JPH0621433Y2 - ミシンの吸塵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案はミシンの吸塵装置に関し、工業用，家庭用等広
く一般のミシンに利用される。

（従来の技術） 従来、ミシンにおける集塵箱は、脚，テーブルとは独立
して床上に配置した状態で使用された。

また、糸屑用と布屑用の２種の集塵箱を設け、比較的大
型となる布屑用の集塵箱を床上に配置したものも知られ
る（特公昭６０−３３０７９）。

（考案が解決しようとする課題） しかし、従来技術での集塵箱は、ミシンテーブルを移動
させる場合、集塵箱を別個に持ち運ばねばならず、人手
を要し煩瑣であつた。

又、装置全体の投影面積が大きくなるため、床面積の有
効利用に難があるばかりでなく、テーブル相互の配置に
集塵箱が邪魔になるという問題があつた。本考案では、
このような不都合の解消を計つたものである。

〔考案の構成〕

（課題を解決するための手段） 本考案は、布屑，糸屑を収納する集塵箱を載置する案内
板をミシンのテーブル脚土台の上面に固定し、前記案内
板は、案内板上に載置した集塵箱の前方への引き出しを
許容するよう、集塵箱の後方位置および左右方向位置を
決める位置決め片を突設し、前記集塵箱の上方開口を塞
ぐ集塵箱カバーは、その後端部分を支点にして上下方向
へ回動させて集塵箱開口を開閉させるよう、前記後端部
分をヒンジ部材によりテーブル脚に取付け、ブロワーモ
ータに連結した吸込管と布屑，糸屑を吸引させる吸込管
を前記前記集塵箱カバーに連結してなるものとした。

（作用） 糸屑，布屑はブロワーモータの吸込作用で、吸込管を通
し集塵箱内に落下堆積する。

集塵箱カバーは、一方端のヒンジ止め部を支点として開
閉自在で、常態（閉）では集塵箱の開口部を覆い、開常
態におけばテーブル脚土台上の集塵箱の装脱着が自在と
なる。

（実施例） 添付図面を参照し本考案の実施例について説明する。

１は本考案装置を備えたオーバーロツクミシンを示す。
２はミシンテーブルで、３は脚、４は脚の土台、５は前
記脚の土台下部に設けたキヤスター、６は吸込作用を行
うためのブロワーモータで、テーブル２の下面に固定さ
れ、ミシンの回転と同期的に運転する。

７は前記ブロワーモータ６と後述する集塵箱カバー１１
とを連結する吸込管、８及び９は夫々ミシンの糸屑及び
布屑を吸込む吸込管で、共にその一端がミシンの糸屑及
び布屑発生部に配設されている。

１０は糸屑，布屑を収納する集塵箱、１１は合成樹脂等
の透明材料にて形成した集塵箱カバーである。而して前
記集塵箱カバー１１の上面には前記吸込管７，８，９が
固定され、裏面には吸込管７の開口部を覆うように配設
し、ブロワーモータへの布糸屑の吸込みを防止するフイ
ルター１２と、集塵箱と集塵箱カバーの間隙をふさぐパ
ツキング１３を固着している。

１４は、ミシンテーブル脚３に一片を固着し、他片を集
塵箱カバー１１に固着したヒンジ部材を示す。また、１
５はテーブル脚の土台４の上面に固定された案内板で、
集塵箱１０の前後方向位置決め片１５Ａ及び左右方向位
置決め片１５Ｂの各々を、一定部に上向きに形成せしめ
ている。

次に本実施例の作動について述べる。

ミシンの縫製作業で発生した糸や布の屑はブロワーモー
タ６の吸込作用により、吸込管８，９を通過した集塵箱
１０内に落下し堆積する。

この堆積量は前記集塵箱カバー１１が透明材料で形成さ
れているため、外部から容易に監視できる。一杯溜まつ
た時点では作業を中断し、集塵箱カバー１１の前端部を
持ち上げると、該カバーは第２図二点鎖線でみられるよ
うに、ヒンジ１４により前端方向が開く。この状態で集
塵箱１０は容易に同図前方（右方向）へ引き出すことが
できる。

また屑物の廃却後、前記集塵箱１０を脚上に組み入れる
には、集塵箱カバー１１を開いた状態で、案内板１５の
左右方向位置決め片１５Ｂに沿つて、前後方向位置決め
片１５Ａに当接するまで押し込めば、集塵箱１０は容易
に所定の位置に納めることができる。

〔考案の効果〕

（１）集塵箱はテーブル脚上に載置されているため、ミ
シンレイアウトの変更等でテーブルを移動する場合、別
々に運ぶ必要がなく、配置換え時間が短縮できる。

（２）透明材のカバーで覆われる集塵箱を脚の上部に配
設したため、ミシン操作位置で容易に屑の溜まり具合を
監視できる。

（３）集塵箱を床に置く必要がないので、床面積が有効
利用できる。

（４）屑の廃棄で集塵箱を取り外した時、従来品ではカ
バーがフリーとなり、その扱いや、また元の装着に戻す
作業性が悪いが、本考案での集塵箱カバーは一方端をヒ
ンジ部材で脚に取付けているため、これらの取扱い作業
性が簡便容易である。しかも、集塵箱を載置する案内板
には、案内板上に載置した集塵箱の前方への引き出しを
許容するよう、後方および左右方向の位置決め片を設け
ているため、集塵箱カバーをテーブル脚にヒンジ連結し
た構成と相まって、集塵箱の着脱作業性は非常に優れた
ものである。

（５）集塵箱をミシンテーブルの一構成部として常備す
ることになり、商品価値を高める。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の斜視図、第２図は第１図の部分側
面図である。 １……ミシン，２……テーブル， ３……脚，４……脚土台， ６……ブロワーモータ，７〜９……吸込管， １０……集塵箱，１１……集塵箱カバー， １４……ヒンジ部材，１５……案内板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】布屑，糸屑を収納する集塵箱を載置する案
   内板をミシンのテーブル脚土台の上面に固定し、 前記案内板は、案内板上に載置した集塵箱の前方への引
   き出しを許容するよう、集塵箱の後方位置および左右方
   向位置を決める位置決め片を突設し、 前記集塵箱の上方開口を塞ぐ集塵箱カバーは、その後端
   部分を支点にして上下方向へ回動させて集塵箱開口を開
   閉させるよう、前記後端部分をヒンジ部材によりテーブ
   ル脚に取付け、 ブロワーモータに連結した吸込管と布屑，糸屑を吸引さ
   せる吸込管を前記前記集塵箱カバーに連結してなる ミシンの吸塵装置。