JPH06244801A - 光受信器 - Google Patents

光受信器

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JPH06244801A
JPH06244801A JP5026755A JP2675593A JPH06244801A JP H06244801 A JPH06244801 A JP H06244801A JP 5026755 A JP5026755 A JP 5026755A JP 2675593 A JP2675593 A JP 2675593A JP H06244801 A JPH06244801 A JP H06244801A
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voltage
bias voltage
optical receiver
diode
temperature
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JP5026755A
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Takehiko Tokoro
武彦 所
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度の光受信器を提供する。 【構成】 受光素子にアバランシェ・フォトダイオード
1を用い、入力される信号光を電圧信号として出力する
光受信器において、アバランシェ・フォトダイオード1
にバイアス電圧Vbを与えるバイアス電圧発生回路が、
ダイオード13および定電流源6、14、15、16、
17からなり基準電圧V2を発生するとともに基準電圧
V2を温度変化に追従して変化させる基準電圧発生回路
11と、基準電圧V2および所定の制御電圧V3に基づ
いてバイアス電圧Vbを発生するための温度補償電圧発
生回路12とを備えたことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光受信器、特にアバラ
ンシェ・フォトダイオードを用いた光受信器に関する。
【0002】
【従来の技術】光を用いて伝送された光入力信号を受信
して電気信号に変換(光電変換)する装置として光受信
器がある。この光受信器の受光素子としてAPD(Avala
nchePhoto Diode アバランシェフォトダイオード)が多
用されている。このAPDは光電変換に際し増倍機能を
有しているため、長距離伝送を中心に広く光受信器に用
いられている。
【0003】図7にAPDを用いた光受信器の従来例を
示す。
【0004】同図において光受信器は、APD1と、A
PD1を動作させるためにAPD1にバイアス電圧(正
確には逆バイアス電圧)Vbを与えるバイアス電圧発生
回路としての可変電圧源2と、APD1からの電気信号
を増幅する反転増幅器3と、帰還用の抵抗器4と、電圧
信号を出力するための出力端子5とで構成されている。
【0005】光受信器は、バイアス電圧Vbが印加され
たAPD1が、光入力信号(矢印)を入力するとこれを
電流信号に変換し、反転増幅器3および抵抗器4により
増幅した後電圧信号として出力端子5に出力するように
なっている。
【0006】ところで、APD1を用いた光受信器は、
APD1のバイアス電圧Vbを大きくすることにより、
光入力信号を増倍することができるため、APD1を用
いない通常のPD(Photo Diodeフォトダイオード)を用
いた光受信器(図示せず)と比べて高感度になる。但
し、増倍に際して雑音が信号以上に過剰に増加するた
め、増倍率Mには最適値Moptが存在する。従ってA
PDのバイアス電圧Vbは増倍率Mが最適値Moptに
なるように設定する必要がある。
【0007】図8はAPDの増倍特性を示す図であり、
横軸はバイアス電圧Vb(V)を示し、縦軸は増倍率M
を示している。
【0008】同図より、APDの増倍率Mはブレークダ
ウン電圧Vbdの近傍で急上昇するため、ブレークダウ
ン電圧Vbdの近傍において、バイアス電圧Vbのわず
かな変動により、増倍率Mが大幅に変化することがわか
る。
【0009】一般に、APDのブレークダウン電圧Vb
dはかなり高い電圧であり、例えばSi−APDでは約
200Vにもなる。また、APDのブレークダウン電圧
Vbdの個体間のばらつきも大きい。
【0010】従って、APDのバイアス電圧発生回路
は、高い電圧を安定して供給することができ、かつ、使
用するAPDの特性に合わせて電圧を調整することがで
きる必要がある。また、ブレークダウン電圧Vbdには
温度変動があるため、APDを広い温度範囲で使用する
ためには、バイアス電圧Vbを温度補償する必要があ
る。
【0011】図9はバイアス電圧発生回路の従来例を示
すブロック図である。
【0012】同図において、APDバイアス電圧発生回
路は、直流電源6と、直流電源6の両端に直列接続さ
れ、直流電源6の電圧を分圧する2つの抵抗器7、8
と、直流電源6の陽極側の抵抗器7に並列接続されたサ
ーミスタ9とで構成されている。
【0013】これら2つの抵抗器7、8とサーミスタ9
とで得られた分圧電圧VdがAPD1のバイアス電圧V
bとして用いられており、この分圧電圧Vdは増倍率M
が最適値Moptになるように設定されている。
【0014】ここでサーミスタ9の抵抗値Rsは数1で
表される。
【0015】
【数1】
【0016】但し、Rsoは温度To(K)時の抵抗
値、Rsは温度T(K)時の抵抗値、Bは定数である。
【0017】また、温度T(℃)におけるバイアス電圧
Vb(T)は数2で表される。
【0018】
【数2】
【0019】但し、Vは電源電圧である。
【0020】図9に示す回路において、温度Tが変動す
るとサーミスタ9の抵抗値Rsが変化し、これによりバ
イアス電圧Vbが変化し、APD1の増倍率Mが一定に
保たれるようになっている。すなわち温度補償が行われ
るようになっている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9に示す
回路においては、APD1の個体間のばらつきや増倍率
Mの変更に対応するためにバイアス電圧Vbを変える
と、バイアス電圧Vbの温度依存性が変化し、温度変化
時にAPD1の増倍率Mが変わってしまい、受信特性を
悪化させるという問題が生じる。
【0022】また、サーミスタ9は、一般に抵抗値の温
度特性のばらつきが大きく、図9のような回路に適用し
た場合、回路の温度特性がばらつくおそれがある。さら
に、サーミスタ9は、温度変化による抵抗値Rsの変化
が直線的でなく数1に示すような指数関数的な変化をす
るため、ブレークダウン電圧Vbdが温度Tに対して直
線的に変化するAPD1の温度特性を、広い範囲に亘っ
て補償することは困難である。
【0023】さらに、図9に示した回路は、電源電圧V
が、温度や負荷変動に対して変化しないものとして設計
されているため、この電源電圧Vが僅かでも変動する
と、そのままバイアス電圧変動となる。従って、この電
源6には、温度Tや負荷変動に対して極めて安定である
ことが要求される。このような電源は、一般に複雑且つ
高価なものとなる。また、高安定な電源を使用すること
ができない場合には、その変動も含めてバイアス電圧V
bを制御しなければならず、図9に示す回路ではほとん
ど不可能である。
【0024】ここで、図10はAPDが動作可能な周波
数の帯域と増倍率Mとの関係を示す図であり、横軸は増
倍率Mを示し、縦軸は帯域(GHz)を示している。
【0025】同図より、APDの増倍率Mを上げていく
と、帯域が低下(劣化)することがわかる。これは、A
PDの利得と帯域との積(GB積、Gain・Bandwidth 利
得・帯域幅積)が有限であるためである。例えばGB積
を20GHzと仮定すると2GHzの帯域が必要な場
合、増倍率Mは最大10までしか上げることができな
い。
【0026】また、増倍率Mの最適値Moptが20で
あったとすると、このAPDを使用した光受信器では帯
域制限により増倍率Mを最適値Moptまで上げること
ができないため、受信感度が劣化してしまうという問題
が生じる。また、増幅率Mを最適値Moptになるよう
にした場合、受信帯域が1GHzに制限されてしまうと
いう問題が生じる。
【0027】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、高感度の光受信器を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、受光素子にアバランシェ・フォトダイオー
ドを用い、入力される信号光を電圧信号として出力する
光受信器において、アバランシェ・フォトダイオードに
バイアス電圧を与えるバイアス電圧発生回路が、ダイオ
ードおよび定電流源からなり基準電圧を発生するととも
に基準電圧を温度変化に追従して変化させることができ
る基準電圧発生回路と、基準電圧および所定の制御電圧
に基づいてバイアス電圧を発生するための温度補償電圧
発生回路とを備えたものである。
【0029】また、本発明は、受光素子にアバランシェ
・フォトダイオードを用い、入力される信号光を電圧信
号として出力する光受信器において、アバランシェ・フ
ォトダイオードにバイアス電圧を与えるバイアス電圧発
生回路を接続し、光受信器の出力側に等化器を設け、バ
イアス電圧発生回路からのバイアス電圧を用いて等化器
の周波数特性を、アバランシェ・フォトダイオードの増
倍率と一致するように制御する制御器を設けたものであ
る。
【0030】
【作用】上記構成によれば、基準電圧発生回路において
ダイオードに定電流を流すことにより、温度に対し直線
的に変化する電圧が得られ、この電圧を基準電圧として
温度補償電圧発生回路に与えると、温度補償電圧発生回
路がこの基準電圧および所定の制御電圧に基づいてバイ
アス電圧を発生することができるため、温度補償され、
アバランシェ・フォトダイオードのバイアス電圧が広い
温度範囲で安定、かつアバランシェ・フォトダイオード
の温度特性に高精度に合わせて供給される。これによ
り、アバランシェ・フォトダイオードの増倍率の変動が
無くなり光受信器は高感度化される。また、アバランシ
ェ・フォトダイオードにバイアス電圧を与えるバイアス
電圧発生回路を接続し、光受信器の出力側に等化器を設
け、バイアス電圧発生回路からのバイアス電圧を用いて
等化器の周波数特性を、アバランシェ・フォトダイオー
ドの増倍率と一致するように制御する制御器を設けたの
で、光受信器の出力が高域側で低下しても等化器の周波
数特性を高域側で増加させることができるため、高域側
での増倍率の低下が抑制される。すなわちアバランシェ
・フォトダイオードの増倍率の変化に追従してアバラン
シェ・フォトダイオードの周波数特性が補償され、光受
信器は広域側において高感度化される。
【0031】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。尚、前述した従来例と同一の部材には同一
の符号を用いた。
【0032】図1は本発明の光受信器の一実施例のブロ
ック図である。
【0033】同図において、1は受光素子としてのアバ
ランシェ・フォトダイオード(以下APDという)であ
り、入力される信号光を電気信号に変換する。APD1
のアノードは、反転増幅器3の入力側および帰還用の抵
抗器4に接続されており、APD1で変換された電気信
号は増幅された後出力端子5に電圧信号として出力され
る。
【0034】APD1のカソードは、過電流防止用の抵
抗器10を介してAPD1にバイアス電圧Vbを与える
ためのバイアス電圧発生回路に接続されている。
【0035】バイアス電圧発生回路は主に、直流電源
6、基準電圧発生回路11、温度補償電圧発生回路12
で構成されている。
【0036】基準電圧発生回路11は、温度検出手段と
してのダイオード13と、反転入力にこのダイオード1
3のカソードが接続され出力側にダイオード13のアノ
ードが接続され出力側に基準電圧を発生する増幅器14
と、一端が増幅器14の反転入力に接続され他端が接地
された抵抗器15と、アノードが接地されカソードが増
幅器14の非反転入力に接続され増幅器4に一定の電圧
を与える定電圧ダイオード16と、定電圧ダイオード1
6のカソードおよび直流電源6の陽極に接続され電源電
圧を分圧する抵抗器17とで構成されている。
【0037】温度補償電圧発生回路12は、一端が直流
電源6の陽極に接続され電源電圧を分圧する分圧用の抵
抗器18と、カソードがこの抵抗器18の他端に接続さ
れアノードが接地され一定の電圧を発生させる定電圧ダ
イオード19と、固定端が定電圧ダイオード19の両端
に接続され摺動端に任意の制御電圧を発生させる可変抵
抗器20と、一端が増幅器14の出力側に接続された抵
抗器21と、反転入力に抵抗器21の他端が接続され、
非反転入力に可変抵抗器20の摺動端が接続された増幅
器22と、一端が増幅器22の反転入力に接続され他端
が過電流防止用の抵抗器10に接続された帰還用の抵抗
器23と、入力側が電源6に接続され出力側に直流高電
圧を発生するDC/DCコンバータ24と、一端がDC
/DCコンバータ24の出力側の陽極端子に接続された
抵抗器25と、コレクタがこの抵抗器25の他端に接続
され、ベースが増幅器22の出力側に接続されたNPN
型トランジスタ26と、一端がこのトランジスタ26の
エミッタに接続され他端が接地された抵抗器27と、エ
ミッタがDC/DCコンバータ24の出力側の陽極端子
に接続されベースが抵抗器25の他端に接続され、コレ
クタが抵抗器23と過電流防止用の抵抗器10との接続
点に接続されたNPN型トランジスタ28とで構成され
ている。
【0038】次に実施例の作用を述べる。
【0039】バイアス電圧発生回路の基準電圧発生回路
11において、ダイオード13は、電源6、増幅器1
4、抵抗器15、17および定電圧ダイオード16によ
り定電流駆動されるようになっている。
【0040】ここで、ダイオード13の順方向電圧Vf
は一般に数3で表される。
【0041】
【数3】
【0042】但し、kはボルツマン定数、Tは絶対温
度、qは電子の電荷、Icは順方向電流、Isは飽和電
流である。
【0043】Si(シリコン)のPN接合ダイオードの
順方向電圧Vfは約25℃においておよそ0.7Vであ
る。順方向電圧Vfの温度係数は数4で表される。
【0044】
【数4】
【0045】但し、Egはエネルギーギャップである。
【0046】SiのPN接合ダイオードのΔVf/ΔT
は約−1.8mV/℃である。従ってダイオード13の
順方向電流Icを定電流化することにより、温度Tに対
して直線的に変化する電圧を得ることができる。
【0047】ここで、定電圧ダイオード16のカソード
の電圧をV1とすると、増幅器14の出力にはV1+V
f=V2の電圧が発生する。この電圧V2と、抵抗器1
8、定電圧ダイオード19および可変抵抗器20を用い
て発生させた電圧V3とを増幅器22、抵抗器21、2
3を用いて比較、増幅し、増幅器22の出力側にバイア
ス電圧Vbを発生させるための電圧を発生させるように
なっている。
【0048】ここで、APDを駆動させるのに必要なバ
イアス電圧Vbは、Si−APDの場合、前述したよう
におよそ200Vとかなり高いため、数Vの電源電圧で
動作する汎用の増幅器をそのまま用いることはできな
い。そのため、図1に示すようなDC/DCコンバータ
24、抵抗器25、27、トランジスタ26、28から
なる高電圧発生回路29を用いて、DC/DCコンバー
タ24により供給される高電圧を、増幅器22からの出
力電圧を用いて制御することにより、所望のバイアス電
圧Vbをトランジスタ28のコレクタに発生させること
ができる。尚、DC/DCコンバータ24の出力電圧
は、必要なバイアス電圧Vbより高い電圧であればよ
い。
【0049】定電圧ダイオード19および可変抵抗器2
0を用いて発生させた電圧をV3、抵抗器21の抵抗値
をRi、抵抗器23の値をRfとすると、バイアス電圧
発生回路の出力電圧Voutは数5で表される。
【0050】
【数5】
【0051】また、出力電圧Voutの温度特性は数6
で表される。
【0052】
【数6】
【0053】従って、数5および数6から明らかなよう
に、バイアス電圧Vbの温度特性を、設定電圧とは無関
係に設定することができ、かつ、APD1のブレークダ
ウン電圧Vbdの温度特性(例えばSi−APDの場
合、ΔVbd/Vbd≒0.12%/℃)と広い温度範
囲に亘って一致させることが可能である。また、可変抵
抗器20の摺動端を移動させることにより、温度特性を
損なうことなくAPD1の増倍率Mを任意の値に設定す
ることができる。さらに電源6の電圧が変動したり温度
が変化しても、APD1のバイアス電圧Vbに影響はな
い。従って、温度変化や電源電圧の変動に強いバイアス
電圧発生回路を実現することができる。
【0054】以上において本実施例によれば、基準電圧
発生回路11から温度変化に追従して変化する基準電圧
V2が発生され、温度補償電圧発生回路12がこの基準
電圧V2および可変抵抗器20の摺動端に発生する制御
電圧V3に基づいてバイアス電圧Vbを制御するため、
APD1のバイアス電圧Vbが広い温度範囲で安定に、
かつAPD1の温度特性に高精度に合わせて供給され
る。これにより、APD1の増倍率Mの変動が無くな
り、光受信器の受信感度やSN比が向上する(高感度化
する)とともに、温度変化や電源電圧変化の影響がなく
なる。
【0055】なお、本実施例では高電圧発生回路29を
用いたが、これに限定されるものではなく、増幅器22
が高電圧を発生することが可能であれば、高電圧発生回
路29を用いずに直接APD1にバイアス電圧Vbを供
給するようにしてもよい。また、ダイオード13はFE
Tやバイポーラトランジスタにより構成した定電流源回
路(図示せず)によって定電流駆動して同様な動作をさ
せることができる。さらにバイアス電圧発生回路の温度
変化時の応答を向上させるためには、APD1とダイオ
ード13とを接近して配置し、熱的な結合をするのが好
ましい。温度検出のためのダイオード13はトランジス
タでも代用が可能であり、同様な効果が得られる。
【0056】本実施例の光受信器に用いられるバイアス
電圧発生回路は、DC/DCコンバータ24を用いてA
PD1に必要な高電圧を発生させることにより、数Vの
電圧で動作させることができる。従って、汎用の増幅器
を利用することができ、低コスト化が可能である。ま
た、高電圧が印加される部分を限定することができるた
め、絶縁対策を必要最小限にとどめることができ、回路
基板設計、部品実装が簡素化できる。更に、電源を光受
信器と共通化することが可能となる。
【0057】APD1のバイアス電圧Vbは、DC/D
Cコンバータ24の発生する電圧より低い範囲内であれ
ば、DC/DCコンバータ24の発生する電圧とは無関
係であり、DC/DCコンバータ24の出力のリップ
ル、ドリフトの影響を受けない。従って、DC/DCコ
ンバータ24の構成を簡素化することができ、回路を更
に小型化、低コスト化することができる。また、DC/
DCコンバータ24以外の回路はモノリシックIC化可
能であり、回路の集積化、小型化が容易に行える。
【0058】図2は図1に示した光受信器の他の構成例
を示すブロック図である。
【0059】同図において、斜線で示す部分30は本実
施例の光受信器に用いられるバイアス電圧発生回路であ
り、その出力がAPD1のカソードに接続されている。
APD1のアノードは反転増幅器3の入力および帰還用
の抵抗器4に接続され、反転増幅器3の出力は出力端子
5および振幅検出回路31に接続されている。振幅検出
回路31の出力は増幅器32の反転入力に接続されてい
る。増幅器32の非反転入力には直流電源33の電圧が
印加され、増幅器32の出力はバイアス電圧発生回路の
可変抵抗器20の摺動端に接続されている。
【0060】APD1の増倍率Mは、電圧V1または電
圧V3を用いて制御することができるため、同図に示す
ようなAGC(自動利得制御)ループの中に組み込むこ
とができ、温度補償を行いながら増倍率Mを光入力に応
じて変化させることができる。
【0061】図3は本発明の光受信器の他の実施例のブ
ロック図である。
【0062】図1に示した実施例との相違点は、光受信
器の出力側に等化器40を設けるとともに、APDにバ
イアス電圧Vbを与えるバイアス電圧発生回路41から
のバイアス電圧Vbを用いて、制御器としての誤差増幅
器42により等化器40の周波数特性をAPD1の周波
数特性に応じて制御させる点である。
【0063】図3において、光受信器は、APD1と、
バイアス電圧発生回路41と、反転増幅器3および帰還
用抵抗器4と、等化器40と、誤差増幅器42とで構成
されている。
【0064】等化器40は、一端が図示しない電源によ
りプルアップされ他端が出力端子43に接続された抵抗
器44と、コレクタが出力端子43に接続されベースが
反転増幅器3の出力側に接続されたNPN型トランジス
タ45と、一端がこのトランジスタ45のエミッタに接
続され他端が図示しない電源によりプルダウンされた抵
抗器46と、アノードがトランジスタ45のエミッタに
接続されたダイオード47と、一端が接地され他端がダ
イオード47のカソードに接続されたコンデンサ48と
で構成されている。
【0065】誤差増幅器42の反転入力にはバイアス電
圧発生回路41の出力が接続され、非反転入力には直流
電源49の電圧が印加されている。誤差増幅器42の出
力はダイオード47のカソードに接続されている。
【0066】誤差増幅器42は、バイアス電圧発生回路
41の出力と直流電源49の電圧とを比較し、誤差増幅
するとともに、この出力によりダイオード47の接合容
量を調整し、その結果等化器40の周波数特性を制御す
るようになっている。
【0067】トランジスタ45のエミッタはダイオード
47の接合容量およびコンデンサ48を通して交流的に
接地されている。抵抗器44、46の値をそれぞれR
1、Reとし、コンデンサ48の容量をダイオード47
の接合容量Cに対して十分大きな値であるとすると、図
3に示す等化器40の利得の周波数特性G(ω)は数7
で表される。
【0068】
【数7】
【0069】但し、ω=2πfであり、fは周波数を示
す。
【0070】数7より分かるように、トランジスタ45
の増幅可能な帯域内において、ある周波数以上の利得を
増加させること、すなわちピーキングをかけることがで
きる。
【0071】また、ダイオード47の接合容量Cを変化
させて、ピーキングの周波数を変えることにより等化器
40の周波数特性を調整することができる。
【0072】ここで図4は等化器の周波数特性を示す図
であり、横軸が周波数を示し、縦軸が利得を示してい
る。同図に示すように接合容量Cが小さいとき(増倍率
M≦10)は破線で示すように高い周波数帯域で利得が
低下するのに対し、接合容量Cを大きくすると(増倍率
M=20とする)、実線で示すように高い周波数帯域に
ピーキングを有することができる。
【0073】図5(a)および(b)は図3に示した回
路における周波数特性の一例を示す図である。両図にお
いて横軸は周波数を示し、縦軸は利得を示している。
【0074】図5(a)に示すようにAPDの増倍率M
を例えばM=10(破線で示す)からM=20(実線で
示す)へ変化させたときに劣化する広域側の利得を本実
施例の等化器を用いて補償し、図5(b)に示すように
増倍率MをM=10(破線で示す)からM=20(破線
で示す)に変化させても高域側での利得を劣化させるこ
となく受信帯域を広帯域化することができる。また、受
信電力が大きく、増倍率MをM=10またはそれ以下で
使用可能なときは、図5(a)に示すようにAPDの受
信帯域は必要十分な帯域となっているため、帯域補償の
必要はない。必要以上の帯域補償やピーキングは、雑音
の増加や波形歪、符号間干渉を起こして、受信感度を低
下させる。従って、そのときはダイオード47の接合容
量Cを小さくしてピーキングをかけないようにすればよ
い。
【0075】以上において、光受信器の出力側に等化器
40を設けるとともに、APD1にバイアス電圧を与え
るバイアス電圧発生回路41からのバイアス電圧Vbを
用いて等化器40の周波数特性をAPD1の周波数特性
に応じて制御したので、APD1の増倍率Mの変化に追
従してAPD1の広帯域特性が補償される。
【0076】このように増倍率Mの低下に合わせて低下
するバイアス電圧Vbを用いてダイオード47の接合容
量Cを制御することにより、等化器40の周波数特性を
APD1の増倍率Mの変化に追従させることができる。
従って、APD1の増倍率Mの変化によるAPD1の周
波数特性変化を自動的に補償することができ、光受信器
は広い周波数領域において高感度化される。
【0077】以上において、本実施例によれば高速、広
帯域、高周波の信号を受信することができる光受信回路
を実現することができ、さらにその受信感度をより高感
度化することが可能になる。また、APDの増倍率Mの
変化によるAPDの周波数特性変化を自動的に補償する
ことができるため、増倍率Mを変化させたときの受信帯
域調整が省略できる。従って製造コストを下げることが
できるとともに、常に最良の受信特性を得ることができ
る。
【0078】また、上述した光受信回路は、抵抗器、ダ
イオード、トランジスタおよびコンデンサで構成されて
いるためモノリシックIC化が可能であり、回路の集積
化、小型化が容易に達成できる。
【0079】ここで図6は図3に示したダイオードの他
の構成例を示す図である。
【0080】本実施例ではダイオードにシリコンダイオ
ードを用いたが、これに限定されるものではなく図6に
示すようにNPN型トランジスタ50のエミッタとコレ
クタとを接続してこの接続部をカソードとし、ベースを
アノードとするダイオードを用いてもよい。なお、ダイ
オードの代わりに可変容量ダイオードを用いてもよいの
はいうまでもない。
【0081】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0082】(1) 広帯域、高感度の光受信器を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光受信器の一実施例のブロック図であ
る。
【図2】図1に示した光受信器の他の構成例を示すブロ
ック図である。
【図3】本発明の光受信器の他の実施例のブロック図で
ある。
【図4】図3に示した光受信器に用いられる等化器の周
波数特性を示す図である。
【図5】図3に示した回路における周波数特性の一例を
示す図である。
【図6】図3に示したダイオードの他の構成例を示す図
である。
【図7】APDを用いた光受信器の従来例を示す。
【図8】APDの増倍特性を示す図である。
【図9】バイアス電圧発生回路の従来例を示すブロック
図である。
【図10】APDが動作可能な周波数の帯域と増倍率M
との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 APD(アバランシェ・フォトダイオード) 6 直流電源 11 基準電圧発生回路 12 温度補償電圧発生回路 13 ダイオード 14 増幅器 15、17 抵抗器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光素子にアバランシェ・フォトダイオ
    ードを用い、入力される信号光を電圧信号として出力す
    る光受信器において、前記アバランシェ・フォトダイオ
    ードにバイアス電圧を与えるバイアス電圧発生回路が、
    ダイオードおよび定電流源からなり基準電圧を発生する
    とともに該基準電圧を温度変化に追従して変化させる基
    準電圧発生回路と、該基準電圧および所定の制御電圧に
    基づいてバイアス電圧を発生するための温度補償電圧発
    生回路とを備えたことを特徴とする光受信器。
  2. 【請求項2】 前記温度補償電圧発生回路に、前記ダイ
    オードを温度検出手段として用い、そのダイオードを定
    電流源により定電流駆動し、前記ダイオードの温度変化
    による順方向電圧の変化を増幅器で演算増幅して前記ア
    バランシェ・フォトダイオードの増倍率の温度特性に一
    致させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の
    光受信器。
  3. 【請求項3】 受光素子にアバランシェ・フォトダイオ
    ードを用い、入力される信号光を電圧信号として出力す
    る光受信器において、前記アバランシェ・フォトダイオ
    ードにバイアス電圧を与えるバイアス電圧発生回路を接
    続し、前記光受信器の出力側に等化器を設け、前記バイ
    アス電圧発生回路からのバイアス電圧を用いて前記等化
    器の周波数特性を、前記アバランシェ・フォトダイオー
    ドの増倍率と一致するように制御する制御器を設けたこ
    とを特徴とする光受信器。
  4. 【請求項4】 前記等化器は、前記制御器に接続される
    ダイオードを有し、前記制御器に入力される前記バイア
    ス電圧発生回路からのバイアス電圧に応じて前記ダイオ
    ードの接合容量を変化させてその等化器の周波数帯域を
    変化させるようにしたことを特徴とする請求項3に記載
    の光受信器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6031219A (en) * 1997-01-07 2000-02-29 Nec Corporation Bias voltage supply circuit for photoelectric converting element and photodetection circuit
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