JPH062223A - 羊毛用カード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】織物工業分野、特に羊毛及び長繊維にカーデイ
ング作用を与える羊毛用カードを提供する。 【構成】このカードは少なくとも２つのモレルシリンダ
１を含んでおり、各モレルシリンダ１が少なくとも２つ
の夾雑物除去手段４を備えており、大ドラム３とこれに
続くモレルシリンダ１との間での繊維塊の減速を比較的
小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、織物工業分野、特に羊
毛及び長繊維にカーディング作用を与える羊毛（ｌａｉ
ｎｅ）用カードに関するものであり、この種のカードを
提供することを目的とする。

【０００２】

【従来の技術】前記タイプの既存カードは通常、二重カ
ードと、かなり減速して大きな精製能力を示す中間コー
マとを含んでいる。

【０００３】このような構造には、繊維を短くするとい
う欠点がある。この欠点は最終製品の品質を著しく損な
うものである。なぜなら、最適な品質の糸を得るために
は、通常、繊維の長さを最大限にし且つこれを維持する
ように務めなければならないからである。

【０００４】これら既存のカードでは通常、タンデム状
又は他の形態に配置された２つのモレル（Ｍｏｒｅｌ）
シリンダが使用されている。

【０００５】コーミング（ｐｅｉｇｎａｇｅ）効果を得
るためには、被処理繊維塊に含まれている夾雑物が対応
するモレルシリンダの夾雑物除去手段（ｃｈａｓｓｅｕ
ｒ）によって除去されるようにこれら夾雑物の向きを修
正するために、供給シリンダと大ドラムとの間で、各モ
レルシリンダに入る前に、被処理繊維塊の速度を低下さ
せる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな少数のモレルシリンダの使用には、精製度の比較的
低い製品しか得られないという問題、並びに、シリンダ
数が少ないことから各モレルシリンダのレベルで必要と
される減速が極めて大きく、繊維の破断を生起し、従っ
て得られる製品の品質がかなり低下するという問題があ
る。

【０００７】各モレルシリンダのレベルで大幅な減速が
必要とされるのは、より特定的には、各モレルシリンダ
上に蓄積された繊維塊が対応する夾雑物除去手段の下を
通る時に、その繊維塊からアザミ、藁又は他の植物性繊
維のような夾雑物が最大限に除去されるようにしなけれ
ばならないからである。

【０００８】また、各モレルシリンダのレベルで速度が
大幅に減少するため、繊維塊の夾雑物除去が比較的低い
速度で行われ、従って効率が比較的低下する。

【０００９】更に、各モレルシリンダが夾雑物除去手段
を１つしか具備していないため夾雑物の除去が十分に行
われず、夾雑物の量が極めて多い原料の場合には得られ
る製品の精製度が不十分になる。

【００１０】また、より良い品質の最終製品を得るため
にモレルシリンダをタンデム状に配置すると、カードに
よって占められるスペースが増大し、シリンダ間の移送
数の増加に起因してカードの作動速度が低下し、その結
果効率が比較的低くなる。

【００１１】本発明の目的は、これらの欠点を解消する
ことにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、少なく
とも２つのモレルシリンダを含み、各モレルシリンダが
少なくとも２つの夾雑物除去手段を備えており、大ドラ
ムとこれに続くモレルシリンダとの間での繊維塊の減速
が比較的小さいことを特徴とする羊毛用カードを提供す
る。

【００１３】

【実施例】本発明は、添付図面に基づく以下の非限定的
好適実施例の説明でより良く理解されよう。

【００１４】添付図１は、２つの大ドラム３の間に挿入
された伝達シリンダ（ｃｙｌｉｎｄｒｅｓ ｃｏｍｍｕ
ｎｉｃａｔｅｕｒｓ）２の間にモレルシリンダ１が配置
されている羊毛用カードの一部分を示している。このよ
うなカードでは、上流の大ドラム３によって導入された
繊維塊が夾雑物除去処理のために第１の伝達シリンダ２
を介してモレルシリンダ１方向に送られる。図には示さ
なかったが、少なくとも１つの第２のモレルシリンダで
も別の夾雑物除去処理が行われる。

【００１５】本発明では、各モレルシリンダ１が少なく
とも２つの夾雑物除去手段４を備えており、大ドラム３
とこれに続くモレルシリンダ１との間での繊維塊の減速
が比較的小さい。このような構成にすると、各モレルシ
リンダ上１での精製操作が少なくとも２倍になり、従っ
て植物性夾雑物の除去がかなり促進される。

【００１６】本発明の別の特徴として、被処理繊維塊の
進行方向で見た場合の各モレルシリンダ１の第１の夾雑
物除去手段４は、有利には少数のブレードを有し、比較
的低速で回転し且つ大きな夾雑物を抜き取り効果によっ
て除去する。これに続く１つ以上の夾雑物除去手段４は
より多くのブレードを有し、より高速で回転し且つより
細かい夾雑物を本質的に吸引効果によって除去する。第
１の夾雑物除去手段４及び他の夾雑物除去手段４の調整
は、対応するモレルシリンダ１から異なる距離をおいて
個別に行われる。このようにすれば、異なる大きさの植
物性物質を最適の方法で完全に除去することができる。

【００１７】本発明の別の特徴として、複数の夾雑物除
去手段４を備えたモレルシリンダ１はカードの様々な地
点に配置され、且つ互いに連結されるか又は別個に駆動
される。

【００１８】１つのモレルシリンダ１に複数の夾雑物除
去手段４を具備すると、２つのモレルシリンダをタンデ
ム状に配置した場合よりはるかに狭いスペースしか占め
ないアセンブリが得られる。また、より小型でありなが
ら夾雑物除去手段４の効果がより大きいカード構造を実
現することができる。

【００１９】カードの夾雑物除去手段４を増加すれば移
送点の数を減らすことができるため、モレルシリンダの
周縁速度を上げることができ、従ってモレルシリンダ及
び夾雑物除去手段４の速度範囲を上げることができる。

【００２０】本発明に従えば、繊維の破断を防止しなが
ら大きな精製能力を示し、従ってより良い品質の繊維を
供給するカードを実現することができる。その結果、精
製度のより高い製品が得られる。

【００２１】また、夾雑物除去手段４を多数具備すれ
ば、アザミその他の夾雑物の除去が広く分散されて行わ
れるため、蓄積の厚さをより薄くしながら繊維塊の接線
速度の減少を制限することができる。その結果、繊維塊
の処理速度が上昇し、それに伴って機械の効率も増加す
る。

【００２２】勿論、本発明は前述の実施例には限定され
ず、特に種々の構成部材の構造に関して、その範囲を逸
脱せずに様々に変形するか又は別の同等の技術を使用す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のカードの側面図である。

【符号の説明】

１ モレルシリンダ ２ 伝達シリンダ ３ 大ドラム ４ 夾雑物除去手段

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも２つのモレルシリンダを含んで
   おり、各モレルシリンダが少なくとも２つの夾雑物除去
   手段を備えており、大ドラムとこれに続くモレルシリン
   ダとの間での繊維塊の減速が比較的小さいことを特徴と
   する羊毛用カード。
2. 【請求項２】被処理繊維塊の進行方向で見た場合の各モ
   レルシリンダの第１の夾雑物除去手段が、有利には少数
   のブレードを有し、比較的低速で回転し且つ大きな夾雑
   物を抜き取り効果によって除去し、これに続く１つ以上
   の夾雑物除去手段がより多くのブレードを有し、より高
   速で回転し且つより細かい夾雑物を本質的に吸引効果に
   よって除去し、第１の夾雑物除去手段及び他の夾雑物除
   去手段の調整が、対応するモレルシリンダから異なる距
   離をおいて個別に行われることを特徴とする請求項１に
   記載のカード。
3. 【請求項３】複数の夾雑物除去手段を備えたモレルシリ
   ンダがカードの様々な地点に配置されており、且つ互い
   に連結されているか又は別個に駆動されることを特徴と
   する請求項１又は２に記載のカード。