JPH06247879A - デオキシチミジンヌクレオシドを含有する注射用製剤の安定化方法およびその方法によって得られる安定化注射用製剤 - Google Patents
デオキシチミジンヌクレオシドを含有する注射用製剤の安定化方法およびその方法によって得られる安定化注射用製剤Info
- Publication number
- JPH06247879A JPH06247879A JP2025694A JP2025694A JPH06247879A JP H06247879 A JPH06247879 A JP H06247879A JP 2025694 A JP2025694 A JP 2025694A JP 2025694 A JP2025694 A JP 2025694A JP H06247879 A JPH06247879 A JP H06247879A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stabilizing
- formulation
- injection
- usp
- sugar alcohol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 デオキシチミジンヌクレオシドを含有する注
射用医薬製剤を安定化する方法を提供すること。 【構成】 安定化しうる分量の糖アルコール、ベンジル
アルコール、パラベンおよびフェノールから選ばれる1
種またはそれ以上の安定化剤を添加することによって、
デオキシチミジンヌクレオシドを含有する水性注射用医
薬製剤を安定化する方法、および該方法によって安定化
された注射用製剤。
射用医薬製剤を安定化する方法を提供すること。 【構成】 安定化しうる分量の糖アルコール、ベンジル
アルコール、パラベンおよびフェノールから選ばれる1
種またはそれ以上の安定化剤を添加することによって、
デオキシチミジンヌクレオシドを含有する水性注射用医
薬製剤を安定化する方法、および該方法によって安定化
された注射用製剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定化しうる分量の糖
アルコール、ベンジルアルコール、パラベンおよびフェ
ノールから選ばれる1種またはそれ以上の安定化剤を添
加することによって、デオキシチミジンヌクレオシドを
含有する水性注射用医薬製剤を安定化する方法、および
該方法によって安定化された注射用製剤に関する。
アルコール、ベンジルアルコール、パラベンおよびフェ
ノールから選ばれる1種またはそれ以上の安定化剤を添
加することによって、デオキシチミジンヌクレオシドを
含有する水性注射用医薬製剤を安定化する方法、および
該方法によって安定化された注射用製剤に関する。
【0002】
【発明の構成と効果】本発明は、1種またはそれ以上の
安定化剤を添加することにより、デオキシチミジンヌク
レオシドを含有する注射用医薬製剤を安定化する方法を
提供する。公知の合成デオキシチミジンヌクレオシドの
実例が、米国特許第4386076号および同第472
4232号に記載されており、その記載内容をここに引
用する。好ましいデオキシチミジンヌクレオシドは米国
特許第4386076号に記載があり、該化合物は式:
安定化剤を添加することにより、デオキシチミジンヌク
レオシドを含有する注射用医薬製剤を安定化する方法を
提供する。公知の合成デオキシチミジンヌクレオシドの
実例が、米国特許第4386076号および同第472
4232号に記載されており、その記載内容をここに引
用する。好ましいデオキシチミジンヌクレオシドは米国
特許第4386076号に記載があり、該化合物は式:
【化1】 [式中、Xは臭素、塩素またはヨウ素などのハロゲンで
ある]で示される。Xが塩素または臭素である化合物
[I]が好ましい。最も好ましい化合物[I]は、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−1−β−D−アラ
ビノフラノシルウラシル(すなわち、Xが臭素である化
合物)であり、本明細書において、今後はソリブジン
(sorivudine)と称する。米国特許第4724232号
に記載され、ジドブジン(zidovudine)として公知の合
成デオキシチミジンヌクレオシドもまた好ましい。
ある]で示される。Xが塩素または臭素である化合物
[I]が好ましい。最も好ましい化合物[I]は、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−1−β−D−アラ
ビノフラノシルウラシル(すなわち、Xが臭素である化
合物)であり、本明細書において、今後はソリブジン
(sorivudine)と称する。米国特許第4724232号
に記載され、ジドブジン(zidovudine)として公知の合
成デオキシチミジンヌクレオシドもまた好ましい。
【0003】本明細書中、「安定化剤」とは、マンニト
ールまたはソルビトールなどの糖アルコール;ベンジル
アルコール;メチルパラベンまたはプロピルパラベンな
どのパラベン;およびフェノールを意味する。安定化剤
の「安定化しうる分量」とは、本発明にしたがって製造
された製剤中の薬物の崩壊量Xに対応する時間の長さ
が、安定化剤を含まない製剤の同量の崩壊に対応する時
間よりも長くなる量を意味する。安定化剤の安定化しう
る分量は、製剤に使用する薬物(製剤中の安定化剤の溶
解度により限定される)に依存して変化するであろう。
たとえば、ソリブジン製剤におけるマンニトールの最大
量は、製剤中約18%w/vである。添加されるマンニ
トールの量は、製剤の約3%w/v〜約5%w/vであ
るのが好ましい。該製剤は、たとえば乳酸ナトリウム/
乳酸系またはクエン酸ナトリウム/クエン酸系などの緩
衝液系および注射に十分な量の水などの他の成分を含有
してもよい。
ールまたはソルビトールなどの糖アルコール;ベンジル
アルコール;メチルパラベンまたはプロピルパラベンな
どのパラベン;およびフェノールを意味する。安定化剤
の「安定化しうる分量」とは、本発明にしたがって製造
された製剤中の薬物の崩壊量Xに対応する時間の長さ
が、安定化剤を含まない製剤の同量の崩壊に対応する時
間よりも長くなる量を意味する。安定化剤の安定化しう
る分量は、製剤に使用する薬物(製剤中の安定化剤の溶
解度により限定される)に依存して変化するであろう。
たとえば、ソリブジン製剤におけるマンニトールの最大
量は、製剤中約18%w/vである。添加されるマンニ
トールの量は、製剤の約3%w/v〜約5%w/vであ
るのが好ましい。該製剤は、たとえば乳酸ナトリウム/
乳酸系またはクエン酸ナトリウム/クエン酸系などの緩
衝液系および注射に十分な量の水などの他の成分を含有
してもよい。
【0004】本発明の好ましいソリブジン製剤を下記に
示す。
示す。
【表1】 製剤成分 可能範囲(mg/ml) 好ましい範囲(mg/ml) ソリブジン 0.1〜4.0 1.8〜2.2 糖アルコール マンニトール,USP 30.0〜50.0 35.0〜45.0 緩衝液系: 乳酸ナトリウム溶液、60%USP 3.2〜9.4 3.4〜4.2 乳酸,USP 0.4〜1.1 0.4〜0.5 注射用水,USP 十分量 十分量
【0005】
【実施例】次の実施例において、本発明の好ましい具体
例の製造・使用の方法および工程を記載するが、これは
本発明を限定するものではない。これらの具体例によっ
て本発明の請求の範囲に属する他の具体例が存在するこ
とを理解すべきである。 実施例1組成 分量(mg/ml) ソリブジン(100%にて) 2.0 マンニトール,USP 33.4 緩衝液系: 乳酸ナトリウム溶液,60%,USP 7.8 乳酸,USP 0.9 注射用水,USP q.s.〜1.0ml 上記の組成を有するソリブジン注射用製剤を、以下の方
法に従って製造する。製造タンクに、最終バッチ量の9
0%に相当する注射用水を充填する。乳酸ナトリウム,
60%,USPおよび乳酸,USPを加えて、完成バッ
チの緩衝液濃度がおよそ0.05M、pHがおよそ4.
5となるようにする。マンニトール,USPを加える。
ソリブジンを加え、溶解するまで混合する。最終バッチ
サイズを注射用水で調節する。該バルク溶液を瀘過し、
瀘過したバルクのアリコートをバイアルに満たす。該バ
イアルに栓をし、シールする。
例の製造・使用の方法および工程を記載するが、これは
本発明を限定するものではない。これらの具体例によっ
て本発明の請求の範囲に属する他の具体例が存在するこ
とを理解すべきである。 実施例1組成 分量(mg/ml) ソリブジン(100%にて) 2.0 マンニトール,USP 33.4 緩衝液系: 乳酸ナトリウム溶液,60%,USP 7.8 乳酸,USP 0.9 注射用水,USP q.s.〜1.0ml 上記の組成を有するソリブジン注射用製剤を、以下の方
法に従って製造する。製造タンクに、最終バッチ量の9
0%に相当する注射用水を充填する。乳酸ナトリウム,
60%,USPおよび乳酸,USPを加えて、完成バッ
チの緩衝液濃度がおよそ0.05M、pHがおよそ4.
5となるようにする。マンニトール,USPを加える。
ソリブジンを加え、溶解するまで混合する。最終バッチ
サイズを注射用水で調節する。該バルク溶液を瀘過し、
瀘過したバルクのアリコートをバイアルに満たす。該バ
イアルに栓をし、シールする。
【0006】実施例2組成 分量(mg/ml) ソリブジン(100%にて) 2.0 マンニトール,USP 30.0 緩衝液系: クエン酸ナトリウム,USP 8.0 無水クエン酸,USP 4.4 注射用水,USP q.s.〜1.0ml 上記の組成を有するソリブジン注射用製剤を、実施例1
に記載の方法に従って製造する。
に記載の方法に従って製造する。
【0007】実施例3組成 分量(mg/ml) ソリブジン(100%にて) 2.0 ベンジルアルコール,NF 9.0 緩衝液系: 乳酸ナトリウム溶液,60%,USP 7.8 乳酸,USP 0.9 注射用水,USP q.s.〜1.0ml 上記の組成を有するソリブジン注射用製剤を、実施例1
に記載の方法に従って製造する。
に記載の方法に従って製造する。
【0008】実施例4組成 分量(mg/ml) ソリブジン(100%にて) 2.0 メチルパラベン,NF 1.8 プロピルパラベン,NF 0.2 緩衝液系: 乳酸ナトリウム溶液,60%,USP 7.8 乳酸,USP 0.9 注射用水,USP q.s.〜1.0ml 上記の組成を有するソリブジン注射用製剤を、実施例1
に記載の方法に従って製造する。
に記載の方法に従って製造する。
【0009】実施例5組成 分量(mg/ml) ソリブジン(100%にて) 2.0 フェノール,USP 5.0 緩衝液系: 乳酸ナトリウム溶液,60%,USP 7.8 乳酸,USP 0.9 注射用水,USP q.s.〜1.0ml 上記の組成を有するソリブジン注射用製剤を、実施例1
に記載の方法に従って製造する。上記USPはアメリカ
薬局方(United States Pharmacopia)、NFはアメリ
カ国民医薬品集(National Formality)の略語である。
に記載の方法に従って製造する。上記USPはアメリカ
薬局方(United States Pharmacopia)、NFはアメリ
カ国民医薬品集(National Formality)の略語である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンドレア・パナッジオ アメリカ合衆国ニュージャージー州クラン ベリー、ティンダル・トレイル5番 (72)発明者 サイレッシュ・エイ・バリア アメリカ合衆国ニュージャージー州プレイ ンズボロ、クレッブス・ロード71番
Claims (15)
- 【請求項1】 デオキシチミジンヌクレオシドおよび安
定化しうる分量の糖アルコール、ベンジルアルコール、
パラベンおよびフェノールから選ばれる1種またはそれ
以上の安定化剤からなる安定化注射用製剤。 - 【請求項2】 デオキシチミジンヌクレオシドが、ソリ
ブジンまたはジドブジンである請求項1に記載の注射用
製剤。 - 【請求項3】 糖アルコールが、マンニトールまたはソ
ルビトールである請求項1に記載の注射用製剤。 - 【請求項4】 安定化しうる分量の糖アルコールが、該
製剤の約18%w/vと等量またはそれ以下である請求
項3に記載の注射用製剤。 - 【請求項5】 安定化しうる分量の糖アルコールが、該
製剤の約3〜約5%w/vである請求項3に記載の注射
用製剤。 - 【請求項6】 パラベンが、メチルパラベン、プロピル
パラベンまたはそれらの混合物である請求項1に記載の
注射用製剤。 - 【請求項7】 さらに緩衝液系を含有する請求項1に記
載の注射用製剤。 - 【請求項8】 緩衝液系が、乳酸ナトリウム/乳酸系ま
たはクエン酸ナトリウム/クエン酸系である請求項7に
記載の注射用製剤。 - 【請求項9】 デオキシチミジンヌクレオシドを含有す
る注射用製剤に、安定化しうる分量の糖アルコール、ベ
ンジルアルコール、パラベンおよびフェノールから選ば
れる1種またはそれ以上の安定化剤を添加する段階を特
徴とする、該注射用製剤の安定化方法。 - 【請求項10】 デオキシチミジンヌクレオシドが、ソ
リブジンである請求項9に記載の方法。 - 【請求項11】 デオキシチミジンヌクレオシドが、ジ
ドブジンである請求項9に記載の方法。 - 【請求項12】 安定化剤が、糖アルコールである請求
項10に記載の方法。 - 【請求項13】 糖アルコールが、マンニトールまたは
ソルビトールである請求項12に記載の方法。 - 【請求項14】 安定化剤がマンニトールであり、その
安定化しうる分量が、該製剤の約18%w/vと等量ま
たはそれ以下である請求項13に記載の方法。 - 【請求項15】 安定化剤の安定化しうる分量が、該製
剤の約3〜約5%w/vである請求項14に記載の方
法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US1866693A | 1993-02-17 | 1993-02-17 | |
US018666 | 1993-02-17 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06247879A true JPH06247879A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=21789156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2025694A Pending JPH06247879A (ja) | 1993-02-17 | 1994-02-17 | デオキシチミジンヌクレオシドを含有する注射用製剤の安定化方法およびその方法によって得られる安定化注射用製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06247879A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997001351A1 (en) * | 1995-06-27 | 1997-01-16 | Neurex Corporation | Compositions and formulations for producing analgesia and for inhibiting progression of neuropathic pain disorders |
US6054429A (en) * | 1996-03-08 | 2000-04-25 | Elan Pharmaceuticals, Inc. | Epidural method of producing analgesia |
US20160015731A1 (en) * | 2013-03-13 | 2016-01-21 | Nal Pharmaceuticals, Ltd. | A topical antiviral composition containing a local anesthetic and method of making the same |
-
1994
- 1994-02-17 JP JP2025694A patent/JPH06247879A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997001351A1 (en) * | 1995-06-27 | 1997-01-16 | Neurex Corporation | Compositions and formulations for producing analgesia and for inhibiting progression of neuropathic pain disorders |
US6054429A (en) * | 1996-03-08 | 2000-04-25 | Elan Pharmaceuticals, Inc. | Epidural method of producing analgesia |
US20160015731A1 (en) * | 2013-03-13 | 2016-01-21 | Nal Pharmaceuticals, Ltd. | A topical antiviral composition containing a local anesthetic and method of making the same |
US10682370B2 (en) * | 2013-03-13 | 2020-06-16 | Nal Pharmaceutical Group Limited | Topical antiviral composition containing a local anesthetic and method of making the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5589491A (en) | Injection and injection kit containing omeprazole and its analogs | |
EP2089060B1 (en) | Liquid preparation comprising a complex of pimobendan and cyclodextrin | |
EP0143478A1 (en) | Stable, aqueous, acidic solution of cis-platinum, suitable for injection | |
JP5325779B2 (ja) | 医薬組成物 | |
AU599034B2 (en) | Furosemide salts | |
PL170495B1 (en) | Method of obtaining a pharmaceutic agent containing sparfloxacine salt in aqueous solution | |
JPS605567B2 (ja) | オキシテトラサイクリンの調合液 | |
JPH06247879A (ja) | デオキシチミジンヌクレオシドを含有する注射用製剤の安定化方法およびその方法によって得られる安定化注射用製剤 | |
JP3954115B2 (ja) | 注射剤および注射剤キット | |
AU707220B2 (en) | Pharmaceutical composition for parenteral application containing an indole-carboxylic acid | |
US20060089328A1 (en) | Ready-to-use gemcitabine solutions | |
US7812052B2 (en) | Stable aqueous formulation of a platin derivative | |
JP2001163776A (ja) | 安定化された液剤 | |
WO2020196814A1 (en) | Benzoazepine compound-containing freeze-dried composition | |
JPWO2017179683A1 (ja) | ミカファンギンの安定化された医薬組成物 | |
JP4475405B2 (ja) | 医薬組成物 | |
US20060089329A1 (en) | Ready-to-use gemcitabine solution concentrates | |
JP3060287B2 (ja) | アパファントを主薬とする水性点眼剤 | |
CA2142445C (en) | Injection solutions of azosemide which are ready for injection | |
JPWO2006095844A1 (ja) | 医薬製剤 | |
EP1479388B1 (de) | Gebrauchsfertige Gemcitabin-Lösungskonzentrate | |
WO2000043042A1 (en) | Parenteral metolazone formulations | |
JP2002518348A (ja) | プロスタグランジンおよびベンジルアルコールを含む液剤 | |
US4988722A (en) | Parenteral compositions | |
US4742082A (en) | Solution of luprostiol and 1,2,-propanediol and methods of preparation and use |