JPH0624337A - 延焼防止用タイヤカバー - Google Patents

延焼防止用タイヤカバー

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JPH0624337A
JPH0624337A JP4180084A JP18008492A JPH0624337A JP H0624337 A JPH0624337 A JP H0624337A JP 4180084 A JP4180084 A JP 4180084A JP 18008492 A JP18008492 A JP 18008492A JP H0624337 A JPH0624337 A JP H0624337A
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tire cover
auxiliary
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Motohito Igarashi
基仁 五十嵐
Masahito Adachi
昌仁 足立
Katsutoshi Ochi
勝利 越智
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Central Japan Railway Co
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Central Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ブレーキの温度上昇を防ぐことができる延焼防
止用タイヤカバーを提供すること。 【構成】延焼防止用タイヤカバー本体10の側壁および
外周壁に消炎直径以下の複数の小孔11を多数設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば磁気浮上式鉄道車
両等の非常ブレーキ用補助タイヤ等を覆う延焼防止用タ
イヤカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気浮上式鉄道車両は、磁気の反
発力によって軌道上に浮上し、かつリニアモータの駆動
によって走行制御される。磁気浮上式鉄道車両は通常の
場合、車両本体と台車とから構成されている。台車には
主に車両の停止時および低速走行時において軌道に接触
して回転する補助タイヤが設けられている。
【0003】ところで、磁気浮上式鉄道車両の制動に
は、通常、リニアモータによる磁力ブレーキが用いられ
る。しかし、高速走行中に急制動する場合には、上記磁
気ブレーキのみでは不十分なため、前述した補助タイヤ
を軌道に接触させ、かつ補助タイヤの内部に設けられた
ディスクブレーキ等の摩擦力によるブレーキ機構を併用
する。
【0004】しかし、このようなブレーキ機構では多量
の摩擦熱が発生するため、補助タイヤやブレーキ機構が
高温となり、補助タイヤおよびブレーキ機構を作動させ
る作動油等が発火し、補助タイヤ付近で火災が発生する
ことがある。もし、火災が発生した場合に補助タイヤと
台車との間に遮蔽物がないと、火災は台車や車両本体に
もおよぶ虞がある。したがって、一旦火災が発生する
と、補助タイヤのみの交換だけではなく、台車や車両本
体まで交換しなくてはならないという問題があった。ま
た、車両本体の火災は乗員乗客を危険にさらすという問
題があった。
【0005】そこで、このような問題を解決するため
に、補助タイヤの周囲に火炎防止の為の遮蔽物として延
焼防止用タイヤカバーを配置し、台車や車両本体への延
焼を防止する方法が提案されている。
【0006】図4(a)(b)はこのような延焼防止用
タイヤカバーを組み込んだ磁気浮上式鉄道車両の補助タ
イヤの側面図および正面図である。図示しない台車に接
続された支持装置1にはホイール2が回転自在に取り付
けられている。このホイール2の外周には補助タイヤ3
が嵌め込まれている。補助タイヤ3の周囲には金属材で
形成された延焼防止用タイヤカバー4が補助タイヤ3と
同心的に配置されている。
【0007】この延焼防止用タイヤカバー4は、一部を
切欠されて円弧状をなす2つの有底筒状のカバー部材5
aとカバー部材5bの開口部同士を合わせることによっ
て形成されている。カバー部材5bはステー6を介して
支持装置1に固定されている。また、これらカバー部材
5a,5bの開口縁部には鍔部7a,7bが形成されて
おり、この鍔部7a,7bをボルトによって締め付け、
カバー部材5a,5bを固定している。カバー部材5
a,5bの下部には切欠部が設けられ、補助タイヤ3が
軌道8と接触できるように露出している。
【0008】このように構成されている磁気浮上式鉄道
車両では、通常に走行している状態では補助タイヤ3は
支持装置1によって台車内に収納されている。そして、
急制動をかけた場合には、支持装置1によって補助タイ
ヤ3が台車から引き出され、軌道8にタイヤ3が接触し
て回転する。続いて、補助タイヤ3の内部に設けられた
図示しないブレーキ機構が作動し、摩擦力によって補助
タイヤ3の内側に設けられているホイール2の回転が止
められ、磁気浮上式鉄道車両は減速する。もし、補助タ
イヤ3が火災が発生しても、延焼防止用タイヤカバー4
によって火炎が遮蔽されるので、車両本体への延焼を防
止することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た補助タイヤ3の延焼防止用タイヤカバー4にあっては
次のような問題があった。すなわち、ブレーキ機構は通
常、摩擦熱により熱せられた空気が対流によって補助タ
イヤ3の周辺部から排出されることによって自然冷却さ
れるが、延焼防止用タイヤカバー4が設けられている
と、高温の空気は図中破線矢印Xで示すように延焼防止
用タイヤカバー4内に溜り、ブレーキ機構の冷却は著し
く低下する。そのため、補助タイヤ3およびブレーキ機
構は高温となり、ブレーキ性能が低下するという問題が
あった。また、熱によって補助タイヤ3やブレーキ機構
の作動油が発火しやすくなったり、ホイール2と補助タ
イヤ3を固定する金具が溶融したり、ホイールが変形し
たりする虞もあった。
【0010】そこで本発明は、摩擦熱による高温空気の
排気がスムーズに行なわれ、補助タイヤの自然冷却を効
率よく行ない得ると共に、火炎の伝達を防止することの
できる延焼防止用タイヤカバーを提供することを目的と
している。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明では次のような手段を講じた。
すなわち、延焼防止用タイヤカバー本体に消炎直径以下
の多数の小孔を設けるようにした。
【0012】また、上記小孔はタイヤカバー本体の上方
部位に廃熱通気孔として配設されることが好ましい。
【0013】
【作用】上記手段を講じた結果、次のような作用が生じ
る。
【0014】多数の小孔から延焼防止用タイヤカバー内
に溜まった高温の空気が対流によって排出される。排出
された分の空気は、側方の小孔または下方の開放部から
流入するため、補助タイヤは自然冷却される。したがっ
て、ブレーキ性能の劣化およびタイヤ火災を未然に防止
することができる。
【0015】また、万が一、タイヤ火災が起こった場合
でも、小孔の直径は燃焼ガスの火炎の消炎直径以下に設
けられているので、火炎は小孔を通過できず延焼防止用
タイヤカバーの内部で止まる。したがって、台車や車両
本体へ延焼することはない。なお、消炎直径は補助タイ
ヤおよび油圧ブレーキ作動油等が炎上した場合に発生す
る燃焼ガスの種類によって決まる。したがって、延焼防
止用タイヤカバーに覆われている部分の材料によって消
炎直径を決め、その消炎直径より小さい径の小孔を設け
ることにより、空気は通過できるが、火炎は通過しない
ものとなる。
【0016】
【実施例】図1(a)(b)は本発明の第1実施例に係
る延焼防止用タイヤカバーを組み込んだ磁気浮上式鉄道
車両の補助タイヤを示す図である。なお、この図におい
て、図4にて示した部分と同一機能部分には同一符号を
付し、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0017】この実施例に係る延焼防止用タイヤカバー
が従来の延焼防止用タイヤカバーと異なる主な点は、補
助タイヤ内部のブレーキ機構で発生する摩擦熱によって
熱せられた空気を排出する排気構造にある。
【0018】すなわち、延焼防止用タイヤカバー本体1
0の側壁および外周壁には消炎直径以下の小孔11が多
数設けられている。これらの小孔11の直径は1.6m
mに設定してある。
【0019】このように構成された本実施例において
は、ブレーキ機構において発生した摩擦熱によって熱せ
られた高温空気は小孔11を通して図中矢印Yにしめす
ように延焼防止用タイヤカバー本体10の外部に排出さ
れる。側壁に設けてある小孔11からは、排出された高
温空気と同体積の常温空気が導入され、補助タイヤ3を
冷却する。
【0020】このように、本実施例の延焼防止用タイヤ
カバーを用いると、補助タイヤ3の自然冷却がスムーズ
になる。このため適正なブレーキ性能を維持することが
でき、しかも火災の発生を未然に防ぐことができる。ま
た、万が一、火災が発生しても延焼防止用タイヤカバー
本体10に設けられた小孔11を火炎が通過できないの
で、台車や車両本体に延焼することがなく、乗員・乗客
の安全を確保することができる。また、消火後の修理に
際して部品の交換を最小限に抑えることができる。
【0021】図2(a)(b)および図3は本発明の第
2実施例に係る延焼防止用タイヤカバーを組み込んだ磁
気浮上式鉄道車両の補助タイヤを示す図である。なお、
この図において、図1にて示した部分と同一機能部分に
は同一符号を付し、重複する部分の詳しい説明は省略す
る。
【0022】この実施例に係る延焼防止用タイヤカバー
本体20は、カバー部材5a,5b上部に切欠部が設け
られ、この切欠部を覆うようにハニカム構造の金属製の
フレームアレスタ21が固定されている。
【0023】このように構成された本実施例では、延焼
防止用タイヤカバー本体20内の熱容量が第1の実施例
の場合に比べて大きくなるので、摩擦熱による温度上昇
が緩和でき、より強力な火災に対しても使用できる。こ
の点以外は第1実施例と同様の作用効果が得られる。
【0024】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。すなわち、上述した実施例は本発明
を急制動用の補助タイヤを有する磁気浮上式鉄道車両に
適用したものであるが、自動車・航空機等の走行用のタ
イヤを有する車両にも広く適用することができ、泥除
け、タイヤバースト時のタイヤの飛散防止の役目を持た
せることができる。また、小孔11の直径を1.6mm
とした場合を例示したが、タイヤハウス内の可燃物の種
類を考慮して、燃焼ガスの火炎の消炎直径を決定し、こ
の消炎直径以下の小孔を延焼防止用タイヤカバーに設け
ればよい。このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形実施可能であるのは勿論である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、タイヤカバー本体に消
炎直径以下の小孔が設けられているので、補助タイヤの
自然冷却がスムーズになり、適正なブレーキ性能を維持
することができ、しかも火災の発生を未然に防ぐことが
できる。また、万が一、火災が発生しても延焼防止用タ
イヤカバーに設けられた小孔を火炎が通過できないの
で、台車や車両本体に延焼することがなく、乗員・乗客
の安全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る延焼防止用タイヤカ
バーの構成を示す側面図および正面図。
【図2】本発明の第2実施例に係る延焼防止用タイヤカ
バーの構成を示す側面図および正面図。
【図3】同第2実施例に係る延焼防止用タイヤカバーの
構成を示す上面図。
【図4】従来の延焼防止用タイヤカバーの構成を示す側
面図および正面図。
【符号の説明】
1…支持装置、 3…補助タイヤ、
4,10,20…延焼防止用タイヤカバー本体、5a,
5b…カバー部材、 8…軌道、11…小孔、
12…フレームアレスタ。
フロントページの続き (72)発明者 越智 勝利 愛知県名古屋市港区大江町10番地 三菱重 工業株式会社名古屋航空宇宙システム製作 所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられたタイヤの周囲に配置さ
    れた延焼防止用タイヤカバー本体と、このタイヤカバー
    本体の周壁に設けられた消炎直径以下の複数の小孔とを
    備えてなることを特徴とする延焼防止用タイヤカバー。
  2. 【請求項2】 消炎直径以下の複数の小孔は、タイヤカ
    バー本体の上方部位に廃熱通気孔として配設されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の延焼防止用タイヤカ
    バー。
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