JPH06244144A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH06244144A
JPH06244144A JP4999393A JP4999393A JPH06244144A JP H06244144 A JPH06244144 A JP H06244144A JP 4999393 A JP4999393 A JP 4999393A JP 4999393 A JP4999393 A JP 4999393A JP H06244144 A JPH06244144 A JP H06244144A
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electrostatic chuck
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semiconductor wafer
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマ処理後の真空引きに要する時間を短
縮できるとともに、残留電荷の発生を抑えて被処理体の
損傷や破損を未然に防止することのできる構造を備えた
プラズマ処理装置を提供することにある。 【構成】 静電チャック40と被処理体50との間に熱
伝達用気体を給排する手段を設け、この手段は、プラズ
マ処理中には給気状態に、そして、プラズマ処理後は排
気状態にそれぞれ設定されることを特徴としている。従
って、熱伝達用気体を排気することで被処理体と静電チ
ャックとの間に水分が残留したりチャンバ内に残留する
ことが防止されて被処理体の帯電防止そして真空引きの
時間短縮が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ処理装置に関
し、特に、プラズマ処理される半導体ウエハ等の被処理
体を固定保持するための載置台に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、プラズマエッチング装置
等を用いる半導体素子製造プロセスでは、そのプロセス
を実行される半導体ウエハ等の被処理体を所定の位置に
保持させておく必要がある。このため、例えば、真空雰
囲気下でプラズマ処理が行われる平行平板型のプラズマ
エッチング装置の場合でいうと、被処理体は対向する電
極の一方側に位置する載置台上で静電チャックにより固
定されるようになっている。
【0003】この静電チャックは、絶縁層を介して対向
配置された被処理体と電極との間に電圧を与えることで
被処理体と電極とに正・負の電荷を生じさせ、この間に
働くクーロン力によって被処理体を吸着保持することを
原理としている。
【0004】そしてこの種、静電チャックの構造として
は、例えば、金属製のチャック本体と被処理体との間に
静電吸着シートを配置したものがある。静電吸着シート
は、例えば、2枚のポリイミド等の絶縁性材料の間に銅
等の導電性シートを電極部として介在させて構成されて
いる。
【0005】一方、この種の装置では、例えば、プラズ
マエッチング装置に用いられる載置台においては、エッ
チング特性を向上させるために被処理体が所定温度に維
持されるようになっている。このため、載置台には、例
えば、液体窒素等を用いた冷却用の温調部が内蔵されて
おり、温調部からの熱を載置台および静電チャックを介
して被処理体に伝達するようになっている。
【0006】しかしながら、このような構造では、載置
台上に位置する静電チャックと被処理体との間の吸着関
係は良好に得られる反面、実際の半導体ウエハと絶縁性
の静電吸着シートとの接触面積は僅かである場合が多
く、熱伝達特性を良好に得ることができなかった。
【0007】そこで、従来では、静電チャックの静電吸
着シートに多数の開口を形成し、この開口を介して被処
理体と静電吸着シートとの間に例えばHeガス等の気体
を充填することが行なわれている。このような気体の充
填によって、被処理体との間の熱伝達を均一化させるこ
とができる。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、この種プラ
ズマ処理装置では、特に、載置台を冷却して被処理体の
プラズマ処理を行なう超低温処理状態から処理室内を常
温に戻す場合に次ぎのような問題があった。
【0009】すなわち、被処理体と静電吸着シートとの
間に充填されるHeガス等の気体は、例えば、供給源側
に設けられているタンク内で水分が混入していることが
ある。このため、水分は低温条件下でプラズマ処理が行
なわれているときには貯留部や通路中で凝結しているも
のの、常温に戻されるに従って水成分(H2 O)に復帰
する。従って、この水成分が貯留部内壁面に留っていれ
ば問題ないが、静電チャックと被処理体との間の吸着面
に吐き出される可能性が高い。従って、吸着面に吐き出
された場合には、水成分中の水酸基(OH−、OH+)
の存在に影響されて静電チャック表面に残留電荷が発生
する。このように静電チャックに残留電荷が発生する
と、当然のごとく、静電チャックに対向当接している被
処理体にも残留電荷が誘起されることになる。
【0010】そこで、被処理体の取り出す場合には、こ
のような残留電荷、そして、静電チャックへの電圧印加
によって誘起した後に残留している電荷を除去して取り
出しやすくすることが必要になる。このため、従来で
は、この種装置に用いられている突き上げ部材をアース
部材とし、この突き上げ部材が被処理体を突き上げたと
きに除電することが行なわれていた。
【0011】しかし、上記構造では、残留電荷の量が多
い場合には被処理体の突き上げ回数が増加する。従っ
て、被処理体の取出しまでに時間がかかることになり、
所謂、スルートップが悪くなる。また、これとは別に、
突き上げ回数が増加すると被処理体表面を損傷したりあ
るいは破損したりする虞れがある。また、水酸基の存在
により半導体ウエハの表面に不要な酸化膜が生成される
こともあり、これによって半導体ウエハの特性上、好ま
しくない結果を招くこともある。
【0012】一方、Heガス等の気体を充填した場合に
は、静電チャックと被処理体との間の熱伝達を均一化で
きる反面、このような気体は充填部から外部に漏れ出す
場合もある。そして、漏れ出した場合には、常温復帰時
に発生することで気体中に含まれている水成分がプラズ
マ処理室内に飛散したりあるいは壁面に付着したりする
ことがある。
【0013】従って、プラズマ処理室内を真空引きする
場合には、常温復帰によって発生した水成分とともに漏
洩する充填気体を除去しなければならず、これによっ
て、真空引きに要する時間が長大化することになる。し
かも、水成分の除去が完全に行なわれていないと、次に
実行されるプラズマ処理の条件に悪影響を及ぼすことに
なる。
【0014】そこで本発明の目的は、上記従来のプラズ
マ処理装置における問題に鑑み、プラズマ処理後の真空
引きに要する時間を短縮できるとともに、残留電荷の発
生を抑えて被処理体の損傷や破損を未然に防止すること
のできる構造を備えたプラズマ処理装置を提供すること
にある。
【0015】
【問題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、載置台上に設けられた静電
チャックにより半導体ウエハ等の被処理体を吸着保持す
るとともに、吸着保持されている被処理体の裏面に熱伝
達用気体を充填する構造を備えたプラズマ処理装置にお
いて、常軌被処理体と静電チャックとの間に熱伝達用気
体を給排する手段が設けられ、この給排手段は、プラズ
マ処理中には給気状態に設定され、プラズマ処理後に排
気状態に設定されることを特徴としている。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載のプ
ラズマ処理装置において、熱伝達用気体の給排手段は、
プラズマ処理のための真空引き実行よりも前に排気時期
が設定されることを特徴としている。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1記載のプ
ラズマ処理装置において、熱伝達用気体の給排手段は、
プラズマ生成用のRF電源の出力を低下させた時点に応
じて排気状態に設定されることを特徴としている。
【0018】
【作用】本発明では、静電チャックと被処理体との間に
充填される気体の給排手段が設けられている。プラズマ
処理後に被処理体裏面から充填気体が排気されることに
より、気体中に含まれている水成分も除去されることに
なる。これによって、真空引きの際に充填気体および水
成分の除去負担が軽減される。
【0019】また本発明では、上記排気開始時期を真空
チャンバ室が真空引きされるよりも前に設定されてい
る。従って、真空チャンバ室内が真空引きされる時点で
は、充填気体およびこれに混入している水成分が除去さ
れているので、真空引きに要する時間を長大化させるよ
うなことがない。
【0020】RF電源の出力が低下した場合に充填気体
中に含まれている水分によって被処理体に残留電荷が発
生する虞がある。そこで、本発明では、RF電源の出力
を低下させる時点に応じて排気状態に設定することで、
充填気体と被処理体との接触を回避させることができ
る。
【0021】
【実施例】以下、図1および図2において、本発明実施
例の詳細を説明する。
【0022】図1は、本発明実施例によるプラズマ処理
装置の全体構造を示す断面図である。
【0023】本実施例によるプラズマ処理装置10は、
上部電極をなすチャンバ20と下部電極をなす第1のサ
セプタ30および第2のサセプタ32と静電チャック4
0とを主要構成として備えている。
【0024】チャンバ20は、下部を開放した筒状の上
部チャンバ20Aとこのチャンバ20Aの下部に固定さ
れている有底筒状の下部チャンバ20Bとで構成され、
内部が真空引き可能で、かつ、エッチングガスを導入さ
れる空間とされている。また、下部チャンバ20Bに
は、内部にセラミックス製の有底筒体からなる断熱体2
2が装填されている。
【0025】そして、この断熱体22の内部には第1、
第2のサセプタ30、32が配置されている。
【0026】第1、第2のサセプタ30、32は、上下
に積層配置されたアルミニュウム等の導電体かつ熱良導
体で形成されている。このような分割構造によれば、上
部側に位置する第1のサセプタ30を被処理体である半
導体ウエハの大きさに応じて交換することができる。そ
して、第2のサセプタ32には、その内部に冷却ジャケ
ット32Aが形成され、この冷却ジャケット32Aに、
例えば、液体窒素等の冷却媒体を循環させることによ
り、第1のサセプタ30および後述する静電チャック4
0を介して被処理体である半導体ウエハ50を−50℃
〜−100℃程度に冷却するようになっている。
【0027】一方、第1のサセプタ30の上部表面には
静電チャック40が載置固定されている。この静電チャ
ック40は、第1のサセプタ30の上面に配置されてい
るフォーカスリング60に形成された孔内に配置されて
いる。そして、静電チャック40は、上下2枚の絶縁層
としてのポリイミドシート42、44の間に例えば銅等
の導電性シート46を介在配置することにより構成され
ている。
【0028】また、静電チャック40には、厚さ方向に
貫通する3つの孔40A(図では2つのみ示されてい
る)が形成され、この孔40Aには、半導体ウエハ50
を載置案内するためのプッシャピン70が挿通されてい
る。
【0029】プッシャピン70は導電性部材で構成さ
れ、静電チャック40および第1、第2のサセプタ3
0、32に形成された貫通孔に挿入されて昇降自在に設
けられている。そして、上昇した場合には、その先端が
静電チャック40の上方に突出して半導体ウエハ50を
載置した状態で突き上げることができる。このプッシャ
ピン70の下端70Aは、昇降プレート72に固定さ
れ、昇降プレート72の変位に応じ、図において上下動
することができる。本実施例の場合、プッシャピン70
の下端70Aと下部チャンバ20Bとの間にはベローズ
74が設けてあり、プッシャピン70の昇降通路が大気
に対して気密構造に構成されている。
【0030】また、プッシャピン70を上下動させる昇
降プレート72は、例えば、駆動源をなすパルスモータ
76と連結され、パルスモータ76の回転力が、例え
ば、ボールネジ等の伝達部材を介して直線駆動力に変換
されたうえで上下動することができるようになってい
る。このため、パルスモータ76に対しては、モータ駆
動部78からのパルスが入力され、このパルスに応じて
回転駆動されるようになっている。なお、このプッシャ
ピン70は、連結されている昇降プレート72を介して
接地されるようになっている。そして、接地時期として
は、半導体ウエハ50を取り出すためにプッシャピン7
0が突き上げられるときであり、これによって、半導体
ウエハ50の残留電荷を除電することができる。
【0031】一方、上部チャンバ20Aおよび下部チャ
ンバ20Bは、内部が真空引きされるとともにエッチン
グガスの導入が可能な空間によりプラズマ処理空間を構
成している。このため、本実施例では、上部チャンバ2
0Aを接地し、第1、第2のサセプタ30、32に対し
てはRF電源80からスイッチ82を介してRF電力を
供給するための電源電路84が接続されることによりR
IE方式のプラズマエッチング装置が構成されている。
また、上部チャンバ20Aが接地されることで、これを
静電チャック用の他方の電極として兼用し、プラズマ生
成時にはこのプラズマを通して半導体ウエハ50を接地
することができる。
【0032】さらに、静電チャック40には、導電性シ
ート46に対して直流高圧電源90からスイッチ92を
介して、例えば2KV程度の直流電圧を供給するための
電源電路94が接続されている。従って、導電性シート
46に対して高電圧が供給されることにより、所謂、モ
ノポール型の静電チャックが構成されることになり、半
導体ウエハ50を静電チャック40上に吸着保持するこ
とが可能になる。
【0033】また、本実施例では、図示しないが、半導
体ウエハ50と対向する位置で、かつ、上部チャンバ2
0Aの外側上方に永久磁石を回転可能に配置し、この永
久磁石を回転させて半導体ウエハ50の近傍にその面と
平行な磁場を形成することによりマグネトロンエッチン
グ装置を構成することも可能である。
【0034】一方、半導体ウエハ50を吸着保持する静
電チャック40およびこの静電チャック40を載置して
いる第1のサセプタ30には、プッシュピン70の挿通
孔と平行して複数の気体導入路100が設けてある。こ
の気体導入路100は、静電チャック40に開口をも
ち、第1のサセプタ30内部に形成された貯留部120
に連通している。貯留部120は、例えば、第1のサセ
プタ30を横断する方向に形成された空間で構成され、
その外周は、シール部材120Aによって封鎖されてい
る。そして、貯留部120には通路140が接続され、
この通路140の途中には、方向切り換え弁160が配
置されている。方向切り換え弁160には、2系統の通
路が接続され、その一方には給気用ポンプ180が、ま
た、他方には排気用ポンプ200がそれぞれ設けられて
いる。
【0035】上記方向切り換え弁160および給気ポン
プ180、排気ポンプ200は、後述する制御部220
によって動作態位を制御される。
【0036】すなわち、制御部220は、演算制御処理
可能なマイクロコンピュータによって主要部を構成さ
れ、入力側には本実施例に関係するものとしてRFマッ
チング回路86が、また、出力側には方向切り換え弁1
60、給排気ポンプ180、200が図示しないI/O
インターフェースを介してそれぞれ接続されている。
【0037】制御部220では、次ぎの処理が実行され
る。
【0038】すなわち、充填気体であるHeガスは、チ
ャンバ20内の真空引きおよび半導体ウエハ50の取出
し時に除去されることが必要である。これは、Heガス
中に含まれている水成分(H2 O)が静電チャック40
からチャンバ20の内部に飛散するのを防止するととも
に半導体ウエハ50の吸着面に残留するのを防止するた
めである。
【0039】従って、制御部220では、図2に示すタ
イミングチャートに基づいて方向切り換え弁160、給
排気ポンプ180、200の動作時期を設定するように
なっている。
【0040】図2において、チャンバ20内を真空引き
する場合で説明すると、この場合には、プラズマの生成
を停止状態に設定する。このとき、RF電源の出力を、
例えば、800Wから80Wに設定し、さらに一定時間
経過後に出力しないというように段階的に低下させる。
そして、このようなRF出力の段階的な低減状態を設定
されると同時に方向切り換え弁160を排気側の通路に
切り換え、かつ、排気ポンプ200を作動させる。従っ
て、気体導入部100および貯留部120内に充満して
いたHeガスは、排気ポンプ200によって外部に排気
される。このようなHeガスの排気は、つぎの処理に移
行するまでの間継続される。
【0041】なお、上記RF電源80の出力低下を段階
的に行なう理由は、半導体ウエハの昇温を抑えるためと
半導体ウエハの除電を行なうためである。つまり、He
ガスを排気した場合には、所謂、半導体ウエハ50に対
する冷却用熱媒体が存在しなくなるので、これに応じて
プラズマの生成を弱めることで半導体ウエハ50の無用
な温度上昇を防止することができる。そして、中間的な
出力値としては、概ね、20〜120Wの範囲で選択さ
れ、また、この出力が継続される時間は、例えば4秒程
度に設定されている。
【0042】さらに、瞬間的にRF電力を停止した場合
には、静電チャック40とアース側電極との間で電荷を
移動させる機能をもつプラズマがなくなり、静電チャッ
ク40上での半導体ウエハ50の吸着保持が不安定にな
る。そこで、段階的なRF出力の低下によって、半導体
ウエハ50の吸着保持を安定化させるとともに、半導体
ウエハ50側をフロート状態にしないようにして半導体
ウエハ50上に残留する電荷を除電する。
【0043】なお、静電チャック40への通電停止はR
F出力の中間的な低減が一定時間継続された時点よりも
僅かに早い時期に設定され、そして、チャンバ20内の
真空排気はRF出力の中間的な低減が一定時間継続され
た時点よりも僅かに遅い時期に開始され、さらには、プ
ッシャピン70による半導体ウエハ50の突き上げはチ
ャンバ20内の真空排気開始時点よりも遅く開始され
る。
【0044】次ぎに作用について説明する。
【0045】静電チャック40に半導体ウエハ50を吸
着させる場合には、まず、プッシャピン70が突き上げ
られ、その上に半導体ウエハ50が載置される。そし
て、プッシャピン70が下降することで静電チャック4
0上に半導体ウエハ50が載置される。半導体ウエハ5
0の載置に先立ち、静電チャック40の静電吸着シート
46には、スイッチ92が投入されることによって直流
電源90からの高電圧が供給される。従って、静電チャ
ック40と半導体ウエハ50とは、クーロン力によって
吸着される。また、半導体ウエハ50が吸着されるとき
に先立ち、制御部130では、方向切り換え弁160を
給気側通路に切り換えるための信号が出力される。さら
に方向切り換え弁160の切り換えが完了した時点で制
御部130は、給気ポンプ180を作動させるための駆
動信号を出力する。従って、貯留部120にはHeガス
が充満されるので、気体導入路100を介して静電チャ
ック40の吸着面にHeガスが充填されることになる。
【0046】一方、図2において説明したように、プラ
ズマ処理が実行されて、その工程が終了した場合には、
RF出力が段階的に低減される。この低減値は、例え
ば、RFマッチング回路86でのインピーダンス設定に
よって行なわれる。そして、このときには、制御部13
0において方向切り換え弁160を排気側通路に切り換
えるための信号が出力されるとともに排気ポンプ200
を作動させるための信号が出力される。従って、貯留部
120およびこの位置から静電チャック40に向う通路
中に充満しているHeガスは、排気ポンプ200によっ
て外部に排気される。
【0047】一方、RF出力が低減された段階から、完
全に出力停止に移行するよりも前の時期に静電チャック
40への通電が停止される。静電チャック40への通電
が停止された時点では静電チャック40の吸着面にHe
ガスが供給されていないので、そのガス中に含まれる水
分が原因する残留電荷の発生は起こらない。また、吸着
面へのHeガスの供給が行なわれていないので、水分を
含んだHeガスがチャンバ20内へ漏出すこともない。
【0048】なお、本実施例では、貯留部120に対す
るHeガスの給排構造として、方向切り換え弁160を
用いて通路のガスの流路を設定する構造を対象とした
が、本発明ではこのような構造に限らない。例えば、方
向切り換え弁を用いないで貯留部120に連通する通路
を分岐させ、各通路に給気ポンプおよび排気ポンプをそ
れぞれ配置し、これら各ポンプの動作態位を設定して給
排気を行なうことも可能である。
【0049】また、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の
変形実施が可能である。
【0050】例えば、本発明を、モノポール型の静電チ
ャックを用い、被処理体と静電チャックとの間にHeガ
ス等の冷却気体を供給して熱伝達を行う他の装置、例え
ば、プラズマCVD装置やスパッタ堆積装置等、種々の
プラズマ処理装置に適用することが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、静電チャ
ックの吸着面に充填される気体を排気する構造を備えて
いる。これによって、水分を含んでいる充填気体は吸着
面へ吐き出されることがなく、また吸着面からチャンバ
内部に飛散することがない。従って、充填気体を含めた
真空引きを行なう必要がないので、真空引きに要する時
間を短縮することが可能になる。
【0052】また、吸着面やチャンバ内部に水分を飛散
もしくは付着させることがないので、吸着面に吸着され
ている被処理体に残留電荷が発生することがない。従っ
て、被処理体の除電を必要としないので、突き上げ操作
による被処理体の損傷や破損を未然に防ぐことが可能に
なる。
【0053】さらに、充填気体が存在していない状態で
プロセス処理室内の真空引きが行なえるので、水分の残
留によるプロセス条件の変化を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例によるプラズマ処理装置の要部を
示す断面図である。
【図2】図1に示した制御部の動作を説明するためのタ
イミングチャートである。
【符号の説明】
10 プラズマ処理装置 20 チャンバ 30 第1のサセプタ 32 第2のサセプタ 40 静電チャック 46 導電性シート 50 被処理体をなす半導体ウエハ 100 気体導入路 130 制御部 140 充填気体の通路 160 方向切り換え弁 180 給気ポンプ 200 排気ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 載置台上に設けられた静電チャックによ
    り半導体ウエハ等の被処理体を吸着保持するとともに、
    吸着保持されている被処理体の裏面に熱伝達用気体を充
    填する構造を備えたプラズマ処理装置において、 常軌被処理体と静電チャックとの間に熱伝達用気体を給
    排する手段が設けられ、この給排手段は、プラズマ処理
    中には給気状態に設定され、プラズマ処理後に排気状態
    に設定されることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプラズマ処理装置におい
    て、 熱伝達用気体の給排手段は、プラズマ処理のための真空
    引き実行よりも前に排気時期が設定されることを特徴と
    するプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプラズマ処理装置におい
    て、 熱伝達用気体の給排手段は、プラズマ生成用のRF電源
    の出力を低下させた時点に応じて排気状態に設定される
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
JP4999393A 1993-02-16 1993-02-16 プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Expired - Lifetime JP3040630B2 (ja)

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