JPH06233165A - 半自動合焦方法およびそれによる装置 - Google Patents

半自動合焦方法およびそれによる装置

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JPH06233165A
JPH06233165A JP5017256A JP1725693A JPH06233165A JP H06233165 A JPH06233165 A JP H06233165A JP 5017256 A JP5017256 A JP 5017256A JP 1725693 A JP1725693 A JP 1725693A JP H06233165 A JPH06233165 A JP H06233165A
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JP
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photographer
automatic focusing
distance
sharpness
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JP5017256A
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Kenji Kobayashi
健二 小林
Hironobu Sato
裕信 佐藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】撮影者が被写体距離を指示すれば、この距離の
前後所定の範囲内で映像検出方式自動合焦装置が自動的
に撮影レンズ位置を微調整して対象物体に合焦する半自
動合焦方法およびそれによる装置を提供することにあ
る。 【構成】従来の映像検出方式自動合焦装置に撮影距離検
出手段と被写体距離指示手段と演算手段を付加し、撮影
者が目視、体感に基づいて手動で被写体距離指示手段に
より指示した大まかな被写体距離の前後所定の範囲内
で、従来の映像検出方式で検出した鮮鋭度に任意に指定
した重み付け用補正関数を掛け算して得た補正鮮鋭度に
基づいて合焦する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影者が撮影対象に任
意に選定した目標物体までの被写体距離を、目視、体感
によって大まかに設定すれば、設定距離の前後所定の範
囲内で、映像検出方式自動合焦装置がほぼ正確に自動的
に合焦するようにした、ビデオカメラなどに好適な自動
合焦方法および自動合焦装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ビデオカメラの自動合焦装置には
映像検出方式が多く用いられている。この方式では、周
知のように、合焦点状態においては被写体の輪郭線など
が鮮鋭になるので、そこでは輝度の急変や色の急変が生
じ、空間周波数が高くなるという原理に基づいて、撮影
像の映像信号から高域成分を抽出し、この高域成分が増
える方向にフォーカスレンズを移動させることによって
合焦する。なお、合焦の基準とする上記映像信号の高域
成分を鮮鋭度と呼ぶことにする。
【0003】充分に完成度の高い映像検出方式自動合焦
装置においては、フォーカスレンズの移動と鮮鋭度の検
出とを繰り返したのち、最終的に、レンズ系の撮影可能
範囲全体の中から最も鮮鋭度が高くなる撮影距離に合焦
することになる。しかし、一般的な撮影条件では、撮影
可能な視野の中に撮影者が撮影対象として意図した被写
体の他にも複数の物体が存在していることがあるため、
鮮鋭度が最大になったとしても撮影者が意図した被写体
に対して合焦状態になったとは限らない。
【0004】そのため、レンズ系を通した撮影可能な視
野の中に複数個存在する物体の中から撮影者が合焦を意
図している被写体を判別するための機能が、自動合焦装
置に要求される。
【0005】現在、一般的に広く用いられている映像検
出方式自動合焦装置では、画面中央付近に焦点検出エリ
アと呼ぶ範囲が設けられていて、焦点検出エリア内の像
の鮮鋭度のみを評価して合焦するか、あるいは焦点検出
エリア内の像の鮮鋭度を焦点検出エリア外の像の鮮鋭度
よりも重みをつけて評価して合焦するようにしている。
つまり、焦点検出エリア内に取り込まれた物体を、撮影
者が合焦を意図している被写体と見做すのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように撮影者が
主たる撮影対象にしたいと意図している被写体を判別す
るために上記の焦点検出エリア方式を用いた場合、次に
挙げる図3、図4、図5のような撮影条件下では、撮影
者の意図したとおりに焦点を合わせられないことがあ
る。
【0007】図3は林の中を歩く人物を撮影したい場合
の構図の例である。図3のような構図で、人物に合焦し
たい場合、歩いている人を焦点検出エリア内に捉えてお
こうとすると、手前の木も焦点検出エリア内にかかって
しまい、撮影者の意図に反して手前の木に合焦すること
がある。図4は花と背景の山とを同時に撮影したい場合
の構図の例である。図4の構図では、撮影者が鮮鋭に撮
影したいと意図する被写体が花であることも山であるこ
とも実際にあり得るので、従来の自動合焦装置では、エ
リア内で検出した映像情報だけから合焦装置が自動的に
被写体を判別することは不可能である。
【0008】図5は、飛んでいる鳥を撮影しようとする
場合の構図の例である。図5のように被写体が比較的小
さく、かつ、素早く移動している場合には、被写体を常
に焦点検出エリア内に捉えておくことは困難であるた
め、合焦状態を得難い。
【0009】撮影者の意図通りの合焦状態を得るために
は、撮影者が手動によって合焦を調節し、合焦したこと
を確認、判断する手動合焦が最も確実な方法である。し
かし、手動合焦は、撮影者が合焦操作にわずらわされ、
かつ一般的に自動合焦よりも長い時間がかかるという問
題点がある。
【0010】本発明は、従来の自動合焦装置が不得意と
する図3、図4、図5に示したような撮影状況下におい
ても、撮影者が意図した対象被写体に正確に合焦し、か
つ、通常の手動合焦の場合のようなわずらわしさもな
く、充分迅速に合焦状態が得られるようにした合焦方法
とそれによる合焦装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、撮影者が意図する被写体とその他
の物体とを判別する能力には限界、難点があるものの、
被写体を判別したのちの合焦精度や合焦速度は既に充分
満足できる程度に達している自動合焦方法と、被写体を
撮影者の意図通りにすることは確実にできるが、被写体
に精密に合焦させる操作がわずらわしく、かつ時間もか
かる手動合焦方法との、双方の長所だけを組合せること
として、従来の映像検出方式自動合焦装置の構成に付加
して、撮影者が撮影対象と意図する被写体までの距離を
撮影者がおおまかに指示、設定する手段と、カメラの撮
影レンズが焦点を合わせている距離を検出する手段と、
上記撮影者によりおおまかに指示、設定された被写体距
離の前後所定の範囲内の鮮鋭度のみを上記自動合焦装置
に評価させるか、あるいは被写体距離の前後所定の範囲
内の鮮鋭度を此の範囲外の鮮鋭度よりも重みを付けるよ
うに規定して上記自動合焦装置に評価させる手段とを新
たに設置することにした。
【0012】上記のように本発明では撮影者の手動操作
を(その操作自体は簡単容易で極めて短時間で済むが)
必要とするから、本発明は謂わば半自動合焦方式であ
る。
【0013】なお、本発明では従来の映像検出方式自動
合焦装置で広く用いられている焦点検出エリアを必要と
しないが、焦点検出エリアを設けても差支えない。
【0014】
【作用】実際に手動合焦を行う場合に、最もわずらわし
く時間がかかる操作は、一旦おおまかに焦点を合わせて
から、正確に焦点を合わせるためにフォーカスレンズを
前後に移動させながら、その都度、合焦状態を評価して
微調整する後半の段階の操作である。手動合焦の前半の
段階の、目視で体感している被写体距離におおまかに焦
点を合わせる操作は、撮影者にとってほとんど負担にな
らない。しかし、このような大まかな焦点合わせで指示
した被写体距離には、通常、誤差があって正確な合焦状
態は得られない。もし、その誤差の量を見積もることが
できれば、撮影者が意図した目的の被写体は撮影者の指
示した被写体距離を中心に上記誤差の量の範囲内にある
ことになり、自動合焦装置は其の範囲内だけで被写体を
探せば良いことになる。また、上記範囲内に撮影者が意
図した被写体以外の物体がないならば、合焦装置は正確
に被写体を判別できる。さらに、上記範囲内に目的被写
体以外の物体があり、合焦装置が撮影者の意図した被写
体とは別の被写体を間違って合焦すべき被写体と判定し
てしまった場合でも、撮影者が意図した本当の被写体と
誤判定された物体とは、最大でも上記誤差の距離しか離
れていない。そのため、従来の映像検出方式自動合焦装
置のように、カメラのレンズ系が撮影可能な距離の範囲
全体から被写体を探しだす場合に比較して、撮影対象と
して選定された被写体像のぼけを少なくできる。
【0015】本発明をビデオカメラ、スチルカメラなど
の合焦装置として利用すると次のように動作する。
【0016】(1)撮影者はカメラを被写体に向け、目
視により体感している被写体距離を、被写体距離指示
(設定)手段を用いて本発明合焦装置に設定する。
【0017】(2)合焦装置は、従来の映像検出方式自
動合焦装置と同様にフォーカスレンズを微小量前後に移
動させて、像の鮮鋭度が最大となる合焦点を探索する。
但し、その探索範囲は、被写体距離の前後所定の範囲内
の鮮鋭度のみを評価するため、上記所定の範囲内だけで
ある。
【0018】(3)上記所定の範囲内に撮影者が意図し
た被写体以外の物体がなければ、被写体に確実に合焦す
る。上記所定の範囲内に目的の被写体以外の物体が存在
し、それに合焦した場合でも、従来の自動合焦装置に比
べて焦点が大幅にずれることがないから、画面のぼけは
最小限に抑えられる。
【0019】
【実施例】実施例1:図1は本発明による半自動合焦装
置を、ビデオカメラの合焦装置として利用した実施例の
構成を示すブロック図である。1はビデオカメラの撮影
レンズで、焦点を調節するためフォーカスレンズとして
物体側第1群を繰り出す形式のものである。2は上記フ
ォーカスレンズである。3は撮影レンズ1が現在焦点を
合わせている撮影距離を検出する撮影距離検出手段で、
本実施例の撮影レンズ1ではフォーカスレンズ2の繰り
出し量をポテンショメータ方式で計ることにより電圧d
1として得ることができる。なお、撮影レンズがリアフ
ォーカス方式等で、フォーカスレンズの位置からだけで
は撮影距離を一義的に決められない場合でも、ズーム位
置を検出してフォーカスレンズの位置の情報を演算する
ことにより、本実施例の電圧d1と等価な電圧を得られ
る。
【0020】4は、撮影者が被写体距離を目視、体感に
より指示するための被写体距離指示手段で、例えばポテ
ンショメータ方式で実現すると被写体距離を電圧d2と
して得ることが出来る。被写体距離指示手段4の形状や
配置などに特に制限は無いが、通常のカメラの撮影レン
ズにあるピントリングに形状を似せれば、撮影者が被写
体距離指示手段4の目的や使用法を類推でき、好都合で
ある。
【0021】なお、被写体距離指示手段4と撮影距離検
出手段3とは、同じ距離を示しているときは同じ電圧が
得られるように特性を揃えておくものとする。
【0022】5は撮影レンズ1によって結像された像を
映像信号に変換する撮像素子である。6は鮮鋭度検出手
段で、撮影レンズ1が撮像素子5上に結んだ像の鮮鋭度
sを検出する。鮮鋭度sは、撮像素子5から得られる映
像信号からの高域成分だけを抽出することによって得ら
れる。
【0023】7は演算手段で、上記撮影距離検出手段
3、被写体距離指示手段4、鮮鋭度検出手段6から、そ
れぞれ電圧d1、d2、鮮鋭度sを得て、次の式で表さ
れる補正鮮鋭度s2を求める。演算手段7はたとえばマ
イコンなどで実現できる。
【0024】
【数1】
【0025】式1中の定数aは、撮影者の指示に含まれ
る誤差を表す値である。一例をあげると、フォーカスレ
ンズ2の焦点距離が31.1mm、撮影距離が1mから
無限遠の間で電圧d1が0Vから1Vの範囲にあり、か
つ電圧d1の変化がフォーカスレンズの移動量に比例す
る場合、aの値は0.2以下である。
【0026】この値は、例えば撮影者が被写体距離とし
て2mを指示した場合、実際の被写体は約1.4〜3.
3mの範囲内にあり、撮影者の指示が5mならば実際の
被写体距離は約2.5m〜無限遠の範囲内にあることを
表しており、多くの人の距離感の誤差として充分大きい
値である。
【0027】8は制御手段で、演算手段7から入力され
る補正鮮鋭度s2をもとに、フォーカスレンズ2を移動
させる向きと量を求める。9は駆動手段で、制御手段8
が求めた結果に基づいてフォーカスレンズ2を所定量移
動させる。
【0028】本発明は従来の映像検出方式自動合焦装置
の改良であるから、その構成要素は従来の映像検出方式
自動合焦装置と共通な要素と、本発明で新たに付加され
た要素とに大きく分かれる。図1において撮影距離検出
手段3と被写体距離指示手段4と演算手段7とは本発明
で新たに付加された要素であり、それを除いた要素は従
来の映像検出方式自動合焦装置と共通なものである。そ
のため、鮮鋭度検出手段6の出力を、本発明で付加した
要素を通さずに、直接、制御手段8に与えれば、従来の
映像検出方式自動合焦装置と同様に動作し、最終的に制
御手段8への入力が最大になるようにフォーカスレンズ
2は位置決めされる。
【0029】撮影距離(即ち電圧d1)と鮮鋭度検出手
段6で得られる鮮鋭度sとの関係は、例えば図2(a)
のグラフに示すようになる。図2(a)中に3つある極
大値は、それぞれ撮影像の中の物体に対応している。こ
こでは、撮影者が合焦を意図している被写体は、中央で
極大値に達しており、距離2m(電圧d1に換算して
0.5V)にあるものとする。
【0030】従来の映像検出方式合焦装置では、単に鮮
鋭度sが最も高くなる物体に合焦してしまう。撮影距離
と鮮鋭度sが図2(a)に示すような関係にある場合に
は、撮影者の意図の通りの物体に合焦しないことが多
い。
【0031】しかし本実施例では、撮影者が指示する被
写体距離をもとに、鮮鋭度sに補正をかけた補正鮮鋭度
s2が最も高くなる物体に合焦する。
【0032】本実施例で用いる補正のための重み付け関
数を図示すると図2(b)に示すようになり、鮮鋭度に
補正関数を掛けた補正鮮鋭度は図2(c)に示すように
なる。図2(b)で、撮影者が指示した被写体距離は、
実際の被写体距離からずれており、そのずれ量は電圧d
1に換算して0.18Vである。
【0033】図2(c)から判るように、撮影者が指示
した被写体距離の前後所定の範囲の鮮鋭度だけが制御手
段8に入力されるので、制御手段8への入力が最大にな
るのは撮影者が指示した被写体距離の前後所定の範囲内
にある物体に合焦したときである。すなわち、本発明装
置では、上記範囲内にある物体にだけ合焦する。
【0034】上記範囲内に撮影者が意図する被写体だけ
があるならば、本発明装置は撮影者の意図の通りに合焦
する。また、上記範囲内に他の物体も存在する場合で
も、従来の合焦方式のようにレンズ系が撮影可能な距離
の範囲全体から被写体を探しだす場合に比べて、ぼけが
少なく良好な画像が得られる。
【0035】なお、撮影者の習熟により、撮影者が指示
する被写体距離の誤差は小さくなることが予想される。
その場合、補正関数の定数aをボリュームスイッチで変
更するように上記実施例を改良すれば、撮影者の習熟度
に合わせた最適な合焦状態が得られる。この場合、定数
aの値が無限小ならば本実施例の効果は手動合焦と同じ
であり、定数aの値が電圧d1の変化幅と同じならば従
来の映像検出方式自動合焦装置と同じ効果がある。そこ
で、定数aを変更するボリュームスイッチは、合焦方式
変更スイッチとしても使うことが出来る。
【0036】実施例2:上記実施例1では補正関数は矩
形であり、上記所定の範囲の外では補正鮮鋭度は一様に
0となる。制御手段に入力される鮮鋭度の線図に水平な
部分が多いと、その付近で制御手段はフォーカスレンズ
を移動させる向きの判定が困難になる。
【0037】実際に製品化されている映像検出方式自動
合焦装置では、その様な場合でもフォーカスレンズを大
きく移動させることにより鮮鋭度を見つけだすが、合焦
するまでの時間が余計かかるようになる。
【0038】また、上記実施例では上記所定の範囲内で
は、複数の物体があった場合でもそれらに対応した鮮鋭
度は対等に評価される。実際に被写体が存在する確率
は、撮影者が指示した撮影距離を中心にした正規分布を
示すので、撮影者が指示した被写体距離に近い方の物体
を優先すれば、撮影者の意図により良く合致することが
期待される。
【0039】以上のような問題を解決するために補正関
数を正規分布にした実施例を示す。
【0040】
【数2】
【0041】上記実施例の演算手段7の演算式を(1)
から(2)に置き換えると、補正関数は図6(b)に示
すように、撮影者が指示した被写体距離に極大値をもつ
グラフになる。演算手段への入力である鮮鋭度sが図6
(a)のグラフの様になる場合、演算手段からの出力で
ある補正鮮鋭度s2は図6(c)に示すようになる。
【0042】上記実施例では、補正鮮鋭度s2のグラフ
が撮影可能範囲のほぼ全域で緩やかに傾きをもっている
ため、制御手段8は容易にフォーカスレンズを動かす向
きを判別できる。また、補正関数が撮影者の指示した距
離で極大値を持って緩やかに変化しているため、狭い距
離の範囲に同程度の鮮鋭度の極大値をなす物体が複数個
ある場合、撮影者の指示した被写体距離に近い方の物体
に優先して合焦する。
【0043】更に補正関数を下記(3)式にすると、
(2)式を用いた場合より計算量を減らして同様の効果
を得ることができる。この場合の、鮮鋭度、補正関数、
補正鮮鋭度をそれぞれ図7(a)、(b)、(c)に示
す。
【0044】
【数3】
【0045】なお、上記式(2)、(3)中の定数b、
cは、撮影者が指示する被写体距離に含まれる誤差を表
す量であって、前実施例のようにボリュームスイッチで
可変にすることができる。
【0046】実施例3:前記式(2)、(3)を用いた
実施例では、補正関数が極大値を示すのは撮影者が指示
した被写体距離の1点だけであり、その前後では補正関
数の値は減少して行く。そのため、補正鮮鋭度が極大値
を示す位置は、図8に示すように、目的の被写体の鮮鋭
度が極大値を示す位置からずれてしまう。そのずれる量
が撮影レンズ1の焦点深度よりも小さければ撮影上問題
ないが、焦点深度よりも大きくなる場合は完全には合焦
することができない。
【0047】従って、補正関数は撮影者が指示する被写
体距離の前後で略水平である事が望ましい。撮影者が指
示する被写体距離の前後で水平となる補正関数の式の例
を下記の式(4)に示す。また、その場合の鮮鋭度、補
正関数、補正鮮鋭度のグラフを、それぞれ、図9
(a)、(b)、(c)に示す。
【0048】
【数4】
【0049】上記(4)式中の定数fは、(2)式の定
数aに相当するもので、前実施例と同様にボリュームス
イッチで可変にできる。また、fを一定にしてgをボリ
ュームスイッチで可変にしてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、撮
影者が意図する被写体とその他の物体とが比較的近くに
混在している場合でも、撮影者が目視、体感に基づいて
手動でおおまかな被写体距離を指示(設定)すれば、こ
の距離の前後所定の範囲内でカメラに併設してある従来
からの映像検出方式自動合焦装置が自動的に撮影レンズ
位置を微調整して対象物体に合焦するので、すべて手動
で合焦する場合のような煩わしさがなくなり、全自動合
焦時と殆ど同様な手間、時間で、撮影者の意図の通りに
目的とする被写体の鮮鋭な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半自動合焦装置を、ビデオカメラ
の合焦装置として利用した実施例の構成を示すブロック
図である。
【図2】図2(a)、(b)、(c)は、それぞれ、実
施例1における鮮鋭度、補正関数(設定被写体距離の前
後所定距離内一定)、補正鮮鋭度を示す図である。
【図3】林の中を歩く人物を撮影したい場合の構図の例
を示す図である。
【図4】花と背景の山とを同時に撮影したい場合の構図
の例を示す図である。
【図5】比較的小さく、かつ、素早く飛んでいる鳥を撮
影しようとする場合の構図の例を示す図である。
【図6】図6(a)、(b)、(c)は、それぞれ、実
施例2における鮮鋭度、補正関数(設定被写体距離で極
大となる正規分布)、補正鮮鋭度を示す図である。
【図7】図7(a)、(b)、(c)は、それぞれ、鮮
鋭度、補正関数(設定被写体距離で1となる余弦分
布)、補正鮮鋭度を示す図である。
【図8】設定被写体距離が撮影者が意図した被写体の実
際の距離と離れていた場合に、補正関数として設定距離
で極大となる正規分布を用いた場合に生ずる鮮鋭度sの
極大と、補正鮮鋭度s2の極大とのずれを説明する図で
ある。
【図9】図9(a)、(b)、(c)は、それぞれ、鮮
鋭度、実施例3で適用した補正関数(設定被写体距離の
前後所定の距離範囲内では一定でその範囲外では正規分
布状)、補正鮮鋭度を示す図である。
【符号の説明】
1…撮影レンズ、 2…フォーカスレンズ、 3…撮影距離検出手段、 4…被写体距離指示(設定)手段、 5…撮像素子、 6…鮮鋭度検出手段、 7…演算手段、 8…制御手段、 9…駆動手段。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラ用の自動合焦方式の一つである映像
    検出方式において、合焦状態を探索すべき距離範囲を、
    撮像レンズ自体が撮影可能な被写体距離の範囲よりも狭
    く限定して設定することができるようにしたことを特徴
    とする半自動合焦方法およびそれによる装置。
  2. 【請求項2】撮影者が設定した撮影距離の前後所定の距
    離範囲を、合焦状態を探索すべき距離範囲としたことを
    特徴とする請求項1記載の半自動合焦方法およびそれに
    よる装置。
  3. 【請求項3】映像検出方式自動合焦装置で合焦の基準と
    している鮮鋭度を、撮影者が設定した撮影距離の前後所
    定の範囲内でのみ評価することにより、実質的に合焦状
    態の探索範囲を前記所定の範囲内に制限するようにした
    ことを特徴とする請求項2記載の半自動合焦方法および
    それによる装置。
  4. 【請求項4】撮影者が設定した撮影距離に極大値を持つ
    重み付け関数と、映像検出方式自動合焦装置で合焦の基
    準としている鮮鋭度とを、評価距離ごとに掛け合わせて
    補正鮮鋭度を求め、その補正鮮鋭度が最大となるように
    合焦させることにより、実質的に合焦点状態の探索範囲
    を制限したことを特徴とする請求項2記載の半自動合焦
    方法およびそれによる装置。
  5. 【請求項5】重み付け関数として、撮影者が設定した撮
    影距離で極大値をとるガウス分布関数を用いたことを特
    徴とする請求項4記載の半自動合焦方法およびそれによ
    る装置。
  6. 【請求項6】重み付け関数として、撮影者が設定した撮
    影距離で極大値をとる三角関数を用いたことを特徴とす
    る請求項4記載の半自動合焦方法およびそれによる装
    置。
  7. 【請求項7】重み付け関数として、撮影者が設定した撮
    影距離の前後所定の範囲内でほぼ一定の値をとる関数を
    用いたことを特徴とする請求項4記載の半自動合焦方法
    およびそれによる装置。
  8. 【請求項8】重み付け関数によって実質的に制限される
    合焦状態の探索範囲を、撮影者が任意に設定を変更でき
    るようにしたことを特徴とする請求項4記載の半自動合
    焦方法およびそれによる装置。
  9. 【請求項9】カメラ用の合焦方式において、合焦状態と
    なるべき撮影距離のおおまかな設定、調整は撮影者が手
    動で行い、手動設定された撮影距離の前後の比較的狭い
    距離範囲内で実際の合焦状態を探索するための微調整を
    自動化したことを特徴とする半自動合焦方法およびそれ
    による装置。
  10. 【請求項10】手動調整と自動調整の割合を撮影者が任
    意に変更して設定できることを特徴とする請求項9記載
    の半自動合焦方法およびそれによる装置。
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Cited By (6)

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