JPH0622298Y2 - すのこ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は浴室や更衣室等で使用するすのこの改良に関す
るものである。

〔考案の目的〕

適当間隔毎に並列させた脚桟の上面に、複数枚の上板を
配設固定してなる従来型すのこの場合、上板が脚桟の外
方にはみ出すようにして固定されていたため、誤って上
板の端部に体重を掛けたようなとき、すのこの全体が斜
めに立ち上がり怪我の原因になるという不具合点があっ
た。また、左右両端に位置する上板の長手方向外端縁は
直角状に形成されていたので、足指を傷つけ易いという
問題点があった。さらに、従来型すのこの場合、脚桟の
下面から上板上面までのすのこ全体の厚みが可成りあっ
たので、出荷や店頭陳列の際、嵩張り、さらには使用場
所、特に浴室等において床面から天井までの有効スペー
スを狭めてしまうという不具合点があると共に、左右両
端に位置する上板の長手方向側から脚桟が見えてしまっ
て甚だ体裁の悪いものであった。

そこで本考案は、上板の端部に誤って乗ったときでもす
のこの全体が斜め上方に持ち上がるのを防止できると共
に、上板の外端縁で足指に怪我をするといった問題点を
除去し、さらには脚桟の下面から上板上面までのすのこ
全体の厚みを構造的に薄くできるようになし、且つ左右
両端に位置する上板の長手方向側から脚桟が見えないよ
うにして頗る良好な体裁としたすのこを提供することを
目的とするものである。

〔考案の構成〕

上記目的を達成するための本考案の構成を詳述すれば、
適当間隔を存して並列させた脚桟の上面に、当該脚桟と
直交する如く複数枚の上板を配設固定してなるすのこに
おいて、左右両端に位置する上板の長手方向外端部に湾
曲状の膨出部を形成すると共に、当該膨出部の内側に脚
桟の隅角部を覆い得る段部を形成したことを特徴とする
すのこであり、膨出部の下面と脚桟の下端面との間隔が
極めて僅かとなるので、誤って上板の長手方向端部に乗
ったとしても、すのこの全体が斜め上方に極端に持ち上
がるといった不具合点をなくすことができるものであ
る。

また、当該膨出部は湾曲状に形成されているので、たと
え足指を強くぶつたけとしても怪我をするようなことが
なく、安全なすのことなるものである。さらに、膨出部
の内側に段部を形成し、当該段部に脚桟の隅角部を当接
させる構造となっているので、脚桟の下面から上板上面
までのすのこ全体の厚みを薄くすることができると共
に、下方にいくらか垂下する膨出部の存在により脚桟の
端面が隠れて見えなくなり、体裁が頗る良好なすのこと
なるものである。

〔実施例〕

以下、本考案の具体的構成を図示の実施例に基づき詳細
に説明する。

第１図は本考案すのこの一実施例を示す平面図、第２図
は第１図のII−II線に沿った断面図、第３図は第１図に
示すすのこの側面図、第４図は本考案すのこの要部を示
す部分拡大斜視図、第５図は脚桟の一例を示す部分拡大
斜視図である。

図中１は下面に滑り止め用のゴム材２，２を付設してな
る長尺板状の脚桟、３は適当間隔毎に並列させた前記脚
桟１，１・・・の上面に、当該脚桟１，１・・・と直交
する如く配設固定した上板であり、水捌けを考慮して相
隣れる上板３，３同志の間には、図示するような僅かな
間隔を存しておくものである。

４は脚桟１，１・・・の上面に多数配設した上板３，３
・・・のうち、左右両端に位置する上板３Ａ，３Ｂの長
手方向外端部に形成した膨出部であり、当該膨出部４，
４はその外周面が湾曲状に形成されている。

５は前記膨出部４，４の内側に、ほゞ直角状をなすよう
に形成した段部であり、この段部５，５に脚桟１，１・
・・の端面を当接位置させるものである。膨出部４，４
の内側に形成した段部５，５に脚桟１，１・・・の各隅
角部を当接させると、脚桟１，１・・・の端面はこの段
部５，５、従って膨出部４，４により覆われると共に、
膨出部４，４の下面６と脚桟１，１・・・の下端面との
間の長さが著しく縮まり、脚桟１，１・・・の僅かな部
分が膨出部４，４の下面６より下側に突出することとな
る（第４図）。

なお、前記した脚桟１，１・・・及び上板３，３・・・
はともに合成樹脂材料が好適に用いられ、脚桟１，１・
・・の上面に上板３，３・・・を接着固定するにあた
り、両者の接着性を向上させるため、脚桟１，１・・・
の上面には接着材溜め用の凹溝７，７を凹設しておくと
よいものである。また、本考案すのこの実施にあたって
は、各上板３，３・・・の幅方向端面と、両端に位置す
る脚桟１，１の長手方向端面とを揃えて固定しておくと
よいものである。

本考案すのこはこのような構成からなり、左右両端に位
置する上板３Ａ，または３Ｂに負荷が掛かった場合でも
膨出部４の下面６が床面に接地するので、すのこの反対
側が従来のように極端に立ち上がるようなことがなくな
るものである。

また、膨出部４の外周面は湾曲状に形成されているので
足指をぶつけても怪我をするおそれがないものである。
さらに、膨出部４の内側に段部５を形成し、この段部５
に脚桟１の隅角部を当接させる構造となっているので、
脚桟１の下面から上板３の上面までのすのこ全体の厚み
を従来より可成り薄くすることができると共に、膨出部
４によって脚桟１の幅方向端面が覆われ、上板３の長手
方向側からは脚桟１がほとんど隠れて見えなくなるもの
である。

なお、脚桟１の幅方向端面は膨出部４の内側に形成した
段部５によって保護されると共に、上面と端面が段部５
に当接するのですのこ全体の強度をも向上させることが
できるものである。

〔考案の効果〕

従って、本考案によれば従来型すのこの不具合点を除去
した安全で且つ見栄えの良好な薄手のすのこを提供する
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のすのこの一実施例を示す平面図、第２
図は第１図のII−II線に沿った断面図、第３図は第１図
に示すすのこの側面図、第４図は本考案すのこの要部を
示す部分拡大斜視図、第５図は脚桟の一例を示す部分拡
大斜視図である。 １：脚桟、２：ゴム材 ３：上板、４：膨出部 ５：段部、６：下面 ７：凹溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】適当間隔を存して並列させた脚桟の上面
   に、当該脚桟と直交する如く複数枚の上板を配設固定し
   てなるすのこにおいて、脚桟の上面における左右両端に
   位置する上板の長手方向外端部に湾曲状の膨出部を一体
   に形成すると共に、当該膨出部の内側に脚桟の隅角部を
   覆い得る段部を形成し、当該段部に脚桟の隅角部におけ
   る垂直状端面の大部分を当接させるようになしたことを
   特徴とするすのこ。