JPH06236435A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH06236435A
JPH06236435A JP5044657A JP4465793A JPH06236435A JP H06236435 A JPH06236435 A JP H06236435A JP 5044657 A JP5044657 A JP 5044657A JP 4465793 A JP4465793 A JP 4465793A JP H06236435 A JPH06236435 A JP H06236435A
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JP
Japan
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threshold value
deviation
image
equation
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Application number
JP5044657A
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English (en)
Inventor
Fumio Shibata
文男 柴田
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】映像信号のセットアップレベルの影響を受け
ず、照明強度の変動に追随した適正な2値化しきい値を
算出して、照明変動に左右されずに常に一定の2値画像
を生成することを可能とする。 【構成】平均値記憶部8および偏差値記憶部9に、基準
となる照明状態下で撮像される濃淡画像についての画素
値分布の平均値および偏差値を記憶させ、2値化しきい
値記憶部10にその濃淡画像に対して設定される2値化
しきい値を記憶させる。平均値演算部6および偏差値演
算部9が入力画像より画素値分布の平均値および偏差値
を算出すると、2値化しきい値補正演算部11はその算
出データと記憶データとから2値化しきい値の補正演算
を実行する。2値化処理部12は補正された2値化しき
い値により濃淡画像を2値化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被写体を撮像して得
られた濃淡画像を2値化しきい値により2値化処理して
所定の画像処理を行う画像処理装置に関連し、殊にこの
発明は、照明強度の変動に追随させて前記2値化しきい
値を補正して、照明変動に左右されずに常に一定の2値
画像が得られるようにした画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】認識処理のために被写体を撮像する場
合、照明などの撮像条件が変動すると、濃淡画像の濃度
レベルも変動し、この濃淡画像を2値化処理して得られ
る2値画像は同じ被写体であっても常に一定にならず、
認識処理に支障をきたす。そこで照明変動に左右されず
に常に一定の2値画像を得るには、照明強度の変動に追
随させて2値化しきい値を補正してやる必要がある。
【0003】図8は、このような2値化しきい値の補正
機能を備えた従来の画像処理装置30の構成を示す。図
示の画像処理装置30は、照明強度の変動を濃淡画像の
全体または一部分についての画素値分布の平均値の変動
により推定して2値化しきい値を補正する構成のもので
あって、平均値演算部31,平均値記憶部32,2値化
しきい値記憶部33,2値化しきい値補正演算部34,
2値化処理部35などで構成される。
【0004】このような構成の画像処理装置30におい
て、まず所定の照明強度の基準とする照明状態下で被写
体を撮像し、その濃淡画像を濃淡画像データバスを介し
て画像処理装置30に取り込む。このときの照明強度を
標準照明強度Lr と定義する。この画像処理装置30の
平均値演算部31は、濃淡画像の全体または一部につい
ての画素値分布Iの平均値Im を算出し、その算出値を
平均値記憶部32に記憶させる。またこの画素値分布I
に対して設定する2値化しきい値THr も2値化しき値
記憶部33に予め記憶させておく。
【0005】つぎにある照明強度Lの照明状態下で被写
体を撮像してその濃淡画像を画像処理装置30に取り込
み、前記平均値演算部31によりその濃淡画像の全体ま
たは一部についての画素値分布Ir の平均値Imrを算出
する。2値化しきい値補正演算部34は、算出された平
均値Imrと、前記平均値記憶部32および2値化しきい
値記憶部33に予め記憶させてある前記平均値Im およ
び2値化しきい値THr とをデータバスを介して取り込
み、つぎの(1)式または(2)式の演算を実行して、
補正された2値化しきい値(以下、「補正しきい値」と
いう)THを算出する。
【0006】
【数1】
【0007】
【数2】
【0008】2値化しきい値補正演算部34で補正しき
い値THが算出されると、2値化処理部35は、この補
正しきい値THにより濃淡画像を2値化処理し、2値画
像を2値画像データバスへ出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した(1)式によ
る補正しきい値THの算出方法では、映像信号のセット
アップレベルの影響をキャンセルできれば、常に適正な
補正しきい値THが設定されるが、もしキャンセルでき
なければ、詳細は後述するが、前記2値化しきい値TH
r と前記平均値Imrとの関係がTHr =Imrである場合
以外は適正な補正しきい値THを設定できない。
【0010】前記セットアップレベルは、カメラへ光が
入っていない状態での映像信号の出力レベルであって、
図9に映像信号IV とセットアップレベルbとの関係が
示してある。なお同図中、HDは同期信号である。この
セットアップレベルbは、現在市販されているカメラの
場合、白レベルの0〜10%であって、カメラの型式や
個々のカメラによってばらつきある。従って特定のカメ
ラについてセットアップレベルをキャンセルするよう画
像処理装置を構成して前記の問題点を回避しても、その
画像処理装置はセットアップレベルbが異なる他のカメ
ラには適用できず、カメラの互換性を保証できない。
【0011】また(2)式による補正しきい値THの算
出方法では、映像信号のセットアップレベルがどうであ
れ、前記2値化しきい値THr と前記平均値Imrとの関
係がTHr =Imrである場合以外は適正な補正しきい値
THを設定できない。
【0012】図10は、被写体36の反射率分布Rが映
像信号IV に変換される過程を示す。以下、図10に基
づいて上記した問題点を詳細に説明する。図10におい
て、37は照明状態下で被写体36を撮像するためのカ
メラであり、このカメラ37の内部に受光素子38と映
像信号変換回路39とが組み込んである。いま照明強度
をLとすると、前記受光素子38への入射光の強度Iin
はつぎの(3)式で与えられる。
【0013】
【数3】
【0014】前記受光素子38として一般にCCD素子
が使用されており、この受光素子38の光電変換係数を
k1、γ係数をγ、暗信号をb1とすると、受光素子3
8の出力Vと前記入射光の強度Iinとの間には一般に以
下の関係がある。
【0015】
【数4】
【0016】市販のCCD素子では、前記暗信号b1は
受光素子38の出力Vの最大値の1000分の1程度で
あって無視でき、またγ係数γも一般に「1」であるか
ら、前記の(4)式はつぎの(5)式のように表せる。
【0017】
【数5】
【0018】カメラ37内の映像信号変換回路39は、
前記受光素子38の出力Vを映像信号IV に変換する。
映像信号IV のうち、前記同期信号HDを除く信号部分
(図9においてXで示す部分)の出力IVaと受光素子3
8の出力Vとの間には、映像信号変換回路39のゲイン
をk2、セットアップレベルをb2とすると、次式のよ
うな関係がある。
【0019】
【数6】
【0020】上記した(3)〜(6)式により、つぎの
(7)式で示す映像信号IVaと被写体36の反射率分布
Rとの関係式を導くことができる。なお(7)式のk3
は(8)式で示すとおりである。
【0021】
【数7】
【0022】
【数8】
【0023】つぎに濃淡画像の画素値分布Iと映像信号
Vaとの関係を説明する。濃淡画像の画素値分布Iは、
映像信号IVaをA/D変換することにより得られる。こ
のA/D変換では一般にオフセットのないリニア変換が
施されるので、A/D変換のゲインをk4とすると、画
素値分布Iと反射率分布Rと照明強度Lとの間にはつぎ
の(9)式の関係がある。なお(9)式のA,Bは(1
0)(11)式で示すとおりである。
【0024】
【数9】
【0025】
【数10】
【0026】
【数11】
【0027】つぎに反射率分布Rの被写体36をカメラ
37で撮像して、照明強度Lの変動に左右されない一定
の2値画像を生成しようとする場合を考える。前記反射
率分布Rは照明強度Lに依存しないから、前記(9)式
の画素値分布Iは照明強度Lだけの関数となり、(9)
式を定数A´,Bを用いてつぎの(12)式のように表
せる。
【0028】
【数12】
【0029】いま基準とする照明状態下で被写体36を
カメラ37で撮像した場合、その濃淡画像の全体または
一部分についての画素値分布Ir は、標準照明強度をL
r とすると、つぎの(13)式で与えられる。なおこの
画素値分布Ir に対して設定される2値化しきい値はT
r とする。
【0030】
【数13】
【0031】つぎに照明強度Lが、L=c×Lr (ただ
しcは照明強度の変化率を表す)に変化した場合、この
照明状態下で被写体36をカメラ37で撮像すると、そ
の濃淡画像の全体または一部分についての画素値分布I
は、つぎの(14)式で与えられる。
【0032】
【数14】
【0033】この(14)式によれば、照明強度が基準
時のc倍であるときの画素値分布Iは、標準照明強度L
r による照明状態下における画素値分布Ir をゲイン
(変化率)cとオフセット(1−c)×Bとで線形変換
したものとなっている。従って画素値分布Ir を2値化
しきい値THr で2値化処理して得られる2値画像と同
じ2値画像を画素値分布Iから得るためには、2値化し
きい値をつぎの(15)式で与えられる補正しきい値T
Hに補正すればよい。
【0034】
【数15】
【0035】一方、画素値分布Ir ,Iの平均値を
mr,Im とすると、(14)式からつぎの(16)式
が得られ、さらに前記(15)式をこの(16)式を用
いて変形すると、つぎの(17)式が得られる。この
(17)式は、この発明にかかる画像処理装置におい
て、補正しきい値THを算出するための原理式である。
【0036】
【数16】
【0037】
【数17】
【0038】つぎに前記した(1)式による補正しきい
値THの算出方法の問題点を数式を用いて説明する。ま
ず(1)式を前記(16)式を用いて変形すると、以下
のようになる。
【0039】
【数18】
【0040】この(18)式から明らかなように、
(1)式が前記した(15)式と等価になるのは、B=
0のときか、またはTHr =Imrのときである。定数B
は、映像信号のセットアップレベルb2にA/D変換の
ゲインk4を掛けたものであるから、一般にはゼロでな
い。また市販されているカメラの場合、セットアップレ
ベルは白レベルの0〜10%であって、カメラの型式や
個々のカメラによってばらつきがあるから、セットアッ
プレベルb2をキャンセルしてゼロにしても、カメラの
互換性は保証できない。従って(1)式による補正しき
い値THの算出方法では、前記2値化しきい値THr
前記平均値Imrとの関係がTHr =Imrである場合以外
は適正な補正しきい値THを設定できない。
【0041】つぎに前記した(2)式による補正しきい
値THの算出方法の問題点を数式を用いて説明する。ま
ず(2)式を前記(16)式を用いて変形すると、以下
のとおりである。
【0042】
【数19】
【0043】この(19)式から明らかなように、
(2)式が前記した(15)式と等価になるのは、TH
r =Imrのときのみである。従って(2)式による補正
しきい値THの算出方法では、映像信号のセットアップ
レベルがどうであれ、前記2値化しきい値THr と前記
平均値Imrとの関係がTHr =Imrである場合以外は適
正な補正しき値THを設定できない。
【0044】図11は、(1)式または(2)式を用い
て算出された補正しきい値THにより濃淡画像を2値化
処理したときの2値化出力を示す。同図(2)は標準照
明強度Lr である場合を、同図(1)は照明強度Lが基
準時より小さくなった場合を、同図(3)は照明強度L
が基準時より大きくなった場合を、それぞれ示すもの
で、照明変動に対して適正な補正しきい値THが生成さ
れず、2値化出力は変化する。
【0045】この発明は、上記問題に着目してなされた
もので、映像信号のセットアップレベルの影響を受けず
に、照明強度の変動に追随した適正な補正しきい値を算
出して、照明変動に左右されずに常に一定の2値画像を
生成できる画像処理装置を提供することを目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】この発明は、照明強度の
変動に追随させて2値化しきい値を補正して、その補正
された2値化しきい値により濃淡画像を2値化処理する
画像処理装置において、ある照明強度の照明状態下で被
写体を撮像して得られた濃淡画像の全体または一部分に
ついての画素値分布の平均値および偏差値を算出する演
算手段と、基準とする照明状態下で被写体を撮像して得
られる濃淡画像に対して設定される2値化しきい値と、
この濃淡画像の全体または一部分についての画素値分布
の平均値および偏差値とを予め記憶させる記憶手段と、
前記演算手段による平均値および偏差値の各算出値と、
前記記憶手段に記憶させた2値化しきい値,平均値およ
び,偏差値とから前記補正された2値化しきい値を算出
する補正演算手段とを備えたものである。
【0047】請求項2の発明では、相関値演算機能を有
する画像処理装置の算出データを流用するために、前記
偏差値として標準偏差を用いるようにしたものである。
【0048】請求項3の発明では、簡単な回路構成をも
って偏差値を算出するために、前記偏差値として平均偏
差を用いるようにしたものである。
【0049】請求項4の発明では、画像データをビデオ
レートで並列に取り込むのに小規模かつ安価のハードウ
ェアで実現するために、前記平均値および偏差値の算出
対象とする濃淡画像として、誤差拡散法により変換され
た擬似中間調画像を濃淡画像に変換したものを用いるよ
うにしたものである。
【0050】
【作用】ある照明強度の照明状態下で被写体を撮像する
と、演算手段はその濃淡画像の全体または一部分につい
ての画素値分布の平均値と偏差値とを算出する。補正演
算手段は、算出された平均値および偏差値と、基準とす
る照明状態下で被写体を撮像して得られた濃淡画像に対
して設定された2値化しきい値と、その濃淡画像の全体
または一部についての画素値分布の平均値および偏差値
とから、補正された2値化しきい値(補正しきい値)を
算出する。
【0051】この補正演算手段による補正しきい値TH
の算出式は、基準とする照明状態下で得られる濃淡画像
についての画素値分布Ir の平均値をImr、偏差値をS
r 、この画素値分布Ir に対して設定された2値化しき
い値をTHr とし、またある照明状態下で得られた濃淡
画像についての画素値分布Iの平均値をIm 、偏差値を
Sとすると、つぎの(20)式で与えられる。
【0052】
【数20】
【0053】この算出式は、前記した原理式である(1
7)式から導かれるもので、偏差値として標準偏差を用
いても平均偏差を用いても同じ算出式となる。この(2
0)式の導出手順を説明すると、まず前記した(14)
式をつぎの(21)式のように変形する。なお(21)
式におけるαは(22)式で、βは(23)式で、それ
ぞれ与えられる。
【0054】
【数21】
【0055】
【数22】
【0056】
【数23】
【0057】まず偏差値として標準偏差を用いる場合に
ついて説明する。いま照明強度Lが変化してL=c×L
r になったときの画素値分布Iの標準偏差値Sを(1
6)式と(21)〜(23)式とを用いて変形すると、
つぎの(24)式のようになる。そしてこの(24)を
前記した原理式である(17)式に代入すれば、前記し
た(20)式が得られる。なお(24)式中のNは画素
数である。
【0058】
【数24】
【0059】つぎに偏差値として平均偏差値を用いる場
合について説明する。いま照明強度Lが変化してL=c
×Lr になったときの画素値分布Iの平均偏差値Sを
(16)式と(21)〜(23)式とを用いて変形する
と、つぎの(25)式のようになる。そしてこの(2
5)式を前記した原理式である(17)式に代入すれ
ば、前記した(20)式が得られる。
【0060】
【数25】
【0061】このように補正しきい値THは、平均値I
mr,Im ,偏差値Sr ,Sおよび,2値化しきい値TH
r を前記(20)式へ代入して演算すれば容易に算出で
きる。
【0062】図12は、(20)式を用いて算出された
補正しきい値THにより濃淡画像を2値化処理したとき
の2値化出力を示す。同図(2)は標準照明強度Lr
ある場合を、同図(1)は照明強度Lが基準時より小さ
くなった場合を、同図(3)は照明強度Lが基準時より
大きくなった場合を、それぞれ示すもので、照明変動に
対して適正な補正しきい値THが生成され、2値化出力
は一定する。
【0063】
【実施例】図1は、この発明が実施される画像処理シス
テムを示し、カメラ1,画像処理装置2,表示装置3,
入出力装置4などで構成される。前記カメラ1は被写体
を撮像し、その濃淡画像の映像信号を画像処理装置2へ
出力する。画像処理装置2は映像信号を入力し、2値化
などの所定の画像処理を実行する。表示装置3は画像処
理装置2による処理結果を表示する。入出力装置4は画
像処理装置2による処理結果を出力したり、画像処理に
関わる各種のパラメータを入力したりする。
【0064】前記画像処理装置2は、図2に示すよう
に、濃淡画像データを2値画像データに変換するための
2値画像データ生成部5を有する。この2値画像データ
生成部5の具体的な構成が図3に示してある。
【0065】図示例の2値画像データ生成部5は、平均
値演算部6,偏差値演算部7,平均値記憶部8,偏差値
記憶部9,2値化しきい値記憶部10,2値化しきい値
補正演算部11,2値化処理部12などを含む。
【0066】前記平均値演算部6および偏差値演算部7
は、カメラ1より濃淡画像が画像処理装置2の2値画像
データ生成部5に入力されると、画像の全体または一部
分についての画素値分布を取り込んで平均値および偏差
値を算出する。なお偏差値は標準偏差であっても、平均
偏差であってもよい。標準偏差を用いると、相関値演算
機能を有する画像処理装置についてはその算出データを
流用できるという利点があり、平均偏差を用いると、簡
単な回路構成をもって偏差値を算出できるという利点が
ある。
【0067】前記平均値記憶部8および偏差値記憶部9
は、基準となる照明状態下で撮像された濃淡画像より算
出された平均値および偏差値を前記平均値演算部6およ
び偏差値演算部7により取り込んで記憶する。前記2値
化しきい値記憶部10は、基準となる照明状態下で撮像
された濃淡画像に対して設定される2値化しきい値を記
憶する。
【0068】前記2値化しきい値補正演算部11は、前
記平均値記憶部8および偏差値記憶部9より平均値およ
び偏差値の記憶データを、また前記2値化しきい値記憶
部10より2値化しきい値の記憶データを、さらに前記
平均値演算部6および偏差値演算部7より平均値および
偏差値の算出データを、それぞれ取り込み、前記した
(20)式の演算を実行して補正しきい値を算出する。
前記2値化処理部12は、前記2値化しきい値補正演算
部11で算出された補正しきい値により濃淡画像を2値
化処理し、その2値画像を2値画像データバスへ出力す
る。
【0069】なお図3では、平均値演算部6,偏差値演
算部7,2値化しきい値補正演算部11および,2値化
処理部12をそれぞれ別個の構成として表してあるが、
例えば1個のCPUでこれら各部の演算の全てまたは一
部を実行するような構成としてもよい。また平均値記憶
部8,偏差値記憶部9および,2値化しきい値記憶部1
0もそれぞれ別個の構成として表してあるが、これら記
憶部を例えば1個のRAMをもって構成してもよい。
【0070】上記した図1〜図3の構成について動作を
説明すると、まず標準照明強度Lrの基準となる照明状
態下でカメラ1により被写体を撮像すると共に、この撮
像により得られる濃淡画像に対する適当な2値化しきい
値THr を入出力装置4から入力する。入力された2値
化しきい値THr は画像処理装置2に取り込まれ、2値
画像データ生成部5の2値化しきい値記憶部10に記憶
される。
【0071】つぎに2値画像データ生成部5の平均値演
算部6および偏差値演算部7は、濃淡画像データバスを
介して濃淡画像の全体または一部分についての画素値分
布Ir を取り込み、平均値演算部6は前記画素値分布I
r の平均値Irmを、また偏差演算部7は偏差値Sr を、
それぞれ算出する。その算出結果はデータバスを介して
平均値記憶部8および偏差値記憶部9へ送られて記憶さ
れる。これら一連の動作はCPU(図示せず)より制御
信号バスを介して2値画像データ生成部5へ送られてく
る制御信号により制御される。
【0072】以後、カメラ1により被写体が撮像される
と、画像処理装置2において、その濃淡画像の全体また
は一部分についての画素値分布Iが2値画像データ生成
部5に取り込まれて補正しきい値THが算出され、その
補正しきい値THにより濃淡画像が2値化処理されて2
値画像が生成される。
【0073】すなわち照明強度がLの照明状態下でカメ
ラ1により被写体が撮像されると、その濃淡画像の全体
または一部分についての画素値分布Iが濃淡画像データ
バスより2値画像データ生成部5の平均値演算部6およ
び偏差値演算部7に取り込まれる。平均値演算部6は前
記画素値分布Iの平均値Im を、また偏差値演算部7は
画素値分布Iの偏差値Sを、それぞれ算出し、これら算
出値はデータバスを介して2値化しきい値補正演算部1
1へ転送される。
【0074】2値化しきい値補正演算部11は、転送さ
れてきた画素値分布Iの平均値Imおよび偏差値Sを取
り込み、また平均値記憶部8および偏差値記憶部9から
は前記平均値Irmおよび偏差値Sr を、2値化しきい値
記憶部10からは前記2値化しきい値THr を、それぞ
れ取り込み、前記した(20)式の演算を実行して補正
しきい値THを算出する。
【0075】算出された補正しきい値THはデータバス
を介して2値化処理部12へ転送され、2値化処理部1
2は濃淡画像データバスより取り込んだ濃淡画像をこの
補正しきい値THにより2値化処理して、2値画像デー
タを2値画像データバスへ出力する。これら一連の動作
はCPUより制御信号バスを介して2値画像データ生成
部5へ送られてくる制御信号により制御される。
【0076】図4は、画像処理装置2の他の実施例を示
す。図示例の画像処理装置2は、前記画素値分布とし
て、網点画像のような擬似中間調画像を濃淡画像に変換
した後の画素値分布を用いるものであり、誤差拡散処理
部13と処理部14とを備える。
【0077】前記誤差拡散処理部13は、入力した濃淡
画像データを誤差拡散法を用いて2値化処理して擬似中
間調画像データに変換する。この誤差拡散法によれば、
濃淡画像データを2値化しても濃淡画像の濃度が保存さ
れるもので、図5に示すように、濃淡画像16における
局所領域18の濃度平均は擬似中間調画像17の対応す
る局所領域19の濃度平均に一致する。
【0078】図6は、誤差拡散法の原理を示す。同図
中、各枡目20は濃淡画像の各画素である。この誤差拡
散法では、2値化対象である着目画素20Aの座標位置
を(x,y)とし、その画素データ(濃度)をeとする
と、(x+1,y)の座標位置の画素20Bにはその画
素データの1/2が、(x,y+1)の座標位置の画素
24Cには1/4が、(x−1,y+1)および(x+
1,y+1)の各座標位置の画素20D,20Eには1
/8が,それぞれ拡散量として付加される。
【0079】前記処理部14は、画像変換部15と前記
した2値画像データ生成部5とから成り、画像変換部1
5により擬似中間調画像データが濃淡画像データに変換
された後、2値画像データ生成部5により変換後の濃淡
画像データが2値化処理されて2値画像データが生成さ
れる。この図4の実施例によれば、処理部14へ画像デ
ータをビデオレートで並列に取り込むのに、小規模かつ
安価なハードウェアをもって可能となる。
【0080】図7は、正規化相互相関機能を有する公知
の画像処理装置に、この発明にかかる2値化しきい値補
正機能を付与した実施例の構成を示す。正規化相互相関
機能を有する画像処理装置では、正規化相互相関演算を
行うために、モデルとなる画像の画素値分布Ir とその
平均値Imrおよび偏差値Sr とを予め記憶しておき、相
関演算の対象となる画像の画素値分布Iとその平均値I
m および偏差値Sとを算出し、この算出データと前記記
憶データとから正規化相互相関値を算出している。
【0081】従ってこの種の画像処理装置は、図7に示
すように、平均値演算部6,偏差値演算部7,平均値記
憶部8,偏差値記憶部9,正規化相互相関演算部21を
具備するものであるから、この画像処理装置に対し、こ
の発明にかかる2値化しきい値補正機能を付与するに
は、図中点線で示す構成、すなわち2値化しきい値記憶
部10,2値化しきい値補正演算部11,2値化処理部
12を付加すればよい。
【0082】
【発明の効果】この発明は上記のように、基準とする照
明状態下で被写体を撮像して得られる濃淡画像に対して
設定される2値化しきい値と、この濃淡画像の全体また
は一部分についての画素値分布の平均値および偏差値と
を予め記憶しておき、ある照明強度の照明状態下で被写
体を撮像して得られた濃淡画像の全体または一部分につ
いての画素値分布の平均値および偏差値を算出したと
き、これら算出データと前記記憶データとから照明強度
の変動に追随させた補正された2値化しきい値を算出す
るから、照明変動に左右されずに常に一定の2値画像を
生成できる。
【0083】請求項2の発明では、前記偏差値として標
準偏差を用いるようにしたから、相関値演算機能を有す
る画像処理装置についてはその算出データを流用でき
る。
【0084】請求項3の発明では、前記偏差値として平
均偏差を用いるようにしたから、簡単な回路構成をもっ
て偏差値を算出できる。
【0085】請求項4の発明では、前記平均値および偏
差値の算出対象とする濃淡画像として、誤差拡散法によ
り変換された擬似中間調画像を濃淡画像に変換したもの
を用いるようにしたから、画像データをビデオレートで
並列に取り込むのに小規模かつ安価のハードウェアで実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が実施される画像処理システムの構成
を示すブロック図である。
【図2】2値画像データ生成部の機能を示すブロック図
である。
【図3】2値画像データ生成部の具体的な構成を示す電
気回路図である。
【図4】画像処理装置の他の実施例を示すブロック図で
ある。
【図5】濃淡画像を擬似中間調画像に変換する過程を示
す説明図である。
【図6】誤差拡散法の原理を示す説明図である。
【図7】この発明が実施された正規化相互相関機能を備
えた画像処理装置の構成を示す電気回路図である。
【図8】2値化しきい値の補正機能を備えた従来の画像
処理装置の構成を示す電気回路図である。
【図9】映像信号とセットアップレベルとの関係を示す
波形説明図である。
【図10】被写体の反射率分布が映像信号に変換される
過程を示す説明図である。
【図11】従来例による2値化処理を示す説明図であ
る。
【図12】この発明による2値化処理を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 カメラ 2 画像処理装置 5 2値画像データ生成部 6 平均値演算部 7 偏差値演算部 8 平均値記憶部 10 2値化しきい値記憶部 11 2値化しきい値補正演算部 12 2値化処理部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】このような構成の画像処理装置30におい
て、まず所定の照明強度の基準とする照明状態下で被写
体を撮像し、その濃淡画像を濃淡画像データバスを介し
て画像処理装置30に取り込む。このときの照明強度を
標準照明強度Lr と定義する。この画像処理装置30の
平均値演算部31は、濃淡画像の全体または一部につい
ての画素値分布Iの平均値Im を算出し、その算出値を
平均値記憶部32に記憶させる。またこの画素値分布I
に対して設定する2値化しきい値THr も2値化しきい
値記憶部33に予め記憶させておく。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】前記セットアップレベルは、カメラへ光が
入っていない状態での映像信号の出力レベルであって、
図9に映像信号IV とセットアップレベルbとの関係が
示してある。なお同図中、HDは同期信号である。この
セットアップレベルbは、現在市販されているカメラの
場合、白レベルの0〜10%であって、カメラの型式や
個々のカメラによってばらつきがある。従って特定のカ
メラについてセットアップレベルをキャンセルするよう
画像処理装置を構成して前記の問題点を回避しても、そ
の画像処理装置はセットアップレベルbが異なる他のカ
メラには適用できず、カメラの互換性を保証できない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】この(19)式から明らかなように、
(2)式が前記した(15)式と等価になるのは、TH
r =Imrのときのみである。従って(2)式による補正
しきい値THの算出方法では、映像信号のセットアップ
レベルがどうであれ、前記2値化しきい値THr と前記
平均値Imrとの関係がTHr =Imrである場合以外は適
正な補正しきい値THを設定できない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】前記平均値記憶部8および偏差値記憶部9
は、基準となる照明状態下で撮像された濃淡画像より算
出された平均値および偏差値を前記平均値演算部6およ
び偏差値演算部7より取り込んで記憶する。前記2値化
しきい値記憶部10は、基準となる照明状態下で撮像さ
れた濃淡画像に対して設定される2値化しきい値を記憶
する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】つぎに2値画像データ生成部5の平均値演
算部6および偏差値演算部7は、濃淡画像データバスを
介して濃淡画像の全体または一部分についての画素値分
布Ir を取り込み、平均値演算部6は前記画素値分布I
r の平均値Imrを、また偏差演算部7は偏差値Sr を、
それぞれ算出する。その算出結果はデータバスを介して
平均値記憶部8および偏差値記憶部9へ送られて記憶さ
れる。これら一連の動作はCPU(図示せず)より制御
信号バスを介して2値画像データ生成部5へ送られてく
る制御信号により制御される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】2値化しきい値補正演算部11は、転送さ
れてきた画素値分布Iの平均値Im および偏差値Sを取
り込み、また平均値記憶部8および偏差値記憶部9から
は前記平均値Imrおよび偏差値Sr を、2値化しきい値
記憶部10からは前記2値化しきい値THr を、それぞ
れ取り込み、前記した(20)式の演算を実行して補正
しきい値THを算出する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【数9】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】
【数18】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】
【数24】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明強度の変動に追随させて2値化しき
    い値を補正して、その補正された2値化しきい値により
    濃淡画像を2値化処理する画像処理装置において、 ある照明強度の照明状態下で被写体を撮像して得られた
    濃淡画像の全体または一部分についての画素値分布の平
    均値および偏差値を算出する演算手段と、 基準とする照明状態下で被写体を撮像して得られる濃淡
    画像に対して設定される2値化しきい値と、この濃淡画
    像の全体または一部分についての画素値分布の平均値お
    よび偏差値とを予め記憶させる記憶手段と、 前記演算手段による平均値および偏差値の各算出値と、
    前記記憶手段に記憶させた2値化しきい値,平均値およ
    び,偏差値とから前記補正された2値化しきい値を算出
    する補正演算手段とを備えて成る画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記偏差値として、標準偏差を用いる請
    求項1に記載された画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記偏差値として、平均偏差を用いる請
    求項1に記載された画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記平均値および偏差値の算出対象とす
    る濃淡画像として、誤差拡散法により変換された擬似中
    間調画像を濃淡画像に変換したものを用いる請求項1に
    記載された画像処理装置。
JP5044657A 1993-02-08 1993-02-08 画像処理装置 Pending JPH06236435A (ja)

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JP5044657A JPH06236435A (ja) 1993-02-08 1993-02-08 画像処理装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2317775A (en) * 1996-09-24 1998-04-01 Daewoo Electronics Co Ltd Binarizing compensation apparatus and method

Cited By (1)

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