JPH0625271Y2 - オ−バロツクミシンのル−パ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案はオーバロツクミシンに関し、詳しくはそのルー
パ装置に係るものである。

（従来の技術） 従来のこの種の装置として、第４図に示す実開昭６１−
７７９６４号公報に記載された技術が知られる。即ち、
図において、２１は駆動部，２２は図示せぬ縫針の上下
往復運動と同期して揺動する揺動部材，２３は回動レバ
ーである。この回動レバー２３は、前記揺動部材２２に
対し回動可能で、その自由端部には、目孔２４を持つル
ーパ２５が固着されている。而して、２６及び２７は夫
々に糸案内を示す。

通常、ルーパ機構はミシン機枠に形成された、開閉体で
被覆されており、ルーパへの糸通し手順操作（糸案内２
６，２７、目孔２４に挿通）はその糸道が機枠近傍にあ
るため大変厄介であつた。

従つてこの対策として、図でみられるように前記ルーパ
２５を、開口を通して露出する位置へ移動させ、糸通し
の便を計つていた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来技術におけるルーパ糸掛け操作では、糸案内の
１つがルーパ目孔と共に機枠から露出するため、糸その
ものは掛けやすくなるが、それぞれに糸を渡す糸掛け作
業の回数は変わらず、その手順は相変わらず煩瑣であつ
た。

本考案は、糸通しの作業回数を少なくし、作業手順の簡
素化を計ることを、その技術的課題とする。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本考案では、ルーパ台にルー
パ糸案内部材を所定角度範囲内で可動可能に取付け、前
記ルーパ糸案内部材の回動終端位置におけるその糸通し
孔を、前記ルーパの目孔に一致させるようにした。

（作用） ルーパ糸案内部材の糸押し孔とルーパ目孔が重合するた
め、前記両孔は単なる１回だけの操作による糸の挿入を
受入れる。

（実施例） 第１〜３図により本考案の実施例を説明する。

図において、１はルーパ装置の駆動軸で、ルーパ台２が
ネジ３により固着され、該ルーパ台２には、目孔４ａと
これに通ずる糸案内溝４ｂを持つルーパ４がネジ５で固
着されている。

また、６及び７は前記ルーパ台２に固定された夫々のガ
イドピンである。

８はルーパ糸案内部材で、糸通し孔８ａ，長孔８ｂ，カ
ギ孔８ｃが形成され、糸掛け９を備える。而して、この
ルーパ糸案内部材８は，前記長孔８ｂ及びカギ孔８ｃを
通して前記ガイドピン６及び７により、ルーパ台２に所
定角度範囲内（ガイドピン７とカギ８ｃのカーブ面摺接
長）で回動可能に装着される。

１０は弾性部材であり、前記ルーパ台２とルーパ糸案内
部材８との間に張架され、この両者間の作動位置を保持
する。

次いで、本実施例における作用について述べる。

ルーパへの糸通しに当つては、先ず、第１図示位置のル
ーパ糸案内部材８をＡ矢示方向へ押し下げ、続いてＢ矢
示方向へ付勢すると、該ルーパ糸案内部材８はガイドピ
ン６を中心とし、そのカギ孔８ｃのカーブがガイドピン
７に摺接して、第３図に示す位置へ回動する。この回動
前の該ルーパ糸案内部材８の糸通し孔８ａは、ルーパ４
の糸案内溝４ｂの左端部に在るが（第１図）、回動に伴
い右方に移行し、回動終端位置に達すると、該糸通し孔
８ａは第３図でみられる如く、前記ルーパ４の目孔４と
合致し、機枠開口部を通して露出状態となる。

〔考案の効果〕

ルーパへの糸通し操作時に、ルーパ糸案内部材の糸通し
孔とルーパの目孔が一致しているため、単に１回の糸通
しで、前記糸案内の糸通し孔とルーパ目孔の双方に糸が
通り、糸通し作業回数を短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ルーパ装置の裁縫時状態正面図、第２図
は第１図の右側視断面図、第３図は本考案装置の糸通し
時状態正面図および第４図は従来技術の説明図である。 １……駆動軸，２……ルーパ台， ４……ルーパ，４ａ……目孔， ６，７……ガイドピン，８ａ……糸通し孔， ８ｃ……カギ孔，９……糸掛け， １０……弾性部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】針の上下往復運動と同期して揺動するオー
   バロツクミシンのルーパ装置において、 駆動軸に固着したルーパ台には、目孔と該目孔に通ずる
   ルーパ糸案内溝を持つルーパが固着され、更に、前記ル
   ーパ台には糸掛け及び糸通し孔を持つルーパ糸案内部材
   が、所定範囲内において回動可能に装着され、その回動
   終端位置において、前記糸案内部材の糸通し孔は前記ル
   ーパの目孔に合致し、機枠開口部を通して露呈されるオ
   ーバロツクミシンのルーパ装置。