JPH06243824A - 閃光放電管 - Google Patents

閃光放電管

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JPH06243824A
JPH06243824A JP3014093A JP3014093A JPH06243824A JP H06243824 A JPH06243824 A JP H06243824A JP 3014093 A JP3014093 A JP 3014093A JP 3014093 A JP3014093 A JP 3014093A JP H06243824 A JPH06243824 A JP H06243824A
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Tetsuo Furuya
哲夫 古屋
Tsutomu Takahashi
勉 高橋
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West Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、陰極部材が陰極支持部材に強固に
固着され、しかも陰極部材の一部を形成する焼結体材料
の選択自由度が大きく、また電子放射性物質の含浸工程
の簡単な、かつ寿命の点でも有利となるきわめて細い内
径の閃光放電管を提供することを目的とする。 【構成】 本発明による閃光放電管は、金属材料からな
り、陰極部材6と陰極支持部材である金属棒5の両者と
固着される連結部材7を備え、該連結部材7により、陰
極部材6の先端6aが連結部材7の先端7aから陽極2
側に突出しないように陰極部材6と陰極支持部材である
金属棒5の両者を固着し、両者を電気的・機械的に連結
することにより構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透光性の円筒外囲器内
に稀ガスを封入すると共にその両端に陽極および陰極を
気密封着してなる閃光放電管に関し、特に円筒外囲器の
内径が1.2mm以下のきわめて細い閃光放電管に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】閃光放電管は従来よりストロボ装置の光
源等に有用され、周知であり、種々のものが提案、ある
いは実用化され、その外囲器の外径寸法も、近年、写真
用カメラの内蔵ストロボ用光源等への適用から細管化が
強く望まれている。
【0003】しかしながら、外囲器の外径を細くしてく
ると、当然のことながら内径も細くなり、特に外囲器の
内径が1.2mm以下のきわめて細い閃光放電管になる
と、その陰極の形成が困難となる。
【0004】閃光放電管の陰極は、放電時の衝撃を考慮
して、通常多孔質の金属焼結体にエミッタを含浸させた
陰極部材を、外囲器と等しいあるいは近似の熱膨張係数
を有するタングステンあるいはモリブデンのような金属
棒からなる陰極支持部材に固着することにより構成さ
れ、また、その固着手段としては、陰極部材内において
陰極支持部材を圧着したりあるいは陰極支持部材の先端
部に陰極部材を溶接する手段が周知である。
【0005】なお、他に、耐熱性電極基材の表面に所定
の金属粉末を被覆した後、焼結して多孔質焼結層を形成
し、次いで電子放射性物質を含浸充填する電極、すなわ
ち電極基材の先端表面に直接焼結層を構成する陰極も特
公昭63−60499号公報にて知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】陰極部材を圧着あるい
は溶接によって陰極支持部材に固着する手段は、閃光放
電管の内径が1.5mm以上の場合には現在でも特に問
題を生じることなく実施できるが、内径をさらに小さく
し、例えば1.2mm以下の極めて細い内径にしようと
した場合、陰極支持部材、陰極部材とも小さく、かつ細
くなることから、実際に圧着あるいは溶接を実施する領
域の確保が極めて困難となり、すなわち固着作業が困難
となり、ひいては閃光放電管の製造作業が極めて困難と
なる不都合点を有している。なお、固着できたとしても
圧着、溶接領域は極めて小さい領域になり、機械的な強
度の点で不利となる不都合点を生じる恐れを有してい
る。
【0007】また、先の公報に開示された電極は、電極
基材に焼結層を形成するために電気泳動法を採用し、よ
って電極基材に電着され焼結層を形成する陰極材に制限
を受け、焼結層材料の選択自由度が小さい不都合点を有
していると共に、焼結層を厚くすることが、時間・コス
ト等の点で困難となる不都合点を有している。
【0008】さらに、先の公報の電極は、電極基材に焼
結層を形成するため必然的に電子放射性物質を焼結層に
含浸充填する含浸工程が上記焼結層形成後に行われるこ
とになり、その製造作業性において不利となる不都合点
を有している。すなわち、上記公報の含浸工程は、従来
の陰極支持部材に固着される前の焼結体単品に対して行
うことができる電子放射性物質含浸工程とは異なり、細
長い棒状の電極基材の先端部に対しての工程となり、細
長い棒状電極基材が不用意に屈曲しないように持ち運ん
だり、含浸工程等を行わねばならない煩わしさを有し、
換言すれば細長い棒状部の製造作業時の扱いの点におい
て不利となる不都合点を有していることは明らかであ
る。
【0009】さらに、細管化を含めて小型化された閃光
放電管は、陰極を形成する焼結体、焼結層の絶対的な容
積が小さくなることから電流耐量等の点で不利となり、
すなわちその寿命の点でも通常サイズの閃光放電管に比
して不利となる不都合点を潜在的に有することになる。
【0010】本発明は上記のような点を考慮してなした
もので、陰極部材が陰極支持部材に強固に固着され、し
かも焼結体材料の選択自由度が大きく、また電子放射性
物質の含浸工程の簡単な、かつ寿命面でも有利となる極
めて細い外径の閃光放電管を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による閃光放電管
は、円筒外囲器と、陽極と、陰極と、稀ガスを有した閃
光放電管であって、円筒外囲器は透光性材料からなり両
端に開口部を有するものであり、陽極は円筒外囲器と等
しいあるいは近似の熱膨張係数を有する金属棒にて形成
されるものであり、陰極は陰極支持部材と陰極部材と連
結部材とから形成され、陰極支持部材は円筒外囲器と等
しいあるいは近似の熱膨張係数を有する金属棒からな
り、陰極部材はエミッタを有する金属焼結体からなり、
連結部材は金属材料からなり二部材を連結、固着するも
のであり、円筒外囲器は内部に稀ガスが封入されると共
に両端の開口部に夫々陽極および陰極支持部材が気密封
着され、連結部材は陰極部材と陰極支持部材の両者と固
着され、陰極部材は連結部材を介してその先端が連結部
材の先端より内方に位置するように陰極支持部材の先端
に連結、固着されることにより構成される。
【0012】
【作用】本発明による閃光放電管は上記のように構成さ
れることから、陰極は、エミッタを有した金属焼結体か
らなる陰極部材を連結部材によって円筒外囲器と等しい
あるいは略等しい、すなわち近似した熱膨張係数を有す
る金属棒からなる陰極支持部材に連結、固着することに
より形成される。すなわち、陰極部材と陰極支持部材
は、連結部材を介して電気的、機械的に連結されること
により陰極を形成することになる。なお、この時、陰極
部材の先端は連結部材の先端より陽極側に突出しないよ
うになされる。
【0013】したがって、連結部材と陰極部材あるいは
陰極支持部材との固着手段として周知の圧着手段、また
は溶接手段を用いるとしても、連結部材を使用しない場
合に比して夫々の固着手段における圧着領域、溶接領域
を著しく大きくできることになる。このため、陰極部材
と連結部材間の連結強度および陰極支持部材と連結部材
間の連結強度を大きくできることになり、一方、陰極部
材と陰極支持部材間の機械的連結強度が、上記両連結強
度によって決定されることは詳述するまでもなく、この
結果、陰極部材と陰極支持部材間の機械的連結強度も増
大されることになる。すなわち、圧着領域、溶接領域を
著しく大きくできるということは、陰極部材を陰極支持
部材に強固に固着できることに他ならない。
【0014】また、陰極部材は独立して取り扱われ、か
つ陰極支持部材との連結、固着時その先端が連結部材の
先端より陽極側に突出しないように形成されることか
ら、電子放射性物質の含浸を棒状の陰極支持部材を有さ
ない状態で実施できると共に電気泳動法により焼結体を
形成する場合とは異なり陰極部材すなわち焼結体材料と
して種々の材料を選択して採用でき、さらに放電時の衝
撃に対してもその先端部は連結部材によって保護される
ことになる。
【0015】したがって、本発明によれば、陰極部材が
陰極支持部材に強固に固着され、しかも陰極部材を形成
する焼結体材料の選択自由度が大きく、また陰極部材へ
の電子放射性物質の含浸工程の簡単な、かつ寿命面でも
有利となる極めて細い内径の閃光放電管を提供できるこ
とになる。
【0016】
【実施例】図1は本発明による閃光放電管の一実施例を
示す正面断面図であり、また図2は図1に示した実施例
における陰極の要部拡大斜視図を示している。
【0017】図1において、円筒外囲器1は例えば硬質
ガラス等の透光性材料からなり、その両端には後述する
陽極2を形成する円筒外囲器1と等しいあるいは近似の
熱膨張係数を有する例えばタングステンやモリブデンで
ある金属棒4と、陰極3の一部を形成する円筒外囲器1
と等しいあるいは近似の熱膨張係数を有する例えばタン
グステンやモリブデンである金属棒5が周知の方法にて
気密封着されている。なお、円筒外囲器1は本来その両
端に開口部を有するものであることは詳述するまでもな
く、この開口部に上述した金属棒4,5が気密封着され
ている。
【0018】陰極3は金属棒5とエミッタを有する金属
焼結体からなる陰極部材6および金属材料からなり上記
金属棒5と陰極部材6の両者を連結する連結部材7とか
ら形成されている。
【0019】連結部材7は、例えばモリブデンやニッケ
ル等である金属材料の板部材からなり、図2に示したよ
うに陰極部材6と金属棒5の両者に巻きつけられ、例え
ば両者と溶接され、あるいは両者に対してかしめられ、
すなわち陰極部材6と金属棒5の両者と夫々固着され、
両者を電気的、機械的に連結している。よって、金属棒
5は陰極部材6を支持する陰極支持部材として機能する
ことになる。
【0020】また、陰極部材6は、図1からも明らかな
ようにその先端6aが連結部材7の先端7aより陽極2
側に突出しないように連結部材7によって陰極支持部材
である金属棒5の先端5aに連結されている。なお、本
実施例では陰極部材6は金属棒5の先端5aに密接させ
ているが、連結部材7が金属材料からなり導体であるこ
とを考えると特に密接させる必要性のないことは明らか
である。但し、閃光放電管の小型化を考えた場合、図1
のように陰極部材6は金属棒5の先端5aに密接させた
方が有利となる。
【0021】両端に陽極2および陰極3の陰極支持部材
5が気密封着された円筒外囲器1の内部には、例えばキ
セノンである稀ガス8が封入されている。
【0022】図1に示した本発明による閃光放電管の一
実施例は、上述したように連結部材7によって陰極部材
6を金属棒5に連結する構成であることから、連結部材
7と陰極部材6および金属棒5との固着手段として周知
の溶接手段、圧着手段を用いる場合でも、連結部材7を
使用しない場合に比して夫々の固着手段における溶接領
域、圧着領域を大きくできることになる。このため、連
結部材7と陰極部材6あるいは金属棒5間における連結
強度を大きくできることになる。
【0023】このため、金属棒5と陰極部材6間の機械
的連結強度も増大され、陰極部材6を金属棒5に強固に
固着できる。
【0024】また、連結部材7によって金属棒5に強固
に連結、固着される前の陰極部材6は独立して扱うこと
ができ、よって電子放射性物質、いわゆるエミッタの含
浸を棒状の陰極支持部材を有さない状態で実施できると
共に、電気泳動法により焼結体を形成する場合とは異な
り陰極部材6すなわち焼結体材料として種々の材料を選
択して採用できる。
【0025】さらに、陰極部材6の先端6aは連結部材
7の先端7aより陽極2側に突出しないように形成され
ており、このため放電時の衝撃に対してもその先端部は
連結部材7によって保護され、閃光放電管の寿命面でも
有利となる。
【0026】図3は本発明による閃光放電管の他の実施
例における陰極の要部拡大斜視図であり、図中、図1と
同符号の構成は同一機能構成である。
【0027】図3からも明らかなように、本実施例は、
図1においては陰極部材6と金属棒5の両者を電気的、
機械的に連結するために両者に巻きつけられていた連結
部材7として、上記両者に添えられる形式の板部材を採
用した例である。
【0028】図3に示した連結部材7は、陰極部材6お
よび金属棒5の両者に添えられた状態で例えば溶接によ
り上記両者と固着され、先の実施例同様、陰極部材6と
金属棒5の両者を連結、固着する。
【0029】なお、図3に示した連結部材7は、図示は
1個であるが、その使用個数は適宜2個、3個とできる
ことは詳述するまでもない。
【0030】図4は本発明による閃光放電管のさらに他
の実施例における陰極の要部拡大断面図であり、図中、
図1と同符号の構成は同一機能構成である。
【0031】図4からも明らかなように、本実施例は、
図1においては陰極部材6と金属棒5の両者に単に巻き
つけられていた連結部材7の先端7aの内径が、陰極部
材6の外径より小径になるようにその先端部を内方に屈
曲させた例である。
【0032】図4に示した連結部材7は、例えば板状部
材を一端が小径の内径を有する円筒形状にあらかじめ成
形しておき、次いで陰極部材6および金属棒5の両者に
対して装着し、該状態で溶接作業あるいはかしめ作業を
行うことにより上記両者と固着され、先の実施例同様、
陰極部材6と金属棒5の両者を連結する。
【0033】かかる構成により、陰極部材6の先端部
を、放電時の衝撃に対してより効果的に保護できること
になる。
【0034】
【発明の効果】本発明による閃光放電管は、上述したよ
うに陰極部材と陰極支持部材とを連結部材を介して電気
的、機械的に連結したことから、陰極部材を陰極支持部
材に強固に固着、保持できることになる。
【0035】このため、本発明は、焼結体材料の選択自
由度が大きく、また電子放射性物質の含浸工程の簡単
な、かつ寿命面でも有利となる極めて細い内径の閃光放
電管を提供できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による閃光放電管の一実施例を示す正面
断面図
【図2】図1に示した一実施例における陰極の要部拡大
斜視図
【図3】本発明による閃光放電管の他の実施例における
陰極の要部拡大斜視図
【図4】本発明による閃光放電管のさらに他の実施例に
おける陰極の要部拡大断面図
【符号の説明】
1 円筒外囲器 2 陽極 3 陰極 4 金属棒 5 金属棒 6 陰極部材 7 連結部材 8 稀ガス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒外囲器と、陽極と、陰極と、稀ガスを
    有した閃光放電管であって、円筒外囲器は透光性材料か
    らなり両端に開口部を有するものであり、陽極は円筒外
    囲器と等しいあるいは近似の熱膨張係数を有する金属棒
    にて形成されるものであり、陰極は陰極支持部材と陰極
    部材と連結部材とから形成され、陰極支持部材は円筒外
    囲器と等しいあるいは近似の熱膨張係数を有する金属棒
    からなり、陰極部材はエミッタを有する金属焼結体から
    なり、連結部材は金属材料からなり二部材を連結、固着
    するものであり、円筒外囲器は内部に稀ガスが封入され
    ると共に両端の開口部に夫々陽極および陰極支持部材が
    気密封着され、連結部材は陰極部材と陰極支持部材の両
    者と固着され、陰極部材は連結部材を介してその先端が
    連結部材の先端より内方に位置するように陰極支持部材
    の先端に連結、固着される閃光放電管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011044373A (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 Panasonic Corp 閃光放電管用電極及び閃光放電管

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011044373A (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 Panasonic Corp 閃光放電管用電極及び閃光放電管
WO2011024426A1 (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 パナソニック株式会社 閃光放電管用電極及び閃光放電管

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