JPH06241907A - 炉内物体の放射測温法および放射測温装置 - Google Patents

炉内物体の放射測温法および放射測温装置

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JPH06241907A
JPH06241907A JP5053066A JP5306693A JPH06241907A JP H06241907 A JPH06241907 A JP H06241907A JP 5053066 A JP5053066 A JP 5053066A JP 5306693 A JP5306693 A JP 5306693A JP H06241907 A JPH06241907 A JP H06241907A
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JP
Japan
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measured
temperature
radiation
matter
furnace
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Application number
JP5053066A
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English (en)
Inventor
Masanao Sasaki
正直 佐々木
Jiro Ono
二郎 大野
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Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遮蔽板等の補助手段を用いずに迷光雑音の影
響を除去した高精度の測温操作ができる炉内物体の放射
測温法および放射測温装置を提供する。 【構成】 被測定物体からの熱放射を、黒体温度に対す
る検出信号の特性関数がほぼ等しくなるような2つの異
なる波長で検出し、これをもとに前記2つの検出信号を
被測定物体が発した信号成分と迷光雑音成分との和で表
した2つの式を解くことにより被測定物体の温度を求め
る。装置は、被測定物体からの熱放射を異なる波長で分
離検知する検出機構の放射温度計3と、検出信号から前
記の演算をおこなう演算装置14とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炉内で加熱処理されて
いる被測定物体の温度を迷光雑音の影響なしに高精度で
測温することができる炉内物体の放射測温法および放射
測温装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射温度計は、被測定物体の表面温度を
非接触状態で測定することができるため各種加熱炉にお
いて処理される加熱物体の温度を炉外から計測する測温
手段として汎用されている。ところが、この放射測温法
においては炉壁等の周囲環境から生じる未知の放射光が
被測定物体の表面で反射し、迷光雑音成分として測温精
度を乱す現象が発生する。
【0003】このような測定誤差要因となる迷光雑音の
影響を除去する手段としては、遮蔽板を用いて未知の迷
光雑音成分を除去すると共に遮蔽板から生じる既知の迷
光雑音成分を補正することを主要構成とする放射測温法
や装置が提案されている(例えば特開昭56−163428号公
報、特開昭62−282231号公報、特開平2−138836号公
報、特開平2−296121号公報等)。しかしながら、この
方法や装置による場合には遮蔽板という異物を設置する
ために炉内の状況が乱れ、特に熱風炉のような方式の炉
に適用することはできなくなる。そのうえ、遮蔽板から
発生する迷光雑音の寄与率が変動した際には新たな測定
誤差を与える難点もあった。
【0004】特開平3−287025号公報には、この
ような問題の解消を図るために、被測定物体からの熱放
射のうち波長、偏光、測定角度のいずれかが互いに異な
る3種類の分光放射輝度信号を検出し、これら信号を被
測定物体が発した放射輝度信号成分と迷光雑音成分との
和で表した3つの式と該放射輝度信号に対応する3つの
放射率間の関係を表す独立な2つの式を解くことにより
被測定物体温度、3つの分光放射率、および周囲代表温
度を求める測温方法とその装置が提案されている。この
補正演算方式によれば遮蔽板を用いることなしに迷光雑
音の影響を除去することが可能となるが、装置的には3
台の放射温度計が必要となり、操作機構も複雑となる問
題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、被測定物体
からの熱放射を異なる2つの波長として分割検知する検
出手段と各検出信号に対応する演算手段を組み合わせる
ことにより従来技術の問題点を解消したもので、その目
的は、遮蔽板等の補助手段を用いずに迷光雑音成分の影
響を除去した精度のよい測温操作をおこなうことができ
る炉内物体の放射測温法および放射測温装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による炉内物体の放射測温法は、被測定物体
からの熱放射を、黒体温度に対する検出信号の特性関数
がほぼ等しくなるような2つの異なる波長で検出し、こ
れをもとに前記2つの検出信号を被測定物体が発した信
号成分と炉内周辺からの迷光雑音成分との和で表した2
つの式を解くことにより、迷光雑音の影響を除去した被
測定物体の温度を求めることを構成上の特徴とする。
【0007】また、本発明に係る炉内物体の放射測温装
置は、被測定物体からの熱放射を2つの異なる波長で分
離検知する検出機構の放射温度計と、前記放射温度計の
各検出信号から上記の放射測温法により被測定物体の温
度を求めるための演算装置とからなることを特徴とする
ものである。
【0008】
【作用】本発明による演算機構は、次のように説明する
ことができる。図2に示すように、加熱炉1の内部にあ
る被測定物体2の表面温度を炉外に設置した放射温度計
3により測定しようとすると、被測定物体の表面からは
2種類の矢印で示す被測定物体自身の放射光と炉壁の反
射光とが共に放射温度計3に入射する。この2つの波長
域λ1 、λ2 でエネルギーを検出すると、各波長域での
センサー出力m1 、m2 は近似的に次式(1) および(2)
で表わされる。
【0009】 m1 =ε1 ・f1(Ts)+(1−ε1)f1(Tw) …(1) m2 =ε2 ・f2(Ts)+(1−ε2)f2(Tw) …(2) 但し、 (1)および(2) 式において、ε1 は波長域λ1
おける放射率、ε2 は波長域λ2 における放射率、Ts
はひ測定物体の温度、Tw は炉壁温度、f1(Ts)は温度
Ts の黒体を測定したときの波長域λ1 におけるセンサ
ー出力、f1(Tw)は温度Tw の黒体を測定したときの波
長域λ1 におけるセンサー出力、f2(Ts)は温度Ts の
黒体を測定したときの波長域λ2 におけるセンサー出
力、f2(Tw)は温度Tw の黒体を測定したときの波長域
λ2 におけるセンサー出力である。
【0010】上記 (1)および (2)式において、右辺第1
項は被測定物体自身からの放射光、第2項は炉壁からの
反射光を示すが、ここで温度範囲が限定されていれば検
出波長の選択を工夫することにより次式(3) の関係が得
られる。 f1(T) =f2(T) =f(T) …(3)
【0011】したがって、 (1)および(2) 式は (3)式の
関係を用いて次式(4) および(5) に変換することができ
る。 m1 =ε1 ・f (Ts)+(1−ε1)f (Tw) …(4) m2 =ε2 ・f(Ts)+(1−ε2)f (Tw) …(5)
【0012】(4)式を(1−ε1)で、また (5)式を(1−
ε2)で両辺を除すと、それぞれ次式(6) および(7) のよ
うになる。
【0013】(6)式から (7)式を引いてまとめると、次
式(8) の関係が得られる。
【0014】したがって、ε1 とε2 が一定で既知であ
れば、測定値m1 とm2 から上記 (8)式の右辺は計算値
obs として求めることができる。この場合、f(T)
は黒体炉検定から求めた校正曲線となるので、次式(9)
により被測定物体の真温度が求められる。 Ts =f(-f)(mobs ) …(9)
【0015】上記の演算方式は、各波長における出力特
性関数を一致させているため演算が簡単であるうえ、出
力特性関数を一致させるように検出波長を選択すること
で必然的に各検出波長が近づく。このため、迷光雑音の
寄与率の変化に波長依存性があってもその影響は受け難
くなり、かかる作用により炉内で加熱されている被測定
物体の温度を迷光雑音の影響を除去した正確な温度とし
て円滑に放射測温することが可能となる。
【0016】また、本発明に係る放射測温装置によれ
ば、遮蔽板や迷光雑音源温度の測定器などの補助手段が
不要であり、1台の放射温度計を用いて測定操作をおこ
なうことができる。したがって、装置構造が簡単となる
うえ、炉の型式、方式等による適用範囲の制約を受ける
こともなくなる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0018】図1は本発明による放射測温装置の測定系
を示した説明図である。放射温度計3の内部には集光レ
ンズ4、5の間にチョッパー6が設置されており、被測
定物体から入射した放射光は半透鏡7により2光束に分
割されたのち、各前面に置かれた干渉フィルター8、9
により異なる波長光として検出素子10、11に入射さ
れる。12は接眼レンズである。各検出素子10、11
により検知された異なる波長の放射光はプリアンプ13
で検出信号に変換され、演算装置14に送られて上述し
た演算機構によっ迷光雑音の影響が除去された被測定物
体の温度に補正され、最終的に出力装置15に表示記録
される。
【0019】上記の放射測温装置を用い、検出波長域と
してλ1:3.35〜3.45μm 、λ2:3.2〜3.6
μm の2つの領域を選択して加熱炉内で加熱処理されて
いる4種類の樹脂被覆金属材の温度測定をおこなった。
加熱条件は、被測定物体の温度を200〜300℃、炉
壁温度が300〜400℃の範囲に設定した。得られた
各温度における放射率(ε12)および測温誤差を表1
および表2に示した。なお、測温誤差は放射率ε1
0.65、ε2 =0.56の一定条件における温度差と
して示した。
【0020】表1および表2の結果から、炉壁温度の影
響による測温誤差は5℃以内であり、迷光雑音成分の影
響は少ない。なお、絶対値として生じている誤差は放射
率の影響によるものであって、炉壁温度とは無関係であ
る。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】また、前記の波長域を選択した場合の20
0〜400℃の温度領域における出力差を表3に示し
た。特性関数のズレは±0.3%以下であり、検出波長
の工夫により極めてよく一致されていることが判明し
た。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば補助手段
を用いずに迷光雑音成分の影響を除去して常に正確な温
度計測が可能な炉内物体の放射測温法と、この放射測温
法に有効な簡易構造の放射測温装置を提供することがで
きる。したがって、各種炉操業の温度管理に適用して極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放射測温装置の測定系を示した説
明図である。
【図2】炉内物体を放射測温する際の入射状況を示した
説明図である。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 被測定物体 3 放射温度計 4 集光レンズ 5 集光レンズ 6 チョッパー 7 半透鏡 8 干渉フィルター 9 干渉フィルター 10 検出素子 11 検出素子 12 接眼レンズ 13 プリアンプ 14 演算装置 15 出力装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物体からの熱放射を、黒体温度に
    対する検出信号の特性関数がほぼ等しくなるような2つ
    の異なる波長で検出し、これをもとに前記2つの検出信
    号を被測定物体が発した信号成分と炉内周辺からの迷光
    雑音成分との和で表した2つの式を解くことにより、迷
    光雑音の影響を除去した被測定物体の温度を求めること
    を特徴とする炉内温度の放射測温法。
  2. 【請求項2】 被測定物体からの熱放射を2つの異なる
    波長で分離検知する検出機構の放射温度計と、前記放射
    温度計の各検出信号から請求項1記載の方法により被測
    定物体の温度を求めるための演算装置とからなる炉内物
    体の放射測温装置。
JP5053066A 1993-02-18 1993-02-18 炉内物体の放射測温法および放射測温装置 Pending JPH06241907A (ja)

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