JPH06222201A - 複合型光学部品 - Google Patents

複合型光学部品

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JPH06222201A
JPH06222201A JP50A JP2744893A JPH06222201A JP H06222201 A JPH06222201 A JP H06222201A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 2744893 A JP2744893 A JP 2744893A JP H06222201 A JPH06222201 A JP H06222201A
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lens
layer
resin layer
glass
optical component
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JP50A
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Nobuaki Mitamura
宣明 三田村
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高屈折率ガラスと樹脂層よりなり、ガラスレ
ンズの上面上の接合面が強度の接着面を有し、レンズと
樹脂層との界面より反射が防止される複合型光学部品を
提供することを目的とする。 【構成】 硝材LAH60により両面を凹形状に形成さ
れたレンズ1の屈折率は1.83でありSiO2 の含有
率は10%である。このレンズ1の表面上に、6層から
なる多層膜2を積層蒸着構成し、その多層膜2の上面
に、UV効果型ウレタンアクリレート系の樹脂をレンズ
の中心部に所望量塗布し、その上方より所望の球面形状
に形成された金型を押し付け、樹脂層の厚さが所定の寸
法に形成されたとき停止し、レンズ1の下方向より紫外
線が照射して樹脂層2を硬化させたのち離型して高精度
で高品質の複合型光学部品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスと樹脂とが接合
構成された複合型光学部品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラなどの光学機器において、
複数のレンズと同等の作用を有する非球面レンズを使用
することにより、光学機器のレンズ枚数の削減、小型
化、軽量化、低コスト化が図られている。このような非
球面を有した光学部品の文献としては、例えば特開昭5
9−12412号公報がある。この公報に開示されてい
るように、ガラスの面上に樹脂層を形成した複合型光学
部品が示されている。一般に、このような複合型光学部
品は、樹脂の硬化収縮やガラスと樹脂の線膨張係数の違
いによる応力が発生するため、ガラスと樹脂の接合面に
充分な接着強度が必要である。従来、このような接合面
の接着強度を確保する方法としての文献としては、例え
ば特開昭54−6006号公報がある。この公報に開示
されているように、ガラスの表面をシランカップリング
剤により処理した後、樹脂層を形成するという方法が示
されている。また、このような複合型光学部品に用いら
れる樹脂の屈折率は、一般に1.5付近に限られてお
り、ガラスと樹脂の界面反射の問題から屈折率が1.5
付近のガラスと組み合わされて構成されることが多い。
しかしながら、最近光学設計上の理由から、ますます高
屈折率のガラスを用いた複合型光学部品の開発が望まれ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、シランカップ
リング剤は、全ての無機物に対し表面処理効果を持つも
のではなく、特に二酸化ケイ素のようなシリコン酸化物
が最もその効果が高いとされている。一方、高屈折率ガ
ラスの中には、二酸化ケイ素の含有率が低いものが少な
くなく、このようなガラスにおいては、シランカップリ
ング剤の表面処理効果も充分に期待できないため、ガラ
スと樹脂との接合面に充分な接着強度が得られないとい
う問題があった。更に、ガラスの屈折率が高い場合に
は、樹脂層との屈折率の差が大きくなるため、ガラスと
樹脂層との界面の反射も無視できなくなり、フレアーの
原因となったり、透過率の減少を来すという問題があっ
た。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、高屈折率ガラスと樹脂層からなり、ガラスと樹脂
層の接合面に充分な接着強度を有し、かつガラスと樹脂
層の界面の反射も防止した複合型光学部品を提供するこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス基板の
表面に、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化チタン
(TiO2 )、酸化タンタル(Ta205 )、またはそれ
らの混合物からなる第1層と、二酸化ケイ素(Si
2 )からなる第2層と、酸化ジルコニウム(Zr
2 )、酸化チタン(Tio2 )、酸化タンタル(Ta
205 )、またそれらの混合物からなる第3層と、二酸化
ケイ素(Sio2 )からなる第4層と、酸化ジルコニウ
ム(ZrO2 )、酸化チタン(TiO2 )、酸化タンタ
ル(Ta205 )、またはそれらの混合物からなる第5層
と、二酸化ケイ素(Sio2 )からなる第6層とからな
る多層膜と、この多層膜の上面に積層接合構成したUV
硬化型ウレランアクリレート系の樹脂層の非球面とより
なる複合型光学部品である。
【0006】
【作用】ガラスレンズ基板の表面上に、積層構成された
多層膜の第6層(樹脂と接する層)に、酸化チタン(T
iO2 )を形成したので、シランカップリング剤による
表面処理効果が充分に期待でき、樹脂層の接着強度を充
分に得ることができ、更に多層膜がガラスレンズと樹脂
の界面の反射防止膜としての機能を行うので、フレアー
や透過率の減少などが生じない複合型光学部品。
【0007】
【実施例1】本発明の具体例を図面および表に基づいて
説明する。図1は、本発明の複合型光学部品の実施例1
の側面よりの断面図である。図2は、本実施例による反
射特性を示すグラフ図である。表1は、本実施例のガラ
ス基板と多層膜の構成を示す表である。硝材LAH60
(オハラ製)により両面を凹形状に形成されたレンズ1
の屈折率は1.83であり、SiO2 の含有率は10%
である。上記レンズ1の表面上(図に示す上面)には6
層からなる多層膜2が蒸着構成されている。この多層膜
2の製造方法を表1に基づいて説明する。表1は実施例
1の等価膜の構成を示すマトリックス表である。
【0008】
【表1】
【0009】まず、レンズ1をチャンバー径が800m
mの真空蒸着層にセットした後、真空蒸着チャンバー内
を2×10-5Torr以下の真空になるように排気す
る。ガラス基板の加熱は、300℃で行った。その後、
レンズの表面上にZrO2 を電子線加熱蒸着法により、
光学的膜厚にして42nm蒸着して第1層を形成する。
次に、SiO2 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚
にして18nm蒸着して第2層を形成する。次に、Zr
2 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして30
9nm蒸着して第3層を形成する。次に、SiO2 を電
子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして38nm蒸着
して第4層を形成する。次に、ZrO2を電子線加熱蒸
着法により、光学的膜厚にして43nm蒸着して第5層
を形成する。最後に、SiO2 電子線加熱蒸着法によ
り、光学的膜厚にして11nm蒸着して第6層形成す
る。
【0010】上記方法にて得られた多層膜2の表面上に
非球面の形状を有したUV硬化型ウレタンアクリレート
系の樹脂層3を構成する。この樹脂層3の製造方法を説
明する。まず、等価膜(多層膜)2の表面上(上面上)
に、エタノールで希釈したシランカップリング剤「KB
M−503」(信超化学(株))をスピンコートした
後、100℃、20分の条件で乾燥させることにより表
面処理を行う。この後、液状のUV硬化型ウレタンアク
リレート系の樹脂をレンズ1の中心部に適量塗布し、こ
の上から非球面等所望の形状に形成された金型を樹脂に
気泡が入らないように静かに押し付け、樹脂層の厚さが
中心で100μmになるところで停止する。次に、レン
ズ1の下部から水銀ランプなどにより紫外線を照射し、
樹脂を硬化させた後離型する。上記工程を経て複合型光
学部品が製造される。
【0011】上記工程にて製造した本実施例による複合
型光学部品におけるガラスと樹脂層との界面の反射特性
および耐熱衝撃性を比較するための比較対象例として、
表6を示すような複合型光学部品を製造した。
【0012】
【表6】
【0013】この表6に示す複合型光学部品は、ガラス
レンズ1に硝材LAH60を用い、そのガラスレンズ1
の表面上(上面上)に多層膜を積層構成せずガラスレン
ズ1の上面上に直接本実施例と同一条件、即ち、ガラス
レンズ1の上面上に、エタノールで希釈したシランカッ
プリング剤「KBM−503」(信越化学(株)製)を
スピンコートした後、100℃20分の条件にて表面処
理を行った後、液状のUV硬化型ウレタンアクリレート
系の樹脂をガラスレンズ1の中心部に所定量塗布し、こ
の上面より非球面などの形状に形成された金型にて静か
に押し付け樹脂層の厚さが中心で100μmになるとこ
ろで停止し、続いてガラスレンズ1の下方より紫外線を
照射し、樹脂を硬化させた後離型して樹脂層を形成した
ものである。
【0014】上記比較例(表6)に示す複合型光学部品
の屈折率と本実施例の複合型光学部品の屈折率との比較
は表1に示したとおりである。また、比較例の複合型光
学部品におけるガラスレンズと樹脂との界面の反射特性
(図7)と本実施例の複合型光学部品のガラスレンズ1
と樹脂層3との界面の反射特性(図2)との比較におい
て、本実施例の複合型光学部品は比較例に比べてガラス
レンズ1と樹脂層3との界面の反射が可視域(400〜
700)において極めて有効に反射防止されていること
が解る。
【0015】また、本実施例と比較例との耐熱衝撃性の
評価を、温度が−50℃と90℃の環境下に交互に30
分間ずつ放置するサイクルを5サイクル行った後、外観
性能を目視により評価した結果は、表7に示されている
とおりの結果を得た。
【0016】
【実施例2】本実施例において、上記実施例1にて用い
た図1の構成およびガラスレンズ1をチャンバーにセッ
トする工程、チャンバー内の条件または基板の加熱の条
件などは実施例1と同一であること、また、比較対象例
(表6)およびガラスのSIO2 含有量、耐熱衝撃性の
評価表(表7)も同一の表を用いるため、その評価特性
などは表番のみとし、その説明は省略する。
【0017】本実施例の多層膜2の構成方法は、まず、
上記実施例1と同一の条件で排気・基板加熱を行った後
に、TiO2 を電子加熱蒸着法により、表2に示すとお
りの工程を行った。表2は、本実施例の等価膜の構成を
示すマトリックス表である。次に、表2に基づいて多層
膜の蒸着方法を説明する。
【0018】
【表2】
【0019】光学的膜厚にして41nm蒸着して第1層
を形成する。次に、SiO2 を電子線加熱蒸着法によ
り、光学的膜厚にして27nm蒸着して第2層を形成す
る。次にTiO2 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜
厚にして301nm蒸着して第3層を形成する。次に、
SiO2 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして
41nm蒸着して第4層を形成する。次にTiO2 を電
子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして39nm蒸着
して第5層を形成する。最後にSiO2 を電子線加熱蒸
着法により、光学的膜厚にして11nm蒸着し第6層を
形成する。
【0020】上記蒸着法にて得られた多層膜2の表面上
に、非球面の形状を有したUV硬化型ウレタンアクリレ
ート系の樹脂層3を構成して複合型光学部品が製造され
る。成形工程は実施例1と同一につき説明は省略する。
また、比較例(表6)との屈折率および耐熱衝撃性評価
については表7に示すとおりの結果を得た。また、比較
例(図7)と本実施例(図3)とのガラスレンズと樹脂
層との界面の反射特性の比較は、本実施例が極めて有効
に反射防止されていることが解る。
【0021】
【実施例3】本実施例の多層膜2以外の構成方法は、上
記実施例1および実施例2と同一方法である。従って本
実施例においては、多層膜2の構成方法を表3に基づい
て説明し、ガラスレンズ1と樹脂層3の界面の反射特性
については図4にて説明する。表3は、本実施例の等価
膜の構成を示すマトリックス表である。図4は本実施例
のガラスレンズと樹脂層との界面反射特性を示すグラフ
図である。
【0022】
【表3】
【0023】本実施例は、実施例1と同一の条件で排気
と基板加熱を行った後に、表3に示すようにTa205
電子線加熱蒸着法により光学的膜厚にして42nm蒸着
して第1層を形成する。次に、SiO2 を電子線加熱蒸
着法により、光学的膜厚にして21nm蒸着して第2層
を形成する。次に、Ta205 を年始線加熱蒸着法によ
り、光学的膜厚にして305nm蒸着して第3層を形成
する。次に、SiO2 を電子線加熱蒸着法により、光学
的膜厚にして39nm蒸着して第4層を形成する。次
に、Ta205 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚に
して42nm蒸着して第5層を形成する。最後に、Si
2 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして11
nm蒸着して第6層を形成する。
【0024】上記蒸着方法にて、レンズ1の表面上に構
成された多層膜2の上面上に、非球面の形状を有したU
V硬化型ウレタンアクリレート系の樹脂層3を構成して
複合型光学部品が製造される。成形工程は、実施例1と
同一につき説明は省略する。また、比較例(表6)との
屈折率および耐熱衝撃性評価については、表7に示すと
おりの結果を得た。また、比較例(図7)と本実施例
(図4)とのガラスレンズと樹脂層との界面の反射特性
の比較は、図4に示すとおり本実施例が比較例に比し、
有効な反射防止が得られた。
【0025】
【実施例4】本実施例においても、上記実施例3と同様
に多層膜2以外の構成方法は、上記実施例1と同一方法
である。従って、本実施例においては、多層膜2の構成
方法を表4に基づいて説明し、レンズと樹脂層との界面
の反射特性については図5にて説明する。表4は、本実
施例の等価膜の構成を示すマトリックス表である。図5
は、本実施例のガラスレンズを樹脂層の反射特性を示す
グラフ図である。
【0026】
【表4】
【0027】本実施例は、実施例1と同一条件で排気・
基板加熱を行った後に、表4に示すようにZrO2 とT
iO2 が9:1で混合された混合物を電子線加熱蒸着法
により、光学的膜厚にして42nm蒸着して第1層を形
成する。次にSiO2 を電子線加熱蒸着法により、光学
的膜厚にして19nm蒸着して第2層を形成する。次
に、ZrO2 とTiO2 が9:1で混合された混合物を
電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして309nm
蒸着して第3層を形成する。次に、SiO2 を電子線加
熱蒸着法により、光学的膜厚にして39nm蒸着して第
4層を形成する。次に、ZrO2 とTiO2 が9:1で
混合された混合物を電子線加熱蒸着法により、光学的膜
厚にして43nm蒸着して第5層を形成する。最後に、
SiO2 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして
11nm蒸着して第6層を形成する。
【0028】上記蒸着方法にてレンズ1の表面上に構成
された多層膜2の表面上に、非球面の形状を有したUV
硬化型ウレタンアクリレート系の樹脂層3を構成して複
合型光学部品が製造される。樹脂層3の成形工程は、実
施例1と同一につき説明は省略する。また、比較例(表
6)との屈折率および耐熱衝撃評価については、表7に
示すとおりの結果を得た。また、比較例(図7)と本実
施例(図5)とのガラスレンズと樹脂層との界面の反射
特性は図5に示すとおり、本実施例が比較例に比し、有
効な反射防止が得られた。
【0029】
【実施例5】本実施例は、レンズ1と多層膜2以外は上
記実施例1と同一条件および同一構成である。従って、
本実施例においては、レンズ1と多層膜2を表5および
図6に基づいて説明する。表5は、本実施例の等価膜の
構成を示すマトリックス表である。図6は、本実施例の
ガラスレンズと樹脂層との界面の反射特性を示すグラフ
図である。
【0030】
【表5】
【0031】本実施例においてのレンズ1の硝材は、L
AL61(オハラ製)により形成されている。この硝材
の屈折率は、1.74であり、SiO2 の含有率は5%
以下である。多層膜2は、まず実施例1と同一の条件
で、排気・基板加熱を行った後に、ZrO2 とTa205
が9:1で混合された混合物を電子線加熱蒸着法によ
り、光学的膜厚にして39nm蒸着して第1層を形成す
る。次に、SiO2 とTa205 が9:1で混合された混
合物を電子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして29
7nm蒸着して第3層を形成する。次に、SiO2 を電
子線加熱蒸着法により、光学的膜厚にして39nm蒸着
して第4層を形成する。次に、ZrO2 とTa205
9:1で混合された混合物を電子線加熱蒸着法により、
光学的膜厚にして41nm蒸着して第5層を形成する。
最後に、SiO2 を電子線加熱蒸着法により、光学的膜
厚にして11nm蒸着して第6層を形成する。
【0032】上記蒸着方法にて、レンズ1の表面上に構
成された多層膜2の表面上に、非球面の形状を有したU
V硬化型ウレタンアクリレート系の樹脂層3を構成して
複合型光学部品が製造される。樹脂層3の成形工程は、
実施例1と同一につき説明は省略する。また、比較例
(表6)との屈折率および耐熱衝撃評価については、表
7に示すとおりの結果を得た。また、ガラスレンズと樹
脂層との界面の反射特性は図5に示すように本実施例が
比較例(図7)に比し有効に反射防止が得られる。
【0033】上記した各実施例図2〜図6と比較例(図
7)との複合光学部品におけるガラスレンズ1と樹脂層
3との界面の反射特性を比較した結果、本発明の複合型
光学部品は、比較例に比較してガラスレンズと樹脂層と
の界面の反射防止が可視域(400〜700nm)にお
いて極めて有効に反射防止されていることが解る。以上
の結果から解るように、本発明の複合型光学部品は、耐
熱衝撃性に優れており、しかもガラスレンズと樹脂層と
の界面の反射も有効に防止される。
【0034】なお、本発明の複合型光学部品は各実施例
に限定されるものではない。例えば、本実施例では、各
々2種類の膜材料を重ねて構成されているが、これはあ
くまでも生産性を考慮しているためであり、2種類以上
の膜材料を組み合わせても構わない。また、レンズの種
類や多層膜の成膜方法も各実施例に限定されるものでは
ない。
【0035】
【発明の効果】上記構成による本発明の複合型光学部品
によれば、ガラスレンズを基板とした表面上に、酸化ジ
ルコニウム(ZrO2 )、酸化チタン(TiO2 )、酸
化タンタル(Ta205)、またはそれらの混合物から
なる第1層と、二酸化ケイ素(Sio2 )からなる第2
層と、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化チタン(T
iO2 )、酸化タンタル(Ta205)、またはそれら
の混合物からなる第3層と、二酸化ケイ素(Sio2
からなる第4層と、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸
化チタン(TiO2 )、酸化タンタル(Ta205)、
またはそれらの混合物からなる第5層と、二酸化ケイ素
(Sio2 )からなる第6層とからなる多層膜が形成さ
れているので、SiO2 の含有量が少ない高屈折率ガラ
スであっても、ガラスと樹脂の接合面に充分な接着強度
を有し、かつ、ガラスレンズと樹脂層との界面反射が防
止された高精度で高品質の複合型光学部品が提供できる
効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合型光学部品の光軸よりの断面図で
ある。
【図2】本発明の複合型光学部品の実施例1に係わるガ
ラスレンズと樹脂層との界面における反射特性を示すグ
ラフ図である。
【図3】本発明の複合型光学部品の実施例2に係わるガ
ラスレンズと樹脂層との界面における反射特性を示すグ
ラフ図である。
【図4】本発明の複合型光学部品の実施例3に係わるガ
ラスレンズと樹脂層との界面における反射特性を示すグ
ラフ図である。
【図5】本発明の複合型光学部品の実施例4に係わるガ
ラスレンズと樹脂層との界面における反射特性を示すグ
ラフ図である。
【図6】本発明の複合型光学部品の実施例5に係わるガ
ラスレンズと樹脂層との界面における反射特性を示すグ
ラフ図である。
【図7】本発明の複合型光学部品の各実施例におけるガ
ラスレンズと樹脂層との界面における反射特性を比較す
るための比較例におけるガラスレンズと樹脂層との界面
における反射特性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 ガラスレンズ 2 多層膜(等価膜) 3 樹脂層
【表7】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板とエネルギー硬化性樹脂が界
    面を形成している複合型光学部品において、ガラス基板
    の表面に、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化チタン
    (TiO2 )、酸化タンタル(Ta205 )、またはそれ
    らの混合物からなる第1層と、二酸化ケイ素(Si
    2 )からなる第2層と、酸化ジルコニウム(Zr
    2 )、酸化チタン(TiO2 )、酸化タンタル(Ta
    205 )、またはそれらの混合物からなる第3層と、二酸
    化ケイ素(SiO2 )からなる第4層と、酸化ジルコニ
    ウム(ZrO2 )、酸化チタン(TiO2 )、酸化タン
    タル(Ta205 )、またはそれらの混合物からなる第5
    層と、二酸化ケイ素(SiO2 )からなる第6層とから
    なる多層膜と、この多層膜の上面に積層接合構成したU
    V硬化型ウレタンアクリレート系の樹脂層とよりなるこ
    とを特徴とする複合型光学部品。
JP50A 1993-01-22 1993-01-22 複合型光学部品 Withdrawn JPH06222201A (ja)

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