JPH06226001A - 蒸発装置 - Google Patents
蒸発装置Info
- Publication number
- JPH06226001A JPH06226001A JP3733993A JP3733993A JPH06226001A JP H06226001 A JPH06226001 A JP H06226001A JP 3733993 A JP3733993 A JP 3733993A JP 3733993 A JP3733993 A JP 3733993A JP H06226001 A JPH06226001 A JP H06226001A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- evaporation
- tank
- storage tank
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 液体を常温又は常温に近い温度でしかも簡単
な装置で効率的に蒸発させることができ、液体より蒸発
物を回収したり、気体中の浮遊物を除去したり、又は気
体中の浮遊物を固形化して回収したりする装置として利
用することができる。 【構成】 密閉状の蒸発装置本体1の液体貯溜槽内にエ
アレーション装置10により気体を送ってエアレーショ
ンを行い気泡が液中から蒸発槽に上昇することによっ
て、液体の蒸発が行われ、気体中又は液体中の物質を分
離する。
な装置で効率的に蒸発させることができ、液体より蒸発
物を回収したり、気体中の浮遊物を除去したり、又は気
体中の浮遊物を固形化して回収したりする装置として利
用することができる。 【構成】 密閉状の蒸発装置本体1の液体貯溜槽内にエ
アレーション装置10により気体を送ってエアレーショ
ンを行い気泡が液中から蒸発槽に上昇することによっ
て、液体の蒸発が行われ、気体中又は液体中の物質を分
離する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体を低温で効率的に
蒸発させる装置、より詳しくは液体の蒸発を利用して、
(イ)海水淡水化装置や純水製造装置等、液体より蒸発
物を回収する装置として、(ロ)ジュースや牛乳等の濃
縮装置や天然塩の製造装置等、液体を濃縮したり蒸発残
留物を回収する装置として、(ハ)空気清浄機等、気体
中の浮遊物を除去する装置として、又は(ニ)気体中の
浮遊物を固形化して回収する装置として利用できる蒸発
装置に関する。
蒸発させる装置、より詳しくは液体の蒸発を利用して、
(イ)海水淡水化装置や純水製造装置等、液体より蒸発
物を回収する装置として、(ロ)ジュースや牛乳等の濃
縮装置や天然塩の製造装置等、液体を濃縮したり蒸発残
留物を回収する装置として、(ハ)空気清浄機等、気体
中の浮遊物を除去する装置として、又は(ニ)気体中の
浮遊物を固形化して回収する装置として利用できる蒸発
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液体を強制的に蒸発させるには、
大気圧下で加熱により沸騰させたり、または減圧や真空
にすることにより沸点を低下させて沸騰させることによ
り行っている。しかしこれらの方法は、多大な熱エネル
ギーや動力エネルギー及び大掛かりな高価な設備を必要
とし、しかも効率が悪く、非常にコスト高になる欠点が
ある。また、熱や圧力のために液体や固形物が変質した
りする場合がある。また、海水淡水化装置や純水製造装
置としては、従来、半透膜を利用する分離法、イオン交
換法、電気による分離法等が知られているが、これらは
何れも設備が大掛かりであり、設備コストが高いという
問題点がある。一方、空気清浄機等、気体中の浮遊物を
除去したり又は回収したりする装置として、従来はフィ
ルターや静電気が利用されているが、除去や回収効率が
悪く、しかも装置が大きく設備コスト及びランニングコ
ストが高いという欠点がある。
大気圧下で加熱により沸騰させたり、または減圧や真空
にすることにより沸点を低下させて沸騰させることによ
り行っている。しかしこれらの方法は、多大な熱エネル
ギーや動力エネルギー及び大掛かりな高価な設備を必要
とし、しかも効率が悪く、非常にコスト高になる欠点が
ある。また、熱や圧力のために液体や固形物が変質した
りする場合がある。また、海水淡水化装置や純水製造装
置としては、従来、半透膜を利用する分離法、イオン交
換法、電気による分離法等が知られているが、これらは
何れも設備が大掛かりであり、設備コストが高いという
問題点がある。一方、空気清浄機等、気体中の浮遊物を
除去したり又は回収したりする装置として、従来はフィ
ルターや静電気が利用されているが、除去や回収効率が
悪く、しかも装置が大きく設備コスト及びランニングコ
ストが高いという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記問題点を解消するために創案されたものであって、
液体をほぼ常温でしかも簡単な装置で効率的に蒸発させ
ることができ、(イ)液体より蒸発物を回収する装置と
して、(ロ)液体を濃縮したり蒸発残留物を回収する装
置として、(ハ)気体中の浮遊物を除去する装置とし
て、又は(ニ)気体中の浮遊物を固形化して回収する装
置として利用することができる簡易な蒸発装置を提供す
ることを目的とする。
上記問題点を解消するために創案されたものであって、
液体をほぼ常温でしかも簡単な装置で効率的に蒸発させ
ることができ、(イ)液体より蒸発物を回収する装置と
して、(ロ)液体を濃縮したり蒸発残留物を回収する装
置として、(ハ)気体中の浮遊物を除去する装置とし
て、又は(ニ)気体中の浮遊物を固形化して回収する装
置として利用することができる簡易な蒸発装置を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の蒸発装置は、液体貯溜槽と蒸発槽とからなる密閉状
の蒸発装置本体、前記液体貯溜槽内に貯溜される液体内
に気体を送り気泡を発生させるエアレーション装置、前
記蒸発槽の上部に連結された液回収用パイプからなるこ
とを特徴とする構成を有するものである。前記液体貯溜
槽内に該貯溜槽内の液体を加熱するヒータを設けるこ
と、前記蒸発槽に該蒸発槽内にエアを送る送気管を連結
すること、及び又は前記蒸発槽の上部寄りに多数の孔を
有する仕切を設けることによって、より効率的に蒸発及
び蒸発物を回収することができるので望ましい。
明の蒸発装置は、液体貯溜槽と蒸発槽とからなる密閉状
の蒸発装置本体、前記液体貯溜槽内に貯溜される液体内
に気体を送り気泡を発生させるエアレーション装置、前
記蒸発槽の上部に連結された液回収用パイプからなるこ
とを特徴とする構成を有するものである。前記液体貯溜
槽内に該貯溜槽内の液体を加熱するヒータを設けるこ
と、前記蒸発槽に該蒸発槽内にエアを送る送気管を連結
すること、及び又は前記蒸発槽の上部寄りに多数の孔を
有する仕切を設けることによって、より効率的に蒸発及
び蒸発物を回収することができるので望ましい。
【0005】
【作用】蒸発装置本体は液体貯溜槽部と蒸発槽部とから
なる密閉容器状になっているので、一定の温度を保つと
液面から蒸発が行われ、やがて蒸気は飽和する。特に、
液体貯溜槽に貯溜され液体に、エアレーションを行うこ
とによって、液体中に発生した細かい気泡が液体を取り
込み上部空間の蒸発槽内に上昇して細かい粒子となって
浮遊し、液体貯溜槽内の液体が低温であっても効果的に
空気中に液粒子を浮遊させることができる。さらに液体
をヒータにより加熱して大気温度より若干高い一定温度
に保つことによって、より効果的に蒸発させることがで
きる。本発明者の実験によれば、液体と外気温度の差が
16℃の場合が最も効率良く蒸発することが確認され
た。液体貯溜槽から蒸発槽内に上昇して来た湿った気体
に温度差が5℃〜20℃低い気体を吹き付けることによ
って、湿った気体は温度差により凝結が促進される。
なる密閉容器状になっているので、一定の温度を保つと
液面から蒸発が行われ、やがて蒸気は飽和する。特に、
液体貯溜槽に貯溜され液体に、エアレーションを行うこ
とによって、液体中に発生した細かい気泡が液体を取り
込み上部空間の蒸発槽内に上昇して細かい粒子となって
浮遊し、液体貯溜槽内の液体が低温であっても効果的に
空気中に液粒子を浮遊させることができる。さらに液体
をヒータにより加熱して大気温度より若干高い一定温度
に保つことによって、より効果的に蒸発させることがで
きる。本発明者の実験によれば、液体と外気温度の差が
16℃の場合が最も効率良く蒸発することが確認され
た。液体貯溜槽から蒸発槽内に上昇して来た湿った気体
に温度差が5℃〜20℃低い気体を吹き付けることによ
って、湿った気体は温度差により凝結が促進される。
【0006】一方、エアレーションにより順次液体内に
送られる空気により、蒸発槽内に上層気流が発生し、浮
遊している粒子を上部の出口方向に押し上げ、その過程
で仕切及び回収口により上昇通路が狭められることによ
り、圧縮されて凝結が促進されて液滴となり、液回収用
パイプ内でさらに大きな液滴となって流出し回収され
る。従って、本発明によれば低温で効果的に液体を蒸発
させることができると共に、エアレーションにより気体
が液体中を通過して循環することによって、特定成分を
液体から分離できるのみならず、気体から特定成分を分
離するにも利用すことができる。即ち、液体より蒸発物
を回収する利用方法として、海水より淡水を回収した
り、純水を製造する装置として利用することができる。
また、液体を濃縮したり、液体より蒸発残留物を回収す
る利用方法として、ジュースや牛乳の濃縮、海水より天
然塩を製造する装置に利用できる。さらに、気体中の浮
遊物質を回収する利用方法として、空気清浄機やその他
気体から固形物を分離する装置として利用することがで
きる。
送られる空気により、蒸発槽内に上層気流が発生し、浮
遊している粒子を上部の出口方向に押し上げ、その過程
で仕切及び回収口により上昇通路が狭められることによ
り、圧縮されて凝結が促進されて液滴となり、液回収用
パイプ内でさらに大きな液滴となって流出し回収され
る。従って、本発明によれば低温で効果的に液体を蒸発
させることができると共に、エアレーションにより気体
が液体中を通過して循環することによって、特定成分を
液体から分離できるのみならず、気体から特定成分を分
離するにも利用すことができる。即ち、液体より蒸発物
を回収する利用方法として、海水より淡水を回収した
り、純水を製造する装置として利用することができる。
また、液体を濃縮したり、液体より蒸発残留物を回収す
る利用方法として、ジュースや牛乳の濃縮、海水より天
然塩を製造する装置に利用できる。さらに、気体中の浮
遊物質を回収する利用方法として、空気清浄機やその他
気体から固形物を分離する装置として利用することがで
きる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は、本発明の蒸発装置の概略図である。
図中、1は蒸発装置本体であり、液体貯溜槽2と蒸発槽
3からなる密閉タンクとなっている。液体貯溜槽2に
は、該貯溜槽内に貯溜される液体を加熱するためのヒー
タ5、及び該液体内に多数の小孔から空気を送り細かい
気泡を発生させるエアレーション装置10が設けられて
いる。前記ヒータ5は、同じく液体貯溜槽内に設けられ
た図示しないサーモスタットにより、液体を一定温度ま
で加熱してその状態を保つように制御される。また、エ
アレーション装置10は、液体貯溜槽のほぼ全体に気泡
を発生させるために、多数のエアノズル12が形成さ
れ、液体貯溜槽をほぼ横断するように設けられたパイプ
11を有し、該パイプに外部に設けられたエアーポンプ
13によりエアを供給している。前記エアノズル12
は、なるべく細かい気泡を発生させるためにノズル径が
小さい方が望ましい。
説明する。図1は、本発明の蒸発装置の概略図である。
図中、1は蒸発装置本体であり、液体貯溜槽2と蒸発槽
3からなる密閉タンクとなっている。液体貯溜槽2に
は、該貯溜槽内に貯溜される液体を加熱するためのヒー
タ5、及び該液体内に多数の小孔から空気を送り細かい
気泡を発生させるエアレーション装置10が設けられて
いる。前記ヒータ5は、同じく液体貯溜槽内に設けられ
た図示しないサーモスタットにより、液体を一定温度ま
で加熱してその状態を保つように制御される。また、エ
アレーション装置10は、液体貯溜槽のほぼ全体に気泡
を発生させるために、多数のエアノズル12が形成さ
れ、液体貯溜槽をほぼ横断するように設けられたパイプ
11を有し、該パイプに外部に設けられたエアーポンプ
13によりエアを供給している。前記エアノズル12
は、なるべく細かい気泡を発生させるためにノズル径が
小さい方が望ましい。
【0008】一方、前記蒸発槽3は、前記液体貯溜槽か
ら蒸発した蒸気が飽和状態なって充満する槽であり、該
蒸発槽3のほぼ中間部に上昇する蒸気に該蒸気温度より
も5℃〜15℃程度冷たい気体を吹き付けるための送気
管20が設けられている。該送気管は、例えば図示しな
い熱交換器を通ることによって冷却されたエアを蒸発槽
内に供給することができる。また、蒸発槽3には、前記
送気管より上方に該蒸発槽を区画するように仕切22が
設けられている。該仕切は多数の孔23を有し、飽和水
蒸気は仕切を通過することにより、圧縮され水蒸気の凝
結が促進される。30は液回収用パイプであり、蒸発槽
上部に設けられた複数個の回収口24(図示の例では3
個)に連結され、その末端にはバルブ31が設けられ、
回収された液体を回収容器32に流出させるようになっ
ている。なお、図中15は液貯溜槽2内に被分離液体を
供給するための被分離液体供給タンクであり、図示の実
施例では供給パイプ16を介して液貯溜槽に連結され、
バルブ17を開閉することによって液貯溜槽に被分離液
を供給できるようになっている。また、25は液貯溜槽
2内の貯溜液を排出したり、又は液貯溜槽内に分離され
た分離物を回収するための排出パイプである。
ら蒸発した蒸気が飽和状態なって充満する槽であり、該
蒸発槽3のほぼ中間部に上昇する蒸気に該蒸気温度より
も5℃〜15℃程度冷たい気体を吹き付けるための送気
管20が設けられている。該送気管は、例えば図示しな
い熱交換器を通ることによって冷却されたエアを蒸発槽
内に供給することができる。また、蒸発槽3には、前記
送気管より上方に該蒸発槽を区画するように仕切22が
設けられている。該仕切は多数の孔23を有し、飽和水
蒸気は仕切を通過することにより、圧縮され水蒸気の凝
結が促進される。30は液回収用パイプであり、蒸発槽
上部に設けられた複数個の回収口24(図示の例では3
個)に連結され、その末端にはバルブ31が設けられ、
回収された液体を回収容器32に流出させるようになっ
ている。なお、図中15は液貯溜槽2内に被分離液体を
供給するための被分離液体供給タンクであり、図示の実
施例では供給パイプ16を介して液貯溜槽に連結され、
バルブ17を開閉することによって液貯溜槽に被分離液
を供給できるようになっている。また、25は液貯溜槽
2内の貯溜液を排出したり、又は液貯溜槽内に分離され
た分離物を回収するための排出パイプである。
【0009】本実施例の蒸発装置は以上のように構成さ
れ、該装置で例えば次のようにして海水を淡水化するこ
とができる。蒸発装置本体1の液体貯溜槽2に海水を入
れ、ヒータ5により海水を適宜加熱すると共に、エアレ
ーション装置10を作動させて海水中にエアノズルから
空気を噴出させてエアレーションを行うと、海水中に小
さな気泡が発生し、湿った空気となって上部の密閉空間
部である蒸発槽内に上昇する。蒸発槽は密閉されている
ので、蒸気はやがて飽和水蒸気となるが、上昇して来た
湿った気体に送気管20により温度差が5℃〜15℃低
い気体を吹き付けると、湿った気体は温度差により凝結
し易くなり、多数の微粒子の水滴(雲粒)が形成され、
蒸発槽3に雲が発生したような状態となる。なお、ヒー
タにより加熱しなくても、自然及びエアレーション効果
によって水の蒸発は行われるが、加熱することによって
より短期間に効果的に蒸発が行われる。加熱は、液体の
温度が大気温度より10℃〜20℃望ましくは16℃差
となるように加熱することによって、少ない熱エネルギ
ーで効率良く蒸発する。
れ、該装置で例えば次のようにして海水を淡水化するこ
とができる。蒸発装置本体1の液体貯溜槽2に海水を入
れ、ヒータ5により海水を適宜加熱すると共に、エアレ
ーション装置10を作動させて海水中にエアノズルから
空気を噴出させてエアレーションを行うと、海水中に小
さな気泡が発生し、湿った空気となって上部の密閉空間
部である蒸発槽内に上昇する。蒸発槽は密閉されている
ので、蒸気はやがて飽和水蒸気となるが、上昇して来た
湿った気体に送気管20により温度差が5℃〜15℃低
い気体を吹き付けると、湿った気体は温度差により凝結
し易くなり、多数の微粒子の水滴(雲粒)が形成され、
蒸発槽3に雲が発生したような状態となる。なお、ヒー
タにより加熱しなくても、自然及びエアレーション効果
によって水の蒸発は行われるが、加熱することによって
より短期間に効果的に蒸発が行われる。加熱は、液体の
温度が大気温度より10℃〜20℃望ましくは16℃差
となるように加熱することによって、少ない熱エネルギ
ーで効率良く蒸発する。
【0010】一方、エアレーションにより順次海水内に
送られる空気により、蒸発槽内に上層気流が発生し、雲
粒を上部の出口方向に押し上げ、上昇に伴って雲粒は次
第に成長をして大きくなるが、本実施例では特に上部に
仕切22を設けてあるので、上昇通路が約半分の面積に
狭められることになり、孔23を通過することによって
圧縮され雲粒の凝結がより効率的に促進され頂部の回収
口24に達する。そして、回収口24を出た段階で大き
な水滴となって液回収用パイプに付着し、エアレーショ
ンの空気に押されて流れ、回収容器32に回収される。
直径150mm、長さ1500mmの蒸発装置本体を有する
上記構造の蒸発装置で、海水の温度が35℃(そのとき
の大気温度19℃であり温度差16℃)を保つようにヒ
ータで海水を加熱し、エアレーションを行いながら且つ
蒸発槽には液体貯溜槽へエアレーションを行うエアポン
プと同じエアポンプで大気温度19℃のエアを送って、
海水の蒸発させたところ、24時間で19.5リットル
の真水が得られた。また、液貯溜槽内に325グラムの
食塩ができた。同様に、海水と大気の温度差を種々変え
て実験してみたが、温度差16℃のときが最も回収でき
る水量が多く効率が良いことが判った。
送られる空気により、蒸発槽内に上層気流が発生し、雲
粒を上部の出口方向に押し上げ、上昇に伴って雲粒は次
第に成長をして大きくなるが、本実施例では特に上部に
仕切22を設けてあるので、上昇通路が約半分の面積に
狭められることになり、孔23を通過することによって
圧縮され雲粒の凝結がより効率的に促進され頂部の回収
口24に達する。そして、回収口24を出た段階で大き
な水滴となって液回収用パイプに付着し、エアレーショ
ンの空気に押されて流れ、回収容器32に回収される。
直径150mm、長さ1500mmの蒸発装置本体を有する
上記構造の蒸発装置で、海水の温度が35℃(そのとき
の大気温度19℃であり温度差16℃)を保つようにヒ
ータで海水を加熱し、エアレーションを行いながら且つ
蒸発槽には液体貯溜槽へエアレーションを行うエアポン
プと同じエアポンプで大気温度19℃のエアを送って、
海水の蒸発させたところ、24時間で19.5リットル
の真水が得られた。また、液貯溜槽内に325グラムの
食塩ができた。同様に、海水と大気の温度差を種々変え
て実験してみたが、温度差16℃のときが最も回収でき
る水量が多く効率が良いことが判った。
【0011】次に、上記装置を空気清浄機として利用し
た場合の実施例を示す。該実施例では、上記装置の液体
貯溜槽に水道水を入れ、交通量の多い国道沿いに設置し
て、前記と同様に作動させて水道水を蒸発させ、液回収
容器32に回収した水をまた液体貯溜槽2に戻して循環
させる動作を繰り換えし行った。その結果、液回収用パ
イプ30から蒸発水と一緒に出てくる空気は、排気ガス
の異臭はなく清浄されていることが確認された。また、
繰返し行っているうちに、液体貯溜槽には排気ガスによ
る大気汚染独特の黒の固形物が析出されて残っているこ
とが確認された。
た場合の実施例を示す。該実施例では、上記装置の液体
貯溜槽に水道水を入れ、交通量の多い国道沿いに設置し
て、前記と同様に作動させて水道水を蒸発させ、液回収
容器32に回収した水をまた液体貯溜槽2に戻して循環
させる動作を繰り換えし行った。その結果、液回収用パ
イプ30から蒸発水と一緒に出てくる空気は、排気ガス
の異臭はなく清浄されていることが確認された。また、
繰返し行っているうちに、液体貯溜槽には排気ガスによ
る大気汚染独特の黒の固形物が析出されて残っているこ
とが確認された。
【0012】即ち、エアポンプ13によって水中に送ら
れる排気ガスを含む大気は、液体貯溜槽内を細かい泡と
なって上昇する過程で大気中に含まれる浮遊微粒子が水
に吸着されて除去される。さらに、水中で吸着されずに
残った気体中の浮遊微粒子は、蒸発槽内を上昇して液回
収用パイプを介して外部に出る間に、蒸発槽内で蒸発し
て凝結した雲粒及び水滴に吸着され気体中から除去され
る。従って、エアポンプの吸気口を大気の吸気口側と
し、液回収用パイプを排気側とすることによって、空気
清浄機として利用することができる。本装置によれば、
フィルターを必要としないから、従来と比べランニング
コストを格別に低減させることができる。
れる排気ガスを含む大気は、液体貯溜槽内を細かい泡と
なって上昇する過程で大気中に含まれる浮遊微粒子が水
に吸着されて除去される。さらに、水中で吸着されずに
残った気体中の浮遊微粒子は、蒸発槽内を上昇して液回
収用パイプを介して外部に出る間に、蒸発槽内で蒸発し
て凝結した雲粒及び水滴に吸着され気体中から除去され
る。従って、エアポンプの吸気口を大気の吸気口側と
し、液回収用パイプを排気側とすることによって、空気
清浄機として利用することができる。本装置によれば、
フィルターを必要としないから、従来と比べランニング
コストを格別に低減させることができる。
【0013】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこの実施例に限るものでなく、種々の設計
変更が可能である。例えば、図示の実施例では液回収用
パイプは1本だけ示されているが、水滴化を促進するた
めには細い多数の管を直接蒸発槽の上部に連結すること
が望ましい。また、液体貯溜槽及び蒸発槽の形態も種々
の変更が可能であるが、蒸発槽の容積は液体貯溜槽とほ
ぼ同じか又はそれ以上が望ましい。
が、本発明はこの実施例に限るものでなく、種々の設計
変更が可能である。例えば、図示の実施例では液回収用
パイプは1本だけ示されているが、水滴化を促進するた
めには細い多数の管を直接蒸発槽の上部に連結すること
が望ましい。また、液体貯溜槽及び蒸発槽の形態も種々
の変更が可能であるが、蒸発槽の容積は液体貯溜槽とほ
ぼ同じか又はそれ以上が望ましい。
【0014】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は次のような格別な効果を奏する。液体を低温でしかも
簡単な装置で簡易に効率的に蒸発させることができ、従
来の蒸発装置と比較して特段に設備コスト及びエネルギ
ーコストを低減させることができる。従って、低コスト
で液体を蒸発させることができ、液体より蒸発物を回収
する装置として、液体を濃縮したり蒸発残留物を回収す
る装置として、気体中の浮遊物を除去する装置として、
又は気体中の浮遊物を固形化して回収する装置として利
用することができる。また、本発明の装置によれば従来
の蒸発装置のように液体を高温に加熱しないから、安全
であり、且つ液体が熱によって変質するおそれがないの
で、牛乳やジュース等の濃縮にも適用することができ
る。
は次のような格別な効果を奏する。液体を低温でしかも
簡単な装置で簡易に効率的に蒸発させることができ、従
来の蒸発装置と比較して特段に設備コスト及びエネルギ
ーコストを低減させることができる。従って、低コスト
で液体を蒸発させることができ、液体より蒸発物を回収
する装置として、液体を濃縮したり蒸発残留物を回収す
る装置として、気体中の浮遊物を除去する装置として、
又は気体中の浮遊物を固形化して回収する装置として利
用することができる。また、本発明の装置によれば従来
の蒸発装置のように液体を高温に加熱しないから、安全
であり、且つ液体が熱によって変質するおそれがないの
で、牛乳やジュース等の濃縮にも適用することができ
る。
【図1】本発明の蒸発装置の実施例の説明概略図であ
る。
る。
1 蒸発装置本体 2 液体貯溜槽 3 蒸発槽 5 ヒータ 10 エアレーション装置 12 エアノズ
ル 13 エアポンプ 15 被分離液
供給タンク 20 送気管 22 仕切 24 回収口 30 液回収用
パイプ
ル 13 エアポンプ 15 被分離液
供給タンク 20 送気管 22 仕切 24 回収口 30 液回収用
パイプ
Claims (3)
- 【請求項1】 液体貯溜槽と蒸発槽とからなる密閉状の
蒸発装置本体、前記液体貯溜槽内に貯溜される液体内に
気体を送り気泡を発生させるエアレーション装置、前記
蒸発槽の上部に連結された液回収用パイプからなること
を特徴とする蒸発装置。 - 【請求項2】 前記液体貯溜槽内に該液体貯溜槽内の液
体を加熱するヒータが設けられ、且つ前記蒸発槽に該蒸
発槽内にエアを送る送気管が連結されていることを特徴
とする請求項1の蒸発装置。 - 【請求項3】 前記蒸発槽の上部寄りに多数の孔を有す
る仕切が設けられていることを特徴とする請求項1また
は2の蒸発装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3733993A JPH06226001A (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | 蒸発装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3733993A JPH06226001A (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | 蒸発装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06226001A true JPH06226001A (ja) | 1994-08-16 |
Family
ID=12494863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3733993A Withdrawn JPH06226001A (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | 蒸発装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH06226001A (ja) |
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1993
- 1993-02-03 JP JP3733993A patent/JPH06226001A/ja not_active Withdrawn
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