JPH06241074A - ディーゼルエンジンのバルブタイミング調整装置 - Google Patents
ディーゼルエンジンのバルブタイミング調整装置Info
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- JPH06241074A JPH06241074A JP3146656A JP14665691A JPH06241074A JP H06241074 A JPH06241074 A JP H06241074A JP 3146656 A JP3146656 A JP 3146656A JP 14665691 A JP14665691 A JP 14665691A JP H06241074 A JPH06241074 A JP H06241074A
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- Japan
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- cam
- tappet
- cam shaft
- valve
- control
- Prior art date
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- Pending
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L13/00—Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations
- F01L13/08—Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for decompression, e.g. during starting; for changing compression ratio
- F01L13/085—Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for decompression, e.g. during starting; for changing compression ratio the valve-gear having an auxiliary cam protruding from the main cam profile
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な始動性と通常運転中におけるスモーク
の発生の抑制とを簡単な手段で両立させるためのディー
ゼルエンジンのバルブタイミング調整装置を提供する。 【構成】 エンジンの回転に伴い発生する遠心力により
動作し、吸気弁の閉塞時期をエンジン始動時より通常運
転時に遅くなるように制御するバルブ制御機構を備えた
ものである。 これにより、始動時等の低速回転時に
は、遠心力作動により、吸気弁がピストンの下死点より
早く閉ることから有効圧縮比が高まって圧縮圧力が高め
られるので始動性が良好となる。 一方、通常運転中
は、同様に遠心力作動により吸気弁のピストンの下死点
より遅れて閉るから、圧縮行程直前まで、スワールポー
トからスワールの高い吸気が流入する。 従って、空気
利用率が高まり、スモークの発生が抑えられる。
の発生の抑制とを簡単な手段で両立させるためのディー
ゼルエンジンのバルブタイミング調整装置を提供する。 【構成】 エンジンの回転に伴い発生する遠心力により
動作し、吸気弁の閉塞時期をエンジン始動時より通常運
転時に遅くなるように制御するバルブ制御機構を備えた
ものである。 これにより、始動時等の低速回転時に
は、遠心力作動により、吸気弁がピストンの下死点より
早く閉ることから有効圧縮比が高まって圧縮圧力が高め
られるので始動性が良好となる。 一方、通常運転中
は、同様に遠心力作動により吸気弁のピストンの下死点
より遅れて閉るから、圧縮行程直前まで、スワールポー
トからスワールの高い吸気が流入する。 従って、空気
利用率が高まり、スモークの発生が抑えられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼルエンジンの
バルブタイミング調整装置に関し、燃焼室の吸・排気弁
の開閉時期を自動的に変換させるディーゼルエンジンの
バルブタイミング調整装置に係るものである。
バルブタイミング調整装置に関し、燃焼室の吸・排気弁
の開閉時期を自動的に変換させるディーゼルエンジンの
バルブタイミング調整装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置に、特公昭58−3
8605号公報に記載されたものがある。このものは、
プッシュロッドとタペットとの間にタペットにて駆動さ
れる駆動シリンダを設け、該駆動シリンダで発生する油
圧により吸・排気弁を開放させ、かつ、開弁時期をカム
リフトの上昇行程で設定し、閉弁時期をカムリフトの下
降行程で設定し、上記駆動シリンダ部にバルブタイミン
グの調整機構を設けたものである。
8605号公報に記載されたものがある。このものは、
プッシュロッドとタペットとの間にタペットにて駆動さ
れる駆動シリンダを設け、該駆動シリンダで発生する油
圧により吸・排気弁を開放させ、かつ、開弁時期をカム
リフトの上昇行程で設定し、閉弁時期をカムリフトの下
降行程で設定し、上記駆動シリンダ部にバルブタイミン
グの調整機構を設けたものである。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、上記装置
では、通常運転中におけるスモークの発生を簡単な手段
で確実に抑制する配慮がなく、油圧を採用することによ
る構造の複雑化は逸れなかった。
では、通常運転中におけるスモークの発生を簡単な手段
で確実に抑制する配慮がなく、油圧を採用することによ
る構造の複雑化は逸れなかった。
【0004】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るために創案されたもので、構造簡単にして、スモーク
の発生を抑制できるディーゼルエンジンのバルブタイミ
ング調整装置を提供することを目的とする。
るために創案されたもので、構造簡単にして、スモーク
の発生を抑制できるディーゼルエンジンのバルブタイミ
ング調整装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、燃焼室の吸・排気弁の開閉時期を自動的に
変換させるディーゼルエンジンのバルブタイミング調整
装置において、エンジンの回転に伴い発生する遠心力に
より動作し吸気弁の閉塞時期をエンジン始動時より、通
常運転時に遅くなるように制御するバルブ制御機構を備
えたことを特徴とするものである。
に本発明は、燃焼室の吸・排気弁の開閉時期を自動的に
変換させるディーゼルエンジンのバルブタイミング調整
装置において、エンジンの回転に伴い発生する遠心力に
より動作し吸気弁の閉塞時期をエンジン始動時より、通
常運転時に遅くなるように制御するバルブ制御機構を備
えたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】上記構成において、始動時等の低速回転時に
は、遠心力作動により、吸気弁がピストンの下死点より
早く閉じることから有効圧縮比が高まって圧縮圧が高め
られるので始動性が良好となる。
は、遠心力作動により、吸気弁がピストンの下死点より
早く閉じることから有効圧縮比が高まって圧縮圧が高め
られるので始動性が良好となる。
【0007】一方、通常運転中は、同様に遠心力作動に
より、吸気弁がピストンの下死点より遅れて閉るから圧
縮行程直前まで、スワールポート(吸気弁口)からスワ
ールの高い吸気が流入する。これによって、空気利用率
が高まり、スモークの発生が抑えられる。
より、吸気弁がピストンの下死点より遅れて閉るから圧
縮行程直前まで、スワールポート(吸気弁口)からスワ
ールの高い吸気が流入する。これによって、空気利用率
が高まり、スモークの発生が抑えられる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら詳細に説明する。
ら詳細に説明する。
【0009】図1は本発明装置の一部切断正面図であ
り、図中、1はカム軸、2はカム、3はカム歯車、4は
タペット、5はウェイト部材、6はタペット押上げレバ
ー、7はばねである。
り、図中、1はカム軸、2はカム、3はカム歯車、4は
タペット、5はウェイト部材、6はタペット押上げレバ
ー、7はばねである。
【0010】カム軸1はカム2及びカム歯車3と一体と
なっており、該カム歯車3がクランク軸8に一体の歯車
9と噛合っていてクランク軸8の回転が該歯車9、カム
歯車3を介しカム2に伝えられ、該カム2に当接するタ
ペット4を上下動させ該タペット4に連繁する吸気弁1
0を開閉させるようになっている。
なっており、該カム歯車3がクランク軸8に一体の歯車
9と噛合っていてクランク軸8の回転が該歯車9、カム
歯車3を介しカム2に伝えられ、該カム2に当接するタ
ペット4を上下動させ該タペット4に連繁する吸気弁1
0を開閉させるようになっている。
【0011】ウェイト部材5は、図2に示すように、前
記歯車3の側面偏心位置に基端側が軸ピン11で揺動自
在に取付けられたウェイト主体12と、該ウェイト主体
12の基端側から前記歯車3の側面に沿って中心に並列
に延びる第1係合片13及び第2係合片14とからな
る。
記歯車3の側面偏心位置に基端側が軸ピン11で揺動自
在に取付けられたウェイト主体12と、該ウェイト主体
12の基端側から前記歯車3の側面に沿って中心に並列
に延びる第1係合片13及び第2係合片14とからな
る。
【0012】前記ウェイト主体12の中間部と前記歯車
3の側面中心寄りの位置とにコイルばね7が張設されて
おり、前記第1係合片13及び第2係合片14はタペッ
ト押上げレバー6と係合可能となって制御本体をなす。
3の側面中心寄りの位置とにコイルばね7が張設されて
おり、前記第1係合片13及び第2係合片14はタペッ
ト押上げレバー6と係合可能となって制御本体をなす。
【0013】該タペット押上げレバー6は、同図2に示
すように、前記タペット4の下面当接域4aに出入可能
となる制御爪15が先端に設けられたレバー部分16
と、前記第1係合片13及び第2係合片14に係合可能
な係止爪17が先端に設けられたレバー部分18とでベ
ルクランク状に形成され、前記カム2と歯車3との間の
カム軸1の周面上に該カム軸1に直交する軸ピン19で
揺動自在に取付けられている。前記係止爪17が位置す
る第1係合片13と第2係合片14との間隔は前記係止
爪17の巾より大きく設定され、始動時等の低速回転時
には前記コイルばね7の付勢により前記係止爪17は第
1係合片13と衝合して前記制御爪15をタペット下面
当接域4aに浸入させ、所定回転数(1000rpm)
を超える高速回転時には、前記ウェイト部材5の遠心力
の作用で前記係止爪17は第2係合片14と衝合して前
記制御爪15をタペット下面当接域4aから脱出させる
ようになっている。
すように、前記タペット4の下面当接域4aに出入可能
となる制御爪15が先端に設けられたレバー部分16
と、前記第1係合片13及び第2係合片14に係合可能
な係止爪17が先端に設けられたレバー部分18とでベ
ルクランク状に形成され、前記カム2と歯車3との間の
カム軸1の周面上に該カム軸1に直交する軸ピン19で
揺動自在に取付けられている。前記係止爪17が位置す
る第1係合片13と第2係合片14との間隔は前記係止
爪17の巾より大きく設定され、始動時等の低速回転時
には前記コイルばね7の付勢により前記係止爪17は第
1係合片13と衝合して前記制御爪15をタペット下面
当接域4aに浸入させ、所定回転数(1000rpm)
を超える高速回転時には、前記ウェイト部材5の遠心力
の作用で前記係止爪17は第2係合片14と衝合して前
記制御爪15をタペット下面当接域4aから脱出させる
ようになっている。
【0014】前記タペット押上げレバー6の軸ピン19
にはねじりコイルばね20が巻設されて該押上げレバー
6を反時計廻りに回転させるように付勢している。しか
し、前記ねじりコイルばね20の付勢力は、始動時等の
低速回転時(300〜400rpm)には前記第1係合
片13と前記係止爪17とが係合することで規制され、
1000回転直前まで回転数が上昇する間には前記規制
が解除され、1000回転になると前記押上げレバー6
自身の有する遠心力の作用で前記ねじりコイルばね20
の付勢力が規制されるように設定されている。そしてこ
の1000回転付近の速度では、その遠心力によって前
記制御爪15がタペット下面当接域4aに浸入でき、さ
らに10000回転を大きく超えて回転数が上昇すると
きには、前記第2係合片14が前記係止爪17に衝合し
て前記押上げレバー6を反時計廻りに回転させ、その制
御爪15をタペット下面当接域4aから脱出させるよう
に設定されている。
にはねじりコイルばね20が巻設されて該押上げレバー
6を反時計廻りに回転させるように付勢している。しか
し、前記ねじりコイルばね20の付勢力は、始動時等の
低速回転時(300〜400rpm)には前記第1係合
片13と前記係止爪17とが係合することで規制され、
1000回転直前まで回転数が上昇する間には前記規制
が解除され、1000回転になると前記押上げレバー6
自身の有する遠心力の作用で前記ねじりコイルばね20
の付勢力が規制されるように設定されている。そしてこ
の1000回転付近の速度では、その遠心力によって前
記制御爪15がタペット下面当接域4aに浸入でき、さ
らに10000回転を大きく超えて回転数が上昇すると
きには、前記第2係合片14が前記係止爪17に衝合し
て前記押上げレバー6を反時計廻りに回転させ、その制
御爪15をタペット下面当接域4aから脱出させるよう
に設定されている。
【0015】このような速度変換に対応する前記押上げ
レバー6の制御爪15の作動は、タペット4に連繁され
る前記吸気弁10の開閉時期を調するようになってい
る。
レバー6の制御爪15の作動は、タペット4に連繁され
る前記吸気弁10の開閉時期を調するようになってい
る。
【0016】即ち、吸気弁10の閉塞時期は、図6の実
線Aに示すように、回転数300〜400rpmの始動
時には、下死点後(ABCD)0°〜10°のクランク
角度の範囲で、同図6の点線Bに示すように、回転数1
000rpm付近の通常運転時には、下死点後(ABC
D)30゜〜40゜のクランク角度の範囲で、夫々行わ
れるよう設定されている。
線Aに示すように、回転数300〜400rpmの始動
時には、下死点後(ABCD)0°〜10°のクランク
角度の範囲で、同図6の点線Bに示すように、回転数1
000rpm付近の通常運転時には、下死点後(ABC
D)30゜〜40゜のクランク角度の範囲で、夫々行わ
れるよう設定されている。
【0017】換言すれば、吸気弁10の閉塞時期を、始
動時(回転数3000〜400rpm)には、圧縮行程
の始まる直前に設定し、かつ該吸気弁10の通常運転中
の所定回転時(1000rpm)には、圧縮行程の始っ
た後に設定するものである。
動時(回転数3000〜400rpm)には、圧縮行程
の始まる直前に設定し、かつ該吸気弁10の通常運転中
の所定回転時(1000rpm)には、圧縮行程の始っ
た後に設定するものである。
【0018】このように、吸気弁10の閉塞時期(クラ
ンク角度範囲)を違えるのは、始動時には有効圧縮比を
高水準に維持して始動性を良好にし、一方、通常運転中
には、空気利用率を高めてスモークの発生を押さえるべ
く圧縮圧力よりも強いスワール(掃気効果)を重視した
ためである。したがって、このような二つの要請を同時
に実現するために組込まれる本実施例のバルブタイミン
グ調整装置の主体は、低速回転(300〜400rp
m)時のピストンによる圧縮圧を高める機能と、その回
転数を超えた一定の回転(1000rpm)時でのスス
を掃気する機能を備えた制御手段である。即ち、そのの
制御手段は、具体的には、タペット押上げレバー6を低
速回転(300〜400rpm)時にその制御爪15が
タペット下面当接域4aに浸入するように作動させ、か
つ、前記一定の回転(1000rpm)時にも前記制御
爪15が遠心力の作用で前記タペット下面当接域4a内
に浸入するよう作動させ、それ以外の回転(400〜1
000rpm,1000〜4000rpm)時には前記
制御爪15がウェイト部材5の遠心又は前記ねじりコイ
ルばね20の付勢で前記当接域4a外に脱出するよう設
定されている。
ンク角度範囲)を違えるのは、始動時には有効圧縮比を
高水準に維持して始動性を良好にし、一方、通常運転中
には、空気利用率を高めてスモークの発生を押さえるべ
く圧縮圧力よりも強いスワール(掃気効果)を重視した
ためである。したがって、このような二つの要請を同時
に実現するために組込まれる本実施例のバルブタイミン
グ調整装置の主体は、低速回転(300〜400rp
m)時のピストンによる圧縮圧を高める機能と、その回
転数を超えた一定の回転(1000rpm)時でのスス
を掃気する機能を備えた制御手段である。即ち、そのの
制御手段は、具体的には、タペット押上げレバー6を低
速回転(300〜400rpm)時にその制御爪15が
タペット下面当接域4aに浸入するように作動させ、か
つ、前記一定の回転(1000rpm)時にも前記制御
爪15が遠心力の作用で前記タペット下面当接域4a内
に浸入するよう作動させ、それ以外の回転(400〜1
000rpm,1000〜4000rpm)時には前記
制御爪15がウェイト部材5の遠心又は前記ねじりコイ
ルばね20の付勢で前記当接域4a外に脱出するよう設
定されている。
【0019】図5は、制御爪15がタペット下面当接域
4a内に浸入したときのカムベース周面2aから外側に
突出した状態を示すもので、その突出長1mmによりタ
ペット4をリフトさせると、図6に示す破線Bの如きバ
ルブタイミングのグラフが得られる。
4a内に浸入したときのカムベース周面2aから外側に
突出した状態を示すもので、その突出長1mmによりタ
ペット4をリフトさせると、図6に示す破線Bの如きバ
ルブタイミングのグラフが得られる。
【0020】次に、上述のように構成された実施例の作
用を説明する。
用を説明する。
【0021】例えば、始動開始時等のカム軸1の回転数
が低い低速回転時には、タペット押上げレバー6の係止
爪17がウェイト部材5の第1係合片13に係合してそ
れの制御爪15がタペット下面当接域4a内に浸入して
いる。この際、制御爪15は、図5に示すように、カム
ベース周面2aから外部に突出し、図6に示すように、
クランク角で0〜10度、吸気弁10の閉塞時期を早め
る。これにより、始動運転時には有効圧縮比が高く保持
され、始動性が良好となる。
が低い低速回転時には、タペット押上げレバー6の係止
爪17がウェイト部材5の第1係合片13に係合してそ
れの制御爪15がタペット下面当接域4a内に浸入して
いる。この際、制御爪15は、図5に示すように、カム
ベース周面2aから外部に突出し、図6に示すように、
クランク角で0〜10度、吸気弁10の閉塞時期を早め
る。これにより、始動運転時には有効圧縮比が高く保持
され、始動性が良好となる。
【0022】引き続き、カム軸1の回転数が上昇すると
これに伴いウェイト部材5に遠心力が作用し前記係止爪
17と第1係合片13の係合が脱れると、一旦、前記押
上げレバー6のねじりコイルばね20が利きその付勢力
により制御爪15はタペット下面当接域4a外に脱出
し、タペット4はカム2により通常のリフト動作を受け
るが、更に、前記カム軸1の回転数が上昇し所定の回転
数、例えば1000回転に達すると、押上げレバー6に
作用する遠心力が前記ねじりコイルバネ20の付勢力に
打ち勝って制御爪15はタペット下面当接域4a内に浸
入し、図5に示すように、カムベース周面2aから外部
に突出し、図6にに示すようにクランク角で30〜40
度、吸気弁10の閉塞時期を遅らせる。この際の回転運
転中は、燃焼室には圧縮圧力より強いスワールが生じ、
吸気弁10をスワールポートとしてスワールの高い吸気
が流入するようになり、これによって、空気利用率が高
まり不完全燃焼等によるスモークの発生が抑えられる。
更に、カム軸1の回転数が上昇するときには、ウェイト
部材5の遠心力による第2係合片14の時計廻りの回転
により、該第2係合片14が係止爪17に衝合して押上
げレバー6を反時計廻りに回動して制御爪15をタペッ
ト下面当接域4a以外に脱出させる。この際、タペット
4はカム2により通常のリフト動作を受けることにな
る。
これに伴いウェイト部材5に遠心力が作用し前記係止爪
17と第1係合片13の係合が脱れると、一旦、前記押
上げレバー6のねじりコイルばね20が利きその付勢力
により制御爪15はタペット下面当接域4a外に脱出
し、タペット4はカム2により通常のリフト動作を受け
るが、更に、前記カム軸1の回転数が上昇し所定の回転
数、例えば1000回転に達すると、押上げレバー6に
作用する遠心力が前記ねじりコイルバネ20の付勢力に
打ち勝って制御爪15はタペット下面当接域4a内に浸
入し、図5に示すように、カムベース周面2aから外部
に突出し、図6にに示すようにクランク角で30〜40
度、吸気弁10の閉塞時期を遅らせる。この際の回転運
転中は、燃焼室には圧縮圧力より強いスワールが生じ、
吸気弁10をスワールポートとしてスワールの高い吸気
が流入するようになり、これによって、空気利用率が高
まり不完全燃焼等によるスモークの発生が抑えられる。
更に、カム軸1の回転数が上昇するときには、ウェイト
部材5の遠心力による第2係合片14の時計廻りの回転
により、該第2係合片14が係止爪17に衝合して押上
げレバー6を反時計廻りに回動して制御爪15をタペッ
ト下面当接域4a以外に脱出させる。この際、タペット
4はカム2により通常のリフト動作を受けることにな
る。
【0023】図7は、図2に示したウェイト部材5の変
形実施例である。この変形実施例に係るウェイト部材5
では押上げレバー6の係止爪17に作用する部分が垂直
下面に複数の凹凸部が形成された垂直カム21となって
いる。
形実施例である。この変形実施例に係るウェイト部材5
では押上げレバー6の係止爪17に作用する部分が垂直
下面に複数の凹凸部が形成された垂直カム21となって
いる。
【0024】該垂直カム21の第1凹部22と前記係止
爪17とが衝合している時には押上げレバー6にはねじ
りコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタペッ
ト下面当接域4a内に浸入し低速回転時(300〜40
0rpm)に前記図2で説明したと同様の吸気弁10の
閉塞時期(バルブタイミング)に従った動作をとること
ができ、また、該垂直カム21の第2凹部23と前記係
止爪17とが衝合している時にも前記押上げレバー6に
ねじりコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタ
ペット下面当接域4a内に浸入し通常運転中の所定回転
時(1000rpm)に前述した図2の実施例と同様の
バルブタイミングに従った動作をとることができるよう
に設定されている。
爪17とが衝合している時には押上げレバー6にはねじ
りコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタペッ
ト下面当接域4a内に浸入し低速回転時(300〜40
0rpm)に前記図2で説明したと同様の吸気弁10の
閉塞時期(バルブタイミング)に従った動作をとること
ができ、また、該垂直カム21の第2凹部23と前記係
止爪17とが衝合している時にも前記押上げレバー6に
ねじりコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタ
ペット下面当接域4a内に浸入し通常運転中の所定回転
時(1000rpm)に前述した図2の実施例と同様の
バルブタイミングに従った動作をとることができるよう
に設定されている。
【0025】図8は、さらに、図2に示したウェイト部
材5の他の変形実施例である。この変形実施例に係るウ
ェイト部材5では押上げレバー6の係止爪17に作用す
る部材が水平端面に複数の凹凸部が形成された水平カム
24となっていて、その作動は前述した垂直カム21の
場合と同様である。
材5の他の変形実施例である。この変形実施例に係るウ
ェイト部材5では押上げレバー6の係止爪17に作用す
る部材が水平端面に複数の凹凸部が形成された水平カム
24となっていて、その作動は前述した垂直カム21の
場合と同様である。
【0026】なお、以上述べた実施例では全て、ウェイ
ト部材5の遠心力やねじりコイルばね20の付勢力を利
用して純粋なメカニズム(機械的機構)で押上げレバー
6を作動させるようにしたが、一部又は全部にエレクト
ロニック(電気的機構)や、ハイドロニック(流体的機
構)を組込むこともできる。
ト部材5の遠心力やねじりコイルばね20の付勢力を利
用して純粋なメカニズム(機械的機構)で押上げレバー
6を作動させるようにしたが、一部又は全部にエレクト
ロニック(電気的機構)や、ハイドロニック(流体的機
構)を組込むこともできる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、要するに本発明は、
燃焼室の吸・排気弁の開閉時期を自動的に変換させるデ
ィーゼルエンジンのバルブタイミング調整装置におい
て、エンジンの回転に伴い発生する遠心力により動作し
吸気弁の閉塞時期をエンジン始動時より、通常運転時に
遅くなるように制御するバルブ制御機構を備えたことを
特徴とするので、部品点数を著しく省略して構造を簡単
にできるに加えて、低速回転時の荷重の自動的な軽減
と、通常運転中のスモークの発生抑制との目的を同時に
達成出来、極めて実用性の高いディーゼルエンジンのバ
ルブタイミング調整装置が得られる。
燃焼室の吸・排気弁の開閉時期を自動的に変換させるデ
ィーゼルエンジンのバルブタイミング調整装置におい
て、エンジンの回転に伴い発生する遠心力により動作し
吸気弁の閉塞時期をエンジン始動時より、通常運転時に
遅くなるように制御するバルブ制御機構を備えたことを
特徴とするので、部品点数を著しく省略して構造を簡単
にできるに加えて、低速回転時の荷重の自動的な軽減
と、通常運転中のスモークの発生抑制との目的を同時に
達成出来、極めて実用性の高いディーゼルエンジンのバ
ルブタイミング調整装置が得られる。
【図1】図1は本発明に係るディーゼルエンジンのバル
ブタイミング調整装置の一部切断正面図である。
ブタイミング調整装置の一部切断正面図である。
【図2】図2は同上バルブタイミング調整装置の要部拡
大斜視図である。
大斜視図である。
【図3】図3は図1のIII−III線に沿う縦断側面図であ
る。
る。
【図4】図4は図1の状態からカム軸を90度回した状
態の正面図である。
態の正面図である。
【図5】図5は図4のV−V線に沿う縦断側面図であ
る。
る。
【図6】図6は本発明に係るバルブタイミング調整装置
のピストンと弁リフトとの作動特性を示すグラフであ
る。
のピストンと弁リフトとの作動特性を示すグラフであ
る。
【図7】図7は図2に示す要部の変形例の斜視図であ
る。
る。
【図8】図8は図2に示す要部の他の変形例の斜視図で
ある。
ある。
1 カム軸 2 カム 3 カム歯車 4 タペット 5 ウェイト部材 6 押上げレバー 7 ばね 10 吸気弁 13 第1係合片 14 第2係合片 15 制御爪 17 係止爪 20 ねじりコイルばね
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年8月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 該タペット押上げレバー6は、同図2に
示すように、前記タペット4の下面当接域4aに出入可
能となる制御爪15が先端に設けられたレバー部分16
と、前記第1係合片13及び第2係合片14に係合可能
な係止爪17が先端に設けられたレバー部分18とでベ
ルクランク状に形成され、前記カム2と歯車3との間の
カム軸1の周面上に該カム軸1に直交する軸ピン19で
揺動自在に取付けられている。前記係止爪17が位置す
る第1係合片13と第2係合片14との間隔は前記係止
爪17の巾と略同等に設定され、始動時等の低速回転時
には前記コイルばね7の付勢により前記係止爪17は第
1係合片13と衝合して前記制御爪15をタペット下面
当接域4a外に脱出させ、所定回転数(1000rp
m)を超える高速回転時には、前記ウェイト部材5の遠
心力の作用で前記係止爪17は第2係合片14と衝合し
て前記制御爪15をタペット下面当接域4a内に浸入さ
せるようになっている。
示すように、前記タペット4の下面当接域4aに出入可
能となる制御爪15が先端に設けられたレバー部分16
と、前記第1係合片13及び第2係合片14に係合可能
な係止爪17が先端に設けられたレバー部分18とでベ
ルクランク状に形成され、前記カム2と歯車3との間の
カム軸1の周面上に該カム軸1に直交する軸ピン19で
揺動自在に取付けられている。前記係止爪17が位置す
る第1係合片13と第2係合片14との間隔は前記係止
爪17の巾と略同等に設定され、始動時等の低速回転時
には前記コイルばね7の付勢により前記係止爪17は第
1係合片13と衝合して前記制御爪15をタペット下面
当接域4a外に脱出させ、所定回転数(1000rp
m)を超える高速回転時には、前記ウェイト部材5の遠
心力の作用で前記係止爪17は第2係合片14と衝合し
て前記制御爪15をタペット下面当接域4a内に浸入さ
せるようになっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 なお、前記第1係合片13と第2係合片
14との間隔を前記係止爪17の巾より大きく設定し前
記タペット押上げレバー6の軸ピン19には図示しない
ねじりコイルばねを巻設して該押上げレバー6を反時計
廻りに回転させるように付勢することもある。その場
合、前記ねじりコイルばねの付勢力は、始動時等の低速
回転時(300〜400rpm)には前記第1係合片1
3と前記係止爪17とが係合することで規制され、前記
制御爪15を、タペット下面当接域4a外に脱出させて
いる。1000回転直前まで回転数が上昇する間には前
記規制が解除され、前記ねじりコイルばねの付勢力によ
って前記制御爪15がタペット下面当接域4a内に浸入
でき、さらに1000回転を大きく超えて回転数が上昇
するときには、前記第2係合片14が前記係止爪17に
衝合して前記押上げレバー6を反時計廻りに回転させ、
その制御爪15をタペット下面当接域4a内に深く浸入
させるように設定されている。
14との間隔を前記係止爪17の巾より大きく設定し前
記タペット押上げレバー6の軸ピン19には図示しない
ねじりコイルばねを巻設して該押上げレバー6を反時計
廻りに回転させるように付勢することもある。その場
合、前記ねじりコイルばねの付勢力は、始動時等の低速
回転時(300〜400rpm)には前記第1係合片1
3と前記係止爪17とが係合することで規制され、前記
制御爪15を、タペット下面当接域4a外に脱出させて
いる。1000回転直前まで回転数が上昇する間には前
記規制が解除され、前記ねじりコイルばねの付勢力によ
って前記制御爪15がタペット下面当接域4a内に浸入
でき、さらに1000回転を大きく超えて回転数が上昇
するときには、前記第2係合片14が前記係止爪17に
衝合して前記押上げレバー6を反時計廻りに回転させ、
その制御爪15をタペット下面当接域4a内に深く浸入
させるように設定されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 このような速度変換に対応する前記押上
げレバー6の制御爪15の作動は、タペット4に連繁さ
れる前記吸気弁10の開閉時期を調整するようになって
いる。
げレバー6の制御爪15の作動は、タペット4に連繁さ
れる前記吸気弁10の開閉時期を調整するようになって
いる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】 即ち、吸気弁10の閉塞時期は、図6の
実線Aに示すように、回転数300〜400rpmの始
動時には、下死点後(ABDC)0°〜10°のクラン
ク角度の範囲で、同図6の点線Bに示すように、回転数
1000rpm以上の通常運転時には、下死点後(AB
DC)30゜〜40゜のクランク角度の範囲で、夫々行
われるよう設定されている。
実線Aに示すように、回転数300〜400rpmの始
動時には、下死点後(ABDC)0°〜10°のクラン
ク角度の範囲で、同図6の点線Bに示すように、回転数
1000rpm以上の通常運転時には、下死点後(AB
DC)30゜〜40゜のクランク角度の範囲で、夫々行
われるよう設定されている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 換言すれば、吸気弁10の閉塞時期を、
始動時(回転数300〜400rpm)には、圧縮行程
の始まった直後に設定し、かつ該吸気弁10の通常運転
中の所定回転時(1000rpm)には、圧縮行程の始
った後にさらに遅れて設定するものである。
始動時(回転数300〜400rpm)には、圧縮行程
の始まった直後に設定し、かつ該吸気弁10の通常運転
中の所定回転時(1000rpm)には、圧縮行程の始
った後にさらに遅れて設定するものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 このように、吸気弁10の閉塞時期(ク
ランク角度範囲)を違えるのは、始動時には有効圧縮比
を高水準に維持して始動性を良好にし、一方、通常運転
中には、空気利用率を高めてスモークの発生を押さえる
べく圧縮圧力よりも強いスワール(掃気効果)を重視し
たためである。したがって、このような二つの要請を同
時に実現するために組込まれる本実施例のバルブタイミ
ング調整装置の主体は、低速回転(300〜400rp
m)時のピストンによる圧縮圧を高める機能と、その回
転数を超えた一定の回転(1000rpm)時での吸気
スワールを高める機能を備えた制御手段である。即ち、
その制御手段は、具体的には、タペット押上げレバー6
を低速回転(300〜400rpm)時にその制御爪1
5がタペット下面当接域4a外に脱出するように作動さ
せ、かつ、1000rpm以上の回転時には前記制御爪
15がウェイト部材5の遠心又は前記ねじりコイルばね
の付勢で前記当接域4a内に浸入するよう設定されてい
る。
ランク角度範囲)を違えるのは、始動時には有効圧縮比
を高水準に維持して始動性を良好にし、一方、通常運転
中には、空気利用率を高めてスモークの発生を押さえる
べく圧縮圧力よりも強いスワール(掃気効果)を重視し
たためである。したがって、このような二つの要請を同
時に実現するために組込まれる本実施例のバルブタイミ
ング調整装置の主体は、低速回転(300〜400rp
m)時のピストンによる圧縮圧を高める機能と、その回
転数を超えた一定の回転(1000rpm)時での吸気
スワールを高める機能を備えた制御手段である。即ち、
その制御手段は、具体的には、タペット押上げレバー6
を低速回転(300〜400rpm)時にその制御爪1
5がタペット下面当接域4a外に脱出するように作動さ
せ、かつ、1000rpm以上の回転時には前記制御爪
15がウェイト部材5の遠心又は前記ねじりコイルばね
の付勢で前記当接域4a内に浸入するよう設定されてい
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】 例えば、始動開始時等のカム軸1の回転
数が低い低速回転時には、タペット押上げレバー6の係
止爪17がウェイト部材5の第1係合片13に係合して
それの制御爪15がタペット下面当接域4a外に脱出し
ている。この際、制御爪15は、図5に示すように、カ
ムベース周面2aから外部に突出し、図6に示すよう
に、クランク角で0〜10度、吸気弁10の閉塞時期を
早める。これにより、始動運転時には有効圧縮比が高く
保持され、始動性が良好となる。
数が低い低速回転時には、タペット押上げレバー6の係
止爪17がウェイト部材5の第1係合片13に係合して
それの制御爪15がタペット下面当接域4a外に脱出し
ている。この際、制御爪15は、図5に示すように、カ
ムベース周面2aから外部に突出し、図6に示すよう
に、クランク角で0〜10度、吸気弁10の閉塞時期を
早める。これにより、始動運転時には有効圧縮比が高く
保持され、始動性が良好となる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】 引き続き、カム軸1の回転数が上昇する
とこれに伴いウェイト部材5に遠心力が作用し前記係止
爪17と第1係合片13の係合が脱れると、一旦、前記
押上げレバー6のねじりコイルばねが利きその付勢力に
より制御爪15はタペット下面当接域4a内に浸入し、
タペット4はカム2により通常のリフト動作を受ける
が、更に、前記カム軸1の回転数が上昇し所定の回転
数、例えば1000回転に達すると、この際の回転運転
中は、燃焼室には圧縮圧力より強いスワールが生じ、吸
気弁10をスワールポートとしてスワールの高い吸気が
流入するようになり、これによって、空気利用率が高ま
り不完全燃焼等によるスモークの発生が抑えられる。更
に、カム軸1の回転数が上昇するときには、ウェイト部
材5の遠心力による第2係合片14の時計廻りの回転に
より、該第2係合片14が係止爪17に衝合して押上げ
レバー6を反時計廻りに回動して制御爪15をタペット
下面当接域4a内に浸入させる。この際、タペット4は
カム2により通常のリフト動作を受けることになる。
とこれに伴いウェイト部材5に遠心力が作用し前記係止
爪17と第1係合片13の係合が脱れると、一旦、前記
押上げレバー6のねじりコイルばねが利きその付勢力に
より制御爪15はタペット下面当接域4a内に浸入し、
タペット4はカム2により通常のリフト動作を受ける
が、更に、前記カム軸1の回転数が上昇し所定の回転
数、例えば1000回転に達すると、この際の回転運転
中は、燃焼室には圧縮圧力より強いスワールが生じ、吸
気弁10をスワールポートとしてスワールの高い吸気が
流入するようになり、これによって、空気利用率が高ま
り不完全燃焼等によるスモークの発生が抑えられる。更
に、カム軸1の回転数が上昇するときには、ウェイト部
材5の遠心力による第2係合片14の時計廻りの回転に
より、該第2係合片14が係止爪17に衝合して押上げ
レバー6を反時計廻りに回動して制御爪15をタペット
下面当接域4a内に浸入させる。この際、タペット4は
カム2により通常のリフト動作を受けることになる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【補正内容】
【0023】 図7は、図2に示したウェイト部材5の
変形実施例である。この変形実施例に係るウェイト部材
5では押上げレバー6の係止爪17に作用する部分が垂
直下面に複数の凹凸部が形成された垂直カム21となっ
ている。
変形実施例である。この変形実施例に係るウェイト部材
5では押上げレバー6の係止爪17に作用する部分が垂
直下面に複数の凹凸部が形成された垂直カム21となっ
ている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】削除
【補正内容】
【0024】該垂直カム21の第1凹部22と前記係止
爪17とが衝合している時には押上げレバー6にはねじ
りコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタペッ
ト下面当接域4a内に浸入し低速回転時(300〜40
0rpm)に前記図2で説明したと同様の吸気弁10の
閉塞時期(バルブタイミング)に従った動作をとること
ができ、また、該垂直カム21の第2凹部23と前記係
止爪17とが衝合している時にも前記押上げレバー6に
ねじりコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタ
ペット下面当接域4a内に浸入し通常運転中の所定回転
時(1000rpm)に前述した図2の実施例と同様の
バルブタイミングに従った動作をとることができるよう
に設定されている。
爪17とが衝合している時には押上げレバー6にはねじ
りコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタペッ
ト下面当接域4a内に浸入し低速回転時(300〜40
0rpm)に前記図2で説明したと同様の吸気弁10の
閉塞時期(バルブタイミング)に従った動作をとること
ができ、また、該垂直カム21の第2凹部23と前記係
止爪17とが衝合している時にも前記押上げレバー6に
ねじりコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタ
ペット下面当接域4a内に浸入し通常運転中の所定回転
時(1000rpm)に前述した図2の実施例と同様の
バルブタイミングに従った動作をとることができるよう
に設定されている。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】削除
【補正内容】
【0025】図8は、さらに、図2に示したウェイト部
材5の他の変形実施例である。この変形実施例に係るウ
ェイト部材5では押上げレバー6の係止爪17に作用す
る部材が水平端面に複数の凹凸部が形成された水平カム
24となっていて、その作動は前述した垂直カム21の
場合と同様である。
材5の他の変形実施例である。この変形実施例に係るウ
ェイト部材5では押上げレバー6の係止爪17に作用す
る部材が水平端面に複数の凹凸部が形成された水平カム
24となっていて、その作動は前述した垂直カム21の
場合と同様である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】削除
【補正内容】
【図7】図7は図2に示す要部の変形例の斜視図であ
る。
る。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】削除
【補正内容】
【図8】図8は図2に示す要部の他の変形例の斜視図で
ある。
ある。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】削除
【補正内容】 20 ねじりコイルばね
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】削除
【手続補正22】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】削除 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月18日
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】 図7は、図2に示したウェイト部材5の
変形実施例である。この変形実施例に係るウェイト部材
5では押上げレバー6の係止爪17に作用する部分が垂
直下面に複数の凹凸部が形成された垂直カム21となっ
ている。
変形実施例である。この変形実施例に係るウェイト部材
5では押上げレバー6の係止爪17に作用する部分が垂
直下面に複数の凹凸部が形成された垂直カム21となっ
ている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】該垂直カム21の第1凹部22と前記係止
爪17とが衝合している時には押上げレバー6にはねじ
りコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタペッ
ト下面当接域4a内に浸入し低速回転時(300〜40
0rpm)に前記図2で説明したと同様の吸気弁10の
閉塞時期(バルブタイミング)に従った動作をとること
ができ、また、該垂直カム21の第2凹部23と前記係
止爪17とが衝合している時にも前記押上げレバー6に
ねじりコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタ
ペット下面当接域4a内に浸入し通常運転中の所定回転
時(1000rpm)に前述した図2の実施例と同様の
バルブタイミングに従った動作をとることができるよう
に設定されている。
爪17とが衝合している時には押上げレバー6にはねじ
りコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタペッ
ト下面当接域4a内に浸入し低速回転時(300〜40
0rpm)に前記図2で説明したと同様の吸気弁10の
閉塞時期(バルブタイミング)に従った動作をとること
ができ、また、該垂直カム21の第2凹部23と前記係
止爪17とが衝合している時にも前記押上げレバー6に
ねじりコイルばね20の付勢力が利いて制御爪15がタ
ペット下面当接域4a内に浸入し通常運転中の所定回転
時(1000rpm)に前述した図2の実施例と同様の
バルブタイミングに従った動作をとることができるよう
に設定されている。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】図8は、さらに、図2に示したウェイト部
材5の他の変形実施例である。この変形実施例に係るウ
ェイト部材5では押上げレバー6の係止爪17に作用す
る部材が水平端面に複数の凹凸部が形成された水平カム
24となっていて、その作動は前述した垂直カム21の
場合と同様である。
材5の他の変形実施例である。この変形実施例に係るウ
ェイト部材5では押上げレバー6の係止爪17に作用す
る部材が水平端面に複数の凹凸部が形成された水平カム
24となっていて、その作動は前述した垂直カム21の
場合と同様である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】削除
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】削除
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 カム軸 2 カム 3 カム歯車 4 タペット 5 ウェイト部材 6 押上げレバー 7 ばね 10 吸気弁 13 第1係合片 14 第2係合片 15 制御爪 17 係止爪 20 ねじりコイルばね
Claims (2)
- 【請求項1】 燃焼室の吸・排気弁の開閉時期を自動的
に変換させるディーゼルエンジンのバルブタイミング調
整装置において、エンジンの回転に伴い発生する遠心力
により動作し吸気弁の閉塞時期をエンジン始動時より、
通常運転時に遅くなるように制御するバルブ制御機構を
備えたことを特徴とするディーゼルエンジンのバルブタ
イミング調整装置。 - 【請求項2】 カム軸の回転により、該カム軸に設けた
カムでタペットを往復動させて燃焼室の吸・排気弁の開
閉時期を自動的に変換させるディーゼルエンジンのバル
ブタイミング調整装置であって、前記カムに隣接してカ
ム軸に一体的に設けられた歯車の側面に軸支され、該カ
ム軸の回転により揺動自在となるウェイト部材と、該ウ
ェイト部材と前記歯車との間に張設されて該ウェイト部
材に生ずる遠心力により伸縮自在となるばねと、係止爪
を有するアーム部及び前記タペット面に当接可能となる
制御爪を有するアーム部とでベルクランク状に形成され
前記カムと歯車との間のカム軸の周面上に揺動自在に軸
支されたタペット押上げレバーと、前記ウェイト部材に
一体的に設けられ前記係止爪に衝合して前記制御爪がタ
ペット下面にカム軸の異なる複数の回転時に対応して当
接するタイミングを規制する制御本体とで構成されたこ
とを特徴とするディーゼルエンジンのバルブタイミング
調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3146656A JPH06241074A (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | ディーゼルエンジンのバルブタイミング調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3146656A JPH06241074A (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | ディーゼルエンジンのバルブタイミング調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06241074A true JPH06241074A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=15412660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3146656A Pending JPH06241074A (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | ディーゼルエンジンのバルブタイミング調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06241074A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19714275B4 (de) * | 1996-04-23 | 2004-03-04 | Soft 99 Corp. | Sprühmengen-Steuerdüse für Aerosol-Behälter |
-
1991
- 1991-05-22 JP JP3146656A patent/JPH06241074A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19714275B4 (de) * | 1996-04-23 | 2004-03-04 | Soft 99 Corp. | Sprühmengen-Steuerdüse für Aerosol-Behälter |
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