JPH0622738B2 - 薄肉鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents
薄肉鋳片の連続鋳造方法Info
- Publication number
- JPH0622738B2 JPH0622738B2 JP1201337A JP20133789A JPH0622738B2 JP H0622738 B2 JPH0622738 B2 JP H0622738B2 JP 1201337 A JP1201337 A JP 1201337A JP 20133789 A JP20133789 A JP 20133789A JP H0622738 B2 JPH0622738 B2 JP H0622738B2
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- Japan
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- gas
- temperature
- molten metal
- cast
- atmosphere
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ツインドラム方式、単ドラム方式、ドラム−
ベルト方式等の連続鋳造機により表面性状、品質の優れ
た薄肉鋳片を製造する方法に関する。
ベルト方式等の連続鋳造機により表面性状、品質の優れ
た薄肉鋳片を製造する方法に関する。
近年、金属の連続鋳造の分野において、製造コストの低
減、新材質の創出等を目的として、最終製品形状に近い
薄肉鋳片を内部に冷却機構を設けたドラム式連続鋳造装
置により鋳造する技術が種々提案されている。
減、新材質の創出等を目的として、最終製品形状に近い
薄肉鋳片を内部に冷却機構を設けたドラム式連続鋳造装
置により鋳造する技術が種々提案されている。
例えば、特開昭62−130749号公報において、鋳造時の巻
き込みによって鋳片の表面品質を劣化させるスカム（酸
化物）の発生を防止するため、不活性ガス雰囲気内で鋳
造する方法が延べられている。
き込みによって鋳片の表面品質を劣化させるスカム（酸
化物）の発生を防止するため、不活性ガス雰囲気内で鋳
造する方法が延べられている。
しかし、このような雰囲気制御下で薄肉鋳片を鋳造する
場合、鋳片の表面割れを防止するために溶湯の過熱温度
を出来るだけ低くして鋳造しようとすると、雰囲気制御
のために連続的に導入されたガスが溶湯から熱を奪うた
め、湯溜り部の溶湯表面、特に冷却ドラム近傍のメニス
カス部分に厚さが100μｍ以下の極薄い凝固膜が局所的
に生成し、この膜が冷却ドラムに不連続に引込まれるた
め鋳片が冷却成形される過程で、鋳片表面に凝固成長方
位の異なる異常組織が島状に発生する。この異常組織を
有する鋳片を冷延した場合、光沢むらなどの表面欠陥に
よって製品表面品質が著しく害われ問題となる。
場合、鋳片の表面割れを防止するために溶湯の過熱温度
を出来るだけ低くして鋳造しようとすると、雰囲気制御
のために連続的に導入されたガスが溶湯から熱を奪うた
め、湯溜り部の溶湯表面、特に冷却ドラム近傍のメニス
カス部分に厚さが100μｍ以下の極薄い凝固膜が局所的
に生成し、この膜が冷却ドラムに不連続に引込まれるた
め鋳片が冷却成形される過程で、鋳片表面に凝固成長方
位の異なる異常組織が島状に発生する。この異常組織を
有する鋳片を冷延した場合、光沢むらなどの表面欠陥に
よって製品表面品質が著しく害われ問題となる。
本発明は雰囲気制御下で薄肉鋳片鋳造時の上記課題を解
決するもので、雰囲気シール用非酸化性ガスを 500℃以
上に加熱した状態下で、溶湯過熱温度が10℃以下の低温
鋳造を行うこと特徴とする。
決するもので、雰囲気シール用非酸化性ガスを 500℃以
上に加熱した状態下で、溶湯過熱温度が10℃以下の低温
鋳造を行うこと特徴とする。
以下本発明をツインドラム方式の場合に基づいて説明す
る。
る。
第１図において、タンデッシュ１内の保持された溶湯８
は、注湯ノズル２を介して非酸化性ガス雰囲気下に湯溜
り部７に供給され、互に対向して回転する一対の冷却ド
ラム３，４によって急速に冷却、凝固されて鋳片８−１
が形成される。この時、湯溜り部７の溶湯は過熱温度が
10℃以下の凝固直前の状態に保持されているため、雰囲
気ガスによる冷却によって容易に溶湯表層部が凝固しよ
うとする。しかし、本発明のように雰囲気ガスがあらか
じめガス予熱装置11によって加熱されている場合には、
ガス相への熱の移動が抑制され、予熱なしのガスを導入
した時に見られたような凝固膜の発生は防止される。第
２図は上記湯溜り部雰囲気のガス予熱温度(℃)と鋳片に
生成した異常組織面積率(％)との関係を非酸化性雰囲気
ガスの種類に従ってプロットしたものである。図中○印
はＡr,Ｎ２，CO，CO２ガスを、また、●印はＨe，Ｈ２
ガスの場合を示す。第２図から、雰囲気ガスの種類にか
ゝわらず、 500℃以上の温度に雰囲気ガスを予熱する
と、異常組織が発生しないことがわかる。また、上記予
熱温度の上限は特に規制されないが、使用する溶湯の融
点以上の温度に予熱する必要はない。
は、注湯ノズル２を介して非酸化性ガス雰囲気下に湯溜
り部７に供給され、互に対向して回転する一対の冷却ド
ラム３，４によって急速に冷却、凝固されて鋳片８−１
が形成される。この時、湯溜り部７の溶湯は過熱温度が
10℃以下の凝固直前の状態に保持されているため、雰囲
気ガスによる冷却によって容易に溶湯表層部が凝固しよ
うとする。しかし、本発明のように雰囲気ガスがあらか
じめガス予熱装置11によって加熱されている場合には、
ガス相への熱の移動が抑制され、予熱なしのガスを導入
した時に見られたような凝固膜の発生は防止される。第
２図は上記湯溜り部雰囲気のガス予熱温度(℃)と鋳片に
生成した異常組織面積率(％)との関係を非酸化性雰囲気
ガスの種類に従ってプロットしたものである。図中○印
はＡr,Ｎ２，CO，CO２ガスを、また、●印はＨe，Ｈ２
ガスの場合を示す。第２図から、雰囲気ガスの種類にか
ゝわらず、 500℃以上の温度に雰囲気ガスを予熱する
と、異常組織が発生しないことがわかる。また、上記予
熱温度の上限は特に規制されないが、使用する溶湯の融
点以上の温度に予熱する必要はない。
従って、本発明では非酸化雰囲気ガスの予熱温度を 500
℃以上溶湯の融点以下の温度範囲とする。
℃以上溶湯の融点以下の温度範囲とする。
なお、第２図において、使用した鋼種はSUS304組成をも
つオーステナイトステンレス鋼であり、湯溜り部での溶
湯温度は1465℃、ガス流量は100／分である。
つオーステナイトステンレス鋼であり、湯溜り部での溶
湯温度は1465℃、ガス流量は100／分である。
上述の方法により凝固開始直前の溶湯に凝固膜が生成し
ない。このため、該溶湯を冷却ドラムで急冷することに
より、均一でしかも強度の強い凝固殻を生成することが
できるので、異常組織ならびに割れのない表面品質の優
れた薄肉鋳片を製造することがでる。
ない。このため、該溶湯を冷却ドラムで急冷することに
より、均一でしかも強度の強い凝固殻を生成することが
できるので、異常組織ならびに割れのない表面品質の優
れた薄肉鋳片を製造することがでる。
なお、本発明は第１図で示したツインドラム方式の他
に、単ドラム方式、ドラム−ベルト方式等の連続鋳造機
においても同じ効果を奏する。更に、ここでは詳述しな
かったがHN４のような有機性ガスについても同様の効果
が確認された。
に、単ドラム方式、ドラム−ベルト方式等の連続鋳造機
においても同じ効果を奏する。更に、ここでは詳述しな
かったがHN４のような有機性ガスについても同様の効果
が確認された。
〔実施例〕 実施例１． 常法により溶製したSUS304組成をもつオーステナイトス
テンレス鋼を第１図に示したツインドラム方式の連鋳機
を使用し、板幅 800mm、板厚２mmの薄肉鋳片を鋳造速度
80m ／分で鋳造した。この時溜り部での溶湯温度は1465
℃（過熱温度10℃）と一定とし、前記湯溜り部の雰囲気
ガスをＮ２ガスとし、このガスを下記温度に加熱して使
用した。
テンレス鋼を第１図に示したツインドラム方式の連鋳機
を使用し、板幅 800mm、板厚２mmの薄肉鋳片を鋳造速度
80m ／分で鋳造した。この時溜り部での溶湯温度は1465
℃（過熱温度10℃）と一定とし、前記湯溜り部の雰囲気
ガスをＮ２ガスとし、このガスを下記温度に加熱して使
用した。
(1) 750℃(2) 500℃(3) 400℃℃(4) 25℃ 次いで、上記雰囲気温度下で鋳造した鋳片の異常組織の
面積率を調査したところ、それぞれ下記の通りであっ
た。
面積率を調査したところ、それぞれ下記の通りであっ
た。
(1) 0％ (2) 0％ (3) 2％ (4) 40％ すなわち、雰囲気ガスが 500℃以上の場合には異常組織
は発生しなから、 400℃において異常組織が２％発生し
ており、この鋳片を実機冷延して得た製品の表面には光
沢むらが発生していた。
は発生しなから、 400℃において異常組織が２％発生し
ており、この鋳片を実機冷延して得た製品の表面には光
沢むらが発生していた。
実施例２． 湯溜り部の雰囲気ガスにＨ２ガスを使用し、他の鋳造条
件を実施例１と同様にして薄肉鋳片を鋳造した。雰囲気
ガスの温度は次の通りであった。
件を実施例１と同様にして薄肉鋳片を鋳造した。雰囲気
ガスの温度は次の通りであった。
(1) 1000℃(2) 500℃(3) 400℃℃(4) 200℃ 上記各温度における鋳片の異常組織面積率はそれぞれ下
記の通りであった。
記の通りであった。
(1) 0％ (2) 0％ (3) 4％ (4) 20％ 以上の鋳片を冷延して得た製品の表面性状を調査したと
ころ、異常組織が発生しない鋳片の場合は表面異常は見
られなかったが、異常組織が生成した鋳片の場合は表面
われや光沢むらが発生しており、表面欠陥が著るしかっ
た。
ころ、異常組織が発生しない鋳片の場合は表面異常は見
られなかったが、異常組織が生成した鋳片の場合は表面
われや光沢むらが発生しており、表面欠陥が著るしかっ
た。
以上説明したように、本発明は鋳片割れ防止、あるいは
凝固均一性の向上を目的として実施される低温鋳造時に
生ずる異常組織（凝固膜巻き込み欠陥）の発生を防止し
得るので、一層優れた表面品質と材質の製品を製造する
ことができる。
凝固均一性の向上を目的として実施される低温鋳造時に
生ずる異常組織（凝固膜巻き込み欠陥）の発生を防止し
得るので、一層優れた表面品質と材質の製品を製造する
ことができる。
第１図は、本発明によるツインドラム連続鋳造機の一部
断面側面概略図、第２図は雰囲気ガス予熱温度と異常組
織発生量の関係を示したグラフである。 １……タンデッシュ、２……注湯ノズル、 ３，４……冷却ドラム、５……密閉室、 ６……サイド堰、７……湯溜り部、 ８……溶湯、８−１……鋳片、 ９，10……クリーンブラッシ、 11……雰囲気ガス予熱装置、 12……雰囲気ガス供給パイプ。
断面側面概略図、第２図は雰囲気ガス予熱温度と異常組
織発生量の関係を示したグラフである。 １……タンデッシュ、２……注湯ノズル、 ３，４……冷却ドラム、５……密閉室、 ６……サイド堰、７……湯溜り部、 ８……溶湯、８−１……鋳片、 ９，10……クリーンブラッシ、 11……雰囲気ガス予熱装置、 12……雰囲気ガス供給パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 英麿 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 笠間 昭夫 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 佐々木 邦政 広島県広島市西区観音新町４丁目６番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 山本 恵一 広島県広島市西区観音新町４丁目６番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (56)参考文献 特開 平２−52148（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−41659（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−91941（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−215441（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】非酸化性ガス雰囲気中で内部に冷却機構を
備えた回転冷却ドラムにより薄肉鋳片を鋳造する方法に
おいて、 500℃以上に加熱された前記非酸化性ガスの雰
囲気中で、過熱温度が10℃以下の溶湯を前記の回転冷却
ドラムへ供給して鋳片を鋳造することを特徴とする薄肉
鋳片の連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1201337A JPH0622738B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 薄肉鋳片の連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1201337A JPH0622738B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 薄肉鋳片の連続鋳造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0366459A JPH0366459A (ja) | 1991-03-22 |
| JPH0622738B2 true JPH0622738B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=16439349
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1201337A Expired - Lifetime JPH0622738B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 薄肉鋳片の連続鋳造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0622738B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2047688C (en) * | 1990-01-12 | 1996-11-19 | Isao Suichi | Thin continuous cast plate and process for manufacturing the same |
| KR100584751B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2006-05-30 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판주조기의 주조롤표면 가스층두께 조절장치 |
| KR100749026B1 (ko) | 2006-06-23 | 2007-08-13 | 주식회사 포스코 | 용융 몰드플럭스를 이용한 연속 주조 장치 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2523806B2 (ja) * | 1988-08-12 | 1996-08-14 | 株式会社日立製作所 | 連続鋳造機、及びその方法 |
-
1989
- 1989-08-04 JP JP1201337A patent/JPH0622738B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0366459A (ja) | 1991-03-22 |
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