JPH06228995A - ロータンクの吐水装置 - Google Patents

ロータンクの吐水装置

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JPH06228995A
JPH06228995A JP1743893A JP1743893A JPH06228995A JP H06228995 A JPH06228995 A JP H06228995A JP 1743893 A JP1743893 A JP 1743893A JP 1743893 A JP1743893 A JP 1743893A JP H06228995 A JPH06228995 A JP H06228995A
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Abstract

(57)【要約】 洗浄水の供給水量及びロータンク内の残留水量を調節す
る。 【構成】 フロート弁2を内包する容器7をロータンク
内の水位によって上下動可能な構成とし、供給する洗浄
水量を調節する。流出初期には弁座1とフロート弁2の
間隔が開き、多量に吐水される。流出後期には弁座1と
フロート弁2の間隔が狭まり、少量の吐水が長時間継続
する。 【効果】 サイホン型洋風便器に早期にサイホンを起動
させ、更にその後比較的長い間サイホンを持続させるこ
とを可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は便器に洗浄水を供給する
ためのロータンクの吐水装置に関するものであり、詳し
くはロータンク内に残留する水量を調節するための装置
に関する。さらに詳しくは、サイホン型洋風便器に適用
するのに好適なロータンクの吐水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ロータンク内の底部には、周知の通り、
フロート弁2が設けられており、レバーハンドルやスイ
ッチ等を操作して該フロート弁2を引き上げると、ロー
タンク内の水が便器に向って流出される。第8図はかか
るフロート弁装置の縦断面図である。ロータンクの底壁
6の洗浄水流出口に弁座1が装着されており、フロート
弁2が該弁座1に着座している。2aはフロート弁2に
連設されたガイドロッドである。この弁座1にはオーバ
ーフロー管3が取り付けられており、該オーバーフロー
管3の途中にフロート弁2のストッパ(浮上がり止め)
4が取り付けられている。フロート弁2は内部が空洞と
なっており、水面上に浮上できるようになっている。
【0003】図示の状態では、水圧によりフロート弁2
は弁座1に押し付けられており、止水(貯水)状態とな
っている。6はロータンク底壁を示す。チェーン5を介
してフロート弁2が引き上げられると、フロート弁2は
該水圧から解放され、ストッパ4に当接するまで浮上す
る。この状態で弁座1から洗浄水が流出する。
【0004】ロータンク内の水位がストッパ4よりも下
まで下がってくると、やがてフロート弁2もストッパ4
から離れ、水面に浮んだまま、低下する水位と共に下降
する。そして、水位が第8図のLにまで達すると、弁座
1を通過する放出水流に引き込まれることにより、フロ
ート弁2が弁座1に強制的に着座される。一旦フロート
弁2が着座すると、上からの水圧によりフロート弁2は
弁座1に押し付けられ、止水状態となる。
【0005】従って、第8図のLよりも下位の水はロー
タンクからは放出されない残留水(死水と通称され
る。)である。
【0006】このように、従来のフロート弁装置におい
ては、フロート弁2の浮力が一定しているため、前記水
位Lが一定のものとなり、残留水量も一定であり、残留
水量を調節することはできないという問題があった。
【0007】このような問題点を解決するために、本出
願人は、特願平3−225674号(以下、先願とい
う。)において、ロータンク残留水を減少させうる吐水
装置を提案した。
【0008】第7図は、ロータンク内が満水状態にある
ときの先願のロータンクの吐水装置を示す縦断面図であ
る。
【0009】このロータンクの吐水装置においては、無
底有蓋状の容器7がフロート弁2に被さるように配置さ
れている。容器7はフロート弁2よりも径の大きい無底
の円筒形であり、オーバーフロー管3に固定されてい
る。容器7の上面には、フロート弁2の中心からずれた
位置に開口8が設けられ、この開口8に弁体9が挿入さ
れている。この弁体9は、上部と下部にそれぞれフラン
ジ9a,9bを有しており、上部のフランジ9aの下面
にはパッキン9cが取り付けられている。弁体9にはパ
ッキン9cを設けているため、開口8を閉鎖するときの
密閉性が良好である。この弁体9の下端とフロート弁2
とはチェーン5aで接続されており、弁体9の上端はチ
ェーン5bによりロータンクのレバーハンドル(図示
略)に接続されている。
【0010】弁体9にはフランジ9bを設けているた
め、ロータンクのレバーハンドルを操作してチェーン5
bを強く引いても、フランジ9bが容器7の天井面に当
接し、それ以上チェーン5b,5aが引き上げられるこ
とがない。
【0011】なお、弁体9の中心とフロート弁2の中心
とをずらしたのは、チェーン5aがからまりあって塊状
になるのを防止するためである。
【0012】容器7内には、フロート弁2の浮き上がり
防止用のストッパ4Aが設けられている。このストッパ
4Aは、容器7の内周面から求心方向に突出するロッド
状のものである。なお、ストッパ4Aはフロート弁2の
ガイドロッド2aの下部に設けても良い。
【0013】容器7の下端は、弁座1の上面1aよりも
下位となっている。その他の構成は第8図と同様であ
り、同一符号は同一部分を示している。
【0014】次に、この先願のロータンクの吐水装置の
作動を説明する。レバーハンドルによりチェーン5b,
5aを引き上げると、フロート弁2が引き上げられ、ロ
ータンク内の水が容器7の下端を回り込んで弁座1から
流出する。このとき、弁体9がチェーン5bと共に引き
上げられ、開口8が開放し、この開口8を通って水が容
器7内に流入する。このため、容器7内は満水状態を維
持する。
【0015】レバーハンドルから手を離すと、チェーン
5b,5aは下降する。チェーン5bが下降すると、弁
体9が容器7の上部の開口8を閉鎖する。このため、容
器7内は、水で満たされたままとなり、フロート弁2は
浮上したままとなっている。そして、ロータンク内の水
は容器7の下端を回り込んで弁座1に達し、流出を続け
る。
【0016】ロータンク内の水位が容器7の下端にまで
達するまでは、ロータンク内の水の流出が継続する。そ
して、この間、容器7内は満水状態を維持する。また、
このため、フロート弁は容器7内において浮上したまま
となっている。
【0017】ロータンク内の水位が容器7の下端にまで
達すると、容器7の中に、容器7の下端から空気が入り
込み、容器7内の水位は急速に低下し、フロート弁2が
弁座1に着座し、水の流出が停止される。
【0018】このように、ロータンク内の水は、その水
位が容器7の下端に達するまで放出されることになる。
従って、容器7の下端の位置を十分に低くしておくこと
により、ロータンク内の残留水量を減少させることが可
能となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】サイホン型洋風便器
(サイホン式洋風便器、サイホンジェット式洋風便器な
ど)は、周知の通り、便鉢内の汚水をサイホン作用によ
って排水口へ向って流し出すよう構成されたものであ
る。
【0020】このサイホン型洋風便器においては、洗浄
水供給開始後にサイホンを早期に起動させる、比較的多
量の洗浄水の供給が望まれているが、それと共に、サイ
ホン起動後にもある程度長い時間にわたって、サイホン
を維持できる水量の洗浄水が供給され、サイホン作用が
長時間にわたって継続されることが期待されている。
【0021】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、前記先願と同様にロータンク内の残留水を減
少できると共に、さらに、サイホンを維持できる水量の
洗浄水を長時間継続して流出させることができるロータ
ンクの吐水装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1のロータンクの
吐水装置は、ロータンクの底壁の洗浄水流出口に装着さ
れる弁座と、該弁座に着座するフロート弁とを有するロ
ータンクの吐水装置において、前記フロート弁をその内
部に上下動可能に収容した無底有蓋形状の容器と、該容
器を前記ロータンクに対し上下動自在に支持させる支持
部材と、該容器の上部に設けられており、容器内部から
容器外部へ向う流体の流れのみを許容する一方向弁と、
該吐水装置の吐水を開始させるため始動機構と該容器と
を接続している、該容器引上用の線状体と、を備えてな
り、前記フロート弁と該容器との間には水の流通を許容
する間隙が設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0023】請求項2のロータンクの吐水装置は、請求
項1において、前記容器の内面の上部と前記フロート弁
とが線状部材によって接続されており、該線状部材は、
前記容器が前記線状体によって引き上げられるときに、
該フロート弁を該容器内に保持して引き上げる長さを有
していることを特徴とするものである。
【0024】
【作用】本発明の請求項1のロータンクの吐水装置にお
いて、ロータンク内の貯水量が満水量である時、フロー
ト弁はロータンク底部近傍に設置されるため、水圧によ
って弁座に着座されている。また、上下動可能な容器も
容器の自重のため、下降限に位置し、容器の沈降ストッ
パを支持部材が下側より支持することにより、その下降
限位置を維持している。
【0025】本発明のロータンクの吐水装置において、
吐水を開始させるために始動機構を操作する。始動機構
を操作することによって線状体を引き上げると、容器が
引き上げられ、容器が引き上げられることによって生ず
る容器内の負圧によって、フロート弁も引き上げられ、
ロータンク内の水は弁座を通過して流出する。直ちに始
動機構から手を離すと、線状体と共に容器は下降する
が、一度弁座より離れたフロート弁は自らの浮力のた
め、再度弁座へは着座せず浮上を開始する。フロート弁
の浮力は容器の水中重量よりも大きい。容器とフロート
弁との間には水の流通を許容する間隙が設けられている
ため、フロート弁は容器内を浮上し、容器内の段部で容
器と当接し、容器ごと浮上する。しかる後、容器の浮上
ストッパにより、容器は上昇限位置で停止する。容器が
上昇限位置で停止する時、弁座とフロート弁の間の距離
は比較的広いので、比較的多量の水が流出する。この水
流がサイホン型洋式便器に、早期にサイホンを起動させ
る水流である。
【0026】フロート弁が容器内を浮上する時、フロー
ト弁と容器内壁によって圧縮を受ける容器内の水は、容
器上部に設けられた一方向弁と、前記の容器とフロート
弁の間に設けられた間隙を通じて、容器外へ逃げる。一
方向弁は容器内部から容器外部へ向かう流体の流れのみ
を許容する。従って、容器外部から容器内部への流体の
侵入はない。
【0027】ロータンク内の水位が水の流出に伴なって
下降すると、フロート弁を内蔵した容器も水位と共に下
降し、再度下降限に位置する。この時、弁座と容器下端
の間の距離は、比較的狭くなり抵抗が増大するので、流
出水量は制限され減少する。この減少した水流がサイホ
ンを持続する水流である。
【0028】ロータンク内の水位が容器の下端にまで達
するまでは、ロータンク内の水の流出が継続する。そし
て、この間、容器内は満水状態を維持する。また、この
ため、フロート弁は容器内において浮上したままとなっ
ている。
【0029】ロータンク内の水位が容器の下端にまで達
すると、容器の中に、容器下端から空気が入り込み、容
器内の水位は急速に低下し、フロート弁が弁座に着座
し、水の流出が停止される。従って、ロータンク内の水
位が容器下端に達するまで水が流出され、容器内の水が
抜けるのに時間がかかるため、弁座までの水が流出され
るのでロータンク内の残留水量が少なくなる。
【0030】このように、本発明のロータンクの吐水装
置においては、ロータンク残留水が少なくなる。また、
レバーハンドルの操作と同時に、サイホン型洋風便器に
早期にサイホンを起動させる比較的多量の洗浄水の供
給、及びその後比較的長い時間にわたってサイホンを接
続できる水量の供給が可能となる。
【0031】請求項2のロータンクの吐水装置において
は、容器内面の上部とフロート弁とが線状部材によって
接続されている。線状部材は、容器が下降限位置にある
時、フロート弁が弁座に着座するのに十分な長さを有
し、且つ始動機構を操作することによって引き上げられ
る容器内に、フロート弁が収納されて、容器と同様に操
作される長さを有する。
【0032】このように、フロート弁は通常時は弁座上
に着座して、水の流出を停止しているが、吐水装置の始
動機構を操作することによって、線状体によって作用が
伝達され、容器と共に引き上げられ水の流出が開始され
る。
【0033】
【実施例】以下、第1〜6図を参照し実施例について説
明する。
【0034】第1図は、ロータンクが満水状態にある時
の実施例に係るロータンクの吐水装置を示す縦断面図で
あり、第2〜5図はそれぞれこのロータンクの吐水装置
の作動を示す縦断面図である。第6図はこのロータンク
の吐水装置の供給水量の時間線図である。
【0035】このロータンクの吐水装置においては、第
1図の如く、水平断面形状が円形のフロート弁2に被さ
るように、無底有蓋状の容器7が配置されている。該容
器7は上下動可能であり、通常は自重により下降限に定
位している。また、該吐水装置が吐水を開始する際は、
該容器7はチェーン5により上方に引き上げられる。容
器7は、該フロート弁2を内包する下部容器7aと、上
面に一方向弁を備えた上部容器7bとから構成されてい
る。該下部容器7aは該上部容器7bに挿設されてお
り、接合部は確実に気密を保っている。
【0036】該下部容器7aの内径は該フロート弁2の
外径より若干(直径で1〜2mm)大きく、該フロート
弁2が該下部容器7a内を自由に上下動可能であるばか
りでなく、該フロート弁2と該下部容器7a内壁の間の
間隙8を介して、水や空気の流通が可能となっている。
【0037】上部容器7bの内径は該下部容器7aの内
径及び該フロート弁2の外径よりも幾分小さくなってい
る。これにより、該上部容器7aと該下部容器7bの接
合部近傍には、容器7内に突出する段部9が周設されて
いる。前述の如く、該フロート弁2は該下部容器7a内
を上下動可能であるが、段部9が該フロート弁2と当接
するために、該フロート弁2は該上部容器7b内には侵
入できない。
【0038】上部容器7bは、その上面部に一方向弁1
0を有する。この一方向弁10は、容器7内部から容器
7外部へ向かう流体の流れのみを許容する弁である。従
って、該一方向弁10を通過して該容器7外部から該容
器7内部へ水が侵入することは無い。
【0039】チェーン5aによって、容器7とフロート
弁2とが接続されている。このチェーン5aは、容器7
が下降限位置にある時にフロート弁2が弁座1に着座す
るのに十分な長さを有している。また、このチェーン5
aは、該容器7がチェーン5によって上方へ引き上げら
れる際には、ピンと張った状態となって該フロート弁2
を同様に上方に引き上げることが可能な長さを有する。
【0040】容器7の外壁面には、環状の沈降ストッパ
11と浮上ストッパ12が設けられている。前述の如
く、該容器7は上下動可能であり、通常は自重により下
降限に位置しているが、吐水開始時にはチェーン5によ
り上方に引き上げられる。該容器7の下降限位置は、前
記沈降ストッパ11が、オーバーフロー管3に固定され
た支持部材13と当接することにより、設定される。同
様に、該容器7の上昇限位置は、前記浮上ストッパ12
が該支持部材13と当接することにより、設定される。
このように、該容器7は、該沈降ストッパ11と該浮上
ストッパ12の間で上下動可能であり、通常は該容器7
の自重のため、第1図の如く、可動範囲内の下降限に位
置している。
【0041】本実施例のロータンクの吐水装置のその他
の構成は第8図と同様であり、同一符号は同一部分を示
している。
【0042】次に、本実施例のロータンクの吐水装置の
作動を説明する。
【0043】レバーハンドル等の吐水装置の起動機構を
操作して、チェーン5を引き上げると、容器7、チェー
ン5a及びフロート弁2が第2図の如く、ほぼ同時に引
き上げられる。このようにフロート弁2が引き上げられ
ることにより、ロータンク内の水は、該フロート弁2の
下部を通過して、弁座1から流出を開始する。レバーハ
ンドルから手を離すと、該チェーン5、該容器7は自重
により沈降を開始する。一方、弁座1より離れた該フロ
ート弁2は自らの浮力のため、該弁座1へは着座せず、
浮上を開始する。該フロート弁2は下部容器7a内を浮
上し、遂には第3図の如く段部9に当接する。フロート
弁2が容器7を上昇するときには、容器7内の水は該フ
ロート弁2により該下部容器7a内から押し出され、間
隙8及び一方向弁10を通過して容器7外へ排出され
る。
【0044】該フロート弁2の浮力は、該容器7、チェ
ーン5、5aの水中重量の合計より大きく設定されてお
り、該フロート弁2は該容器7ごと浮上する。容器7
は、浮上ストッパ12と支持部材13とが当接するまで
上昇し、第3図の如く、上昇限位置に到って停止する。
【0045】第2、3図の状態においては、フロート弁
2と弁座1の間隔は比較的広く開いているので、弁座1
から多量の水が高流出速度にて流出する。このように多
量の水が高流出速度にて流出することにより、サイホン
型洋式便器に早期にサイホンが起動されるようになる。
【0046】ロータンク内の水位が水の流出に伴なって
下降すると、フロート弁2を内蔵したまま容器7も水位
と共に下降し、第4図の如く、沈降ストッパ11が支持
部材13に当接し、容器7は再度可動範囲内の最下限に
位置する。
【0047】このように容器7が下降限に停止した状態
において、ロータンク内の水位が容器7の下端にまで達
するまでは、ロータンク内の水の流出が継続する。そし
て、この間、上部容器7bは満水状態を維持する。ま
た、このため、フロート弁2は容器7内において浮上し
たままとなっている。
【0048】容器7が下降限に位置している状態にあっ
ては、弁座1と容器7下端の間隔は比較的狭いものとな
っており、流水に対する抵抗が大きいので、流出水量は
第2、3図の状態のときよりも減少される。そして、こ
の絞られた流出速度にて水の流出が長時間継続する。こ
の間の水流が前記サイホン型洋風便器に、比較的長い時
間サイホンを持続させる。
【0049】ロータンク内の水位が容器7の下端にまで
達すると、容器7の中に、容器7の下端から空気が入り
込み、容器7内の水位はゆっくりと低下し、第5図の如
くフロート弁2が弁座1に着座し、水の流出が停止され
る。
【0050】このように、ロータンク内の水は、その水
位が弁座1に達するまで放出されることになる。従っ
て、容器7が下降限まで降下した状態において該容器7
の下端の位置を十分に低く設定しておくことにより、ロ
ータンク内の残留水量を減少させることが可能となる。
【0051】本実施例では、容器7とフロート弁2を接
続するチェーン5aが使用されているが、このチェーン
5aを用いたことにより、フロート弁2が容器7に追従
して確実に引き上げられるため、装置の作動がきわめて
確実である。
【0052】また、本実施例では容器7を自重で沈む材
質としたが、水に浮く材質でも良い。その場合、満水量
時においては、該容器7は弁座1に着座しているフロー
ト弁2によってチェーン5aを介して下方に引っ張られ
て下降限に位置する。なお、この場合ハンドル操作が軽
くなるという効果がある。
【0053】なお、チェーン5を介して該容器7を急激
に上方に引き上げる場合には、該容器7内に一時的に負
圧が生じ、フロート弁2が該容器7に引っ張られて弁座
1より離れるので、チェーン5aを省略しても良い。ま
た、フロート弁2の外周面に突起を突設し、かかる突起
が係合する溝を下部容器7aの内壁に上下方向に延設
し、該突起を該上下方向溝の下端に係合させて下部容器
7aよりフロート弁2が抜け落ちない構造とした場合に
も、チェーン5aは不要となる。
【0054】上記実施例ではチェーン5、5aが用いら
れているが、本発明ではチェーン以外の線状体(例えば
樹脂製のテープや紐など)を用いても良い。
【0055】
【発明の効果】以上の通り、本発明のロータンクの吐水
装置によると、ロータンク内の残留水位が少なくなる。
また、本発明のロータンクの吐水装置は、ロータンク内
の水位に応じて流出水量を変更させるための機構を設け
たものであり、流出初期には流出水量を多くし、流出後
期には比較的少流量の流出を長時間継続させる経時的流
量制御を可能とした。これにより、サイホン型洋風便器
に早期にサイホンを起動させ、更にその後比較的長時間
サイホンを持続させることが可能となる。
【0056】請求項2のロータンクの吐水装置による
と、線状体の使用によってフロート弁の確実な作動が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るロータンクの吐水装置の縦断面
図である。
【図2】本実施例に係るロータンクの吐水装置の縦断面
図である。
【図3】本実施例に係るロータンクの吐水装置の縦断面
図である。
【図4】本実施例に係るロータンクの吐水装置の縦断面
図である。
【図5】本実施例に係るロータンクの吐水装置の縦断面
図である。
【図6】本実施例に係るロータンクの吐水装置の供給水
量の時間線図である。
【図7】先願のロータンクの吐水装置の縦断面図であ
る。
【図8】従来例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 弁座 2 フロート弁 4 ストッパ 5,5a チェーン 7 容器 7a 下部容器 7b 上部容器 9 段部 10 一方向弁 11 沈降ストッパ 12 浮上ストッパ 13 支持部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータンクの底壁の洗浄水流出口に装着
    される弁座と、該弁座に着座するフロート弁とを有する
    ロータンクの吐水装置において、 前記フロート弁をその内部に上下動可能に収容した無底
    有蓋形状の容器と、 該容器を前記ロータンクに対し上下動自在に支持させる
    支持部材と、 該容器の上部に設けられており、容器内部から容器外部
    へ向かう流体の流れのみを許容する一方向弁と、 該吐水装置の吐水を開始させるため始動機構と該容器と
    を接続している、該容器引上用の線状体と、を備えてな
    り、 前記フロート弁と該容器との間には水の流通を許容する
    間隙が設けられていることを特徴とするロータンクの吐
    水装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記容器の内面の上
    部と前記フロート弁とが線状部材によって接続されてお
    り、該線状部材は、前記容器が前記線状体によって引き
    上げられるときに、該フロート弁を該容器内に保持して
    引き上げる長さを有していることを特徴とするロータン
    クの吐水装置。
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