JPH06252891A - マルチキャリア伝送方式を使用した無線通信システムおよびこの無線通信システムで使用される無線端末装置 - Google Patents

マルチキャリア伝送方式を使用した無線通信システムおよびこの無線通信システムで使用される無線端末装置

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JPH06252891A
JPH06252891A JP5035815A JP3581593A JPH06252891A JP H06252891 A JPH06252891 A JP H06252891A JP 5035815 A JP5035815 A JP 5035815A JP 3581593 A JP3581593 A JP 3581593A JP H06252891 A JPH06252891 A JP H06252891A
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bit strings
bit
error detection
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JP5035815A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Ozawa
和義 小澤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誤り検出符号の付加による冗長ビットの増加
を極力減らして、消失キャリアの判定を符号化率を大き
く低下させることなく正確に行なう。 【構成】 送信ユーザ情報DAをマルチキャリア伝送す
る際に、送信側の無線端末装置において、消失キャリア
を検出するためのCRCビットを、マルチキャリア伝送
のために上記送信ユーザ情報を複数の送信ビット列に分
割する前の段階でCRC付加部によりフレームごとに付
加し、一方受信側の無線端末装置では、C1復号器26
0〜263において、4つの受信ビット列DA0〜DA
3の各々について消失を仮定した消失訂正処理を並行し
て行なったのち、P/S270〜273で並列直列変換
してCRC検査回路280〜283によりCRC検査を
行ない、このCRC検査により誤りが検出されなかった
受信ユーザ情報DAを選択部29で選択出力するように
したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LAN(Local Area N
etwork)に代表される情報伝送ネットワークを無線回線
を使用して構築するための無線通信システムに係わり、
特にマルチキャリア伝送方式を使用したシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】オフィスや工場、大学などの構内におい
ては、パーソナルコンピュータやワークステーション、
ファクシミリ装置等の情報通信機器間でデータ伝送を行
なうために、同軸ケーブルを使用した有線LANが多く
使用されている。しかしこの有線LANでは、システム
構築後のレイアウトの変更などに対し大掛かりな工事が
必要となるため、システムのレイアウトの変更に容易に
対応することが難いという問題点を有している。
【0003】そこで、最近では無線回線を使用したLA
Nが強く要求されている。特に我が国では、有線系のL
ANとして広く使われているIEEE802.3標準の
10Mbps CDMA/CD(Carrier Sense Multip
le Access with Collision Detection)方式との互換性
を確保する無線LANシステムの検討が進められてい
る。図13にこの種の無線LANシステムのレイヤ構造
を示す。
【0004】この無線LANシステムを実現するための
ポイントの一つは、周波数選択性フェージングの影響を
受ける無線伝送路において効率的な高速データ通信を如
何に実現するかということである。周波数選択性フェー
ジングが存在すると、例えば今まで正常に高速データ通
信が行なえた周波数においても、人が移動するなどの微
妙な周辺の反射条件の変化により、受信信号レベルが極
端に低下して突然通信が不能になってもしまう場合が多
く、スループットが大きく低下してしまう。
【0005】このような問題点を克服するために、本発
明者等は特願平03−211886号、特願平03−2
11887号、あるいは特願平03−292588号に
示されるように、伝送するデータに誤り訂正のための冗
長ビットを付加した後に、周波数の異なる複数のキャリ
アにデータの一部または全部を分割して伝送する、いわ
ゆるマルチキャリア伝送方式を提案している。このマル
チキャリア伝送方式では、受信側において一部のキャリ
アのデータが前述した周波数選択性フェージングにより
通信不能になったり、もしくは誤りが多数発生した場合
でも、正常に受信し復調された他のキャリアのデータを
用いて誤り訂正手段により送信データのすべてを復元す
ることが可能である。
【0006】この誤り訂正に際しては、どのキャリアの
伝送品質が著しく劣化したのか、すなわちキャリアごと
の誤り訂正後にも誤りが残留しているキャリアがどれで
あるかを事前に判定できれば、誤り訂正ではなく消失訂
正、つまり誤りビットの位置が既知の状態で行なう誤り
訂正を行なえばよいことになり、訂正能力に対する要求
条件を緩和することが可能である。この誤りが残留して
いるいわゆる消失キャリアの判定方法としては、例えば
復調器における受信レベルが最も低いキャリアを消失キ
ャリアと見做して選ぶ方法が考えられている。しかしこ
の方法は、キャリアに対応した複数の復調器にそれぞれ
受信レベルを検出して比較判定するための回路を設ける
必要があるため、アナログ回路の負担が重くなるのみな
らず、キャリアごとの誤り訂正後に誤りが残留するキャ
リアの判定が必ずしも正しく行なわれるとは限らないと
いう欠点がある。
【0007】そこで、消失キャリアの別の判定方法とし
て、最近では各キャリアごとにCRC符号などの誤り検
出符号を付加して判断する方法が考えられている。この
判定方法は、誤りが残留しているキャリアの判定をディ
ジタル回路により正確に行なえるため、極めて有望であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなキャリアごとに誤り検出符号を付加して消失キャリ
アを判定する方法では、誤り検出符号用の付加ビットの
分だけ符号化率の低下を招き、この欠点を補填するため
には物理伝送速度を高める必要が生じる。特に、IEE
E802.3 CSMA/CD方式とAUIケーブルと
の間の互換性を確保するには復号化遅延時間を短く抑え
る必要があり、そのためにはデータブロック長をできる
だけ短く設定する必要がある。しかし、このようにする
とデータブロック長に占める誤り検出のための付加ビッ
トの割合が益々高くなり、極めて好ましくない。
【0009】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、誤り検出符号の付加によ
る冗長ビットの増加を極力減らし、これにより消失キャ
リアの判定を符号化率を大きく低下させることなくかつ
正確に行なうことができるマルチキャリア伝送方式を使
用した無線通信システムおよびこの無線通信システムで
使用される無線端末装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係わる無線通信システムは、送信側の無線端
末装置に誤り検出情報付加手段を設け、この誤り検出情
報付加手段により、送信データ系列の少なくとも一部を
分割することにより得られた複数のビット列のうちの少
なくとも二つのビット列に跨がるデータブロックごと
に、誤り検出情報を付加している。また、受信側の無線
端末装置には、消失訂正手段と、誤り検出手段と、ビッ
ト列選択手段とを設けている。そして、消失訂正手段に
より、受信し復調された複数のビット列のうち少なくと
も一つのビット列を選択してその消失訂正情報を基に消
失訂正処理を行なったのち、この消失訂正処理されたビ
ット列の各データブロックごとに、このデータブロック
に付加されている上記誤り検出情報に基づいて上記誤り
訂正手段により誤り検出処理を行ない、この誤り検出手
段の検出結果に応じて、ビット列選択手段により誤りが
一定レベル以下のビット列を選択出力するようにしたも
のである。
【0011】また本発明は、受信側の無線端末装置にお
いて誤りが一定レベル以下のビット列を選択する際に、
消失訂正手段による消失訂正処理および誤り検出手段に
よる誤り検出処理を、ビット列選択手段により誤りが一
定レベル以下となるビット列が選択されるまで、受信し
復調された複数のビット列のうちから選択される少なく
とも一つのビット列の異なる組み合わせに対し繰り返し
実行するようにしたことも特徴としている。
【0012】さらに本発明は、受信側の無線端末装置に
おいて誤りが検出されないビット列を選択する際に、受
信し復調された複数のビット列のうちから選択される少
なくとも一つのビット列のうち、送信側の無線端末装置
において付加された消失訂正情報を基に消失訂正処理が
可能なすべてのビット列について、消失訂正手段による
消失訂正処理および誤り検出手段による誤り検出処理を
並行して行ない、この誤り検出手段の検出結果に応じて
上記すべてのビット列の中から誤りが一定レベル以下の
ビット列を選択出力するようにしたことも特徴としてい
る。
【0013】一方、他の本発明に係わる無線端末装置
は、送信系に誤り検出情報付加手段を設け、この誤り検
出情報付加手段により、送信データ系列の少なくとも一
部を分割した複数のビット列のうちの少なくとも二つの
ビット列に跨がるデータブロックごとに、誤り検出情報
を付加している。また受信系に、消失訂正手段と、誤り
検出手段と、ビット列選択手段とを設け、消失訂正手段
により、受信し復調された複数のビット列のうち少なく
とも一つのビット列を選択してその消失訂正情報を基に
消失訂正処理を行なったのち、この消失訂正処理された
ビット列の各データブロックごとに、このデータブロッ
クに付加されている上記誤り検出情報に基づいて上記誤
り訂正手段により誤り検出処理を行ない、この誤り検出
手段の検出結果に応じて、ビット列選択手段により誤り
が一定レベル以下のビット列を選択出力するようにした
ものである。
【0014】
【作用】この結果本発明によれば、送信側の無線端末装
置では、消失訂正情報が付加される前に、送信データの
複数のビット列のうちの少なくとも二つのビット列に跨
がるデータブロックごとに誤り検出情報が付加される。
このため、例えば複数のビット列の各々に消失キャリア
検出用の誤り検出情報を付加する場合に比べて、ユーザ
情報に対する冗長ビットの割合を減らすことができ、こ
れにより符号化率の低下を抑制して物理伝送速度の増加
を抑えることができる。また、フレーム長を一定に保持
することが可能となり、これにより復号化遅延時間が長
くなることを防止することができる。さらに、受信側の
無線端末装置では、ビット列の少なくとも一部が消失し
たものと仮定して誤り訂正情報を基に消失訂正処理が行
なわれたのちに、データブロック単位でその誤り検出情
報を基に誤り検出が行なわれ、この検出の結果誤りが一
定レベル以下のビット列が正しいデータとして選択出力
される。したがって、結果的に消失キャリアの判定を、
複数のビット列の各々に消失キャリア検出用の誤り検出
情報を付加する場合と同等に正確に行なうことが可能と
なる。
【0015】また本発明では、受信側の無線端末装置に
おいて、消失訂正処理および誤り検出処理が、誤りが一
定レベル以下となるビット列が選択されるまで、複数の
ビット列のうちから選択されるビット列の異なる組み合
わせに対し繰り返し実行される。言い換えれば、複数の
ビット列から選択される相異なる少なくとも一つのビッ
ト列の組み合わせに対する消失訂正処理および誤り検出
処理は、時分割で行なわれることになる。このため、上
記消失訂正処理および誤り検出処理を行なうための回路
は1系統のみ設ければよいことなり、これにより回路規
模を比較的小さく抑えることが可能となる。
【0016】さらに本発明では、受信側の無線端末装置
において、受信し復調された複数のビット列のうちから
選択される少なくとも一つのビット列のうち、送信側で
付加された消失訂正情報を基に消失訂正処理が可能なす
べてのビット列について、消失訂正処理および誤り検出
処理が並行して行なわれ、この誤り検出結果に応じて上
記すべてのビット列の中から誤りが一定レベル以下のビ
ット列が選択される。すなわち、複数のビット列から選
択される相異なる少なくとも一つのビット列の組み合わ
せに対する消失訂正処理および誤り検出処理は、空間分
割により同時に行なわれることになる。このため、正し
いビット列を選択出力するに要する時間は短縮され、こ
れにより符号化遅延時間を最小に抑えることが可能とな
る。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係わる無線通信
システムの概略構成図であり、TSは送信側の無線端末
装置を、またRSは受信側の無線端末装置をそれぞれ示
している。
【0018】送信側の無線端末装置TSは、CRC付加
部1と、直列並列変換部(S/P)2と、符号化部3
と、変調器(MOD)を含む無線回路(RF)部4と、
送信アンテナATとを備えている。CRC付加部1は、
送信ユーザ情報を所定ビット長からなるフレームに区切
り、これらのフレームごとにCRC符号を付加する。直
列並列変換部2では、上記CRC符号が付加された送信
ユーザ情報が複数の送信ビット列に分割される。符号化
部3では、上記分割された複数の送信ビット列を基にパ
リティ検査ビット列が生成されるとともに、これらの送
信ビット列およびパリティ検査ビット列に各々誤り訂正
符号が付加される。無線回路部4では、上記符号化部3
から出力された複数のビット列によりそれぞれ異なる複
数のキャリア周波数が変調され、この変調された複数の
キャリア周波数が所定の送信電力レベルに制御されたの
ち送信アンテナATから送信される。
【0019】一方、受信側の無線端末装置RSは、アン
テナダイバーシティを行なうための複数の受信アンテナ
AT1,AT2と、復調器(DEM)を含む無線回路部
6と、復号化部7と、並列直列変換部(P/S)8と、
CRC検査部9とを備えている。無線回路部6では、受
信アンテナAT1,AT2により受信された複数のキャ
リア周波数信号が複数のベースバンドの受信ビット列に
復調される。復号化部7では、これらの受信ビット列に
付加されている誤り訂正符号を基に各受信ビット列の誤
り訂正処理が行なわれるとともに、パリティ検査ビット
列を基に消失訂正処理が行なわれる。並列直列変換部8
では、上記復号化部7から出力された複数の受信ビット
列が直列の受信ユーザ情報に変換される。CRC検査部
9では、上記直列の受信ユーザ情報についてその各フレ
ームごとにCRC符号を基に誤り検出処理が行なわれ、
誤りが検出されない場合にそのフレームが図示しない後
段の回路へ出力される。
【0020】図2および図3は、それぞれ上記送信側の
無線端末装置TSおよび受信側の無線端末装置RSのさ
らに詳しい構成を示した回路ブロック図である。先ず送
信側の無線端末装置TSは次のように構成される。すな
わち、図示しないパーソナルコンピュータやワークステ
ーションなどの情報端末機器から出力された送信ユーザ
情報は先ずインタフェース部(I/F)11に入力され
る。このインタフェース部11は、上記情報端末機器と
のインタフェースを整合させるためのもので、レベル変
換、タイミング調整、クロック再生およびクロック同期
など行なう。このインタフェース部11からは、例えば
10MHzのクロックと、このクロックに同期した送信
ユーザ情報UDとがそれぞれ出力される。ここで、上記
送信ユーザ情報は、IEEE802.3 CSMA/C
DのAUIインタフェース条件に従って情報端末機器D
TEから送出されるビット列であり、例えば図4に示す
ごとく目的局アドレスと、送信局アドレスと、パケット
長データと、LLCデータと、FCSとから構成され
る。この送信ユーザ情報の長さは、合計最小64バイ
ト、最大1518バイトに設定される。
【0021】CRC付加回路12は、上記インタフェー
ス部11から出力された送信ユーザ情報UDを所定長の
フレームごとに区切って、誤り検出のためのCRCビッ
トを付加するものである。図5はその付加の一例を示す
もので、送信ユーザ情報は256ビット(32バイト)
のフレームに区切られ、これらのフレームごとに16ビ
ットのCRCビットが付加される。
【0022】直列並列変換器(S/P)13は、上記C
RC付加回路12から出力された送信ユーザ情報DA
を、複数のビット列、例えば3系列の送信ビット列DA
0〜DA2に変換し、さらに次段のC1符号器14によ
る符号化処理速度に合わせるための速度変換を行なう。
【0023】C1符号器14は、外符号器とも呼ばれ、
上記S/P13から出力された3系列の送信ビット列D
A0〜DA2のうち少なくとも一つのビット列を含むデ
ータブロックを単位として符号化を行なう。これは、無
線伝送区間が異なる複数のキャリア周波数により無線伝
送される上記複数の送信ビット列DA0〜DA2のうち
の一つ以上が、無線伝送区間において周波数選択性フェ
ージングなどの影響によって伝送品質が極端に劣化した
りまた通信不能になった場合でも、受信側の無線端末装
置において正しく受信復調されたその他のビット列から
上記通信不能になったビット列を復元できるようにする
ためである。上記C1符号としては、例えば(4,3,
2)パリティ検査符号が用いられる。
【0024】図6は、上記C1符号器14の回路構成の
一例を示すものである。同図において、S/P13から
出力された3系列の送信ビット列DA0〜DA2のう
ち、送信ビット列DA1,DA2が排他的論理和回路4
1にそれぞれ入力されて排他的論理和処理される。そし
て、この排他的論理和回路41から出力されたビット列
と、上記送信ビット列DA0とが排他的論理和回路42
にそれぞれ入力されて排他的論理和処理され、その出力
ビット列が第4番目のビット列DA3として出力され
る。すなわち、3系列の送信ビット列DA0〜DA2の
各1ビットずつに対してパリティ検査ビットの計算が行
なわれ、この計算されたパリティ検査ビットの列が上記
第4番目のビット列DA3として出力される。図7は上
記C1符号器14から出力される各送信ビット列の1フ
レーム分の構成を示すものである。
【0025】C2符号器150〜153は、内符号器と
も呼ばれ、それぞれ上記C1符号器14から出力された
4系列の送信ビット列DA0〜DA3に対し誤り訂正符
号を付加するものである。誤り訂正符号としては、例え
ば(28,23,3)ハミング符号が用いられる。
【0026】図8は、上記C2符号器150〜153の
構成の一例を示す回路ブロック図である。同図におい
て、上記C1符号器14から出力された各ビット列DA
0,DA3はそれぞれ直列並列変換器(S/P)51に
より4系統のビット列に分割され、これにより連続する
4ビット(2シンボル)が別々のハミング符号器520
〜523に入力される。これらのハミング符号器520
〜523では、それぞれ上記入力されたビット列に対し
誤り訂正符号化演算が行なわれて5ビットのハミング符
号が付加される。そして、これらのハミング符号器52
0〜523から出力された4系列のビット列は並列直列
変換器(P/S)53,54に入力される。これらのP
/S53,54では、上記4系列のビット列が隣り合う
2系列ずつ直列ビット列に変換され、これにより得られ
た2系列のビット列は4相PSK変調に適応したI信号
DBIおよびQ信号DBQとして次段の変調器(MO
D)160〜163に入力される。
【0027】図9は、上記各ハミング符号器520〜5
23から出力されるビット列の信号構成を示すものであ
る。なお、同図において、*にはCRC付加回路にて付
加したCRCビット(合計16ビット)および予備ビッ
ト(4ビット)が挿入されている。
【0028】すなわち、C2符号器150〜153で
は、C1符号器14から出力された各送信ビット列DA
0〜DA3の各々について4段インタリーブを適用して
いる。ここで、インタリーブを適用した理由は、4相P
SK変調方式による差動符号化を採用した場合に、一瞬
の位相の誤りによって連続する2シンボル中の2ビット
が誤る可能性が最も高いためである。
【0029】ランダムパルス発生部17は、送信制御部
10から発生されるタイミング信号に同期して、上記C
2符号器150〜153から出力された1パケット分の
ビット列DB0〜DB3に、衝突検出ウインドウを構成
するためのランダムパルスRPを発生して変調器160
〜163に供給する。ランダムパルスRPは、複数の無
線端末装置から送信されたパケットの衝突を検出するた
めに使用される。
【0030】変調器160〜163は、それぞれ上記C
2符号器150〜153から出力された各送信ビット列
DB0〜DB3の先頭位置に、ランダムパルス発生部1
7から出力されたランダムパルスRPを付加する。図1
0にこのランダムパルスRPを付加した送信パケットの
構成の一例を示す。そして変調器160〜163は、こ
のランダムパルスRPが付加された各送信ビット列DB
0〜DB3により、キャリア周波数に対応する中間周波
信号を4相PSK変調方式によりそれぞれ変調し、この
変調された各中間周波信号を送信高周波部18に供給す
る。
【0031】送信高周波部17は、上記各変調器160
〜163から出力された各変調中間周波信号をそれぞれ
異なるキャリア周波数にアップコンバートし、さらにこ
の変調キャリア周波信号のレベルを所定の送信電力レベ
ルとなるように電力増幅したのちアンテナ19に供給す
る。アンテナ19は、上記電力増幅された各キャリア周
波信号を放射する。なお、上記送信電力レベルは、通信
相手の無線端末装置との間の距離等に応じて送信制御部
10により生成される送信電力制御信号に応じて可変設
定することもできる。
【0032】次に、受信側の無線端末装置RSは次のよ
うに構成される。すなわち、通信相手の無線端末装置か
ら送信された4つのキャリア周波信号は、アンテナ21
1,212により受信されたのち受信高周波部22に入
力される。なお、送信系および受信系をそれぞれ備えた
無線端末装置においては、上記アンテナ211,212
のうちの一方は送信用アンテナ19と共用され、他方が
受信専用アンテナとして使用される。受信用アンテナが
2個設けられている理由はアンテナダイバーシティを行
なうためである。この受信高周波部22は、上記2つの
アンテナ211,212により受信された各キャリア周
波信号のうち受信レベルの高い方を選択し、この選択し
た各受信キャリア周波信号をそれぞれ高周波増幅したの
ち中間周波信号にダウンコンバートして対応する復調器
(DEM)230〜233に供給する。
【0033】復調器230〜233は、それぞれ上記高
周波部22から供給された受信中間周波信号を復調する
とともにクロックを再生する。また、復調器230〜2
33は、上記受信中間周波信号の信号レベルを、データ
信号の基準レベルおよびランダムパルスの基準レベルと
それぞれ比較し、受信中間周波信号の信号レベルがデー
タ信号の基準レベル以上だった場合にはキャリア検出信
号を発生して衝突検出部24に供給し、また受信中間周
波信号の信号レベルがランダムパルスの基準レベル以上
だった場合にはランダムパルス検出信号を衝突検出部2
4に供給する。さらに、周波数選択性フェージングなど
の影響により受信信号レベルが極端に低い場合には、通
信不能を表わす信号を受信制御部20に供給する。な
お、上記データ信号の基準レベルおよびランダムパルス
の基準レベルが等しい場合には、検出信号も共通でよ
い。
【0034】衝突検出部24は、上記復調器230〜2
33から供給された各ランダムパルス検出信号を、自ら
の無線端末装置がランダムパルス発生部17により発生
して送信したランダムパルスRPとそれぞれ比較する。
そして、自らが送信していないタイミングでランダムパ
ルス検出信号が検出された場合には、衝突が発生したも
のと判断してその旨を受信制御部20に通知する。受信
制御部20は、衝突検出情報を後述するインタフェース
部30を介して図示しない情報端末機器に伝えるととも
に、自らの送信系に送信停止指示を出力してパケットの
送信を中断させる。また衝突検出部24は、自らが送信
していないタイミングでランダムパルス検出信号が検出
されない場合には、衝突が発生していないと判断して、
上記各復調器230〜233により復調された各受信ビ
ット列DB0〜DB3をC2復号器250〜253に転
送させる。
【0035】C2復号器250〜253は、それぞれ上
記復調器230〜233から供給された受信ビット列D
B0〜DB3に対しそのハミング符号を基に誤り訂正復
号処理を行ない、これにより得られた誤り訂正された受
信ビット列DA0〜DA3を出力する。ハミング符号と
して図9に示したように(28,23,3)ハミング符
号を使用している場合には、28ビットのデータブロッ
クごとに1ビットの誤り訂正が可能である。上記C2復
号器250〜253から出力された誤り訂正後の4つの
受信ビット列DA0〜DA3は、各々3分岐されたのち
4個のC1復号器260〜263のうちの3個に選択的
に入力される。
【0036】ところで、本実施例の無線通信システムで
は、4つの受信ビット列のうちの一つはパリティ検査符
号の受信ビット列であるため、周波数選択性フェージン
グなどの影響により上記4つの受信ビット列DA0〜D
A3のうちの一つが消失したとしても、他の正常に受信
された受信ビット列を基に上記消失した受信ビット列を
復元することが可能である。しかし、この時点ではまだ
CRCビットによる誤り検出は行なわれていないため、
どの受信ビット列が消失ビット列に相当するのかが分か
らない。
【0037】そこで、本実施例の無線端末装置RSに
は、4個のC1復号器260〜263と、並列直列変換
器(P/S)270〜273と、CRC検査回路280
〜283とが並列に設けられている。C1復号器260
〜263では、上記C2復号器250〜253から出力
された誤り訂正後の各受信ビット列DA0〜DA3のう
ち、選択された3つずつの合計4通りの組み合わせにつ
いて、それぞれそのうちの一つの受信ビット列が消失し
たと仮定した上での消失訂正処理が行なわれる。例えば
C1復号器260では、受信ビット列DA0が消失した
と仮定して、他の受信ビット列DA1,DA2,DA3
から上記受信ビット列DA0を復元するための処理が行
なわれる。またC2復号器261では、受信ビット列D
A1が消失したと仮定して、他の受信ビット列DA0,
DA2,DA3から上記受信ビット列DA1を復元する
ための処理が行なわれる。同様にC1復号器262で
は、受信ビット列DA2が消失したと仮定して、他の受
信ビット列DA0,DA1,DA3から上記受信ビット
列DA2を復元するための処理が行なわれ、またC2復
号器263では、受信ビット列DA3が消失したと仮定
して、他の受信ビット列DA0,DA1,DA2を基に
上記受信ビット列DA3を復元するための処理が行なわ
れる。
【0038】図11は、上記各C1復号器260〜26
3の構成の一例を示す回路ブロック図である。なお、同
図では説明の便宜上C1復号器260の構成のみを示し
ている。同図において、選択的に入力された3つの受信
ビット列DA1,DA2,DA3のうちの2つが排他的
論理和回路61に入力され、ここで排他的論理和処理さ
れる。また、この排他的論理和回路61から出力された
ビット列と、上記3つの受信ビット列のうちの残りの一
つの受信ビット列とが排他的論理和回路62に入力さ
れ、ここで排他的論理和処理される。そして、この排他
的論理和回路62から出力されたビット列、および上記
3つの受信ビット列のうちの2つの受信ビット列が、消
失訂正後の3つの受信ビット列DA0〜DA2として出
力される。
【0039】P/S270〜273は、それぞれ上記C
2復号器250〜253から出力された消失訂正後の3
つの受信ビット列DA0〜DA2を1つの受信ビット列
に、つまり受信ユーザ情報に並直列変換するとともに、
速度変換を行なう。
【0040】CRC検査回路280〜283では、それ
ぞれ上記P/S270〜273から出力された4つの受
信ユーザ情報について、フレームごとにCRCビットに
よる誤り検出処理が行なわれる。そして、検出結果が受
信制御部20に通知される。受信制御部20は、上記C
RC検査回路280〜283の検出結果に従って、誤り
が検出されなかった受信ユーザ情報を一つ選択させるた
めの選択制御信号を生成して選択部29に与える。
【0041】選択部29は、上記受信制御部20から与
えられた選択制御信号にしたがって、上記CRC検査回
路280〜283から出力された4つの受信ユーザ情報
中の一つを選択的に通過させる。
【0042】インタフェース部(I/F)30では、受
信制御部20からの指示に従って上記受信ユーザ情報D
Aのレベル変換およびタイミング調整がそれぞれ行なわ
れる。このレベル変換およびタイミング調整がなされた
受信ユーザ情報は、図示しない情報端末機器へ転送され
る。
【0043】次に、以上のように構成された無線通信シ
ステムの動作を説明する。送信側の無線端末装置では、
情報端末機器から送信ユーザ情報が出力されると、この
送信ユーザ情報UDに対し先ずCRC付加回路12にお
いてフレーム(256ビット)ごとに誤り検出のための
CRCビットが付加される。そして、このCRCビット
が付加された送信ユーザ情報DAは、S/P13でマル
チキャリア伝送を行なうために3つの送信ビット列に直
並列変換されたのち、C1符号器14に入力されてここ
で上記3つの送信ビット列DA0〜DA2を基に消失訂
正を可能とするためにパリティ検査ビット列DA3が生
成される。このパリティ検査ビット列DA3を含む4つ
の送信ビット列DA〜DA3は、次にC2符号器150
〜153に入力され、ここでそれぞれインタリーブのた
めに4つのビット列に分割されたのち、これらのビット
列ごとにそれぞれハミング符号が付加され、しかるのち
変調器160〜163に入力されて、ここでランダムパ
ルス発生部17から衝突検出を行なうために発生された
ランダムパルスRPがそれぞれ付加される。このランダ
ムパルスRPが付加された4つの送信ビット列は、変調
器160〜163において周波数が異なる4つのキャリ
ア周波数をQPSK変調するために用いられ、これによ
り変調された4つのキャリア周波信号はアンテナ19か
ら受信側の無線端末装置RSに向けて送信される。
【0044】これに対し受信側の無線端末装置RSで
は、上記送信側の無線端末装置TSから送られた4つの
キャリア周波信号がアンテナ211,212および高周
波部22で受信されたのち、キャリア周波数ごとに復調
器230〜233により受信ビット列DB0〜DB3に
復調される。そして、上記キャリア周波信号による伝送
の衝突が衝突検出部で検出されなければ、上記各受信ビ
ット列DB0〜DB3はC2復号器250〜253に転
送され、ここでハミング符号による各ビット列ごとの誤
り訂正処理がなされる。
【0045】この誤り訂正がなされた各受信ビット列D
A0〜DA3は、次にC1復号器260〜263に入力
される。そして、これらのC1復号器260〜263に
おいて、選択された3つずつの合計4通りの組み合わせ
について、それぞれそのうちの一つの受信ビット列が消
失したと仮定した上での消失訂正処理が、パリティ検査
ビット列を用いて行なわれる。そして、C1復号器26
0〜263から出力された上記消失訂正済みの3つの受
信ビット列DA0〜DA2は、それぞれP/S270〜
273で1つの受信ビット列に合成されたのち、CRC
検査回路280〜283に入力され、ここでそれぞれC
RCビットを基に誤り検出の有無が検査される。そし
て、これらのCRC検査回路280〜283による検査
の結果、誤りが検出されなかった受信ユーザ情報DAが
選択部29で択一的に選択されてインタフェース部30
に転送され、このインタフェース部30から図示しない
情報端末機器へ転送される。
【0046】すなわち、上記C1復号器260〜26
3、P/S270〜273およびCRC検査回路280
〜283では、上記各受信ビット列DA0〜DA3の各
々について消失を仮定した上での消失訂正処理と、並列
直列変換処理と、CRC検査とが並行して行なわれる。
【0047】以上のように構成された無線通信システム
および無線端末装置TS,RSでは、4つのキャリア周
波数により各々無線伝送されるビット列のうちの一つが
周波数選択性フェージングなどの影響により通信不能と
なった場合でも、他の3つのキャリア周波数により無線
伝送されたビット列の誤り率が1×10-5以下の場合に
は、IEEE802.11、無線LAN標準化委員会で
暫定的に定められた、「512オクテット長のパケット
に対するパケット廃棄率を4.×10-5以下」とする規
定を満足することができる。この場合、符号化率(情報
ビット数/伝送ビット数)は0.57となり、前述した
4相PSK変調を用いてフィルタのロールオフ係数を5
0%、ガードバンドを10%と仮定すると、一つのビッ
ト列つまりキャリア当たりの物理伝送速度は4.375
Mbps、周波数帯域幅は約3.68MHzとなり、4
システム構成を仮定するとトータル帯域幅は60MHz
となる。
【0048】以上のように本実施例では、送信ユーザ情
報DAをマルチキャリア伝送する際に、送信側の無線端
末装置TSでは、消失キャリアを検出するためのCRC
ビットを、マルチキャリア伝送のために上記送信ユーザ
情報DAを複数の送信ビット列DA0〜DA2に分割す
る前の段階でフレームごとに付加し、一方受信側の無線
端末装置RSでは、C1復号器260〜263におい
て、4つの受信ビット列DA0〜DA3の各々について
消失を仮定した消失訂正処理を行なったのち並列直列変
換してCRC検査部280〜283によりCRC検査を
行ない、このCRC検査により誤りが検出されなかった
受信ユーザ情報DAを選択部29で選択するようにして
いる。
【0049】したがって本実施例であれば、マルチキャ
リア伝送のために分割した後の複数の送信ビット列の各
々にCRCビットを付加する場合に比べて、送信ユーザ
情報に対する冗長ビットの割合を減らすことができ、こ
れにより符号化率の低下を抑制して物理伝送速度の増加
を抑えることができる。また、フレーム長を一定に保持
することが可能となり、これにより復号化遅延時間が長
くなることを防止することができる。
【0050】さらに、受信側の無線端末装置RSでは、
複数の受信ビット列の各々について、その一部が消失し
たものと仮定した上でパリティ検査ビットによる消失訂
正処理がそれぞれ行なわれたのち、フレーム単位でCR
Cビットによる誤り検出が行なわれ、その検出の結果誤
りが検出されないユーザ情報が選択出力される。したが
って、結果的に消失キャリアの判定を、複数のビット列
の各々に消失キャリア検出用の誤り検出情報を付加する
場合と同等に正確に行なうことができる。
【0051】また本実施例であれば、受信側の無線端末
装置RSにおいて、C1復号器260〜263、P/S
270〜273およびCRC検査部280〜283によ
り、各受信ビット列DA0〜DA3の各々について消失
を仮定した上での消失訂正処理、並列直列変換処理、お
よびCRC検査を並行して行なうようにしている。この
ため、正しい受信ユーザ情報を選択するに要する時間は
短縮され、これにより符号化遅延時間を最小に抑えるこ
とができる。
【0052】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば、上記実施例では受信側の無線端末
装置RSにおいて、4つのビット列に対応して4個のC
1復号器260〜263、P/S270〜273および
CRC検査回路280〜283を設け、これらの回路に
より各ビット列についての消失訂正処理、並列直列変換
および誤り検査処理を並列に行なうようにした。しか
し、上記各ビット列についての消失訂正処理、並列直列
変換および誤り検査処理を時分割で行なうようにしても
よい。
【0053】図12は、この消失訂正処理、並列直列変
換および誤り検査処理を時分割で行なう場合の回路構成
の一例を示すものである。同図において、C2復号器2
50〜253から出力された各受信ビット列DA0〜D
A3はそれぞれバッファ310〜313に一時格納され
る。これらのバッファ310〜313に格納された各受
信ビット列DA0〜DA3は、受信制御部40の指示に
従って切替回路32により3つずつ4通りの異なる組み
合わせとなるように選択され、これらの組み合わせが時
分割で順次C1復号器26に入力される。C1復号器2
6では、上記切替回路32を介して3つの受信ビット列
の組が入力されるごとに、そのうちの一つのビット列が
消失している場合を仮定して、パリティ検査ビット用い
た消失訂正処理が行なわれる。この消失訂正処理がなさ
れた3つの受信ビット列は、並列直列変換器(P/S)
27により1系列の受信ユーザ情報に合成されたのち、
CRC検査回路28に入力される。CRC検査回路28
では、上記P/S27から入力された受信ユーザ情報に
ついてCRCビットにより誤り検出処理が行なわれ、そ
の検出結果が受信制御部40に通知される。受信制御部
40は、上記検査結果に応じて、誤りが検出されなかっ
た場合にのみゲート回路33を開成させ、このときの受
信ユーザ情報を通過させる。
【0054】このような構成であれば、消失訂正処理、
並列直列変換処理およびCRC検査のためのC1復号器
26、P/S27およびCRC検査回路28をそれぞれ
一つだけ設ければよいことになり、これにより回路規模
を縮小することができる。なお、上記消失訂正処理、並
列直列変換処理およびCRC検査が時分割で行なわれる
ため、符号化遅延時間が大きくなる懸念があるが、例え
ば高速度のDSPを使用することにより各回路の処理速
度を高速化すれば、符号化遅延時間の増大を抑制するこ
とは十分に可能である。
【0055】また、変復調方式についても4相PSK方
式に限定されることはなく、その他の種々方式を適用す
ることが可能である。また、誤り訂正方式や消失訂正方
式、誤り検出方式についても、他の様々な方式を適用可
能である。例えば、C1符号としてはリードソロモン符
号を用いることが可能である。またC2符号としては、
リードソロモン符号やBCH符号、畳み込み符号などを
適用することが可能である。さらに、IEEE802.
3 CSMA/CD方式にAUIケーブル互換の無線シ
ステムに限らず、回線交換やパケット交換、さらにはA
TM(Acyncronous Transfer Mode )などの様々なプロ
トコルを採用した無線通信システムに適用可能である。
【0056】その他、キャリアの使用数、無線端末装置
の回路構成等についても、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係わる無線
通信システムは、送信側の無線端末装置に誤り検出情報
付加手段を設け、この誤り検出情報付加手段により、送
信データ系列の少なくとも一部を分割することにより得
られた複数のビット列のうちの少なくとも二つのビット
列に跨がるデータブロックごとに、誤り検出情報を付加
している。また、受信側の無線端末装置には、消失訂正
手段と、誤り検出手段と、ビット列選択手段とを設けて
いる。そして、消失訂正手段により、受信し復調された
複数のビット列のうち少なくとも一つのビット列を選択
してその消失訂正情報を基に消失訂正処理を行なったの
ち、この消失訂正処理されたビット列の各データブロッ
クごとに、このデータブロックに付加されている上記誤
り検出情報に基づいて上記誤り訂正手段により誤り検出
処理を行ない、この誤り検出手段の検出結果に応じて、
ビット列選択手段により誤りが一定レベル以下のビット
列を選択出力するようにしたものである。
【0058】したがって本発明によれば、誤り検出符号
の付加による冗長ビットの増加を極力減らし、これによ
り消失キャリアの判定を符号化率を大きく低下させるこ
となくかつ正確に行なうことができるマルチキャリア伝
送方式を使用した無線通信システムを提供することがで
きる。
【0059】また本発明によれば、受信側の無線端末装
置において誤りが一定レベル以下のビット列を選択する
際に、消失訂正手段による消失訂正処理および誤り検出
手段による誤り検出処理を、ビット列選択手段により誤
りが一定レベル以下となるビット列が選択されるまで、
受信し復調された複数のビット列のうちから選択される
少なくとも一つのビット列の異なる組み合わせに対し繰
り返し実行するようにしたことによって、複数の受信ビ
ット列についての消失訂正処理および誤り検出処理を時
分割で行なうことができる。したがって、消失訂正処理
および誤り検出処理を行なうための回路を1系統のみ設
ければよいことなり、これにより回路規模を比較的小さ
く抑えることができる。
【0060】さらに本発明によれば、受信側の無線端末
装置において誤りが検出されないビット列を選択する際
に、受信し復調された複数のビット列のうちから選択さ
れる少なくとも一つのビット列のうち、送信側の無線端
末装置において付加された消失訂正情報を基に消失訂正
処理が可能なすべてのビット列について、消失訂正手段
による消失訂正処理および誤り検出手段による誤り検出
処理を並行して行ない、この誤り検出手段の検出結果に
応じて上記すべてのビット列の中から誤りが一定レベル
以下のビット列を選択出力するようにしたことによっ
て、複数の受信ビット列についての消失訂正処理および
誤り検出処理を空間分割により同時に行なうことができ
る。したがって、正しい受信ビット列を選択出力するに
要する時間を短縮し、これにより符号化遅延時間を最小
に抑えることができる。
【0061】一方、本発明の無線端末装置は、送信系に
誤り検出情報付加手段を設け、この誤り検出情報付加手
段により、送信データ系列の少なくとも一部を分割した
複数のビット列のうちの少なくとも二つのビット列に跨
がるデータブロックごとに、誤り検出情報を付加してい
る。また受信系に、消失訂正手段と、誤り検出手段と、
ビット列選択手段とを設け、消失訂正手段により、受信
し復調された複数のビット列のうち少なくとも一つのビ
ット列を選択してその消失訂正情報を基に消失訂正処理
を行なったのち、この消失訂正処理されたビット列の各
データブロックごとに、このデータブロックに付加され
ている上記誤り検出情報に基づいて上記誤り訂正手段に
より誤り検出処理を行ない、この誤り検出手段の検出結
果に応じて、ビット列選択手段により誤りが一定レベル
以下のビット列を選択出力するようにしている。
【0062】したがって本発明の無線端末装置を使用す
れば、誤り検出符号の付加による冗長ビットの増加を極
力減らし、これにより消失キャリアの判定を符号化率を
大きく低下させることなくかつ正確に行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる無線通信システムの
概略構成を示すブロック図。
【図2】図1に示したシステムの送信側における無線端
末装置の構成を示す回路ブロック図。
【図3】図1に示したシステムの受信側における無線端
末装置の構成を示す回路ブロック図。
【図4】送信ユーザ情報の構成の一例を示す図。
【図5】CRCビットを付加した送信ユーザ情報の構成
を示す図。
【図6】図2に示した送信側の無線端末装置におけるC
1符号器の回路構成を示す図。
【図7】図6に示したC1符号器から出力されるビット
列のフレーム構成を示す図。
【図8】図2に示した送信側の無線端末装置におけるC
2符号器の回路構成を示す図。
【図9】図8に示したC2符号器によりハミング符号が
付加された送信ビット列のフレーム構成を示す図。
【図10】衝突検出ウィンドウが付加された送信パケッ
トの構成を示す図。
【図11】図3に示した受信側の無線端末装置における
C1復号器の回路構成を示す図。
【図12】本発明の他の実施例に係わる受信側の無線端
末装置の要部構成を示す回路ブロック図。
【図13】CDMA/CD方式との互換性を確保する無
線LANシステムのレイヤ構造の一例を示す図。
【符号の説明】
TS…送信側の無線端末装置 RS…受信側の無
線端末装置 1…CRC付加部 2…直列並列変換
部 3…符号化部 4…変調器を含む
無線回路部 6…復調器を含む無線回路部 7…復号化部 8…並列直列変換部 9…CRC検査部 10…送信制御回路 11,30…イン
タフェース部 12…CRC付加回路 13…直列並列変
換回路(S/P) 14…C1符号器 150〜153…
C2符号器 160〜163…変調器(MOD) 17…ランダムパ
ルス発生部 18,22…高周波部 19,211,2
12…アンテナ 20…受信制御回路 230〜233…
復調器(DEM) 24…衝突検出部 250〜253…
C2復号器 260〜263…C1復号器 270〜273…並列直列変換回路(P/S) 280〜283…CRC検査回路 29…選択部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信データ系列の少なくとも一部を複数
    のビット列に分割しするとともに、これら複数のビット
    列のうちの少なくとも一つのビット列の一部が消失した
    場合にその訂正を行なうための消失訂正情報をその他の
    ビット列のうちの少なくとも一つのビット列に付加し、
    この消失訂正情報が付加されたビット列を含む前記複数
    のビット列を、周波数が互いに異なる複数のキャリアを
    変調することにより複数の無線端末装置間でデータを無
    線伝送する無線通信システムにおいて、 送信側の無線端末装置は、 前記複数のビット列のうち少なくとも二つのビット列に
    跨がるデータブロックごとに誤り検出情報を付加するた
    めの誤り検出情報付加手段を備え、 かつ受信側の無線端末装置は、 受信し復調された複数のビット列のうち少なくとも一つ
    のビット列を選択してその消失訂正情報を基に消失訂正
    処理を行なうための消失訂正手段と、 この消失訂正手段により消失訂正処理されたビット列に
    ついてそのデータブロックごとにこのデータブロックに
    付加されている前記誤り検出情報に基づいて誤り検出処
    理を行なうための誤り検出手段と、 この誤り検出手段の検出結果に応じて、誤りが一定レベ
    ル以下のビット列を選択出力するためのビット列選択手
    段とを備えたことを特徴とするマルチキャリア伝送方式
    を使用した無線通信システム。
  2. 【請求項2】 受信側の無線端末装置は、消失訂正手段
    による消失訂正処理および誤り検出手段による誤り検出
    処理を、ビット列選択手段により誤りが一定レベル以下
    となるビット列が選択されるまで、受信し復調された複
    数のビット列のうちから選択される少なくとも一つのビ
    ット列の異なる組み合わせに対し繰り返し実行すること
    を特徴とする請求項1に記載のマルチキャリア伝送方式
    を使用した無線通信システム。
  3. 【請求項3】 受信側の無線端末装置は、受信し復調さ
    れた複数のビット列のうちから選択される少なくとも一
    つのビット列のうち、送信側の無線端末装置において付
    加された消失訂正情報を基に消失訂正処理が可能なすべ
    てのビット列について、消失訂正手段による消失訂正処
    理および誤り検出手段による誤り検出処理を並行して行
    ない、この誤り検出手段の検出結果に応じて前記すべて
    のビット列の中から誤りが一定レベル以下のビット列を
    選択出力することを特徴とする請求項1に記載のマルチ
    キャリア伝送方式を使用した無線通信システム。
  4. 【請求項4】 送信データ系列の少なくとも一部を複数
    のビット列に分割しするとともに、これら複数のビット
    列のうちの少なくとも一つのビット列の一部が消失した
    場合にその訂正を行なうための消失訂正情報をその他の
    ビット列のうちの少なくとも一つのビット列に付加し、
    この消失訂正情報が付加されたビット列を含む前記複数
    のビット列を、周波数が互いに異なる複数のキャリアを
    変調することによりデータを無線伝送する無線通信シス
    テムで使用される無線端末装置において、 前記複数のビット列のうち少なくとも二つのビット列に
    跨がるデータブロックごとに誤り検出情報を付加するた
    めの誤り検出情報付加手段と、 受信し復調された複数のビット列のうち少なくとも一つ
    のビット列を選択してその消失訂正情報を基に消失訂正
    処理を行なうための消失訂正手段と、 この消失訂正手段により消失訂正処理されたビット列に
    ついてそのデータブロックごとにこのデータブロックに
    付加されている前記誤り検出情報に基づいて誤り検出処
    理を行なうための誤り検出手段と、 この誤り検出手段の検出結果に応じて、誤りが一定レベ
    ル以下のビット列を選択出力するためのビット列選択手
    段とを具備したことを特徴とする無線端末装置。
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