−(1−p−メチルスルホニルベ
ンジリデン)−2−メチル−5−フルオロ−3−インデ
ニル)酢酸クロライド トルエン30ml中α−(1−p−メチルスルホニルベ
ンジリデン)−2−メチル−5−フルオロ−3−インデ
ニル)酢酸5g(0.0134mole)の懸濁液に塩
化チオニル(2.00ml)を加える。混合物を窒素下
60分還流する。溶媒を真空除去して赤色油としてα−
(1−p−メチルスルホニルベンジリデン)−2−メチ
ル−5−フルオロ−3−インデニル)酢酸クロライドを
得る。トルエン/石油エーテルの混合溶媒中での結晶化
による精製により固体としてα−(1−p−メチルスル
ホニルベンジリデン)−2−メチル−5−フルオロ−3
−インデニル)酢酸クロライド4.90gを得る。IR
〔ヌジョールムル(Nujor Mull)〕294
8、2912、1795、1605、1460、140
2、1377、1305、1156cm−1
【0115】(I)ポリ〔α−(1−p−メチルスルホ
ニルベンジリデン)−2−メチル−5,フルオロ−3−
インデニル)アセチル〕ポリビニルアルコールエステル α−(1−p−メチルスルホニルベンジリデン)−2−
メチル−5−フルオロ−3−インデニル)酢酸クロライ
ド4.9g(0.013mole)をピリジン100m
lに溶解する。この溶液にポリビニルアルコール(「P
VA」、平均分子量50,000)1.1g(0.03
1mole)を加える。反応混合物を、すべてのPVA
が溶解するまで、徐々に加熱し、ついで60分還流す
る。澄明な溶液を真空濃縮し、ついで濃重炭酸ナトリウ
ム溶液100mlで洗浄する。水部分をデカントし、得
られる油を水200mlずつで5回洗浄してピリジン及
び未反応PVAを除去する。生産物を真空デシケーター
中五酸化リン(P)上室温で12日間乾燥する。
これにより固体としてポリ〔α−(1−p−メチルスル
ホニルベンジリデン)−2−メチル−5−フルオロ−3
−インデニル)アセチル〕ポリビニルアルコールエステ
ル3.5gを得る。
【0116】IR(ヌジョールムル)3442、306
1、2927、2889、1718、1625、160
7、1467、1377、1307cm−1。 元素分析(C2423FOS,FW 442とし
て) 理論値% C65.19,H5.20, S 7.2
3,F4.29 実測値% C65.29,H4.69, S 8.0
5,F4.67。この手順によって目的化合物(R
水素、R=メチル、R=5−フルオロ、R=水
素、R=CHSO2−、Q=ポリビニルアルコー
ル、n/m=0.50)を得る。さらに本実施例の
(H)及び(I)のプロセスにおいて本実施例の(F)
からのプロピオン酸を用いて、ポリ−5−フルオロ−2
−メチル−1−(p−メチルスルホニルベンジリデン)
−3−インデニルプロピオニルポリビニルアルコールエ
ステルを製造することができる。
【0117】実施例11 ポリ〔シスー5,7−ジフルオロ−2−メチル−1−
(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデ
ニルアセチル〕キトサン (A)2,4−ジフルオロベンズアルデヒド 250ml三つ首フラスコに撹拌機、温度計、フラスコ
の底までの長い軸(stem)を有する滴下漏斗及びフ
ード(Hood)の裏に導かれた管を有する還流凝縮器
を装備する。2,4−ジフルオロトルエン50g(0.
38mole)を、撹拌下、加熱還流し、ハノヴィア紫
外灯(Hanovia ultraviolet la
mp.)で照射する。臭素41.5mlを徐々に加え
る。反応は2.5時間で終了し、この間還流温度は11
2℃から155℃に上昇する。
【0118】2L三ツ首フラスコに撹拌機及び還流凝縮
器を装備する。フラスコに水200ml及び炭酸カルシ
ウム140gを入れる。冷却した上記反応混合物をすす
ぎ用の少量のエーテルを用いて移す。撹拌下18時間還
流して加水分解を完了させる。反応フラスコから水蒸気
蒸留によってアルデヒドを単離する。油を分離し、水相
をエーテルで1回抽出する。合した油及びエーテル抽出
液を無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮して2,4−ジ
フルオロベンズアルデヒドを残す。このものはまた少量
のエーテルを含有しているので、これをヴィグロイクス
カラムを通して減圧蒸留していくつかの画分とする。こ
れらを合して2,4−ジフルオロベンズアルデヒド、
B.P.56−58℃、12mmを得る。
【0119】 (B)2,4−ジフルオロ−α−メチルケイ皮酸 500ml三ツ首フラスコに還流凝縮器、乾燥管、撹拌
機及びN入口を装備する。2,4−ジフルオロベンズ
アルデヒド55.4g(0.39mole)と無水プロ
ピオン酸56mlの混合物にプロピオン酸ナトリウム3
8g(0.39mole)を加える。反応混合物を窒素
下135−140℃(油浴温度)で19時間撹拌加熱す
る。まだ暖かい溶液を水1Lに撹拌下注ぐ。固体が分解
するが、水酸化カリウム56gを加えると溶解する。溶
液をエーテルで抽出し、ついでスチーム浴で加熱してエ
ーテルを除去する。氷浴で冷却後、撹拌下濃塩酸を加え
る。分離する生産物を回収し、冷水で洗浄する。KOH
上60℃で乾燥して2,4−ジフルオロ−α−メチルケ
イ皮酸、M.P.126−128℃を得る。
【0120】 (C)2,4−ジフルオロ−α−メチルケイ皮酸 メタノール800ml中で2,4−ジフルオロ−α−メ
チルケイ皮酸60g(0.3mole)て酸化白金触媒
1.5gを、水素42ポンド(約19kg)の初期圧
下、1当量の水素が吸収されるまで振盪する。反応時間
は30分である。触媒を濾過除去し、メタノールで洗浄
する。メタノールの蒸発後にほほ無色の2,4−ジフル
オロ−α−メチルジヒドロケイ皮酸が油として得られ
る。これをさらに精製することなく次の工程で使用す
る。
【0121】塩化チオニル125ml中2,4−ジフル
オロ−α−メチルジヒドロケイ皮酸54.8g(0.2
74mole)の溶液を90分撹拌し、ついで還流下さ
らに90分撹拌する。反応溶液を減圧下蒸発し、油とし
てクロライド生産物を得る。
【0122】乾燥二硫化炭素250ml中の氷浴冷却し
た無水塩化アルミニウム粉末60g(0.45mol
e)の懸濁液に二硫化炭素100ml中該酸クロライド
60gの溶液を10分かけて滴下する。添加後、氷浴を
除去し、温度を徐々に上げて室温にする。混合物を室温
で20時間撹拌し、10%塩酸水−砕氷2L中に撹拌下
注ぐ。エーテルを加え、すべてのものが溶解するまで撹
拌を続ける。エーテル層を5%塩酸(2×)、水(2
×)及び重炭酸ナトリウム溶液(2×)で抽出し、つい
で塩化メチレンで希釈し、乾燥する(MgSO)。濾
過した溶液を70℃に加温して蒸発し、油として粗製
4,6−ジフルオロ−α−メチルインダノンを得る。こ
のものは静置すると結晶化する。この粗生産物を、石油
エーテル−塩化メチレン(2:1)を用いて充填した
J.T.べーカー(Baker)3405のシリカゲル
400gのカラム(7.0×35cm)のクロマトグラ
フィーによって精製する。カラムを同じ溶媒系で展開、
溶出し、塩化メチレン−石油エーテルから再結晶して、
4,6−ジフルオロ−2−メチルインダノン、M.P.
68−69℃を得る。
【0123】(E)5,7−ジフルオロ−2−メチルイ
ンデニル−3−酢酸メチル 乾燥ベンゼン74ml中の粉末化した亜鉛末(メルク
(Merck)、120℃/22mmで乾燥)6.5g
(1.2当量)の撹拌した懸濁液に、窒素雰囲気下、乾
燥ベンゼン100mm中4,6−ジフルオロ−2−メチ
ルインダノン15.0g(83mmole)及びブロモ
酢酸メチル14.0g(1.1当量)の溶液の約20%
を加える。ヨウ素結晶数個を加え、混合物を徐々に還流
状態に誘導する。溶液の残りを10分かけて滴下し、混
合物を還流下で一夜、すなわち17時間撹拌する。反応
物を冷却して室温とし、ついで混合物を20%硫酸水−
砕氷2.OL中に撹拌下注ぎ、ついで澄明な溶液が得ら
れるまでエーテルを加える。エーテル層を5%硫酸水
(3×)、水(3×)で抽出し、ついで塩化メチレンで
希釈し、乾燥する(MgSO)。濾過したエーテル溶
液を蒸発して粗製ヒドロキシエーテルを得る。
【0124】乾燥ベンゼン400mm中のヒドロキシエ
ステル(20.0g)に粉末化した五酸化リン(60.
0g)を加える。混合物を還流下30分撹拌し、ついで
澄明なベンゼン溶液をデカントする。残渣をベンゼン、
ついでエーテルですすぐ。合した有機溶液をエーテルで
希釈し、硫酸ナトリウム水溶液で6回、重炭酸カリウム
水溶液で2回抽出し、塩化メチレンで希釈し、ついで乾
燥する(MgSO)。濾過した溶液の蒸発によって粗
製酢酸インデニル生産物を油として得る。生産物を石油
エーテルから結晶化して5,7−ジフルオロ−2−メチ
ルインデニル−3−酢酸メチル、M.P.69−70℃
を得る。
【0125】(F)5,7−ジフルオロ−2−メチル−
1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−インデニル
酢酸、幾何異性体混合物 乾燥メタノール中5,7−ジフルオロ−2−メチル−イ
ンデニル−3−酢酸メチル(4.78g)(20mmo
le)及びp−メチルチオベンズアルデヒド3.35g
(22mmole)の懸濁液に、窒素下、粉末化したナ
トリウムメトキシド2.2g(40mmole)を加え
る。得られる澄明な溶液を60分還流する。等量の水を
加え、窒素下で30分還流を続けてケン化を完了させ
る。溶液を数倍容量の水で希釈し、エーテルで抽出す
る。水溶液に窒素をバブリングさせて残存エーテル溶媒
を除去する。50%酢酸水(40ml)を用いて生産物
を沈殿させる。生産物を回収し、十分に水で洗浄する。
ついでこれをデシケーター中水酸化カリウムペレット上
で乾燥し、最後にオーブン中100℃で乾燥する。粗生
産物を塩化メチレン−石油エーテルから再結晶して酸の
シス及びトランス異性体混合物を得る。この混合物はシ
スについては7.82γでのNMRスペクトル及びトラ
ンスについては8.20γでのNMRスペクトルにおけ
る2−CHシグナルを積分する(integrat
e)ことによって同定でき、1:3比でM.P.164
−173℃である。
【0126】(G)カラムクロマトグラフィーによるシ
ス−5,7−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メチ
ルチオベンジリデン)−3−インデニル酢酸メチルの単
離 乾燥メタノール60ml中5,7−ジフルオロ−2−メ
チル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−イン
デニル酢酸1.0g(2.8mmole)の溶液に濃硫
酸4滴を加え、溶液を還流下一夜撹拌する。溶液を冷却
し、分離した結晶を回収し、冷メタノールー水(1:
1)ですすぎ、水酸化カリウムペレット上で乾燥する。
これらの結晶は約95%のトランス異性体であり、メタ
ノールから再結晶してさらに精製することによりトラン
ス異性体M.P.106−106.5℃を得ることがで
きる。最初の結晶収穫物からの濾液に粉末化した重炭酸
カリウムを加え、ついで水を加える。第2の混合エステ
ル収穫物をこのようにして得る。このものはシス体に富
んでおり、ついでクロマトグラフィーに付す。
【0127】シス及びトランス混合エステル1.7gを
塩化メチレン−石油エーテル(1:9)で充填したシリ
カゲル、J.T.ベーカー3405、250gのカラム
(3.0×90cm)を用いるクロマトグラフィーに付
す。同じ溶媒の1:4比でカラムを展開し、溶出する。
溶出される黄色バンドとして0.3〜0.4Lカットを
取る。このようにして、トランス異性体及びシス異性体
(M.P.94−94℃)を得る。メタノール中トラン
ス体のU.V.λmax217、256及び362m
μ;メタノール中シス体のU.V.λmax218、2
60及び357mμ。
【0128】(H)シス−5,7−ジフルオロ−2−メ
チル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−イン
デニル酢酸 メタノール20ml中のシス−5,7−ジフルオロ−2
−メチル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−
インデニル酢酸メチル250mg(0.64mmol
e)に、窒素下、1.0N水酸化ナトリウム水3.0m
l(3.0mmole)を加える。混合物を1時間還流
し、冷却し、水で希釈し、ついで50%酢酸数mlで酸
性にする。結晶が析出するが、氷浴でさらに冷却した
後、それらを回収し、水で十分にかきまぜ(wor
k)、ついで吸引によりほぼ乾燥させる(be suc
ked nearly dry)。生産物をメタノール
−水から再結晶し、真空デシケーター中水酸化カリウム
ペレット上で乾燥し、次いで真空オーブン中100℃で
乾燥する。このようにして、シス−5,7−ジフルオロ
−2−メチル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−
3−インデニル酢酸(M.P.182−184℃)を得
る。
【0129】(I)シス−5,7−ジフルオロ−2−メ
チル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−
3−インデニル酢酸 メタノール12ml及びアセトン約0.5ml中のシス
−5,7−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メチル
チオベンジリデン)−3−インデニル酢酸170mg
(0.475mmole)に室温で水2ml中の過ヨウ
素酸ナトリウム214mg(1.0mmole)を加え
る。混合物を一夜撹拌する。この時点で、塩化メチレン
−メタノール溶出(1:1)を用いるシリカゲルG上で
TLLの検査は、出発物質は存在していないが、Rf
0.55に痕跡量のスルホンが存在することを示す。反
応混合物を濾過し、加熱することなく少容量に濃縮し、
ついで水で希釈する。生産物を回収し、水ですすぎ、真
空デシケーター中水酸化カリウムペレット上で乾燥し、
ついでオーブンデシケーター中80℃で乾燥する。生産
物を酢酸エチル−石油エーテルから再結晶して純粋なシ
ス−5,7−ジフルオロ−2−メチル−1−(p−メチ
ルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニル酢酸、
M.P.188−189℃を得る。
【0130】(J)ポリ〔シス−5,7−ジフルオロ−
2−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン−3−インデニル−アセチル〕キトサン 機構Iに従って、シス−5,7−ジフルオロ−2−メチ
ル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3
−インデニル酢酸(0.02mole)をキトサンゲル
(0.01mole−NH)に複合化させる。この手
順により目的化合物(R=水素、R=CH、R
=5−フルオロ、R=7−フルオロ、R=CH
O、Q=キトサン、m>50,n/m>0.2、n>1
0)を得る。
【0131】実施例12 ポリ−〔α−(1−メチルスルフィニルベンジリデン−
2−メチル−5,6−ジフルオロ−3−インデニル)プ
ロピオニル〕ポリリジン 実施例3A,B及びCの手順によって製造されるα−
〔1−p−メチルスルフィニルベンジリデン)−2−メ
チル−5,6−ジフルオロ−3−インデニル〕−プロピ
オン酸(0.01mole)を、機構IIに従って、ポ
リリジン(0.01mole−NH)に複合化させ
る。この手順により目的化合物(R=水素、R=C
、R=5−フルオロ、R=6−フルオロ、R
=CHSO、Q=ポリリジン、m>50,n/m>
0.2、n>10)を得る。
【0132】実施例13 ポリ−〔α−(1−p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン−2−メチル−5−フルオロ−6−メトキシ−3−イ
ンデニル)−プロピオニル〕ポリリジン 実施例3A−3Cの手順によってα−〔1−(p−メチ
ルスルフィニルベンジリデン)−2−メチル−5−フル
オロ−6−メトキシ−3−インデニル〕プロピオン酸を
製造し、ついで機構IIに従ってポリリジンに複合化さ
せて標記化合物(R=メチル、R=メチル、R
5−フルオロ、R=メトキシ、R=CHSO、Q
=ポリリジン、m>50,n/m>0.2、n>10)
を製造する。
【0133】実施例14 ポリ−〔α−(1−p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン−2−メチル−5−フルオロ−3−インデニル)プロ
ピオニル〕ポリリジン 実施例3A−3Cの手順に従ってα−〔1−(p−メチ
ルスルフィニルベンジリデン)−2−メチル,5−フル
オロ−3−インデニルプロピオン酸を製造し、機構II
に従ってポリリジンに複合化させて標記化合物(R
メチル、R=メチル、R=5,フルオロ、R=水
素、R:CHSO、Q=ポリリジン、m>50,n
/m>0.2、n>10)を製造する。
【0134】実施例15 ポリ〔5−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチルス
ルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアシル〕キ
トサン 実施例10A−10Gの手順によって5−フルオロ−2
−メチル−1−(p−メチルスルホニルベンジリデン)
−3−インデニル酢酸を製造し、以下の手順によってキ
トサンに複合化させる。キトサンゲル(10g)を水
(40ml)に溶解し、濃塩酸でpH3に調整する。つ
いでジメチルアセトアミド(80ml)を加え、混合物
を振動ミキサー(vibromixer)で2時間均質
化して可溶化したキトサンを得る。
【0135】THF(5ml)中の1−(3−ジメチル
アミノプロピル)プロピルカルボジイミド(0.83m
l、4.2mmole)に0℃でテトラヒドロフラン
(THF;30ml)中の5−フルオロ−2−メチル−
1−(p−メチルスルホニルベンジリデン)−3−イン
デニル酢酸(1.49g、4mmole)を加える。可
溶化キトサン(40ml)及びジイソプロピルエチルア
ミン(0.8ml)を加え、混合物を72時間撹拌す
る。真空濃縮後、水酸化ナトリウム(3M、1ml)を
加え、混合物を水に対して透析する(24時間)。透析
内容物を遠心分離し、沈殿及びデカントを共に凍結乾燥
して、それぞれ0.20g及び1.10gのポリ〔5−
フルオロ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニル
ベンジリデン)−3−インデニルアシル〕キトサンを得
る。 IR(KBr):3420,2920,2880,16
50,1600,1470,1210,1080cm
−1 H NMR:7.86−8.04(q),6.
70−7.18(m),3.40(br),3.03
(s),2.10(s)この手順により目的化合物(R
=水素、R=メチル、R=5−フルオロ、R
水素、R=CHSO、Q=キトサン、n/m=
0.05)を得る。
【0136】実施例16 ポリ〔5−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチルス
ルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアシル〕キ
トサン 実施例10A−10Fの手順に従って5−フルオロ−2
−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン)−3−インデニル酢酸を製造し、以下の手順に従っ
てキトサンに複合化させる。キトサンゲル(10g)を
水(40ml)に溶解し、濃塩酸でpH3に調整する。
ジメチルアセトアミド(80ml)を加え、混合物を振
動ミキサーで2時間均質化して可溶化キトサンを得る。
【0137】THF(5ml)中の1−(3−ジメチル
アミノプロピル)プロピルカルボジイミド(0.63m
l、3.2mmole)にテトラヒドロフラン(TH
F;30ml)中の5−フルオロ−2−メチル−1−
(p−メチルスルフィニルベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸(1.49g、4mmole)を0℃で加え
る。可溶化キトサン(40ml)及びジイソプロピルエ
チルアミン(0.8ml)を加え、混合物を72時間撹
拌する。真空濃縮後、水酸化ナトリウム(3M、1m
l)を加え、混合物を水に対して徹底的に透析する。2
4時間後、透析内容物を遠心分離する。沈殿及びデカン
トを共に凍結乾燥してそれぞれ0.13g及び0.90
gのポリ〔5−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチ
ルスルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアシ
ル〕キトサンを得る。 IR(KBr):3400,3200,2920,16
40,1470,1350,1200,1090cm
−1 H NMR:7.68−7.79(q),7.01−
7.20(m),3.35(br),3.18(s),
2.81(s),2.10(s) この手順により目的化合物(R=水素、R=メチ
ル、R=5−フルオロ、R=水素、R=CH
O、Q=キトサン、n/m=0.06)を得る。
【0138】実施例17 ポリ〔5−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチルス
ルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアシル〕エ
チレンイミン 実施例10A−10Fの手順によって5−フルオロ−2
−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン)−3−インデニル酢酸を製造し、以下の手順に従っ
てポリエチレンイミンに複合化させる。
【0139】テトラヒドロフラン(10ml)中1−
(3−ジメチルアミノプロピル)エチルカルボジイミド
塩酸塩(0.42g、2.1mmole)の冷溶液(0
℃)にテトラヒドロフラン(25ml)中の5−フルオ
ロ−2−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジ
リデン)−3−インデニル酢酸(0.72g、2mmo
le)を加える。1時間後、ポリエチレンイミン(0.
52ml、33%水溶液)を加え、反応混合物を20時
間撹拌する。メタノール(40ml)を加え、得られる
混合物を真空濃縮し、ついでメタノール/水(9:1)
に対して透析する(48時間)。溶液を真空濃縮し、凍
結し、凍結乾燥して(frozen and lyop
hilized)黄色粉末(0.25g)を得る。 IR(KBr) 3450,2950,1600,14
60,1050cm−11H NMR 7.70−7.
81(m),6.70−7.10(m),2.75
(d),2.00−2.28(m) この手順により目的化合物(R=水素、R=メチ
ル、R=5−フルオロ、R=水素、R=CH
O、Q=ポリエチレンイミン、n/m=0.14)を得
る。
【0140】実施例18 ポリ〔5−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチルチ
オベンジリデン)−3−インデニルアシル〕エチレンイ
ミン (A)6−フルオロ−2−メチル−3−(p−メチルチ
オベンジル)インデンマグネシウム削りくず25g
(1.04mole)、ヨウ素結晶1個及びp−メチル
チオベンジルクロライド2mlを無水エーテル400m
l中窒素下でグリニヤール反応が起こるまで還流撹拌す
る。合計39.7g(0.23mole、最初の2ml
も含む)のp−メチルチオベンジルクロライドを穏やか
な還流を維持するように滴下する。還流を15分続け
る。トルエン中5−フルオロ−2−メチル−1−インダ
ノンの25〜30%溶液を25−35℃で50分に亘っ
て滴下する。反応混合物を3N硫酸120mlを15分
に亘って添加して30−35℃で鎮静化する(be q
uenched)。水層を捨て、有機層に濃硫酸−酢酸
(1:10)80mlを加えて1時間激しく撹拌する。
これを水2×100ml、2N水酸化ナトリウム200
ml及び水で洗浄する。有機層を真空濃縮して油として
6−フルオロ−2−メチル−3−(p−メチルチオベン
ジル)インデンを得る。
【0141】(B)6−フルオロ−2−メチル−3−
(p−メチルチオベンジル)−1−インデニル−インデ
ン酢酸 粗製6−フルオロ−2−メチル−3−(p−メチルチオ
ベンジル)インデン油(11.1g、0.039mol
e)を窒素下に置き、42℃に加温し、ついでこれにメ
タノール中の37.8%ベンジルトリメチルアンモニウ
ムヒドロキシド42.6mlを加える。この撹拌二相混
合物に37℃で水中の50%グリオキシル酸6.56m
l(乾燥べース4.34g、0.0586mole)を
加える。反応混合物を50℃で45分撹拌する。これ
を、撹拌した、ジャケットを有する三ツ首分離フラスコ
(separatory flask)に熱時移し、水
(67ml)及びトルエン(100ml)で希釈する。
硫酸でpHを2.0−2.2に調整する。ジャケットに
スチームを流しながら、混合物を70−75℃で、完全
な溶液が得られるまで、撹拌する。水層を捨て、熱水で
洗浄を繰り返す。1%塩化アンモニウム(67ml)を
加え、水酸化アンモニウム(15ml)でpHを8.5
に調整する。トルエン層を、再度、pH8.5で熱1%
塩化アンモニウムを用いて抽出する。合した水抽出液に
1,2−ジクロロエタン(15ml)を加え、温度を6
5−68℃に調整する。濃塩酸でpHを2.0に調整
し、混合物を70℃で1時間撹拌する。有機層を分離
し、冷却し、濾過し、洗浄して橙色の生産物、M.P.
182−184℃、10g(75%)を得る。
【0142】UVmax261nm(メタノール中0.
1N塩酸、ε40 500);NMR(MeSO・
)2.1(s,3,CCH)、2.4(s,
3,SCH)、3.9(s,2ベンジルCH)、
6.5(s,1,ビニルH)、7.0−7.4(m,
6,芳香族H),8.2及び8.4(d,1,芳香族C
H)。C2017FOSに対する計算値C70.
57、H5.03、F5.58、実測値C70.62
1、H4.82、F5.48。
【0143】(C)5−フルオロ−2−メチル−1−
(p−メチルチオベンジリデン)−3インデニル酢酸 氷酢酸(200ml)、濃塩酸(60ml)及び水(2
0ml)の溶液を製造する。6−フルオロ−2一メチル
−3−(p−メチルチオベンジル)−1−インデニル−
インデン酢酸19g(0.056mole)を加え、ス
ラリーを90−95℃で10時間加熱する。その間、懸
濁した固体は橙色から黄色に変化する。冷混合物を濾過
し、水洗し、80−90℃で真空乾燥して目的生産物、
M.P.180−184℃、17.7g(93%)を得
る。還流1,2−ジクロロエタン38ml中で7.5g
を3時間蒸解する(digest)ことによって精製を
行う。混合物を冷却し、濾過し、新鮮な溶媒で洗浄す
る。M.P.189.5−192.5℃、UVmax
50nm(ε17 500)及び258(19 40
0)(メタノール中0.1N塩酸)、NMR(Me
SO.d)2.2(s,3,CCH)、2.6
(s,3,SCH)、3.6(s,2,CCH
)、6.6−7.7(m,8,芳香族ビニルH)。
2017FOSに対する計算値C70.57、H
5.03、F5.58、実測値C70.70、H5.0
2、F5.36。
【0144】(D)ポリ〔5−フルオロ−2−メチル−
1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−インデニル
アシル〕エチレンイミン テトラヒドロフラン(10ml)中の1−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)エチルカルボジイミド塩酸塩(0.
42g、2.1mmole)の冷溶液(0℃)にテトラ
ヒドロフラン(25ml)中の5−フルオロ−2−メチ
ル−1−(p−メチルチオベンジリデン)−3−インデ
ニル酢酸(1.0g)を加える。1時間後、ポリエチレ
ンイミン(0.52ml、33%水溶液)を加え、反応
混合物を20時間撹拌する。メタノール(40ml)を
加え、得られる混合物を真空濃縮し、ついでメタノール
/水(9:1)に対して透析する(48時間)。溶液を
真空濃縮し、凍結し、凍結乾燥して目的生産物を得る。
この手順により目的化合物(R=水素、R=メチ
ル、R=5−フルオロ、R=水素、R=CH
S、Q=ポリエチレンイミン、n/m>0.2)を得
る。
【0145】実施例19 ポリ〔5−フルオロ−2−メチル−1−(p−メチルス
ルフィニルベンジリデン)−3−インデニルアシル〕ア
リルアミン 実施例10A−10Fの手順によって5−フルオロ−2
−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン)−3−インデニル酢酸を製造し、以下の手順によっ
てポリアリルアミンに複合化させる。
【0146】テトラヒドロフラン(10ml)中1−
(3−ジメチルアミノプロピル)エチルカルボジイミド
(0.22g、1.1mmole)の冷溶液(0℃)に
テトラヒドロフラン(25ml)中の5−フルオロ−2
−メチル−1−(p−メチルスルフィニルベンジリデ
ン)−3−インデニル酢酸(0.36g、1mmol
e)を加える。1時間後、水(2ml)中のポリアリル
アミン塩酸塩(0.22g)を加え、反応混合物を43
時間撹拌する。水(40ml)を加え、得られる混合物
を真空濃縮し、ついでテトラヒドロフランに対して24
時間、ついで水に対して24時間透析する。溶液を真空
濃縮し、凍結し、凍結乾燥して黄色粉末(0.08g)
を得る。 IR(KBr): 3480,2960,1600,1
360,1080cm−1 HMR= 7.63−7.74(m),6.50−
7.13(m),4.76(s),3.58(s),
2.82(s),2.2(s),1.25(s)
【0147】この手順により目的化合物(R=水素、
=メチル、R=5−フルオロ、R=水素、R
=CHSO、Q=ポリアリルアミン)を得る。特に本
願特許請求の範囲に定められた、本発明の精神から逸脱
することなく、手順、式及び使用の詳細において種々の
変化及び修飾をなし得ることが理解されるであろう。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 13/00 8619−4H C08F 8/00 MFV 7308−4J C08G 65/32 NQJ 9167−4J 85/00 NVA 8416−4J C08L 101/06 LTB 7242−4J (72)発明者 クラウス ブレンデル アメリカ合衆国 アリゾナ州 85715 ツ ーソン ノース マナー ドライヴ 3231 (72)発明者 ポール グロス アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95204 ストックトン ウェスト マッケ ンジー 126

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(I)で表わされる化合物。 【化1】 (式中、nは少なくとも2の整数であり、 Qは少なくとも約1000の分子量を有し、かつ少なく
    とも2個の一級及び/または二級アミノ基及び/または
    ヒドロキシ基を有する重合体または巨大分子構造体の脱
    プロトン化した残基であり、 R水素、低級アルキルまたはハロアルキルよりなる群
    から選ばれ、 Rは水素またはアルキルよりなる群から選ばれ、 R及びRは水素、アルキル、アシルオキシ、アルコ
    キシ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、アルキルアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、ス
    ルファミル、アルキルチオ、メルカプト、ヒドロキシ、
    ヒドロキシアルキル、アルキルスルホニル、ハロゲン、
    シアノ、カルボキシル、カルバルコキシ、カルバミド、
    ハロアルキルまたはシクロアルコキシよりなる群から独
    立に選ばれる1以上のメンバーであり、及びRはアル
    キルスルフェニル、アルキルスルフィニルまたはアルキ
    ルスルホニルよりなる群から選ばれる)
  2. 【請求項2】 R及びRがアルキル、アシルオキ
    シ、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキルまたはシクロ
    アルコキシから選ばれる請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】 Rが水素である請求項2の化合物。
  4. 【請求項4】 Qが一級アミノ基の脱プロトン化残基を
    有する請求項1の化合物。
  5. 【請求項5】 nが少なくとも40である請求項1の化
    合物。
  6. 【請求項6】 Qがキトサン、ポリアミノ酸及びアミノ
    エチルセルロースよりなる群から選ばれる請求項5の化
    合物。
  7. 【請求項7】 ポリアミノ酸がε−アミノ基を有する請
    求項6の化合物。
  8. 【請求項8】 Qがポリヒドロキシ重合体の脱プロトン
    化残基である請求項1の化合物。
  9. 【請求項9】 Qがポリビニルアルコールの、または高
    分子炭水化物の脱イオン化残基である請求項8の化合
    物。
  10. 【請求項10】 結腸ポリープを有する患者を該ポリー
    プを縮小するよう治療する方法であって、患者に治療有
    効量の式 【化2】 (式中、 nは少なくとも2の整数であり、 Qはポリアミンまたはポリヒドロキシ化合物の脱プロト
    ン化残基であり、 Rは水素、低級アルキルまたはハロアルキルよりなる
    群から選ばれ、 Rは水素またはアルキルよりなる群から選ばれ、 R及びRは水素、アルキル、アシルオキシ、アルコ
    キシ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、アルキルアミ
    ノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、ス
    ルファミル、アルキルチオ、メルカプト、ヒドロキシ、
    ヒドロキシアルキル、アルキルスルホニル、ハロゲン、
    シアノ、カルボキシル、カルバルコキシ、カルバミド、
    ハロアルキルまたはシクロアルコキシよりなる群から独
    立に選ばれる1以上のメンバーであり、及びRはアル
    キルスルフェニル、アルキルスルフィニルまたはアルキ
    ルスルホニルよりなる群から選ばれる)の化合物を投与
    することを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 R及びRがアルキル、アシルオキ
    シ、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキルまたはシクロ
    アルコキシから選ばれる請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 Rが水素である請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 Qが一級アミノ基の脱プロトン化残基
    を有する請求項11の方法。
  14. 【請求項14】 nが少なくとも40である請求項13
    の方法。
  15. 【請求項15】 Qがキトサン、ポリアミノ酸及びアミ
    ノエチルセルロースよりなる群から選ばれる請求項14
    の方法。
  16. 【請求項16】 ポリアミノ酸がε−アミノ基を有する
    請求項15の方法。
  17. 【請求項17】 Qがポリヒドロキシ重合体の脱プロト
    ン化残基である請求項10の方法。
  18. 【請求項18】 Qがポリビニルアルコールのまたは高
    分子炭水化物の脱プロトン化残基である請求項17の方
    法。
  19. 【請求項19】 化合物を経口投与する請求項10の方
    法。
  20. 【請求項20】 Qが少なくとも約1000の分子量を
    有し、かつ少なくとも2つの一級及び/または二級アミ
    ノ基及び/またはヒドロキシ基を有する重合体または巨
    大分子構造体の脱イオン化残基である請求項19の方
    法。
JP3350575A 1990-11-06 1991-11-06 置換インデニル酢酸のエステル及びアミド Pending JPH0625301A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US60982990A 1990-11-06 1990-11-06
US77742991A 1991-10-11 1991-10-11
US07/609829 1991-10-11
US07/777429 1991-10-11

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0625301A true JPH0625301A (ja) 1994-02-01

Family

ID=27086132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3350575A Pending JPH0625301A (ja) 1990-11-06 1991-11-06 置換インデニル酢酸のエステル及びアミド

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0485172A3 (ja)
JP (1) JPH0625301A (ja)
AU (1) AU650689B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011096438A1 (ja) * 2010-02-03 2011-08-11 国立大学法人 東京大学 腸疾患の治療方法及び治療用医薬組成物

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69202721T2 (de) * 1991-03-08 1995-10-12 Fgn Inc Substituierte Indenylverbindungen.
US5696159A (en) * 1994-08-03 1997-12-09 Cell Pathways, Inc. Lactone compounds for treating patients with precancerous lesions
US5776962A (en) * 1994-08-03 1998-07-07 Cell Pathways, Inc. Lactone compounds for treating patient with precancerous lesions
US5874440A (en) * 1995-06-07 1999-02-23 Cell Pathways, Inc. Method of treating a patient having precancerous lesions with phenyl pyrimidinone derivatives
US6060477A (en) * 1995-06-07 2000-05-09 Cell Pathways, Inc. Method of treating a patient having precancerous lesions with phenyl cycloamino pyrimidinone derivatives
US6046216A (en) * 1995-06-07 2000-04-04 Cell Pathways, Inc. Method of treating a patient having precancerous lesions with phenyl pyridinone derivatives
US6232312B1 (en) 1995-06-07 2001-05-15 Cell Pathways, Inc. Method for treating patient having precancerous lesions with a combination of pyrimidopyrimidine derivatives and esters and amides of substituted indenyl acetic acides
US6262059B1 (en) 1995-06-07 2001-07-17 Cell Pathways, Inc. Method of treating a patient having precancerous lesions with quinazoline derivatives
US6046206A (en) * 1995-06-07 2000-04-04 Cell Pathways, Inc. Method of treating a patient having a precancerous lesions with amide quinazoline derivatives
US6200980B1 (en) 1995-06-07 2001-03-13 Cell Pathways, Inc. Method of treating a patient having precancerous lesions with phenyl purinone derivatives
US6231888B1 (en) 1996-01-18 2001-05-15 Perio Products Ltd. Local delivery of non steroidal anti inflammatory drugs (NSAIDS) to the colon as a treatment for colonic polyps
EP0801083A3 (en) * 1996-04-08 1999-12-29 Pfizer Inc. Improved functionalized resin for chemical synthesis
US5858694A (en) * 1997-05-30 1999-01-12 Cell Pathways, Inc. Method for identifying compounds for inhibition of cancerous lesions
CA2238283C (en) 1997-05-30 2002-08-20 Cell Pathways, Inc. Method for identifying compounds for inhibition of neoplastic lesions, pharmaceutical compositions from such compounds and uses of such compounds and compositions for treating neoplastic lesions
US5852035A (en) * 1997-12-12 1998-12-22 Cell Pathways, Inc. Method for inhibiting neoplastic cells and related conditions by exposure to substituted N- arylmethyl and heterocyclmethyl-1H-pyrazolo (3,4-B) quinolin-4-amines
US6046199A (en) * 1998-01-14 2000-04-04 Cell Pathways, Inc. Method of inhibiting neoplastic cells with tetracyclic pyrido[3,4-B]indole derivatives
US5942520A (en) * 1998-01-27 1999-08-24 Cell Pathways, Inc. Method for inhibiting neoplastic cells by exposure to substituted N-cycloalkylmethyl-1-H-pyrazolo (3,4-B) quinolone-4 amines
US5990117A (en) * 1998-04-15 1999-11-23 Cell Pathways, Inc. Method for inhibiting neoplastic cells and related conditions by exposure to quinazoline derivatives
US6268372B1 (en) 1998-09-11 2001-07-31 Cell Pathways, Inc. Method for inhibiting neoplastic cells and related conditions by exposure to 2,9-disubstituted purin-6-ones
US6124303A (en) * 1998-09-11 2000-09-26 Cell Pathways, Inc. Method for inhibiting neoplastic cells and related conditions by exposure to 9-substituted 2-(2-N-aloxyphenyl) purin-6-ones
US6531152B1 (en) 1998-09-30 2003-03-11 Dexcel Pharma Technologies Ltd. Immediate release gastrointestinal drug delivery system
US6130053A (en) * 1999-08-03 2000-10-10 Cell Pathways, Inc. Method for selecting compounds for inhibition of neoplastic lesions
US6200771B1 (en) 1998-10-15 2001-03-13 Cell Pathways, Inc. Method of using a novel phosphodiesterase in pharmaceutical screeing to identify compounds for treatment of neoplasia
US6025394A (en) 1999-01-29 2000-02-15 Cell Pathways, Inc. Method for treating patients with acne by administering substituted sulfonyl indenyl acetic acids, amides and alcohols
US6632451B2 (en) 1999-06-04 2003-10-14 Dexcel Pharma Technologies Ltd. Delayed total release two pulse gastrointestinal drug delivery system
US6555547B1 (en) 2000-02-28 2003-04-29 Cell Pathways, Inc. Method for treating a patient with neoplasia by treatment with a vinca alkaloid derivative
US6569638B1 (en) 2000-03-03 2003-05-27 Cell Pathways, Inc Method for screening compounds for the treatment of neoplasia

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK110188D0 (da) * 1988-03-02 1988-03-02 Claus Selch Larsen High molecular weight prodrug derivatives of antiinflammatory drugs

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011096438A1 (ja) * 2010-02-03 2011-08-11 国立大学法人 東京大学 腸疾患の治療方法及び治療用医薬組成物

Also Published As

Publication number Publication date
AU650689B2 (en) 1994-06-30
AU8699091A (en) 1992-07-09
EP0485172A3 (en) 1993-01-27
EP0485172A2 (en) 1992-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0625301A (ja) 置換インデニル酢酸のエステル及びアミド
JP2704082B2 (ja) 前癌性病変治療剤
US5401774A (en) Method for treating patients with precancerous lesions by administering substituted sulfonyl idenyl acetic and propionic acids and esters to patients with lesions sensitive to such compounds
AU650914B2 (en) Esters and amides of substituted phenyl acetic acids
AU659107B2 (en) Method for treating colonic polyps by the use of esters and amides of substituted fused ring phenyl acetic acids
US5696159A (en) Lactone compounds for treating patients with precancerous lesions
US5686589A (en) Esters and amides of substituted phenyl and pyridyl amino carboxylates
EP0485157A2 (en) Esters and amides of substituted pyrrole acetic acids
JPH09503222A (ja) サイトカイン産生阻害剤としてのヒドロキサム酸誘導体
US20020107248A1 (en) Method for treating patients with neoplasia by administering substituted sulfonyl indenyl acetic and propionic acids and esters thereof
JPH09508115A (ja) 金属タンパク質分解酵素阻害剤としてのヒドロキサム酸誘導体
RU2341529C2 (ru) Гликозидное пролекарство 5-аминосалициловой кислоты
FI91156C (fi) Menetelmä uusien terapeuttisesti käyttökelpoisten neplanosiinijohdannaisten valmistamiseksi
AU689305B2 (en) Lactone compounds for treating patients with precancerous lesions
JPS6120538B2 (ja)
ES2358564T3 (es) Derivados de carbonilamino útiles para el tratamiento de una enfermedad inflamatoria intestinal.
JP4511172B2 (ja) 肥満症および肥満症に随伴する疾患および/または二次疾患の治療および/または予防におけるトリフルオロアセチルアルキル置換されたフェニル誘導体、フェノール誘導体およびベンゾイル誘導体の使用
IL169312A (en) Cetylpyridinium salt of an anti-inflammatory agent and pharmaceutical compositions containing it
CA2054952A1 (en) Esters and amides of substituted indenyl acetic acids
CA2062422C (en) Method for treating patients with precancerous lesions by administering substituted sulfonyl indenyl acetic and propionic acids and esters thereof
JPH1112179A (ja) フェニル酢酸系消炎・鎮痛化合物とシクロデキストリンのエステル結合化合物
WO1993019066A1 (en) Imidazopyridine derivative and medicine
JPH06298790A (ja) ジヒドロカルコン誘導体及びその製法
JPH06199886A (ja) ジヒドロカルコン誘導体及びその製法
JPH07138159A (ja) ビタミンe誘導体を有効成分とする皮膚疾患治療剤