JPH06240156A - ジアントラキノニル顔料誘導体ならびにその応用 - Google Patents
ジアントラキノニル顔料誘導体ならびにその応用Info
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- JPH06240156A JPH06240156A JP5181643A JP18164393A JPH06240156A JP H06240156 A JPH06240156 A JP H06240156A JP 5181643 A JP5181643 A JP 5181643A JP 18164393 A JP18164393 A JP 18164393A JP H06240156 A JPH06240156 A JP H06240156A
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- Japan
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- pigment
- dianthraquinonyl
- parts
- pigment derivative
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 有機顔料に添加してその顔料適性、特に流動
性、非凝集性を向上する顔料誘導体を提供する。 【構成】 遊離酸の形で次式のジアントラキノニル顔料
誘導体。 [R1 (置換)は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水
素基、Xは−Y−NR2 R3 (Yはアルキレン基、R2
とR3 は(置換)脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水
素基、または隣接する窒素原子とともに更に窒素、酸
素、硫黄原子を含んでもよい複素環を形成する。)また
はアルキル基が窒素、酸素または硫黄原子の1個以上を
含む複素環の炭素原子に置換した複素環置換アルキル基
を表し、またはR1 は隣接する窒素原子および−YNR
2 R3 とともに複素環を形成し、mは0〜3の数(R1
が置換されない脂肪族炭化水素基の場合mは1〜3の
数)、nは1〜4の数、mとnの合計は1〜4であ
る。]
性、非凝集性を向上する顔料誘導体を提供する。 【構成】 遊離酸の形で次式のジアントラキノニル顔料
誘導体。 [R1 (置換)は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水
素基、Xは−Y−NR2 R3 (Yはアルキレン基、R2
とR3 は(置換)脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水
素基、または隣接する窒素原子とともに更に窒素、酸
素、硫黄原子を含んでもよい複素環を形成する。)また
はアルキル基が窒素、酸素または硫黄原子の1個以上を
含む複素環の炭素原子に置換した複素環置換アルキル基
を表し、またはR1 は隣接する窒素原子および−YNR
2 R3 とともに複素環を形成し、mは0〜3の数(R1
が置換されない脂肪族炭化水素基の場合mは1〜3の
数)、nは1〜4の数、mとnの合計は1〜4であ
る。]
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジアントラキノニル顔
料誘導体およびその応用に関する。
料誘導体およびその応用に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】塗料
または印刷インキ等の非水性分散系において、顔料はし
ばしば凝集し、沈降、粘度の増加、着色力の低下、他顔
料と混合した際の色分かれなど種々の問題を引き起こ
す。このような流動性、非凝集性の低下に伴う問題を解
決する目的でこれまでもフタロシアニン系、キナクリド
ン系顔料を中心に数多くの提案がなされている。例えば
特公昭41−2466号公報および特公昭50−401
9号公報に見られるように顔料のスルホン化物あるい
は、その金属塩を混和する方法、特公昭38−2713
号公報および特公昭39−16787号公報に見られる
ように置換アミノメチル誘導体を混和する方法、USP
2761868号明細書および特開昭55−10846
6号公報に見られるようにフタルイミドメチル誘導体を
混和する方法等が知られている。
または印刷インキ等の非水性分散系において、顔料はし
ばしば凝集し、沈降、粘度の増加、着色力の低下、他顔
料と混合した際の色分かれなど種々の問題を引き起こ
す。このような流動性、非凝集性の低下に伴う問題を解
決する目的でこれまでもフタロシアニン系、キナクリド
ン系顔料を中心に数多くの提案がなされている。例えば
特公昭41−2466号公報および特公昭50−401
9号公報に見られるように顔料のスルホン化物あるい
は、その金属塩を混和する方法、特公昭38−2713
号公報および特公昭39−16787号公報に見られる
ように置換アミノメチル誘導体を混和する方法、USP
2761868号明細書および特開昭55−10846
6号公報に見られるようにフタルイミドメチル誘導体を
混和する方法等が知られている。
【0003】しかしながら、これらの方法は非凝集性を
改善する傾向は認められるものの、白色顔料と混ぜたと
きの色分かれは依然として大きく、満足されるには至っ
ていない。
改善する傾向は認められるものの、白色顔料と混ぜたと
きの色分かれは依然として大きく、満足されるには至っ
ていない。
【0004】また特開平1−213366号公報および
特公平1−34268号公報には、それらの欠点を改良
する目的の顔料誘導体が開示されている。しかし、これ
らの顔料誘導体もなお十分に満足されるには至ってな
く、顔料の流動性、非凝集性の低下などにともなう種々
の問題を工業的有利に解決する方法の開発が強く望まれ
ている。
特公平1−34268号公報には、それらの欠点を改良
する目的の顔料誘導体が開示されている。しかし、これ
らの顔料誘導体もなお十分に満足されるには至ってな
く、顔料の流動性、非凝集性の低下などにともなう種々
の問題を工業的有利に解決する方法の開発が強く望まれ
ている。
【0005】本発明者らはこのような問題を解決する目
的で鋭意検討した結果、特定のジアントラキノニル顔料
誘導体を見出して本発明を完成した。
的で鋭意検討した結果、特定のジアントラキノニル顔料
誘導体を見出して本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は遊離酸の形で一
般式(I)
般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】[式中、R1 は炭素数1〜10の置換され
ていてもよい飽和または不飽和の脂肪 素数1〜10の直鎖または分枝のアルキレン基、R2 お
よびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜20の置換されて
いてもよい飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基または
芳香族炭化水素基を表すか、または、隣接する窒素原子
とともに、更に窒素、酸素、硫黄原子を含んでいてもよ
い複素環を形成する。)または炭素数1〜6のアルキル
基にして、そのアルキル基が窒素、酸素または硫黄原子
の少なくとも1個を含んでいる複素環の炭素原子に置換
してなる複素環置換アルキル基を表 てもよく、mは0〜3の数(ただしR1 が置換されてい
ない脂肪族炭化水素基の場合、mは1〜3の数)、nは
1〜4の数であり、mとnの合計は1〜4である。]で
示されるジアントラキノニル顔料誘導体およびその応用
である。
ていてもよい飽和または不飽和の脂肪 素数1〜10の直鎖または分枝のアルキレン基、R2 お
よびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜20の置換されて
いてもよい飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基または
芳香族炭化水素基を表すか、または、隣接する窒素原子
とともに、更に窒素、酸素、硫黄原子を含んでいてもよ
い複素環を形成する。)または炭素数1〜6のアルキル
基にして、そのアルキル基が窒素、酸素または硫黄原子
の少なくとも1個を含んでいる複素環の炭素原子に置換
してなる複素環置換アルキル基を表 てもよく、mは0〜3の数(ただしR1 が置換されてい
ない脂肪族炭化水素基の場合、mは1〜3の数)、nは
1〜4の数であり、mとnの合計は1〜4である。]で
示されるジアントラキノニル顔料誘導体およびその応用
である。
【0009】R1 で表される脂肪族炭化水素基としては
置換されていてもよいアルキル、アルケニルおよびアル
キニル基などが例示され、好ましくは炭素数1〜6の置
換されていてもよいアルキル基であり、また、芳香族炭
化水素基としては置換されていてもよいフェニルおよび
ナフチル基などが例示される。R1 で表される炭化水素
基の置換基としては炭素数1〜6のアルキルまたはヒド
ロキシアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、ヒ
ドロキシ基または炭素数1〜6のアルコキシ基で置換さ
れていてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基などを挙げ
ることができる。
置換されていてもよいアルキル、アルケニルおよびアル
キニル基などが例示され、好ましくは炭素数1〜6の置
換されていてもよいアルキル基であり、また、芳香族炭
化水素基としては置換されていてもよいフェニルおよび
ナフチル基などが例示される。R1 で表される炭化水素
基の置換基としては炭素数1〜6のアルキルまたはヒド
ロキシアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、ヒ
ドロキシ基または炭素数1〜6のアルコキシ基で置換さ
れていてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基などを挙げ
ることができる。
【0010】 、下式、
【0011】
【化3】
【0012】(式中、R2 は前記の意味を有する。)で
示すことができ、好ましくは、更に窒素原子を含んでい
てもよい5員または6員の複素環である。そのような複
素環残基として、例えば、
示すことができ、好ましくは、更に窒素原子を含んでい
てもよい5員または6員の複素環である。そのような複
素環残基として、例えば、
【0013】
【化4】
【0014】(式中、R2 は前記の意味を有する。)な
どが例示される。R2 およびR3 で表される脂肪族炭化
水素基としては、それぞれ独立に炭素数1〜20の置換
されていてもよいアルキル、アルケニルおよびアルキニ
ル基などが例示され、好ましくは炭素数1〜6の置換さ
れていてもよいアルキル基であり、また、芳香族炭化水
素基としては置換されていてもよいフェニルおよびナフ
チル基などが例示される。これらの炭化水素基の置換基
としてはR1 について前述した置換基を挙げることがで
きる。
どが例示される。R2 およびR3 で表される脂肪族炭化
水素基としては、それぞれ独立に炭素数1〜20の置換
されていてもよいアルキル、アルケニルおよびアルキニ
ル基などが例示され、好ましくは炭素数1〜6の置換さ
れていてもよいアルキル基であり、また、芳香族炭化水
素基としては置換されていてもよいフェニルおよびナフ
チル基などが例示される。これらの炭化水素基の置換基
としてはR1 について前述した置換基を挙げることがで
きる。
【0015】R2 およびR3 が隣接する窒素原子ととも
に形成する複素環としては、下式
に形成する複素環としては、下式
【0016】
【化5】
【0017】のものなどが例示される。また、Xで表さ
れる複素環置換アルキルの複素環としては、下式
れる複素環置換アルキルの複素環としては、下式
【0018】
【化6】
【0019】のものなどが例示される。
【0020】上掲の複素環は場合により低級アルキル基
などで置換されていてもよい。前記一般式(I)で示さ
れるジアントラキノニル顔料誘導体は、それ自身公知の
方法で、例えば、当該ジアントラキノニル顔料にクロロ
スルホン酸を反応させ、
などで置換されていてもよい。前記一般式(I)で示さ
れるジアントラキノニル顔料誘導体は、それ自身公知の
方法で、例えば、当該ジアントラキノニル顔料にクロロ
スルホン酸を反応させ、
【0021】
【化7】
【0022】(式中、R1 、R2 およびXは前記の意味
を有する。)で示されるアミンを反応させることによっ
て製造することができる。
を有する。)で示されるアミンを反応させることによっ
て製造することができる。
【0023】クロロスルホン酸との反応は、例えば、必
要により有機溶剤を用い、当該ジアントラキノニル顔料
とそれに対して1〜10モル比のクロロスルホン酸とを
−10〜150℃の温度で行うことができる。また必要
により、さらに塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化
リン等のハロゲン化剤を加えてもよい。前記一般式
(I)におけるmとnおよびその合計は、使用するクロ
ロスルホン酸の量と反応温度によって適宜選択すること
ができる。 ここで得られる反応生成物とアミンの反応
は、例えば、反応生成物と、アミンまたはその塩とを水
または有機溶媒中、0〜150℃の温度で反応させるこ
とによって行うことができる。
要により有機溶剤を用い、当該ジアントラキノニル顔料
とそれに対して1〜10モル比のクロロスルホン酸とを
−10〜150℃の温度で行うことができる。また必要
により、さらに塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化
リン等のハロゲン化剤を加えてもよい。前記一般式
(I)におけるmとnおよびその合計は、使用するクロ
ロスルホン酸の量と反応温度によって適宜選択すること
ができる。 ここで得られる反応生成物とアミンの反応
は、例えば、反応生成物と、アミンまたはその塩とを水
または有機溶媒中、0〜150℃の温度で反応させるこ
とによって行うことができる。
【0024】 −ジメチル−N’−エチルエチレンジアミン、N,N−
ジエチル−N’−メチルエチレンジアミン、N,N,
N’−トリエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチ
ル−N−ステアリルエチレンジアミン、N’−ベンジル
−N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチ
ル−N’−メチル−1,3−プロパンジアミン、N,N
−ジエチル−N’−エトキシエチル−1,3−プロパン
ジアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチル)アミ
ン、ビス(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミン、
N,N−ジエチル−N’−ジエチルアミノエチル−1,
3−プロパンジアミン、N,N−ジブチル−N’−ジエ
チルアミノエチル−1,3−プロパンジアミン、N,
N’−ジエチル−2−アミノメチルピロリジン、N,
N’−ジエチル−2−アミノメチルピペリジンなどがあ
る。
ジエチル−N’−メチルエチレンジアミン、N,N,
N’−トリエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチ
ル−N−ステアリルエチレンジアミン、N’−ベンジル
−N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチ
ル−N’−メチル−1,3−プロパンジアミン、N,N
−ジエチル−N’−エトキシエチル−1,3−プロパン
ジアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチル)アミ
ン、ビス(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミン、
N,N−ジエチル−N’−ジエチルアミノエチル−1,
3−プロパンジアミン、N,N−ジブチル−N’−ジエ
チルアミノエチル−1,3−プロパンジアミン、N,
N’−ジエチル−2−アミノメチルピロリジン、N,
N’−ジエチル−2−アミノメチルピペリジンなどがあ
る。
【0025】また、式
【化8】
【0026】で表される複素環アミンとしては、N−メ
チルピペラジン、N−エチルピペラジン、N−ブチルピ
ペラジン、N−ヒドロキシエチルピペラジン、N,N−
ジエチルピペラジンエタンアミン、N,N−ジブチルピ
ペラジンエタンアミン、N−ベンジルピペラジンなどが
ある。
チルピペラジン、N−エチルピペラジン、N−ブチルピ
ペラジン、N−ヒドロキシエチルピペラジン、N,N−
ジエチルピペラジンエタンアミン、N,N−ジブチルピ
ペラジンエタンアミン、N−ベンジルピペラジンなどが
ある。
【0027】上記のアミンは、公知の方法、例えばH2
N−X で表されるアミンあるいは、ピペラジンにp−
トルエンスルホン酸ブチル、モノクロロトリエチルアミ
ン、ベンジルクロライド等の置換していてもよいアルキ
ル基のハロゲン化物、硫酸エステル、ベンゼンスルホン
酸エステル、p−トルエンスルホン酸エステル、リン酸
エステル等のアルキル化剤を作用させる事により製造し
てもよい。
N−X で表されるアミンあるいは、ピペラジンにp−
トルエンスルホン酸ブチル、モノクロロトリエチルアミ
ン、ベンジルクロライド等の置換していてもよいアルキ
ル基のハロゲン化物、硫酸エステル、ベンゼンスルホン
酸エステル、p−トルエンスルホン酸エステル、リン酸
エステル等のアルキル化剤を作用させる事により製造し
てもよい。
【0028】一般式(I)におけるスルホン酸基は、遊
離酸のままでもよく、また、1〜3価の金属または有機
アミンとの塩であってもよい。ここで、1〜3価の金属
としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム等が
例示される。
離酸のままでもよく、また、1〜3価の金属または有機
アミンとの塩であってもよい。ここで、1〜3価の金属
としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム等が
例示される。
【0029】また有機アミンとしては、ジアントラキノ
ニル顔料誘導体の製造に用いる前述のアミンあるいは、
エチルアミン、プロピルアミン、アミルアミン、ヘキシ
ルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリ
ルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチ
ルアミン等の脂肪族アミン、ピロリジン、ピペコリン、
ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等の複素環アミ
ン、アニリン、トルイジン等の芳香族アミン等が例示さ
れる。
ニル顔料誘導体の製造に用いる前述のアミンあるいは、
エチルアミン、プロピルアミン、アミルアミン、ヘキシ
ルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリ
ルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチ
ルアミン等の脂肪族アミン、ピロリジン、ピペコリン、
ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等の複素環アミ
ン、アニリン、トルイジン等の芳香族アミン等が例示さ
れる。
【0030】顔料誘導体の金属または有機アミン塩は公
知の方法、例えば誘導体の水性懸濁液と、金属または有
機アミンの塩化物水溶液もしくは懸濁液を混合すること
により容易に得ることができる。
知の方法、例えば誘導体の水性懸濁液と、金属または有
機アミンの塩化物水溶液もしくは懸濁液を混合すること
により容易に得ることができる。
【0031】本発明の顔料組成物は、上記のジアントラ
キノニル顔料誘導体をそれ自身公知の方法で有機顔料に
配合することによって製造することができる。有機顔料
としては、ジアントラキノニル系、アントラピリミジン
系、フラバントロン系、アンタントロン系、インダント
ロン系、ピラントロン系、ビオラントロン系、イソビオ
ラントロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、キ
ノフタロン系、ジケトピロロピロール系、ジオキサジン
系、イソインドリノン系、ペリノン系、ペリレン系また
はチオインジゴ系顔料等が例示される。これらのうち、
ジアントラキノニル系顔料が最も有利に用いられる。
キノニル顔料誘導体をそれ自身公知の方法で有機顔料に
配合することによって製造することができる。有機顔料
としては、ジアントラキノニル系、アントラピリミジン
系、フラバントロン系、アンタントロン系、インダント
ロン系、ピラントロン系、ビオラントロン系、イソビオ
ラントロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、キ
ノフタロン系、ジケトピロロピロール系、ジオキサジン
系、イソインドリノン系、ペリノン系、ペリレン系また
はチオインジゴ系顔料等が例示される。これらのうち、
ジアントラキノニル系顔料が最も有利に用いられる。
【0032】ジアントラキノニル顔料誘導体の使用量
は、有機顔料に対して、好ましくは0.5〜30重量
%、更に好ましくは1〜20重量%である。
は、有機顔料に対して、好ましくは0.5〜30重量
%、更に好ましくは1〜20重量%である。
【0033】配合する方法としては、例えば、それぞれ
の乾燥粉末、プレスケーキ等を単に混合する方法、ニー
ダー、ビースミル、アトライター等、各種粉砕機により
機械的に混合するか、顔料を水または有機溶剤に懸濁さ
せ、ジアントラキノニル顔料誘導体を乾燥粉末あるい
は、水または有機溶剤に懸濁した状態で添加することに
より顔料表面にジアントラキノニル顔料誘導体を沈着さ
せるか、硫酸等の強い溶解力を持つ溶媒に顔料とジアン
トラキノニル顔料誘導体を溶解して水等の貧溶媒により
共沈させる方法等が挙げられる。
の乾燥粉末、プレスケーキ等を単に混合する方法、ニー
ダー、ビースミル、アトライター等、各種粉砕機により
機械的に混合するか、顔料を水または有機溶剤に懸濁さ
せ、ジアントラキノニル顔料誘導体を乾燥粉末あるい
は、水または有機溶剤に懸濁した状態で添加することに
より顔料表面にジアントラキノニル顔料誘導体を沈着さ
せるか、硫酸等の強い溶解力を持つ溶媒に顔料とジアン
トラキノニル顔料誘導体を溶解して水等の貧溶媒により
共沈させる方法等が挙げられる。
【0034】本発明の顔料組成物は、塗料用、印刷イン
キ用、プラスチック着色用、捺染用など各種用途に優れ
た顔料適性をもって用いることができ、とりわけ、塗料
用および印刷インキ用に用いる場合、非水性分散系にお
いて、有機顔料を単独で用いた場合に比べて、分散粘度
が低下し、良好な流動性を示すと同時に色分かれもな
く、着色力が高く、印刷物あるいは塗膜の光沢がよくま
た透明度も高い良好な製品を得ることができる。
キ用、プラスチック着色用、捺染用など各種用途に優れ
た顔料適性をもって用いることができ、とりわけ、塗料
用および印刷インキ用に用いる場合、非水性分散系にお
いて、有機顔料を単独で用いた場合に比べて、分散粘度
が低下し、良好な流動性を示すと同時に色分かれもな
く、着色力が高く、印刷物あるいは塗膜の光沢がよくま
た透明度も高い良好な製品を得ることができる。
【0035】以下に本発明を実施例により更に詳しく説
明するが、本発明は、これらの実施例によって限定され
るものではない。例中、部および%は重量部および重量
%を表す。また実施例中のジアントラキノニル顔料誘導
体は遊離酸として表す。
明するが、本発明は、これらの実施例によって限定され
るものではない。例中、部および%は重量部および重量
%を表す。また実施例中のジアントラキノニル顔料誘導
体は遊離酸として表す。
【0036】
実施例−1 粗製C.I.Pigment Red177 30部を
クロロスルホン酸240部に加え90℃で3時間加熱
し、2000部の氷水中に注いだ。得られた懸濁液を濾
過後水洗し、フィルターケーキ160部を得た。この反
応生成物のフィルターケーキを氷水1000部に加えス
ラリー化し、N,N,N’−トリエチルエチレンジアミ
ン29部を加え室温で3時間撹拌し、濾過、水洗後、乾
燥して下式の顔料誘導体を得た。
クロロスルホン酸240部に加え90℃で3時間加熱
し、2000部の氷水中に注いだ。得られた懸濁液を濾
過後水洗し、フィルターケーキ160部を得た。この反
応生成物のフィルターケーキを氷水1000部に加えス
ラリー化し、N,N,N’−トリエチルエチレンジアミ
ン29部を加え室温で3時間撹拌し、濾過、水洗後、乾
燥して下式の顔料誘導体を得た。
【0037】
【化9】
【0038】
【0039】得られた顔料誘導体5部を、C.I.Pi
gment Red177顔料95部と混合することに
より顔料組成物100部を得た。
gment Red177顔料95部と混合することに
より顔料組成物100部を得た。
【0040】実施例−2,3 実施例−1で得られた顔料誘導体とC.I.Pigme
nt Red177顔料を第1表に示す割合で混合し顔
料組成物を得た。
nt Red177顔料を第1表に示す割合で混合し顔
料組成物を得た。
【0041】
【表1】
【0042】実施例−4 実施例−1と同様にして得られた、Red177とクロ
ロスルホン酸との反応生成物のフィルターケーキ160
部を氷水1000部に加えスラリー化し、N,N−ジエ
チル−N’−エトキシエチル−1,3−プロパンジアミ
ン68部を加え室温で3時間撹拌し、濾過、水洗後、乾
燥して下式の顔料誘導体を得た。
ロスルホン酸との反応生成物のフィルターケーキ160
部を氷水1000部に加えスラリー化し、N,N−ジエ
チル−N’−エトキシエチル−1,3−プロパンジアミ
ン68部を加え室温で3時間撹拌し、濾過、水洗後、乾
燥して下式の顔料誘導体を得た。
【0043】
【化10】
【0044】得られた顔料誘導体10部を、C.I.P
igment Red177顔料90部と混合すること
により顔料組成物100部を得た。
igment Red177顔料90部と混合すること
により顔料組成物100部を得た。
【0045】実施例−5 実施例−1と同様にして得られた、Red177とクロ
ロスルホン酸との反応生成物のフィルターケーキ160
部を氷水1000部に加えスラリー化し、N,N−ジブ
チル−N’−ジエチルアミノエチル−1,3−プロパン
ジアミン96部を加え室温で3時間撹拌し、濾過、水洗
後、乾燥して下式の顔料誘導体を得た。
ロスルホン酸との反応生成物のフィルターケーキ160
部を氷水1000部に加えスラリー化し、N,N−ジブ
チル−N’−ジエチルアミノエチル−1,3−プロパン
ジアミン96部を加え室温で3時間撹拌し、濾過、水洗
後、乾燥して下式の顔料誘導体を得た。
【0046】
【化11】
【0047】得られた顔料誘導体10部を、C.I.P
igment Red177顔料90部と混合すること
により顔料組成物100部を得た。
igment Red177顔料90部と混合すること
により顔料組成物100部を得た。
【0048】実施例−6 実施例−1と同様にして得られた、Red177とクロ
ロスルホン酸との反応生成物のフィルターケーキ160
部を氷水1000部に加えスラリー化し、N,N−ジブ
チルピペラジンエタンアミン65部を加え室温で3時間
撹拌し、濾過、水洗後、乾燥して下式の顔料誘導体を得
た。
ロスルホン酸との反応生成物のフィルターケーキ160
部を氷水1000部に加えスラリー化し、N,N−ジブ
チルピペラジンエタンアミン65部を加え室温で3時間
撹拌し、濾過、水洗後、乾燥して下式の顔料誘導体を得
た。
【0049】
【化12】
【0050】得られた顔料誘導体5部を、C.I.Pi
gment Red177顔料95部と混合することに
より顔料組成物100部を得た。
gment Red177顔料95部と混合することに
より顔料組成物100部を得た。
【0051】実施例−7,8 実施例−6で得られた顔料誘導体を第2表に記載の有機
顔料と混合し顔料組成物を得た。
顔料と混合し顔料組成物を得た。
【0052】
【表2】
【0053】実施例−9 実施例−1と同様にして得られた、Red177とクロ
ロスルホン酸との反応生成物のフィルターケーキ160
部を氷水1000部に加えスラリー化し、N,N’−ジ
エチル−2−アミノメチルピロリジン32部を加え室温
で3時間撹拌し、濾過、水洗後、乾燥して下式の顔料誘
導体を得た。
ロスルホン酸との反応生成物のフィルターケーキ160
部を氷水1000部に加えスラリー化し、N,N’−ジ
エチル−2−アミノメチルピロリジン32部を加え室温
で3時間撹拌し、濾過、水洗後、乾燥して下式の顔料誘
導体を得た。
【0054】
【化13】
【0055】得られた顔料誘導体15部を、C.I.P
igment Red177顔料85部と混合すること
により顔料組成物100部を得た。
igment Red177顔料85部と混合すること
により顔料組成物100部を得た。
【0056】実施例−10 焼き付け塗料用アミノアルキッド樹脂ワニスに顔料単独
あるいは、実施例−1〜9で得られた顔料組成物を用い
て原色塗料を調整し、その粘度および光沢を測定した。
また、上記原色塗料と酸化チタン塗料とを1:10の割
合で混合して単色塗料を調整し各性能を調べた。
あるいは、実施例−1〜9で得られた顔料組成物を用い
て原色塗料を調整し、その粘度および光沢を測定した。
また、上記原色塗料と酸化チタン塗料とを1:10の割
合で混合して単色塗料を調整し各性能を調べた。
【0057】各性能の評価方法は以下のとおりであり、
結果は、第3表〜第5表に示すとおりであった。 粘 度 :各原色塗料について、B型粘度計を用い25
℃、30rpmで測定した。 非凝集性:各淡色塗料をアート紙上に塗布し、短時間の
乾燥後塗面の一部を指でこする。ついで塗料を焼き付
け、指でこすった部分とそうでない部分との色濃度の比
較をする。 ◎;差がない ○;わずかに差がある △;差がよくわかる ×;差が歴然としている 着色力 :各淡色塗料をアート紙上に塗布、焼き付け後
の濃度を顔料単独を基準(100)として目視判定し
た。 光 沢 :各原色塗料をガラス板に塗布、焼き付け後6
0°−60°の光沢を測定した。
結果は、第3表〜第5表に示すとおりであった。 粘 度 :各原色塗料について、B型粘度計を用い25
℃、30rpmで測定した。 非凝集性:各淡色塗料をアート紙上に塗布し、短時間の
乾燥後塗面の一部を指でこする。ついで塗料を焼き付
け、指でこすった部分とそうでない部分との色濃度の比
較をする。 ◎;差がない ○;わずかに差がある △;差がよくわかる ×;差が歴然としている 着色力 :各淡色塗料をアート紙上に塗布、焼き付け後
の濃度を顔料単独を基準(100)として目視判定し
た。 光 沢 :各原色塗料をガラス板に塗布、焼き付け後6
0°−60°の光沢を測定した。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 啓祐 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 秋田 誠 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】遊離酸の形で一般式(I) 【化1】 [式中、R1 は炭素数1〜10の置換されていてもよい
飽和または不飽和の脂肪 素数1〜10の直鎖または分枝のアルキレン基、R2 お
よびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜20の置換されて
いてもよい飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基または
芳香族炭化水素基を表すか、または、隣接する窒素原子
とともに、更に窒素、酸素、硫黄原子を含んでいてもよ
い複素環を形成する。)または炭素数1〜6のアルキル
基にして、そのアルキル基が窒素、酸素または硫黄原子
の少なくとも1個を含んでいる複素環の炭素原子に置換
してなる複素環置換アルキル基を表 てもよく、mは0〜3の数(ただしR1 が置換されてい
ない脂肪族炭化水素基の場合、mは1〜3の数)、nは
1〜4の数であり、mとnの合計は1〜4である。]で
示されるジアントラキノニル顔料誘導体。 - 【請求項2】有機顔料および請求項1に記載の一般式
(I)で示されるジアントラキノニル顔料誘導体を含有
してなる顔料組成物。 - 【請求項3】ジアントラキノニル顔料誘導体の量が有機
顔料に対して0.5〜30重量%である請求項2に記載
の顔料組成物。 - 【請求項4】有機顔料がジアントラキノニル系顔料であ
る請求項2または3に記載の顔料組成物。 - 【請求項5】請求項1に記載のジアントラキノニル顔料
誘導体を用いることを特徴とする有機顔料の顔料適性を
向上する方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5181643A JPH06240156A (ja) | 1992-12-25 | 1993-07-22 | ジアントラキノニル顔料誘導体ならびにその応用 |
EP93120683A EP0606632A1 (en) | 1992-12-25 | 1993-12-22 | Pigment compounds and application thereof |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-346402 | 1992-12-25 | ||
JP34640292 | 1992-12-25 | ||
JP5181643A JPH06240156A (ja) | 1992-12-25 | 1993-07-22 | ジアントラキノニル顔料誘導体ならびにその応用 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06240156A true JPH06240156A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=26500745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5181643A Pending JPH06240156A (ja) | 1992-12-25 | 1993-07-22 | ジアントラキノニル顔料誘導体ならびにその応用 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06240156A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011089109A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-05-06 | Fujifilm Corp | 顔料微粒子分散体、これを用いた光硬化性組成物、カラーフィルタ、及び顔料微粒子分散体の製造方法 |
-
1993
- 1993-07-22 JP JP5181643A patent/JPH06240156A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011089109A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-05-06 | Fujifilm Corp | 顔料微粒子分散体、これを用いた光硬化性組成物、カラーフィルタ、及び顔料微粒子分散体の製造方法 |
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