JPH0624764A - 光学素子保持部材 - Google Patents
光学素子保持部材Info
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- JPH0624764A JPH0624764A JP20719992A JP20719992A JPH0624764A JP H0624764 A JPH0624764 A JP H0624764A JP 20719992 A JP20719992 A JP 20719992A JP 20719992 A JP20719992 A JP 20719992A JP H0624764 A JPH0624764 A JP H0624764A
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- JP
- Japan
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- holding member
- optical element
- ceramic
- fiber
- sic
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
- C03B11/06—Construction of plunger or mould
- C03B11/08—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B35/00—Transporting of glass products during their manufacture, e.g. hot glass lenses, prisms
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 セラミックス特有のクラック発生を防止する
ために保持部材の靭性強化を図り、高精度の光学素子を
安定にかつ多量に得る。 【構成】 粉末焼結セラミックス基材(ZrO2 粉末
2)にセラミックス繊維(Al2 O3 繊維3)を原子比
で4〜50%含有させ、焼結させて光学素子保持部材2
を形成する。ここに、上記セラミックス基材はAl2 O
3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4 ,AlN,サイアロ
ン,Si3 N4 −BNまたはAlN−BNが主成分であ
ることが好ましい。また、上記セラミックス繊維はAl
2 O3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4 またはBである
ことが好ましい。
ために保持部材の靭性強化を図り、高精度の光学素子を
安定にかつ多量に得る。 【構成】 粉末焼結セラミックス基材(ZrO2 粉末
2)にセラミックス繊維(Al2 O3 繊維3)を原子比
で4〜50%含有させ、焼結させて光学素子保持部材2
を形成する。ここに、上記セラミックス基材はAl2 O
3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4 ,AlN,サイアロ
ン,Si3 N4 −BNまたはAlN−BNが主成分であ
ることが好ましい。また、上記セラミックス繊維はAl
2 O3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4 またはBである
ことが好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学ガラス素子成形品
を製造する際に用いる光学素子保持部材に関する。
を製造する際に用いる光学素子保持部材に関する。
【0002】
【従来の技術】光学ガラス素子成形品の製造には、予め
ガラスを研削、研磨加工して所望と近似した形状に仕上
げた後、加熱軟化させ、一対の高精度に加工された成形
用型にて押圧成形し、光学ガラス素子を得る方法が採ら
れている。この方法で製造される光学素子は、上下面の
光軸精度を得るために、前記一対の成形用型の軸ずれを
防止する必要がある。その防止方法として、例えば特公
平3−55420号公報には、成形用型と保持部材との
クリアランスの精度を高めるためにセラミックス材料を
用い、成形用型と保持部材とガラスとの線膨張率の関係
をガラス>保持部材>成形用型とし、高温状態でクリア
ランスを約15μmにすることにより、光軸と外周の振
れを5μm以下に抑える方法が開示されている。
ガラスを研削、研磨加工して所望と近似した形状に仕上
げた後、加熱軟化させ、一対の高精度に加工された成形
用型にて押圧成形し、光学ガラス素子を得る方法が採ら
れている。この方法で製造される光学素子は、上下面の
光軸精度を得るために、前記一対の成形用型の軸ずれを
防止する必要がある。その防止方法として、例えば特公
平3−55420号公報には、成形用型と保持部材との
クリアランスの精度を高めるためにセラミックス材料を
用い、成形用型と保持部材とガラスとの線膨張率の関係
をガラス>保持部材>成形用型とし、高温状態でクリア
ランスを約15μmにすることにより、光軸と外周の振
れを5μm以下に抑える方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平3−5
5420号公報に記載された従来の焼結セラミックス材
料を用いた成形方法では、破壊靭性が低いことにより、
連続使用すると保持部材にクラックが発生する問題があ
った。そして、クラックが発生すると、成形用型と保持
部材とのクリアランスの精度が得られず、光学素子の所
望の精度が得られないという問題が生じてしまった。
5420号公報に記載された従来の焼結セラミックス材
料を用いた成形方法では、破壊靭性が低いことにより、
連続使用すると保持部材にクラックが発生する問題があ
った。そして、クラックが発生すると、成形用型と保持
部材とのクリアランスの精度が得られず、光学素子の所
望の精度が得られないという問題が生じてしまった。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、セラミックス特有のクラック発生を防止
するために保持部材の靭性強化を図り、高精度の光学素
子を安定にかつ多量に得ることができる光学素子保持部
材を提供することを目的とする。
されたもので、セラミックス特有のクラック発生を防止
するために保持部材の靭性強化を図り、高精度の光学素
子を安定にかつ多量に得ることができる光学素子保持部
材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、粉末焼結セラミックス基材にセラミック
ス繊維を原子比で4〜50%含有させ、焼結させて光学
素子保持部材を形成することとした。
に、本発明は、粉末焼結セラミックス基材にセラミック
ス繊維を原子比で4〜50%含有させ、焼結させて光学
素子保持部材を形成することとした。
【0006】ここに、上記セラミックス基材はAl2 O
3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4,AlN,サイアロ
ン,Si3 N4 −BNまたはAlN−BNが主成分であ
ることが好ましい。また、上記セラミックス繊維はAl
2 O3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4 またはBである
ことが好ましい。
3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4,AlN,サイアロ
ン,Si3 N4 −BNまたはAlN−BNが主成分であ
ることが好ましい。また、上記セラミックス繊維はAl
2 O3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4 またはBである
ことが好ましい。
【0007】
【作用】前記問題である靭性の低さについては、セラミ
ックス特有の問題である。セラミックス材料の結合状態
は、イオン結合または方向性の強い共有結合で構成され
ている。その結合性から高温強度、高融点等の特徴が得
れるものである。しかし、前記結合と結晶構造のゆえ
に、転位の移動度が低く、すべり系が少なくかつ亀裂が
生成し、成長エネルギーが小さいことにより靭性が問題
になってくる。この靭性を向上させるためには、破壊エ
ネルギーを向上させるとよい。そして、その破壊エネル
ギーを向上させるためには、亀裂が生じた時の亀裂先端
と分散相との相互作用により亀裂の偏向を起こさせる方
法、または亀裂先端の応力を分散させる方法などがあ
る。
ックス特有の問題である。セラミックス材料の結合状態
は、イオン結合または方向性の強い共有結合で構成され
ている。その結合性から高温強度、高融点等の特徴が得
れるものである。しかし、前記結合と結晶構造のゆえ
に、転位の移動度が低く、すべり系が少なくかつ亀裂が
生成し、成長エネルギーが小さいことにより靭性が問題
になってくる。この靭性を向上させるためには、破壊エ
ネルギーを向上させるとよい。そして、その破壊エネル
ギーを向上させるためには、亀裂が生じた時の亀裂先端
と分散相との相互作用により亀裂の偏向を起こさせる方
法、または亀裂先端の応力を分散させる方法などがあ
る。
【0008】本発明では、その方法として前記粉末を焼
結する際に、粉末焼結セラミックス基材にセラミックス
繊維を原子比で4〜50%含有させて焼結することとし
た。セラミックス繊維を基材に分散させると、亀裂の偏
向や引き抜きにより破壊エネルギーが増加する特性があ
る。そのため、前記作用により材料の靭性が増加するこ
とになる。また、セラミックス繊維を添加することによ
り、熱的特性は変化しない。
結する際に、粉末焼結セラミックス基材にセラミックス
繊維を原子比で4〜50%含有させて焼結することとし
た。セラミックス繊維を基材に分散させると、亀裂の偏
向や引き抜きにより破壊エネルギーが増加する特性があ
る。そのため、前記作用により材料の靭性が増加するこ
とになる。また、セラミックス繊維を添加することによ
り、熱的特性は変化しない。
【0009】
【実施例1】本実施例では、ZrO2 粉末とAl2 O3
繊維とを原子比で8:2の割合で焼結した光学素子保持
部材の例を示し、この保持部材で凸レンズを成形した。
繊維とを原子比で8:2の割合で焼結した光学素子保持
部材の例を示し、この保持部材で凸レンズを成形した。
【0010】(1) 保持部材製造方法 粒径1μm以下の高純度ZrO2 粉末と繊維径約3μ
m、繊維長約50μmの短繊維であるAl2 O3 繊維と
を原子比で8:2の割合とし、焼結助剤を添加した後、
均一になるまで混合した。混合した粉末を型にて400
kgf/cm2 の圧力で圧粉し、約1300℃で仮焼結
させてブランクを作成した。次に、そのブランクを所定
の形状に研削加工し、約1600℃にて本焼結した。そ
の形状を図1に示す。同図において、光学素子保持部材
1中の2はZrO2 粉末を示し、3はAl2 O3 繊維を
示している。
m、繊維長約50μmの短繊維であるAl2 O3 繊維と
を原子比で8:2の割合とし、焼結助剤を添加した後、
均一になるまで混合した。混合した粉末を型にて400
kgf/cm2 の圧力で圧粉し、約1300℃で仮焼結
させてブランクを作成した。次に、そのブランクを所定
の形状に研削加工し、約1600℃にて本焼結した。そ
の形状を図1に示す。同図において、光学素子保持部材
1中の2はZrO2 粉末を示し、3はAl2 O3 繊維を
示している。
【0011】上記本実施例の光学素子保持部材1は、曲
げ強度が950MPaから1200MPaに向上し、か
つ靭性も4MPaから5.5MPaに向上した。
げ強度が950MPaから1200MPaに向上し、か
つ靭性も4MPaから5.5MPaに向上した。
【0012】(2) 成形方法 成形方法を図2に示す。SF11の硝材を図示を省略し
た溶融ルツボ内で1300℃に加熱溶融させ、供給ノズ
ル4より排出し、シャー5により切断して光学素子保持
部材1に滴下した。図1に示すように光学素子保持部材
1のガラス入口はテーパー形状になっているため、図2
(a)に示すようにガラス塊6は光学素子保持部材1の
中心部に入る。
た溶融ルツボ内で1300℃に加熱溶融させ、供給ノズ
ル4より排出し、シャー5により切断して光学素子保持
部材1に滴下した。図1に示すように光学素子保持部材
1のガラス入口はテーパー形状になっているため、図2
(a)に示すようにガラス塊6は光学素子保持部材1の
中心部に入る。
【0013】ガラス滴下後、光学素子保持部材1を搬送
アーム7により一対の成形用型8,9間に搬送した。搬
送後にSF11のガラス粘度を107 〜109 ポアズま
で冷却し、図2(b)に示すようにSF11の転移点よ
り15℃低い温度に加熱保持した成形用型8,9で圧力
100kgf/cm2 にて18秒押圧成形後、離型し
た。
アーム7により一対の成形用型8,9間に搬送した。搬
送後にSF11のガラス粘度を107 〜109 ポアズま
で冷却し、図2(b)に示すようにSF11の転移点よ
り15℃低い温度に加熱保持した成形用型8,9で圧力
100kgf/cm2 にて18秒押圧成形後、離型し
た。
【0014】(3) 効果 上記光学素子保持部材1にて凸レンズを成形した結果、
従来の保持部材では1個あたり800ショット成形が限
界であったものが、本実施例の光学素子保持部材1では
2000ショット成形しても劣化が生じなかった。
従来の保持部材では1個あたり800ショット成形が限
界であったものが、本実施例の光学素子保持部材1では
2000ショット成形しても劣化が生じなかった。
【0015】また、凸レンズは中心部の肉厚が厚く外周
部は薄い。そのため、冷却は外周部および表面が早く冷
却され、中心部は遅い。この温度分布により中心部のみ
ヒケが生じ、形状精度が得られない。しかし、熱伝導率
が悪いAl2 O3 ベースの保持部材により外周部の冷却
速度が遅くなるため、外周部と中心部の温度差が生じに
くく、この効果によりヒケのない高精度の光学素子が成
形可能となった。
部は薄い。そのため、冷却は外周部および表面が早く冷
却され、中心部は遅い。この温度分布により中心部のみ
ヒケが生じ、形状精度が得られない。しかし、熱伝導率
が悪いAl2 O3 ベースの保持部材により外周部の冷却
速度が遅くなるため、外周部と中心部の温度差が生じに
くく、この効果によりヒケのない高精度の光学素子が成
形可能となった。
【0016】なお、上記セラミックス基材とセラミック
ス繊維の組み合わせ以外の組み合わせとして、熱伝導率
が悪いAl2 O3 ,Si3 N4 ,Si3 N4 −BN基材
とAl2 O3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4 ,Bのい
ずれか一種の繊維、サイアロン基材とSiC,Si3 N
4 ,Bのいずれか一種の繊維の組み合わせでも同様な効
果が得られた。
ス繊維の組み合わせ以外の組み合わせとして、熱伝導率
が悪いAl2 O3 ,Si3 N4 ,Si3 N4 −BN基材
とAl2 O3 ,ZrO2 ,SiC,Si3 N4 ,Bのい
ずれか一種の繊維、サイアロン基材とSiC,Si3 N
4 ,Bのいずれか一種の繊維の組み合わせでも同様な効
果が得られた。
【0017】また、本実施例では原子比で20%のセラ
ミックス繊維を添加したが、実験から繊維添加量が4%
未満になると、破壊エネルギーが低下し、靭性が低下し
て成形中にクラックが生じてしまった。一方、セラミッ
クス繊維の添加量が50%を越えると、繊維が多くなる
ためにセラミックス特有のイオン結合または方向性の強
い共有結合の特性が低下し、基材の硬度および強度が低
下して上記成形圧力に耐えられず、クラックが生じてし
まった。
ミックス繊維を添加したが、実験から繊維添加量が4%
未満になると、破壊エネルギーが低下し、靭性が低下し
て成形中にクラックが生じてしまった。一方、セラミッ
クス繊維の添加量が50%を越えると、繊維が多くなる
ためにセラミックス特有のイオン結合または方向性の強
い共有結合の特性が低下し、基材の硬度および強度が低
下して上記成形圧力に耐えられず、クラックが生じてし
まった。
【0018】
【実施例2】本実施例では、SiC粉末とSiC繊維と
を原子比で8.3:1.7の割合で焼結した光学素子保
持部材の例を示し、この保持部材で凹レンズを成形し
た。
を原子比で8.3:1.7の割合で焼結した光学素子保
持部材の例を示し、この保持部材で凹レンズを成形し
た。
【0019】(1) 保持部材製造方法 粒径1μm以下の高純度SiC粉末と繊維径約3μm、
繊維長約50μmの短繊維であるSiC繊維とを原子比
で8.3:1.7の割合とし、焼結助剤を添加した後、
均一になるまで混合した。混合した粉末を型にて450
kgf/cm2の圧力で圧粉し、約1100℃で仮焼結
させてブランクを作成した。次に、そのブランクを所定
の形状に研削加工し、約1400℃にて本焼結した。そ
の形状を図3に示す。同図において、光学素子保持部材
11中の12はSiC粉末を示し、13はSiC繊維を
示している。
繊維長約50μmの短繊維であるSiC繊維とを原子比
で8.3:1.7の割合とし、焼結助剤を添加した後、
均一になるまで混合した。混合した粉末を型にて450
kgf/cm2の圧力で圧粉し、約1100℃で仮焼結
させてブランクを作成した。次に、そのブランクを所定
の形状に研削加工し、約1400℃にて本焼結した。そ
の形状を図3に示す。同図において、光学素子保持部材
11中の12はSiC粉末を示し、13はSiC繊維を
示している。
【0020】上記本実施例の光学素子保持部材11は、
破壊靭性および曲げ強度が約25%向上した。
破壊靭性および曲げ強度が約25%向上した。
【0021】(2) 成形方法 成形方法を図4に示す。BK7の硝材を図示を省略した
溶融ルツボ内で1350℃に加熱溶融させ、供給ノズル
14より排出し、シャー15により切断して光学素子保
持部材11に滴下した。図3に示すように光学素子保持
部材11のガラス入口はテーパー形状になっているた
め、図4(a)に示すようにガラス塊16は光学素子保
持部材11の中心部に入る。
溶融ルツボ内で1350℃に加熱溶融させ、供給ノズル
14より排出し、シャー15により切断して光学素子保
持部材11に滴下した。図3に示すように光学素子保持
部材11のガラス入口はテーパー形状になっているた
め、図4(a)に示すようにガラス塊16は光学素子保
持部材11の中心部に入る。
【0022】ガラス滴下後、光学素子保持部材11を搬
送アーム17により一対の成形用型18,19間に搬送
した。搬送後にBK7のガラス粘度を107 〜109 ポ
アズまで冷却し、図4(b)に示すようにBK7の転移
点より20℃低い温度に加熱保持した成形用型18,1
9で圧力150kgf/cm2 にて20秒押圧成形後、
離型した。
送アーム17により一対の成形用型18,19間に搬送
した。搬送後にBK7のガラス粘度を107 〜109 ポ
アズまで冷却し、図4(b)に示すようにBK7の転移
点より20℃低い温度に加熱保持した成形用型18,1
9で圧力150kgf/cm2 にて20秒押圧成形後、
離型した。
【0023】(3) 効果 上記光学素子保持部材11にて凹レンズを成形した結
果、従来の保持部材では1個あたり700ショット成形
が限界であったものが、本実施例の光学素子保持部材1
1では2000ショット成形しても劣化が生じなかっ
た。
果、従来の保持部材では1個あたり700ショット成形
が限界であったものが、本実施例の光学素子保持部材1
1では2000ショット成形しても劣化が生じなかっ
た。
【0024】また、凹レンズは外周部の肉厚が厚く中心
部は薄い。そのため、冷却は中心部および表面が早く冷
却され、外周部は遅い。この温度分布により中心部の薄
肉部に応力が発生し、割れが生じる。しかし、熱伝導率
の良いSiCベースの保持部材によりガラス接触部から
熱を奪うため、外周部の冷却速度が早くなり、外周部と
中心部の温度差が生じにくく、中心部に応力が発生せ
ず、高精度の光学素子が成形可能となった。
部は薄い。そのため、冷却は中心部および表面が早く冷
却され、外周部は遅い。この温度分布により中心部の薄
肉部に応力が発生し、割れが生じる。しかし、熱伝導率
の良いSiCベースの保持部材によりガラス接触部から
熱を奪うため、外周部の冷却速度が早くなり、外周部と
中心部の温度差が生じにくく、中心部に応力が発生せ
ず、高精度の光学素子が成形可能となった。
【0025】なお、上記セラミックス基材とセラミック
ス繊維の組み合わせ以外の組み合わせとして、AlN,
AlN−BN基材とAl2 O3 ,ZrO2 ,SiC,S
i3N4 ,Bのいずれか一種の繊維の組み合わせでも同
様な効果が得られた。
ス繊維の組み合わせ以外の組み合わせとして、AlN,
AlN−BN基材とAl2 O3 ,ZrO2 ,SiC,S
i3N4 ,Bのいずれか一種の繊維の組み合わせでも同
様な効果が得られた。
【0026】また、本実施例では原子比で17%のセラ
ミックス繊維を添加したが、実験から4〜50%の繊維
添加量でも本実施例と同レベルの強度が得られ、同様の
効果が得られた。しかし、繊維添加量が4%未満になる
と、破壊エネルギーが低下し、靭性が低下して成形中に
クラックが生じてしまった。一方、セラミックス繊維の
添加量が50%を越えると、繊維が多くなるためにセラ
ミックス特有のイオン結合または方向性の強い共有結合
の特性が低下し、基材の硬度および強度が低下して上記
成形圧力に耐えられず、クラックが生じてしまった。
ミックス繊維を添加したが、実験から4〜50%の繊維
添加量でも本実施例と同レベルの強度が得られ、同様の
効果が得られた。しかし、繊維添加量が4%未満になる
と、破壊エネルギーが低下し、靭性が低下して成形中に
クラックが生じてしまった。一方、セラミックス繊維の
添加量が50%を越えると、繊維が多くなるためにセラ
ミックス特有のイオン結合または方向性の強い共有結合
の特性が低下し、基材の硬度および強度が低下して上記
成形圧力に耐えられず、クラックが生じてしまった。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の光学素子保持部
材によれば、粉末焼結セラミックス基材にセラミックス
繊維を4〜50%含有させて焼結することとしたので、
耐熱性を低下させることなく、破壊靭性を向上させるこ
とが可能となり、耐久性が向上し、高精度の光学素子を
安定にかつ多量に成形することができる。
材によれば、粉末焼結セラミックス基材にセラミックス
繊維を4〜50%含有させて焼結することとしたので、
耐熱性を低下させることなく、破壊靭性を向上させるこ
とが可能となり、耐久性が向上し、高精度の光学素子を
安定にかつ多量に成形することができる。
【図1】本発明の実施例1の光学素子保持部材を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図2】同実施例1の光学素子保持部材を用いた成形装
置を示す縦断面図である。
置を示す縦断面図である。
【図3】本発明の実施例2の光学素子保持部材を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図4】同実施例1の光学素子保持部材を用いた成形装
置を示す縦断面図である。
置を示す縦断面図である。
1 光学素子保持部材 2 ZrO2 粉末 3 Al2 O3 繊維 11 光学素子保持部材 12 SiC粉末 13 SiC繊維
Claims (3)
- 【請求項1】 粉末焼結セラミックス基材にセラミック
ス繊維を原子比で4〜50%含有させ、焼結させたこと
を特徴とする光学素子保持部材。 - 【請求項2】 上記セラミックス基材はAl2 O3 ,Z
rO2 ,SiC,Si3 N4 ,AlN,サイアロン,S
i3 N4 −BNまたはAlN−BNが主成分であること
を特徴とする請求項1記載の光学素子保持部材。 - 【請求項3】 上記セラミックス繊維はAl2 O3 ,Z
rO2 ,SiC,Si3 N4 またはBであることを特徴
とする請求項1または2記載の光学素子保持部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20719992A JPH0624764A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 光学素子保持部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20719992A JPH0624764A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 光学素子保持部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0624764A true JPH0624764A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16535887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20719992A Withdrawn JPH0624764A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 光学素子保持部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0624764A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5922400A (en) * | 1997-01-09 | 1999-07-13 | The Gillette Company | Correction fluid |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP20719992A patent/JPH0624764A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5922400A (en) * | 1997-01-09 | 1999-07-13 | The Gillette Company | Correction fluid |
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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