JPH06216440A - 希土類元素添加マルチコアファイバ - Google Patents

希土類元素添加マルチコアファイバ

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JPH06216440A
JPH06216440A JP5007489A JP748993A JPH06216440A JP H06216440 A JPH06216440 A JP H06216440A JP 5007489 A JP5007489 A JP 5007489A JP 748993 A JP748993 A JP 748993A JP H06216440 A JPH06216440 A JP H06216440A
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JP
Japan
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rare earth
earth element
core
doped
refractive index
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Application number
JP5007489A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Imoto
克之 井本
Morihiko Ikegaya
守彦 池ケ谷
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02042Multicore optical fibres

Landscapes

  • Lasers (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電力増幅が行え、結果的に大電力伝送を実現で
きると共に製造し易く、また通常の希土類元素を添加し
ていない光ファイバとの接続損失の小さい希土類元素添
加マルチコアファイバを提供する。 【構成】低屈折率のクラッド内に、希土類元素を含んだ
高屈折率のコアを複数個設けた光ファイバの少なくとも
片端面はテーパ状に先細りされ、かつ該それぞれのコア
内の屈折率制御用添加物が熱処理によって拡散されて構
成されていることを特徴とする希土類元素添加マルチコ
アファイバ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低屈折率のクラッド内
にEr,Ndなどの希土類元素を含んだコアを複数個設
けた希土類元素添加マルチコアファイバに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバのコア内にEr(エル
ビウム)、Nd(ネオジム)、Pr(プラセオジム)な
どの希土類元素を添加し、その光ファイバに添加した希
土類元素に固有の吸収特性をもつ励起光を励起すること
によって、信号光を増幅する光ファイバ増幅器の研究開
発が活発化してきた。
【0003】図8は従来の光ファイバ増幅器の構成例を
示したものである。これは、波長1.5μm帯の信号光
を矢印20,21に示すように、Erの添加されていな
いシングルモード光ファイバ28−1を通してErを添
加した光ファイバ22のコア内を伝搬させると共に、そ
の途中から光方向性結合器23を介して波長1.47μ
m(あるいは0.98μm)の励起用半導体レーザ24
を駆動回路25で駆動して、その励起光も光ファイバ2
2内を伝搬させることにより、反転分布状態を実現し、
それにより上記信号光を数百倍から1万倍程度に増幅す
る作用をもったものである。出力側の光方向性結合器2
3は増幅された信号光の中に含まれる励起用半導体レー
ザの光が、Erの添加されていないシングルモード光フ
ァイバ28−2を通して増幅された信号光21内に漏れ
込むのを抑制するためのものである。なお、上記構成に
おいて、増幅度を高くするために、Er添加光ファイバ
22のコア30の屈折率はErの添加されていないシン
グルモード光ファイバ28−1,28−2のコア29−
1,29−2のそれよりも高くしてある。そのためにE
rの添加されていないシングルモード光ファイバ28−
1,28−2とEr添加光ファイバ22との融着部26
−1,26−2からのモードミスマッチングによる結合
損失が生じる。このモードミスマッチングによる結合損
失を低減するために、図9に示すように、Er添加光フ
ァイバ22の両端の融着部26−1,26−2付近を加
熱し、コア30内の屈折率制御用添加物を拡散させるこ
とにより、コア拡大部31を形成し、モード整合をとる
方法が用いられている。
【0004】
【従来技術の問題点】しかしながら、従来の光ファイバ
増幅器には次のような解決しなければならない課題が残
されている。
【0005】(1) コア内へ入射する信号光の電力が+1
0dBm以上になると増幅度が急激に低下してくる。す
なわち、出力側に大きな光電力を得ることが難しい。
【0006】(2) 従って、信号光を数十以上に分配する
いわゆる分配システムを実現することが難しい。
【0007】(3) コア内へ入射した励起光は効率良く増
幅器用として寄与せず、かなりの励起光が出力側の光方
向性結合器より排出され、不経済である。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、前記した従来技術の欠
点を解消し、電力増幅が行え、結果的に大電力伝送を実
現できると共に製造し易く、また通常の希土類元素を添
加していない光ファイバとの接続損失の小さい希土類元
素添加マルチコアファイバを提供することにある。
【0009】
【発明の要点】上記目的を達成するために、本発明者は
先に、低屈折率のクラッド内に、希土類元素を含んだ高
屈折率のコアを複数個設けた希土類元素添加マルチコア
ファイバを提案した。これは、図10に示すように、ク
ラッド3(屈折率nc )内に、希土類元素(Er,N
d,Yb,Pr,Ce,Sm,Tm,Hoなどを少なく
とも1種含んだもの)を含んだコア2(屈折率nw ,n
w >nc )を複数個(たとえば2−1〜2−21)設け
た希土類元素添加マルチコアファイバ1である。しか
し、このようなマルチコアファイバ1の片端、あるいは
両端に、希土類元素を含まない通常のシングルモードフ
ァイバを接続する場合には、それぞれのファイバのコア
サイズ、比屈折率差△(△=nw −nc /nw ×100
%)、クラッド径が一致していなければならない。とこ
ろが、上記マルチコアファイバ1はコア2の数量によっ
てコアグループの直径4が異なり、またクラッド3の直
径も変わってくる。コア2の数量に関係なくコアグルー
プの直径4とクラッド3の直径、さらにその△1を通常
のシングルモードファイバのそれらと一致させることは
むずかしく、また無理に合わせようとすると、高価にな
ってしまう。そこで本発明の希土類元素添加マルチコア
ファイバはコアグループの直径4を一定に設定してお
き、クラッド3の直径はコアの数量によって任意になる
ようにし、通常のシングルモードファイバと接続する場
合のマルチコアファイバの端面側を加熱しつつ延伸して
テーパ状に形成すると共に、コアグループ内のそれぞれ
のコア内の屈折率制御用添加物(たとえば、P2 5
GeO2 、Al2 3 など)を拡散させてマルチコアの
拡大部を形成させてその拡大部の△を△1から△3に低
下させ、通常のシングルモードファイバの△2およびコ
ア径2aと略等しくなるように構成した希土類元素添加
マルチコアファイバである。すなわち、第1の発明は、
低屈折率のクラッド内に、希土類元素を含んだ高屈折率
のコアを複数個設けた光ファイバの少なくとも片端面は
テーパ状に先細りされ、かつ該それぞれのコア内の屈折
率制御用添加物が熱処理によって拡散されていることを
特徴とする希土類元素添加マルチコアファイバである。
【0010】第2の発明は、希土類元素としてEr,N
d,Pr,Yb,Ce,Sm,Hoなどが少なくとも1
種含まれていることを特徴とする希土類元素添加マルチ
コアファイバである。
【0011】第3の発明は、コア内の屈折率制御用添加
物としてGe,P,Al,Zr,Zn,Ti,F,B,
Taなどが少なくとも1種含まれていることを特徴とす
る希土類元素添加マルチコアファイバである。
【0012】第4の発明は、テーパ状に先細り加工され
た先端面のマルチコアグループの拡大された直径が希土
類元素の添加されていないシングルモードファイバのコ
ア径と略等しいことを特徴とする希土類元素添加マルチ
コアファイバである。
【0013】第5の発明は、拡大されたマルチコアグル
ープの屈折率とクラッドの屈折率との間の比屈折率差△
1が希土類元素の添加されていないシングルモードファ
イバのコアとクラッドとの間の比屈折率差△2と略等し
いことを特徴とする希土類元素添加マルチコアファイバ
である。
【0014】第6の発明は、コアの数量の3個以上数百
個からなることを特徴とする希土類元素添加マルチコア
ファイバである。
【0015】第7の発明は、少なくとも2つのコアは接
触していることを特徴とする希土類元素添加マルチコア
ファイバである。
【0016】第8の発明は、それぞれのコアの外周はそ
れよりも低屈折率の被覆用バッファ層で被覆されている
ことを特徴とする希土類元素添加マルチコアファイバで
ある。
【0017】第9の発明は、コアの中の少なくとも1つ
は希土類元素の添加量が異なっていることを特徴とする
希土類元素添加マルチコアファイバである。
【0018】第10の発明は、コアの中の少なくとも1
つは屈折率の値が異なっていることを特徴とする希土類
元素添加マルチコアファイバである。
【0019】第11の発明は、コアの中の少なくとも1
つはその形状が異なっていることを特徴とする希土類元
素添加マルチコアファイバである。
【0020】第12の発明は、希土類元素添加マルチコ
アファイバの中心付近のコアの屈折率が一番高い値を有
していることを特徴とする希土類元素添加マルチコアフ
ァイバである。
【0021】第13の発明は、希土類元素添加マルチコ
アファイバの先細り端面に、希土類元素の添加されてい
ないシングルモードファイバが融着接続されていること
を特徴とする希土類元素添加マルチコアファイバであ
る。
【0022】本発明の希土類元素添加マルチコアファイ
バは、それぞれのコアの屈折率nwがクラッドの屈折率
c よりも十分に大きく設定することにより(すなわ
ち、比屈折率差を△1とすることにより)、励起光のそ
れぞれのコア内への閉じ込めを良くし、結果的に高い増
幅度を得るようにしてある。すなわち、希土類元素を添
加していない通常のシングルモードファイバの△2に比
し、希土類元素添加マルチコアファイバの△1を十分に
大きくしてある。また希土類元素添加マルチコアファイ
バのコアグループの直径D1 も通常のシングルモードフ
ァイバのコア径2aと同程度に大きくしてある。ところ
が上記希土類元素添加マルチコアファイバと通常のシン
グルモードファイバをそのまま接続したのでは、その接
続部で△1と△2の値のミスマッチングによって大きな
反射が生じ、結果的に大きな接続損失(結合損失)を生
じる。そこで第1の発明のように、希土類元素添加マル
チコアファイバの先端部を加熱することによりテーパ状
に先細りさせると共に、それぞれのコア内の屈折率制御
用添加物を熱処理によって拡散させて△1を△2に近づ
けるように小さくし(すなわち、△1→△3)、かつ、
コアグループの直径が小さくなった分だけ屈折率制御用
添加物を熱処理によって拡散させて拡大させて通常のシ
ングルモードファイバのコア径と略等しくなるようにし
たものである。その結果、通常のシングルモードファイ
バと低損失で接続することができ、また、クラッド径が
一定領域のコアグループの直径が大きく、かつ△1が大
きいので、励起光のコアグループ内への閉じ込め効率が
極めてよくなり、さらに、希土類元素添加量が従来の希
土類元素添加ファイバのN倍(N:コアの数量)である
ので、大電力増幅を実現することができる。しかも、そ
れぞれのコア内に添加されている希土類元素は従来の希
土類元素添加ファイバに比し、より均一に、より超微粒
子的に分散する。なぜならば、従来の希土類元素添加フ
ァイバと同じように作製したコアロッドを複数本束ねて
石英ガラス管(あるいはバイコールガラス管、さらには
内壁に低屈折率層を有する石英ガラス管)内に挿入して
いるので、従来の希土類元素添加ファイバ用ロッドの線
引き比よりもはるかに大きな値の線引き比で線引きする
ことになり、コア内に添加されている希土類元素はより
均一、かつより超微粒子的に分散するようになる。この
より均一な希土類元素のコア内への分散は励起光から信
号光へのパワー変換効率を大幅に向上させることができ
る。
【0023】第2の発明のように、光吸収スペクトルの
れ異なる種々の希土類元素を用いることにより、種々の
波長帯での大電力光増幅を実現することができる。ま
た、2種類以上の希土類元素を共添加することにより、
増幅帯域幅を拡げることができる。
【0024】第3の発明のように、それぞれのコア内
に、屈折率制御用添加物として、Ge,P,Al,Z
r,Zn,Ti,Taなどの屈折率を増大させる添加物
を少なくとも1種添加するか、F,Bなどの屈折率を低
下させる添加物も合わせて添加して屈折率を制御してお
けば、容易に△を高く、またその△値を制御することが
できる。またファイバのクラッドの外周から加熱するこ
とによって、上記屈折率制御用添加物は容易に拡散させ
ることができる。
【0025】第4の発明のように、テーパ状に先細り加
工した先端面のマルチコアグループの拡大した直径D3
を希土類元素の添加されていないシングルモードファイ
バのコア径2aと略等しく選ぶことにより、これらを接
続したときの接続損失を小さく抑えることができる。ま
たこの接続部からの反射光によって信号光および励起光
用半導体レーザの発振が不安定になることを抑えること
ができる。またこの第4の発明に第5の発明の比屈折率
差△3 と△2 を略等しくすることを付け加えることによ
って、上記接続部からの反射光を抑えることができる。
またこれは信号光および励起光を希土類元素添加マルチ
コアファイバ内に効率良く伝搬させることができるの
で、大電力増幅を可能にする。特に希土類元素添加マル
チコアファイバの先端部の外径がテーパ状に加工されて
変形していて、かつその変形領域のマルチコアグループ
の外径D3 は略一様で、かつ屈折率が先端部から伝搬方
向l側に向かってほぼ連続的に増大しているために、モ
ード整合が効率的に行なわれ、この領域での励起光の信
号光へのエネルギー変換効率は極めて高くなる。したが
って、大電力増幅が可能となる。
【0026】第6の発明によれば、希土類元素添加マル
チコアファイバのコアの数は3個以上、数百個程度まで
増大させることができる。このコア数が増える程、マル
チコアグループの外径を一定にしようとすると線引き比
を大きくとらなければならない。この線引き比を大きく
とることは、結果的に、それぞれのコア内の希土類元素
が超微粒状に均一に分散されることになる。これによ
り、従来問題になっていた希土類元素の不均一なかたま
りによって生じる濃度消光、コオペレイティブアップコ
ンバージョン(Cooperotive up conversion )による増
幅特性の劣化を解消することができる。またコア数が増
えることによって、希土類元素の添加量も同様に増大し
ていくので、増々大電力増幅を実現することができる。
【0027】第7の発明によれば、少なくとも2つのコ
アは接触しているので、信号光および励起光はそれぞれ
のコア内に効率良く閉じ込められて伝搬していく。すな
わち、コアとコアとのすき間がクラッドで覆われる割合
いが少なくなるので、過剰な伝搬損失が発生しにくくな
る。
【0028】第8の発明によれば、それぞれのコアの外
周がそれよりも低屈折率の被覆用バッファ層で薄く覆わ
れているので、希土類元素添加マルチコアファイバ製造
時のコア外周への不純物の付着による伝搬損失の増加を
抑えることができる。
【0029】第9の発明によれば、それぞれのコアの中
の少なくとも1つは希土類元素の添加量が異なってい
る。たとえば、希土類元素添加マルチコアファイバの中
心のコアの中の希土類元素の量を最大にし、クラッドに
近づくほど希土類元素の添加量を小さくし、まさに、励
起光のマルチコアファイバ内のパワ分布に応じて添加し
ておくことにより、より効率良い光増幅を実現すること
ができる。
【0030】第10の発明のように、それぞれのコアの
中の少なくとも1つは屈折率の値が異なっているので、
たとえば、励起光および信号光のマルチコアグループ内
のパワ分布に合わせるようにそれぞれのコアの屈折率を
異ならせておくと、より効率良く大電力増幅を行なうこ
とができる。またマルチコアグループの最外周のコアグ
ループの屈折率を高くしておけば、加熱により先細りテ
ーパ加工することにより、上記最外周のコアグループ内
の屈折率制御用添加物は容易に拡散するので、コアグル
ープ全体の外径を拡大することができる。
【0031】第11の発明によれば、コアの中の少なく
とも1つはその形状を異ならせることにより、励起光お
よび信号光のコアグループ内の伝搬特性(たとえば、パ
ワ分布)を変えさせることができる。
【0032】第13の発明によれば、通常のシングルモ
ードファイバを用いた伝送システムの中に容易に導入す
ることができる。
【0033】
【実施例】図1に本発明の希土類元素添加マルチコアフ
ァイバの実施例を示す。
【0034】同図(a)は上記ファイバの正面図(ただ
し、(b)のB−B′断面図を示す)、(b)は(a)
の左側面図、(c)は(a)の右側面図、(d)は
(a)のA−A′断面図を示したものである。この希土
類元素添加マルチコアファイバはクラッド3(屈折率n
c )内に7個のコア(屈折率nw ,nw >nc )がマル
チコア2として構成されている。このマルチコア2のグ
ループの外径はD1 であり、このD1 は通常の希土類元
素の添加されていないシングルモードファイバのコア径
2aと略等しくなるように構成される。クラッド3の直
径D2 は任意であるが、通常、上記シングルモードファ
イバのクラッド径と等しいかそれよりも大きな値であ
る。そして上記希土類元素添加マルチコアファイバ1の
両端付近はクラッド径がテーパ状に先細り加工されてい
る。上記テーパ状に先細り加工された部分、すなわち、
延伸テーパ部5−1および5−2のマルチコアグループ
の直径D3 とクラッド径D4 は次のように選定される。
まずD3 は加熱・延伸工程を経ることによってそれぞれ
のコア内の屈折率制御用添加物(この場合、GeO2
Al2 3 であり、SiO2 中に約20モル%と2.5
ウエイト%添加されている。)が拡散され、ほぼ加熱・
延伸前の直径D1 と等しい値にまで拡大されている。そ
して、先端部O、あるいはO′からl、あるいはl′方
向に離れるにつれて上記屈折率制御用添加物の拡散量は
減少するように作られている。またクラッド径D4
O、あるいはO′からl、あるいはl′方向に離れるに
つれて大きくなり、延伸テーパ部を過ぎると元の直径D
2 になるように作られている。ここで、図1の具体的な
実施例について述べる。マルチコア2のそれぞれのコア
はSiO2 中にGeO2 (約20モル%)とAl2 3
(約2.5ウエイト%)とEr(3000ppm)を添
加したものを用い、マルチコア2の直径D1 は約10μ
mに選んだ。クラッド3の直径D2 は約210μmに選
んだ。このクラッド3にはSiO2 を用いた。そして比
屈折率差△1として約2%の値を得た。また加熱・延伸
によって形成した延伸テーパ部5−1および5−2の拡
大コア径D3 も約10μmとなるようにし、D4 は約1
20μmとなるようにした。そして先端部付近Oおよび
O′での比屈折率差△3は約0.45%になり、lおよ
びl′方向に行くにしたがって上記△3の値は除々に2
%に近づくように伝搬方向に屈折率分布をもたせた。こ
こで延伸テーパ部5−1および5−2は長い程、通常の
希土類元素の添加されていないシングルモードファイバ
との接続損失は小さくすることができ、本実施例の場
合、20〜100mmの範囲から選んだが、これよりも
長くしてもよい。なお、延伸テーパ部5−1および5−
2の先端部(すなわちOおよびO′)は球状に先球加工
されていてもよい。なお、加熱にはアーク放電、CO2
レーザ光照射、プロパンガスバーナなどを用いる。
【0035】図2(a)〜(i)は本発明の希土類元素
添加マルチコアファイバのマルチコア断面図の実施例を
示したものである。(a)はコアの数が7個の場合のそ
れぞれのコアの配置例を示したものである。以下、
(b)から(i)はそれぞれのコアの数が、19,3
7,61,91,127,187,241および301
の場合のコアの配置例を示したものである。なお、この
コアの配置例は、石英ガラス管(あるいは内壁面に屈折
率制御膜または石英ガラス管からのOH基のコア内への
拡散抑圧用ガラス膜の形成された石英ガラス管など)内
に複数個のコアを配置させて、線引きする前の理想的配
置例を示したものである。実際に光ファイバに線引きし
た場合の希土類元素添加マルチコアファイバのマルチコ
アの配置例は図2の理想状態から変形した状態で配置さ
れる。たとえば、それぞれのコア形状が真円形状から楕
円状、おむすび状などの変形した形になる。図2のよう
にコアの数量が多くなると、線引き前のマルチコアグル
ープの直径が大きくなり、それにつれて石英ガラス管の
内径も大きいものを使用しなければならない。これは、
1 を10μm前後、D2 を200μm前後にしようと
思うと線引き比を大きくとらなければならない。結果的
にコア内のErが超微粒子状に均一に分散されることに
なり、増々大電力増幅用として効率を高くすることに結
びつく。
【0036】図3〜図7は本発明の種々の希土類元素添
加マルチコアファイバの側断面図の実施例を示したもの
である。図3は希土類元素添加コアが9個で構成された
マルチコアを有する例である。すなわち、中心にコア2
−1を有し、それを囲むように8個のコアを配置させた
ものである。この構造は、たとえばコア2−1内の希土
類元素の添加量を最も多くし、かつこのコア2−1の屈
折率を最も高くしておく場合などに有効である。図4は
希土類元素添加コアが21個で構成されたマルチコアを
有する例である。この実施例はコアとコアの間にクラッ
ド3が介在した構造である。この場合、コアとコアの間
隔は0.01μmから1μmの範囲が好ましい。この間
隔は狭い程、光伝搬損失は小さくすることができる。図
5は希土類元素添加コアが13個で構成された実施例で
あり、この場合にはコアとコアの間にほとんどすき間が
なく、コア同志が接している例である。図6も希土類元
素添加コアの中の少なくとも1つはその形状が異なった
構成の場合である。特に、中心のコア2−1の直径が他
のコア2−2〜2−13の直径よりも大きく設定されて
いる。この構造もコア2−1の希土類元素の添加量およ
び屈折率値を他のコア2−2〜2−13のそれらと異な
らせることによって、より効率の良い電力増幅を実現す
ることができる。図7はマルチコアグループ5−1の直
径と先端部のクラッド外径6−1との間に低屈折率の被
覆用バッファ層7を設けた構造例である。このバッファ
層7の屈折率はクラッド3の屈折率と等しいかそれより
も低くなるように選ばれる。またこのバッファ層7はク
ラッド3からのOH基が各々のコア内に拡散していくの
を抑圧するのにも有効であり、SiO2 あるいはSiO
2 にFを添加した膜で形成する。
【0037】上記図1〜図7において、コア中へ添加す
る希土類元素としては、Er以外にNd,Pr,Yb,
Ce,Sm,Hoなどが少なくとも1種含まれているも
のを用いることができる。またコアおよびクラッドのホ
スト材料としては、SiO2系ガラス以外に、リン酸系
ガラス、フッ化物系ガラス、さらには多成分系ガラス
(たとえば、アルカリ金属、アルカリ土類金属などを含
んだガラス)などを用いることができる。なお、当然の
事ながら、本発明の希土類元素添加マルチコアファイバ
の両端面に、図8および図9のごとく、通常の希土類元
素の添加されていないシングルモードファイバを接続
し、光増幅器を構成することは言うまでもないことであ
る。
【0038】
【発明の効果】本発明の希土類元素添加マルチコアファ
イバは次のような効果がある。
【0039】(1) 通常の希土類元素の添加されていない
シングルモードファイバと容易に接続でき、かつ大電力
増幅を実現することができる。また上記接続部からの不
要な反射光がないので、安定した光増幅システムを得る
ことができる。
【0040】(2) それぞれのコア内に希土類元素を多量
に添加していても、光ファイバに線引きする際に大きな
線引き比で線引きするので、それぞれのコア内に添加さ
れている希土類元素は均一に分散し、従来、生じていた
濃度消光、コオペレイティブアップコンバージョンとい
った問題が生じにくくなる。その結果として、大電力増
幅を実現することができる。
【0041】(3) 光吸収スペクトルの異なる種々の希土
類元素をコア内に添加する量、添加する組合せなどを変
えることにより、種々の波長帯での大電力増幅を実現す
ることができる。また増幅帯域幅も拡げることもでき
る。
【0042】(4) それぞれのコア内に種々の屈折率制御
用添加物を添加しておくことにより、延伸テーパ部での
加熱・延伸工程によってコアグループの直径を拡大する
ことができる。しかも延伸前と延伸後の上記直径を略等
しくすることにより、極めて効率良く大電力増幅を行な
わせることができる。
【0043】(5) 上記延伸テーパ部の先端面から否延伸
部に行くにつれて、比屈折率差を連続的に変えているの
で、通常の希土類元素の添加されていないシングルモー
ドファイバと容易に接続でき、かつ希土類元素添加マル
チコアファイバ中からの反射光の発生を抑えることがで
きる。
【0044】(6) コアの数が3個以上、数百個に増えて
も、線引きの際にマルチコアグループの直径を一定に設
定しているので、製作が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の希土類元素添加マルチコアファイバの
実施例説明図。
【図2】本発明の希土類元素添加マルチコアファイバの
コアグループの断面の実施例説明図。
【図3】本発明の希土類元素添加マルチコアファイバの
側断面の実施例説明図。
【図4】本発明の希土類元素添加マルチコアファイバの
側断面の実施例説明図。
【図5】本発明の希土類元素添加マルチコアファイバの
側断面の実施例説明図。
【図6】本発明の希土類元素添加マルチコアファイバの
側断面の実施例説明図。
【図7】本発明の希土類元素添加マルチコアファイバの
側断面の実施例説明図。
【図8】従来の光ファイバ増幅器の構成例説明図。
【図9】従来の希土類元素添加シングルモードファイバ
と希土類元素の添加されていないシングルモードファイ
バとの接続方法の概略図。
【図10】本発明者が先に提案した希土類元素添加マル
チコアファイバの概略図。
【符号の説明】
1 希土類元素添加マルチコアファイバ 2 マルチコア 3 クラッド 5 マルチコア拡大部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/17 8934−4M

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低屈折率のクラッド内に、希土類元素を含
    んだ高屈折率のコアを複数個設けた光ファイバの少なく
    とも片端面はテーパ状に先細りされ、かつ該それぞれの
    コア内の屈折率制御用添加物が熱処理によって拡散され
    て構成されていることを特徴とする希土類元素添加マル
    チコアファイバ。
  2. 【請求項2】希土類元素として、Er,Nd,Pr,Y
    b,Ce,Sm,Hoが少なくとも1種含まれて構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の希土類元素添
    加マルチコアファイバ。
  3. 【請求項3】コア内の屈折率制御用添加物として、G
    e,P,Al,Zr,Zn,Ti,F,B,Taが少な
    くとも1種含まれて構成されていることを特徴とする請
    求項1又は2記載の希土類元素添加マルチコアファイ
    バ。
  4. 【請求項4】テーパ状に先細り加工された先端面のマル
    チコアグループの拡大された直径が希土類元素の添加さ
    れていないシングルモードファイバのコア径を略等しく
    構成されたことを特徴とする請求項1から4のうちいず
    れか1項記載の希土類元素添加マルチコアファイバ。
  5. 【請求項5】拡大されたマルチコアグループの屈折率と
    クラッドの屈折率との間の比屈折率差△3が希土類元素
    の添加されていないシングルモードファイバのコアとク
    ラッドとの間の比屈折率差△2と略等しく構成されたこ
    とを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項記載
    の希土類元素添加マルチコアファイバ。
  6. 【請求項6】コアの数量は3個以上数百個からなること
    を特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載の
    希土類元素添加マルチコアファイバ。
  7. 【請求項7】少なくとも2つのコアは接触していること
    を特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載の
    希土類元素添加マルチコアファイバ。
  8. 【請求項8】それぞれのコアの外周はそれよりも低屈折
    率の被覆用バッファ層で被覆されていることを特徴とす
    る請求項1から7のうちいずれか1項記載の希土類元素
    添加マルチコアファイバ。
  9. 【請求項9】コアの中の少なくとも1つは希土類元素の
    添加量が異なっていることを特徴とする請求項1から8
    のうちいずれか1項記載の希土類元素添加マルチコアフ
    ァイバ。
  10. 【請求項10】コアの中の少なくとも1つは屈折率の値
    が異なっていることを特徴とする請求項1から9のうち
    いずれか1項記載の希土類元素添加マルチコアファイ
    バ。
  11. 【請求項11】コアの中の少なくとも1つはその形状が
    異なっていることを特徴とする請求項1から10のうち
    いずれか1項記載の希土類元素添加マルチコアファイ
    バ。
  12. 【請求項12】希土類元素添加マルチコアファイバの中
    心付近のコアの屈折率が一番高い値を有していることを
    特徴とする請求項1から11のうちいずれか1項記載の
    希土類元素添加マルチコアファイバ。
  13. 【請求項13】請求項1から12のうちいずれか1項記
    載の希土類元素添加マルチコアファイバの先細り端面
    に、希土類元素の添加されていないシングルモードファ
    イバが融着接続されて構成されていることを特徴とする
    希土類元素添加マルチコアファイバ。
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