JPH06225077A - 画像入力装置 - Google Patents

画像入力装置

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JPH06225077A
JPH06225077A JP5027284A JP2728493A JPH06225077A JP H06225077 A JPH06225077 A JP H06225077A JP 5027284 A JP5027284 A JP 5027284A JP 2728493 A JP2728493 A JP 2728493A JP H06225077 A JPH06225077 A JP H06225077A
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JP
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image input
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Application number
JP5027284A
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English (en)
Inventor
Kohei Iketani
浩平 池谷
Yuichi Kurosawa
裕一 黒澤
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 画像入力装置1は、搬送系3と、フィルムF
の透過光を読み取り、搬送系3に設置されているライン
センサ2と、面状発光体70とを備えている。面状発光
体70とラインセンサ2との間には、フィルム保持体5
および光学系6が、搬送系3とは独立して設置されてい
る。また、面状発光体70の裏面側には、結像光学系8
および多分割受光センサ4が搬送系3とは独立して設置
されている。フィルムFからの画像の読み取りの際に
は、多分割受光センサ4により面状発光体70の裏面側
の輝度を検出し、検出された輝度に基づいて、面状発光
体70の輝度分布が均一である場合と実質的に同一の画
像信号が得られるように、読み取り時間、シェーディン
グ補正データ等を調整する。 【効果】 小型かつ簡易な構成で、安定した画像信号が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像入力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】写真やフィルムなどの二次元の画像記録
物(原稿)から画像情報を読み取る装置、例えばイメー
ジスキャナーは、光源、主走査方向へラインセンサを配
置した読取手段等を有しており、この読取手段を原稿に
対して副走査方向へ相対的に移動させ、光源から原稿に
照射された光の反射光または透過光(画像情報)を前記
読取手段で読み取り、画像信号を得るよう構成されてい
る。
【0003】このような画像入力装置の光源としては、
通常、蛍光灯やハロゲンランプ等が使用されており、光
源の配光(輝度分布)を均一にするために、例えば、機
械的な補正機構を使用したり、反射板、拡散板あるいは
導光体等を光源の一部として設置したりしている。しか
しながら、前記反射板、拡散板、導光体等の設置は、装
置の小型化には不利である。
【0004】また、反射板、拡散板、導光体等を設置し
ても光源の輝度分布を均一にすることには限界がある。
一般には、中央部の輝度は高く、その周辺にいくにした
がって輝度は低下し、例えば、周辺の輝度は、中央部の
輝度の50%程度しかない。このため、1画像を読み取
る際に、読取手段の画素の位置に依存した照射光量のム
ラが生じ、正確な画像信号が得られず、例えば、画像信
号をデジタル的に2値化する場合であってもいわゆるデ
ータ化けが生じてしまうことがあり、これにより画像の
品位が落ちてしまうという問題がある。
【0005】このため、予めメモリーに所定のシェーデ
ィング補正データを格納しておき、この補正データに基
づいて読み取られた画像信号を補正し、輝度分布が均一
な光源により照明した場合と実質的に同一の画像信号を
得ること(シェーディング補正)が行なわれている。し
かし、1画像分の補正データを格納しておくためには、
大容量のメモリーが必要であるので、コストが高くな
り、装置の小型化にも不利である。
【0006】一方、画像データベース等のマルチメディ
ア作成装置等の開発により、銀塩カメラに用いられる3
5mmサイズのフィルム(例えば、縦24.0mm×横
36.0mm程度の大きさ)等の小サイズの原稿の画像
を高精細度で入力できる装置の必要性が増している。し
かしながら、例えば、35mmサイズのフィルムの画像
を2048×3072画素で読み取る場合、各画素を8
ビットの補正データで補正するには、約6Mバイトのメ
モリー容量が必要であり、このようなメモリーを設置す
るのは現実的には困難である。このため、特に高精細の
読み取りを行なう場合は、読取手段の画素の位置に依存
した照射光量のムラを補正できないので、画像品質が極
端に低下する。
【0007】また、蛍光灯やハロゲンランプ等の輝度や
その分布は、温度変化等の環境の変化や時間の経過にし
たがって変化し、その変化量が比較的大きいため、この
ような光源を用いて安定した読み取りを行なうことは困
難である。このような事情から、光源の所定の位置の輝
度を受光センサにより検出し、光源の輝度の変化に応じ
て画像信号の補正等を行なう方法が提案されている。こ
の場合、受光センサを前記読取手段の近傍に設置し、原
稿に照射された光の反射光または透過光を測定する方
法、または、プリズムやハーフミラー等の光学部品を配
置した光学系により、原稿に照射される前の照射光を受
光センサへ導いて測定する方法が一般的である。
【0008】しかし、受光センサを読取手段の近傍に設
置する場合には、原稿毎に光の反射率や透過率が異な
り、光源の輝度を正確には測定できないので、適切な補
正を行なえない。このため安定した画像信号を得ること
が困難である。
【0009】また、光学系により原稿に照射される前の
照射光を受光センサへ導く場合には、プリズムやハーフ
ミラー等により光量をロスしてしまい、原稿への照射光
の光量が減少してしまうので、十分な画像の読み取りが
できなくなる。このため、読み取り時間を長くしたり、
高輝度または大型の光源を用いる必要があるが、高輝度
または大型の光源を用いると消費電力や発熱量が増加
し、また、光源を大型化することにより装置全体として
も大型化するという問題がある。さらには、光学系を構
成する光学部品の設置により、構造の複雑化や、装置の
大型化を招く。なお、環境の変化や時間の経過にしたが
って光源の輝度分布も変化していくため、予め設定され
た前記シェーディング補正の補正データが使えなくなる
という問題もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡易
な構成で、読み取り系に影響を与えることなく、正確な
画像信号を得ることが可能な画像入力装置を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(19)の本発明により達成される。 (1) 両面から光を照射しうる面状発光体を有する照
明手段と、前記面状発光体の表面側から原稿に照射され
た光の反射光または透過光を読み取る読取部を有する読
取手段とを備え、前記読取手段による読み取りにより前
記原稿の画像信号を得る画像入力装置であって、前記読
取部に対して前記面状発光体の裏面側に、前記面状発光
体からの照射光を集光する集光手段を設置するととも
に、この集光手段により集光された光を受光する複数の
受光素子を設置し、前記各受光素子により前記面状発光
体の裏面側の輝度を検出し、検出された輝度に基づい
て、前記面状発光体の輝度分布が少なくとも一方向に均
一である場合と実質的に同一の画像信号が得られるよう
に調整することを特徴とする画像入力装置。
【0012】(2) 前記読取手段は、光電変換素子を
主走査方向へ配置した読取部と、前記読取部を前記原稿
に対し、前記主走査方向と直交する副走査方向へ相対的
に移動する搬送系とで構成されるものであり、前記各受
光素子により検出された輝度に基づいて、前記面状発光
体の輝度分布が少なくとも前記主走査方向に均一である
場合と実質的に同一の画像信号が得られるように調整す
る上記(1)に記載の画像入力装置。
【0013】(3) 前記原稿、面状発光体、集光手段
および複数の受光素子は、それぞれ静止し、前記読取部
は、原稿に対して副走査方向へ移動しうるよう構成され
ている上記(2)に記載の画像入力装置。
【0014】(4) 前記検出された輝度に基づいて、
さらに、前記面状発光体の輝度分布が前記副走査方向に
均一である場合と実質的に同一の画像信号が得られるよ
うに調整する上記(2)または(3)に記載の画像入力
装置。
【0015】(5) 前記検出された輝度に基づいて、
さらに、前記面状発光体の基準位置に対応する輝度が一
定である場合と実質的に同一の画像信号が得られるよう
に調整する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の
画像入力装置。
【0016】(6) 前記集光手段は、前記面状発光体
からの照射光を前記各受光素子上に結像する結像光学系
である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の画像
入力装置。
【0017】(7) 前記複数の受光素子は、複数に分
割された受光部を有する多分割受光センサである上記
(1)ないし(6)のいずれかに記載の画像入力装置。
【0018】(8) 前記画像入力装置は、前記読取手
段により読み取られた画像信号の補正を行なう補正回路
を有する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の画
像入力装置。
【0019】(9) 前記画像入力装置は、前記読取手
段により読み取られた画像信号のアナログ信号をデジタ
ル信号に変換するA/D変換回路を有する上記(1)な
いし(8)のいずれかに記載の画像入力装置。
【0020】(10) 前記調整は、前記読取部の読み
取り時間および前記補正回路により補正される画像信号
の補正データのそれぞれを調整することにより行なう上
記(8)または(9)に記載の画像入力装置。
【0021】(11) 前記調整は、前記面状発光体の
発光光量および前記補正回路により補正される画像信号
の補正データのそれぞれを調整することにより行なう上
記(8)または(9)に記載の画像入力装置。
【0022】(12) 前記発光光量の調整は、前記面
状発光体の駆動電圧または駆動周波数を調整することに
より行なう上記(11)に記載の画像入力装置。
【0023】(13) 前記発光光量の調整は、前記面
状発光体の温度の調整により行なう上記(11)に記載
の画像入力装置。
【0024】(14) 前記調整は、前記読取部から前
記A/D変換回路までの間の諸回路の利得および前記補
正回路により補正される画像信号の補正データのそれぞ
れを調整することにより行なう上記(9)に記載の画像
入力装置。
【0025】(15) 前記調整は、前記A/D変換回
路の基準電圧および前記補正回路により補正される画像
信号の補正データのそれぞれを調整することにより行な
う上記(9)に記載の画像入力装置。
【0026】(16) 前記画像入力装置は、前記A/
D変換回路の後段に、デジタル信号の補正を行なうデジ
タル信号補正回路を有しており、前記調整は、前記デジ
タル信号補正回路の補正演算および前記補正回路により
補正される画像信号の補正データのそれぞれを調整する
ことにより行なう上記(9)に記載の画像入力装置。
【0027】(17) 前記画像入力装置は、前記読取
部への基準照射光量を調整する光量調節手段を有してお
り、前記調整は、前記光量調節手段による前記読取部へ
の基準照射光量および前記補正回路により補正される画
像信号の補正データのそれぞれを調整することにより行
なう上記(8)または(9)に記載の画像入力装置。
【0028】(18) 前記補正回路により、前記面状
発光体の輝度分布が少なくとも主走査方向に均一である
場合と実質的に同一の画像信号が得られるように信号処
理を施す上記(8)または(9)に記載の画像入力装
置。
【0029】(19) 前記検出された輝度に基づいて
1画像分の補正データを算出し、この算出された補正デ
ータに基づいて前記補正回路により、前記面状発光体の
輝度分布が主走査方向および副走査方向ともに均一であ
る場合と実質的に同一の画像信号が得られるように信号
処理を施す上記(8)または(9)に記載の画像入力装
置。
【0030】
【実施例】以下、本発明の画像入力装置を添付図面に示
す好適実施例に基づいて詳細に説明する。図1は、本発
明の画像入力装置の構成例を示す斜視図である。図示さ
れているように、本実施例の画像入力装置1は、読取部
(読取ヘッド)としてのCCD(Charge Coupled Devic
e) で構成されるラインセンサ2と、ラインセンサ2を
副走査方向に移動する搬送系3と、面状発光体70を光
源とする照明手段7と、面状発光体70の輝度を検出す
る複数の受光素子としての多分割受光センサ4と、原稿
であるフィルムFを保持するフィルム保持体5と、フィ
ルムFを透過してきた面状発光体70からの光をライン
センサ2へ案内する光学系6と、集光手段としての、面
状発光体70からの光を多分割受光センサ4上へ結像す
る結像光学系8とを有している。なお、前記読取部とし
てのラインセンサ2と、搬送系3とにより読取手段が構
成されている。
【0031】上記フィルムFとしては、例えば、現像済
のカラーまたは黒白のネガフィルム、カラーまたは黒白
のポジフィルム、文書記録用マイクロフィルムなどが挙
げられるが、さらに被走査物としての原稿の例として
は、前記フィルムの他、OHPシートなどが挙げられ
る。
【0032】前記ラインセンサ2は、厚膜セラミック基
板上に、光電変換素子(フォトダイオード)をアレイ状
に配列して構成されている。この場合、画像の読み取り
時には、後述する面状発光体70からフィルムFに光が
照射されると、窓21を介してフィルムFの透過光が各
光電変換素子に照射され、電荷が蓄積される。また、こ
のラインセンサ2は、後述する信号処理回路9およびC
CD駆動回路22とそれぞれ電気的に接続されている。
【0033】このラインセンサ2は、黒白画像またはカ
ラー画像のいずれにも対応することができる。例えば、
カラー画像を対象とする場合には、赤、緑、青の各色を
センシングするための光電変換素子によるセンシングラ
インが前記各色毎に設けられ、各センシングラインには
それぞれ赤、緑、青のフィルターが各々被せられてい
る。このようなラインセンサ2で副走査する場合には、
同じ主走査位置に、赤、緑、青の各センシングラインが
順に移動して読み取る方法と、3回副走査を行い、一回
毎に一色づつ読み取る方法などがある。なお、センシン
グラインは、各色毎に複数設けてもよい。ここで、主走
査とは、ラインセンサ2が1ライン毎に読み取る走査を
いう。
【0034】また、本実施例のラインセンサ2が1ライ
ンに有する光電変換素子の数(画素数)は、比較的多
く、その密度も高い。例えば、主走査方向に36.0mm
の範囲に5143個の画素が配列されている(7μm ピ
ッチ)。また、本実施例の装置では、1画像を読み取る
際の主走査の回数も比較的多い。例えば、副走査方向に
24.0mmの範囲に画素3429個に対応する副走査位
置を有している。この程度の画素数によって、高精細な
画像を得ることができる。なお、本発明の装置によっ
て、高精細な画像を得るのに用いられる画素密度は、1
9000〜21000個/mm2 程度とすることができ、
あるいはそれ以上とすることができる。すなわち、この
程度の画素密度においても後述するシェーディング補正
を行なうことができ、良好な画像信号が得られる。上記
ラインセンサ2は、搬送系3によって、主走査方向と直
交する副走査方向へ移動され、フィルムFの画像をライ
ン毎に順次読み取っていく。
【0035】搬送系3は、前記ラインセンサ2を固定す
るキャリッジ31と、キャリッジ31を副走査方向へガ
イドする棒状のガイド部材32a、32bと、キャリッ
ジ31のほぼ中央部分に設けられたナット33と、ナッ
ト33に螺合しているリードスクリュー34と、リード
スクリュー34を駆動させるためのステッピングモータ
38とを有している。なお、ナット33としては、内部
のねじ谷部分に鋼球を有するボールねじを用いることが
できる。
【0036】前記キャリッジ31は、板状の基台310
と、前記ラインセンサ2が設けられる読取センサ取付部
311と、前記ガイド部材32a、32bが挿通される
挿通部312a、312bとを有している。上記基台3
10に設けられている各部は、基台310の端部を折り
曲げるなどして構成されており、基台310と一体の構
造となっている。
【0037】読取センサ取付部311は、基台310の
一端を図中上方に折り曲げて構成されており、その読取
センサ取付部311には、主走査ラインが上下方向とな
るように、ラインセンサ2が装着されている。そして、
基台310の下側には、一対の挿通部312a、312
bが設けられ、この挿通部312a、312bにはガイ
ド部材32a、32bが摺動自在に挿通している。キャ
リッジ31はこのガイド部材32a、32bに摺接しな
がら、副走査方向へ移動する。
【0038】ナット33は、キャリッジ31の下側に設
けられ、該ナット33には、リードスクリュー34が螺
合している。リードスクリュー34は、前記ガイド部材
32a、32bと平行に支持されている。リードスクリ
ュー34の基端には、ステッピングモータ38の駆動軸
381がカップリング部材35を介して連結されてい
る。そして、このステッピンモータ38の駆動によって
リードスクリュー34が駆動し、このリードスクリュー
34の回転によって、ナット33が軸方向へ移動し、こ
の結果、キャリッジ31がガイド部材32a、32bに
沿って副走査方向へ移動する。
【0039】この場合、キャリッジ31が、ラインセン
サ2による画像の読み取り時(電荷の蓄積時)には停止
するように、後述するシステムコントロール10により
前記ステッピングモータ38の駆動が制御されている。
【0040】前記ラインセンサ2と対向する位置には、
面状発光体70を光源とする照明手段7が前記搬送系3
とは独立して設けられている。前記面状発光体70とし
ては、両方の面から光が照射され、その一方の面の輝度
分布と、他方の面の輝度分布とが相関関係にあるもの、
特に対応する位置の両輝度の比が実質的に一定であるも
のを使用する。なお、このような面状発光体70の構成
については、後に詳述する。
【0041】面状発光体70は、ラインセンサ2の移動
範囲、すなわちラインセンサ2による読み取り領域に対
応するフィルムFの位置における領域(被走査領域)の
全体に光を照射しうるように配置されている。例えば、
図示するような長方形の面状発光体70の場合には、面
状発光体70の主走査方向の長さは、ラインセンサ2と
同程度の長さか、または、それより長く、副走査方向の
長さは、ラインセンサ2が副走査により移動する距離と
同程度の長さか、または、それより長い。そして、面状
発光体70は、ラインセンサ2による読み取り領域に対
応する平面に対向して、しかもラインセンサ2およびそ
の移動方向に対して平行に配置される。
【0042】このような面状発光体70の表面側(ライ
ンセンサ2の対向面側)からは、フィルムF全体に光が
照射されるとともに、面状発光体70の裏面側(ライン
センサ2の対向面とは反対側)からも光が照射される。
【0043】面状発光体70の裏面側には、面状発光体
70側から順に、結像光学系8と、多分割受光センサ4
とが設置されている。結像光学系8は、面状発光体70
からの照射光を結像させるレンズ群80を有しており、
このレンズ群80は、面状発光体70に対向して配置さ
れている。
【0044】図15は、面状発光体70およびレンズ群
80に対する多分割受光センサ4の配置位置を示す側面
図であり、この図に基づいて多分割受光センサ4の配置
位置について説明する。多分割受光センサ4は、前記レ
ンズ群80の焦点eの近傍に配置されている。この配置
位置は、例えば、図中a〜dのいずれの位置でもよい
が、多分割受光センサ4のサイズを考慮して、その受光
領域と、集光された照射スポットとがほぼ一致するよう
な位置に設置するのが好ましい。この場合、比較的小面
積の受光領域を持つ多分割受光センサ4を焦点eの近
傍、すなわち、bまたはcの位置に設置すれば、aまた
はdの位置に設置する場合に比べ小型化が図れ好まし
い。
【0045】また、図中、cまたはdの位置に多分割受
光センサ4を配置する場合には、多分割受光センサ4に
は、面状発光体70からの照射光85が反転した状態で
照射されるので、これに応じて以降の各処理が行なわれ
るように構成する。なお、多分割受光センサ4の受光領
域の面積は特に限定されない。
【0046】このような多分割受光センサ4の構成例を
図13に示す。図示されるように、多分割受光センサ4
は、5つに分割された受光部4a、4b、4c、4dお
よび4eを有しており、各受光部4a〜4eのそれぞれ
に照射された光が、各々別々に、光電変換、増幅、A/
D変換等され、後述するシステムコントロール10に入
力されるように構成されている。また、各受光部4a〜
4eは、それぞれ、フォトトランジスター、フォトダイ
オード等の光電変換素子で構成されている。
【0047】この場合、読み取られるフィルムFは、そ
の中央部近傍に、主要な被写体が位置している頻度が高
いので、多分割受光センサ4としては、各受光部4a〜
4eのうち、中央の受光部4aでの分解能が高いものを
用いることが好ましい。なお、多分割受光センサ4とし
ては、例えば、1眼レフカメラ等の測光手段として用い
られる各多分割受光センサ等が挙げられる。
【0048】このような構成の多分割受光センサ4およ
び結像光学系8により、面状発光体70の裏面側の輝度
を測定する際には、面状発光体70の裏面側からの照射
光が、結像光学系8により集光された状態で多分割受光
センサ4上に照射されるので、多分割受光センサ4を移
動することなく、集約された1箇所で、しかも1度の測
光により、面状発光体70全域のデータが得られる。
【0049】本発明では、このように多分割受光センサ
4および結像光学系8が面状発光体70の裏面側に設置
されているため、ラインセンサ2の近傍に受光センサを
設置する場合とは異なり、フィルムFを透過していない
照射光を測定するので、面状発光体70の輝度を正確に
測定できる。しかもプリズムやハーフミラー等の光学部
品を配置した光学系により原稿に照射される前の照射光
を受光センサ4へ導く場合のように、プリズムやハーフ
ミラー等により光量をロスしてしまうことがない。
【0050】また、多分割受光センサ4および結像光学
系8は固定的に設置されており、面状発光体70の全領
域の輝度を測定するために、多分割受光センサ4を移動
させるための機構系を必要としないので、受光センサを
移動して面状発光体70の輝度を測定するような構成に
比較して、構成が簡素であり、装置の小型化にも有利で
ある。
【0051】また、前記面状発光体70と、ラインセン
サ2との間には、フィルム保持体5と、光学系6とが搬
送系3とは独立して設けられている。このフィルム保持
体5は、ホルダ51とホルダ51内にフィルムFを保持
して収容されるマウント52とを有している。ホルダ5
1は、コ字状に形成され、内側に前記マウント52を上
方から挿入して収容するための収容部511を有してい
る。前記収容部511は、溝状に形成され、この溝部分
でマウント52の周端辺を保持する。またマウント52
は、前記収容部511に合致するような矩形状であっ
て、中央に矩形の窓521を形成している。この窓52
1に被走査部分が位置するようにフィルムFが保持され
ている。読み取られるフィルムFは、マウント52ごと
取り外すことによって、交換することができる。
【0052】上記フィルム保持体5のラインセンサ2側
には、光学系6が配置されている。この光学系6は、フ
ィルムFからの透過光を等倍率でラインセンサ2へ導光
する。光学系6は、レンズ群60と、光量調節手段とし
てのアイリス(絞り)61とを有している。このアイリ
ス61は、アイリスモータ62によって駆動し、後述す
るシステムコントロール10によって駆動が制御されて
いる。なお、このアイリス61は、後述する本発明によ
る光量の調整の他、例えば、ポジフィルムからの画像の
読み取りと、オレンジベースのネガフィルムからの画像
の読み取りとでは、必要とされる光量が約4倍程度違う
ので、このような場合の光量調節等に利用される。な
お、光学系6による像倍率は等倍率に限定されない。ま
た、光学系6による像倍率は可変としてもよい。
【0053】次に、前記面状発光体70について説明す
る。図2、図3および図4は、それぞれ面状発光体70
として好適である平面蛍光ランプの構成例を示す斜視
図、平面図、図2中のA−A線での断面図である。図2
に示すように面状発光体70は、水銀蒸気およびアルゴ
ンガスの混合ガスを封入したガラス容器内に、一対の放
電電極74a、74b等を配置して構成されており、面
状の均一なグロー放電を利用したものである。
【0054】前記ガラス容器は、図示されるように、平
面状の前面ガラスパネル71、平面状の背面ガラスパネ
ル72、枠ガラス73および排気管77により構成され
ている。枠ガラス73は、前面ガラスパネル71と背面
ガラスパネル72の間に配置され、この枠ガラス73が
スペーサとなり、所定の空間が形成される。なお、排気
管77は、面状発光体70の製造過程で真空排気やアル
ゴンガスの封入に使用され、使用後は、封止、切断され
る。図示されている排気管77は、封止、切断後の残部
である。
【0055】前記前面ガラスパネル71および背面ガラ
スパネル72の内面には、それぞれ蛍光膜76a、76
bが形成されている。この蛍光膜76a、76bは、そ
れぞれ、例えば、演色性のよい3波長蛍光体、例えば、
青、緑、赤の各蛍光体等により形成される。
【0056】図3に示すように、一対の放電電極74
a、74bは、ガラス容器内の両端に、互いに対向し
て、平行に設置されている。この放電電極74a、74
bとしては、それぞれ、例えば、冷陰極型放電電極等が
使用される。
【0057】前記放電電極74a、74bには、それぞ
れリード片75a、75bが接続されており、このリー
ド片75a、75bを介して、放電電極74a、74b
に電圧が印加される。
【0058】このような構成の面状発光体70の場合、
前面ガラスパネル71側(フィルムF側)の輝度と、背
面ガラスパネル72側(受光部4a〜4e側)の輝度と
の比がほぼ一定であり、しかも前面ガラスパネル71側
の位置的な輝度分布と、背面ガラスパネル72側の位置
的な輝度分布とが対応しているので、前述したように面
状発光体70の背面ガラスパネル72側の輝度を各受光
部4a〜4eで検出することにより、前面ガラスパネル
71側の輝度を知ることが可能である。また、直管、U
字管、W字管等の蛍光ランプを使用する場合のように、
反射板、拡散板、導光体等が不要であるので、装置の小
型化に有利であり、しかも輝度分布の均一性が良く、さ
らには消費電力も少ない。
【0059】ここで、面状発光体70の輝度分布の例を
図12に示す。このグラフから分かるように、輝度分布
の均一性が良いとはいえ、面状発光体70の周辺部の輝
度は中央部の輝度に比べて低くなっており、後述するよ
うに本発明は、この面状発光体70の輝度分布の不均一
性、すなわちラインセンサ2の画素の位置に依存した照
射光量の違いを補償するものである。なお、図中、x軸
方向が主走査方向であり、y軸方向が副走査方向であ
る。
【0060】次に、前述した面状発光体70を光源とす
る照明手段7について説明する。図5は、照明手段7の
構成例を示すブロック図である。図示されるように、照
明手段7は、面状発光体70と、この面状発光体70を
駆動する駆動回路78とを有している。この場合、面状
の均一なグロー放電を得るためには、グロー放電を維持
するために高電圧を印加するとともに、放電の集中が発
生する前に放電が停止するように電圧を印加することが
好ましいので、本実施例では、駆動回路78により面状
発光体70に高電圧パルスを印加して、面状発光体70
を発光させている。
【0061】具体的には、駆動回路78の端子79aに
所定の電源電圧VCCが印加され、駆動回路78の端子7
9bに所定のパルス状の電圧(信号パルス)VPLが印加
されると、この駆動回路78からは、信号パルスVPL
応じた高電圧パルスが出力される。なお、駆動回路78
から出力される高電圧パルスの極性は1パルス毎に交互
に反転している。このような駆動回路78により高電圧
パルスが印加されると、面状発光体70が発光し、フィ
ルムFおよび多分割受光センサ4のそれぞれに光が照射
される。
【0062】このような照明手段7の面状発光体70
は、印加される高電圧パルスに応じて所定の輝度で発光
するので、例えば、電源電圧VCCの電圧値、信号パルス
PLの周波数またはパルスデューティー比等を調整する
ことにより面状発光体70の輝度を変更することが可能
である。また、面状発光体70の輝度は、温度にも依存
しているので、面状発光体70の温度を調整することに
より面状発光体70の輝度を変更することも可能であ
る。このような温度調整は、例えば、面状発光体70の
近傍に図示しないヒータやペルチェ素子を設置し、それ
らへ供給する電力の調整により行なうことができる。な
お、前記照明手段7は、後述するシステムコントロール
10により制御されている。
【0063】次に、前記画像入力装置1の制御系の構成
について説明する。図6は画像入力装置1の駆動系およ
びデータ伝送系の電気回路の構成例を示すブロック図で
ある。
【0064】本実施例の画像入力装置1の回路は、シス
テムコントロール10によって制御される。キャリッジ
31の移動速度、移動距離、停止時間等は、それぞれ、
前記ステッピングモータ38の駆動をシステムコントロ
ール10によって制御することにより、所定の値に制御
される。また、キャリッジ31の移動方向、すなわちス
テッピングモータ38の正逆転は、システムコントロー
ル10によって所定の方向に制御される。なお、システ
ムコントロール10により、前記ステッピングモータ3
8のステップ数をカウントすることによって、ラインセ
ンサ2の移動量(位置)を特定することができる。
【0065】CCD駆動回路22は、システムコントロ
ール10によって制御され、ラインセンサ2へCCDシ
フトパルスを発信し、また、CCD駆動パルスも発信す
る。この場合、フィルムFの所定ライン上の画像に対応
する電荷がラインセンサ2の各CCDのフォトダイオー
ド内に蓄積された後、CCD駆動回路22からCCDシ
フトパルスが発信されると、蓄積された電荷が、シフト
レジスターへ伝送され、シフトレジスター内に送られた
画素毎の画像情報が、CCD駆動パルスによって画素毎
に読み出され、CCD信号が構成される。そして、1セ
ンサピッチ毎に前記動作が繰り返される。なお、隣接す
る2つのCCDシフトパルス間の間隔が電荷の蓄積時間
(読み取り時間)である。
【0066】ラインセンサ2から出力されたCCD信号
(画像信号)は、システムコントロール10により制御
されている信号処理回路9で処理されて、外部処理装置
へ伝送される。
【0067】多分割受光センサ4の各受光部4a〜4e
には、それぞれ電源電圧VCC’が印加されており、レン
ズ群80およびこの各受光部4a〜4eにより面状発光
体70の各位置の輝度に応じたアナログ信号が得られ
る。得られた各アナログ信号は、それぞれA/D変換回
路41a〜41eによりデジタル信号に変換されて、シ
ステムコントロール10に入力される。
【0068】システムコントロール10では、この5つ
の輝度データに基づいて補間処理を行ない、主走査を行
なうライン上の面状発光体70の輝度を例えばラインセ
ンサ2の1または数画素毎に算出し、後述するシェーデ
ィング補正用の補正データを算出する。
【0069】本発明では、面状発光体70の輝度分布が
不均一となる場合があることを考慮して、多分割受光セ
ンサ4により検出された面状発光体70の裏面側の輝度
に基づいて、前記面状発光体70の輝度分布が均一であ
る場合と実質的に同一の画像信号が得られるように調整
を行なう。この場合、前記面状発光体70の輝度分布が
少なくとも一方向に均一である場合、好ましくは主走査
方向に均一である場合、より好ましくは、副走査方向お
よび主走査方向ともに均一である場合と実質的に同一の
画像信号が得られるように調整を行なう。
【0070】そして、さらに好ましくは本実施例のよう
に、前記の調整とともに、経時変化や環境変化による面
状発光体70の輝度の変化が生じることを前提とした上
で、多分割受光センサ4により検出された面状発光体7
0の裏面側の輝度に基づいて、前記面状発光体70の基
準位置(例えば、中央)に対応する輝度(以下、輝度レ
ベルという)が一定である場合と実質的に同一の画像信
号が得られるように調整を行なう。なお、前述したよう
に、面状発光体70の表面側の輝度と、裏面側の輝度と
は対応しているので、面状発光体70の裏面側の輝度に
基づいて、表面側の輝度を知ることができる。
【0071】ここで、経時変化や環境変化による面状発
光体70の輝度の変化としては、例えば、下記i )〜i
v)のようなパターンが挙げられる。 i ) 経時劣化による輝度の低下、例えば1〜5年程度
の期間の経過により、面状発光体70等が劣化し、輝度
が低下する。
【0072】ii) 季節や天候の相違等が原因で、温度
や湿度の変化が生じることにより輝度が変化する。
【0073】iii ) 図10に示すように、面状発光体
70の輝度の立ち上がり時、すなわち面状発光体70の
点灯開始から輝度がある程度安定するまでの間の輝度の
変化。
【0074】iv) 1画像を読み取っている間の輝度の
変化。
【0075】本実施例の場合には、フィルムFからライ
ン毎に順次画像を読み取っていく際、各ラインからの読
み取り毎に、面状発光体70の裏面側の輝度を測定し、
測定された輝度値から補間処理により算出される輝度値
と、電荷の蓄積時間との積が一定になるように、電荷の
蓄積時間(読み取り時間)を調整し、さらに後述するシ
ェーディング補正を行なう。このような方法によれば、
面状発光体70の輝度分布の不均一性と、前記i )〜i
v)のような輝度変化とをともに補償することが可能で
ある。なお、具体的な制御動作については後述する。
【0076】次に、ラインセンサ2から出力されたCC
D信号の処理を行なう信号処理回路9について説明す
る。図7は、信号処理回路9の構成例を示すブロック図
である。
【0077】ラインセンサ2から出力されたCCD信号
(画像信号)は、赤(R)、緑(G)、青(B)の信号
毎に別々に出力される。出力された各信号は、ヘッドア
ンプ91にて反転増幅されて出力され、各色信号毎
(R、G、B)に、ダークユニフォーミティ(以下「D
U」という)補正回路92R、92G、92Bへそれぞ
れ入力される。このDU補正回路92R、92G、92
Bでは、暗電流によって生じるノイズが補正される。こ
の誤差は、各画素毎に異なるため、DUメモリ92Mか
ら、1画素毎に読み取ってそれぞれの値を補正する。こ
の時、各補正量は、デジタル化されて記憶されているの
で、メモリ値をD/A変換してから、画素毎の補正量を
DU補正回路92R、92G、92Bへ入力する。
【0078】次にCCD信号は、ホワイトユニフォーミ
ティ(以下「WU」という)補正回路93R、93G、
93Bへそれぞれ入力される。このWU補正回路93
R、93G、93Bでは、画素毎の感度差に起因するノ
イズが補正される。この補正量は、各画素毎に異なるた
め、WUメモリ93Mから、1画素毎に読み取ってそれ
ぞれの値を補正する。この時、各補正量は、デジタル化
されて記憶されているので、メモリ値をD/A変換して
から、画素毎の補正量をWU補正回路93R、93G、
93Bへ入力する。
【0079】次にCCD信号は、シェーディング(以下
「SD」という)補正回路94R、94G、94Bへそ
れぞれ入力される。前述したように面状発光体70の輝
度(強度)はラインセンサ2の主走査方向、すなわち画
素の位置で異なるため、このSD補正回路94R、94
G、94Bでは、面状発光体70およびレンズなどの光
学系の不均一を補償するための補正(シェーディング補
正)が行われる。この補正の際の補正量、すなわち補正
データは、各画素の位置に応じて、システムコントロー
ル10により算出された後、SDメモリ94Mの所定の
アドレスに一旦記憶される。そして、SD補正回路94
R、94G、94Bは、SDメモリ94Mに記憶された
補正データを1画素毎に読み出してそれぞれの値を補正
する。
【0080】この場合、補正データ(デジタルデータ)
は、1ライン分がSDメモリ94Mの所定のアドレスに
一旦記憶される。そして、1画素毎に補正データが読み
出され、D/A変換されて、SD補正回路94R、94
G、94Bへ入力される。次いで、SDメモリ94Mの
所定のアドレスに記憶されている補正データが次の1ラ
イン分の補正データに書き換えられた後、1画素毎に補
正データが読み出され、D/A変換されて、SD補正回
路94R、94G、94Bへ入力される。以下同様に、
これが各ライン毎に繰り返されて1画像分の画像信号の
シェーディング補正が完了する。
【0081】このように本実施例では、1ライン単位で
補正データを算出してメモリーに記憶し、1ライン単位
でシェーディング補正を行なうため、小容量のメモリー
を用いることができるので、コストダウンを図ることが
でき、装置の小型化にも有利である。特に、大容量のメ
モリーを必要とする高精細(高密度)の読み取りの場合
には、メモリー容量の大幅な減少により、上記シェーデ
ィング補正が可能になる。しかも実質的に測定直後の輝
度に基づいて補正データが算出されるので、環境変化や
時間の経過による輝度分布の変化も含めて補償すること
ができる。
【0082】次にCCD信号は、オートホワイトバラン
ス(以下「AWB」という)回路95R、95G、95
Bへそれぞれ入力される。このAWB回路95R、95
G、95Bでは、R、G、Bの各信号について、その感
度差や面状発光体70の色温度の変化が補正される。こ
れは、各AWB回路95R、95G、95Bの増幅度を
可変調節することによって行われる。この各AWB回路
95R、95G、95B相互間での増幅度の可変調節
は、AWB制御回路95Cによってなされる。
【0083】次にCCD信号は、濃度補正回路(以下
「γ補正回路」という)96R、96G、96Bへそれ
ぞれ入力される。このγ補正回路96R、96G、96
Bでは、出力機器にあわせてγ特性が補正され、記録可
能なダイナミックレンジが拡大される。上記処理の作動
は、システムコントロール10で制御される。このシス
テムコントロール10は、オペレーションパネル10a
を介して、外部操作される。
【0084】以上のようにして処理されたCCD信号
は、それぞれA/D変換回路97R、97G、97Bへ
入力される。R、G、Bの各CCD信号は、デジタル信
号に変換され、例えば、図示されているように、インタ
ーフェース15によって、ハイビジョンフレームメモリ
へ、各色同時に伝送される。
【0085】または、撮影モニター用システム16へ出
力される。撮影モニター用システム16では、R、G、
Bの各信号は、それぞれフレームメモリ16R、16
G、16Bへ入力され、TVモニターに合わせて、間引
きにより画素数が例えば1/10となった情報に処理さ
れ、D/A変換回路16aを介して、モニター16bへ
出力される。
【0086】または、SCSI(Small Cmputer System
Interface)回路17を介して、ハードディスクドライ
ブ装置18aや、光磁気ディスク装置18bへ入力し、
情報の記録を行ってもよい。さらに、パーソナルコンピ
ュータ(PC)やエンジニアリングワークステーション
(EWS)18cへ入力し、これをモニター19へ出力
してもよい。
【0087】なお、前記各A/D変換回路97R、97
G、97Bは、それぞれ平均値演算回路13に接続され
ており、前記R、G、Bの各CCD信号のデジタル信号
は、平均値演算回路13に入力される。平均値演算回路
13では、このデジタル信号出力の平均値が算出され、
システムコントロール10に入力され、露出制御に用い
られる。すなわち、システムコントロール10は、前記
平均値演算回路13からの信号に基づいて、アイリスモ
ータ62を含むアイリス駆動系63の駆動を制御し、ア
イリス61の絞りを適切値にするよう制御する。
【0088】また、前述したように、多分割受光センサ
4および各A/D変換回路41a〜41eを含む測光回
路40により、面状発光体70の裏面側の輝度に応じた
信号がシステムコントロール10に入力される。
【0089】次に、本実施例の画像入力装置1によりフ
ィルムFから画像を読み取り、面状発光体70の輝度分
布が主走査方向および副走査方向ともに均一であり、か
つ輝度レベルが一定である場合と実質的に同一の画像信
号を得るための制御動作について説明する。図8は、画
像入力装置1により1枚のフィルムFから画像を読み取
る際の制御動作の一例を示すフローチャートである。以
下、このフローチャートについて説明する。
【0090】ラインセンサ2が初期位置にあり、読み取
り回路系の読み取りの準備が完了している状態におい
て、面状発光体70を点灯する(ステップ101)。次
いで、多分割受光センサ4により、面状発光体70の裏
面側の輝度値VL1、VL2、VL3、VL4およびV
L5を測定し、それぞれをA/D変換回路41a〜41
eによりデジタル信号に変換し、システムコントロール
10に入力する(ステップ102)。
【0091】次いで、測定された輝度値VL1〜VL5
に基づいて補完処理を行ない、ラインセンサ2の位置に
対応する面状発光体70の裏面側の輝度、すなわち主走
査を行なうライン上の面状発光体70の裏面側の輝度
(輝度分布)を算出する(ステップ103)。この場
合、ラインの中心の輝度値VL’を下記の処理に使用す
る。
【0092】次いで、算出された輝度値VL’と、ライ
ンセンサ2の電荷の蓄積時間TCとの積が一定値、すな
わち予め設定されている所定の値になるように、蓄積時
間TCを算出する(ステップ104)。この場合、ライ
ンセンサ2からの出力が飽和しないように、すなわちラ
インセンサ2の各光電変換素子に蓄積される電荷が飽和
しないようにするために、ラインの中心の輝度値VL’
を基準としている。
【0093】次いで、前記補完処理により算出された主
走査を行なうライン上の輝度に基づいて、前述したシェ
ーディング補正の1ライン分の補正データを算出する
(ステップ105)。次いで、ラインセンサ2によりフ
ィルムFの所定のラインから画像を読み取り、ラインセ
ンサ2からの画像信号を信号処理回路9に入力し、前述
したシェーディング補正を行なう(ステップ106)。
【0094】この場合、算出された蓄積時間TCに応じ
て、CCDシフトパルスのタイミングおよびラインセン
サ2の停止時間を変更する。すなわち、隣接する2つの
CCDシフトパルス間の間隔を算出された蓄積時間TC
に一致させて、電荷の蓄積を行なう。これにより、面状
発光体70の副走査方向の輝度分布の不均一性が補償さ
れる。例えば、図12に示す例では、y軸方向の輝度分
布が均一であるのと実質的に同一の画像信号が得られ
る。
【0095】また、算出された補正データに基づいてシ
ェーディング補正を行なうことにより、面状発光体70
の主走査方向の輝度分布の不均一性が補償される。例え
ば、図12に示す例では、x軸方向の輝度分布が均一で
あるのと実質的に同一の画像信号が得られる。なお、信
号処理回路9では、この他必要に応じて前述した各処理
を行なう。
【0096】次いで、次のラインから画像を読み取るた
めに、ラインセンサ2を1ステップ、すなわち1ライン
(センサピッチ)分移動させ(ステップ107)、この
後、全部のラインから画像を読み取ったか否かを判断す
る(ステップ108)。
【0097】ステップ108において、全部のラインか
らは画像を読み取っていないと判断された場合、すなわ
ち、読み取っていないラインが存在する場合には、再び
ステップ102に戻り、ステップ102〜108を繰り
返し実行する。そして、ステップ108において、フィ
ルムFの全部のラインから画像を読み取ったと判断され
た場合には、面状発光体70を消灯し(ステップ10
9)、ラインセンサ2を初期位置に移動する(ステップ
110)。すなわち、読み取り回路系等をすべて初期状
態に戻して、このプログラムを終了する。
【0098】このように本実施例では、各ラインからの
読み取り毎に、面状発光体70の裏面側の輝度を測定
し、VL’×TCを一定にして読み取りを行ない、さら
にシェーディング補正をするので、面状発光体70の輝
度の位置的なバラツキ(輝度分布の不均一)とともに、
面状発光体70の各位置の輝度の経時変化等も同時に補
償でき、安定した条件での読み取りを行なうことができ
る。この結果、面状発光体70の輝度分布が主走査方向
および副走査方向ともに均一であり、かつ輝度レベルが
一定である場合と実質的に同一の画像信号が得られる。
【0099】次に、他の制御方法、すなわち本実施例の
画像入力装置1によりフィルムFから画像を読み取り、
面状発光体70の輝度分布が副走査方向に均一である場
合と実質的に同一の画像信号を得るための制御動作につ
いて説明する。図9は、画像入力装置1により1枚のフ
ィルムFから画像を読み取る際の制御動作の一例を示す
フローチャートである。以下、このフローチャートにつ
いて説明する。
【0100】ラインセンサ2が初期位置にあり、読み取
り回路系の読み取りの準備が完了している状態におい
て、面状発光体70を点灯する(ステップ201)。こ
こで、必要に応じて面状発光体70の輝度がある程度安
定するまでの待機時間(例えば、15〜20分程度)を
設ける。
【0101】次いで、多分割受光センサ4により、面状
発光体70の裏面側の輝度値VL1、VL2、VL3、
VL4およびVL5を測定し、それぞれをA/D変換回
路41a〜41eによりデジタル信号に変換し、システ
ムコントロール10に入力する(ステップ202)。
【0102】次いで、測定された輝度値VL1〜VL5
に基づいて補完処理を行ない、面状発光体70の裏面側
全域の輝度(輝度分布)を算出する(ステップ20
3)。この場合、主走査を行なうラインに対応する面状
発光体70の裏面側のラインの中心の輝度値VL’を下
記の処理に使用する。
【0103】次いで、算出された各ラインの中心の輝度
値VL’と、ラインセンサ2の電荷の蓄積時間TCとの
積が一定値、すなわち予め設定されている所定の値にな
るように、各ライン毎の蓄積時間TCを算出する(ステ
ップ204)。この場合、ラインセンサ2からの出力が
飽和しないように、すなわちラインセンサ2の各光電変
換素子に蓄積される電荷が飽和しないようにするため
に、ラインの中心の輝度値VL’を基準としている。
【0104】次いで、ラインセンサ2によりフィルムF
の所定のラインから画像を読み取る(ステップ20
5)。この場合、算出された蓄積時間TCに応じて、C
CDシフトパルスのタイミングおよびラインセンサ2の
停止時間を変更する。すなわち、隣接する2つのCCD
シフトパルス間の間隔を算出された蓄積時間TCに一致
させて、電荷の蓄積を行なう。そして、ラインセンサ2
からの画像信号を信号処理回路9に入力し、必要に応じ
て前述した各処理を行なう。
【0105】このように蓄積時間TCを各ライン毎に調
整することにより、面状発光体70の副走査方向の輝度
分布の不均一性が補償される。例えば、図12に示す例
では、y軸方向の輝度分布が均一であるのと実質的に同
一の画像信号が得られる。
【0106】次いで、次のラインから画像を読み取るた
めに、ラインセンサ2を1ステップ、すなわち1ライン
(センサピッチ)分移動させ(ステップ206)、この
後、全部のラインから画像を読み取ったか否かを判断す
る(ステップ207)。
【0107】ステップ207において、全部のラインか
らは画像を読み取っていないと判断された場合、すなわ
ち、読み取っていないラインが存在する場合には、再び
ステップ205に戻り、ステップ205〜207を繰り
返し実行する。そして、ステップ207において、フィ
ルムFの全部のラインから画像を読み取ったと判断され
た場合には、面状発光体70を消灯し(ステップ20
8)、ラインセンサ2を初期位置に移動する(ステップ
209)。すなわち、読み取り回路系等をすべて初期状
態に戻して、このプログラムを終了する。
【0108】この制御例では、初めに測定した面状発光
体70の裏面側の輝度に基づいて、各ラインからの読み
取り毎に、VL’×TCを一定にして読み取りを行なう
ので、面状発光体70の輝度の位置的なバラツキ(輝度
分布の不均一)を補償でき、この結果、面状発光体70
の輝度分布が副走査方向に均一である場合と実質的に同
一の画像信号が得られる。しかも、季節や天候の相違等
に基づく温度の変化による輝度変化および長期的な経時
劣化による輝度の低下を合わせて補償でき、安定した条
件での読み取りを行なうことができる。また、1画像の
読み取りにおいて、輝度測定および補間処理等の演算処
理がそれぞれ1度でよいので、回路が簡素化される。
【0109】なお、この場合にもシェーディング補正の
全補正データを予め算出しておき、その補正データに基
づいてシェーディング補正を行なうように構成してもよ
い。この場合には、面状発光体70の輝度分布が主走査
方向および副走査方向ともに均一である場合と実質的に
同一の画像信号が得られる。
【0110】また、ステップ203の後、1画面分の全
補正データを輝度値VL1〜VL5に基づいて算出し、
例えば最終的にまたは中間で得られた画像信号に前記補
正データを例えば積算または加算する等の信号処理を施
して、輝度分布が主走査方向および副走査方向ともに均
一である場合と実質的に同一の画像信号を得るように構
成してもよい。この場合には、ラインセンサ2のライン
毎の読み取り時間を一定に設定しておくことができ、例
えばCCD駆動回路22の作動パターン等を単純化する
ことができるといった利点がある。
【0111】次に、面状発光体70の輝度分布が不均一
であり、しかも輝度が温度変化等の環境の変化や時間の
経過にしたがって変化する場合でも、面状発光体70の
輝度分布が均一であり、かつ輝度レベルが一定である場
合と実質的に同一の画像信号が得られる他の方法につい
て説明する。以下に説明する方法も本実施例と同様に、
多分割受光センサ4により面状発光体70の裏面側の輝
度を測定し、測定された輝度値に基づいて、フィルムF
の各ラインからの読み取り毎に調整するものであり、例
えば、下記の〜の方法が挙げられる。
【0112】 図5に示す照明手段7において、面状
発光体70の駆動回路78に印加する電源電圧VCC、信
号パルスVPLの周波数、信号パルスVPLのパルスデュー
ティー比等を調整し、面状発光体70の輝度値VL’が
実質的に一定になるようにフィードバック制御を行な
い、さらにシェーディング補正を行なう。
【0113】 面状発光体70の近傍に、加熱および
冷却可能な素子を有する加熱および冷却手段を設け、こ
の加熱および冷却手段を作動して面状発光体70の表面
温度を調整し、面状発光体70の輝度値VL’が実質的
に一定になるようにフィードバック制御を行ない、さら
にシェーディング補正を行なう。この場合、加熱および
冷却可能な素子としては、例えば、ペルチェ素子、ヒー
タ等を用いればよく、面状発光体70の表面温度の調整
は、例えば、加熱および冷却手段への供給電力の調整に
より行なう。
【0114】図10は、面状発光体70の輝度と表面温
度との関係を示すグラフである。このグラフから分かる
ように、面状発光体70の表面温度が変化すると輝度が
変化するので、この方法は、前述した面状発光体70の
輝度変化パターンのうち、季節や天候の相違等に基づく
温度の変化による輝度変化を補償するのに好適である。
【0115】また、この方法は、長期的な経時劣化によ
る輝度の低下を補償する際にも好適に用いられ、この場
合には、低下した輝度が元の輝度に戻るよう面状発光体
70の表面温度を上昇させる。なお、前記温度変化によ
る輝度変化および長期的な経時劣化による輝度の低下を
合わせて補償する場合には、それぞれ、フィルムFから
の画像の読み取りを始める前に面状発光体70の表面温
度を調整し、さらに各ライン毎にも調整を行なって1画
像を読み取る。
【0116】 図7に示す画像入力装置1において、
信号処理回路9のうち、ラインセンサ2から各A/D変
換回路97R、97G、97Bまでの間のアナログ信号
処理回路の利得を調整し、各A/D変換回路97R、9
7G、97Bに入力される各画像信号の基準値がそれぞ
れ一定になるように制御を行ない、さらにシェーディン
グ補正を行なう。なお、この方法の場合には、シェーデ
ィング補正を行なわずに、前記各アナログ信号処理回路
の利得の調整のみで補償してもよい。
【0117】 シェーディング補正を行なうととも
に、図7に示す画像入力装置1において、信号処理回路
9のうち、各A/D変換回路97R、97G、97Bの
基準電圧を調整し、各A/D変換回路97R、97G、
97Bから出力される各画像信号の基準値がそれぞれ一
定になるように制御を行なう。
【0118】 シェーディング補正を行なうととも
に、図7に示す画像入力装置1において、各A/D変換
回路97R、97G、97Bの後段に、デジタル信号の
補正を行なうデジタル信号補正回路(図示せず)を設
け、このデジタル信号補正回路の補正演算を調整し、補
正後の各画像信号(デジタル信号)の基準値がそれぞれ
一定になるように制御を行なう。この場合、例えば、デ
ジタル信号補正回路として、面状発光体70の裏面側の
輝度に基づいて選択される所定の定数を、各デジタル信
号に掛けて補正演算を行なう補正回路を用いる。なお、
この方法の場合には、シェーディング補正を行なわず
に、前記デジタル信号補正回路の補正演算の調整のみで
補償してもよい。
【0119】 図1に示す画像入力装置1において、
アイリス61の絞りを調整し、これによってラインセン
サ2にて受光されるフィルムFの透過光の光量を調整
し、さらにシェーディング補正を行なう。この場合、面
状発光体70の輝度が一定であっても、フィルムF毎に
ラインセンサ2への照射光の光量が異なるため、基準と
なるラインセンサ2への照射光を定め、この基準照射光
の光量が一定になるように制御を行なう。なお、あまり
補正量が大きくない場合には、前記〜の方法の他、
シェーディング補正のみにより補償してもよい。
【0120】前記の各方法により、前述した本実施例と
同様の効果が得られるが、このうち、本実施例と、、
およびの方法は、それぞれ、機構系および回路系を
共に小さくでき、発熱等の問題がなく、調整を短時間で
行なうことができ、画像の情報量を多くでき、さらには
S/Nがよいという利点があり、特に好適なものであ
る。なお、これらの各方法のうちの任意の2以上を併用
することも可能である。
【0121】以上説明した本実施例では、原稿(フィル
ムF)の透過光をラインセンサ2で読み取っていたが、
原稿の反射光を読み取る構成とすることもできる。ま
た、本実施例では、フィルムFを固定し、ラインセンサ
2を移動させているが、これに限定されず、この他、例
えば、ラインセンサ2を固定し、フィルムFを移動する
ような構成や、双方を移動するような構成であってもよ
い。
【0122】また、本実施例では、画像の読み取り時に
はラインセンサ2を一旦停止させているが、これに限定
されず、この他、例えば、ラインセンサ2を連続的に移
動させつつ画像の読み取りを行なうような構成であって
もよい。また、本実施例では、面状発光体70として平
面蛍光ランプを例示したが、蛍光ランプに限定されず、
この他、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メ
タルハライドランプ等を用いることができる。
【0123】ここで、図11に、面状発光体70の点灯
開始からの輝度の立ち上がり特性のグラフを示す。本実
施例では、図8に示すフローチャートにおいて、面状発
光体70を点灯し(ステップ101)、この後、直ちに
面状発光体70の輝度測定(ステップ102)およびそ
れ以後の処理を行なっているが、測定開始時期について
はこれに限定されない。すなわち、図10に示すように
点灯初期の面状発光体70の輝度は低く、その上昇曲線
の傾斜は急峻であるため、例えば、面状発光体70を点
灯した後(ステップ101)、面状発光体70の輝度が
ある程度安定するまでの待機時間(例えば、15〜20
分程度)を設け、この後、面状発光体70の輝度測定を
行なうように構成してもよい。
【0124】また、面状発光体70の点灯直後に上述し
たような輝度測定およびそれ以後の処理を開始すること
により、画像の読み取りが可能になるまでの待機時間を
実質的に無くすかまたは大幅に短縮することができ、迅
速な読み取りにとって有利である。すなわち面状発光体
70の点灯後、直ちに画像の読み取りを行なうことが可
能になる。
【0125】このように、面状発光体70の点灯後、直
ちに画像の読み取りを行なう場合には、立ち上がり後の
安定時の輝度(図11では15〜20分経過時の輝度)
を基準とし、この安定時の輝度と比較して不足分を補う
ように、各ライン毎に上述したような調整を行なうのが
好ましい。
【0126】また、ステップ103では、各ラインの中
心の輝度値VL’を基準として蓄積時間TCを算出して
いるが、これに限定されず、この他、例えば、各ライン
毎の最も高い輝度値を基準として蓄積時間TCを算出す
るような構成であってもよい。これは、図9に示すフロ
ーチャートでも同様である。
【0127】また、上記実施例では、ステップ108に
おいてフィルムFの全部のラインから画像を読み取った
と判断された場合には、面状発光体70を消灯するよう
構成されているが(ステップ109)、連続して次のフ
ィルムFから画像の読み取りを行なう場合には、面状発
光体70のを消灯を禁止するように構成してもよい。こ
れは、図9に示すフローチャートでも同様である。
【0128】また、上記実施例では、図13に示す5つ
の受光部を有する多分割受光センサ4が設置されている
が、多分割受光センサ4の受光部の数、受光部の形状、
受光部の配置パターン等の多分割受光センサ4の構成
は、複数の受光部を有しているものであればこれに限定
されない。例えば、6以上の受光部を有する多分割受光
センサ等を設置してもよい。この場合、受光部の数(輝
度の測定点)が多いほど、より正確な輝度分布を補間処
理により算出することができ、高精度な調整を行なえ
る。なお、測定点間のデータを得るための補間は、高精
度な調整をするためには行なうことが好ましいが、その
補間データの作成方法については、特に限定されない。
【0129】また、本発明では、上記多分割受光センサ
4を用いる場合に限らず、複数の受光素子を有するも
の、特に、複数の受光素子を1箇所に集合配置したので
あればよい。このような構成例を図14に示す。図示さ
れるものは互いに独立した9つの受光素子43a〜43
iを主走査方向および副走査方向にそれぞれ等間隔に配
置して構成されており、この場合には、各受光素子43
a〜43iから9つの輝度データが得られる。また、こ
の他、複数の受光素子としてCCDを用いてもよい。
【0130】また、本発明において、集光手段は上記結
像光学系8に限らない。集光手段の他の構成例を図16
に示す。この集光手段は、一端が面状発光体70の裏面
側に対向して配置され、他端が多分割受光センサ4等の
受光素子の受光面に対面して配置された光ファイバーの
束で構成される導光ガイド81である。この場合、光フ
ァイバーの性質上、光ファイバーを任意に湾曲または分
割等することができるため、多分割受光センサ4等の受
光素子を任意の位置(例えば、面状発光体70の下部や
側部)に設置することができ、設置スペース上の設計の
幅が広がり、有利である。
【0131】次に、他の実施例について説明する。この
実施例は、面状発光体70の点灯時からの経過時間に応
じて、面状発光体70の駆動電圧を制御することにより
輝度の目標値を段階的に変化させるとともに、さらに前
記実施例と同様にVL’×TCを一定にする制御等を行
うように構成されている。すなわち、図11に示す面状
発光体70の点灯開始から輝度がある程度安定するまで
の間、面状発光体70の駆動電圧を制御するものであ
る。
【0132】図17は、本実施例における面状発光体7
0の点灯開始からの輝度と、駆動電圧との関係を示すグ
ラフである。このグラフの2本の実線は、それぞれ面状
発光体70の駆動電圧および輝度測定値(室温で測定)
を示すものである。この場合、駆動電圧および輝度測定
値は、それぞれ0〜255の8ビットのデジタル値で示
されており、駆動電圧の場合、実際には11〜13V程
度に相当し、輝度測定値の場合、200が6000cd
/m2 程度に相当する。
【0133】同図に示されるように、面状発光体70の
輝度は点灯初期には160(4800cd/m2 程度に
相当)の一定輝度に制御されている。なお、点灯開始後
30秒程度で、ほぼ一定の輝度が得られている。次いで
面状発光体70(蛍光管)が活性化し、輝度160を維
持するための駆動電圧がある程度低くなってきたところ
で(点灯後5分程度経過時)、目標値を輝度180(5
400cd/m2 程度に相当)に変更する。さらに輝度
180を維持するための駆動電圧がある程度低くなって
きたところで(点灯後10分程度経過時)、目標値を輝
度200に変更し、以下この輝度を維持する。なお、輝
度を160から180および輝度を180から200へ
変化させるための所要時間は、それぞれグラフから30
秒以下であることが分かる。すなわち本実施例によれば
短時間で所望の安定した輝度が得られる。
【0134】このように面状発光体70の輝度の制御を
行うことにより、最終的な輝度は点灯開始時よりも25
%上昇するので、読み取り時間(電荷の蓄積時間)は2
5%程度短縮され、この結果、1画像の読み取りに要す
る時間を短縮できる。また、本実施例の場合も前記実施
例と同様に、点灯後30秒程度で画像の読み取りが可能
となり、操作性が飛躍的に向上する。
【0135】なお、面状発光体70の輝度を変更するに
は、前記駆動電圧の調整に限定されず、この他、例え
ば、駆動周波数、信号パルスのパルスデューティー比等
を調整してもよい。また、前記実施例では面状発光体7
0の輝度の目標値を3つ設定し、輝度を3段階に制御し
ているが、本発明はこれに限定されない。
【0136】本発明の画像入力装置は、例えばイメージ
スキャナ、ファクシミリ、複写機などの各種画像入力装
置に適用することができる。
【0137】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像入力
装置によれば、光源の輝度分布が不均一の場合、また
は、光源の輝度分布が不均一であり、かつ温度変化等の
環境の変化や時間の経過にしたがって光源の輝度が変化
する場合でも、安定した読み取りを行なうことができ、
高品質の画像信号が得られる。
【0138】しかも、主走査されるライン毎にシェーデ
ィング補正のデータを算出する構成の場合には、シェー
ディング補正用のメモリーとして小容量のメモリーを使
用でき、このため装置全体が小型化され、コストダウン
を図れる。特に、高精細の読み取りを行なう場合、従来
はメモリー容量が足りず、シェーディング補正を行なう
ことが困難であったが、本発明により高精細の読み取り
にもシェーディング補正が可能となり、これによって良
好な画像信号が得られる。一方、初めに、全データを算
出してしまう構成の場合には、回路の簡素化が図れる。
【0139】また、本発明では光源として面状発光体を
用いるので、これによっても装置全体が小型化され、ま
た、消費電力が低減される。さらには、読み取り系に影
響しない面状発光体の裏面側に受光センサを設置してい
るため、従来のものと比較して、構成が簡素であり、装
置の小型化も図れる。加えて、多分割受光センサ等の複
数の受光素子および結像光学系等の集光手段により、所
定の位置に多分割受光センサを静止させたままで面状発
光体の裏面側全域の輝度を測定できるので、受光センサ
を移動させるための移動手段を設け、この移動手段によ
り受光センサを移動させて輝度を測定するような構成に
比較して、構成が簡素であり、装置の小型化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像入力装置の構成例を示す内部透視
全体斜視図である。
【図2】本発明における面状発光体の構成例を示す斜視
図である。
【図3】本発明における面状発光体の構成例を示す平面
図である。
【図4】図2中のA−A線での断面図である。
【図5】本発明における照明手段の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図6】本発明の画像入力装置の駆動系およびデータ伝
送系の電気回路の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明における信号処理回路の構成例を示すブ
ロック図である。
【図8】本発明の画像入力装置により画像を読み取る際
の制御動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の画像入力装置により画像を読み取る際
の制御動作の他の例を示すフローチャートである。
【図10】本発明における面状発光体の輝度と、表面温
度との関係を示すグラフである。
【図11】本発明における面状発光体の点灯開始からの
輝度の立ち上がり特性を示すグラフである。
【図12】本発明における面状発光体の輝度分布の一例
を示すグラフである。
【図13】本発明における多分割受光センサの構成例を
示す平面図である。
【図14】本発明における受光素子の構成例を示す平面
図である。
【図15】本発明における多分割受光センサの配置位置
の一例を示す側面図である。
【図16】本発明における集光手段の他の構成例を示す
側面図である。
【図17】本発明における面状発光体の点灯開始からの
輝度と、駆動電圧との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 画像入力装置 2 ラインセンサ 21 窓 22 CCD駆動回路 3 搬送系 31 キャリッジ 310 基台 311 読取センサ取付部 312a、312b 挿通部 32a、32b ガイド部材 33 ナット 34 リードスクリュー 35 カップリング部材 38 ステッピングモータ 381 駆動軸 4 多分割受光センサ 4a〜4e 受光部 40 測光回路 41a〜41e A/D変換回路 43a〜43i 受光素子 5 フィルム保持体 51 ホルダ 511 収容部 52 マウント 521 窓 6 光学系 60 レンズ群 61 アイリス 62 アイリスモータ 63 アイリス駆動系 7 照明手段 70 面状発光体 71 前面ガラスパネル 72 背面ガラスパネル 73 枠ガラス 74a、74b 放電電極 75a、75b リード片 76a、76b 蛍光膜 77 排気管 78 駆動回路 79A、79b 端子 8 結像光学系 80 レンズ群 81 導光ガイド 85 照射光 9 信号処理回路 91 ヘッドアンプ 92 ダークユニフォーミティ(DU)補正回
路 93 ホワイトユニフォーミティ(WU)補正
回路 94 シェーディング(SD)補正回路 95 オートホワイトバランス(AWB)回路 96 濃度補正回路(γ補正回路) 97 A/D変換回路 10 システムコントロール 10a オペレーションパネル 13 平均値演算回路 15 インターフェース 16 撮影モニター用システム 16a D/A変換回路 16b モニター 16R、16G、16B フレームメモリ 17 SCSI回路 18a ハードディスクドライブ装置 18b 光磁気ディスク装置 18c パーソナルコンピュータ(PC)、エン
ジニアリングワークステーション(EWS) 19 モニター 101〜110 ステップ 201〜209 ステップ F フィルム e 焦点

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面から光を照射しうる面状発光体を有
    する照明手段と、前記面状発光体の表面側から原稿に照
    射された光の反射光または透過光を読み取る読取部を有
    する読取手段とを備え、前記読取手段による読み取りに
    より前記原稿の画像信号を得る画像入力装置であって、 前記読取部に対して前記面状発光体の裏面側に、前記面
    状発光体からの照射光を集光する集光手段を設置すると
    ともに、この集光手段により集光された光を受光する複
    数の受光素子を設置し、前記各受光素子により前記面状
    発光体の裏面側の輝度を検出し、検出された輝度に基づ
    いて、前記面状発光体の輝度分布が少なくとも一方向に
    均一である場合と実質的に同一の画像信号が得られるよ
    うに調整することを特徴とする画像入力装置。
  2. 【請求項2】 前記読取手段は、光電変換素子を主走査
    方向へ配置した読取部と、前記読取部を前記原稿に対
    し、前記主走査方向と直交する副走査方向へ相対的に移
    動する搬送系とで構成されるものであり、 前記各受光素子により検出された輝度に基づいて、前記
    面状発光体の輝度分布が少なくとも前記主走査方向に均
    一である場合と実質的に同一の画像信号が得られるよう
    に調整する請求項1に記載の画像入力装置。
  3. 【請求項3】 前記原稿、面状発光体、集光手段および
    複数の受光素子は、それぞれ静止し、前記読取部は、原
    稿に対して副走査方向へ移動しうるよう構成されている
    請求項2に記載の画像入力装置。
  4. 【請求項4】 前記検出された輝度に基づいて、さら
    に、前記面状発光体の輝度分布が前記副走査方向に均一
    である場合と実質的に同一の画像信号が得られるように
    調整する請求項2または3に記載の画像入力装置。
  5. 【請求項5】 前記検出された輝度に基づいて、さら
    に、前記面状発光体の基準位置に対応する輝度が一定で
    ある場合と実質的に同一の画像信号が得られるように調
    整する請求項1ないし4のいずれかに記載の画像入力装
    置。
  6. 【請求項6】 前記集光手段は、前記面状発光体からの
    照射光を前記各受光素子上に結像する結像光学系である
    請求項1ないし5のいずれかに記載の画像入力装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の受光素子は、複数に分割され
    た受光部を有する多分割受光センサである請求項1ない
    し6のいずれかに記載の画像入力装置。
  8. 【請求項8】 前記画像入力装置は、前記読取手段によ
    り読み取られた画像信号の補正を行なう補正回路を有す
    る請求項1ないし7のいずれかに記載の画像入力装置。
  9. 【請求項9】 前記画像入力装置は、前記読取手段によ
    り読み取られた画像信号のアナログ信号をデジタル信号
    に変換するA/D変換回路を有する請求項1ないし8の
    いずれかに記載の画像入力装置。
  10. 【請求項10】 前記調整は、前記読取部の読み取り時
    間および前記補正回路により補正される画像信号の補正
    データのそれぞれを調整することにより行なう請求項8
    または9に記載の画像入力装置。
  11. 【請求項11】 前記調整は、前記面状発光体の発光光
    量および前記補正回路により補正される画像信号の補正
    データのそれぞれを調整することにより行なう請求項8
    または9に記載の画像入力装置。
  12. 【請求項12】 前記発光光量の調整は、前記面状発光
    体の駆動電圧または駆動周波数を調整することにより行
    なう請求項11に記載の画像入力装置。
  13. 【請求項13】 前記発光光量の調整は、前記面状発光
    体の温度の調整により行なう請求項11に記載の画像入
    力装置。
  14. 【請求項14】 前記調整は、前記読取部から前記A/
    D変換回路までの間の諸回路の利得および前記補正回路
    により補正される画像信号の補正データのそれぞれを調
    整することにより行なう請求項9に記載の画像入力装
    置。
  15. 【請求項15】 前記調整は、前記A/D変換回路の基
    準電圧および前記補正回路により補正される画像信号の
    補正データのそれぞれを調整することにより行なう請求
    項9に記載の画像入力装置。
  16. 【請求項16】 前記画像入力装置は、前記A/D変換
    回路の後段に、デジタル信号の補正を行なうデジタル信
    号補正回路を有しており、前記調整は、前記デジタル信
    号補正回路の補正演算および前記補正回路により補正さ
    れる画像信号の補正データのそれぞれを調整することに
    より行なう請求項9に記載の画像入力装置。
  17. 【請求項17】 前記画像入力装置は、前記読取部への
    基準照射光量を調整する光量調節手段を有しており、前
    記調整は、前記光量調節手段による前記読取部への基準
    照射光量および前記補正回路により補正される画像信号
    の補正データのそれぞれを調整することにより行なう請
    求項8または9に記載の画像入力装置。
  18. 【請求項18】 前記補正回路により、前記面状発光体
    の輝度分布が少なくとも主走査方向に均一である場合と
    実質的に同一の画像信号が得られるように信号処理を施
    す請求項8または9に記載の画像入力装置。
  19. 【請求項19】 前記検出された輝度に基づいて1画像
    分の補正データを算出し、この算出された補正データに
    基づいて前記補正回路により、前記面状発光体の輝度分
    布が主走査方向および副走査方向ともに均一である場合
    と実質的に同一の画像信号が得られるように信号処理を
    施す請求項8または9に記載の画像入力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8085449B2 (en) 2006-11-30 2011-12-27 Toshiba Design & Manufacturing Service Corporation Image sensor and image forming apparatus

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