JPH06228293A - 液晶性ポリエステル - Google Patents

液晶性ポリエステル

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JPH06228293A
JPH06228293A JP5056290A JP5629093A JPH06228293A JP H06228293 A JPH06228293 A JP H06228293A JP 5056290 A JP5056290 A JP 5056290A JP 5629093 A JP5629093 A JP 5629093A JP H06228293 A JPH06228293 A JP H06228293A
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JP
Japan
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mol
polymer
crystalline polyester
liquid crystalline
formula
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Application number
JP5056290A
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English (en)
Inventor
Takafumi Ishii
隆文 石井
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 光情報記録装置、光情報通信装置などで好適
に用いることにできる、大きくかつ長期にわたり安定な
2次の非線形光学効果を示す非線形光学材料として好適
な新規な液晶性ポリエステルを提供する。 【構成】 下記一般式Iで表される構造単位A〜Eから
なり、かつ分子鎖の末端が構造単位(E)であり、かつ
これら構造単位の合計の残基数が1分子あたり5〜50
であることを特徴とする液晶性ポリエステル。 (C) −O−(CH−CH−O)− (式中、nは、2≦n≦5) (D) −O−R−O− (式中、Rは(S)−2−メチル−1,4−ブタンジ
イル基、(R)−2−メチル−1,4−ブタンジイル
基、(S)−1,4ペンタンジイル基および(R)−
1,4ペンタンジイル基からなる群より選ばれる炭化水
素基。) (E) −OR (式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な液晶性ポリエス
テルに関し、さらに詳しくは、光情報記録装置、光情報
通信装置などで好適に用いることにできる、大きくかつ
長期にわたり安定な2次の非線形光学効果を示す非線形
光学材料として好適な新規な液晶性ポリエステルに関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、処理される情報量が飛躍的に増大する中で、光通
信、光演算が次世代技術として注目を集めている。これ
らの目的のためには、非線形光学素子が中心的な役割を
果たすと考えられており、非線形光学は実用、応用両方
面から多くの研究が行われている。非線形光学材料とし
てすでに実用化されているのは無機物であるが、有機物
は非線形光学定数が大きい、光損傷に強いなど多くの利
点を有するものと考えられており、これまでに多くの材
料探索が行われてきた。
【0003】非線形光学効果には多くの種類が知られて
いるが、現在盛んに研究されている効果は二次の効果と
三次の効果に分けられる。二次の非線形分子感受率
(β)を大きくするためには、長く延びたπ電子共役系
に電子供与基と電子吸引基を有する構造が好ましいこと
が理論的に予想されまた材料探索の実験結果もこれを支
持している。しかし実際の材料として用いるためにはβ
ではなく分子集合体の2次の非線形光学定数
(x(2))を大きくすることが必要であり、このため
には大きなβを持つ化合物を反転対称を持たない構造に
配列させることが要求される。このためにこれまで様々
な方法が提案されてきた。それらとして、有機物の単結
晶を用いる方法、等方性のポリマーマトリックス中に大
きなβを持つ材料を分散させそれに外部から電界を加え
て分子を配向させる方法、ポリマー側鎖に大きなβを持
つ官能基を化学的に結合しておき外部から電界を加えて
配向させる方法、強誘電性液晶が反転対称性を欠く構造
をとることを利用する方法などを挙げることができる。
【0004】これらの方法のなかで有機物の単結晶を利
用する方法は、例えば特開平3−294827号、特開
平4−1616号等にみられるように第2高周波(SH
G)素子用に研究がすすんでいる。しかし光導波路に必
要な薄膜を容易に作製するためには溶媒に可溶な高分子
材料の開発が待たれている。
【0005】このため、大きな二次の非線形分子感受率
βを持つ分子をポリマー中に分散させ、あるいは大きな
二次の非線形分子感受率βを持つ官能基をポリマーに結
合させ、ポリマーのガラス転移点以上の温度で大きな静
電場を印加することにより反転中心を欠く構造を発現さ
せようとする試みがある。この方法は1982年に液晶
性高分子化合物中でアゾ色素が電場配向することが示さ
れて以来(Meredith et al. ,Mac
romolecules,15,1385(198
2).)盛んに研究されるようになった。しかしこの方
法では次のような重大な問題点があることが明らかにな
ってきた。すなわち二次の非線形光学効果を示す分子あ
るいは官能基を電場で配向させても、長い間に配向は緩
和し、活性が失われてしまうという問題である。これを
解決するため、マトリックスポリマーを最適化する試み
(特開平4−29221号)あるいは、ポーリング後に
架橋を行う方法(Makromol.Chem.RaP
id Commun.12 607(1991).)が
検討されているが、いずれも十分な長期安定性を確保す
るには至っておらず、さらなる改善が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来技術の欠点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、新規
な液晶性ポリエステルを見出し、しかも、かかる新規な
液晶性ポリエステルが従来技術の欠点を解決し、上記課
題を解決できることを見い出した。
【0007】すなわち、本発明は、下記一般式(I)で
表される構造単位(A)、(B)、(C)、(D)およ
び(E)からなり、かつ分子鎖の末端が構造単位(E)
であり、かつこれら構造単位の合計の残基数が1分子あ
たり5〜50であることを特徴とする液晶性ポリエステ
ルに関する。
【0008】(A)
【化3】 (B)
【化4】 (C) −O−(CH−CH−O)− (式中、nは2≦n≦5を満たすものである) (D) −O−R−O− (式中、Rは(S)−2−メチル−1,4−ブタンジ
イル基、(R)−2−メチル−1,4−ブタンジイル
基、(S)−1,4ペンタンジイル基および(R)−
1,4ペンタンジイル基からなる群より選ばれる炭化水
素基を示す) (E) −OR (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基を示す)
【0009】また、本発明の好ましい態様は、かかる構
造単位(A)、(B)、(C)、(D)および(E)の
組成比が以下であることを特徴とする液晶性ポリエステ
ルに関する。 (A)と(B)の合計が40モル%以上49モル%
以下 (A)と(B)の合計の組成比に対する、(A)の
組成比の割合が50モル%以上95モル%以下 (C)と(D)の合計が20モル%以上49モル%
以下 (C)と(D)の合計の組成比に対する、(C)の
組成比の割合が40モル%以上95モル%以下 (E)が4モル%以上40モル%以下
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明の液晶性ポリエステルは、前述の通
り一般式で表される構造単位(A)、(B)、(C)、
(D)および(E)からなることを特徴とする。
【0012】構造単位(C)としては、式中のnが、2
≦n≦5、好ましくは、3≦n≦4を満たす整数である
ものである。nが1の場合には液晶温度範囲があまりに
高温となるため実用上支障をきたす恐れがあり、またn
が6以上では液晶の安定性が低下することがあるので好
ましくない。
【0013】構造単位(D)としては、式中のRが、
(S)−2−メチル−1,4−ブタンジイル基、(R)
−2−メチル−1,4−ブタンジイル基、(S)−1,
4ペンタンジイル基および(R)−1,4ペンタンジイ
ル基からなる群より選ばれる炭化水素基のものである。
また、本発明の液晶性ポリエステルの2次の非線形光学
係数を十分に大きくする観点からみると、かかる炭化水
素基の光学純度は、通常30%以上、好ましくは40%
以上、さらに好ましくは50%のものが望ましい。
【0014】構造単位(E)として用いられるアルキル
基としては、1級、2級、3級いずれのアルキル基も用
いることができ、また内部に分岐を持ったアルキル基も
用いることができる。これらの基の例としてはメチル、
エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、イソプロピル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ネオペンチル等を挙げることができ
る。しかし炭素数が8を越えると液晶形成時の配向性が
低下することがあるため、Rの炭素数は8以下である
べきである。なお、本発明の液晶性ポリエステルの分子
鎖末端は、構造単位(E)で占められていることが望ま
しく、(E)以外の構造単位が分子鎖末端を占めると、
液晶の粘度が高く、液晶の安定性が低下し、好ましくな
いことがある。なお構造単位(E)が構造単位(C)ま
たは(D)に結合する場合は、結合部の酸素は1個であ
り、表示上は1個の酸素を両構造単位が共有することに
なる。
【0015】本発明の液晶ポリエステルのポリマー1分
子中に存在する構造単位(A)、(B)、(C)、
(D)および(E)合計の残基数、すなわち、重合度
は、5以上50以下であり、好ましくは10以上30以
下、さらに好ましくは15以上25以下である。合計の
残基数が5未満では液晶形成が不十分であり、50を越
えるとポリマーの粘性が高くなりすぎ好ましくない。
【0016】本発明の液晶性ポリエステルの構造単位
(A)、(B)、(C)、(D)および(E)それぞれ
の組成比は、以下の〜を満たすことが望ましい。す
なわち (A)と(B)の合計は40モル%以上49モル%
以下、好ましくは45モル%以上48.3モル%以下、
さらに好ましくは46.7モル%以上48モル%以下が
望ましい。構造単位(A)と(B)の合計が40モル%
未満であるとポリエステルの液晶性の安定性が低下し、
また49モル%を越えると液晶性ポリエステルの溶融粘
度が高くなりやすく、配向性が低下することがあるので
好ましくない。
【0017】 (A)と(B)の合計の組成比に対す
る、(A)の組成比の割合は50モル%以上95モル%
以下、好ましくは60〜90モル%、さらに好ましくは
65〜85モル%が望ましい。かかる割合が50モル%
未満では、大きな非線形分極を示す官能基の密度が不十
分なため、非線形光学定数が十分に大きくなりにくく、
95%を越えると液晶形成温度が高温になる。
【0018】 (C)と(D)の合計は20モル%以
上47モル%以下、好ましくは35モル%以上45モル
%以下、さらに好ましくは、40モル%以上44モル%
以下が望ましい。かかる割合が20モル%では液晶の安
定性が低下する恐れがあり、また47モル%を越えると
液晶性ポリエステルの溶融粘度が高くなりやすく、配向
性が低下する場合があるので好ましくない。
【0019】 (C)と(D)の合計の組成比に対す
る、(C)の組成比の割合は、40モル%以上95モル
%以下、好ましくは50モル%以上85モル%以下が望
ましい。かかる割合が40モル%未満では非線形光学定
数が大きくならず、95モル%を越えると液晶形成温度
が高温になる。
【0020】 (E)は4モル%以上40モル%以
下、好ましくは6.7モル%〜20モル%、さらに好ま
しくは8モル%以上13.3モル%以下が望ましい。か
かる割合が4モル%未満では液晶の溶融粘度が高くなり
やすく、40モル%を越えると液晶の安定性が低下しや
すい。
【0021】本発明の液晶性ポリエステルは、構造単位
(A)〜(E)の組合せや組成比を適宜選択することに
より、コレステリック相、スメクチックA相、キラルス
メクチックC相、スメクチックD相、スメクチックE
相、スメクチックH相、キラルスメクチックI相、キラ
ルスメクチックJ相、等の種々の液晶を示すことができ
る。なかでも、本発明の液晶性ポリエステルは、スメク
チック系液晶を好適に発現することができ、さらに好適
にはキラルスメクチックC相、キラルスメクチックI
相、キラルスメクチックJ相などのキラルスメクチック
相等、反転中心を欠く相を発現できる。なお、このよう
な反転中心を欠く相を効果的に発現させる場合は、ジオ
ール成分中のキラルユニットの割合、すなわち、構造単
位(C)の、(C)と(D)の合計に対する割合は40
モル%以上、好ましくは50モル%以上である。しか
し、構造単位(D)があまりに少なくなると、液晶形成
温度が高くなりすぎ、実用上問題を生じるので、(C)
の、(C)と(D)の合計に対する比は、95モル%以
下、好ましくは90モル%が望ましい。
【0022】本発明の液晶性ポリエステルは、種々の方
法により製造することができ、その製造方法は特に限定
されないが、例えば次のような代表的な方法により製造
することができる。
【0023】 アゾキシベンゼン−4,4’−ジカル
ボン酸および4,4’−ビフェニルジカルボン酸を塩化
チオニル、五塩化リン等と実質的な触媒の不存在下もし
くはピリジン、N,N’−ジメチルホルムアミド等の触
媒の存在下でジ酸クロリドに変換する。この時の反応条
件は、特に限定されないが、通常0〜150℃、好まし
くは10〜130℃、30分〜24時間、好ましくは1
時間〜12時間反応させることが望ましい。ついで、か
かるジ酸クロリドと本願ポリエステルの前記構造単位
(C)〜(D)に相当するジオール、(E)に相当する
アルコールやフェノールとを、ピリジン、ルチジン、ジ
アザビシクロウンデセン(DBU)などの存在下、溶媒
としてオルトジクロロベンゼン、1,1,2,2−テト
ラクロロエタン等を用い反応させることによりポリエス
テルを得る方法。この時の反応条件も特に限定されない
が、通常−50〜200℃、好ましくは0〜150℃、
1秒〜24時間、好ましくは1分〜12時間反応させる
ことが好ましい。
【0024】 アゾキシベンゼン4,4’−ジカルボ
ン酸および4,4’−ビフェニルジカルボン酸を、オル
トチタン酸エステル、ハロゲン化亜鉛等のルイス酸触媒
存在下、前記構造単位(C)〜(D)に相当するジオー
ル、(E)に相当するアルコールやフェノールとエステ
ル交換させることによりポリエステルを得る方法。この
時のエステル交換反応の条件は特に限定されないが、通
常100〜200℃、好ましくは120〜180℃、3
分〜10時間、好ましくは10分〜5時間反応させるこ
とが好ましい。
【0025】 (S)−1,4−ジブロモ−2−メタ
ルブタン、(R)−1,4−ジヨードペンタン、1,8
−ジブロモ−3,6ジオキサオクタン等に例示される脂
肪族ハロゲン化炭化水素、もしくは(s)−2−メチル
−1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコールジ
メシラート等に例示される脂肪族アルコールのスルホン
酸エステルを、アゾキシベンゼン−4,4’−ジカルボ
ン酸の塩および4,4’−ビフェニルジカルボン酸の塩
(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、ベンジルトリメ
チルアンモニウム塩)と、N,N’−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルア
ミド等の溶媒中で、通常0〜200℃、好ましくは10
〜150℃の温度下、通常1時間〜10日間、好ましく
は2時間〜2日の反応時間にて反応させることによりポ
リエステルを製造する方法。
【0026】本発明の液晶性ポリエステルを配向させる
方法は特に限定されるものではなく、溶媒を用いても用
いなくてもよいが、本発明の液晶性ポリエステルはサー
モトロピック液晶性を示すため、配向させるときに溶媒
を用いなくても十分な配向が可能である。すなわち、ポ
リエステルを液晶性を示す温度(ポリマー構造単位の構
成等により異なるが、通常150〜250℃)、所定時
間(通常、10分〜10時間)加熱し、ガラス転移点以
下に冷却することにより、液晶の配向を固定化した試料
を容易に得ることができる。本発明の液晶性ポリエステ
ルは、外部から電場、磁場を加えてなくても、十分な配
向性を有するが、加熱配向時に必要に応じて電場または
磁場の存在下に加熱してもよい。
【0027】本発明の液晶性ポリエステルは、2次の非
線形光学の効果の発現に必要である分子の配列が、液晶
性によって実現されるため、必ずしも外部から電場、磁
場等を加えて配向させる必要がない。さらに、電場によ
り配向を行う従来の高分子非線形光学材料と異なり配向
緩和が起きないため、優れた経時安定性が望める。
【0028】
【発明の効果】本発明の液晶性ポリエステルは、大きな
二次の非線形分子感受率βをもつ分子を高濃度で含み、
しかも薄膜化が容易であり、しかも、大きな非線形光学
係数を有するため、光波長変換素子、光変調素子等の非
線形光学材料として極めて好適である。また、本発明の
液晶性ポリエステルは2次の非線形光学の効果の発現に
必要である分子の配列が、液晶性によって実現されるた
め、外部から電場を加えて配向させる必要がない。さら
に、電場により配向を行う従来の高分子非線形光学材料
と異なり配向緩和が起きないため、優れた経時安定性が
望める等の種々の特長を有する。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】実施例中、H−NMRスペクトルは重水
素化トリフルオロ酢酸を溶媒に用い、400MHzにお
いて測定した。DSCは、10℃/分の冷却速度で、降
温時に測定した。相転移温度はDSCから求めた。相の
同定は偏光顕微鏡観察から行った。SHG活性は、Sc
相をガラス固定化したポリドメイン状のサンプルに、
QスイッチしたNd−YAGレーザーを照射し、発生し
た第2高調波強度を尿素と比較して算出した。
【0031】実施例1 アゾキシベンゼン−4,4’−ジカルボン酸25mmo
lおよび4,4’−ビフェニルジカルボン酸16mmo
lを塩化チオニル50ml、N,N−ジメチルホルムア
ミド2滴と5時間加熱還流後、減圧下塩化チオニルおよ
びN,N−ジメチルホルムアミドを除き、残渣にオルト
ジクロロベンゼン500mlを加えて溶解した。これ
に、(S)−1,4−ペンタンジオール17mmol、
トリエチレングリコール6mmolをピリジン23ml
に溶解して加え、120°で2時間反応させたのち、メ
タノール10mmolを加えて反応を停止させた。反応
液を5リットルのメタノールに投じてポリマーを回収
後、オルトジクロロベンゼンに加熱溶解し再びメタノー
ル中に投じてポリマーを回収した。減圧下70℃でポリ
マーを乾燥した。得られたポリマーのH−NMRスペ
クトルを図1に、DSCサーモグラムを図2に示した。
また、H−NMRから求めた重合度および構造単位の
組成比を表1に、DSCおよび偏光顕微鏡観察から決定
した相挙動と、粉末法により求めたSHG活性を表2に
示した。尚、ポリマーの構造単位は次式のとおりであっ
た。
【化5】
【0032】実施例2 アゾキシベンゼン−4,4’−ジカルボン酸35mmo
lおよび4,4’−ビフェニルジカルボン酸9mmol
を塩化チオニル50ml、N,N−ジメチルホルムアミ
ド2滴と5時間加熱還流後、減圧下塩化チオニルおよび
N,N−ジチメルホルムアミドを除き、残渣にオルトジ
クロロベンゼン500mlを加えて溶解した。これに
(R)−1,4−ペンタンジオール30mmol、トリ
エチレングリコール4mmolをピリジン34mlに溶
解して加え、120℃で2時間反応させたのち、エタノ
ール100mmolを加えて反応を停止させた。反応液
を5リットルのメタノールに投じてポリマーを回収後、
オルトジクロロベンゼンに加熱溶解し再びメタノール中
に投じてポリマーを回収した。減圧下70℃でポリマー
を乾燥した。得られたポリマーのH−NMRスペクト
ルを図3に、DSCサーモグラムを図4に示した。ま
た、H−NMRから求めた重合度および構造単位の組
成比を表1に、DSCおよび偏光顕微鏡観察から決定し
た相挙動と、粉末法により求めたSHG活性を表2に示
した。尚、ポリマーの構造単位は下記のとおりであっ
た。
【化6】
【0033】実施例3 アゾキシベンゼン−4,4’−ジカルボン酸40mmo
lおよび4,4’−ビフェニルジカルボン酸6mmol
を塩化チオニル50ml、N,N−ジメチルホルムアミ
ド2滴と5時間加熱還流後、減圧下塩化チオニルおよび
N,N−ジメチルホルムアミドを除き、残渣にオルトジ
クロロベンゼン500mlを加えて溶解した。これに、
(S)−1,4−ペンタンジオール35mmol、ペン
タエチレングリコール2.5mmolをルチジン37.
5mlに溶解して加え、120℃で2時間反応させたの
ち、エタノール100mmolを加えて反応を停止させ
た。反応液を5リットルのメタノールに投じてポリマー
を回収後、オルトジクロロベンゼンに加熱溶解し再びメ
タノール中に投じてポリマーを回収した。減圧下70℃
でポリマーを乾燥した。得られたポリマーのH−NM
Rスペクトルを図5に、DSCサーモグラムを図6に示
した。また、H−NMRから求めた重合度および構造
単位の組成比を表1に、DSCおよび偏光顕微鏡観察か
ら決定した相挙動と、粉末法により求めたSHG活性を
表2に示した。尚、ポリマーの構造単位は下記のとおり
であった。
【化7】
【0034】実施例4 アゾキシベンゼン−4,4’−ジカルボン酸32mmo
lおよび4,4’−ビフェニルジカルボン酸15mmo
lを塩化チオニル50ml、N,N−ジメチルホルムア
ミド2滴と5時間加熱還流後、減圧下塩化チオニルおよ
びN,N−ジメチルホルムアミドを除き、残渣にオルト
ジクロロベンゼン500mlを加えて溶解した。これ
に、(R)−1,4−ペンタンジオール21mmol、
テトラエチレングリコール19mmolをピリジン40
mlに溶解して加え、120℃で2時間反応させたの
ち、ノルマルブタノール100mmolを加えて反応を
停止させた。反応液を5リットルのメタノールに投じて
ポリマーを回収後、オルトジクロロベンゼンに加熱溶解
し再びメタノール中に投じてポリマーを回収した。減圧
下70℃でポリマーを乾燥した。得られたポリマーの
H−NMRスペクトルを図7に、DSCサーモグラムを
図8に示した。また、H−NMRから求めた重合度お
よび構造単位の組成比を表1に、DSCおよび偏光顕微
鏡観察から決定した相挙動と、粉末法により求めたSH
G活性を表2に示した。尚、ポリマーの構造単位は下記
のとおりであった。
【化8】
【0035】実施例5 アゾキシベンゼン−4,4’−ジカルボン酸25mmo
lおよび4,4’−ビフェニルジカルボン酸22mmo
lを塩化チオニル50ml、N,N−ジメチルホルムア
ミド2滴と5時間加熱還流後、減圧下塩化チオニルおよ
びN,N−ジチメルホルムアミドを除き、残渣にオルト
ジクロロベンゼン500mlを加えて溶解した。これ
に、(S)−2−メチル−1,4−ブタンジオール17
mmol、ジエチレングリコール25mmolをピリジ
ン42mlに溶解して加え、120℃で2時間反応させ
たのち、イソプロピルアルコール100mmolを加え
て反応を停止させた。反応液を5リットルのメタノール
に投じてポリマーを回収後、オルトジクロロベンゼンに
加熱溶解し再びメタノール中に投じてポリマーを回収し
た。減圧下70℃でポリマーを乾燥した。得られたポリ
マーのH−NMRスペクトルを図9に、DSCサーモ
グラムを図10に示した。また、H−NMRから求め
た重合度および構造単位の組成比を表1に、DSCおよ
び偏光顕微鏡観察から決定した相挙動と、粉末法により
求めたSHG活性を表2に示した。尚、ポリマーの構造
単位は下記のとおりであった。
【化9】
【0036】実施例6 アゾキシベンゼン−4,4’−ジカルボン酸45mmo
lおよび4,4’−ビフェニルジカルボン酸3mmol
を塩化チオニル50ml、N,N−ジメチルホルムアミ
ド2滴と5時間加熱還流後、減圧下塩化チオニルおよび
N,N−ジメチルホルムアミドを除き、残渣にオルトジ
クロロベンゼン500mlを加えて溶解した。これに、
(R)−2−メチル−1,4−ブタンジオール27mm
ol、ジエチレングリコール17mmolをピリジン4
4mlに溶解して加え、120℃で2時間反応させたの
ち、ターシャリーブチルアルコール100mmolを加
えて反応を停止させた。反応液を5リットルのメタノー
ルに投じてポリマーを回収後、オルトジクロロベンゼン
に加熱溶解し再びメタノール中に投じてポリマーを回収
した。減圧下70℃でポリマーを乾燥した。得られたポ
リマーのH−NMRスペクトルを図11に、DSCサ
ーモグラムを図12に示した。また、H−NMRから
求めた重合度および構造単位の組成比を表1に、DSC
および偏光顕微鏡観察から決定した相挙動と、粉末法に
より求めたSHG活性を表2に示した。尚、ポリマーの
構造単位は下記のとおりであった。
【化10】
【0037】実施例7 4,4’−アゾキシベンゼンジカルボン酸ジヘプチルエ
ステル40mmolおよび4,4’−ビフェニルジカル
ボン酸ジヘプチルエステル9mmol、(S)−2−メ
チル−1,4−ブタンジオール44mmol、トリエチ
レングリコール9.5mmol、およびテトラブトキシ
チタン2mmolの混合物を窒素雰囲気下で190℃、
1時間攪拌した後、減圧下190℃で10分攪拌した。
反応終了後、生成物をテトラクロロエタン500mlに
加熱溶解し、溶液をメタノール5リットル中に投じてポ
リマーを回収し、減圧下70℃でポリマーを乾燥した。
得られたポリマーのH−NMRスペクトルを図13
に、DSCサーモグラムを図14に示した。また、
−NMRから求めた重合度および構造単位の組成比を表
1に、DSCおよび偏光顕微鏡観察から決定した相挙動
と、粉末法により求めたSHG活性を表2に示した。
尚、ポリマーの構造単位は下記のとおりであった。
【化11】
【0038】実施例8 4,4’−アゾキシベンゼンジカルボン酸36mmol
および4,4’−ビフェニルジカルボン酸13mmo
l、(R)−2−メチル−1,4−ブタンジオールジト
シラート32mmol、トリエチレングリコールジトシ
ラート15mmol、および水酸化ナトリウム120m
molをヘキサメチルホスホルアミド300mlに溶解
し、120℃で2日間反応させた後、臭化オクチル50
mmolを加えさらに1日120℃で反応させた後、反
応液を3リットルのメタノールに投じてポリマーを単離
し、メタノール洗浄後、オルトジクロロベンゼン500
mlに加熱溶解し、再びメタノール5リットルに投入し
てポリマーを回収した。減圧下70℃でポリマーを乾燥
した。得られたポリマーのH−NMRスペクトルを図
15に、DSCサーモグラムを図16に示した。また、
H−NMRから求めた重合度および構造単位の組成比
を表1に、DSCおよび偏光顕微鏡観察から決定した相
挙動と、粉末法により求めたSHG活性を表2に示し
た。尚、ポリマーの構造単位は下記のとおりであった。
【化12】
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得たポリマーのH−NMRスペク
トルを示す。
【図2】実施例1で得たポリマーのDSCサーモグラム
を示す。
【図3】実施例2で得たポリマーのH−NMRスペク
トルを示す。
【図4】実施例2で得たポリマーのDSCサーモグラム
を示す。
【図5】実施例3で得たポリマーのH−NMRスペク
トルを示す。
【図6】実施例3で得たポリマーのDSCサーモグラム
を示す。
【図7】実施例4で得たポリマーのH−NMRスペク
トルを示す。
【図8】実施例4で得たポリマーのDSCサーモグラム
を示す。
【図9】実施例5で得たポリマーのH−NMRスペク
トルを示す。
【図10】実施例5で得たポリマーのDSCサーモグラ
ムを示す。
【図11】実施例6で得たポリマーのH−NMRスペ
クトルを示す。
【図12】実施例6で得たポリマーのDSCサーモグラ
ムを示す。
【図13】実施例7で得たポリマーのH−NMRスペ
クトルを示す。
【図14】実施例7で得たポリマーのDSCサーモグラ
ムを示す。
【図15】実施例8で得たポリマーのH−NMRスペ
クトルを示す。
【図16】実施例8で得たポリマーのDSCサーモグラ
ムを示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される構造単位
    (A)、(B)、(C)、(D)および(E)からな
    り、かつ分子鎖の末端が構造単位(E)であり、かつこ
    れら構造単位の合計の残基数が1分子あたり5〜50で
    あることを特徴とする液晶性ポリエステル。 (A) 【化1】 (B) 【化2】 (C) −O−(CH−CH−O)− (式中、nは2≦n≦5を満たすものである) (D) −O−R−O− (式中、Rは(S)−2−メチル−1,4−ブタンジ
    イル基、(R)−2−メチル−1,4−ブタンジイル
    基、(S)−1,4ペンタンジイル基および(R)−
    1,4ペンタンジイル基からなる群より選ばれる炭化水
    素基を示す) (E) −OR (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基を示す)
  2. 【請求項2】 構造単位(A)、(B)、(C)、
    (D)および(E)の組成比が以下であることを特徴と
    する請求項1記載の液晶性ポリエステル。 (A)と(B)の合計が40モル%以上49モル%
    以下 (A)と(B)の合計の組成比に対する、(A)の
    組成比の割合が50モル%以上95モル%以下 (C)と(D)の合計が20モル%以上49モル%
    以下 (C)と(D)の合計の組成比に対する、(C)の
    組成比の割合が40モル%以上95モル%以下 (E)が4モル%以上40モル%以下
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007129208A (ja) * 2005-10-05 2007-05-24 Sumitomo Chemical Co Ltd フレキシブルプリント配線板用基板及びその製造方法

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