JPH06246771A - 繊維強化樹脂成形物の成形方法 - Google Patents

繊維強化樹脂成形物の成形方法

Info

Publication number
JPH06246771A
JPH06246771A JP5059465A JP5946593A JPH06246771A JP H06246771 A JPH06246771 A JP H06246771A JP 5059465 A JP5059465 A JP 5059465A JP 5946593 A JP5946593 A JP 5946593A JP H06246771 A JPH06246771 A JP H06246771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
liquid resin
resin
molded product
reinforcing material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5059465A
Other languages
English (en)
Inventor
雄二 ▲高▼山
Yuji Takayama
Iwao Komiya
巌 小宮
Koji Nakajima
浩二 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUKUI GIYOMOU KK
Original Assignee
FUKUI GIYOMOU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUKUI GIYOMOU KK filed Critical FUKUI GIYOMOU KK
Priority to JP5059465A priority Critical patent/JPH06246771A/ja
Publication of JPH06246771A publication Critical patent/JPH06246771A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/32Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C43/36Moulds for making articles of definite length, i.e. discrete articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2105/00Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped
    • B29K2105/06Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped containing reinforcements, fillers or inserts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2105/00Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped
    • B29K2105/06Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped containing reinforcements, fillers or inserts
    • B29K2105/08Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped containing reinforcements, fillers or inserts of continuous length, e.g. cords, rovings, mats, fabrics, strands or yarns
    • B29K2105/0854Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped containing reinforcements, fillers or inserts of continuous length, e.g. cords, rovings, mats, fabrics, strands or yarns in the form of a non-woven mat

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は繊維状補強材を用いる繊維強化樹脂
成形物の成形方法において、繊維補強材の含有率を高
め、高強度の繊維強化樹脂成形物を得ることを目的とし
たものである。 【構成】 繊維布状補強材を下型内に置き、これに上型
を合せ、前記補強材に液状樹脂を含浸させる成形方法に
おいて、型の縁に近い部分に弾性発泡体を環状になるよ
うにめぐらし、その発泡体の内側と上型及び下型とでキ
ャビティーを構成する構造の型を用い、補強材を下型内
におき、上型と下型の間の距離を環状に配置した弾性発
泡体による氣密が保たれる範囲で大きくとり、液状樹脂
を注入後成形物が所定の肉厚となるように上型と下型と
を締め付けてキャビティー内の余剰の液状樹脂を排出後
そのまま硬化させる繊維強化樹脂成形物の成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維補強材の含有率を高
めて、高強度の成形物を得ること、或いは移動性の良好
でない液状樹脂を用いて容易に成形物を得ること、もし
くは液状樹脂の含浸性のよくない繊維布状補強材を用い
て良好な成形物を得ることなどを目的としたもので、液
状樹脂の注入時は上型と下型の間隔を開いておき、注入
後その間隔をせばめるようにした液状樹脂の注入圧縮成
形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上型下型間に、予め繊維布状補強材を設
置しておき、それに液状樹脂を重力または軽度の減圧吸
引力により、或いはポンプを用いた射出法により注入
し、そのまま硬化を行う成形方法がある。この方法にお
いては、(1)キャビティーを形成するパッキング材は
特に用いることなく、型の周辺或いはそれに近い所で上
下の型に強く噛まれて圧縮状態になっている繊維布状補
強材がその役をしている場合。(2)上型もしくは下型
の周辺もしくはそれに近い所に環を形成するように帯状
に設けた圧縮性の小さいゴム状物であるのが普通であ
る。前記(1)の形式の型では樹脂の注入口は存在する
が、余剰な樹脂の排出は圧縮されている繊維状補強材の
層の中に存在するわずかな通路を通って型の外に出るこ
とによって行われる。また(2)の形式においては、繊
維布状補強材は環状を形成しているゴム帯の直接又は内
部スペーサーを介し内側に収まるよう設置されている。
上型下型は型を閉じたときそのゴム帯を介して接してい
る。この形式では前記(1)と同じく注入口があるがこ
の他にキャビティー内の空気を排出するための口があ
り、型内に注入された余剰樹脂はその口を排出口として
通り外部に流出して来る。前記(1)、(2)の何れの
形式を用いるにしても上型下型の間隔を液状樹脂注入後
に変えることはない。
【0003】
【発明により解決すべき課題】従来の方法では注入にポ
ンプを使用する樹脂射出成形法(通常RTM法と略稱さ
れている)では例へば450g /m 2 のガラスマットを
用いた場合、成形物中のガラス繊維含有率は17容積%
を上廻ることは不可能に近い。従ってハンドレーアッ
プ、或いは引抜成形品にみられるような高ガラス含有
率、すなわち高強度のものは作れない。また従来のRT
M法では繊維布状補強材は型締め操作によってその厚さ
は半分近くに既に圧縮されて存在し、そのため液状樹脂
が補強材間を層表面と平行な方向に移動しにくくなって
いる。それで注入される液状樹脂の粘度或いは充填材の
含有率が高い所謂移動性のよくない液状樹脂では注入は
容易でなくなる。さらにロービングクロスのように成形
物の強度向上、火災時の火焔阻止には有用である繊維布
状補強材は液状樹脂の透過性がよくないので、それらが
従来のRTM法のように圧縮力を受けている状態下では
液状樹脂の透過をなおさらに妨げられ、液状樹脂の含浸
が容易でない問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の液状樹脂
注入成形方法のこれらの欠点を解決して、当該方法によ
る成形物に比しきわだって強度の大きい成形物が得ら
れ、或いは移動性のよくない液状樹脂を用いた成形もし
くは透過性のよくない繊維布状補強材を用いた成形も可
能にする方法を作るにある。
【0005】引抜成形法によると、従来のRTM法によ
るよりも格段に繊維状強化物(ロービング使用)の多い
成形物すなわち強度の強い成形物が得られる。また液状
樹脂の粘度もRTM法のそれの5乃至8倍の多きくでも
支障なく成形できる。さらにロービングクロスのように
樹脂の透過性の劣る布をも引抜成形法では樹脂の含浸不
良をおこすことなく使用容易である。RTM法ではロー
ビングクロスは樹脂の移動を妨げ、含浸不良或いは移動
に対し大きな抵抗を生じ使用は困難である。このように
従来のRTM法における問題点は引抜成形法では限度は
あるが、かなり広く選択でき問題点とはなっていない。
引抜成形法においては補強材が相互に圧縮されていない
すなわち補強材間が比較的大きいうちに液状樹脂に含浸
され、補強材と液状樹脂からなるものは金型入口もしく
は型内のラッパ的形状部分の所を通る時、圧縮力を受
け、型の入口を又は型の中を絞られながら進んでゆく。
この時補強材間の液状樹脂と補強材束の外側に付着して
いる液状樹脂の余剰分がのぞかれる。重力或いは減圧吸
引力もしくは射出ポンプを用いて液状樹脂を型に注入す
る方法を経て硬化成形(以下本発明においてはRTM法
とはその何れおも含む)する場合においても、同じく圧
縮絞り操作が行われるように考慮し、本発明の方法を完
成して、前記課題を解決した。
【0006】すなわち本発明においては、前記(2)の
形式の型で圧縮性の小さいゴム状物の代りに圧縮距離が
大きく復元性がある弾性発泡体を用いた型を使用して、
RTM法を行うにあたり、下型に繊維布状補強材を収め
た後、上型をのせ、注入した樹脂が漏洩しない程度に型
を閉じ、型に設けてある樹脂注入口から、キャビティー
中に液状樹脂を注入し、その液状樹脂が充分流動性を有
している間に、成形物が所望の肉厚になるようにさらに
上型又は下型に外部より力を加え、そのキャビティーを
圧縮し、キャビティー内の余剰液状樹脂を予め型に設け
てある排出口もしくは注入口から排出後、硬化せしめる
液状樹脂の注入圧縮成形方法である。即ち本発明は型内
に繊維状補強材を収容し、型を封鎖した後、キャビティ
ー内へ液状樹脂を加圧注入し、ついで成形物が所定の肉
厚になるように型を締め付けることにより余剰の液状樹
脂を排出し、そのまま硬化させることを特徴とした繊維
強化樹脂成形物の成形方法である。また他の発明は上型
と下型の間のキャビティー形成のための間隔保持が彈性
発泡体を用いてある型を使用して、液状樹脂の成形を行
うにあたり、下型に繊維布状補強材を収めた後、上型を
セットし、注入する液状樹脂が漏洩しない程度に型を閉
じた後、液状樹脂を前記キャビティー内に注入し、しか
る後成形物が所望の肉厚になるようにさらに型を締め付
けることにより、キャビティーに圧力をかけて圧縮し、
余剰の液状樹脂を排出し、そのまま硬化せしめることを
特徴とする繊維強化樹脂成形物の成形方法である。
【0007】本発明の実施において、圧縮度を初期と終
期のキャビティー(上型と下型で形成する空間)内体積
の比率と定義するならば、それを1・1にすれば液状樹
脂の流れはより容易になるのがわかるが1・2にすると
特に流れは容易になる、従って圧縮度は特に好ましくは
1・2以上である。自然状態における弾性発泡体の高
さ、圧縮可能な最小の高さ、弾性発泡体の型への設置状
況、弾性発泡体の自然状態から数ミリ程度圧縮したとき
の反撥力、弾性発泡体の他方の型への接触面積等によっ
ても異るが、圧縮度を2乃至5にとることは可能であ
る。しかし実際には下型上に設置した繊維布状補強材の
上表面が上型の下側の壁に接するか或いはそれによって
軽く圧縮される程度になるように、初期キャビティーの
深さすなわち下型に対する上型の位置をきめるのがよ
い。このようにして初期の上型の位置を決めるならば、
終期の上型の位置は成形物の所望の厚さで必然的にきま
るので、圧縮度は約1.5乃至2.5になるのが普通で
ある。上型の位置が高すぎて繊維布状補強材上表面との
間に空間があると、液状樹脂注入の際、その補強材の位
置にずれを生ずるばかりではなく、成形物表面に気泡が
残り易く好ましくないことをともなうことがある。弾性
発泡体の気泡には連続発泡体と独立発泡体があるが、本
発明の実施に適した弾性発泡体は後者である。その帯状
弾性発泡体の断面は四角であるものが使用し易い。その
断面の大きさはそれを型へとりつける時の状況によって
異り、また使用時の圧縮度、成形物の所要の厚さ等によ
っても異るが、高さ10〜30mm、巾も10〜25mm程
度のものが普通用いられる、弾性発泡体の材質は耐液状
樹脂性(溶解などしないこと)があることを要す。シリ
コンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレゴムがその例で
ある。この弾性発泡体は上型又は下型の何れにも、或い
は双方にわけてとりつけることができる。しかし繊維布
状補強材を下型上に置く便を考えれば下型にとりつけて
おくのが便利である。前記弾性発泡体のとりつけは、液
状樹脂の注入時及び型を締めつけてキャビティーの体積
を減少させる時発生するキャビティーの横方向外側に向
ってすなわち外方向の側圧に耐えるようにしておく必要
がある。そのためには巾の大きな弾性発泡体を両面接着
テープで型に接着しておく方法、型の弾性発泡体をおく
べき位置に溝を作っておき、その溝に発泡体の下方部分
を嵌合させる方法、或いは実施例1に見るように型上の
発泡体が外方に逃げないように逃げ防止の細長い板を発
泡体の外側に沿って全部又は部分的に型締終期のスペー
サーを兼ねて設ける等いくつもの方法がある。
【0008】型については前記のように弾性発泡体を介
して上型、下型が合っており、成型の初期と終期とでは
キャビティーの体積すなわち上型、下型の相互の距離が
変えられるということをのぞいては、従来のRTM法用
型と何等変らない。上型、下型の相互の距離の変更を容
易に行うためには型締プレスを用いるのが最も望まし
い。次にのぞましい方法としては、実施例1にみるよう
に型締初期スペーサー、型締終期スペーサー及び適当な
数のシャコ形万力を用い、或いはさらに必要ならば、そ
れらに適宜の治具を併用して行う方法がある。
【0009】本発明の実施に用いられる液状樹脂、繊維
布状強化材、充填材なる主原料、硬化剤、減粘剤、離型
剤等の副原料は、従来からRTM法に用いられてきたも
のと同じである。また繊維布状強化材は従来の不織布で
ある所謂マットと呼ばれるものの他、ロービングクロス
或いはロービングをたてにならべて細い糸でまばらに横
糸を入れてあるロービング一方向クロス、平織布等も使
用できる。勿論、RTM法と同じくプリフォームした繊
維強化材も使用することができる。繊維の材質について
一般的にはガラスであるが、炭素質或いはビニロン等の
有材質であることもあり、それは成形物の要求物性によ
って選択されるべきである。液状樹脂については不飽和
ポリエステル、充填材含有不飽和ポリエステル、エポキ
ン樹脂、フェノール樹脂等従来のRTM法に用いること
ができる液状樹脂はすべてそのまま使用できる。従来の
RTM法における液状樹脂の粘度は大略1000センチ
ポイズ以下と云われて来たが、本発明方法では含浸槽を
用いている引抜成形に適当とされ3000センチポイズ
程度のものでも実施できる。これらの液状樹脂中にはそ
れぞれ樹脂の種類に適した硬化剤、要すれば内部離型剤
を含ませることは従来のRTM法と変らない。しかし液
状樹脂を型に注入した後、型を締め付けて余剰液状樹脂
を排出しなくてはならないので、その分ゲル化時間は長
く調整しておくことが要求される。
【0010】次に本発明の成形法の操作手順の概畧につ
いてのべる。説明の都合上キャビティーの側面を形成す
る弾性発泡体は下型にあるものとする。まづ下型の同縁
部分に設けられている環状の弾性発泡体の内側の下型上
に繊維布状補強材を積み上げる。その繊維布状補強材1
枚の厚味は、450g /m 2 の連続繊維、或いはチョッ
プトストランドガラスマットでは1枚につき約1.8m
m、810g /m 2 のロービングガラスクロスでは1枚
につき約0.8mmがキャビティーの初期の高さをきめる
目安である。上型下型上にかぶせて、その下側が積み上
げた繊維布状補強材に軽く全面が当る程度にする。暫時
その位置を保持するには初期スペーサーを上型と下型又
は上型と下型上の終期スペーサーの上にはさむ。次に予
め用意した液状樹脂を注入した後、要すれば初期スペー
サーをのぞき、成形物の厚味が所望の厚さになるまで、
或いは上型と下型が終期スペーサーを介して接するまで
型を締め、その途中においてキャビティー中の余剰液状
樹脂を排出口等から溢流させる。この際樹脂の排出に注
入口を利用することもできる。硬化後離型して成形物を
うる成形物の厚味は450g /m 2 のガラスマット1枚
につき約0.53mm、810g /m 2 ガラスクロスでは
1枚につき約0.47mm位に見込む程にシャコ形万力で
型締めできる。型の構造、材質、型締方法によってはそ
れより厚味は大きくなるがそれでも夫々約0.63mm、
0.55mmになる程に型締めすることは困難なことでは
ない。
【0011】
【作用】弾性発泡体を上型と下型との間に環状に存在さ
せて、キャビティーを形成する型を用いて、繊維布状補
強材が圧縮されずもしくは軽度な圧縮を受けている状態
下で液状樹脂に含浸され、その後、上型下型間の距離を
つめてキャビティーに圧縮力を加え、その中の余剰の液
状樹脂を絞り出し排出し、硬化させることにより、チッ
プドストランドマットのみでも33容量%、ロービング
クロスのみの場合は約70容量%まで補強材含有率を上
げることが可能である。すなわち高強度の成形物を製造
できる。またこの方法によれば、補強材間の間隔がひろ
いうちに液状樹脂を注入するので、従来注入が困難であ
った1000cps 以上の液状樹脂の注入も可能である。
さらに補強材の液状樹脂透過含浸性のよくないものでも
同じ理由で可能である。
【0012】
【作用】本発明においては、液状樹脂を注入後上型と下
型を締めつけて、キャビティー容積を小さくし、余剰樹
脂を排出するので、繊維布状補強材に対する樹脂の割合
を少なくし、繊維強化の高強度成形物を得ることができ
る。
【0013】
【実施例1】図1は1辺の長さ36cm厚さ5mmの硬質ク
ロムメッキをした正方形の板二枚からなる金型の斜視図
である。この図では上型にそれを貫通して内径8mmの鉄
パイプがそれぞれ上型1の縁より33mmで上型1の中心
線上の位置にとりつけられていて、注入パイプ2、排出
パイプ3を形成している。また図1の下型4には上型、
下型の間隔を構成すべき弾性発泡体及びスペーサーが取
りつけられていない状態を示している。図2は上型と下
型の間隔を構成すべきスペーサーなどの設置状況を示し
た説明図である。終期スペーサー5は下型4の上に乗っ
ていて、外側1辺の長さが36cm内側1辺の長さが33
cmの厚さ4mmの鉄枠で、成形物の厚味を規制する役をな
す。弾性発泡体6は発泡クロロプレンゴムで巾15mm高
さ10mmのものである。それは終期スペーサー5の内側
四周に環状にある。初期スペーサー7は終期スペーサー
5の四辺の上にそれぞれあり、厚さ3mm巾10mm長さ2
0cmの棒状のアルミで、型からはずしよい様に適宜引き
紐がついている。ただし紐の図示は省略してある。
【0014】図1の下型4の上に図2に示したように、
終期スペーサー5、発泡体6及び初期スペーサー7のせ
た。但し初期スペーサー7は中央が下型4の各辺のほぼ
中央にくるようにした。810g /m 2 の平織はローゼ
ンクロスを30cm×29cm9枚を切り出し、これを発泡
体6の内側の型の上にのせた。但しその設置は注入パイ
プ2の下の所にあまり来ないように排出パイプ3の方に
寄るようにした。それは注入パイプから入った液状樹脂
が上下及び横方向に拡り易くするためである。ロービン
グクロスの高さは9枚で約7.5mmであった。ガラスロ
ービングを設置した下型4の上に上型1をのせ、シャコ
形万力を用いて、上型1の下面が初期スペーサー7の上
面に当るまで初期型締めを行った。次に注入パイプ2の
上に内容積500ccのコック付き分液ロート状の液溜め
を接続した。20℃における粘度が400cps である不
飽和ポリエステル400IA(日本ユピカ製)にアセチ
ルアセトンパーオキサイドを0.75%加え、さらに促
進剤PR−M(日本ユピカ製)を0.6%添加し、その
混合物を直ちに上記液溜めに移し、排出パイプ3をトラ
ップを経て排氣ポンプに接続し、型内を−0.4kg/cm
2 に保ちながら液溜めのコックを開き、液状樹脂を型内
に室温で充満させた。次に排気ポンプをとめ、液溜をは
ずし、初期スペーサー7の紐を引いて、それをとり除
き、シャコ形万力を締めこんで、上型1の下面が終期ス
ペーサー5の上面にほぼ接するようにして、キャビティ
ー内に圧力をかけて余剰樹脂を排出口より排出した。型
温を50℃に上げ90分後、離型して厚さ4.3mmの板
を得た。その外観はロービングクロスにうすく樹脂がか
かった様であるが、平織の凹凸は目視でも手触りでもよ
くわかるものであった。
【0015】
【比較例1】前記において初期スペーサー7を使用せ
ず、ロービングクロス9枚を弾性発泡体6の内側の下型
4の上に上記と同じように設置し、上型1をのせ、型締
めして下型と上型の間隔を4.5mmになした。そのもの
に前記と同じようにして樹脂の注入操作を行った。硬化
後、離型して得た板は、周囲に樹脂は存在するが、あま
りロービングクロスには樹脂が入りこんで居らず、含浸
不良の著しい板しか得られなかった。
【0016】
【実施例2】図3に示した鉢状成形物8は、長さ方向の
底辺と上辺がそれぞれ25cm、30cmで奥行方向の底辺
と上辺がそれぞれ20cm、25cmであり、高さが20cm
である底を有する四角な鉢状で、上辺の周囲には型閉じ
に付随してできた縁が巾3cmで鍔状に外方に張り出して
いる。図4は鉢状成形物8を得るための成形中途におい
て型を半開きにした時の断面図である。下型9は電鋳型
で上型10はアルミ型である。上下型10、9が合う
縁、すなわち鍔部分11の外側の氣密は上型10の溝に
嵌合してめぐらしたシリコン弾性発泡体12で行ってい
る。その弾性発泡体は溝から10mm突出していて巾10
mmのものである。下型9の鍔部分13の外側には上型1
0の弾性発泡体12に対応して終期スペーサー14があ
りその高さは3mmである。上型10の凹部の中央には注
入口15があり、その鍔部分11の四隅には内径8mmの
排出口16が設けられている。終期スペーサー14の外
側には巾10mm高さ6mm長さ15cmの棒状の初期スペー
サーが各辺にのせてある。
【0017】450g /m 2 の樹脂射出成形用チョップ
ストランドマット18(富士ファイバーグラス製符号0
8A)を下型9の内側に設置した、前記チョップストラ
ンドマット18の層数は3層で、厚さは約6mmであっ
た。初期スペーサー17の上面が上型10に当るまで上
型をさげて来て、シャコ形万力を用いて上型下型が開か
ないように閉じる。各排出口16にビニルパイプをとり
つけその他端を夫々液受けに入れる。注入口15にRT
M法による注入ポンプのスタティックミキサーのノズル
19をつき立て、吐出圧3kg/cm2 で液状樹脂(室温)
を送り込み、各排出口15から液状樹脂が排出されて来
たことを確認後、スタティックミキサーのノズル19を
注入口15から抜き、そこに栓をした。注入時間は4分
20秒であった。次に初期スペーサー17を除去して、
終期スペーサー14と上型10の下面が接するようシャ
コ形万力をもって締めた。排出口15からは型内の余剰
液状樹脂が排出された。そのまま90分放置後、型をあ
けて、成形物8を取り出した。その成形物の肉厚は約3
mmで成形物の外観は外観が不透明である以外、充填材を
用いない通常のRTM法による成形物と異る所が見当ら
なかった。この成型に用いた液状樹脂は不飽和ポリエス
テルRP2030(三井東圧製)に粒径2mmの水酸化ア
ルミニウムB−703(日本軽金属製)を樹脂100部
に対し、33部添加して粘度を約2200cps にしたも
のである。樹脂分に対しアセチルアセトンパーオキサイ
ドは1.0%、促進剤PR−Mを0.6%添加したもの
であった。
【0018】
【比較例2】上記実施例2において初期スペーサー17
を用いず、通常のように終期スペーサー14が上型10
の下面に接するように型締めして、他は全く実施例2と
同じように操作した。吐出圧3kg/cm2 に調整したポン
プからの液状樹脂の送液速度は目立っておそく、この液
のゲル化時間は室温20℃で30分前後とわかっていた
ので20分で注入操作を中断した。その後100分放置
して、型を開いた所、液状樹脂は注入口より15cm程の
高さの所までしか届かず、型を満たす程には注入不可能
であった。
【0019】
【発明の効果】本発明は、従来の液状樹脂注入成形法の
実施できる粘度の限界が1000cps、成形物中の繊維
布状補強材の含有率限界は約20容量パーセント以下で
ある制限を大巾に越えて成形する。本発明によると小粒
径の充填材を多く含んだ液状樹脂も成形できるので、成
形物の難燃性向上が可能になり、また、繊維布状補強材
の含有率も大巾に上げられるので、高強度成形物が得ら
れると共に、充填材が水酸化アルミニウムで、繊維布状
補強材が不燃材料である場合には、特に難燃性のすぐれ
た成形物が得られるなどの諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において金属製の上型及び下型
の斜視図。
【図2】同じく下型の上にスペーサーと発泡体を置いた
場合の一部断面拡大図。
【図3】同じく他の実施例により得た鉢状成形物の斜視
図。
【図4】同じく図3の鉢状成形物を得るための中間工程
の断面図。
【符号の説明】
1、10 上型 2、15 注入パイプ 3、16 排出パイプ 4、9 下型パイプ 5、14 終期スペーサー 6、12 弾性発泡体 7、17 初期スペーサー 8 鉢状成形物 11 上型鍔部分 13 下型鍔部分 18 ガラスマット 19 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型内に繊維状補強材を収容し、型を封鎖
    した後、キャビティー内へ液状樹脂を加圧注入し、つい
    で成形物が所定の肉厚になるまで型を締め付けることに
    より余剰の液状樹脂を排出し、そのまま硬化させること
    を特徴とした繊維強化樹脂成形物の成形方法。
  2. 【請求項2】 上型と下型の間のキャビティー形成のた
    めの間隔保持が彈性発泡体を用いてある型を使用して、
    液状樹脂の成形を行うにあたり、下型に繊維布状補強材
    を収めた後、上型をセットし、注入する液状樹脂が漏洩
    しない程度に型を閉じた後、液状樹脂を前記キャビティ
    ー内に注入し、しかる後成形物が所望の肉厚になるよう
    にさらに型を締め付けることにより、キャビティーに圧
    力をかけて圧縮し、余剰の液状樹脂を排出し、そのまま
    硬化せしめることを特徴とする繊維強化樹脂成形物の成
    形方法。
  3. 【請求項3】 型の締め付けによる初期と終期のキャビ
    ティー内体積の比率が1・2以上である請求項1又は2
    記載の繊維強化樹脂成形物の成形方法。
  4. 【請求項4】 液状樹脂中にその樹脂100重量部に対
    し充填材が20重量部〜70重量部を含む液状樹脂を用
    いて行う請求項1又は2記載の繊維強化樹脂成形物の成
    形方法。
  5. 【請求項5】 終期の型締を、キャビティーの体積に対
    し繊維布状補強材の体積が20%より大きくなるように
    した請求項1又は2記載の繊維強化樹脂成形物の成形方
    法。
JP5059465A 1993-02-24 1993-02-24 繊維強化樹脂成形物の成形方法 Pending JPH06246771A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5059465A JPH06246771A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 繊維強化樹脂成形物の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5059465A JPH06246771A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 繊維強化樹脂成形物の成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06246771A true JPH06246771A (ja) 1994-09-06

Family

ID=13114096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5059465A Pending JPH06246771A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 繊維強化樹脂成形物の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06246771A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100317552B1 (ko) * 1999-09-22 2001-12-24 김병회 합성수지제 또는 유리섬유강화플라스틱으로 만들어지는 성형물에 체결연결관을 형성하는 방법과 그 방법을 통하여 만들어지는 성형물
WO2011043253A1 (ja) * 2009-10-09 2011-04-14 東レ株式会社 繊維強化プラスチックの製造方法および装置
JP2017013260A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 東レ株式会社 樹脂注入成形型、樹脂注入成形装置、およびそれを用いた繊維強化樹脂の製造方法
JP2017170729A (ja) * 2016-03-23 2017-09-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 成形品の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100317552B1 (ko) * 1999-09-22 2001-12-24 김병회 합성수지제 또는 유리섬유강화플라스틱으로 만들어지는 성형물에 체결연결관을 형성하는 방법과 그 방법을 통하여 만들어지는 성형물
WO2011043253A1 (ja) * 2009-10-09 2011-04-14 東レ株式会社 繊維強化プラスチックの製造方法および装置
JP2017013260A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 東レ株式会社 樹脂注入成形型、樹脂注入成形装置、およびそれを用いた繊維強化樹脂の製造方法
JP2017170729A (ja) * 2016-03-23 2017-09-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 成形品の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5526767A (en) Method of manufacturing a boat hull
US4612149A (en) Compression molding a charge using vacuum
US2913036A (en) Process and apparatus for molding large plastic structures
KR0169944B1 (ko) 수지로 피복된 성형품
US3135640A (en) Process of and an apparatus for manufacturing hollow articles from reinforced synthetic resins
US5576030A (en) Apparatus for fabricating composite parts
CA2136702C (en) Shaped part of plastic foam flocks
US2863797A (en) Art of manufacturing reinforced plastic articles
US4488862A (en) Compression molding apparatus having vacuum chamber
US5885513A (en) Resin infusion method
US4884959A (en) Mold used in pressure casting ceramic articles
EP1038656A1 (en) Vacuum resin impregnation process
US4855097A (en) Compression molding a charge using vacuum
WO2011043253A1 (ja) 繊維強化プラスチックの製造方法および装置
US2524419A (en) Apparatus and method for utilizing vacuum in molding plastic material, such as concrete
US7105120B2 (en) Moulding methods
US5089206A (en) Dual charge compression molding method
JPH06246771A (ja) 繊維強化樹脂成形物の成形方法
US5256366A (en) Method of molding fiberglass
JP4432563B2 (ja) Frpの製造方法
JP3027607B2 (ja) 合成樹脂から成る大きな物体の真空成形方法
JP2003025347A (ja) 真空rtm成形方法
CN1179840C (zh) 一种用于大厚度制件的真空渗透成形复合材料的工艺方法
JP4104413B2 (ja) Rtm成形方法
JPH0647754A (ja) 鋳込成形用の簡易成形型