JPH06226060A - 中空糸膜型エレメントおよび膜分離方法 - Google Patents

中空糸膜型エレメントおよび膜分離方法

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JPH06226060A
JPH06226060A JP5041991A JP4199193A JPH06226060A JP H06226060 A JPH06226060 A JP H06226060A JP 5041991 A JP5041991 A JP 5041991A JP 4199193 A JP4199193 A JP 4199193A JP H06226060 A JPH06226060 A JP H06226060A
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JP
Japan
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hollow fiber
fiber membrane
hollow
sealing
membrane
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JP5041991A
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English (en)
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Kazuhisa Kumami
和久 熊見
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中空糸膜の外面側に被処理流体を加圧して供
給する場合、中空糸膜の束に対する被処理流体の流れを
均一化し、有効な膜面積を大きくする。 【構成】 複数の中空糸膜1からなる中空糸束2の両端
部に封止固定部3を形成し、この封止固定部に、多数の
孔5を有する少なくとも1つの中空筒体4の両端部を固
着し、中空筒体の両端部を閉塞する。加圧して供給され
る被処理流体は、前記中空筒体4とその孔5により、中
空糸束2内にも流通し、中空糸膜1に均一に供給され
る。中空筒体は一方の端部が前記封止固定部に閉塞して
固着され、筒体の他方の端部が閉塞していてもよい。さ
らに、中空筒体の長手方向の中央部に通気又は通液部を
形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空糸膜により気体や
液体を分離する上で有用な中空糸膜型エレメントおよび
これを用いた膜分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中空糸膜モジュールは、膜面積が大きく
装置を小形化できるため、種々の膜分離の用途に利用さ
れている。この中空糸膜モジュールは、通常、複数の中
空糸膜からなる中空糸束と、中空糸膜の両端面が開口し
た状態で、中空糸束の両端部を接着封止した封止固定部
と、前記中空糸束を収容するケーシングと、このケーシ
ングと前記封止固定部との間を封止する弾性O−リング
や接着剤などの封止手段とを備えている。
【0003】このような中空糸膜モジュールを用いた膜
分離方式として、内圧方式と外圧方式とが知られてい
る。内圧方式は、前記中空糸膜の一方の端部から中空
部、すなわち一次側に被処理流体を加圧して供給し、中
空糸膜の他方の端部から濃縮成分を流出させるととも
に、中空糸膜の外面側、すなわち二次側に透過した成分
を流出させる方式である。また、外圧方式は、中空糸膜
の外面側から被処理流体を加圧して供給し、中空糸膜を
透過した成分を中空糸膜の中空部を通じて流出させる方
式である。
【0004】一方、外圧方式は、内圧方式よりも、膜分
離に利用する中空糸膜の面積が大きく、中空糸膜の寿命
も長くなるので有利である。しかし、流体は流動抵抗の
小さな空隙部を流れる性質があるので、中空糸束を用い
た外圧方式においては、モジュール内の全ての中空糸膜
に被処理流体を均一に流すのが困難である。特に、中空
糸束の中心部の中空糸膜に被処理流体を均一に供給する
のが困難となる。そのため、中空糸膜の有効面積が小さ
くなり、膜分離効率が低下する。特に、汚濁した被処理
液や固体粒子などを含有する被処理流体を処理すると、
中空糸膜が部分的に目詰まりし、中空糸膜の有効面積が
著しく小さくなり易い。また、被処理液中に溶存する気
体成分を除去する場合などにおいても、被処理液の流れ
が不均一となり、脱ガス効率が十分に発揮されない。
【0005】特開昭61−291007号公報には、中
空糸束を覆う保護体と、封止固定部を貫通して中空糸束
内と通じる孔やノズルを備えた外圧方式の中空糸膜型分
離膜素子が開示されている。この分離膜素子を用いる
と、外圧方式で汚濁した被処理液を処理する際、中空糸
膜の表面に付着して目詰りした懸濁物質を、前記孔やノ
ズルから気体を吹込むことにより、脱落させ、洗浄する
ことができる。しかし、汚濁した被処理液の流れの均一
化については考慮されておらず、被処理流体の膜分離に
際して膜分離効率が急激に低下することに変りはない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、被処理流体の流れを均一化し、有効な膜面積を大き
くできるとともに、被処理流体を高い効率で膜分離でき
る中空糸膜型エレメントおよび膜分離方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため鋭意検討の結果、前記外圧方式の膜分離に
おいて、中空糸束内に多孔性筒体を配すると、中空糸膜
の外面側に供給される被処理流体が前記多孔性筒体を通
過し、流体の流れが均一化することを見いだし、本発明
を完成した。
【0008】すなわち、本発明の中空糸膜型エレメント
は、複数の中空糸膜からなる中空糸束と、前記中空糸膜
の端面が開口した状態で前記中空糸束の少なくとも一方
の端部に形成された封止固定部と、前記中空糸束内に軸
方向に配設された通気又は通液可能な筒体とを備えたエ
レメントであって、前記筒体の一方の端部が閉塞して前
記封止固定部に固着され、筒体の他方の端部が閉塞して
いる。
【0009】また、本発明の膜分離方法では、前記の中
空糸膜型エレメントを用い、中空糸膜の外面側に被処理
流体を供給し、透過した成分を中空糸膜の中空部を通じ
て流出させる。
【0010】
【作用】前記中空糸膜型エレメントおよび膜分離方法で
は、中空糸束内に配設された筒体により、中空糸束内に
被処理流体が流通させるための粗な空間が形成される。
そのため、筒体の通気性及び通液性を利用して、被処理
液を中空糸束内にも均一に供給することができる。ま
た、被処理流体の均一な流れにより、中空糸膜が局部的
に目詰りするのを抑制できる。そのため、中空糸膜の有
効面積が低下することもない。
【0011】
【実施例】以下に、添付図面を参照しつつ、本発明の実
施例をより詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の中空糸膜型エレメントの一
例を示す部分切欠き概略断面図、図2は図1のエレメン
トを備えた中空糸膜モジュールの部分切欠き概略断面図
である。
【0013】この中空糸膜型エレメントは、複数の中空
糸膜1からなる中空糸束2と、前記中空糸膜1の両端面
が開口した状態で、前記中空糸束2の両端部を接着封止
する封止固定部3を備えている。封止固定部3は、エポ
キシ樹脂、ポリウレタンなどのシール剤により中空糸膜
1の間を埋設し接着することにより形成されている。
【0014】前記中空糸束2内には、軸方向に延びる通
気又は通液可能な断面円筒状の中空筒体4が配設されて
いる。すなわち、この例では、前記中空糸束2の中心部
に、多数の孔5が形成された金属製中空筒体4が配設さ
れ、この中空筒体4の両端部は、前記封止固定部3に埋
設して固着し、その開口部はシール剤により閉塞されて
いる。
【0015】このような中空糸膜型エレメントは、ケー
シング6内に収容され、中空糸膜モジュールを構成して
いる。すなわち、前記中空糸膜型エレメントを収容する
ケーシング6には、被処理流体を供給するための供給口
7aと、前記中空糸膜1を透過しなかった成分、すなわ
ち濃縮成分を流出させるための流出口7bが形成されて
いる。また、ケーシング6の両端部には蓋体8が装着さ
れ、これらの蓋体には、中空糸膜1を透過した成分を流
出するための流出口9が形成されている。さらに、前記
中空糸束2の封止固定部3と、ケーシング6と、蓋体8
との間は、封止手段としての弾性O−リング10やパッ
キンにより気密に封止されている。
【0016】このようなエレメントやモジュールを用い
た膜分離において、前記ケーシング6の供給口7aから
中空糸膜の外面側に被処理流体を供給すると、中空糸膜
1を透過しなかった濃縮成分は、ケーシング6の流出口
7bから流出し、中空糸膜1を透過した成分は、中空部
を通じて蓋体8の流出口9から流出する。
【0017】その際、中空糸束2内には、多数の孔5が
形成された中空筒体4が配設されているので、多数の中
空糸膜1を束ねて中空糸束2を構成しても、中空糸束2
の中心軸方向の内部が粗となる。そのため、被処理流体
は、中空糸束2の外方側から内方側、および内方側から
外方側へ円滑に流通し、前記中空筒体4及び孔5を通過
する過程で乱流化され、中空糸膜1へ均一に供給され
る。さらに、被処理流体の流れを均一化できるため、中
空糸束2の内方の中空糸膜1も膜分離に有効に利用でき
ると共に、中空糸膜1の有効面積が低下することがな
い。従って、外圧方式の膜分離において、高い効率で被
処理流体を分離できる。
【0018】また、カートリッジケースを構成する金属
製中空筒体4の両端部が封止固定部3と強固に固着して
いるため、中空糸束2と一体化でき、ケーシング内にカ
ートリッジ式に装脱着するのが容易である。
【0019】なお、前記中空糸束は、両端部に限らず、
少なくとも一方の端部が封止固定されていればよい。す
なわち、中空糸膜の端面が開口して一方の端部に封止固
定部が形成され、他方の端部の中空糸膜の中空部は閉塞
されていてもよい。
【0020】また、1つの中空糸束をU字状などに折曲
げて両端部を集束し、集束した端部に封止固定部を形成
してもよい。このような中空糸束を用いる場合には、中
空糸束の形状に対応した通気又は通液可能な中空筒体を
中空糸束内に配設することができる。
【0021】前記中空筒体は、少なくとも一方の端部が
前記封止固定部に閉塞して固着され、中空筒体の他方の
端部が閉塞していればよい。
【0022】図3は本発明の中空糸膜型エレメントの他
の例を示す部分切欠き概略断面図である。なお、前記図
1に示すエレメントと同様の要素や部材には同一符号を
付して説明する。
【0023】この中空糸膜型エレメントは、複数の中空
糸膜1からなる中空糸束2の両端部には封止固定部3が
形成され、前記中空糸束2内に配設され、かつ多数の孔
15を有する中空筒体14の一方の端部は、一方の封止
固定部3に埋設して固着し、その開口部は閉塞してい
る。また、中空筒体14の他方の端部は、開口部が閉塞
された自由端を構成している。このようなエレメントに
おいても、前記と同様に、被処理流体の流れを均一化で
き、膜分離効率を高めることができる。
【0024】中空糸束内に配設される中空筒体は、その
周面全体が通気又は通液可能である必要はなく、部分的
に通気又は通液可能であってもよい。
【0025】図4は本発明の中空糸膜型エレメントのさ
らに他の例を示す部分切欠き概略断面図である。この例
では、複数の中空糸膜1からなる中空糸束2の両端部に
形成された封止固定部3に、中空筒体24の両端部が固
着して封止され、この中空筒体24の長手方向の中央部
には、通気又は通液部としての網状部25が形成されて
いる。また、前記網状部25の軸方向の長さは、前記封
止固定部3間の距離の約50%である。
【0026】このような中空糸膜型エレメントを用いる
と、外圧方式で被処理流体を処理する場合、被処理流体
が、前記中空筒体24の長手方向の中央部に形成された
網状部25を通じて、中空糸束2の中心部方向に被処理
流体を流通できるので、中空糸膜1の外面側に被処理流
体を均一に供給できる。
【0027】なお、中空筒体の一部に形成された通気又
は通液部は、中空筒体の両側部などの適所に形成するこ
とができるが、中空筒体の長手方向中央部に形成する
と、前記のように中空糸束の中心部方向に被処理流体を
流通できるので、膜分離に際して有利である。また、通
気又は通液部は、網状である必要はなく、多数の孔が形
成されていてもよい。
【0028】前記通気又は通液部の軸方向の長さは、適
当に選択できるが、封止固定部間の距離の80%以下、
好ましくは25〜75%、さらに好ましくは30〜70
%程度である。通常、中空糸膜モジュールのケーシング
の両端部側に供給口と排出口とが成形される場合が多い
ので、加圧された被処理流体および濃縮成分は、中空糸
束の両端部側では比較的均一かつ円滑に流動する。そし
て、前記のような長さの通気又は通液部を中空筒体の長
手方向の中央部に形成すると、前記のように中空糸束の
中心部方向にも、被処理流体を均一に供給でき、膜分離
効率を高めることができる。
【0029】中空筒体は、通気又は通液可能な種々の筒
状物で構成することができ、前記多数の孔を有する筒体
に限らず、網状の筒体、編成物からなる筒体(例えば、
組織が粗な組紐など)や精密濾過膜からなる筒体であっ
てもよい。また、筒体は、通気又は通液可能である限
り、中実であってもよいが、中空であるのが好ましい。
【0030】さらに、中空糸束内には、少なくとも1つ
の中空筒体が配設されていればよく、複数の中空筒体が
配設されていてもよい。
【0031】図5は本発明の他の中空糸膜型エレメント
の概略断面図である。
【0032】このエレメントは、複数の中空糸膜1から
なる中空糸束2内に、複数の中空筒体34が略平行に軸
方向に配設されている。前記各中空筒体34の周面に
は、前記と同様に多数の孔35が形成され、各中空筒体
34の両端部は、それぞれ、封止固定部3と固着してい
るとともに、閉塞されている。
【0033】このような中空糸膜型エレメントを用いる
と、複数の中空筒体34とその孔35により、被処理流
体の流れをさらに均一化でき、膜分離効率を高めること
ができる。
【0034】中空糸束内に、通気又は通液可能な複数の
筒体を配設する場合、筒体の数は、膜分離効率が低下し
ない限り特に制限されないが、例えば、2〜10本、好
ましくは2〜5本程度である。
【0035】また、中空糸束内に配設される筒体の径
は、中空糸束の外径、筒体の配設数に応じて適当に選択
できるが、中空糸束の断面積に対して、全体として5〜
50%、好ましくは10〜30%程度の面積を占める場
合が多い。
【0036】本発明において、中空糸膜型エレメント
は、ケーシングなどに対してカートリッジ式に装着およ
び脱着可能であるのが好ましい。また、中空糸束は、通
気又は通液可能な保護手段により覆われたカートリッジ
を構成するのが好ましい。
【0037】図6は本発明のカートリッジ式中空糸膜型
エレメントの例を示す概略断面図である。この例では、
複数の中空糸膜1からなる中空糸束2内には、図1に示
すエレメントと同様に、多数の孔45が形成された中空
筒体44が配設されている。この中空筒体44の両端部
は、中空糸束3の両端部に形成された封止固定部3内に
埋設して固着され、両端面は閉塞している。
【0038】前記中空糸束2は、カートリッジケース構
成する保護筒46により覆われている。この保護筒46
の周面には、複数の孔47が形成されている。また、前
記保護筒46の両端部は、前記中空糸束2の両端部の封
止固定部3で接着固定され、中空糸束2と保護筒46と
が一体化したカートリッジを構成している。
【0039】このような保護手段により中空糸束2を覆
うと、中空糸膜1の損傷を防止できる。また、保護手段
が通気又は通液可能であるため、被処理流体の膜分離に
悪影響を及ぼすことがない。また、ケーシングに中空糸
束をカートリッジ式に容易に装着および脱着できる。
【0040】本発明は、カートリッジとなるエレメント
に限らず、例えば、ケーシングとエレメントとの間が、
弾性O−リングなどの封止部材及び/又は接着剤により
封止された中空糸膜モジュールにも適用できる。この中
空糸膜モジュールは、前記エレメントが収容されるケー
シングと、ケーシングとエレメントの封止固定部との間
を封止する、前記封止部材及び接着剤などの封止手段と
を備えている。
【0041】なお、保護手段は、ネット状の保護筒など
であってもよく、機械的強度の大きな形状保持性を有す
る材料、例えば、プラスチック、金属、セラミックスな
どで形成できる。
【0042】外圧方式を利用して中空糸膜モジュールに
より膜分離する場合、中空糸膜の中空部、すなわち液体
又はガスなどの被処理流体の透過側である二次側を減圧
してもよい。
【0043】前記中空糸膜を構成するポリマーとして
は、例えば、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重
合体、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1
などのオレフィン系ポリマー;ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデ
ンフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共
重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体などのフッ素含有ポリマー;
酢酸セルロースなどのセルロース系ポリマー;ポリ塩化
ビニル;アクリロニトリル系ポリマー;ポリメチルメタ
クリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸メチル共
重合体などのアクリル系ポリマー;シリコーン樹脂;ポ
リアミド;ポリイミド;ポリエーテルスルホン;ポリス
ルホン;ポリフェニレンオキサイド;ポリフェニレンス
ルフィド;ポリアリレート;ポリエーテルエーテルケト
ン;ポリエーテルイミド;ポリカーボネート;ポリビニ
ルアルコール系ポリマーなどが例示される。好ましい中
空糸膜には、多孔質膜が含まれる。
【0044】なお、中空糸膜は、必要に応じて、有機溶
剤による処理、プラズマ放電処理、コロナ放電処理、オ
ゾン処理などの表面処理を施した後、接着封止に供して
もよい。
【0045】中空糸束の端部を封止するシール剤(接着
剤)の種類は特に制限されず、例えば、エポキシ樹脂、
ビニルエステル樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン系ポリ
マー、シリコーン樹脂、フッ素含有樹脂などが挙げられ
る。
【0046】前記中空糸束内に配設される筒体の断面形
状は特に制限されず、断面多角形や楕円状などであって
もよいが、円筒状である場合が多い。筒体は、被処理流
体の供給圧に耐えうる種々の材料、例えば、プラスチッ
ク、金属、セラミックスなどで形成できる。
【0047】ケーシングの形状は、用途などに応じて選
択できるが、通常、円筒状である場合が多い。ケーシン
グの材質は、被処理流体や分離成分の種類などに応じて
選択でき、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネー
ト、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホンなどのプラスチック;ステンレススチ
ールなどの金属などであってもよい。ケーシングは、通
常、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ステンレス
スチールなどで形成される場合が多い。
【0048】被処理流体は、中空糸膜の分離特性に応じ
て選択でき、空気、酸素、窒素などの気体や液体含む流
体が使用できる。液体としては、水、アルコール類、エ
ーテル類、エステル類、ケトン類、有機酸類、アミン
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、脂環族炭化
水素類、ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。
【0049】本発明の中空糸膜型エレメントやそれを備
えたモジュールは、例えば、逆浸透、超濾過、浸透気
化、限外濾過、精密濾過などの種々の分離方式を利用
し、液体の分離、液体から気体成分の分離、気体の分離
などに好適に使用できる。
【0050】
【発明の効果】本発明の中空糸膜型エレメントおよび膜
分離方法は、中空糸束内に通気又は通液可能な筒体が配
設されているので、被処理流体の流れを均一化し、有効
な膜面積を大きくできるとともに、被処理流体を高い効
率で分離できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の中空糸膜型エレメントの一例を
示す部分切欠き概略断面図である。
【図2】図2は図1のエレメントを備えた中空糸膜モジ
ュールの部分切欠き概略断面図である。
【図3】図3は本発明の中空糸膜型エレメントの他の例
を示す部分切欠き概略断面図である。
【図4】図4は本発明の中空糸膜型エレメントのさらに
他の例を示す部分切欠き概略断面図である。
【図5】図5は本発明の他の中空糸膜型エレメントの概
略断面図である。
【図6】図6は本発明のカートリッジ式中空糸膜型エレ
メントの例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…中空糸膜 2…中空糸束 3…封止固定部 4,14,24,34,44…中空筒体 5,15,35,45…孔 25…網状部 46…保護筒 47…孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の中空糸膜からなる中空糸束と、前
    記中空糸膜の端面が開口した状態で前記中空糸束の少な
    くとも一方の端部に形成された封止固定部と、前記中空
    糸束内に軸方向に配設された通気又は通液可能な筒体と
    を備えたエレメントであって、前記筒体の一方の端部が
    閉塞して前記封止固定部に固着され、筒体の他方の端部
    が閉塞している中空糸膜型エレメント。
  2. 【請求項2】 中空糸束の両端部に封止固定部が形成さ
    れ、これらの封止固定部に、通気又は通液可能な中空筒
    体の両端部が、それぞれ閉塞して固着している請求項1
    記載の中空糸膜型エレメント。
  3. 【請求項3】 筒体の長手方向の中央部に通気又は通液
    部が形成され、通気又は通液部の長手方向の長さが封止
    固定部間の距離の80%以下である請求項1記載の中空
    糸膜型エレメント。
  4. 【請求項4】 筒体が、多数の孔を有する筒体、網状の
    筒体、通気又は通液可能な編成物からなる筒体、または
    精密濾過膜からなる筒体である請求項1〜3のいずれか
    の項に記載の中空糸膜型エレメント。
  5. 【請求項5】 中空糸束内の軸方向に複数の通気又は通
    液可能な筒体が配設されている請求項1記載の中空糸膜
    型エレメント。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の中空糸膜型エレメントを
    用いて被処理流体を膜分離する方法であって、中空糸膜
    の外面側に被処理流体を供給し、透過した成分を中空糸
    膜の中空部を通じて流出させる膜分離方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012115747A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Sumitomo Electric Ind Ltd 中空糸膜モジュールおよび中空糸膜モジュール濾過装置
WO2014126156A1 (ja) * 2013-02-15 2014-08-21 国立大学法人神戸大学 膜分離処理方法および膜分離処理システム
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