JPH06222500A - 写真用支持体 - Google Patents

写真用支持体

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JPH06222500A
JPH06222500A JP1150093A JP1150093A JPH06222500A JP H06222500 A JPH06222500 A JP H06222500A JP 1150093 A JP1150093 A JP 1150093A JP 1150093 A JP1150093 A JP 1150093A JP H06222500 A JPH06222500 A JP H06222500A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、樹脂被覆層とシート状基体の接着性が良好で
あり、写真用支持体として、適度に腰が強く、光または
生分解性に優れている写真用支持体を提供する。 【構成】シート状基体の少なくとも1面を、光あるいは
生分解性樹脂で被覆する。 【効果】写真用支持体として、適度に腰が強く、また、
光あるいは生分解するので、環境への悪影響がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真用支持体に関する
ものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、樹脂
被覆層のシート状基体への接着性が良好であり、また腰
が強く、さらに、環境に悪影響を与えることなく、光ま
たは生分解性の優れた樹脂被覆層を有する写真用支持体
に関するものである。
【0002】
【従来技術】紙を支持体とする写真感光材料、特に写真
印画紙においては、従来使用されていたバライタ紙に代
わって、現像処理の迅速化を目的とした支持体の疎水紙
化の研究が行われ、既に紙の両面を疎水性樹脂であるポ
リオレフィンによって被覆した耐水性の印画紙用支持体
が開発されている。近年、耐水性樹脂被覆した写真用支
持体は、従来よりも現像処理が容易なため、その需要は
益々拡大している。ところが、写真用支持体に被覆して
あるポリオレフィン樹脂は、プラスチックであり、鉄や
アルミニウム、ガラスや紙と同様に我々の暮らしに深く
溶け込んでいる素材のひとつであるが、自然に分解し難
いことが特徴で、ゴミとなり環境汚染の1つになる。
【0003】環境問題を解決するためには、使用目的を
達成した後は土壌中や川、沼、海の中に生息する微生物
により分解し、最後は二酸化炭素やメタン、水に変わっ
てしまう新しい機能が加えられた樹脂の品質設計が必要
である。つまり、光または生分解性樹脂が有用となる。
【0004】シート状基体に樹脂を被覆した写真用支持
体を製造する写真業界、あるいは同様な構成のラミネー
ト紙製造業界では、製品にならない部分の樹脂被覆加工
ブローク(例えば、スリットで落される支持体の耳部分
や事故点を有する部分等)は、製造後の処理に関して
は、従来焼却ないし埋立等に頼らざるを得ず、このよう
な焼却ないし埋立等による廃棄物処理は現在大きな社会
問題としてクローズアップされてきている。
【0005】すなわち、焼却処理では樹脂被覆加工ブロ
ークの大きな燃焼エネルギーに耐え得る耐高熱炉が必要
になり、処理コストが高いものとなる。また、埋立処理
では、樹脂被覆加工ブロークは分解せずそのままの形態
で地中に存在するので、埋立地の地盤が安定しないとい
う問題がある。
【0006】さらに、地上に散乱した樹脂被覆加工ブロ
ークは、分解性がないため半永久的にゴミとして残り環
境を損なうという問題がある。このような問題を解決す
るために、本発明では、いわゆる光または生分解性を有
するシート状基体や樹脂で被覆された写真用支持体を提
供するものである。光または生分解性樹脂は、光や微生
物により分解されるので、環境の汚染等を防止するのに
役立ち、近年、特に脚光を浴びている材料である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、樹脂
被覆層とシート状基体との接着性が良好であり、また、
写真用支持体に必要な程度に腰が強く、さらに、環境に
悪影響を与えることなく、光または生分解性の優れた樹
脂被覆層およびシート状基体を有する写真用支持体を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、光または生分
解性を有するシート状基体の両面に形成される樹脂被覆
層が、光または生分解性を有する樹脂で被覆することを
特徴とする写真用支持体により達成される。なお、樹脂
被覆層としては、光または生分解性樹脂としては、光ま
たは生分解性ポリエチレン、光または生分解性ポリプロ
ピレンであり、光または生分解性を有するシート状基体
としては、デンプンとポリビニルアルコールのポリマー
アロイあるいは、脂肪族ポリエステル等が用いられ、光
や微生物により効率よく分解されるものである。
【0009】光または生分解性樹脂、特に、光または生
分解性のポリエチレン樹脂、光または生分解性のポリプ
ロピレン樹脂、ポリビニルアルコール等で形成される。
光または生分解性ポリエチレン樹脂および光または生分
解性プロピレン樹脂は、それぞれポリエチレンおよびポ
リプロピレンを主成分とし、光や微生物により分解され
得る樹脂である。
【0010】このような光または生分解性ポリエチレン
樹脂のうち、光分解性のものとしては、エチレンと一酸
化炭素との共重合体等が挙げられる。このエチレン・一
酸化炭素共重合体は、カルボニル基の結合する2番目と
3番目の炭素間が光で開裂することにより分解すると言
われている。そして、分解速度は共重合体中の一酸化炭
素の含有量により調節することができる。通常、エチレ
ン・一酸化炭素共重合体の密度は0.89から0.95g/
cm3程度であり、一酸化炭素の含有量は0.1〜10モル
%程度である。
【0011】上述のようなエチレン・一酸化炭素共重合
体は、例えばエチレンと一酸化炭素とを温度230℃、
圧力2000気圧程度の条件下で共存させることにより
製造することができる。また、光分解性ポリエチレン樹
脂又はポリプロピレン樹脂として、ポリエチレン(密度
0.870〜0.950g/cm3)、溶融指数(MFI)0.3
〜50)と有機酸金属塩との混合物を用いることもでき
る。有機酸金属塩としては、ステアリン酸鉄、ステアリ
ン酸セリウム、ステアリン酸コバルト等があり、酸化鉄
等の金属酸化物、アセチルアセトン、ジブチルジチオカ
ーバメートとの錯体等が挙げられ、樹脂被覆性能が維持
され、写真乳剤性に影響がない限り用いられ、有機酸金
属塩混合物は1〜5000ppm程度が好ましい。また、
ビニルケトンとの共重合体を添加することもある。
【0012】また、分解性ポリエチレン樹脂や分解性ポ
リプロピレン樹脂のうち、微生物分解性のものとして
は、ポリエチレンと、ポリカプロラクトン、テンプンお
よび微生物により重合されるポリエステル等の混合物が
挙げられる。生分解性ポリエチレン樹脂に用いられるポ
リエチレンとしては、密度0.870〜0.950g/c
m3、溶融指数(MI)0.4〜40のエチレンの単独重合
体、もしくはプロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテ
ン、4-メチルペンテン-1等の他のオレフィンとランダ
ムあるいはブロック共重合体、さらには酢酸ビニル、ア
クリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチルアクリル酸
エチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸等のエチ
レン性不飽和基を有する単量体との共重合体等が挙げら
れる。ポリプロピレンは、密度0.87〜0.91g/c
m3、溶融指数(MFI)0.3〜50のプロピレン単独重
合体もしくは、エチレン、ブテン等の他のオレフィンと
のランダムあるいはブロック共重合体が挙げられる。
【0013】また、生分解性ポリエチレン樹脂に用いら
れるポリカプロラクタンは、εカプロラクトンの開環重
合により得られ、その重量平均分子量(Mw)は、通常、
40,000〜100,000程度である。また、デンプ
ンは、D-グルコースの重合体であり、ジャガイモ、ト
ウモロコシ、小麦等の茎や根から工業的に製造されたも
のであり、その重量平均分子量は(Mw)は、原料、製法
により数万から数千万まで大きく変化する。このような
デンプンの平均粒径は10μm以下が好ましい。
【0014】生分解性ポリエチレン樹脂に用いられる微
生物により重合されるポリエステルとしては、3-ヒド
ロキシブチレートと3-ヒドロキシバリレートとのラン
ダム共重合ポリエステル(例えば、英国I.C.I.社により
生産されている水素細菌にプロピオン酸を供給して得ら
れるもの)や、水素細菌に吉草酸を供給して得られる3-
ヒドロキシブチレート主体のポリエステル等が挙げられ
る。
【0015】上述のような生分解性ポリエチレン樹脂や
ポリプロピレン樹脂におけるポリカプロラクトン、デン
プンおよび微生物により重合されるポリエステルとの混
合量は、ポリエチレンまたはポリプロピレンと上記各混
合成分の合計を100重量%として、それぞれ5〜80
重量%が好ましい。上記各成分の混合量が5重量%未満
では、微生物分解性が不十分であり、また、80重量%
を超えると強度的に弱くなって、紙基体を被覆する性能
が低下してしまう。
【0016】なお、ポリカプロラクトン、デンプンおよ
び微生物により重合されるポリエステルの各成分は2種
類以上を用いてもよいが、その場合、混合量は合計で5
〜80重量%の範囲となれば良い。また、微生物分解性
のポリエチレン樹脂の原料として前述の光分解性のポリ
エチレン樹脂を用いることにより、光分解性と微生物分
解性を兼ね備えた分解性ポリエチレン樹脂を得ることが
できる。
【0017】なお、このような分解性ポリエチレンない
しポリプロピレン樹脂を含有する高分子層の中には、強
度を上げるため、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫
酸マグネシウム等の金属塩、ケイ酸あるいはカオリン、
タルク等のケイ酸塩、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸
化物および水酸化アルミニウム、アルミナ等のアルミニ
ウム化合物等の無機充填剤を含有させてもよい。
【0018】本発明において、樹脂被覆層を形成する光
また生分解性樹脂は、従来用いられる各種のポリオレフ
ィン樹脂から任意に選んで組み合わせることができ、こ
れらのポリオレフィンを添加することにより、分解する
までの期間を任意に調整することも可能である。このよ
うなポリオレフィン樹脂の例としては、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどのα−オレフィン単独重合体、それ
らのα−オレフィン共重合体、そしてそれらの各種の重
合体の混合物が挙げることができる。特に、好ましいポ
リオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレンであ
る。これらの分解性は押出コーティングが可能である限
り、その分子量20,000〜200,000の範囲のポ
リオレフィンが用いられる。
【0019】分解性樹脂被覆層の厚さについては、特に
制限はなく、従来の写真用支持体の樹脂被覆紙の被覆層
の厚さに準じて、選択することができる。その厚さは、
通常10〜100ミクロン、そして特に15〜50ミク
ロンの範囲から選ばれる。
【0020】本発明では、樹脂被覆層に用いる白色顔
料、着色顔料、あるいは蛍光増白剤、酸化防止剤などの
各種の添加剤はすでに知られており、光また生分解性樹
脂の調製にあたっても当然そのような各種の添加剤は可
能であり、目的によって選択される。そのような各種の
添加剤の種類、添加量、添加方法については、例えば、
米国特許第3,833,380号、第4,169,188号、第3,501,298
号、第3,449,257号、第3,499,762号などの刊行物に詳し
く記載されている。あるいは、米国特許第3,884,692号
に記載されているように、それらの添加剤を、被覆層の
形成後に被覆層上に塗布することもできる。樹脂層表面
は、米国特許第2,715,075号、第2,846,727号、第3,549,
406号、第3,590,107号などの刊行物に記載されているよ
うに、樹脂被覆層の表面活性化処理を必要に応じて行う
こともできる。
【0021】本発明の製造法により得られる写真用支持
体は、シート状基体、そしてその両面あるいはその一方
の面に設けられている分解性樹脂被覆層からなる基本構
造を持つものである。シート状基体は、写真印画紙用に
一般に用いられている材料から選ばれても構わない。そ
のような材料の例としては、天然パルプ紙が光また微生
物分解性という観点から最も有効である。しかしなが
ら、合成パルプ紙、天然パルプと合成パルプとの混抄
紙、そして各種抄き合わせ紙は光また微生物分解性を考
慮した場合、分解し難く環境に与えるダメージは大きく
なるので、これらの使用は差し控えらえる。原紙は、通
常50〜500ミクロンの厚さにて用いられる。
【0022】生分解性を有するシート状基体としては、
変性ポリビニルアルコールとデンプンのポリマーアロイ
や脂肪族ポリエステルが好んで使用される。変性ポリビ
ニルアルコールとデンプンのポリマーアロイは、両成分
ともに分子中に高濃度のOH基を有しており、これらが
水素結合によって分子レベルで互いに結合しあって、I
PN(Interpenetrated Polymer Network)構造を形成し
た均質なアロイとなっている。この構造は、光学的観察
においても、デンプン固有の粒子径より小さなミクロ分
散を観察することができ。この点でポリエチレンに相溶
化剤を介してデンプンを配合したブレンド物とは基本的
に異なっている。
【0023】主成分のデンプンは高分子物質であるが、
熱可塑性、熱流動性を持たないため、そのままでは溶融
成形ができない。変性ポリビニルアルコールとのアロイ
は良好な流動性をもらたし、溶融成形加工が可能であ
り、延伸性、真空成形性などの能力も付与されている。
デンプンは冷水中でのり化し、温水中で溶解する。この
ポリマーアロイは親水性ではあるが水溶性ではない。薄
いフィルムは水中で膨潤するが溶解せず、形状を保持す
る。デンプンのフィルム強度は極めて低いのに対し、変
性ポリビニルアルコールとのアロイは、ほぼポリエチレ
ン並の強さを有する。
【0024】デンプンの生分解性が維持されていること
は勿論であるが、生分解速度の遅い変性ポリビニルアル
コールの分解を促進していることが確認されている。ま
た、天然物を覗除き、現在一般に生分解性が認められて
いるには、脂肪族ポリエステルであり、カチオン触媒を
用いての開環反応によるポリ乳酸が手術糸に用いられて
いる。
【0025】脂肪族ポリエステルの生分解性、特に融
点、結晶性、高分子構造との関係などは詳細に検討され
ており、先行文献があり、常盤豊,ポリマーダイジェス
ト,4月号,p.2(1990)、白浜博幸,安田源,ポリマーダイ
ジェスト,3月号,p.2(1992)や富田耕治,高分子,39,4月
号,p.280(1990)等の刊行物に記載されている。
【0026】一般に、ポリエステルの融点が高くなる
と、分解され難くなる。分子量にの増大につれて、分解
性は悪化する。共縮合タイプの方が、単一の酸、クリコ
ールよりのポリエステルよりも分解され易い。エステル
結合間のメチレン結合の多い構造は、少ないタイプより
も分解されやすい。側鎖があると分解し難くなる。ベン
ゼン核を持つ芳香族ポリエステル(ポリエチレンテレフ
タレート)は分解しない。不飽和結合の存在は分解を妨
げる方向に働く。アミド結合は分解を抑制すれう傾向が
ある。結晶性ポリエステルは非結晶タイプに比べ、分解
され難い。ウレタン結合はエステル結合よりも難分解で
ポリエーテルポリオールをベースとするポリウレタン樹
脂は、事実上生分解が認められない。環状脂肪族構造は
著しく分解を遅くする。
【0027】フィルムとなる樹脂はすべてにヒートシー
ル性があるとは限らず、この性質は実用上大切である
が、本発明における光また微生物分解性高分子は、ポリ
オレフィンと同様に既存の機械でヒートシールが可能で
ある。光また微生物分解性ポリエチレンあるいは光また
微生物分解性プロプレンは、通常のポリオレフィンと同
様に取り扱うことが可能である。また、変性ポリビニル
アルコールアロイの場合、利点として、摩擦により静電
気の発生がほとんどなく、埃が付き難いという非帯電性
フィルムとしての特徴も有する。さらに、これら光また
生分解性樹脂は、Tダイキャスト製膜等が可能であり、
シート熱成形後、シート状基体に貼り合わせることも可
能である。
【0028】本発明における写真用支持体は、通常走行
するシート状支持体上に、加熱溶融した分解性樹脂を含
んだ溶融樹脂をスリットダイからフィルム上に溶融押出
して、流延してクーリングロールとプレスロールとの間
で冷却接着して被覆するのが最も一般的である。
【0029】本発明では、クーリングロールの表面形状
についても特に制限はなく、例えば、表面が鏡面である
もの、あるいは特公昭56-4902号公報、米国特許3,959,5
46号、特公昭55-5103号公報そして、英国特許第1,466,0
30号などに記載されているように、表面が、絹目、微粗
面、マット状などの表面形状に形成されていてもよく、
あるいはまた、その他の表面形状、型付けなどが施され
た表面形状でも良い。特に、好まれる様態としては、微
粗面状のクーリングロールが用いられる。
【0030】溶融分解性樹脂体を冷却固化する際には、
クーリングロールとプレスロールによって製造される
が、この時使用されるプレスロールは、硬度80〜90
(JIS K 6301)、かつゴム厚10〜25mmのも
のが好ましい。また、前記プレスロールと前記クーリン
グロールとのニップ圧は、線圧で30〜80kg/cm
が好ましく、前記プレスロールに使用される表面ゴムの
材質は、エチレンプロピレンゴムが好ましい。
【0031】本発明においては、写真印画紙用支持体に
写真乳剤を塗布して写真印画紙とするためには、写真印
画紙製造用に従来利用されている方法を利用できる。ま
た、そのように製造された写真用印画紙の現像、定着な
どの処理についても、従来利用されている技術を利用す
ることができる。これらの従来技術については、例え
ば、「写真化学」(菊池真一著;共立出版;1973)、
そして「THE THEORY OFPHOTOGRAPHIC PROCESS」(C.E.
K.Mess;3rd.ed.)などの刊行物に記載されている。
【0032】
【実施例】以下に本発明を具体的な実施例を事例に挙げ
て詳細に説明するが、本発明はこれによって限定される
ものではない。 実施例1〜3 シート状基体は、従来より使用している天然パルプより
抄造された紙、デンプンとポリビニルアルコールとのポ
リマーアロイ、および脂肪族ポリエステルのそれぞれ、
約170μmものを使用した。それぞれ厚みが約170
μmのシート状基体を両面にコロナ放電処理を施した
後、このシート状基体の片面に表1に示す樹脂配合で、
光分解性ポリエチレンを樹脂温度280℃で溶融して、
厚さが30μmになるように押出コーティングした。ま
た、他方の面には同様な樹脂配合で、光分解性樹脂に対
して10重量%のアナターゼ型酸化チタンを均一に分散
したポリエチレン樹脂組成物で同様に厚さが30μmに
なるように押出コーティングして写真用支持体を製造し
た。
【0033】比較例1 同様に、紙基体を用いて、コロナ処理を行い、低密度ポ
リエチレンを樹脂温度280℃で溶融して、厚さが30
μmになるように押出コーティングした。また、他方の
面も同様に、低密度ポリエチレンに対して10重量%の
アナターゼ型酸化チタンを均一に分散したポリエチレン
樹脂組成物で同様に厚さが30μmになるように押出コ
ーティングして写真用支持体を製造した。
【0034】比較例2,3 同様に、ポリエチレンテレフタレート基体を用いて、コ
ロナ処理を行い、比較例2は光分解性ポリエチレン、比
較例3は低密度ポリエチレンで、樹脂温度280℃で溶
融して、それぞれ厚さが30μmになるように押出コー
ティングした。また、他方の面も同様に、光分解性ポリ
エチレン、低密度ポリエチレンに対して、10重量%の
アナターゼ型酸化チタンを均一に分散したポリエチレン
樹脂組成物で同様に厚さが30μmになるように押出コ
ーティングして写真用支持体を製造した。
【0035】<評価>評価の方法を下記に詳細に説明す
る。 [接着性]巾25mm、長さ200mmの試験片を支持体の
長手方向に沿って採取し、試験片の片面から被覆層のみ
を180°反対方向に、試験片の長手方向に沿って剥離
し、剥離された状況を観察した。シート状基体と樹脂被
覆層との接着状況により、剥離する面積が広ければ、接
着強度不良と判断し、面積の全面積に対する比率により
接着強度を下記の5段階にグレード分けした。◎,○は
実用があり良好、△は若干問題があり準合格、×,××
ものは実用性がない。 ◎:完全に接着している ○:90%以上接着している △:80%接着している ×:60%接着している ××:60%未満の接着 [腰]官能評価(手触り感)により、支持体の腰の強さ
(柔軟さ)を評価した。 ◎:かなり良い ○:やや良い △:紙支持体程度 ×:やや悪い ××:かなり悪い [分解性]土中埋没させるか、あるいは室外で太陽光を
十分試料に当てる場所で、6ヶ月間放置させ、試料の分
解状況を目視観察により、試料の全面積当たりの分解し
ている面積の比率でグレード評価した。 ◎:完全に分解している ○:ある程度分解している △:少々分解している ×:僅かに接着している ××:全く分解していない
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】実施例1〜3のように、光また生分解性
樹脂を含有する樹脂被覆層およびシート状基体を有する
写真用支持体は、樹脂被覆層とシート状基体との接着性
が良好であり、腰が強く、さらに分解性が非助うに良好
であるので、環境を汚染することないことがわかり、そ
の実用性は非常に高い。しかし、比較例1〜3のように
通常の樹脂被覆層やシート状基体を使用する場合は、接
着性が弱く、腰が弱く、また、ほとんど分解が進行せ
ず、そのままの形状で保存されることになり、環境を汚
染し、悪影響が大きく及ぼすことがわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体の少なくとも一面に、光ま
    たは生分解性樹脂を含有した樹脂で被覆されたことを特
    徴とする写真用支持体。
  2. 【請求項2】 樹脂被覆層が光または生分解性ポリエチ
    レン、あるいはポリプロピレンである請求項1記載の写
    真用支持体。
  3. 【請求項3】 シート状基体がでんぷんとポリビニルア
    ルコールのポリマーアロイである請求項1記載の写真用
    支持体。
  4. 【請求項4】 シート状基体が脂肪族ポリエステルであ
    る請求項1記載の写真用支持体。
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