JPH06231973A - 静止誘導電器 - Google Patents
静止誘導電器Info
- Publication number
- JPH06231973A JPH06231973A JP1843893A JP1843893A JPH06231973A JP H06231973 A JPH06231973 A JP H06231973A JP 1843893 A JP1843893 A JP 1843893A JP 1843893 A JP1843893 A JP 1843893A JP H06231973 A JPH06231973 A JP H06231973A
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- JP
- Japan
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- insulating liquid
- tank
- static induction
- induction electric
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- Prior art date
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- Housings And Mounting Of Transformers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】絶縁性液体が封入された本体タンク内の塵埃量
を低減し、絶縁信頼性の高い静止誘導電気を提供する。 【構成】絶縁性液体1が封入されたタンク2の上部と下
部とを配管5で連通し、その途中にポンプ6とフィルタ
7を配置して循環経路を構成し、タンク2下部の絶縁性
液体1が流入する配管5に気泡混入装置10を配置する
ことにより気泡9が混在した絶縁性液体1をタンク2内
に流動させる。また、気泡9を絶縁性液体1に混在させ
る手段として、あらかじめ気体が溶解した絶縁性液体1
を封入しておき、タンク2内の減圧,巻線4の通電加熱
あるいは超音波振動を与える。
を低減し、絶縁信頼性の高い静止誘導電気を提供する。 【構成】絶縁性液体1が封入されたタンク2の上部と下
部とを配管5で連通し、その途中にポンプ6とフィルタ
7を配置して循環経路を構成し、タンク2下部の絶縁性
液体1が流入する配管5に気泡混入装置10を配置する
ことにより気泡9が混在した絶縁性液体1をタンク2内
に流動させる。また、気泡9を絶縁性液体1に混在させ
る手段として、あらかじめ気体が溶解した絶縁性液体1
を封入しておき、タンク2内の減圧,巻線4の通電加熱
あるいは超音波振動を与える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塵埃除去の改良を図った
静止誘導電器に関する。
静止誘導電器に関する。
【0002】
【従来の技術】タンク内に絶縁性液体を封入した静止誘
導電器の代表的なものとして油入変圧器があげられる。
一般に、油入変圧器の絶縁性液体である鉱油は油中塵埃
粒子密度が小さいほど絶縁破壊電界が高くなる。油入変
圧器の絶縁信頼性の向上やコンパクト化のためには油中
塵埃粒子密度をいかに低減するかが重要なポイントであ
る。このため製作後の工場や運転前の現地における塵埃
除去方法がいくつか提案されている。例えば、特開昭55
−24467 号公報に述べられているように、油入変圧器の
冷却配管路の途中にフィルタを設けて油を循環するも
の、あるいは特開昭62−237712号公報に述べられている
ように現地脱気注油前に油タンク内の油をフィルタ装置
を介して油入変圧器本体に注油し、本体内で油循環を行
った後、この油をフィルタ装置で濾過して油タンクへ戻
し、その後フィルタ装置を介して本体内に脱気注油する
ものがある。
導電器の代表的なものとして油入変圧器があげられる。
一般に、油入変圧器の絶縁性液体である鉱油は油中塵埃
粒子密度が小さいほど絶縁破壊電界が高くなる。油入変
圧器の絶縁信頼性の向上やコンパクト化のためには油中
塵埃粒子密度をいかに低減するかが重要なポイントであ
る。このため製作後の工場や運転前の現地における塵埃
除去方法がいくつか提案されている。例えば、特開昭55
−24467 号公報に述べられているように、油入変圧器の
冷却配管路の途中にフィルタを設けて油を循環するも
の、あるいは特開昭62−237712号公報に述べられている
ように現地脱気注油前に油タンク内の油をフィルタ装置
を介して油入変圧器本体に注油し、本体内で油循環を行
った後、この油をフィルタ装置で濾過して油タンクへ戻
し、その後フィルタ装置を介して本体内に脱気注油する
ものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した塵埃除去方法
では油である絶縁性液体が油入変圧器、すなわち、静止
誘導電器の内部を流動する際に、本体内部に付着してい
る塵埃を絶縁性液体中に浮遊させ、この塵埃が混入した
絶縁性液体を外部のフィルタで濾過する。絶縁性液体の
流速が速いほど付着塵埃は液中へ離脱しやすくなるが、
流速を上げることはポンプ容量の増大を招くことにな
る。また、本体内部は一般に複雑な構造であり、均一に
絶縁性液体が流動するとは限らないため、絶縁性液体が
流れにくい個所では付着している塵埃が除去されにくい
問題もある。一方、静止誘導電器内部から塵埃が浮遊し
ている絶縁性液体を排出する際、塵埃の一部は壁面に再
付着し、また水平個所では塵埃が残留し易いため、塵埃
を十分に除去することができないという問題がある。
では油である絶縁性液体が油入変圧器、すなわち、静止
誘導電器の内部を流動する際に、本体内部に付着してい
る塵埃を絶縁性液体中に浮遊させ、この塵埃が混入した
絶縁性液体を外部のフィルタで濾過する。絶縁性液体の
流速が速いほど付着塵埃は液中へ離脱しやすくなるが、
流速を上げることはポンプ容量の増大を招くことにな
る。また、本体内部は一般に複雑な構造であり、均一に
絶縁性液体が流動するとは限らないため、絶縁性液体が
流れにくい個所では付着している塵埃が除去されにくい
問題もある。一方、静止誘導電器内部から塵埃が浮遊し
ている絶縁性液体を排出する際、塵埃の一部は壁面に再
付着し、また水平個所では塵埃が残留し易いため、塵埃
を十分に除去することができないという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するためになされたもので、絶縁性液体に気泡を外部
より混入あるいは溶解しているガスを逸出させて気泡が
混在した絶縁性液体を静止誘導電器内に流動させ、この
絶縁性液体が流れる外部の配管路の途中に塵埃をトラッ
プするフィルタを配置したものである。
決するためになされたもので、絶縁性液体に気泡を外部
より混入あるいは溶解しているガスを逸出させて気泡が
混在した絶縁性液体を静止誘導電器内に流動させ、この
絶縁性液体が流れる外部の配管路の途中に塵埃をトラッ
プするフィルタを配置したものである。
【0005】
【作用】本発明によれば絶縁性液体とともに移動する気
泡が静止誘導電器内の構造部の表面を移動したりあるい
は衝突するため局部的に構造部の表面では絶縁性液体が
激しく撹拌された状態となり、付着している塵埃は絶縁
性液体中に離脱しやすくなる。また溶解した気体は構造
部表面の突起や付着している塵埃を核としてこれらの個
所より逸出するので、同様に構造部の表面では絶縁性液
体が局部的に撹拌され付着している塵埃は離脱しやすく
なる。また、構造部の表面には気泡が存在することにな
るので塵埃の再付着も防止できる。以上のような気泡の
撹拌作用より構造部からの塵埃の離脱が促進され、浮遊
した塵埃は絶縁性液体とともに移動し外部のフィルタに
トラップされるので、ポンプ容量を増大することなく、
効率良くしかも多量に静止誘導電器内部の塵埃を除去で
きる。
泡が静止誘導電器内の構造部の表面を移動したりあるい
は衝突するため局部的に構造部の表面では絶縁性液体が
激しく撹拌された状態となり、付着している塵埃は絶縁
性液体中に離脱しやすくなる。また溶解した気体は構造
部表面の突起や付着している塵埃を核としてこれらの個
所より逸出するので、同様に構造部の表面では絶縁性液
体が局部的に撹拌され付着している塵埃は離脱しやすく
なる。また、構造部の表面には気泡が存在することにな
るので塵埃の再付着も防止できる。以上のような気泡の
撹拌作用より構造部からの塵埃の離脱が促進され、浮遊
した塵埃は絶縁性液体とともに移動し外部のフィルタに
トラップされるので、ポンプ容量を増大することなく、
効率良くしかも多量に静止誘導電器内部の塵埃を除去で
きる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例における静止誘導電器の絶縁性液
体の循環経路の説明図を示す。図において絶縁性液体1
が封入されたタンク2の内部には鉄心3とそれに巻回さ
れた巻線4が収納され、タンク2の外部にタンク2の下
部と上部を連通する配管5とその途中にポンプ6とその
出口あとにフィルタ7が設けられ、絶縁性液体1が図中
の矢印方向に循環できるようになっている。また、絶縁
性液体1が流出するタンク2の上部の配管5にはオーバ
ーフロータンク8が連通され、逆に、絶縁性液体1がタ
ンク2内に流入する下部の配管5の部分、すなわち、フ
ィルタ7の後に気泡9を絶縁性液体1中に混入させる気
泡混入装置10が接続されている。このように構成され
た静止誘導電器では気泡混入装置10より混入された気
泡9がタンク2の内部で絶縁性液体1とともに流動する
際、巻線4及び鉄心3の表面に接触あるいは衝突するた
め、その表面では絶縁性液体1の激しい撹拌作用が起こ
り、付着していた塵埃が絶縁性液体1中に遊離してく
る。この塵埃を多量に含む絶縁性液体1は循環経路の途
中に設けられたフィルタ7により除塵されるので、従来
のような絶縁性液体1だけ流す場合に比べ短時間に効率
良く、しかも、多量にタンク2内の塵埃を除去できる。
なお、タンク2より流出した気泡9の大部分は大気圧下
のオーバーフロータンク8に流入させることにより、絶
縁油1の循環経路内の圧力上昇が抑えられる。
図1は本発明の実施例における静止誘導電器の絶縁性液
体の循環経路の説明図を示す。図において絶縁性液体1
が封入されたタンク2の内部には鉄心3とそれに巻回さ
れた巻線4が収納され、タンク2の外部にタンク2の下
部と上部を連通する配管5とその途中にポンプ6とその
出口あとにフィルタ7が設けられ、絶縁性液体1が図中
の矢印方向に循環できるようになっている。また、絶縁
性液体1が流出するタンク2の上部の配管5にはオーバ
ーフロータンク8が連通され、逆に、絶縁性液体1がタ
ンク2内に流入する下部の配管5の部分、すなわち、フ
ィルタ7の後に気泡9を絶縁性液体1中に混入させる気
泡混入装置10が接続されている。このように構成され
た静止誘導電器では気泡混入装置10より混入された気
泡9がタンク2の内部で絶縁性液体1とともに流動する
際、巻線4及び鉄心3の表面に接触あるいは衝突するた
め、その表面では絶縁性液体1の激しい撹拌作用が起こ
り、付着していた塵埃が絶縁性液体1中に遊離してく
る。この塵埃を多量に含む絶縁性液体1は循環経路の途
中に設けられたフィルタ7により除塵されるので、従来
のような絶縁性液体1だけ流す場合に比べ短時間に効率
良く、しかも、多量にタンク2内の塵埃を除去できる。
なお、タンク2より流出した気泡9の大部分は大気圧下
のオーバーフロータンク8に流入させることにより、絶
縁油1の循環経路内の圧力上昇が抑えられる。
【0007】図2は本発明の他の実施例の循環経路を示
す説明図で、図1と異なる点は気泡混入装置10の替わ
りに、あらかじめ気体が溶解した絶縁性液体1がタンク
2内に封入され、また、オーバーフロータンク8の上部
空間は真空ポンプ11に連通されていることである。こ
のような構成ではオーバーフロータンク8の上部空間部
を真空ポンプ11により減圧することによってタンク2
の内部圧力を下げることができ、この内部圧力をタンク
2内の絶縁性液体1にあらかじめ溶解している気体の平
衡圧力より小さくすると過飽和状態となり絶縁性液体1
に溶解していた気体が逸出してタンク2内に気泡9が発
生する。これらの気泡9は主として鉄心3や巻線4の表
面の突起や付着している塵埃を核として発生するため、
その表面では絶縁性液体の局部的な撹拌が起こり、付着
している塵埃が離脱し絶縁性液体1中に浮遊してくる。
このような状態でフィルタ7を介して絶縁油1を循環す
るので短時間に効率良くしかも多量に塵埃を除去でき
る。
す説明図で、図1と異なる点は気泡混入装置10の替わ
りに、あらかじめ気体が溶解した絶縁性液体1がタンク
2内に封入され、また、オーバーフロータンク8の上部
空間は真空ポンプ11に連通されていることである。こ
のような構成ではオーバーフロータンク8の上部空間部
を真空ポンプ11により減圧することによってタンク2
の内部圧力を下げることができ、この内部圧力をタンク
2内の絶縁性液体1にあらかじめ溶解している気体の平
衡圧力より小さくすると過飽和状態となり絶縁性液体1
に溶解していた気体が逸出してタンク2内に気泡9が発
生する。これらの気泡9は主として鉄心3や巻線4の表
面の突起や付着している塵埃を核として発生するため、
その表面では絶縁性液体の局部的な撹拌が起こり、付着
している塵埃が離脱し絶縁性液体1中に浮遊してくる。
このような状態でフィルタ7を介して絶縁油1を循環す
るので短時間に効率良くしかも多量に塵埃を除去でき
る。
【0008】図3はさらに他の実施例における循環経路
の説明図であり、あらかじめ気体が溶解した絶縁性液体
1がタンク2内に封入されており、また循環経路のタン
ク2の入り口には超音波加振機12が設置されている。
このような構成で超音波加振機12を動作させると、超
音波振動がタンク2の入り口の配管5の中の絶縁性液体
1に伝搬し、この振動エネルギが絶縁性液体1の分子に
付着している気体分子を切り離すため溶解していた気体
の発泡が起こる。この発泡現象により発生した気泡9は
絶縁性液体1とともにタンク2の内部に流入し、鉄心3
や巻線4の表面に接触あるいは衝突するため、その表面
では絶縁性液体の局部的な撹拌が起こり、付着している
塵埃が離脱し絶縁性液体1中に浮遊してくる。このよう
な状態でフィルタ7を介して絶縁性液体1を循環するの
で短時間に効率良くしかも多量に塵埃を除去できる。
の説明図であり、あらかじめ気体が溶解した絶縁性液体
1がタンク2内に封入されており、また循環経路のタン
ク2の入り口には超音波加振機12が設置されている。
このような構成で超音波加振機12を動作させると、超
音波振動がタンク2の入り口の配管5の中の絶縁性液体
1に伝搬し、この振動エネルギが絶縁性液体1の分子に
付着している気体分子を切り離すため溶解していた気体
の発泡が起こる。この発泡現象により発生した気泡9は
絶縁性液体1とともにタンク2の内部に流入し、鉄心3
や巻線4の表面に接触あるいは衝突するため、その表面
では絶縁性液体の局部的な撹拌が起こり、付着している
塵埃が離脱し絶縁性液体1中に浮遊してくる。このよう
な状態でフィルタ7を介して絶縁性液体1を循環するの
で短時間に効率良くしかも多量に塵埃を除去できる。
【0009】また、図2及び図3の実施例で示した他
に、巻線を通電加熱することにより絶縁性液体に溶解し
た気体を発泡させることができるので、この場合も同様
な除塵効果が期待できる。なお、以上の実施例の中で気
泡を発生するために外部より混入させる気体およびあら
かじめ絶縁性液体に溶解させる気体は塵埃の混入や絶縁
性液体の水分増加を抑えるため清浄でかつ乾燥した空気
あるいは窒素等が良い。また、これらの気体より溶解量
が大きいSF6ガスを用いることにより、除塵の際の発
泡量を増やすこともできる。
に、巻線を通電加熱することにより絶縁性液体に溶解し
た気体を発泡させることができるので、この場合も同様
な除塵効果が期待できる。なお、以上の実施例の中で気
泡を発生するために外部より混入させる気体およびあら
かじめ絶縁性液体に溶解させる気体は塵埃の混入や絶縁
性液体の水分増加を抑えるため清浄でかつ乾燥した空気
あるいは窒素等が良い。また、これらの気体より溶解量
が大きいSF6ガスを用いることにより、除塵の際の発
泡量を増やすこともできる。
【0010】図4はさらに他の実施例を示す循環経路の
説明図であり、図1と同じ循環経路のポンプ6の絶縁性
液体1の流入口の前に脱気処理装置13を備えたもので
ある。このような循環経路では絶縁性液体1に混入させ
た気泡の一部が配管5を通してポンプ6及びフィルタ7
に流入する前に脱気処理装置14により除去される。こ
のため気泡が流入する図1の実施例の場合に比べ、ポン
プ6を通過する絶縁性液体1の流量を増やすことがで
き、また、フィルタ7でも単位面積当たりの流量が増え
るので、除塵時間を短くすることができる。
説明図であり、図1と同じ循環経路のポンプ6の絶縁性
液体1の流入口の前に脱気処理装置13を備えたもので
ある。このような循環経路では絶縁性液体1に混入させ
た気泡の一部が配管5を通してポンプ6及びフィルタ7
に流入する前に脱気処理装置14により除去される。こ
のため気泡が流入する図1の実施例の場合に比べ、ポン
プ6を通過する絶縁性液体1の流量を増やすことがで
き、また、フィルタ7でも単位面積当たりの流量が増え
るので、除塵時間を短くすることができる。
【0011】図5はさらに他の実施例を示す循環経路の
説明図であり、図1と同じ循環経路のタンク2と気泡混
入装置10との間に下部気泡検知装置14を、また、同
様にタンク2の絶縁性液体1の出口部分に上部気泡検知
装置15をそれぞれ設置している。このような構成では
タンク2に流入する絶縁性液体1中の気泡9の混入量及
びタンク2から流出する絶縁性液体1中の気泡9の混入
量を把握した結果をもとに、気泡混入装置10より混入
させる気泡9の量を調整して、タンク2内を流動する気
泡9の量を適正な値に保つことができるので常に効率の
良い除塵が可能である。
説明図であり、図1と同じ循環経路のタンク2と気泡混
入装置10との間に下部気泡検知装置14を、また、同
様にタンク2の絶縁性液体1の出口部分に上部気泡検知
装置15をそれぞれ設置している。このような構成では
タンク2に流入する絶縁性液体1中の気泡9の混入量及
びタンク2から流出する絶縁性液体1中の気泡9の混入
量を把握した結果をもとに、気泡混入装置10より混入
させる気泡9の量を調整して、タンク2内を流動する気
泡9の量を適正な値に保つことができるので常に効率の
良い除塵が可能である。
【0012】以上示した実施例は循環経路を設けて除塵
する場合であるが、タンク内の絶縁性液体を外部に移動
して塵埃を除去する方法は、図6の実施例で示す配管経
路図で説明する。図において気体を溶解させた絶縁性液
体1をタンク2から真空ポンプ11′を用いて減圧しな
がら配管5′と、その途中に設けたフィルタ7を通して
ポンプ6により外部の保管タンク16に移動するように
する。なお、タンク2と保管タンク16は連通管17に
より接続され両者の上部空間は同じ圧力となるようにし
ている。このような構成では図2の実施例の中で述べた
発泡現象と同じことがタンク2内で起こるので、鉄心3
や巻線4の表面に付着していた塵埃の絶縁性液体1中へ
の浮遊が促進され、また、保管タンク16への移動によ
り絶縁性液体1がタンク2内で減少する際の塵埃の再付
着が抑制される。このためタンク2内の塵埃は絶縁性液
体1とともにくまなく外部に移動されフィルタ7によっ
て除去される。このような除塵処理は例えば静止誘導電
器である変圧器などを油を抜いて工場から出荷する際適
用することができる。
する場合であるが、タンク内の絶縁性液体を外部に移動
して塵埃を除去する方法は、図6の実施例で示す配管経
路図で説明する。図において気体を溶解させた絶縁性液
体1をタンク2から真空ポンプ11′を用いて減圧しな
がら配管5′と、その途中に設けたフィルタ7を通して
ポンプ6により外部の保管タンク16に移動するように
する。なお、タンク2と保管タンク16は連通管17に
より接続され両者の上部空間は同じ圧力となるようにし
ている。このような構成では図2の実施例の中で述べた
発泡現象と同じことがタンク2内で起こるので、鉄心3
や巻線4の表面に付着していた塵埃の絶縁性液体1中へ
の浮遊が促進され、また、保管タンク16への移動によ
り絶縁性液体1がタンク2内で減少する際の塵埃の再付
着が抑制される。このためタンク2内の塵埃は絶縁性液
体1とともにくまなく外部に移動されフィルタ7によっ
て除去される。このような除塵処理は例えば静止誘導電
器である変圧器などを油を抜いて工場から出荷する際適
用することができる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば絶縁性液体中の気泡の撹
拌作用により、静止誘導電器内部に付着している塵埃の
絶縁性液体中への浮遊が促進され、浮遊した塵埃は絶縁
性液体とともに移動し外部のフィルタにトラップされる
ので、ポンプ容量を増大することなく、短時間に効率良
くしかも多量に静止誘導電器内部の塵埃を除去できる。
また、除塵後は脱気循環処理あるいは絶縁性液体を排出
したのち清浄な絶縁性液体の真空注入を行い、絶縁性液
体中の溶解気体や気泡を排除することによって、これら
による絶縁強度の低下を防止できる。このような処理工
程により静止誘導電器の運転時における絶縁性液体中へ
の塵埃の浮遊量は従来より低減されるので絶縁性が向上
する。
拌作用により、静止誘導電器内部に付着している塵埃の
絶縁性液体中への浮遊が促進され、浮遊した塵埃は絶縁
性液体とともに移動し外部のフィルタにトラップされる
ので、ポンプ容量を増大することなく、短時間に効率良
くしかも多量に静止誘導電器内部の塵埃を除去できる。
また、除塵後は脱気循環処理あるいは絶縁性液体を排出
したのち清浄な絶縁性液体の真空注入を行い、絶縁性液
体中の溶解気体や気泡を排除することによって、これら
による絶縁強度の低下を防止できる。このような処理工
程により静止誘導電器の運転時における絶縁性液体中へ
の塵埃の浮遊量は従来より低減されるので絶縁性が向上
する。
【図1】本発明の実施例を示す静止誘導電器の循環経路
の説明図。
の説明図。
【図2】本発明の第2の実施例を示す静止誘導電器の循
環経路の説明図。
環経路の説明図。
【図3】本発明の第3の実施例を示す静止誘導電器の循
環経路の説明図。
環経路の説明図。
【図4】本発明の第4の実施例を示す静止誘導電器の循
環経路の説明図。
環経路の説明図。
【図5】本発明の第5の実施例を示す静止誘導電器の循
環経路の説明図。
環経路の説明図。
【図6】本発明の他の実施例を示す静止誘導電器の配管
経路の説明図。
経路の説明図。
1…絶縁性液体、2…タンク、3…鉄心、4…巻線、7
…フィルタ、8…オーバーフロータンク、9…気泡、1
0…気泡混入装置、11…真空ポンプ、12…超音波加
振機、13…脱気装置、14…下部気泡検知器、15…
上部気泡検知器。
…フィルタ、8…オーバーフロータンク、9…気泡、1
0…気泡混入装置、11…真空ポンプ、12…超音波加
振機、13…脱気装置、14…下部気泡検知器、15…
上部気泡検知器。
Claims (9)
- 【請求項1】タンク内に巻線を収納し絶縁性液体が封入
される静止誘導電器において、前記絶縁性液体を気泡を
混在させて循環もしくは移動させ、循環あるいは移動の
配管路の途中にフィルタを配置して絶縁性液体中の塵埃
を除去することを特徴とする静止誘導電器。 - 【請求項2】請求項1において、前記フィルタの絶縁性
液体流出口より後に気泡混入装置を設けて、外部より気
泡を封入して前記液体に気泡を混在させる静止誘導電
器。 - 【請求項3】請求項1において、前記絶縁性液体は気体
が溶解したものであり、溶解した気体を逸出させる手段
を設けて前記絶縁性液体に気泡を混在させる静止誘導電
器。 - 【請求項4】請求項3において、溶解した気体を逸出さ
せる手段として、前記タンクを減圧する静止誘導電器。 - 【請求項5】請求項3において、溶解した気体を逸出さ
せる手段として、前記巻線を通電し前記絶縁性液体を加
熱する静止誘導電器。 - 【請求項6】請求項3において、溶解した気体を逸出さ
せる手段として、前記タンクの絶縁性液体流入口に超音
波振動を与える超音波加振機を設ける静止誘導電器。 - 【請求項7】請求項1において、前記フィルタの絶縁性
液体流入口より前に脱気装置を備える静止誘導電器。 - 【請求項8】請求項2において、前記気泡混入装置より
封入される気体は清浄かつ乾燥した空気あるいは窒素ガ
スまたはSF6 ガスである静止誘導電器。 - 【請求項9】請求項1において、前記配管路の途中に気
泡の混在状態を把握する気泡検知器を備える静止誘導電
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1843893A JPH06231973A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 静止誘導電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1843893A JPH06231973A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 静止誘導電器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06231973A true JPH06231973A (ja) | 1994-08-19 |
Family
ID=11971653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1843893A Pending JPH06231973A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 静止誘導電器 |
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JP (1) | JPH06231973A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1993
- 1993-02-05 JP JP1843893A patent/JPH06231973A/ja active Pending
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