JPH06231633A - ケーブル押出被覆装置 - Google Patents

ケーブル押出被覆装置

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Publication number
JPH06231633A
JPH06231633A JP5042302A JP4230293A JPH06231633A JP H06231633 A JPH06231633 A JP H06231633A JP 5042302 A JP5042302 A JP 5042302A JP 4230293 A JP4230293 A JP 4230293A JP H06231633 A JPH06231633 A JP H06231633A
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JP
Japan
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temperature
resin
resin flow
crosshead
zone
Prior art date
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Pending
Application number
JP5042302A
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English (en)
Inventor
Koji Murakami
幸治 村上
Nobuo Takeuchi
暢夫 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ケーブル押出被覆機の押出被覆樹脂を均質にす
る。 【構成】ケーブル押出被覆機のクロスヘッド内を円周方
向に複数に分割した分割ゾーンを形成し、各分割ゾーン
ごとに円周方向ゾーン別温度調整装置(15)を設け、各分
割ゾーンごとに樹脂流路(10)の円周方向温度分布を測定
する樹脂流温度センサ(18)を円周方向に配置し、この樹
脂流温度センサ(18)の温度測定値に対応して円周方向ゾ
ーン別温度調整装置(15)の温度を調整することにより、
ケーブル導体上の押出被覆を円周方向、長手方向に均質
な被覆に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム・プラスチック被
覆ケーブルの押出被覆装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の導体上に内部半導電層、絶縁樹脂
被覆層、外部半導電層等を押し出し被覆するゴム・プラ
スチック被覆ケーブルの押出成形装置においては、ヘッ
ドのシリンダー周囲に加熱および冷却装置を設け、ケー
ブルサイズと押出被覆材料の種類ごとに温度を決めてシ
リンダー温度を制御しながらゴム・プラスチック等を溶
融して押し出し被覆し、この温度の調節は、クロスヘッ
ドの溶融樹脂流路の外周側や内周側にスパイラル状温油
溝や電気ヒーター等を設けて一括温度調節をしている
が、CVケーブル製造においては、クロスヘッド内で樹
脂の架橋剤が分解しないように、最高樹脂温度管理によ
る樹脂温度分布を気にしない冷し勝手温調により温度調
節をし、溶融被覆材料の押し出し被覆中は設定温度を変
更することなく押出成形装置を運転している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のようにシリンダ
ー温度を調節しても、クロスヘッド内部の溶融樹脂温度
は均一ではなく、クロスヘッド内部の位置によって温度
差があり、クロスヘッドの吐出樹脂の温度差の分布が大
きいために、導体周囲の押出被覆樹脂の円周方向及び肉
厚方向に温度差が生じ、特に導体周囲に押し出し被覆し
た樹脂の押出スクリュー側の反対側におけるシーム側の
温度が低くなる傾向がある。
【0004】たとえば図14に示したように、クロスヘ
ッドの押出スクリュー側の吐出口Oからヘッドシリンダ
ーHC内に押し出された溶融樹脂はケーブル導体Aの片
面側pから導体周囲を両側q、qから反対側rに向けて
矢印方向に流れ、pの位置では溶融樹脂温度は高温度で
あるが、両側のq、qの位置では温度が下がり、反対側
のrの位置になるとさらに温度が低下し、その各位置に
おける温度の差異は大きくケーブル導体Aの両側q、q
の位置からr点の位置に合流する溶融樹脂はその温度が
p、p点の位置よりも低下しているので、両側から合流
した溶融樹脂の合わせ目のシームSの部分が他のp、q
点の箇所の樹脂部分と均質にならず、このため導体周囲
の押出樹脂被覆層の成形精度やケーブル特性等が低下す
る。この樹脂温度差分布の大きさや分布の状態は押出条
件、押出材料により異なるので、前記のような温度分布
の不均一、シームS部分の不均質に対して従来は有効な
対策がなく、高結晶化PEでは高温押し出し、均一分布
押し出しが要望されていても従来の樹脂温度調節ではそ
の要求に応じられなかった。
【0005】また、ケーブル押出被覆材料の異物混入を
防ぐために押出被覆機の押出ヘッドに目の細かいメッシ
ュを使用しているが、押出作業が長く続くとメッシュが
目詰まりを起こし、押出樹脂圧力が上昇する結果、押出
量が低下し、樹脂温度が上昇してクロスヘッド内部で樹
脂の焼けを起こすことがある。樹脂押出量の低下に対し
てはクロスヘッドに通すケーブル導体の線速を遅くする
ことにより押出被覆の肉厚を変えずに押し出し被覆する
ことができるが、樹脂温度の上昇に対しては、押出機の
温度設定を変更すると押出特性が大きく変わるためにケ
ーブルの押し出し被覆ができなくなる。
【0006】また、押出機シリンダーの温度制御をオ
ン、オフ制御により制御すると、シリンダー温度はある
周期をもって変動し、吐出樹脂温度、押出量、材料粘度
が周期的に変動するので、押出樹脂被覆層の偏肉率(最
小肉圧/最大肉厚)が変動するという問題点がある。
【0007】本発明は、ゴム・プラスチック被覆ケーブ
ルの押出成形装置のクロスヘッドにおいて、導体周囲に
押し出し被覆される溶融樹脂を導体周囲の各位置で均一
な温度にし、成形精度、ケーブル特性の低下を防止する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明のケーブル押出被覆装置は、 (1)導体上に内部半導電層と絶縁樹脂被覆層を押し出
し被覆し、必要に応じて外部半導電層を押し出し被覆す
るゴム・プラスチックケーブル押出被覆機のクロスヘッ
ドにおいて、クロスヘッド3内における樹脂流路10の
溶融樹脂流の円周方向の温度分布を連続的または間欠的
に測定する複数の樹脂流温度センサ18を円周方向に間
隔をおいて樹脂流路10に配置するとともに、クロスヘ
ッド内部に複数の円周方向ゾーン別温度調整装置15を
設け、前記樹脂流温度センサ18の温度測定信号に応じ
て前記円周方向ゾーン別温度調整装置15の温度を調整
し溶融樹脂流の温度分布を均一にすることを特徴とする
ものである。
【0009】(2)また、導体上に内部半導電層、絶縁
樹脂被覆層、必要に応じて外部半導電層等を押し出し被
覆するゴム・プラスチックケーブル押出被覆機のクロス
ヘッドにおいて、樹脂流路10の溶融樹脂流の温度分布
を連続的または間欠的に測定する複数の樹脂流温度セン
サ18を円周方向に間隔をおいて配置するとともに、押
出機のシリンダー部1、および、または、クロスヘッド
接続部4に、複数の分割区域別温度調整装置(21、お
よび、または、23)を設け、前記樹脂流温度センサ1
8の測定信号に応じて前記分割区域別温度調整装置の温
度を調整し溶融樹脂流の温度分布を均一にすることを特
徴とするものである。
【0010】(3)また、前記(1)、(2)の、円周
方向に間隔をおいて配置する各樹脂流温度センサ18の
溶融樹脂流に接触する温度検知部18aを、樹脂流路1
0内に半径方向に配置して、溶融樹脂流の半径方向の温
度分布を測定することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】前記(1)の、樹脂流温度センサ18がクロス
ヘッド内の樹脂流路10の溶融樹脂流の円周方向の温度
分布を測定し、この測定値に応じて複数の円周方向ゾー
ン別温度調整装置15の温度を調整することにより、樹
脂流路10を通る溶融樹脂流の円周方向ゾーン(図3の
円周方向に分割したa、b、c、dの各ゾーン)ごとに
各ゾーンの温度が最適温度に調整され、押し出される溶
融樹脂の円周方向の温度差が無くなって均一化し、クロ
スヘッド吐出口から導体外周に押し出し被覆される樹脂
が円周方向に均質な最適の温度に調整されて押し出し被
覆されることになり、従来の問題点であった押出スクリ
ュー吐出口の反対側の押出被覆のシームSにおける被覆
樹脂の不均質が無くなって均質になる。
【0012】前記の樹脂流温度センサ18による樹脂流
路10の温度測定を連続的または間欠的に測定すること
により、溶融樹脂押出成形中に押出特性に変動があって
も、連続的または間欠的に検出される温度測定値に応じ
て円周方向ゾーン別温度調整装置の設定温度を時々刻々
調整することができるから、クロスヘッド内部の押し出
し樹脂温度が均一になり、ケーブル長手方向においても
均質な押出被覆を成形することができ、かつ、樹脂の粘
度変化が小さくなり被覆形状の成形精度が向上し、アン
バー(クロスヘッド内部での架橋剤入り樹脂の温度履歴
による焼け)の発生が無くなる。
【0013】また、前記(2)の、樹脂流温度センサ1
8がクロスヘッド内の樹脂流路10の溶融樹脂の円周方
向の温度分布を測定し、この測定値信号に応じて押出機
のシリンダー部1、および、またはクロスヘッド接続部
4における分割区域別温度調整装置(21、および、ま
たは、23)の温度を調整することにより、シリンダー
部1の樹脂流路2に流れる溶融樹脂は、クロスヘッド3
に注入される前に、シリンダー部ゾーン20とクロスヘ
ッド接続部ゾーン22においてそれぞれ最適な温度に調
整される。これによりクロスヘッド3内において導体上
に押し出される溶融樹脂は最適な温度になって押し出さ
れて被覆され、均質な押出被覆が形成される。
【0014】前記の樹脂流温度センサ18による樹脂流
路10の温度測定を、連続的または間欠的に測定しなが
らこの測定温度に対応して押出機シリンダー部ゾーン2
0、および、または、クロスヘッド接続部ゾーン22に
おける分割区域別温度調整装置(21、および、また
は、23)の設定温度を調節することにより、ケーブル
導体上に溶融樹脂を押し出し被覆している間に押出特性
の変動があっても、連続的または間欠的に検出される溶
融樹脂の温度測定値に応じてシリンダー部ゾーン20の
分割区域別温度調整装置21、および、または、クロス
ヘッド接続部ゾーン22の分割区域別温度調整装置23
の設定温度を時々刻々調整することができるから、クロ
スヘッド内部の樹脂温度を精度よく制御することができ
る。
【0015】また、前記(3)のように、前記(1)、
(2)の円周方向に間隔をおいて配置した樹脂流温度セ
ンサ18の樹脂流に接触する温度検知部18aを、樹脂
流路10に半径方向に配置して樹脂流路の半径方向の温
度分布を測定しながら、前記(1)の円周方向ゾーン別
温度調整装置15の温度を調整し、前記(2)の分割区
域別温度調整装置(21、および、または、23)の温
度を調整することにより、導体外周に押し出し被覆され
る樹脂が半径方向に均質な最適の温度に調整されて押し
出し被覆されることになり、押出被覆樹脂の肉厚が均一
になって偏肉が防止される。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例を図面により説明する。
図1は本発明装置の第1の実施例の断面を示し、図3は
図1のX−X線における断面を示し、図4は図1のY−
Y線における断面を示したものである。この各図におい
て、1は押出機のシリンダー部、2はこのシリンダー部
における溶融樹脂の流路、3はシリンダー部1の先端部
に連結されたクロスヘッド、4はこのシリンダー部1と
クロスヘッド3との接続部、5はクロスヘッド3の外側
筒体部、6はクロスヘッド内中心にあってその内側をケ
ーブル導体A(鎖線図示)が走行するバレル、7はこの
バレル6の先端に取付けた内側の第1のニップル、8は
第1のニップル7の外側の第2のニップル、9は第2の
ニップル8の外側のダイ、10はバレル6の外周を通り
第1ニップル7の外周面と第2ニップル8の内周面の間
を通ってケーブル導体A上に押出被覆される絶縁被覆材
料の溶融樹脂の流路、11はケーブル導体Aの直上に押
出被覆される内部半導電材料の流路、12はケーブル導
体上に押出被覆された絶縁被覆層の直上に押出被覆され
る外部半導電材料の流路である。
【0017】13は前記のクロスヘッド3の外側筒体部
5の内部に全円周にわたつて環状に設けた温度調節装置
であり、14は前記のバレル6の内部に全円周にわたつ
て環状に設けた温度調節装置である。この各温度調節装
置13、14は、外側筒体部5内およびバレル6内にそ
れぞれ温油送給室を設け、温度を調整した温油をこの温
油送給室に送給し、外側筒体部5とバレル6の間の樹脂
流路10を通る溶融樹脂の温度が、所定温度よりも高い
ときは温油送給室に送給した低温の温油により溶融樹脂
の温度を下げ、所定温度よりも低いときは温油送給室に
送給した高温の温油により溶融樹脂の温度を上げるよう
に調整するものである。この温油送給室はスパイラル
状、リング状等種々の形状に形成する。なお温油のかわ
りにバンドヒーター等を用いてもよい。
【0018】15は前記の外側筒体部5内の温度調節装
置13と樹脂流路10の間の位置の外側筒体部5の内部
に円周方向に複数個配置して設けた円周方向ゾーン別樹
脂温度調整装置である。この円周方向ゾーン別樹脂温度
調整装置15は、図3に示したように、クロスヘッド3
の内部を円周方向に4つのゾーンa、b、c、dに分割
し、外側筒体部5の樹脂流路10側の内周側筒体部分
5′に各ゾーンごとにそれぞれ円周方向ゾーン別温度調
整装置15a、15b、15c、15dを設けたもので
あり、この各円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置は、図
2に示したように外側筒体部5の内部に各ゾーンごとに
それぞれ温油送給室15′を設けてこれに熱媒体の温油
を送給するように構成する。
【0019】前記の各円周方向ゾーン別樹脂温度調整装
置15に温油を送給するには、図2に示したように、4
個の各円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15a、15
b、15c、15dごとにそれぞれ温度調整をした温油
のタンクTa、Tb、Tc、Tdとこの温油送給用のポ
ンプPa、Pb、Pc、Pdを設けて、ヘッドの後方か
ら各円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15a、15
b、15c、15dにそれぞれ温油を送給する。これら
の各々のタンクとポンプにより温油供給装置19(19
a、19b、19c、19d)を構成する。
【0020】図1に示した18は樹脂流路10に流れる
溶融樹脂の温度を連続的または間欠的に測定するために
円周方向に等間隔に複数個設けた樹脂流温度センサであ
り、樹脂流路10内の外周側を流れる溶融樹脂の温度を
測定する樹脂流路外周側温度センサ16と、樹脂流路1
0内の内周側を流れる溶融樹脂の温度を測定する樹脂流
路内周側温度センサ17とよりなり、外周側、内周側両
温度センサ16、17を1セットにしてその複数個を円
周方向に間隔をおいて配置する。
【0021】前記の樹脂流温度センサ18は、図5に示
したように、樹脂流路10内に突出するセンサホルダー
部18bを溶融樹脂の流れを妨げないように楕円形また
は流線形の断面形状に形成し、樹脂流に接触する温度検
知部18aをこのセンサホルダー部18bの側面に突出
させて設け、このセンサホルダー部18bの下端を取付
け基部18cに取付けてセンサ部18aから延びるリー
ド線18dを取付け基部18cから導出し、この取付け
基部18cをヘッド3のバレル6の先端部の前記樹脂流
路10に接する外周面に設けた埋込孔6aに埋込んで取
付け、リード線18dをバレル6に設けたリード線挿通
孔6bに通して外部に引き出した構成としたものであ
る。図5ではバレル6に設けた樹脂流路内周側温度セン
サ17について図示したが、樹脂流路外周側温度センサ
16も同様にして外側筒体部5の樹脂流路10に接する
内周面側に設ける。
【0022】前記の樹脂流温度センサ18の樹脂流路外
周側温度センサ16は、図4に示したように、クロスヘ
ッド内の樹脂流路を円周方向に等間隔に分割した複数の
区域たとえば4つの区域a′、b′、c′、d′に等分
割し、この各分割区域a′、b′、c′、d′における
、、、の各位置に、外側筒体部5の樹脂流路1
0側の筒体内周側部分5′に温度センサ16a、16
b、16c、16dを設置して樹脂流路10に露出さ
せ、この樹脂流路10内の外周側を流れる溶融樹脂の温
度を円周方向等間隔の、、、の各位置において
測定する。また樹脂流路内周側温度センサ17は、バレ
ル6の樹脂流路10に接するバレル外周側の部分に、前
記の各分割区域a′、b′、c′、d′における、
、、の各位置にそれぞれ温度センサ17a、17
b、17c、17dを設置して樹脂流路10に露出さ
せ、樹脂流路10内の内周側を流れる溶融樹脂の温度を
円周方向に等間隔の、、、の各位置において測
定する。この、、、の各位置は、図4に示した
ように、クロスヘッド3を円周方向に等間隔に4分割し
た前記の各区域a′、b′、c′、d′のうち、鎖線図
示のシリンダー部1のノズルの溶融樹脂出口の反対側に
おける位置をの位置とし、ノズルの溶融樹脂出口側に
おける位置をとし、このとの位置の中間の両側位
置を、とする。
【0023】前記の、、、の各位置に設置する
樹脂流温度センサ18の各樹脂流路外周側温度センサ1
6と各樹脂流路内周側温度センサ17は、図6に示した
ように、クロスヘッド3の樹脂流路10内における位置
の、バレル6側の内層側から順にNo.1、No.2、No.3、N
o.4の各位置を設定し、この樹脂流路10内の中央より
も内層側のNO.1の位置とNO.2の位置に、それぞれ各内周
側温度センサ17の温度検知部を配置し、また中央より
も外層側のNO.3の位置とNO.4の位置に、それぞれ各外周
側温度センサ16の温度検知部を配置して、樹脂流路1
0内の半径方向の各位置における溶融樹脂流の温度をそ
れぞれ測定する。
【0024】前記の樹脂流温度センサ18の樹脂流路外
周側温度センサ16の各温度センサ16a、16b、1
6c、16dと樹脂流路内周側温度センサ17の各温度
センサ17a、17b、17c、17dの温度測定信号
の出力回路は、図1に示したように制御装置18sに接
続する。この制御装置18sは各温度センサの測定信号
を受けると円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15の各
装置15a、15b、15c、15dに供給する温油の
供給装置19の各温度を調整する。温油供給装置19は
円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15a、15b、1
5c、15dに各別に供給する温油供給装置19a、1
9b、19c、19dよりなり前記の各温度センサの測
定信号に応じてそれぞれ温油を個別に最適な温度に調整
する。
【0025】前記のように構成した本発明の第1の実施
例のゴム・プラスチックケーブルの押出被覆装置は、図
1に示したように、クロスヘッド3内中心のバレル6内
にケーブル導体Aが矢印方向に送給され、このケーブル
導体Aの直上に内部半導電材料流路11から押し出され
る半導電材料が被覆されて内部半導電層Bを形成し、シ
リンダー部1の流路2からクロスヘッド3内に押し出さ
れた溶融樹脂は、樹脂流路10を通り内側ニップル7と
中間ニップル8の間から前記の導体直上の内部半導電被
覆層B上に押出被覆されて絶縁被覆層Cを形成し、外部
半導電材料流路12から押し出される半導電材料が絶縁
被覆層C上に押し出し被覆されて外部半導電層Dが形成
される。
【0026】前記のように溶融樹脂が樹脂流路10を通
って連続的に押し出されて導体A上に押し出し被覆され
ているときに、溶融樹脂の温度が変動すると、樹脂流温
度センサ18の樹脂流路外周側温度センサ16と樹脂流
路内周側温度センサ17が樹脂流路10の外周側と内周
側を流れる溶融樹脂の温度を円周方向の4箇所の各区域
a′、b′、c′、d′においてそれぞれ連続的または
間欠的に測定し、その各温度センサ16、17のそれぞ
れの温度測定信号が制御装置18sに出力し、この温度
測定信号を受けた制御装置18sは、円周方向ゾーン別
樹脂温度調整装置15の各々15a、15b、15c、
15dに各個に温油を供給する温油供給装置19a、1
9b、19c、19dの各々の温油温度を前記の温度測
定信号に応じてそれぞれ個別に調整する。
【0027】前記のように樹脂流路10に流れる溶融樹
脂の温度を測定している樹脂流温度センサ18の測定信
号に応じて円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15の温
度が制御され、各円周方向ゾーンa、b、c、dごとの
各温度が円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15a、1
5b、15c、15dごとにそれぞれ調整されることに
より、クロスヘッド吐出口からケーブル導体Aの外周に
押し出される樹脂が円周方向に均質になるような最適の
温度に調整されて押し出し被覆される。
【0028】また、樹脂流路10内における外周側と内
周側を流れる溶融樹脂の温度をそれぞれ測定する外周側
と内周側の温度センサ16、17の半径方向の温度分布
の測定信号に応じて前記の円周方向ゾーン別樹脂温度調
整装置15の温度が調整されることにより、ケーブル導
体Aの外周に押し出される樹脂が肉圧の半径方向にも均
質になるような最適の温度に調整されて押し出し被覆さ
れる。
【0029】また、ケーブル導体Aが前記の押出被覆を
連続的に施されながらクロスヘッド3を通過中に、溶融
樹脂の温度が変動するようなことがあっても、樹脂流温
度センサ18の連続的または間欠的な測定信号に応じて
前記の円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15の温度が
調整されることにより、ケーブル導体A上に押し出され
る樹脂はケーブル長手方向にも均質になるような最適の
温度に調整されて押し出し被覆される。
【0030】前記のケーブル導体A上に連続的に押出被
覆が施されている間の溶融樹脂の温度の周期的な変動に
対しては、溶融樹脂温度の周期的な上昇に対しては前記
の各温度調整装置15の温度を自動的に周期的に低くな
るように設定し、溶融樹脂温度の周期的な降下に対して
は前記の温度調整装置15の温度を自動的に周期的に高
くなるように設定して、連続的にパターン制御をするこ
ともできる。
【0031】前記のようにして、本発明によれば、ケー
ブル導体A上に押し出し被覆される樹脂は、円周方向に
も、半径方向にも、長手方向にも均質な被覆に形成され
ることになり、図14に示されたような従来装置による
シームSにおける被覆樹脂の不均質な部分の発生を防ぐ
ことができるのである。
【0032】なお、前記の実施例においては、樹脂流温
度センサ18の外周側と内周側の温度センサ16、17
は、図5に示した温度検知部18aを樹脂流路10に露
出させて樹脂流路10内の溶融樹脂流の温度を直接測定
するように構成したが、この樹脂流路内周側温度センサ
17は、図7に示したように、バレル6の筒体部分内に
設けて、樹脂流路10の内周にあるバレル6の筒体部分
の温度を測定することにより樹脂流路10の内周側の溶
融樹脂流の温度を間接的に測定してもよい。または、樹
脂流路10の溶融樹脂流の温度とバレル6の温度の双方
を測定するようにしてもよい。このバレル6の筒体部分
内に設ける温度センサは、図7に示したように、先端に
温度検知部18eを有する細杆部18dを樹脂流路10
側のバレル6の外周側の筒体部分内に設けた挿通細孔に
差し込んで設置し、これを図4に示したように円周方向
に、、、の各位置に配置したものであり、必要
に応じてバレル6の筒体部分の内周側にも同様に18
e′、18d′のように設置する。
【0033】図8は本発明の第2の実施例を示し、図1
と同一符号は同一部分を示す。この第2の実施例は、押
出機のシリンダー部1における溶融樹脂流路2の外周を
囲むシリンダー部ゾーン20に複数個の分割区域別温度
調整装置21を設けるとともに、シリンダー部1とクロ
スヘッド3との接続部4における溶融樹脂流路2の外周
を囲むクロスヘッド接続部ゾーン22に複数個の分割区
域別温度調整装置23を設けた構成としたものであり、
クロスヘッド3の外側筒体部5の内部に全円周にわたり
環状に温度調節装置13を設け、樹脂流路外周側温度セ
ンサ16と樹脂流路内周側温度センサ17よりなる樹脂
流温度センサ18を前記第1の実施例と同様に設ける。
【0034】前記のシリンダー部ゾーン20の分割区域
別温度調整装置21は、図9に示したように、押出機の
シリンダー部1のシリンダー部ゾーン20を複数の区域
e、f、g、h、iに分割して各分割区域ごとにシリン
ダー部1内にそれぞれスパイラル状に温油送給室を設
け、この各温油送給室にそれぞれ温度を調整した温油を
送給するようにした分割区域別温度調整装置21e、2
1f、21g、21h、21iを構成したものであり、
また、前記のクロスヘッド接続部ゾーン22の分割区域
別温度調整装置23は、シリンダー部1とクロスヘッド
3との接続部のクロスヘッド接続部ゾーン22を複数の
区域j、kに分割して各分割区域ごとに接続部筒体内に
それぞれスパイラル状に温油送給室を設け、この各温油
送給室に温度を調整した温油を送給するようにした分割
区域別温度調整装置23j、23kを構成したものであ
る。
【0035】前記のように構成した第2の実施例の押出
成形装置は、前記した第1の実施例の場合と同様に、ク
ロスヘッド3内のバレル6内を矢印方向に送給されるケ
ーブル導体Aの直上に、内部半導電材料流路11を通っ
て押し出される半導電材料が押し出し被覆されて内部半
導電層Bが形成され、シリンダー部1の流路2からクロ
スヘッド3内の樹脂流路10を通って押し出される溶融
樹脂が内部半導電層B上に押し出し被覆されて絶縁被覆
層Cが形成され、外部半導電材料流路12を通って押し
出される半導電材料が絶縁被覆層C上に押し出し被覆さ
れて外部半導電層Dが形成される。この溶融樹脂が連続
的に押し出し被覆されているときに溶融樹脂温度が変動
すると、前記の第1の実施例と同様に、樹脂流温度セン
サ18の樹脂流路外周側温度センサ16と樹脂流路内周
側温度センサ17が、樹脂流路10内の内周側および外
周側を流れる溶融樹脂の半径個の温度分布を円周方向の
4箇所においてそれぞれ連続的に測定する。
【0036】前記の樹脂流温度センサ18の温度測定信
号は制御装置24に出力して温度調整装置に供給する温
油の温度を調節するが、前記の本発明の第1の実施例は
シリンダー部1からクロスヘッド内に注入された溶融樹
脂の温度を制御するものであるのに対し、この第2の実
施例では、溶融樹脂がクロスヘッド内に注入される前
に、シリンダー部ゾーン20とクロスヘッド接続部ゾー
ン22において溶融樹脂温度を制御する。このため前記
樹脂流温度センサ18の温度測定信号を受けた制御装置
24は、シリンダー部ゾーン20の分割区域別温度調整
装置21とクロスヘッド接続部ゾーン22の分割区域別
温度調整装置23に温油を供給する温油供給装置25
の、シリンダー部ゾーン温油供給装置25aおよびクロ
スヘッド接続部ゾーン温油供給装置25bのそれぞれの
温油の温度を、温度測定信号に応じて制御して最適な温
度に調整する。これによりシリンダー部1の樹脂流路2
に流れる溶融樹脂は、クロスヘッド3に注入される前
に、シリンダー部ゾーン20およびクロスヘッド接続部
ゾーン22においてそれぞれ最適な温度に調整され、こ
の最適な温度にされてクロスヘッド3に注入された溶融
樹脂は導体A上に押し出し被覆されて均質な被覆を形成
することになる。
【0037】一般にクロスヘッド内部における溶融樹脂
温度が高くなり過ぎると、クロスヘッド内部で溶融樹脂
が焼けを起こすので、樹脂温度が高くなり過ぎないよう
に溶融樹脂温度を低く押さえる必要があり、このためク
ロスヘッド内やクロスヘッド接続部で溶融樹脂温度を低
下させるとケーブル導体上に押出被覆される樹脂の温度
が不均一になってしまうが、本発明は前記のように溶融
樹脂がクロスヘッド3に注入される前にシリンダー部ゾ
ーン20において溶融樹脂温度が高くなり過ぎないよう
に調整できるので、均質な押出被覆を形成することがで
きる。
【0038】また、クロスヘッド3を走行するケーブル
導体Aに連続的に溶融樹脂が押し出し被覆されている間
に溶融樹脂の温度が変動しても、樹脂流温度センサ18
の連続的または間欠的な測定信号に応じてシリンダー部
ゾーン20とクロスヘッド接続部ゾーン22の温度が調
節されるので、ケーブル導体A上には溶融樹脂がケーブ
ル長手方向に均質な温度に調整されて押し出し被覆され
る。
【0039】前記の第2の実施例は、シリンダー部ゾー
ン20とクロスヘッド接続部ゾーン22に分割区域別温
度調整装置21、23をそれぞれ設けたものであるが、
シリンダー部ゾーン20のみに分割区域別温度調整装置
21を設けてクロスヘッド接続部ゾーン22の分割区域
別温度調整装置23を省略し、またはクロスヘッド接続
部ゾーン22のみに分割区域別温度調整装置23を設け
てシリンダー部ゾーン20の分割区域別温度調整装置2
1を省略してもよい。
【0040】前記の本発明の第1実施例について、クロ
スヘッド3の外側筒体部5内の温度調節装置13の設定
温度、およびバレル6内の温度調節装置14の設定温
度、および円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15の各
ゾーンの各々15a、15b、15c、15dの設定温
度を下記の表1に示した条件1、条件2、条件3、条件
4、条件5の温度に設定して、以下の実験1を行った。
【表1】
【0041】〔実験1〕押出被覆絶縁樹脂材料にLDP
Eを用いシリンダー内径φが150mm、シリンダー長
Lと径との比 L/Dが23.5、スクリュー回転数が
20rpmの押出機を使用して実験し、ノズル内部樹脂
温度、およびクロスヘッド内部樹脂温度、およびクロス
ヘッド吐出樹脂温度、および成形寸法精度、および絶縁
材料層の残留歪を測定した。この実験1においては、つ
ぎの表2に示したクロスヘッド内部樹脂温度データが得
られた。なお、表2において、、、、は、図4
に示したクロスヘッドの円周方向の分割区域a′、
b′、c′、d′における樹脂流路外周側温度センサ1
6(16a、16b、16c、16d)、および樹脂流
路内周側温度センサ17(17a、17b、17c、1
7d)を設置したクロスヘッド円周方向分割区域の各温
度測定点である。また、NO.1、NO.2、NO.3、NO.4は、図
6に示したように、樹脂流路10に各分割区域ごとに設
置した樹脂流路外周側温度センサ16と樹脂流路内周側
温度センサ17の設置位置すなわちその温度測定点をバ
レル6側の内層側から順に示したものである。
【表2】
【0042】また、前記の実験1において、図10に示
したクロスヘッド内部樹脂温度分布グラフが得られた。
この図10は前記の表2の樹脂温度測定データをグラフ
に示したものである。この図10のクロスヘッド内部樹
脂温度分布グラフの各測定値のとおり良好な結果が得ら
れ、クロスヘッド内部の樹脂温度差の分布を小さくする
ことができた。
【0043】また、前記の第1実施例について、クロス
ヘッド3の外側筒体部5内の温度調節装置13の設定温
度、バレル6内の温度調節装置14の設定温度、各円周
方向ゾーン別樹脂温度調整装置15a、15b、15
c、15dの各設定温度を前記表1の条件1、条件3、
条件5、の温度に設定して、以下の実験2を行った。
【0044】〔実験2〕押出被覆絶縁樹脂材料にLDP
Eを用いシリンダー内径φが150mm、シリンダー長
Lと径の比L/Dが23.5、スクリュー回転数20r
pmの押出機を使用し、ケーブルサイズ66KV−50
0sqのケーブルの押出被覆実験をした。この実験2に
おいては、図10に示したクロスヘッド内部樹脂温度分
布グラフにおける条件1、条件3、条件5の場合の温度
分布と一致する結果が得られた。また、つぎの表3に示
したとおりの成形寸法精度、および表4に示したとおり
の絶縁材料層の残留歪が得られ、クロスヘッド内部の樹
脂温度差の分布を小さくすることにより、成形寸法精度
が向上し、残留歪のバラツキが小さくなった。
【表3】
【表4】
【0045】また、前記の実験1および実験2を行った
結果、図11のノズル円筒形流路の樹脂温度グラフに示
したとおりノズル部における樹脂流の直径方向の温度分
布は良好な温度分布が確認された。なおこの図11にお
ける横軸の5、10、20、30、40、50、55
は、図6に示したシリンダー部1のノズルの円筒形流路
内において温度測定をした壁面からの距離5、10、2
0、30、40、50、55mmの各位置における各測定
点である。
【0046】また、前記の実験1および実験2を行った
結果、図12のクロスヘッド内部樹脂温度グラフ、およ
び図13のクロスヘッド吐出樹脂温度に示したとおりの
良好な結果を確認することができた。図12、図13に
おいて、ウェッジリング温調とは、図1に示した外側筒
体部5内の温度調節装置13と樹脂流路10の間の位置
の外側筒体部5の内部に円周方向に複数個配置して設け
た円周方向ゾーン別樹脂温度調整装置15のことであ
り、コア温調とは、図1に示したバレル6の内部に全円
周にわたつて環状に設けた温度調節装置14のことであ
り、ヘッド温調とは、図1に示したクロスヘッド3の外
側筒体部5の内部に全円周にわたつて環状に設けた温度
調節装置13のことである。
【0047】なお、前記の各樹脂温度調整装置の各々の
温度の設定は、各樹脂温度調整装置にそれぞれ温度コン
トローラを付設し、この温度コントローラの入力値によ
り樹脂温度調整装置の温度上昇動作と温度低下動作を制
御して温度の設定をするものである。
【0048】また前記の第2の実施例について、シリン
ダー部ゾーン20における分割区域e、f、g、h、i
の各々の分割区域別温度調整装置21e、21f、21
g、21h、21iの設定温度、およびクロスヘッド接
続部ゾーン22における分割区域j、kの各分割区域別
温度調整装置23j、23kのそれぞれの温度設定条件
を、つぎの表5に示した条件6、条件7、条件8、条件
9、条件10のとおりの温度に設定して、つぎの実験3
を行った。
【表5】
【0049】〔実験3〕押出被覆絶縁樹脂材料にLDP
Eを用い、シリンダー内径φ150mm、シリンダー長
Lと径Dの比L/D23.5、スクリュー回転数20r
pmの押出機を使用し、前記の表5のとおりの温度設定
条件にして実験を行った。この実験3の結果、つぎの表
6に示したクロヘッド内部樹脂温度データのとおりの良
好な結果が得られ、クロスヘッド内部の樹脂温度差の分
布を小さくすることができた。なお、表6において、
、、、は、前記の表2の場合と同じく図4に示
したクロスヘッドの円周方向の各分割区域a′、b′、
c′、d′における樹脂流路外周側温度センサ16(1
6a、16b、16c、16d)、および樹脂流路内周
側温度センサ17(17a、17b、17c、17d)
を設置したクロスヘッド円周方向分割区域の各温度測定
点である。またNO.1、NO.2、NO.3、NO.4は、前記の表2
の場合と同じく図6に示したように、樹脂流路10に各
分割区域ごとに設置した樹脂流路外周側温度センサ16
と樹脂流路内周側温度センサ17の設置位置すなわちそ
の温度測定点をバレル6側の内層側から順に示したもの
である。
【表6】
【0050】また、前記の第2の実施例について、シリ
ンダー部ゾーン20の分割区域e、f、g、h、iの各
分割区域別温度調整装置21e、21f、21g、21
h、21iの設定温度、およびクロスヘッド接続部ゾー
ン22の分割区域j、kの分割区域別温度調整装置23
j、23kの各々の温度設定条件を、前記の表5の条件
6、条件7、条件8、条件9、条件10のとおりの温度
に設定して、以下の実験4を行った。
【0051】〔実験4〕押出被覆絶縁樹脂材料にLDP
Eを用い、シリンダー内径φ150mm、シリンダー長
Lと径との比 L/D が23.5、スクリュー回転数
20rpmの押出機を使用し、押出機シリンダー部ゾー
ン20の各分割区域別温度調整装置21、およびクロス
ヘッド接続部ゾーン22の各分割区域別温度調整装置2
3の温度設定条件を前記の表5の条件6、条件8、条件
10として、ケーブルサイズ66KV−500sケーブ
ルの押出被覆実験を行なった。この実験4の結果、つぎ
の表7に示した成形寸法精度が得られ、クロスヘッド内
部の樹脂温度差の分布を小さくすることにより、成形寸
法精度を向上させることができた。
【表7】
【0052】
【発明の効果】前記のように本発明は、ゴム・プラスチ
ックケーブル押出被覆機のクロスヘッドにおいて、クロ
スヘッド内を円周方向に分割した円周方向ゾーンを形成
し、樹脂流路の溶融樹脂流の円周方向温度分布を測定す
る複数の樹脂流温度センサを円周方向ゾーンごとに設け
て、クロスヘッド内の円周方向の温度分を測定するよう
にし、またクロスヘッド内部に複数の円周方向ゾーン別
温度調整装置を設け、前記各樹脂流温度センサの測定信
号に応じて円周方向ゾーン別に配置した温度調整装置の
温度を調整するように構成したので、ケーブル導体上に
押し出されるクロスヘッド内の溶融樹脂流の円周方向の
温度分布が均一化し、クロスヘッド吐出口から導体外周
に押し出される樹脂が最適の温度に調整されて押し出し
被覆されることになり、従来の問題点であった押出スク
リュー吐出口の反対側の押出被覆のシームSにおける被
覆樹脂の不均質な部分の発生を防ぐことが可能となり、
均質な押出被覆を導体上に形成することができる。
【0053】また、樹脂流路の溶融樹脂流の温度分布を
連続的または間欠的に温度を測定しながら押し出し被覆
するので、樹脂の押出成形中に押出特性が変動するよう
なことがあっても、連続的または間欠的に検出される温
度測定値に応じてシリンダー部やクロスヘッド接続部の
設定温度を時々刻々調整することができるから、クロス
ヘッド内部の樹脂温度を精度よく制御することができ、
したがってクロスヘッド内部の押し出し樹脂温度が均一
になり、ケーブルの長手方向においても均質な押出被覆
を成形することができるばかりでなく、樹脂の粘度変化
が小さくなり被覆形状の成形精度が向上し、クロスヘッ
ド内部での樹脂の焼けを防止することができる。
【0054】また、ゴム・プラスチックケーブル押出被
覆機のクロスヘッドにおいて、押出機のシリンダー部、
クロスヘッド接続部に複数の分割区域別温度調整装置を
設けるとともに、樹脂流路の溶融樹脂流の温度分布を測
定する複数の樹脂流温度センサを円周方向に間隔をおい
て設け、前記温度センサの測定信号に応じてシリンダー
部とクロスヘッド接続部の各分割区域別温度調整装置の
温度を調整するように構成したので、溶融樹脂がクロス
ヘッドに注入される前に、シリンダー部とクロスヘッド
接続部において溶融樹脂の温度分布を最適な温度に調整
することができ、クロスヘッド内部で樹脂温度が上昇し
て焼けを起こすようなこともなく、導体上に押し出され
る溶融樹脂の温度分布を均一にして最適温度で均質な押
出被覆をすることができるものである。
【0055】また、樹脂流温度センサの温度検知部を樹
脂流路内に半径方向に配置して半径方向の温度分布を測
定しながら、前記の円周方向ゾーン別温度調整装置や分
割区域別温度調整装置の温度を調整するようにしたの
で、導体上に押し出し被覆される樹脂を半径方向に均質
な肉厚にして被覆することができ、偏肉を防止すること
ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のクロスヘッド内部を示
す断面図
【図2】分割区域別温度調整装置の説明図
【図3】図1のX−X線における断面図
【図4】図1のY−Y線における断面図
【図5】樹脂流温度センサの1実施例を示す図
【図6】温度センサの測定点を示す図
【図7】樹脂流温度センサの他の実施例を示す図
【図8】本発明の第2の実施例のクロスヘッド内部を示
す断面図
【図9】本発明の第2の実施例の分割区域別温度調整装
置を示す図
【図10】本発明の第1の実施例のクロスヘッド内部樹
脂温度分布の折線グラフ図
【図11】本発明の第1の実施例のノズルの円筒形流路
の樹脂温度の曲線グラフ図
【図12】本発明の第1の実施例のクロスヘッド内部樹
脂温度の折線グラフ図
【図13】本発明の第1の実施例のクロスヘッド吐出樹
脂温度の折線グラフ図
【図14】従来の押出被覆層の押出樹脂の流れを示す図
【符号の説明】
3:クロスヘッド 4:シリンダー部1とクロスヘッド3との接続部 10:クロスヘッド内の溶融樹脂の流路 15:円周方向ゾーン別温度調整装置 15a、15b、15c、15d:個々の円周方向ゾー
ン別温度調整装置 a、b、c、d:クロスヘッド内の円周方向ゾーン 18:樹脂流温度センサ 18a:温度検知部 20:シリンダー部ゾーン 21:シリンダー部の分割区域別温度調整装置 21e、21f、21g、21h、21i:シリンダー
部の個々の分割区域別温度調整装置 22:クロスヘッド接続部ゾーン 23:クロスヘッド接続部の分割区域別温度調整装置 23j、23k:クロスヘッド接続部の個々の分割区域
別温度調整装置 e、f、g、h、i:シリンダー部の分割区域 j、k:クロスヘッド接続部の分割区域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体に絶縁樹脂を押し出し被覆するケーブ
    ル押出被覆機のクロスヘッドにおいて、樹脂流路の溶融
    樹脂流の円周方向温度分布を連続的または間欠的に測定
    する複数の樹脂流温度センサを円周方向に配置するとと
    もに、クロスヘッド内部に複数の円周方向ゾーン別温度
    調整装置を設け、前記樹脂流温度センサの測定信号に応
    じて前記円周方向ゾーン別温度調整装置の温度を調整す
    ることを特徴とするケーブル押出被覆装置。
  2. 【請求項2】導体に絶縁樹脂を押し出し被覆するケーブ
    ル押出被覆機のクロスヘッドにおいて、樹脂流路の溶融
    樹脂流の円周方向温度分布を連続的または間欠的に測定
    する複数の樹脂流温度センサを円周方向に配置するとと
    もに、押出機のシリンダー部、および、または、クロス
    ヘッド接続部に複数の分割区域別温度調整装置を設け、
    前記樹脂流温度センサの測定信号に応じて前記分割区域
    別温度調整装置の温度を調整することを特徴とするケー
    ブル押出被覆装置。
  3. 【請求項3】溶融樹脂流に接触して溶融樹脂流の温度を
    検知する樹脂流温度センサの温度検知部を、樹脂流路内
    に半径方向に配置して溶融樹脂流の半径方向の温度分布
    を測定することを特徴とする請求項1または2のケーブ
    ル押出被覆装置。
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