JPH06248400A - アルミニウム合金の鍛造方法 - Google Patents

アルミニウム合金の鍛造方法

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JPH06248400A
JPH06248400A JP3361193A JP3361193A JPH06248400A JP H06248400 A JPH06248400 A JP H06248400A JP 3361193 A JP3361193 A JP 3361193A JP 3361193 A JP3361193 A JP 3361193A JP H06248400 A JPH06248400 A JP H06248400A
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JP
Japan
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forging
solution treatment
aluminum alloy
temperature
temp
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Pending
Application number
JP3361193A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Tamura
憲司 田村
Tomihiko Fukuyasu
富彦 福安
Seiichi Furuya
精市 古谷
Naoshige Ueki
直重 植木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】型と材料の加熱温度を改善することにより、変
形荷重を小さくし、かつ全処理時間を短縮して、生産性
の向上およびコストの低減を図る。 【構成】アルミニウム合金鍛造素材を溶体化処理温度に
加熱、保持し、該温度下で溶体化処理温度まで加熱した
工具により鍛造を行い、鍛造終了後、冷却した後に、時
効処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム合金の鍛造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】展伸用アルミニウム合金の多くは鍛造用
としても使用され、この鍛造用のアルミニウム合金とし
ては、アルミニウム・ハンドブック(第3版)(軽金属
協会)に示されているように、2014,7075,2218,2N01,40
32,6061,6151,5056,5083等が挙げられる。
【0003】このうち、2014,7075 は、最も強度の優れ
た材料であるため、また、2218,2N01,4032は、耐熱強度
に優れた材料であるため、航空機部品等に多く使用され
ている。あるいは、4032は、特に熱膨張率が小さいた
め、ディーゼルエンジン等の内燃機関のピストンとして
使用され、6061,6151 は、強度はやや劣るものの耐食性
が良好であるため、船舶,車輌等の機械部品として用い
られる。また、5056,5083 等の非熱処理合金は工学部
品、LNG 装置部品等の鍛造用として用いられる。
【0004】これらの他にも、靱性,強度,耐応力腐食
割れ性の向上を目的として、7175,7475,7050合金等が開
発され、新しい航空機等に採用され始めており、これら
は今後鍛造用合金としても発展の期待される合金であ
る。
【0005】一般にアルミニウム合金の鍛造品は、熱処
理されるものが多く、その代表的熱処理方法として、冷
間加工を行うことなく優れた強度が得られるT6処理
(日本工業規格)が挙げられる。このT6処理とは、鋳
造された鍛造素材を加熱、保持(たとえば6061合金の場
合、約440 ℃) した状態で鍛造した後に、この鍛造品
に、溶体化処理(同、515 〜550 ℃で30分〜1時間程
度) を施した後に冷却し、次いで時効硬化処理(同、17
0 〜180 ℃で約8時間)を行うというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】T6処理を施す必要の
あるアルミニウム合金鍛造品の熱処理プロセスは、鍛造
時の加熱・溶体化処理・焼入れ・時効硬化処理と多段に
わたっており、加熱処理も鍛造時・溶体化処理時の2回
必要であり、そのため生産性が悪く、しかもコスト高と
なるものである。
【0007】この問題に対して特開平2-294454号公報で
は、以下の方法を開示している。鍛造素材のアルミニウ
ム合金を約500 ℃の加熱雰囲気中で4時間保持した後、
この鍛造素材を型温150 ℃に設定された鍛造装置に搬入
し、15分間にわたって圧縮して塑性変形させることによ
り鍛造品を得る。次いで、この鍛造品を所定の熱処理条
件の下で焼入れした後熱処理炉に搬入し、約160 ℃の加
熱雰囲気中で6時間保持した後空冷するというものであ
る。この方法によれば、1回の加熱処理のみで鍛造品を
得ることができ、生産効率の向上および省エネルギー化
を図っている。しかし、上記公報による方法では、溶体
化処理、水冷後に型温150 ℃で鍛造を行うために、加工
歪速度を下げるべく、長時間かけて鍛造する必要があっ
た。
【0008】したがって、本発明の課題は、材料と型の
加熱温度および熱処理過程を改良することにより、加工
荷重を小さくし、かつ全体としての処理時間を短縮し
て、生産性の向上およびコストの低減を実現することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、アルミニウム合金鍛造素材を溶体化処理温
度に加熱、保持し、該温度下で溶体化処理温度まで加熱
した工具により鍛造を行い、鍛造終了後、冷却した後
に、時効処理を施すことを、その構成とするものであ
る。
【0010】
【作用】本発明者らは、6061合金を用いて円柱据え込み
実験を行った結果、以下の知見を得た。すなわち、溶体
化温度(535℃) で鍛造を行うと、表1に示すように、従
来の鍛造温度(440 ℃)と比較して、強度、伸びともに
改善される。また、440℃の鍛造温度では、鍛造前の均
熱時間を慎重に選ばなければならないが、本発明に従っ
て溶体化温度(535 ℃)の鍛造温度では、均熱時間があ
る時間以上、たとえば4時間以上であれば、鍛造品の性
質に大きな差は生じないことをも知見した。その結果、
均熱時間の選定や調整に必要な手間が省略される。
【0011】なお、溶体化処理温度は、材質によって異
なるが、固液限あるいは溶解度曲線よりも高温で、かつ
固相線よりも低温とする。
【0012】
【表1】
【0013】そこで、アルミニウム合金の鍛造におい
て、溶体化処理温度で鍛造を行えば、変形荷重を小さく
することが可能となり、鍛造装置の小型化を図ることが
できる。しかしこのとき、鍛造前の加熱処理温度が溶体
化処理温度という高温下での鍛造では、加工中の材料の
オーバーヒートおよび局部的な冷えが問題となる。これ
らの問題に対し、オーバーヒートの問題は、加工熱が溜
まらないように、素材の形状・厚み・材質に応じて加工
歪速度を下げる(たとえば10-3-1)ことによって防止
できる。また、材料の局部的な冷えの問題は、高温型鍛
造法を導入し、さらに、工具も溶体化処理温度にまで加
熱することによって解消できる。
【0014】本発明では、溶体化処理温度での鍛造が終
了したならば、室温の水で急冷し、170〜180℃で
8〜10時間時効処理をおこない一連の処理を完了す
る。したがって、材料の加熱は1回のみでよく、生産コ
ストを低減し、かつ生産性が高まる。
【0015】なお、溶体化処理温度より高温下で鍛造を
行うと、加工時に割れが発生したり、異常な組織となり
機械的性状が劣化するため、鍛造は、溶体化処理温度で
行うのが好適である。
【0016】
【実施例】以下、本発明による効果を実施例により具体
的に説明する。素材として6061合金を用いて、以下に示
す加工条件下で、アルミニウム合金の円柱据え込み実験
を行った。なお、T6処理における6061合金の溶体化処
理温度は515 〜550 ℃である。 1.素材加工温度…本発明例:535 ℃(工具も同一の温
度に加熱) 比較例:440 ℃ 2.均熱時間 …2,4,6,8 時間 3.鍛造比 …10.0 (φ50×H100mm→φ160 ×H10
mm) 4.加工歪速度 …10-3/秒(オーバーヒートしないよ
うに設定した) 5.処理工程 …本発明例では溶体化処理温度で鍛造
し、溶体化処理を行うことなく急冷・時効処理を行い、
比較例では440 ℃に加熱した後、鍛造し、溶体化処理、
続いて急冷・時効処理を行った。急冷には、いずれも室
温の水を用い、時効処理条件は、いずれも170 ℃×8時
間とした。
【0017】試験の結果、0.2 %耐力、引張強度ともに
本発明例の方が、比較例より1〜2kgf/mm2 高くなっ
た。さらに、試験片の採取位置および方向により値のバ
ラツキが、比較例では最大最小の差で2〜3kgf/mm2
あったのに対し、本発明例では、同約0.5 kgf/mm2 に抑
制されていた。均熱時間による相違については、比較例
では、均熱時間の相違により、耐力、引張強度ともに最
大3.5 kgf/mm2 の差が見られたが、本発明例では、均熱
時間による耐力、引張強度の相違は見られなかった。
【0018】また、他の鍛造用アルミニウム合金につい
ても、同様の試験により、同様の傾向を示すことを知見
した。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
よれば、アルミニウム合金の鍛造において、鍛造後の溶
体化処理の不要化と、変形荷重の低減を実現し、生産性
の向上およびコストの低減を図ることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 直重 大阪市此花区島屋5丁目1番109号 住友 金属工業株式会社製鋼所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム合金鍛造素材を溶体化処理温
    度に加熱、保持し、該温度下で溶体化処理温度まで加熱
    した工具により鍛造を行い、鍛造終了後、冷却した後
    に、時効処理を施すことを特徴とするアルミニウム合金
    の鍛造方法。
JP3361193A 1993-02-23 1993-02-23 アルミニウム合金の鍛造方法 Pending JPH06248400A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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