JPH0621717U - 複合エアフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １個のエアフィルタによって、水分、オイル
ミスト及び塵埃を分離する複合エアフィルタを提供す
る。 【構成】 本体１に、同心に配設した筒体８とその外方
のオイルミスト塵埃分離エレメント９、及びこれらの下
方の水分離エレメント１０を取付けて、筒体８の一端を
圧縮空気の流入口４に連通する流路６の開口部に密接さ
せる。エレメント９は、逆円錐形に形成して筒体の鍔部
８ａとエレメント１０の環状プレート１３との間に気密
に取付け、筒体８とエレメント９間の空間を、鍔部の開
口１５，・・によって流出口５に連通させる。 【効果】 オイルミスト塵埃分離エレメントが水によっ
て濡れないので、圧縮空気の圧力降下が小さい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、圧縮空気から水分、オイルミスト及び固形物（塵埃）を分離するエ アフィルタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

圧縮空気には水分、オイルミスト及び塵埃等が含まれており、この圧縮空気を そのまま流体圧機器に供給するとこれらの混入物によって種々のトラブルが発生 するので、エアフィルタによって予めこれらを分離する必要がある。 この場合、水分離エレメントによってはオイルミストを分離できないために、 水分離エレメントを有するエアフィルタと、オイルミスト塵埃分離エレメントを 有するエアフィルタとを並設して、これらを個別に分離する必要がある。 しかしながら、エアフィルタを２個設置すると、全体の設置スペースが大きく なるばかりでなく、これらのエアフィルタを連結する配管作業が面倒である。

【０００３】 この問題を解決するために、オイルミスト塵埃分離エレメントによって、オイ ルミストや塵埃と共に水分も分離することが考えられるが、オイルミスト塵埃分 離エレメントは、水分によって濡れると空気の圧力降下が大きくなるという問題 がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、１個のエアフィルタによって、水分、オイ ルミスト及び塵埃を分離できる複合エアフィルタを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案の複合エアフィルタは、圧縮空気の流入口及 び流出口を有する本体と、該本体に取外し可能に取付けられたケースよりなるエ アフィルタにおいて、上記本体に、略同心に配設した筒体とその外方のオイルミ スト塵埃分離エレメント、及びこれらの下方の水分離エレメントを、上記ケース 内に突出させて取付け、上記筒体の一端を上記流入口に連通する流路の開口部に 、他端を上記水分離エレメントの環状プレートの開口部にそれぞれ密接させ、上 記オイルミスト塵埃分離エレメントを、水分離エレメント側が小径の逆円錐形と して筒体の鍔部と環状プレートとの間に気密に取付け、オイルミスト塵埃分離エ レメントと筒体間の空間を、鍔部に設けた開口によって上記流出口に連通させた ことを特徴としている。

【０００６】

【作用】

流入口から供給された圧縮空気は、流路及び筒体を通って水分離エレメント内 に流入し、水分離エレメントによって水分が分離される。水分が分離された空気 は、オイルミスト塵埃分離エレメントによってさらにオイルミストと塵埃とが分 離され、清浄となった空気が流出口から外部に流出する。 この場合、オイルミスト塵埃分離エレメントを通る空気は、水分離エレメント によって予め水分が分離されているので、該エレメントの濡れによる圧縮空気の 圧力降下を小さくすることができる。 また、オイルミスト塵埃分離エレメントを逆円錐形としたことによって、ケー ス内における空気の流れがスムーズになるので、これによっても圧縮空気の圧力 低下を小さくすることができる。

【０００７】

【実施例】

図は本考案の実施例を示し、この複合エアフィルタは、本体１と、該本体に取 外し可能に嵌着されたケース２を備え、本体１に、配管が接続される圧縮空気の 流入口４と流出口５が相互に背向して形設され、先端がケース２に向いて開口す る流路６は、流入口４に連通している。

【０００８】 上記本体１には、同心に配設した筒体８とその外方のオイルミスト塵埃分離エ レメント９、及びこれらの下方の水分離エレメント１０が、先端を本体１に螺着 させた取付ボルト１１によってケース２内に突出させて取付けられている。 上記筒体８は、一端が流路６の開口に、他端が水分離エレメント１０の環状プ レート１３の中心開口にそれぞれ気密に圧接されている。 水分離エレメント１０は、水分を凝集成長させて落下させるもので、円筒状の 水の分離部を合成樹脂製デミスタとし、軸方向一端は上記環状プレート１３によ って、他端は円板状のプレート１４によってそれぞれ閉鎖されている。

【０００９】 上記オイルミスト塵埃分離エレメント９は、オイルミストと塵埃とを分離する ためのプリーツ状に畳んだ濾紙と、オイルミストの再飛散を防止するフォーム部 とで構成され、水分離エレメント１０側を小径とした逆円錐形に形成されて、環 状プレート１３と筒体８の鍔部８ａとの間に気密に取付けられている。そして、 オイルミスト塵埃分離エレメント９と筒体８間の空間は、鍔部８ａに設けた開口 １５，・・によって流出口５に連通している。 図の符号１７は、フロート１８の浮上によって作動するオートドレンである。

【００１０】 上記実施例は、流入口４から流入した圧縮空気が流路６と筒体８とを通って水 分離エレメント１０内に流出し、該水分離エレメント１０によって水分が分離さ れる。水分が分離された空気は、オイルミスト塵埃分離エレメント９によってさ らにオイルミスト及び固形物が分離され、清浄となって流出口９から外部に流出 する。 この場合、オイルミスト塵埃分離エレメント９に供給される空気は、水分離エ レメント１０によって水分が分離されているので、１個のエアフィルタに２種類 のエレメント９と１０を設けたものであっても、水分とオイルミスト及び塵埃と の分離が効果的で、オイルミスト塵埃分離エレメント９における水分による圧縮 空気の圧力降下を小さくすることができる。 また、オイルミスト塵埃分離エレメント９を逆円錐状にしたので、ケース２内 における空気の流れがスムーズになり、これによっても空気の圧力降下を小さく することができる。

【００１１】 水分離エレメント１０及びオイルミスト塵埃分離エレメント９によって分離さ れた水、オイル等は、ケース２の底部に貯留し、貯留された液体によってフロー ト１８が所定の高さに浮上すると、オートドレン１７が作動してこれらがケース ２外に排出される。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の複合エアフィルタは、１個のエアフィルタに設けた２種類のエレメン トによって、水分、オイルミスト及び塵埃を分離できるので、エアフィルタの設 置スペースを小さくすることができ、かつ配管が容易である。 また、水分離フィルタによって予め水分を分離した後に、オイルミスト塵埃分 離エレメントによってオイルミストや塵埃を分離することによって、オイルミス ト塵埃分離エレメントが水によって濡れないので、オイルミスト塵埃分離エレメ ントにおける空気の圧力降下を小さくすることができる。 さらに、オイルミスト塵埃分離エレメントを逆円錐形としたことにより、ケー ス内の空気の流れがスムーズになるので、これによっても空気の圧力低下を小さ くすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の断面図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ ケース ４ 流入口 ５ 流出口 ６ 流路 ８ 筒体 ８ａ 鍔部 ９ オイルミスト塵埃分離エレメント １０ 水分離エレメント １３ 環状プレート １５ 開口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮空気の流入口及び流出口を有する本
   体と、該本体に取外し可能に取付けられたケースよりな
   るエアフィルタにおいて、 上記本体に、略同心に配設した筒体とその外方のオイル
   ミスト塵埃分離エレメント、及びこれらの下方の水分離
   エレメントを、上記ケース内に突出させて取付け、 上記筒体の一端を上記流入口に連通する流路の開口部
   に、他端を上記水分離エレメントの環状プレートの開口
   部にそれぞれ密接させ、 上記オイルミスト塵埃分離エレメントを、水分離エレメ
   ント側が小径の逆円錐形として筒体上方の鍔部と環状プ
   レートとの間に気密に取付け、 オイルミスト塵埃分離エレメントと筒体間の空間を、鍔
   部に設けた開口によって上記流出口に連通させた、 ことを特徴とする複合エアフィルタ。