JPH0624357U

JPH0624357U - 電源装置

Info

Publication number: JPH0624357U
Application number: JP6394892U
Authority: JP
Inventors: 和洋藪井
Original assignee: Aichi Corp
Current assignee: Aichi Corp
Priority date: 1992-08-20
Filing date: 1992-08-20
Publication date: 1994-03-29

Abstract

(57)【要約】【目的】無駄なバッテリの消耗を抑えつつ高・低２種
類の電圧を発生させる電源装置を提供する。【構成】電源装置２０は、複数個のバッテリを直列に
接続して全体として所定電圧を発生するバッテリ群２１
を備えるとともに、このバッテリ群２１を所定数個のバ
ッテリ２１ａを有する複数のバッテリ組２１ｃ，２１ｄ
に分け、供給切換手段２２によって、所定時間ごとに異
なるバッテリ組から電圧を取り出すよう構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、異なる大きさの電圧を発生できる電源装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

所定の高電圧とこの所定電圧の何分の１かの低電圧とを発生することができるようにした電源装置は、各電圧の供給を受けてそれぞれ作動する２種類の電動手段を備えた作業装置等に搭載されている。そして、そのような電源装置では、従来、複数個のバッテリを直列に接続して全体として所定の高電圧を発生するようにする一方、発生された高電圧を、内蔵した変圧器等を用いて降圧することにより低電圧を発生するようにしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、そのように高電圧を降圧させることにより低電圧を得る方法では、その電源装置から発生すべき電圧が高電圧・低電圧であるを問わず、常に複数個のバッテリのすべてが消耗することになり、作業装置による作業を長時間行うことができないといった問題が生ずるおそれがある。

【０００４】本考案は、このような問題に鑑みてなされたものであり、低電圧を発生させる場合において、無駄なバッテリの消耗を抑えることができるようにした電源装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案の電源装置は、複数個のバッテリを直列に接続して全体として所定電圧を発生するバッテリ群を備えるとともに、このバッテリ群を所定数個のバッテリを有する複数のバッテリ組に分けて、供給切換手段によって、所定時間ごとに異なるバッテリ組から電圧を取り出すよう構成される。

【０００６】

【作用】

このような電源装置では、所定電圧（高電圧）を発生すべき場合は、複数個のバッテリのすべてが消耗することになるが、その所定電圧の整数分の１の電圧（低電圧）を発生すべき場合は、各バッテリ組が個別に低電圧を発生するため、他のバッテリ組の消耗はない（または高電圧の発生に対する消耗分で済む）。さらに、この場合、供給切換手段によって所定時間ずつ低電圧を発生するバッテリ組を交代させることにより、各バッテリ組は均等に消耗するので、従来方式に比べてバッテリ群全体としての消耗スピードが抑えられる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。まず、図１に、本考案に係る電源装置を備えた高所作業車（作業装置）１０を示している。この高所作業車１０の車体１１の後部には、車体１１に対して水平旋回が自在に旋回台１２が取り付けられている。そして、旋回台１２の上部には、テレスコープ状に伸縮自在に構成されたブーム１３が起伏自在に取り付けられている。さらにブーム１３の先端には作業台１４が取り付けられており、この作業台１４には作業者が搭乗することができる。

【０００８】旋回台１２およびブーム１３の各作動は油圧を利用して駆動され、その油圧は、車体１１の前部に搭載された油圧パワーユニット１５から供給される。油圧パワーユニット１５には、油圧を発生する油圧ポンプ１６と、この油圧ポンプ１６を駆動する電動モータ（電動手段）１７が内蔵されている。また、作業台１４には操作装置１８が取り付けられており、作業台１４に搭乗した作業者がこの操作装置１８を操作すると、操作信号が旋回台１２の側面に取り付けられた制御装置（電動手段）１９に入力される。制御装置１９は、入力された操作信号に応じて油圧パワーユニット１５から発生された油圧を旋回台１２やブーム１３に供給し、これを作動させる。こうして、作業者は、ブーム１３等の作動を通じて任意の高所に移動することができる。

【０００９】ところで、電動モータ１７および制御装置１９には、作動用の電力を供給する必要があるが、電動モータ１７を作動させるのに必要な電圧は４８ボルト（所定電圧）であり、制御装置１９の作動電圧は２４ボルト（所定電圧の２分の１）である。このため本高所作業車１０には、そのような高低２種類の電圧を一台の装置で発生できるようにした本考案に係る電源装置２０が搭載されている。以下、その電源装置２０について図２を併せ用いて説明する。

【００１０】電源装置２０は、バッテリ群２１と供給切換器２２とから構成されている。バッテリ群２１は、偶数個のバッテリ２１ａ，２１ａ，…２１ａを直列に接続して構成されており、全体として４８ボルトの電圧を発生することかできる。バッテリ群２１の＋側端子は、モータオン・オフスイッチ１７ａを介して電動モータ１７の＋側端子に接続され、バッテリ群２１の−側端子は直接電動モータ１７の−側端子に接続されている。

【００１１】また、バッテリ２１ａ，２１ａ，…２１ａは、それぞれ同数のバッテリ２１ａを有する２つのバッテリ組（第１バッテリ組２１ｃおよび第２バッテリ組２１ｄ）に見かけ上分けられている。このため、両バッテリ組２１ｃ，２１ｄはそれぞれ２４ボルトの電圧を発生できる。なお、両バッテリ組２１ｃ，２１ｄを直列につなぐ部分からは一本の引出し電線２１ｅが延びている。

【００１２】供給切換器２２は、２つの２位置切換スイッチ（第１切換スイッチ２３および第２切換スイッチ２４）と、タイマー２５と、切換駆動部２６とから構成されている。第１切換スイッチ２３の一方の切換端子２３ａはバッテリ群２１の＋側端子に接続され、他方の切換端子２３ｂは、上記引出し電線２１ｅに接続されている。また、第１切換スイッチ２３の固定端子２３ｃは制御装置１９の＋側端子に接続されている。一方、第２切換スイッチ２４の一方の切換端子２４ａは引出し電線２１ｅに接続されており、他方の切換端子２４ｂは非接続状態のまま残されている。また、第２切換スイッチ２４の固定端子２４ｃはアースされている。なお、これら第１切換スイッチ２３の切換子２３ｄと第２切換スイッチ２４の切換子２４ｄとは、互いに連動するよう連結されている。

【００１３】タイマー２５は、所定時間ごとに電気信号たる切換指示信号を出力する。切換駆動部２６は、タイマー２５から切換指示信号を受けると、上記両切換スイッチ２３，２４の切換子２３ｄ，２４ｄを、一方の切換端子２３ａ，２４ａ側から他方の切換端子２３ｂ，２４ｂ側に、もしくはその逆に切り換えるように切換駆動する。

【００１４】以上のように構成された電源装置２０では、モータオン・オフスイッチ１７ａがオン操作されると、バッテリ群２１全体として発生される４８ボルトの電圧を電動モータ１７に供給する。これにより、油圧パワーユニット１５はブーム１３等の作動に必要な油圧を発生することができる。

【００１５】一方、両切換スイッチ２３，２４の切換子２３ｄ，２４ｄが一方の切換端子２３ａ，２４ａ側にセットされているときは、第１バッテリ組２１ｃのバッテリ２１ａから２４ボルトの電圧が制御装置１９に供給され、切換子２３ｄ，２４ｄが他方の切換端子２３ｂ，２４ｂ側にセットされているときは、第２バッテリ組２１ｄのバッテリ２１ａから２４ボルトの電圧が制御装置１９に供給される。このため、モータオン・オフスイッチ１７ａがオフになっており、かつ一方のバッテリ組のバッテリ２１ａから制御装置１９に電力供給が行われている間は、他方のバッテリ組のバッテリ２１ａは消耗しない。また、モータオン・オフスイッチ１７ａがオンになっているときでも、他方のバッテリ組のバッテリ２１ａの消耗は電動モータ１７に対する電力供給分だけで済む。

【００１６】さらに、制御装置１９に電力供給を行うバッテリ組が所定時間ごとに交代するので、バッテリ２１ａの消耗は両バッテリ組間で均等に進行する。このため、バッテリ群２１全体としての消耗スピードを従来品に比べて遅くすることができ、いわゆる長持ちする電源装置を実現することがてきる。

【００１７】なお、上記実施例では、バッテリ群を２つのバッテリ組に分け、バッテリ群の全体電圧の２分の１の電圧を得ることができるものについて説明したが、本考案に係る電源装置はこれに限られるものではなく、さらに多くのバッテリ組に分けて、例えば、全体電圧の３分の１，４分の１の電圧を得ることもできる。そして、この場合は、３バッテリ組間，４バッテリ組間で供給切換えを行う。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように本考案の電源装置では、バッテリ群全体として所定電圧を発生する一方、各バッテリ組から個別に所定電圧の組数分の１の低電圧を発生するようになっている。さらに、所定時間ごとに異なるバッテリ組から低電圧を取り出すようにしているので、各バッテリ組を均等に消耗させることができ、バッテリ群全体としての消耗スピードを抑えることができる。したがって、本電源装置を用いれば、例えば、高・低２種類の電圧によってそれぞれ作動する２種類の電動手段を備えた作業装置を、十分長時間にわたって作動させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る電源装置を備えた高所作業車の側
面図である。

【図２】上記電源装置の構成図である。

【符号の説明】

１５油圧パワーユニット１７電動モータ１９制御装置２０電源装置２１バッテリ群２１ｃ，２１ｄバッテリ組２２供給切換器２３，２４切換スイッチ２５タイマー

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】所定電圧と、この所定電圧の所定数分の
１の電圧とを発生する電源装置であって、複数個のバッテリを直列に接続してなり、全体として前
記所定電圧を発生するバッテリ群と、このバッテリ群を前記所定数個のバッテリを有する複数
のバッテリ組に分け、所定時間ごとに異なる前記バッテ
リ組から電圧を取り出すようにした供給切換手段とから
構成されることを特徴とする電源装置。