JPH06246808A - 射出成形方法 - Google Patents

射出成形方法

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JPH06246808A
JPH06246808A JP6115893A JP6115893A JPH06246808A JP H06246808 A JPH06246808 A JP H06246808A JP 6115893 A JP6115893 A JP 6115893A JP 6115893 A JP6115893 A JP 6115893A JP H06246808 A JPH06246808 A JP H06246808A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection speed
heating cylinder
temperature
injection
cylinder temperature
Prior art date
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Pending
Application number
JP6115893A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Kinoshita
広幸 木之下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
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Publication of JPH06246808A publication Critical patent/JPH06246808A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 せん断発熱による溶融樹脂の温度上昇の影響
を受けることがないようにする。 【構成】 使用する樹脂の種類に応じて、予め基準射出
速度Va および基準加熱シリンダ温度T1 を射出速度設
定器11および加熱シリンダ温度設定器12にそれぞれ
設定するとともに、基準射出速度Va および基準加熱シ
リンダ温度T1 による射出成形を行い、成形品を得る。
成形品の表面外観を検査し、ひけ等が発生している場
合、射出速度設定器11に所定の設定射出速度Vb を入
力して射出速度を変化させる。すると、演算器13は射
出速度の変化にともなうせん断発熱量ΔTを算出し、こ
れを表示器15が表示するとともに、加熱シリンダ温度
コントローラ16は加熱シリンダ温度をT1 −ΔTとす
る指令を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャビティへ射出充填
される溶融樹脂の温度をほぼ一定の温度に保つことがで
きる射出成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の射出成形方法は、射出装置の加熱
シリンダの温度を所定の設定加熱シリンダ温度に設定し
ておき、これにより樹脂材料を溶融し、溶融樹脂を型締
した金型のキャビティへ射出充填している。
【0003】しかし、前記射出充填時に、加熱シリンダ
の溶融樹脂はノズルの部分でせん断力を受けて発熱する
いわゆるせん断発熱によってその温度が上昇し、前記設
定加熱シリンダ温度にて溶融した溶融樹脂温度よりも1
℃〜30℃程度高温になってしまう。
【0004】このせん断発熱による温度上昇量は、射出
速度にほぼ比例して大きくなり、とりわけ、高粘度の超
エンジニアリングプラスチックの場合には、射出速度を
高速に設定するため、前記溶融樹脂のせん断発熱による
温度上昇量が大きくなる。
【0005】射出充填時における金型のキャビティへ射
出充填される溶融樹脂の温度が高すぎると、成形品にひ
けやそりが発生するおそれがあるので、これを防止する
ために、従来は次に説明するような射出樹脂発熱量検出
装置が提案されている。
【0006】この装置を簡単に説明すると、ノズルの開
口面積、金型内流路抵抗およびスクリュ速度と、樹脂特
性値により溶融した樹脂の発熱量を演算し、その値をデ
イスプレイにより表示するものである(特公平4−23
893号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術では、射出速度等を変化させたとき、金型内へ射出充
填される溶融樹脂温度が変動し、この溶融樹脂温度の変
動に対して金型温度の調節だけでは十分に対応すること
ができず、とくに溶融樹脂温度が高温になると成形品に
変色や焼けを生じるという問題点があった。
【0008】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであって、せん断発熱による溶融
樹脂の温度上昇の影響を受けることのない射出成形方法
を実現することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の射出成形方法は、射出装置の加熱シリンダ
で樹脂を可塑化して溶融樹脂とし、該溶融樹脂を型締し
た金型のキャビティへ射出充填する射出成形方法におい
て、前記樹脂の種類に応じて基準加熱シリンダ温度T1
および基準射出速度Va を設定し、前記基準射出速度V
a から所定の設定射出速度Vb に射出速度を変化させた
とき、この射出速度の変化にともなうノズルの部分にお
けるせん断発熱による溶融樹脂の温度上昇量ΔTを予測
し、前記加熱シリンダの温度をT1 −ΔTに変化させる
ことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】基準加熱シリンダ温度T1 および基準射出速度
a から、任意の設定射出速度Vb に射出速度を変化さ
せたとき、この射出速度の変化にともなうせん断発熱に
よる溶融樹脂の温度上昇量ΔTを演算し、加熱シリンダ
温度を前記基準加熱シリンダ温度T1 から前記温度上昇
量ΔTだけ下げておく。その結果、溶融樹脂温度は常に
前記基準加熱シリンダ温度T1 にて溶融したときの溶融
樹脂温度に保たれる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面に基いて説明する。
【0012】図1は、本発明の実施に用いる射出成形機
の説明図である。
【0013】射出装置1は、インラインスクリュ方式の
ものであって、先端部にノズル4をもつ加熱シリンダ2
と、加熱シリンダ2内に進退および回転自在に配設され
た図示しないスクリュを備え、加熱シリンダ2の外周面
には複数の加熱手段である4個のシリンダヒータ3a〜
3dが取付けられ、ノズル4の外周面にも複数の加熱手
段である2個のノズルヒータ4a,4bが取付けられて
いる。各シリンダヒータ3a〜3dおよび各ノズルヒー
タ4a,4bは、図3に示す制御装置17の加熱シリン
ダ温度コントローラ16により所定の温度に制御される
ように構成されている。
【0014】型締装置の固定盤5および可動盤7には、
固定側金型6と可動側金型8がそれぞれ取付けられてお
り、型締時にはスプル9が連通したキャビティ10が形
成される。
【0015】先ず、前記せん断発熱による溶融樹脂の温
度上昇量の算出式について説明する。
【0016】ノズル4の部分における流動圧力損失は次
に説明する近似式により求めることができる。ここで、
図2に示すようにノズル4の長さをL、ノズル孔を2R
とする。
【0017】樹脂を純粘性流体と仮定し、粘度とせん断
速度の関係式をパワーローモデルによって表わすと数1
の(1),(2)式となる。
【0018】
【数1】
【0019】
【数2】 非ニュートン性を考慮するためにラビノビッチ補正を行
い、樹脂のせん断速度を求めると、数3の(4)式のよ
うになる。
【0020】
【数3】 また、ノズル4の部分の流動圧力損失ΔPは次式で近似
することができる。
【0021】 ΔP=2・η・Q・L・(3n+1)/(n・π・R4 )・・・(5) 他方、ノズル4の部分でのエネルギー保存則をベルヌィ
の定理を用いて表わすと次式となる。
【0022】 P1 /ρ+V1 2/2=P2 /ρ+V2 2/2+ΔH・・・・・・・(6) ここで、ρ:密度 V1 :入口速度 P1 :入口圧力 V2 :出口速度 P2 :出口圧力 H:圧力損失ヘッド この圧力損失ヘッドがすべて熱エネルギーに変換された
とすると、ノズル4の部分における溶融樹脂の温度上昇
量は次式で表わされる。
【0023】 ΔT=ΔH/(ρ・CP )=ΔP/(ρ・CP )・・・・・・・(7) ここで、CP :定圧比熱 (7)式に(5)式を代入すると、 ΔT=2・η・Q・L・(3n+1)/(n・π・R4 ・ρ・CP ) ・・・・・・・(8) 次に本発明の射出成形方法の一実施例について説明す
る。
【0024】図3に示すように制御装置17は、任意の
射出速度を入力して設定することができる射出速度設定
器11、任意の加熱シリンダ温度を入力して設定するこ
とができる加熱シリンダ温度設定器12、前述した
(8)式を演算することができる演算器13、演算器1
3の出力信号ΔTを表示する表示器15、加熱シリンダ
温度コントローラ16、樹脂特性値を記憶している樹脂
特性データベース14から構成されている。
【0025】先ず、使用する樹脂の種類に応じて、予め
基準射出速度Va および基準加熱シリンダ温度T1 を射
出速度設定器11および加熱シリンダ温度設定器12に
それぞれ設定するとともに、基準射出速度Va および基
準加熱シリンダ温度T1 による射出成形を行い、成形品
を得る。
【0026】成形品の表面外観を検査し、ひけ等が発生
している場合、射出速度を基準射出速度Va から所定の
設定射出速度Vb へ変化させるため、射出速度設定器1
1に所定の設定射出速度Vb を入力する。すると演算器
13は、樹脂特性データベース14より、密度ρ、定圧
比熱CP 、粘性係数ηおよびパワーローモデルのべき指
数nのデータを得て、上記(8)式の演算を行って、基
準射出速度Va から所定の設定射出速度Vb への変化に
ともなうせん断発熱量ΔTを算出し、これを表示器15
へ送って表示するとともに、加熱シリンダ温度コントロ
ーラ16へ送る。加熱シリンダ温度コントローラ16
は、基準加熱シリンダ温度T1 から前記せん断発熱量Δ
Tだけ温度を下降させる指令を出し、各加熱シリンダヒ
ータ3a〜3dおよび各ノズルヒータ4a,4bの温度
を調節し、加熱シリンダ温度をT1−ΔTとする。これ
により、射出速度を変化させたにもかかわらず、キャビ
ティに充填される溶融樹脂温度は、基準加熱シリンダ温
度T1 および基準射出速度Va に設定して射出充填した
ときの溶融樹脂温度とほぼ等しい温度に保つことができ
る。このため、金型のキャビティへ射出充填される溶融
樹脂温度が成形品に変色や焼けを生じるような高温にな
るおそれがない。
【0027】また、本実施例において、金型温度を変化
させ、それぞれの金型温度で射出成形を行い、成形され
た成形品の表面欠陥を調べることにより、成形品の表面
欠陥に対する金型温度の影響を把握することができる。
【0028】この場合、基準シリンダ温度T1 および基
準射出速度Va は樹脂の種類に応じ、適切な温度の範囲
内において任意に設定することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0030】成形品のひけやそり等の発生を防止するた
め、射出速度を変化させたとしても常に射出充填時の溶
融樹脂温度をほぼ一定の温度に保つことができるので、
成形品に変色や焼けが発生しない。
【0031】また、成形品の品質に影響を及ぼす他の因
子として例えば、金型温度の影響を調べる場合、金型温
度を種々変化させて射出成形をそれぞれに行って金型温
度の成形品に及ぼす影響を正確に把握することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形方法の実施に使用する射出成
形機の説明図である。
【図2】図1に示す射出成形機の加熱シリンダの先端部
を示す模式断面図である。
【図3】図1に示す射出成形機のコントローラのブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 射出装置 2 加熱シリンダ 3a〜3d シリンダヒータ 4 ノズル 4a,4b ノズルヒータ 5 固定盤 6 固定側金型 7 可動盤 8 可動側金型 9 スプル 10 キャビティ 11 射出速度設定器 12 加熱シリンダ温度設定器 13 演算器 14 樹脂特性データベース 15 表示器 16 加熱シリンダ温度コントローラ 17 制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出装置の加熱シリンダで樹脂を可塑化
    して溶融樹脂とし、該溶融樹脂を型締した金型のキャビ
    ティへ射出充填する射出成形方法において、 前記樹脂の種類に応じて基準加熱シリンダ温度T1 およ
    び基準射出速度Va を設定し、前記基準射出速度Va
    ら所定の設定射出速度Vb に射出速度を変化させたと
    き、この射出速度の変化にともなうノズルの部分におけ
    るせん断発熱による溶融樹脂の温度上昇量ΔTを予測
    し、前記加熱シリンダの温度をT1 −ΔTに変化させる
    ことを特徴とする射出成形方法。
  2. 【請求項2】 射出速度の変化にともなうせん断発熱に
    よる溶融樹脂の温度上昇量ΔTを表示器により表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の射出成形方法。
JP6115893A 1993-02-25 1993-02-25 射出成形方法 Pending JPH06246808A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7189395B1 (ja) * 2022-05-20 2022-12-13 ファナック株式会社 演算装置及びプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7189395B1 (ja) * 2022-05-20 2022-12-13 ファナック株式会社 演算装置及びプログラム
WO2023223563A1 (ja) * 2022-05-20 2023-11-23 ファナック株式会社 演算装置及びプログラム

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