JPH06248415A - ランタンクロマイト膜の製造方法 - Google Patents

ランタンクロマイト膜の製造方法

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JPH06248415A
JPH06248415A JP5035444A JP3544493A JPH06248415A JP H06248415 A JPH06248415 A JP H06248415A JP 5035444 A JP5035444 A JP 5035444A JP 3544493 A JP3544493 A JP 3544493A JP H06248415 A JPH06248415 A JP H06248415A
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真司 川崎
Shigenori Ito
重則 伊藤
Makoto Murai
真 村井
Yasufumi Aihara
靖文 相原
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Aサイトにストロンチウムやカルシウムがド
ープされた、Bサイト過剰組成のランタンクロマイト膜
であって、相対密度の高い膜を、低コストで、高い生産
性をもって製造できる方法を、提供することである。 【構成】 基体上に溶射膜を形成し、次いでこの溶射膜
を加熱処理することにより、下記の化学組成のランタン
クロマイト膜を得ることを特徴とする、ランタンクロマ
イト膜の製造方法を提供する。これにより、好ましく
は、相対密度が94%以上のランタンクロマイト膜を得
る。 【数1】La(1-x) x Cr1+y 3 〔 Aは、カルシウム及びストロンチウムからなる群よ
り選ばれる一種以上の元素である。O≦x≦0.4 、O≦
y≦0.05〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペロブスカイト型構造
を持つランタンクロマイト膜を製造する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池(SOFC)の発
電システムにおいては、単電池を多数連結してセルスタ
ックを作製する。現在、単電池の形状としては、いわゆ
る円筒型と平板型とが代表的である。円筒型単電池に
は、いわゆる縦縞型と横縞型とがある。横縞型において
は、チューブの表面で、単電池がインターコネクターに
よって直列に接続されている。縦縞型においては、各チ
ューブの表面に単電池が形成され、隣り合う単電池を、
やはりインターコネクターを介して直列に接続する。平
板型単電池においては、各平板型単電池のガス室をセパ
レーターによって隔離する。
【0003】こうしたインターコネクターやセパレータ
ーには、電子伝導性と気密性とが要求される。また、酸
化ガス及び還元ガスに同時に高温で接するため、耐酸化
性、耐還元性を併せ持たなければならない。現在のとこ
ろ、La(Sr)MnO3 よりも電子導電性は劣るが、
還元されにくいペロブスカイト系LaCrO3 が有望で
ある。
【0004】LaCrO3 にカルシウムやストロンチウ
ムをドープすると、ペロブスカイト構造体のAサイト、
即ちランタン部位を置換する。この置換割合としては、
通常0.2 〜0.4 モルとすると、電子伝導性が最も高くな
り、また8モルイットリア安定化ジルコニアとの熱膨脹
の整合性も最も良くなると考えられる。
【0005】しかし、ペロブスカイト構造を持つランタ
ンクロマイト膜の作製技術には、困難な問題が多い。緻
密質のランタンクロマイト膜を作製する技術として、化
学蒸着法(CVD)、電気化学的蒸着法(EVD)が知
られている。しかし、現状ではマグネシウムをドープし
た物しか製造できず、カルシウムやストロンチウムをド
ープしたランタンクロマイト膜は得られない。また、膜
中における各元素の組成比が一定となるように制御する
ことが、難しい。
【0006】また、膜を付けるべき基体をマスキングす
る工程が非常に煩雑である。更に、成膜用装置が大規模
かつ高コストであるうえ、処理面積が小さく、処理速度
が遅すぎるので、生産コストが高すぎる。
【0007】一方、ランタンクロマイトの材料を基体上
に層状に付着させ、プレス成形し、この薄板を焼結させ
ることが考えられる。しかし、この方法では、Aサイト
とBサイトとが定比の組成やBサイト(クロム成分)が
過剰な組成の場合には、高温の還元雰囲気下でないと、
膜が緻密化しない。具体的には1700〜1800℃程度の高温
が必要であり、かかる高温下では一般に、基体に悪影響
がある。特に、基体が多孔質セラミックスであれば、基
体が焼結する。そのうえ、SOFCの空気極材料で基体
を形成した場合は、還元雰囲気下で空気極基体が分解す
る。このため、特に、緻密質であって、定比又はBサイ
ト過剰組成のランタンクロマイト膜を、空気極基体上に
形成することは、不可能である。
【0008】Aサイトが過剰な組成(クロム部位が欠損
している組成)のランタンクロマイト膜の場合には、上
記の焼結法でも、空気中、1500℃程度の温度で、かなり
緻密化する。しかし、Aサイト過剰組成のランタンスト
ロンチウムクロマイト膜については、SOFCの運転時
の雰囲気中、1000℃で長時間保持すると、膜の表面に、
Aサイトにドープしたストロンチウムの化合物が析出
し、電気抵抗が高くなる旨の報告があった(1992年 9月
24日、電気化学会要旨集、第146 頁)。このため、安定
性が懸念されている。
【0009】一方、Bサイト過剰組成であって、かつ緻
密質のランタンストロンチウムクロマイトを、ランタン
マンガナイトからなる基体上に、レーザーアブレーショ
ン法によって成膜する方法が報告された(1992年 9月,
電池討論会要旨集,第126 頁)。しかし、この方法は、
不利な点が非常に多い。まず、ターゲットとして、緻密
なランタンストロンチウムクロマイト基板が必要であ
る。しかし、上記した理由から、このターゲットを作製
するには、高温での真空焼結が必要である。また、こう
して作製したターゲットと基体とを真空チャンバー内に
入れ、レーザーを用いて成膜する。こうした成膜法で
は、成膜に要するコストが非常に高く、工業的実施は難
しい。しかも、試料を大面積化することが困難であり、
処理速度も遅い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、Aサ
イトにストロンチウムやカルシウムがドープされた、B
サイト過剰組成のランタンクロマイト膜であって、相対
密度の高い膜を、低コストで、高い生産性をもって製造
できる方法を、提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上に溶射
膜を形成し、次いでこの溶射膜を加熱処理することによ
り、下記の化学組成のランタンクロマイト膜を得ること
を特徴とする、ランタンクロマイト膜の製造方法に係る
ものである。
【数2】La(1-x) x Cr1+y 3 〔 Aは、カルシウム及びストロンチウムからなる群よ
り選ばれる一種以上の元素である。 O≦x≦0.4 O≦y≦0.05〕
【0012】
【作用】本発明者は、Aサイトにカルシウム、ストロン
チウムがドープされ、Bサイトが過剰な組成のランタン
クロマイトについて、基体上にまず溶射膜を形成し、次
いでこの溶射膜を加熱処理すると、充分緻密な膜が得ら
れることを発見し、本発明を完成した。
【0013】具体的には、上記の組成のランタンクロマ
イト膜について、相対密度94%以上のものが得られるこ
とが判明した。しかも、従来の焼結法と異なり、還元焼
結や真空焼結の必要はなく、大気下で充分に焼結するこ
とを確認した。また、加熱温度が1500℃以下であって
も、充分に相対密度の大きな膜が得られた。
【0014】こうした加熱条件では、基体が多孔質セラ
ミックスからなる場合、特に基体が空気極材料からなる
場合も、基体の焼結や分解が生じない。従って、本発明
により、上記組成であって、相対密度が94%以上のラン
タンクロマイト膜と、空気極基体との積層体を製造する
ことができる。従来技術の項で述べた焼結法によって
は、こうした積層体を得ることは、空気極基体が高温の
還元雰囲気下では分解するため、不可能であった。
【0015】そして、本発明によって得たランタンクロ
マイト膜によれば、Bサイトが過剰な組成であるので、
SOFCの運転時の雰囲気中、1000℃近辺で長時間保持
しても、ストロンチウムやカルシウムの化合物が膜の表
面に析出することはない。従って、電気抵抗(電気伝導
率)がSOFCの運転条件下で安定している。
【0016】しかも、本発明は、溶射装置と加熱炉があ
れば実施できるし、かつ多数の基体を同時に処理するこ
ともできる。従って、生産性が極めて高い。
【0017】なお、本出願人はランタンクロマイト溶射
膜を加熱し、緻密化させる技術を開発し、特許出願を行
なっている(1991年 1月28日出願、特願平3−25245 号
明細書)。しかし、この出願では、Bサイト過剰組成の
ランタンクロマイト膜が製造できることは、開示してい
ない。また、この溶射用原料中に過剰のクロム成分を添
加し、溶射段階におけるクロムの飛散分を補填し、膜中
の酸化ランタンの析出を防止する技術を開示した(特願
平3−320584号明細書)。しかし、これもBサイト過剰
組成のランタンクロマイト膜を得ることは、目的として
いない。
【0018】前記組成において、O≦x≦0.4 とする。
これが0.4 を超えると、SOFCの運転条件下で長期間
使用すると、電気抵抗が増大する。x=0.2 〜0.4 とす
ると、更に好ましい。
【0019】前記組成において、O≦y≦0.05とする。
これが0.05を超えると、加熱処理後に得られるランタン
クロマイト膜の緻密性が、不充分になる。
【0020】本発明において、「基体上に溶射膜を形成
する」とは、溶射膜を基体の表面に形成する場合と、基
体の表面に他の膜を設け、この上に溶射膜を形成する場
合とを含む。
【0021】本発明によってSOFCのインターコネク
ターを形成した場合は、インターコネクターの電気抵抗
が長期間に亘って安定であるので、SOFCを長期間安
定に作動させることができる。
【0022】加熱処理温度は、1300℃〜1500℃とするこ
とが好ましい。これが1300℃未満であると、ランタンク
ロマイト膜の窒素ガス透過係数が大きくなりすぎ、気密
性が不充分である。1500℃を超えると、基体が変形し易
い。例えば、ランタンマンガナイトからなる空気極基体
は、1500℃を超えると収縮し、その上のランタンクロマ
イト膜(インターコネクター)が空気極基体から剥離し
た。
【0023】本発明の方法によって製造したランタンク
ロマイト膜は、緻密で薄膜化が可能であること等の特徴
を有しているので、SOFCのインターコネクター以外
に、金属表面に溶射して高温耐食性導電体をつくること
も可能である。
【0024】
【実施例】以下、更に具体的に本発明の方法を説明す
る。基体上に溶射膜を形成する段階では、Aサイトがカ
ルシウム又はストロンチウムによって一部置換され、B
サイトが過剰組成のランタンクロマイトからなる粉末
を、基体上に溶射する。
【0025】上記のランタンクロマイトは、合成するこ
ともできる。ランタンクロマイトを合成する際の出発原
料は、ランタン化合物及びクロム化合物と、カルシウム
化合物及び/又はストロンチウム化合物である。ランタ
ン化合物、クロム化合物、カルシウム化合物、ストロン
チウム化合物は、酸化物、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩、硫
酸塩、水酸化物であってよい。合成法は、固相反応法、
溶液からの共沈法、有機酸塩の熱分解であってよい。
【0026】好ましくは、合成後のランタンクロマイト
を解砕し、解砕後の粉末に水等の溶媒を加えてスラリー
化し、乾燥し、次いで造粒することが好ましい。
【0027】またこの際、造粒粉末の粒径分布は5〜15
0 μmとするのが好ましい。これが5μm以下である
と、粒が細かすぎて原料供給装置から溶射装置に一定量
の原料供給が出来ないため溶射し難く、150 μmを超え
ると溶射の際に粒体が溶けず基体上につき、膜が緻密化
しにくい。
【0028】溶射法としては、常圧プラズマ溶射、低圧
プラズマ溶射、爆裂溶射法等がある。
【0029】次いで、SOFCの単電池を例示する。図
1は円筒状SOFCの一例を示す破断斜視図である。図
1においては、円筒状多孔質セラミックス基体6の外周
に空気極膜5が設けられ、空気極膜5の外周に沿って固
体電解質2、燃料極膜1が配設される。また図1におい
て上方側の領域では空気極膜5上にインターコネクター
4が設けられ、この上に接続端子が付着している。そし
て、円筒状SOFCを直列接続するには、SOFCの空
気極膜5と隣接SOFCの燃料極膜1とをインターコネ
クター4、接続端子を介して接続する。また円筒状SO
FCを並列接続するには、隣接するSOFC素子の燃料
極膜1間をNiフェルト等で接続する。そして、インタ
ーコネクター4の形成時には、本発明に従い、空気極膜
5の表面(多孔質基体6上)に溶射膜を形成し、加熱処
理する。
【0030】図2に示す例においては、空気極材料から
なる多孔質かつ単層の円筒状空気極基体3の外表面に、
固体電解質膜2及びインターコネクター4が形成されて
いる。なお、燃料極材料からなる多孔質かつ単層の円筒
状燃料極基体の外表面に、固体電解質膜及びインターコ
ネクターを形成することもできる。円筒状SOFCは両
端を開口させてもよく、また一方の端部を封止した袋管
状の円筒状SOFCを形成してもよい。
【0031】空気極は、ドーピングされたか、又はドー
ピングされていないLaMnO3 ,CaMnO3 ,La
NiO3 ,LaCrO3 等で製造できる。特に、電子伝
導性や、8モルイットリア安定化ジルコニアとの熱膨脹
の整合性の点で、La(Sr)MnO3 ,La(Ca)
MnO3 が好ましい。燃料極は、一般にはニッケル−ジ
ルコニアサーメット又はコバルト−ジルコニアサーメッ
トが好ましい。固体電解質は、イットリア等の希土類金
属元素で安定化または部分安定化した酸化ジルコニウム
又は希土類元素を含有する酸化セリウムで形成するのが
好ましい。
【0032】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。 (実験1)まず、ランタンストロンチウムマンガネート
からなる多孔質基体を製造した。即ち、La2 3 106.
1 gと、MnO2 68.4gと、SrCO3 10.8gとを秤量
した。玉石800 gと、水200 gと、前記秤量した3種の
化合物を、2リットルのボールミルに入れ、3時間混合
してスラリーとした。このスラリーを110 ℃で20時間乾
燥した後、乾燥物を149 μm以下に解砕し、空気中1200
℃で10時間仮焼し、La0.9 Sr0.1 MnO3 を合成し
た。
【0033】この合成物をボールミルで解砕、粉砕して
平均粒径1μmの粉末を得、これにセルロースを20重量
%添加して混合し、これをプレス成形し、成形体を1500
℃で10時間焼成し、多孔質の平板状の空気極基体を得
た。
【0034】次いで、La2 3 粉末、CaO粉末、S
rCO3 粉末、Cr2 3 粉末をそれぞれ所定量秤量し
た。これらの全粉末量100 重量部に対して水100 重量部
とジルコニア玉石300 重量部とを加え、ボールミル中で
16時間粉砕、混合し、スラリーを得た。このスラリーを
110 ℃で乾燥し、次いでこの乾燥物を149 μm以下に解
砕し、空気中1300℃で5時間仮焼し、ランタンクロマイ
ト合成物を得た。このランタンクロマイト合成物を解砕
し、上記と同様に粉砕、混合し、スラリーを得た。次い
で、スプレードライヤーを用い、粒径分布5〜150 μm
のランタンクロマイト粉末を得た。
【0035】このランタンクロマイト粉末を前記の空気
極基体の表面にプラズマ溶射し、厚さ200 μmのプラズ
マ溶射膜を得た。この積層体を電気炉中に入れ、1400℃
で5時間加熱処理し、表1に示す各化学組成のランタン
クロマイト膜を得た。このとき、空気極基体の気孔率の
変化は、見られなかった。
【0036】各例において、ランタンクロマイト膜の化
学組成は、ICP(高周波誘導結合プラズマ)発光分光
分析によって測定した。ただし、酸素の組成比について
は、厳密には若干の出入りがあるが、このことは一般に
良く知られているので、慣習的に「O3 」として表記す
る。ランタンクロマイト膜の相対密度は、嵩密度を理論
密度で除したものである。嵩密度は、アルキメデス法で
測定した。Bサイト過剰組成のランタンクロマイト膜の
理論密度は、定比のランタンクロマイトに過剰分(y)
の酸化クロムが混合されているものとして、計算した。
【0037】「安定性試験後の電気伝導度変化率」を測
定するのに際しては、ジルコニアの平板状基体上にラン
タンクロマイト粉末をプラズマ溶射した後、溶射膜を基
体からはがし、加熱処理した。こうして得られたランタ
ンクロマイト膜のみを1mm×4mm×20mmの寸法に加工
し、この試料を、空気中、1273Kで1000時間保持する。
この後、各試料について、直流四端子法で電気伝導度
(1000℃、空気中)を測定した。なお、表1の中で、
「変化なし」とは、電気伝導度の変化が測定誤差の範囲
内(±1%以内)にあった場合をいう。
【0038】
【表1】
【0039】実験番号1,2,8においては、y<0で
あり、即ち、クロム欠損組成である。試料1,8では、
y=−0.05であるが、安定性試験後に、電気伝導度が10
%以上低下した。試料2ではy=−0.02であるが、やは
り7%低下した。これらのランタンクロマイト膜をSO
FCのインターコネクターとして用いると、長時間運転
すると電気抵抗が大きくなり、電池の出力が低下してく
る。
【0040】実験番号3,9では、y=0.00であり、x
=0.2 であるが、安定性試験後の電気伝導度の低下は1
〜2%である。この程度の低下であれば、SOFCのイ
ンターコネクターとして用いた場合は、実質上ほとんど
問題にならない。
【0041】実験番号4,5,10では、y=0.02であ
り、x=0.2 又は0.4 であるが、安定性試験後も、電気
伝導度の低下はほとんど見られない。
【0042】実験番号7ではy=0.06であり、安定性は
優れているが、相対密度が低く、94%未満である。この
レベルでは、SOFCのインターコネクターとして使用
した場合には、燃料漏れの原因となり、単電池当りの起
電力がこれによって低下しうる。
【0043】実験番号6ではy=0.02であり、x=0.6
であるが、安定性試験後に、電気伝導度が19%も低下し
ている。
【0044】(実験2)まず、ランタンストロンチウム
マンガネートからなる円筒状の空気極基体を製造した。
即ち、まず実験1と同様にして、La0.9 Sr0.1 Mn
3 を合成した。その後これをボールミルで解砕、粉砕
して、平均粒径1μmの粉末とし、セルロースを20wt%
添加して混合し、これをラバープレスによって内径φ16
mm、外形φ20mmの円筒状に成形した。これを1500℃×10
時間で焼成し、多孔質空気極基体3とした(図2参
照)。
【0045】一方、実験1の実験番号3,4,5,9,
10で用意した各ランタンクロマイト粉末を、円筒状基体
の軸方向に縦長に幅5mmで溶射できるようマスキングし
た状態で、基体表面に厚さ200 mmで溶射した。その後、
ランタンクロマイトの溶射膜部のみマスキングし、その
他の部分に固体電解質材料であるイットリア安定化ジル
コニア(YSZ)を厚さ100 μmで溶射した。
【0046】その後、この構造体を基体ごと1500℃で5
時間熱処理し、気密なランタンクロマイトからなるイン
ターコネクター膜を得た。この後固体電解膜表面にはN
i/YSZ=4/6(重量比)のスラリーを塗布して13
00℃で5時間焼成して燃料極とし、燃料電池単電池を作
成した。この斜視図を図2に示した。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、A
サイトにカルシウム、ストロンチウムがドープされ、B
サイトが過剰な組成の難燃焼性のランタンクロマイトに
ついて、基体上にまず溶射膜を形成し、次いでこの溶射
膜を加熱処理することで、充分緻密な膜が得られた。
【0048】そして、本発明によって得たランタンクロ
マイト膜によれば、Bサイトが過剰な組成であるので、
例えば大気中1000℃近辺で長時間保持しても、ストロン
チウムやカルシウムの化合物が膜の表面に析出すること
はない。従って、電気抵抗(電気伝導率)が、高温の酸
化性雰囲気下でも安定している。かかるランタンクロマ
イト膜は、本発明によって大量生産が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒状SOFCを一端側から見た破断斜視図で
ある。
【図2】円筒状SOFCを一端側から見た破断斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 燃料極膜 2 固体電解質 3 空気極基体 4 インターコネクター 5 空気極膜 6 多孔質基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相原 靖文 愛知県名古屋市中村区烏森町4丁目117番 地

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に溶射膜を形成し、次いでこの溶
    射膜を加熱処理することにより、下記の化学組成のラン
    タンクロマイト膜を得ることを特徴とする、ランタンク
    ロマイト膜の製造方法。 【数1】La(1-x) x Cr1+y 3 〔 Aは、カルシウム及びストロンチウムからなる群よ
    り選ばれる一種以上の元素である。 O≦x≦0.4 O≦y≦0.05〕
  2. 【請求項2】 相対密度が94%以上であるランタンクロ
    マイト膜を得る、請求項1記載のランタンクロマイト膜
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基体が多孔質セラミックスからな
    る、請求項1記載のランタンクロマイト膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基体が、固体電解質型燃料電池の空
    気極基体又は燃料極基体である、請求項3記載のランタ
    ンクロマイト膜の製造方法。
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