JPH06238022A - ゴルフのパター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ヘッドの重心（位置）を予め変更できるゴル
フのパターに関する。 【構成】 本体部２、グリップ部３及びこれら両部を連
結するシャフト部４からなり、本体部３は、細長いフェ
ース面７を有し、そのフェース面７の裏側に凹部８を形
成し、且つその凹部８の内面にフェース面７の長手方向
に沿って溝状又は突条のレールを形設したヘッド５と、
このヘッド５のレールの所望位置に固定され、固定解除
操作されると前記レールに沿って移動でき、固定操作に
より異なる位置に再固定可能な重心変更用重量子６とか
らなるゴルフのパター。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はゴルフのパターに関
し、更に詳しくはヘッドの重心（位置）を予め変更でき
るゴルフのパターに関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】通常の
ゴルフのパターは、ヘッド（本体部）、グリップ部及び
これらを連結するシャフト部から主としてなり、ヘッド
のフェース面上の略中心点（スイートスポット：ボール
を打つ際にヘッドの重心を通る点）でボールを打つと好
ましいとされている。

【０００３】しかし実際にはフェース面上の中心点が、
ボールを打った際に、ヘッドの重心を通らないパターも
存在し、このようなパターを希望するゴルファーもあ
る。このような場合、重心を移動調整させるために、金
属片をヘッドに貼りつけることが知られている。更にヘ
ッドとシャフト部との結合部はヘッドの後方に位置し、
従ってボールをヘッドのフェース面上の略中心点で打っ
ても、シャフト部の運動エネルギーがヘッドの後方に影
響を与えて、ヘッドが傾き、ボールのころがる方向に微
妙に影響することもあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段及び作用】この発明は、本
体部、グリップ部及びこれら両部を連結するシャフト部
からなり、本体部は、細長いフェース面を有し、そのフ
ェース面の裏側に凹部を形成し、且つその凹部の内面に
フェース面の略長手方向に沿って溝状又は突条のレール
を形設したヘッドと、このヘッドのレールの所望位置に
固定され、固定解除操作されると前記レールに沿って移
動でき、固定操作により異なる位置に再固定可能な重心
変更用重量子とからなるゴルフのパターである。

【０００５】すなわち、この発明は、ヘッドのフェース
面の裏側に凹部を形成すると共にその凹部の内面に特定
のレールを形設し、且つこのレールに固定位置変更可能
に特定の重心変更用重量子を固定させることによって、
予めヘッドの重心を変更調整できるようにし、それによ
ってフェース面上の中心点がボールを打つ際にヘッドの
重心を通るようにしたり、ヘッドの傾きを防止できる。

【０００６】この発明において、ヘッドの凹部の内面に
はレールが形設されるが、このレールの構成はフェース
面の略長手方向に沿った溝状又は突条である。そしてこ
のレールに重心変更用重量子が解除可能に固定されてい
る。つまり、重量子は、固定解除操作されると、前記レ
ールに沿って移動でき、固定操作により異なる位置に再
固定可能であり、それによってヘッドの重心がプレー前
に予め移動できる。

【０００７】この重心変更用重量子としては、具体的に
は実施例に示すごとき、ボルト部材とナット部材との組
み合せ構造が好ましい。もちろんボルト部材又はナット
部材の締付けによって突条のレールの対向する両側面を
ボルト部材とナット部材との間で挾持し、それによって
重量子を所望の位置に固定する。締付け操作は、コイン
などによってボルト部材又はナット部材の頭部のマイナ
ス溝を介して行なうことができると好都合である。一
方、レールが溝状に形成される場合は、ボルト部材とナ
ット部材とは、溝の対向する両側面を押圧するように操
作され、レールに固定される。

【０００８】ここで、重心変更用重量子の材料は、特に
限定されないが、金属（真ちゅう、チタン合金など）が
好ましく、重量としては１０〜２５ｇが好ましく、１５
〜２０ｇがより好ましい。

【０００９】

【実施例】以下、図に示す実施例に基づいてこの発明を
詳述する。なお、これによってこの発明が限定されるも
のではない。まず図１〜５において、ゴルフのパター
（１）は本体部（２）、グリップ部（３）及びこれら両
部を連結するシャフト部（４）とからなり、本体部
（２）は、真ちゅう製ヘッド（５）と、このヘッドに固
定された真ちゅう製重心変更用重量子（６）（重量：約
１７ｇ）とからなる。

【００１０】ヘッド（５）は、細長いフェース面（７）
を有し、そのフェース面の裏側に、フェース面（７）の
長手方向に沿って凹部（８）を形成し、且つその凹部の
内面に同じくフェース面（７）の長手方向に沿って突条
のレール（９）を形設している。重心変更用重量子
（６）は、ナット部材（１０）と、このナット部材に螺
合されたボルト部材（１１）とからなり、突条のレール
（９）の対向する両側面を両部材（１０）（１１）で挾
持することによってレール（９）の特定の位置に両部材
（１０）（１１）、すなわち重心変更用重量子（６）を
固定している。

【００１１】かくしてゴルフのボールをパター（１）の
フェース面で打ってみてヘッド（５）が傾くように感じ
たり、重心の移動を希望するのであれば、ナット部材
（１０）を例えばコイン（図示省略）でマイナス溝（１
７）を介して回動操作しネジをゆるめ、ナット部材（１
０）とボルト部材（１１）とをヘッド（５）の前方へレ
ール（９）に沿って移動させ、ナット部材（１０）を上
記コインで締め付け、所望の位置に固定すればよい。

【００１２】なお、（１２）は、重心変更用重量子
（６）を凹部（８）内のレール（９）に移動自在に係合
させる際に通過させる穴であり、重量子（６）を通過さ
せた後は、金属製（例えばアルミニウム製）又は合成樹
脂製の詰め物（１３）を圧入（又は挿入接着）された詰
め物である。（１４）はこの詰め物（１３）との重量バ
ランスを取るために反対側の穴（１５）に圧入（又は挿
入接着）された詰め物である。もちろん両詰め物（１
３）（１４）を圧入して後は、それらの詰め物によって
重量子（６）が凹部（８）から外部へ脱落することはな
い。（１６）はヘッド（５）の上面に予め形成した目盛
りであり、この目盛りによってボールの打点の位置を決
めることができる。（１８）（１９）はレール（９）を
挾持する段部である。

【００１３】以上の実施例とは異なり、ナット部材（１
０）とボルト部材（１１）との関係を逆にし、ボルト部
材の頭部に本来のマイナス溝を形成してもよい。またヘ
ッド（５）の凹部（８）に形成されるレール（９）は、
溝状か、突条であれば、その断面構造を任意に設定でき
る。またナット部材又はボルト部材の頭部に形成するマ
イナス溝はプラス溝でもよい。その他ボルト部材をキャ
ップボルトとしてもよいし、付根の部材とキャップとの
間に重量に富むカラー又はワッシャを介在させてもよ
い。

【００１４】図１〜図４の実施例とは異なり、ヘッドに
形成される、重心変更用重量子を通す穴をフェース面の
長手方向の略中央に１個のみ形成することもできる。な
お、ヘッドの凹部の形設位置は、実施例のごときフェー
ス面に対して裏（面）側だけではなく、上側、下側、斜
め上側、前・後側に設定できる。また凹部の形状、つま
り凹部の開口形状はヘッドの形状に対応して適宜設定で
きる。

【００１５】

【発明の効果】この発明によればヘッドのフェース面の
裏側に凹部を形成すると共にその凹部の内面に特定のレ
ールを形設し、且つこのレールに固定位置変更可能に特
定の重心変更用重量子を固定させることによって、予め
ヘッドの重心を変更できるようにし、それによってフェ
ース面上に中心点がボールを打つ際にヘッドの重心を通
るようにしたり、ヘッドの傾きを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す要部側面図である。

【図２】その水平断面図である。

【図３】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図４】重心変更用重量子の拡大斜視図である。

【符号の説明】

１ ゴルフのパター ２ 本体部 ３ グリップ部 ４ シャフト部 ５ ヘッド ６ 重心変更用重量子 ７ フェース面 ８ 凹部 ９ レール １０ ナット部材 １１ ボルト部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体部、グリップ部及びこれら両部を連
   結するシャフト部からなり、 本体部は、細長いフェース面を有し、そのフェース面の
   裏側に凹部を形成し、且つその凹部の内面にフェース面
   の略長手方向に沿って溝状又は突条のレールを形設した
   ヘッドと、このヘッドのレールの所望位置に固定され、
   固定解除操作されると前記レールに沿って移動でき、固
   定操作により異なる位置に再固定可能な重心変更用重量
   子とからなるゴルフのパター。
2. 【請求項２】 重心変更用重量子は、ナット部材と、こ
   のナット部材に螺合され、溝状又は突条のレールの対向
   する両側面を前記ナット部材との間で押圧又は挾持した
   ボルト部材とからなる請求項１記載のゴルフのパター。