JPH0623136B2 - ヘキセンジオン酸のジエステルの製造方法 - Google Patents

ヘキセンジオン酸のジエステルの製造方法

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JPH0623136B2
JPH0623136B2 JP1149284A JP14928489A JPH0623136B2 JP H0623136 B2 JPH0623136 B2 JP H0623136B2 JP 1149284 A JP1149284 A JP 1149284A JP 14928489 A JP14928489 A JP 14928489A JP H0623136 B2 JPH0623136 B2 JP H0623136B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ヘキセン−1,6−ジオン酸のジエステルの
製造方法に関する。これらのジエステルは、アジピン酸
の相当するジエステルまたはアジペートに水素添加で
き、次いでこのジエステルまたはアジペートを加水分解
して、アジピン酸を形成できる。ナイロン66の原料の
1つであるアジピン酸は、大トン数で製造され、しかも
この理由だけのために、このジ酸および(または)その
誘導体へのどのような新しい入手経路も、直ちに認め得
る基本的に重要なものである。
本発明の主題は、さらに詳しくは一酸化炭素およびアル
コールとアシルオキシ基によつてジ置換された少なくと
も1種のブテンを、パラジウムをベースとする触媒の存
在下に反応させることによる3−ヘキセン−1,6−ジ
オン酸のジエステルの製造方法である。
一酸化炭素およびアルコールとアリルアルコールのモノ
エステルを、パラジウムをベースとする触媒の存在下に
反応させることによる、アルコールとブテン酸のモノエ
ステルの製造方法は、米国特許第3,367,961号
明細書に記載されている。従つて、ビニル酢酸エチル
は、木炭上に沈積された塩化パラジウムおよびパラジウ
ムの存在下における酢酸アリル、一酸化炭素およびエタ
ノールから得ることができる。
米国特許第4,611,082号明細書において、1,
4−ジアセトキシ−2−ブテンのニトリル、ビス(2−
メトキシ)−2−ブテン、ビス(2−メトキシエチル)
エーテルおよび塩化メチレンからなる群から選ばれた極
性および非塩基性非プロトン性溶媒中の溶液の80℃〜
140℃において遷移金属ハライドの存在下におけるカ
ルボニル化は実際に認められず、しかもアルコールの存
在下において速度が増大し、かつ2−ブテン−1,4−
ジオールのカルボニル化の場合に認められるものと同等
であることも示されている。この最後に記載の基質の主
題については、この基質によつて線状カルボニル化生成
物の満足な収率が前記の条件において期待できず、しか
もこれに関して、1,4−位がアルコキシ基によつて置
換された基質が好ましい。
ここで、1,4−ジアセトキシ−2−ブテンは、ブタジ
エンのアセトキシル化によつて容易に入手できる。従つ
て、高能率で、1,4−ジアセトキシ−2−ブテンか
ら、例えば一層一般的にアシルオキシ基によつてジ置換
されたブテンから3−ヘキセン−1,6−ジオン酸のジ
エステルを得ることができるプロセスを利用することが
非常に望ましいであろう。
従つて、本発明の主題は、パラジウムをベースとする触
媒の存在下に一酸化炭素およびアルコールを、アシルオ
キシ基によつてジ置換された少なくとも1種のブテン
と、反応させることによる3−ヘキセンジオン酸のジエ
ンステルの製造方法において、窒素およびリンから選ば
れた第VB族からの元素の第四級オニウムハライドの存
在下においてその反応がまた行なわれ、しかも前記元素
が炭素原子に4配位されており、窒素が2個の5価リン
原子に配位でき、ハライドアニオンが塩素イオンおよび
臭素イオンから選ばれることを特徴とする方法である。
事実、全く驚くべきことに、この種類の方法によって、
ジカルボニル化は工業的規模で許容できる圧力および温
度条件下において線状ジカルボニル化生成物について著
しい選択率で実施でき、モノカルボニル化生成物および
分枝ジカルボニル化生成物の割合が最小であることが分
かった。
問題の方法は、アシルオキシ基によって1,4−ジ置換
された2−ブテンから出発した場合に、下記の反応機構
によって表わすことが出来る: (式中、Rは フエニル基によつて場合によつて置換された1個〜12
個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖アルキル基、
または1個〜4個の炭素原子を含有する1つまたは2つ
のアルキル基によつて場合によつて置換された6個〜1
0個の炭素原子を含有するアリール基を表わし、 しかもフツ素原子、塩素原子、およびアルキル基が4個
より多くない炭素原子を含有するジアルキルアミノおよ
びN,N−ジアルキルアミノ基から選ばれた1個〜3個
の置換基を含有してもよい、−R′はRと同一または異
なつて、 フエニル基によつて場合によつて置換された1個〜12
個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖アルキル基、
または1個〜4個の炭素原子を含有する1つまたは2つ
のアルキル基によつて場合によつて置換された6個〜1
0個の炭素原子を含有するアリール基を表わし、 しかもフツ素、臭素および塩素原子から選ばれた1個〜
3個の置換基を含有してもよい) によつて表わすことができる。
本発明による方法には、アシルオキシ基によつてジ置換
された少なくとも1種のブテンの使用が必要である。ア
シルオキシ基は、式RCOO−(式中、Rは前記の意味
を有する) の基を意味し、ジ置換ブテンは、1位および4位が置換
された2−ブテンの化合物および3位および4位が置換
された1−ブテンの化合物を意味する。もち論、異なつ
た種類のアシルオキシ基によつてジ置換された2−ブテ
ン混合物、異なつた種類のアシルオキシ基によつてジ置
換された1−ブテン混合物またはジ置換2−ブテンと1
−ブテンの混合物は、本発明の方法の範囲内で使用でき
る。
事実、線状ジエステルへの選択率は、1,4位がアシル
オキシ基によつてジ置換された2−ブテンから出発する
かまたは3位および4位がアシルオキシ基によつてジ置
換された1−ブテンから出発しても実質的に同じである
ことが、本発明者によつて見いだされた。
アシルオキシ基によつてジ置換されたブテンの例とし
て、ジアセトキシブテン、ジプロピオニルオキシブテ
ン、ジブチリルオキシブテンおよびジベンゾイルオキシ
ブテンを挙げることができる。
1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、3,4−ジアセト
キシ−1−ブテンおよびこれらの混合物は、本発明の使
用に一層特に適している。
本発明による方法には、また式 R′OH (式中、R′は前記の意味を有する) のアルコールの使用も必要である。
本発明の方法の使用に適したアルコールの例としては、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロ
パノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、2−
エチルヘキサノール、1−ノナノール、ドデカノール、
フエニル−エタノール、フエノールおよびトリフルオロ
エタノールを挙げることができる。
R′基が多くても12個、好ましくは4個の炭素原子を含
有するアルカノールは有利に用いられる。
本発明の範囲内のアルカノールの使用量は、重要でな
く、しかも広い限界内で変わつてもよい。
反応の満足な使用には、アルコール対ジ置換ブテンのモ
ル比は1〜100、好ましくは1〜50である。
本発明による方法は、パラジウムをベースとする触媒の
存在下で行なわれる。
問題の反応における触媒活性種の正確な性質は完全に明
らかにされていないが、本発明者は、種種のパラジウム
化合物および金属パラジウムが本発明の方法の実施に使
用できる前駆物質であり得ることを見いだした。
本発明の主題を形成する方法の実施に使用できるパラジ
ウムの源の中で、 適切ならば木炭、アルミナまたはシリカのような担体上
に沈積された金属パラジウム、 PdCl、Pd(OAc) Pdカチオンに配位されたアニオンが下記アニオン、蟻
酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオンまたは安息
香酸イオンのようなカルボン酸イオン、アセチル酢酸イ
オンおよびClおよびBrのようなハロゲンイオ
ン、好ましくはClから選ばれるパラジウム塩または
π−アリル複合体を挙げることができる。
広い限界内で変わり得る触媒の正確な使用量は、とりわ
け望まれる効率と触媒の間の妥協および反応に選ばれた
他の条件によつて決まる。一般に、置換ブテン/パラジ
ウムのモル比10〜50において良好な結果が得られ
る。約200の比を使用でき、反応は一層遅くなり、し
かも約2またはそれ以下の比は経済性のみの障害を与え
る。
本発明の方法の本質的特徴の1つは、窒素およびリンか
ら選ばれた第VB族の元素の第四級オニウムクロリド
(またはブロミド)の存在下において反応がまた行なわ
れ、しかも前記元素は炭素原子に4配位されており、さ
らに窒素は2個の5価リン原子に配位できることにあ
る。
第VB族の元素が炭素原子に4配位された第四級オニウ
ムカチオンは、窒素およびリンから形成され、しかも遊
離原子価が炭素原子に担持され、各基は、前記遊離原子
価を介して前記元素に結合され、さらにこれらの基の任
意の2個が一緒になつて2価の基を形成できる4種の同
一または異なる1価の炭化水素基から形成されたカチオ
ンを意味する。
本発明の方法の満足な実施には、第四級オニウム塩は、
下記式I〜IV I) II) III) IV) (R11−P=N=P−(R11 (式中、 −Aは窒素またはリンを表わし、 −R,R,R,およびRは同一または異なり、
しかも フエニル、ヒドロキシル、ハロ、ニトロ、アルコキシま
たはアルコキシカルボニル基によつて場合によつて置換
された1個〜16個の炭素原子を含有する直鎖または分
枝鎖アルキル基、 2個〜12個、好ましくは4個〜8個の炭素原子を含有
する線状または分枝アルケニル基、 1個〜4個の炭素原子を含有する1つまたはそれ以上の
アルキル基またはアルコキシ、アルコキシカルボニルあ
るいはハロ基によつて任意に置換された6個〜10個の
炭素原子を含有するアリール基を表わし、 前記R〜R基の2個は一緒になつて、3個〜6個の
炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖アルキレン、ア
ルケニレンまたはアルカジエニレン基を形成でき、 −R,R,R,およびRは同一または異なり、
しかも 1個〜4個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖アル
キル基を表わし、 RおよびR基は一緒になつて、3個〜6個の炭素原
子を含有するアルキレン基を形成でき、 R基とR基またはR基とR基は一緒になつて4
個の炭素原子を含有するアルキレン、アルケニレンまた
はアルカジエニレン基を形成できそしてNと共に窒素含
有複素環を形成でき、 −Rは1個〜4個の炭素原子を含有する直鎖または分
枝鎖アルキル基あるいはフエニル基を表わし、 −R10はRと同様または異なる1個〜4個の炭素原子
を含有する直鎖または分枝鎖アルキル基、 2個〜12個、好ましくは4個〜8個の炭素原子を含有
する線状または分枝アルケニル基を表わし、 −nは1より大かまたは1に等しいかあるいは10より
小かまたは10に等しく、好ましくは6より小かまたは
6に等しい整数を表わし、 −R11は1個〜4個の炭素原子を含有する1つまたはそ
れ以上のアルキル基、アルコキシ、アルコキシカルボニ
ルあるいはハロ基によって任意に置換された6個〜10
個の炭素原子を含有するアリール基を表わす) の1つに相当する第四級オニウムカチオンを有する。
式Iに相当する第四級オニウムカチオンの例としては、 カチオン テトラメチルアンモニウム、 トリエチルメチルアンモニウム、 トリブチルメチルアンモニウム、 トリメチル(n−プロピル)アンモニウム、 テトラエチルアンモニウム、 テトラブチルアンモニウム、 ドデシルトリメチルアンモニウム、 メチルトリオクチルアンモニウム、 ヘプチルトリブチルアンモニウム、 テトラプロピルアンモニウム、 テトラペンチルアンモニウム、 テトラヘキシルアンモニウム、 テトラヘプチルアンモニウム、 テトラオクチルアンモニウム、 テトラデシルアンモニウム、 ブチルトリプロピルアンモニウム、 メチルトリブチルアンモニウム、 ペンチルトリブチルアンモニウム、 メチルジエチルプロピルアンモニウム、 エチルジメチルプロピルアンモニウム、 テトラドデシルアンモニウム、 テトラオクタデシルアンモニウム、 ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、 ベンジルトリメチルアンモニウム、 ベンジルジメチルプロピルアンモニウム、 ベンジルジメチルオクチルアンモニウム、 ベンジルトリブチルアンモニウム、 ベンジルトリエチルアンモニウム、 フエニルトリメチルアンモニウム、 ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウム、 ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウム、 ジメチルジフエニルアンモニウム、 メチルトリフエニルアンモニウム、 ブテン−2−イルトリエチルアンモニウム、 N,N−ジメチルテトラメチレンアンモニウム、 N,N−ジエチルテトラメチレンアンモニウム、 テトラメチルホスホニウム、 テトラブチルホスホニウム、 エチルトリメチルホスホニウム、 トリメチルペンチルホスホニウム、 オクチルトリメチルホスホニウム、 ドデシルトリメチルホスホニウム、 トリメチルフエニルホスホニウム、 ジエチルジメチルホスホニウム、 ジシクロヘキシルジメチルホスホニウム、 ジメチルジフエニルホスホニウム、 シクロヘキシルトリメチルホスホニウム、 トリエチルメチルホスホニウム、 メチルトリ(イソプロピル)ホスホニウム、 メチルトリ(n−プロピル)ホスホニウム、 メチルトリ(n−ブチル)ホスホニウム、 メチルトリ(2−メチルプロピル)ホスホニウム、 メチルトリシクロヘキシルホスホニウム、 メチルトリフエニルホスホニウム、 メチルトリベンジルホスホニウム、 メチルトリ(4−メチルフエニル)ホスホニウム、 メチルトリキシリルホスホニウム、 ジエチルメチルフエニルホスホニウム、 ジベンジルメチルフエニルホスホニウム、 エチルトリフエニルホスホニウム、 テトラエチルホスホニウム、 エチルトリ(n−プロピル)ホスホニウム、 トリエチルペンチルホスホニウム、 ヘキサデシルトリブチルアンモニウム、 エチルトリフエニルホスホニウム、 n−ブチルトリ(n−プロピル)ホスホニウム、 ブチルトリフエニルホスホニウム、 ベンジルトリフエニルホスホニウム、 (β−フエニルエチル)ジメチルフエニルホスホニウ
ム、 テトラフエニルホスホニウム、 トリフエニル(4−メチルフエニル)ホスホニウム、 テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム、 テトラキス(2−ヒドロキシメチル)ホスホニウム、 を挙げることができる。
式IIに相当するカチオンの中で、 カチオン: N−メチルピリジニウム、 N−エチルピリジニウム、 N−ヘキサデシルピリジニウム、 N−メチルピコリニウム、 を挙げることができる。
式IIIに相当するカチオンの中で、 カチオン: 1,2−ビス(トリメチルアンモニウム)エタン、 1,3−ビス(トリメチルアンモニウム)プロパン、 1,4−ビス(トリメチルアンモニウム)ブタン、 1,3−ビス(トリメチルアンモニウム)ブタン、 を挙げることができる。
式IVに相当するカチオンの中で、 カチオン: ビス(トリフエニルホスフイン)イミニウム、 ビス(トリトリルホスフイン)イミニウム、 を挙げることができる。
1種またはそれ以上の第四級オニウムクロリドを用いる
のが好ましい。
手段として用いるのが有利なオニウムカチオンは、前記
式(I) (式中、 −Aはリンを表わし、そして、 −R,R,RおよびRは同一または異なり、し
かも1個〜8個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖
アルキル基、またはフエニルあるいは4−メチルフエニ
ル基を表わす) に相当するものである。
テトラアルキルホスホニウムクロリドを用いるのが好ま
しい。
入手可能なテトラブチルホスホニウムクロリドが特に有
効であり、しかも一層とりわけ推奨される。
カルボニル化反応媒質中に前記の定義に相当する第四級
オニウム塩の存在によつて寄与される有利な効果は、オ
ニウムカチオン/パラジウムモル比0.5から出発して
認め得ることが分かつたが、しかしながら、前記比が1
〜50の場合に特に有利な効果が見られるが、一層高い
比率は反応に有害ではない。
カルボニル化反応法の満足な実施には、オニウムカチオ
ン/パラジウム比を選ぶ場合、混合物のパラジウム濃
度、特にジ置換ブテン/パラジウムモル比を考慮するの
が好ましく、従つてジ置換ブテン/パラジウム比が高け
れば高い程、高いオニウムカチオン/パラジウム比を用
いるのが一層有利である。
反応は、一般に温度50℃〜150℃、好ましくは80
℃〜130℃において一酸化炭素分圧20バール〜25
0バール、好ましくは90バール〜180バール下に実
施できる。窒素、アルゴンまたは二酸化炭素のような不
活性ガスは、一酸化炭素と共存してもよい。
反応は、もち論、芳香族炭化水素、ケトン、ニトリル、
カルボン酸のエステルまたはアミドのような反応混合物
に外因性の溶媒または希釈剤の存在下に行うことができ
る。
反応または意図された反応時間が終了した時に、必要な
ジエステルは、任意の適切な手段、例えば蒸溜によって
回収される。
下記の例は、本発明を具体的に説明し、収率は仕込ジア
セトキシブテンに関して表わされる。
例1 下記をハステロイB製オートクレーブに導入する。
メタノール30cm3(740mmol)、1,4−ジアセト
キシ−2−ブテン23mmol、PdCl1.25mmolお
よびテトラブチルホスホニウムクロリド5.0g(17
mmol)。混合物を、攪拌しながら、純一酸化炭素供給材
料で、一定圧力165バールにおいて100℃に21時
間保つ。
内部参照定量技術を用いて、気相クロマトグラフイーに
よる分析によつて、 −ジアセトキシブテンの完全転化率 −ジメチル3−ヘキセンジオエートの収率65% を確認できる。
例2 全圧を100バールに低下し、しかも時間を6時間に減
少した以外は、操作は例1におけると同じである。基質
の95%が変換され、メチル3−ヘキセンジオエート収
率は43%に等しい。
例3 メタノールを、メタノール10cm3とアセトニトリル2
0cm3との混合物と置換した以外は、操作は例2におけ
ると同じである。6時間以上で、ジアセトキシブテンの
98%が変換され、メチル3−ヘキセンジオエートの収
率は84%である。
例4 HPtCl(約3重量%)の存在下にガラスアンプ
ル中で窒素雰囲気下に100℃に加熱することによつて
1,4−ジアセトキシ−2−ブテンを異性化する。
ケイソウ土上の白金を除いた後、異性体の混合物(線状
/分枝:2/1)を例1の条件下にカルボニル化反応に
供する。ジアセトキシブテンの両異性体は、線状ジエス
テルに変換されることが分かる。
例5 アセトニトリルを同体積のメチルイソブチルケトンと置
換する以外は、操作は例3におけると同じである。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの92.5%が変換
され、メチル3−ヘキセンジオエートの収率は80%で
ある。
例6 メタノールの代わりに1−ノナノール10cm3を用いた
以外は、操作は例3におけると同じである。ジノニル3
−ヘキセンジオエートおよびノニルアセトキシペンテノ
エートの形成が認められる。
例7 アセトニトリルを同体積のトルエンと置換する以外は、
操作は例3におけると同じである。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの91%が変換さ
れ、メチル3−ヘキセンジオエートの収率は82%であ
る。
例8 例7を60℃において再現する。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの60%が変換さ
れ、メチル3−ヘキセンジオエートの収率は55%であ
る。
例9 例7を140℃において再現する。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの92%が変換さ
れ、メチル3−ヘキセンジオエートの収率は85%であ
る。
例10 テトラブチルホスホニウムクロリドの僅かに1mmolを用
いて、例7を再現する。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの89%が変換さ
れ、メチル3−ヘキセンジオエートの収率は13%であ
る。
対照試験a テトラブチルホスホニウムクロリドを省いて、例7を再
現する。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの85%が変換さ
れ、メチル3−ヘキセンジオエートの収率は5%であ
る。
例11 テトラブチルホスホニウムクロリドを、テトラメチルア
ンモニウムクロリド17mmolと置換して、例7を再現す
る。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの70%が変換さ
れ、メチル3−ヘキセンジオエートの収率は70%であ
る。
例12 テトラブチルアンモニウムクロリドを、テトラメチルホ
スホニウムクロリドと置換して、例11を再現する。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの70%が変換さ
れ、メチル3−ヘキセンジオエートの収率は51%であ
る。
例13 オートクレーブ中において例1に記載の操作手順によ
り、 メタノール10cm3、 トルエン20cm3、 1,4−ジアセトキシ−2−ブテン23mmol、テトラブ
チルホスホニウムクロリド17mmol、およびカーボンブ
ラック(パラジウム5%の濃度において)上に沈積され
たパラジウムの形で導入されたパラジウム1mmol を含有する装入材料について試験を行う。
6時間以上で、100℃において、100バールの一定
圧力で純一酸化炭素供給材料により、ジアセトキシブテ
ンの98%が変換され、メチル3−ヘキセンジオエート
の収率は58%である。
例14 アセトニトリルを同体積の酢酸エチルと置換し、そして
メタノールを同体積のエタノールと置換した以外は、操
作は例3におけると同じである。
6時間以上で、ジアセトキシブテンの87%が変換さ
れ、3−ヘキセンジオエートの収率は83%である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300 (72)発明者 フィリップ カルック フランス国カスタネ トルサン,オゼビ ル,“ラ プラディーヌ”トロザヌ ナン バー 4 (56)参考文献 特開 昭57−146738(JP,A) 米国特許4633015(US,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラジウムをベースとする触媒の存在下に
    一酸化炭素およびアルコールを、アシルオキシ基によつ
    てジ置換された少なくとも1種のブテンと、反応させる
    ことによる3−ヘキセンジオン酸のジエステルの製造方
    法において、窒素およびリンから選ばれた第VB族の元
    素の第四級オニウムハライドの存在下においてその反応
    がまた行なわれ、しかも前記元素は炭素原子に4配位さ
    れており、窒素は2個の5価リン原子に配位でき、ハラ
    イドアニオンは塩素イオンおよび臭素イオンから選ばれ
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】窒素およびリンから選ばれた第VB族の元
    素の第四級オニウムハライドが、下記式(I)〜(IV) I) II) III) IV) (R11−P=N=P−(R11 (式中、 −Aは窒素またはリンを表わし、 −R,R,RおよびRは同一または異なり、し
    かも フエニル、ヒドロキシル、ハロ、ニトロ、アルコキシま
    たはアルコキシカルボニル基によつて場合によつて置換
    された1個〜16個の炭素原子を含有する線状または分
    枝アルキル基、 2個〜12個、好ましくは4個〜8個の炭素原子を含有
    する直鎖または分枝鎖アルケニル基、 1個〜4個の炭素原子を含有する1つまたはそれ以上の
    アルキル基またはアルコキシ、アルコキシカルボニルあ
    るいはハロ基によつて場合によつて置換された、6個〜
    10個の炭素原子を含有するアリール基を表わし、 前記R〜R基の2個は一緒になつて、3個〜6個の
    炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖アルキレン、ア
    ルケニレンまたはアルカジエニレン基を形成でき、 −R,R,RおよびRは同一または異なり、し
    かも 1個〜4個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖アル
    キル基を表わし、 RおよびR基は一緒になって3個〜6個の炭素原子
    を含有するアルキレン基を形成でき、 R基とR基またはR基とR基は一緒になつて4
    個の炭素原子を含有するアルキレン、アルケニレンまた
    はアルカジエニレン基を形成できそしてNと共に窒素含
    有複素環式環を形成でき、 −Rは1個〜4個の炭素原子を含有する直鎖または分
    子鎖アルキル基あるいはフエニル基を表わし、 −R10はRと同様または異なる1個〜4個の炭素原子
    を含有する直鎖または分枝鎖アルキル基、 2個〜12個、好ましくは4個〜8個の炭素原子を含有
    する直鎖または分枝鎖アルケニル基を表わし、 −nは1より大かまたは1に等しいかあるいは10より
    小かまたは10に等しい、好ましくは6より小かまたは
    6に等しい整数を表わし、 −R11は1個〜4個の炭素原子を含有する1つまたはそ
    れ以上のアルキル基、アルコキシ、アルコキシカルボニ
    ルあるいはハロ基によつて場合によつて置換された6個
    〜10個の炭素原子を含有するアリール基を表わす) の1つに相当する第四級オニウムカチオンを有すること
    を特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
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