JPH0622406A - 鉄道車両用集電装置 - Google Patents

鉄道車両用集電装置

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JPH0622406A
JPH0622406A JP21535792A JP21535792A JPH0622406A JP H0622406 A JPH0622406 A JP H0622406A JP 21535792 A JP21535792 A JP 21535792A JP 21535792 A JP21535792 A JP 21535792A JP H0622406 A JPH0622406 A JP H0622406A
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JP
Japan
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pantograph
shape
cover
sliding plate
current collector
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JP21535792A
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Inventor
Yoshinobu Fujita
吉伸 藤田
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West Japan Railway Co
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West Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】走行時に発生する空力音の低い鉄道車両用集電
装置の提供。 【構成】摺板4aが昇降自在なパンタグラフ1を備え、
パンタグラフ1はカバー11の内部に収納され、カバー
11は柱体部15と柱体部15の上端に接合する膨出上
部16とを備え、膨出上部16は前後端16a,16b
から中央へ行く程に幅W2が連続的に拡大する形状とさ
れ、柱体部15は前後端15a,15bから中央へ行く
程に幅W1が連続的に拡大する形状とされ、膨出上部1
6の上面側に摺板4aが突出できる開口部17が開設さ
れたこと。 【効果】車両走行時に発生する相対的な空気流を、柱体
部及び膨出状部の各前端で掻き分け、柱体部及び膨出状
部の各外表面に沿わせるように円滑に流すことができ、
更に空気流れと衝突するパンタグラフの露出部分が少な
くできる。その結果、本発明は、発生する空力音を低く
することが可能となり、鉄道車両の高速化に伴い生じる
騒音対策に対応できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気式鉄道車両の屋根
に設けられ、トロリ線から電気を取り入れるための鉄道
車両用集電装置の改良に関するものであって、車両走行
中に発生する空力音の低減に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄道車両用集電装置を代表するも
のとしては、図11に示す如く、パンタグラフ1があ
る。このパンタグラフ1は、ベース部2と、ベース部2
の左右両側に連結した枠組管3の二組と、枠組管3,3
の上端に連結した摺板体4と、摺板体4の両端から外側
へ突出したホーン6,6とを備えている。枠組管3,3
は、下枠組管3bと上枠組管3aとを連結したものであ
り、斜管5,5で連結されている。摺板体4は、摺板4
a,4aが取り付けてある。ホーン6,6は、電車線路
の分岐点(ポイント箇所)の上方に設けられた渡り線装
置(図示省略)を案内するものである。パンタグラフ1
は、全体幅W4(例えば、W4=1,880mm)で、
摺板体4が幅W3(例えば、W3=1,110mm)で
ある。
【0003】このパンタグラフ1は、図示は省略した
が、鉄道車両の屋根に碍子を介して配設され、摺板4
a,4aをトロリ線に接触させて集電を行う。パンタグ
ラフ1及び碍子は、車両走行中に走行速度に応じた空気
が当たって空力音を発生する。この空力音は、車両走行
速度が高速になるに伴い増大し、騒音の原因となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、鉄道沿線に
及ぼす騒音対策は、鉄道車両の高速化に伴い生じる必須
の課題である。この騒音対策の一つである集電装置の空
力音の低減は、極めて重要な事項である。しかし、従来
の集電装置は、ベース部2,枠組管3,3及び碍子等の
多くの部材で空気を切るため、空力音を低減させること
が非常に困難である。
【0005】本発明は、上記問題を解決するために、走
行時に発生する空力音の低い鉄道車両用集電装置の提供
を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】本発明が採用した第1の手段は、摺板が昇
降自在なパンタグラフを備えた鉄道車両用集電装置にお
いて、パンタグラフはカバーの内部に収納され、このカ
バーは柱体部とこの柱体部の上端に接合する膨出上部と
を備え、膨出上部は前後端から中央へ行く程に幅が連続
的に拡大する形状とされ、柱体部は前後端から中央へ行
く程に幅が連続的に拡大する形状とされ、膨出上部の上
面側に前記摺板が突出できる開口部が開設されたことで
ある。前記膨出上部及び前記柱体部は、夫々の平面外形
が、前後方向に長い楕円形状若しはこの楕円形状に近似
する形状又は円形状若しは円形に近似する形状とするこ
とがある。
【0007】本発明が採用した第2の手段は、前記第1
の手段において、前記柱体部が上下方向へ伸縮自在とさ
れ、柱体部を伸縮させる伸縮操作具が前記カバーの内部
に内蔵され、前記摺板の昇降量に柱体部の伸縮量が追従
するように伸縮操作具を制御する制御具が備えられたこ
とである。
【0008】
【作用】第1の手段にあっては、電気式鉄道車両の屋根
に配設されると、膨出上部の開口部から突出する摺板を
トロリ線に接触させて集電することができる。膨出上部
及び柱体部は、夫々の前後端から夫々の中央へ行く程に
幅が連続的に拡大する形状であるため、車両走行時に発
生する相対的な空気流を、夫々の前端で掻き分け、夫々
の外表面に沿わせるように案内する。従って、空気流が
膨出上部及び柱体部の外表面上を円滑に流れるため、空
力音は小さい。集電中のパンタグラフは、膨出上部の開
口部から突出した摺板等を除いて、カバーの内部に収納
されている。そのため、カバーの内部に収納されている
パンタグラフの部分は、車両走行時に発生する相対的な
空気流と衝突しないため、空力音を発生させることはな
い。
【0009】第2の手段にあっては、トロリ線の高低等
により摺板が昇降すると、制御される伸縮操作具の操作
により柱体部の伸縮量が摺板の昇降量に追従し、同時に
膨出上部も摺板の昇降に追従して昇降する。そのため、
膨出上部から突出する摺板の突出寸法を一定量に制御す
ることが可能となり、空気流と衝突するパンタグラフの
部分を少なくすることができる。
【0010】
【実施例】
(第1実施例)図1乃至図3は本発明装置(以下、「本
発明装置」という)の第1実施例を示すものであり、図
1は平面図、図2は図1のイ−イ線で部分断面した側面
断面図、図3は図1のロ−ロ線で部分断面した正面断面
図である。なお、以下の説明において、前方向は車両の
進行方向(矢符A方向)に沿う方向であり、左右方向は
前方向に直行する方向(矢符B方向)に沿う方向をい
う。
【0011】本実施例に係る本発明装置10は、パンタ
グラフ1と、パンタグラフ1を内部に収納するカバー1
1とを備えている。パンタグラフ1は、鉄道車両8の屋
根8a(図2及び図3参照)に、基盤13を介し又は介
することなく碍子12,12…を用いて配設される。
【0012】カバー11は、柱体部15と、柱体部15
の上端に接合する膨出上部16とを備えており、基盤1
3を介し又は介することなく鉄道車両8の屋根8aに配
設される。柱体部15,膨出上部16及び基盤13は、
それら要部が繊維強化合成樹脂等の絶縁素材で成形され
ている。
【0013】上記柱体部15は、平面外形(図1中に破
線で示す形状)が楕円又は楕円に近似する形状に形成さ
れ、前後端15a,15bから中央へ行く程に幅W1を
連続的に拡大するようにしてあり、中央で幅W1が最大
(例えば、W1(max)=1,000mm)となり、
前後長さL1(例えば、L1=1,800mm)とな
る。前後長さL1は、最大幅W1(max)の1.53
倍乃至2.0倍とするのが空力音を低減する観点から好
ましい。
【0014】前記膨出上部16は、平面外形(図1中に
実線で示す形状)が楕円又は楕円に近似する形状に形成
され、前後端16a,16bから中央へ行く程に幅W2
を連続的に拡大するようにしてあり、中央で幅W2が最
大(例えば、W2(max)=1,800mm)とな
り、前後長さL2(例えば、L2=3,300mm)と
なる。前後長さL2は、最大幅W2(max)の1.5
3倍乃至2.0倍とするのが空力音を低減する観点から
好ましい。
【0015】また、前記膨出上部16は、柱体部15と
接続された領域における任意で断面した側面断面形状
(図2参照)が、偏平の楕円又は楕円に近似する形状の
一部で形成されている。また、膨出上部16は、柱体部
15と接続された以外の領域における任意で断面した側
面断面形状が、偏平の楕円又は楕円に近似する形状(同
図中の一点鎖線参照)で形成されている。
【0016】更に、前記膨出上部16は、その上面の中
央寄りに左右方向(矢符B方向)へ長い開口部17が開
設され、カバー11の開口部17を介して前記パンタグ
ラフ1の摺板体4,ホーン6及び上枠組管3aが突出で
きるようになっている。膨出上部16は、開口部17の
周辺の形状(図3参照)が、左右両側面16c,16c
を半円(例えば、半径R2=250mm)で且つ上下面
16d,16eを平坦状に形成されるか、又は放物線形
状に近似する形状(図示は省略)に形成され、高さH2
(例えば、H2=500mm)としてある。また、膨出
上部16は、上記中央寄りを除いた領域の正面断面形状
が、偏平の楕円若しは楕円に近似する形状の全部(同図
の一点鎖線参照)又はこの形状の一部で形成されてい
る。
【0017】前記の如く構成した本発明装置10は、鉄
道車両8の屋根8aに配設されると、カバー11の開口
部17からパンタグラフ1の上端側を突出させて、摺板
4a,4aをトロリ線7に接触させて集電することがで
きる。鉄道車両8が高速走行するとき、パンタグラフ1
は図2中の実線に示す位置で多少昇降する。なお、パン
タグラフ1は、同図中二点鎖線で示す高さまで上昇させ
ることができる。
【0018】柱体部15及び膨出上部16は、夫々の前
後端15a,15b(16a,16b)から夫々の中央
へ行く程に幅W1,W2が連続的に拡大する形状である
ため、車両走行時に発生する相対的な空気流F(図1及
び図2参照)を、夫々の前端又は後端(鉄道車両8の進
行方向が矢符A方向と逆の場合)で掻き分け、夫々の外
表面に沿わせるように案内する。従って、空気流が膨出
上部16及び柱体部15の外表面上を円滑に流れるた
め、発生する空力音が小さい。
【0019】パンタグラフ1は、膨出上部16の開口部
17から突出したパンタグラフ1の上端部分を除いて、
カバー11の内部に収納されている。そのため、カバー
の内部に収納されているパンタグラフ1の部分は、車両
走行時に発生する相対的な空気流Fと衝突しないため、
空力音を発生させることはない。更に、膨出上部16の
開口部17から突出したパンタグラフ1の上端部分は、
非常に少なくできるので、発生する空力音も小さくな
る。
【0020】(第2実施例)図4は本発明装置の第2実
施例の平面図を示すものである。本実施例に係る本発明
装置20が前記第1実施例と相違する所は、カバー21
を形成する柱体部25及び膨出上部26の平面形状であ
る。この相違以外は、前記第1実施例と実質的に同一で
あり、同一符号は同一の構成を示す。
【0021】柱体部21は、平面外形が円又は円に近似
する形状に形成されている。膨出上部26は、平面外形
が円又は円に近似する形状に形成されている。膨出上部
26は、側面外形(図示省略)が柱体部21との接合域
を除き偏平状であり、外周縁部を半円で且つ上下面を平
坦状に形成してある。
【0022】(第3実施例)図5は本発明装置の第3実
施例の側面部分断面図を示すものである。本実施例に係
る本発明装置30が前記第1実施例と相違する所は、カ
バー31を形成する柱体部35が上下方向へ伸縮自在と
され、柱体部35を伸縮させる伸縮操作具40,40及
び制御具41がカバー31に内蔵されていることであ
る。
【0023】上記柱体部35は、上部38と下部39を
伸縮自在に嵌合したものであり、上部38が膨出上部1
6に接合され、下部39が基盤13に接合されている。
柱体部35は、上部38と下部39との嵌合量を調整す
ることにより、その高さ寸法H1が変化(例えば、H1
=600〜1,200mm)する。
【0024】前記伸縮操作具40は、油圧シリンダ又は
サーボモータを内蔵したスクリュージャッキ等からな
り、下端40aが基盤13を介し又は介することなく柱
体部35の下部39に連結され、伸縮する出力端である
上端40bがブラケット42を介し又は介することなく
上部38又は膨出上部16に連結されている。
【0025】前記制御具41は、検出器44と制御回路
45とかなる。検出器44は、パンタグラフ1の摺板4
aの位置を直接又は間接的に検出するように膨出上部1
6に取り付けられている。検出器44の検知方式は、パ
ンタグラフ1の適所に検知子を接触させる接触式又はパ
ンタグラフ1の適所を光等で検知する非接触式が適宜選
択される。制御回路45は、摺板4aの昇降量に柱体部
35の伸縮量が追従するように伸縮操作具40,40を
制御するように回路構成されている。
【0026】前記制御具41は、トロリ線7の高低等に
よりパンタグラフ1の摺板4aが昇降しても、摺板4a
の昇降に追従して膨出上部16を昇降させ、膨出上部1
6から突出する摺板4aの突出寸法H3を一定量に制御
し、空気流と衝突するパンタグラフ1の部分を常に少な
くする。従って、制御具41は、パンタグラフ1が空気
流と衝突して発生させる空力音を、常に小さく維持させ
ることができる。
【0027】本実施例にあっては、制御具41で膨出上
部16から突出する摺板4aの突出寸法H3を一定量に
制御するため、パンタグラフ1のホーン6の代用となる
部分を膨出部16に形成して、ホーン6を省略すること
も可能である。
【0028】(その他の実施例)前記第3実施例(図5
参照)における柱体部35及び膨出上部16は、図示は
省略したが、それら平面外形を第2実施例(図4参照)
の如く円又は円に近似する形状に変更することも可能で
ある。
【0029】更に、前記第3実施例(図5参照)におけ
る柱体部35は、図示は省略したが、その伸縮構造を蛇
腹構造に変更することも可能である。即ち、柱体部は、
その一部又は全部を伸縮自在な蛇腹で形成すると共に残
部を剛性部で形成し、その高さ寸法H1を調整できるよ
うにする。蛇腹部及び剛性部は、平面外形を、楕円若し
は楕円に近似する形状又は円若しくは円に近似する形状
に形成する。
【0030】(試験及び結果)本発明者は、本発明装置
の発生する空力音(騒音)が従来のパンタグラフの発生
する空力音に比べて小さいことを確認するために、下記
の試験条件で試験を行い次の如き試験結果を得た。
【0031】(1)試験用模型の条件 従来のパンタグラフ又は本発明装置に対応する各試験用
模型は、いずれもが実物の1/10にスケールダウンし
て形成されており、スケールダウン後の各寸法が次の通
りとなっている。そして、本発明装置に対応する各試験
用模型は、図6に示す如く、膨出上部16(26)の上
面から突出する摺板に相当するものとして棒状体54を
用い、この棒状体54を膨出上部16(26)の上面の
中央に接合した。従来のパンタグラフ(図11参照)に
対応する試験用模型においては、W3は110mm、W
4は188mmである。本発明装置の第1実施例に対応
する試験用模型(図1及び図6参照)においては、W1
(max)は100mm、L1は180mm、H1は1
20mm、W2(max)はI80mm、L2は330
mm、R2は25mm、H2は50mm、W4は128
mm、H3は10mm、L4は28mm、R4は15m
mである。本発明装置の第2実施例に対応する試験用模
型(図4及び図6参照)においては、D1は100m
m、D2は180mm、H1は120mm、H2は50
mm、W4は128mm、H3は10mm、L4は28
mm、R4は15mmである。
【0032】(2)空気の吹き付け装置及び測定の条件 空気の吹き付け装置は、450mm角の空気吐出口を備
え、空気吐出口から吹き出し前方へ700mm離れた所
に模型取付位置を設けてある。空力音を測定するマイク
ロホンは、模型取付位置の中心から真上に2500mm
の位置(以下、「測定位置1」という)と、模型取付位
置の中心から水平外側に2500mmの位置(以下、
「測定位置2」という)に夫々設けてある。吹きつける
空気の流速は、実車想定速度(360Km/h)の1/
2となるように、空気吐出口で180Km/h(50m
/s)としてある。
【0033】(3)試験結果 図7乃至図10は、試験結果である1/3オクターブバ
ンド分析結果を示すものであり、横軸は1/3オクター
ブバンド中心周波数(Hz)であり、縦軸は1/3オク
ターブバンド音圧レベル(dB)である。図7乃至図1
0の図中において、〇印は測定位置1での結果を示し、
また×印は測定位置2での結果を示している。図7は模
型取付位置に試験用模型を取り付けない状態での暗騒音
の測定結果を示すものである。図8は模型取付位置に従
来のパンタグラフに対応する試験用模型を取り付けた状
態での測定結果を示すものである。図9は模型取付位置
に本発明装置の第1実施例に対応する試験用模型を取り
付けた状態での測定結果を示すものである。図10は摸
型取付位置に本発明装置の第2実施例に対応する試験用
模型を取り付けた状態での測定結果を示すものである。
【0034】(4)試験結果の検討 各試験用模型を実物の1/10にスケールダウンし、吹
きつけ空気の流速を実車想定速度の1/2としてあるの
で、下記の数1を適用して、実車の場合の周波数(f
r)は試験用模型の場合の周波数(fm)の1/5とな
る。従って、空力音(騒音)の評価は、実車の場合が4
00〜4,000Hzなので、試験用模型の場合は2,
000〜20,000Hzに着目して評価すればよい。
【数1】 なお、数1において、frは実車の場合の周波数、fm
は試験用模型の場合の周波数、Lm/Lrは実車に対す
る試験用模型のスケール、Vrは実車の場合の空気の流
速、Vmは試験用模型の場合の空気の流速である。
【0035】図8乃至図10に示す測定結果から明らか
なように、2,000〜20,000Hzにおける空力
音は、本発明装置(図9及び図10)が従来のパンタグ
ラフ(図8)に比べて飛躍的に小さい。
【0036】
【発明の効果】以上詳述の如く、本発明は次の如き優れ
た効果を有する。 請求項1乃至3に記載の発明は、車両走行時に発生す
る相対的な空気流を、柱体部及び膨出状部の各前端で掻
き分け、柱体部及び膨出状部の各外表面に沿わせるよう
に円滑に流すことができ、更に空気流れと衝突するパン
タグラフの露出部分が少なくできる。その結果、本発明
は、発生する空力音を低くすることが可能となり、鉄道
車両の高速化に伴い生じる騒音対策に対応できる。
【0037】請求項4に記載の発明は、パンタグラフ
が昇降しても、膨出上部から突出するパンタグラフの突
出寸法を一定量に制御し、空気流と衝突するパンタグラ
フの露出部分を常に少なくできる。その結果、本発明
は、発生する空力音を、常に小さく維持させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1実施例における平面図であ
る。
【図2】図1のイ−イ線で部分断面した側面断面図であ
る。
【図3】図1のロ−ロ線で部分断面した正面断面図であ
る。
【図4】本発明装置の第2実施例における平面図であ
る。
【図5】本発明装置の第3実施例における部分断面した
側面断面図である。
【図6】本発明装置に対応する試験用模型を示すもので
あり、(A)は正面断面図、(B)は(A)図のハ−ハ
線における断面図である。
【図7】試験用模型を取り付けない状態での暗騒音の測
定結果を示すものである。
【図8】従来のパンタグラフに対応する試験用模型を取
り付けた状態での測定結果を示すものである。
【図9】本発明装置の第1実施例に対応する試験用模型
を取り付けた状態での測定結果を示すものである。
【図10】本発明装置の第2実施例に対応する試験用模
型を取り付けた状態での測定結果を示すものである。
【図11】従来のパンタグラフを示す斜視図である。
【符号の説明】
1…パンタグラフ 4a…摺板 15(25,35)…柱体部 16(26)…膨出上部 17…開口部 40…伸縮操作具 41…制御具

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摺板が昇降自在なパンタグラフを備えた
    鉄道車両用集電装置において、パンタグラフはカバーの
    内部に収納され、このカバーは柱体部とこの柱体部の上
    端に接合する膨出上部とを備え、膨出上部は前後端から
    中央へ行く程に幅が連続的に拡大する形状とされ、柱体
    部は前後端から中央へ行く程に幅が連続的に拡大する形
    状とされ、膨出上部の上面側に前記摺板が突出できる開
    口部が開設されたことを特徴とする鉄道車両用集電装
    置。
  2. 【請求項2】 前記膨出上部及び前記柱体部の夫々の平
    面外形が前後方向に長い楕円形状又はこれに近似する形
    状である請求項1に記載の鉄道車両用集電装置。
  3. 【請求項3】 前記膨出上部及び前記柱体部の夫々の平
    面外形が円形状又はこれに近似する形状である請求項1
    に記載の鉄道車両用集電装置。
  4. 【請求項4】 前記柱体部が上下方向ヘ伸縮自在とさ
    れ、柱体部を伸縮させる伸縮操作具が前記カバーの内部
    に内蔵され、前記摺板の昇降量に柱体部の伸縮量が追従
    するように伸縮操作具を制御する制御具が備えられた請
    求項1,2又は3に記載の鉄道車両用集電装置。
JP21535792A 1992-07-03 1992-07-03 鉄道車両用集電装置 Pending JPH0622406A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5531301A (en) * 1992-12-28 1996-07-02 Hitachi, Ltd. High speed low noise current collecting equipment and method on collecting current

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5531301A (en) * 1992-12-28 1996-07-02 Hitachi, Ltd. High speed low noise current collecting equipment and method on collecting current

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