JPH06214185A - 光ビーム走査装置 - Google Patents

光ビーム走査装置

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JPH06214185A
JPH06214185A JP645193A JP645193A JPH06214185A JP H06214185 A JPH06214185 A JP H06214185A JP 645193 A JP645193 A JP 645193A JP 645193 A JP645193 A JP 645193A JP H06214185 A JPH06214185 A JP H06214185A
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JP
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light beam
laser beam
lens
plane
scanning
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JP645193A
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English (en)
Inventor
Katsuto Sumi
克人 角
Kiichi Kato
喜一 加藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ビームを高速で走査させた場合にも光ビー
ムの集光位置のずれを補正することができる光ビーム走
査装置を得る。 【構成】 コリメータレンズ37の焦点位置の近傍に反
射鏡42及びピエゾ素子44を配置し、反射鏡42によ
って反射されたレーザビームが通過する光路上に、レー
ザビームをメリジオナル平面内で屈折させるように第1
のプリズム80及び第2のプリズム82を配置する。ま
た第1のプリズム80及び第2のプリズム82を透過し
たレーザビームを集光するコリメータレンズ88の焦点
位置の近傍に反射鏡90及びピエゾ素子92を配置す
る。図示しない制御手段は、感光材料へ照射されたレー
ザビームのメリジオナル方向の集光位置とサジタル方向
の集光位置とが一致するようにピエゾ素子44を制御
し、前記一致させた集光位置が感光材料の記録面に一致
するようにピエゾ素子92を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ビームを被照射体上に
走査する光ビーム走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ビームによって文字、画像等を記録材
料に記録する装置として、例えばコンピュータ出力情報
に基づいてレーザビームを走査してマイクロフィルム等
の記録材料に文字等の情報を直接記録するレーザコンピ
ュータアウトプットマイクロフィルマー(レーザCO
M)が知られている(特開昭55-67722号公報)。このよ
うなレーザビーム記録装置では、レーザビームを回転多
面鏡(ポリゴンミラー)やガルバノメータミラー等の走
査手段によって走査させた後にf・θレンズ等の走査レ
ンズによって記録材料の記録面上に結像させ、記録材料
に文字、画像等を記録するようにしている。
【0003】ところで、走査レンズには一般に像面湾曲
が残存しており、つまり、理想的な(波面収差のない)
レーザビームが走査レンズに入射しても、ビームウエス
ト位置が記録材料の記録面に一致しないという現象があ
る。さらに、走査レンズの曲率が一様でない等の理由に
より、走査手段によって走査され走査レンズを通過した
レーザビームはビームウエスト位置が必ずしも記録面に
一致しない(所謂オフセット)。また、特に半導体レー
ザは非点収差を有しており、光ビームとして半導体レー
ザから射出された光ビームを用いた場合、半導体レーザ
及び光学系の非点収差によって、レーザビームの主走査
方向(メリジオナル方向)のビームウエスト位置と副走
査方向(サジタル方向)のビームウエスト位置とにずれ
(所謂非点隔差)が生ずる。
【0004】例として図9に示すように、半導体レーザ
150から射出されコリメータ152で平行光とされた
レーザビームをポリゴンミラー154によって走査方向
(図9矢印C方向)に沿って走査させ、f・θレンズ1
56によって記録材料の記録面158上に結像させる
と、図10に示すように、レーザビームのメリジオナル
方向(図10矢印M方向)のビームウエスト位置WM
サジタル方向(図10矢印S方向のビームウエスト位置
S に非点隔差が生じ、レーザビームの走査に伴って、
メリジオナル方向のビームウエスト位置は図9に破線で
示す軌跡を辿り、サジタル方向のビームウエスト位置は
図9に一点鎖線で示す軌跡を辿る(このようなビームウ
エスト位置の軌跡を以下像面という)。
【0005】図9より明らかなように、レーザビームの
メリジオナル方向の像面160及びサジタル方向の像面
162は記録面158に対して湾曲し、かつ湾曲の具合
が像面160と像面162とで異なっており、これに伴
い記録面158に照射されるレーザビームの形状に歪み
が生じ、記録面に記録される文字、画像等が部分的に不
鮮明になる等の不都合が発生する。近年、より大きいサ
イズの画像を記録できる光ビーム記録装置に対する要求
が高まってきており、記録画像の大サイズ化に伴って上
記現象による画質低下が大きな問題となっている。
【0006】上記問題を解決するために特開平 3-35211
号公報に記載された走査光学装置では、光ビームの光路
上に、メリジオナル方向にのみ屈折力を有する第1のシ
リンドリカルレンズと、サジタル方向にのみ屈折力を有
する第2のシリンドリカルレンズと、を配置し、第1の
シリンドリカルレンズをメリジオナル方向の像面湾曲に
応じて光ビームの光軸方向に沿って移動させると共に、
第2のシリンドリカルレンズをサジタル方向の像面湾曲
に応じて移動させるようにしている。
【0007】上記走査光学装置において、光ビームのメ
リジオナル方向またはサジタル方向のビームウエスト位
置をΔZf 移動させるための第1のシリンドリカルレン
ズまたは第2のシリンドリカルレンズの移動量ΔZは次
の(1)式で求められる。
【0008】 ΔZ = ΔZf ÷α ∝ ΔZf ÷NA2 …(1) 但し、α :シリンドリカルレンズから像面までの光学
縦倍率 NA:シリンドリカルレンズの開口数(Numerical Aper
ture) 従って、光ビームの走査に伴うメリジオナル方向及びサ
ジタル方向のビームウエスト位置の変化に応じて、上記
(1)式に基づいて第1のシリンドリカルレンズ及び第
2のシリンドリカルレンズを移動させれば、非点隔差及
びオフセットが補正され、メリジオナル方向の像面及び
サジタル方向の像面が記録面に一致することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記光学装置
では、(1)式より明らかなように、シリンドリカルレ
ンズの移動量ΔZが縦倍率αに反比例し、NAの自乗に
反比例するが、シリンドリカルレンズのNA値には実質
的に上限があり、光ビーム用光学系として用いるシリン
ドリカルレンズのNA値は通常0.1 程度の小さな値であ
る。従って、シリンドリカルレンズの移動量ΔZの値が
大きくなり、シリンドリカルレンズを大きく移動させる
必要がある。
【0010】このため、前記装置では光ビームの走査速
度を速くした場合にシリンドリカルレンズの移動を追従
させることが困難であり、画像等を高速に記録すること
ができない。また、前記のようにシリンドリカルレンズ
を大きく移動させる必要があり、かつシリンドリカルレ
ンズは比較的重量も大きいため、シリンドリカルレンズ
を移動させる移動手段に大きなパワーを必要とし、かつ
移動手段からの発熱量も大きくなる、という欠点も有し
ている。
【0011】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、光ビームを高速で走査させた場合にも光ビームの集
光位置のずれを補正することができる光ビーム走査装置
を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る光ビーム走査装置は、光源から射出され
た光ビームを、走査レンズを備えた走査光学系により被
照射体上に走査する光ビーム走査装置であって、前記光
ビームの光路上に少なくとも1つ存在する光ビームの集
光点または発散点が前側焦点位置の近傍に位置するよう
に配置され、ほぼ平行な光ビームを射出する第1のレン
ズと、前記第1のレンズと前記光ビームの集光点または
発散点との光学的な間隔を変更する変更手段と、前記第
1のレンズから射出された光ビームを前記走査光学系の
メリジオナル平面及びサジタル平面のいずれか一方の第
1の平面内で屈折、回折または反射させるように配置さ
れたアナモルフィック光学素子と、前記アナモルフィッ
ク光学素子から射出された光ビームを集光する第2のレ
ンズと、前記被照射体へ照射された前記第1の平面内の
集光位置と、前記走査光学系のメリジオナル平面及びサ
ジタル平面のうち前記第1の平面と直交する第2の平面
内の集光位置と、が一致するように前記変更手段を制御
する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0013】また、請求項1記載の発明において、第2
のレンズから射出された光ビームの集光位置を変更する
第2の変更手段を備え、制御手段は、前記一致させた集
光位置が被照射体の照射面に一致するように第2の変更
手段を制御することが好ましい。
【0014】
【作用】まず、本発明の原理を説明する。図1(A)及
び(B)に示すように、点Aで一旦集光されている光ビ
ームを、入射光束の光軸に対して回転対称のレンズ(以
下、このレンズを回転対称レンズという)で前記点Aが
前側焦点位置にほぼ一致するように配置され前記光ビー
ムを平行光束とする回転対称レンズ12、入射された光
ビームを光ビームの光軸方向(図1矢印Z方向)と前記
光軸方向に直交する図1矢印X方向とを含む第1の所定
平面内で屈折させるように配置されたアナモルフィック
光学素子としてのプリズム14、前記プリズム14を透
過した光ビームを点Bに集光する回転対称レンズ16が
順に配列されて構成された光学系10を通過させた場合
を考える。
【0015】ここで、点Aに一致している光ビームの集
光点を、光軸に沿いかつ回転対称レンズ12に接近する
方向へΔZだけ移動させると、前記第1の所定平面内の
集光位置の点Bからの移動量ΔZX 、光ビームの光軸方
向と図1矢印Y方向(光軸方向に直交しかつX方向に直
交する方向)とを含む第2の所定平面内の集光位置の点
Bからの移動量ΔZY は次の(2)、(3)式で求める
ことができる。
【0016】
【数1】
【0017】但し、f1 :回転対称レンズ12の焦点距
離 f2 :回転対称レンズ16の焦点距離 r :プリズム14の倍率 上記(4)式より明らかなように、プリズム14の倍率
rがr≠1なので、ΔZY −ΔZX ≠0となり、光ビー
ムの集光位置を変化させると光学系10を通過した後の
光ビームの前記第1の所定平面内の集光位置と前記第2
の所定平面内の集光位置とに差が生ずることになる。従
って、光学系10を通過した後に走査光学系を介して被
照射体に照射される光ビームにΔZf の非点隔差が生じ
ている場合には、点Aにおける集光位置を、
【0018】
【数2】
【0019】上記(5)式に示すΔZだけ全体的に(X
方向、Y方向共に)移動させれば、非点隔差を補正する
ことができる。
【0020】上記で説明した原理に基づき、請求項1記
載の発明では、光ビームの光路上に少なくとも1つ存在
する光ビームの集光点または発散点が前側焦点位置の近
傍に位置するように配置され、ほぼ平行な光ビームを射
出する第1のレンズと、第1のレンズから射出された光
ビームを走査光学系のメリジオナル平面及びサジタル平
面のいずれか一方の第1の平面内で屈折、回折または反
射させるように配置されたアナモルフィック光学素子
と、アナモルフィック光学素子から射出された光ビーム
を集光する第2のレンズと、を設け、被照射体へ照射さ
れた第1の平面内の集光位置と、走査光学系のメリジオ
ナル平面及びサジタル平面のうち第1の平面と直交する
第2の平面内の集光位置と、が一致するように、変更手
段による第1のレンズと光ビームの集光点または発散点
との光学的な間隔の変更量を制御するようにしている。
【0021】前記変更手段による第1のレンズと光ビー
ムの集光点または発散点との光学的な間隔の変更は、前
記図1では、例えば点Aに一致している集光点の位置を
移動させることで達成される。前述のように、点Aでは
光ビームの集光点の位置を全体的に変化させればよいの
で、前記第1のレンズ及び第2のレンズとして回転対称
レンズを適用することができ、焦点位置の近傍に光ビー
ムの集光点が位置するように第1のレンズを配置した場
合には、変更手段を、例えば本出願人が特願平4-188408
号公報で既に提案しているように、光ビームの集光点の
近傍に配置された反射面を光ビームの光軸方向に沿って
移動させるよう構成すればよい。
【0022】また、焦点位置の近傍に光ビームの発散点
が位置するように第1のレンズを配置した場合は、前記
発散点または第1のレンズを移動させて、発散点と第1
のレンズとの光学的な間隔を変化させるように構成すれ
ばよい。
【0023】回転対称レンズは、シリンドリカルレンズ
と比較してNA値を大きく(例えば0.5 程度)すること
ができる。このため、変更手段を、例えば前述のように
反射面を移動させることでレンズと集光点との光学的な
間隔を変更するように構成した場合には、前記(1)式
より反射面の移動量ΔZが小さくて済むことが明らかで
ある。例えば前記のようにNA値が0.5 程度の回転対称
レンズを用いた場合、NA値が0.1 程度のシリンドリカ
ルレンズを用いる場合と比較して、前記(5)式によっ
て求まる移動量ΔZの値が約1/25で済むことにな
る。これは変更手段によってレンズと光ビームの発散点
との光学的な間隔を変更するよう構成した場合にも同様
である。
【0024】このように、変更手段によるレンズと集光
点または発散点との光学的な間隔の変更により非点隔差
を効率良く補正することができるので、変更手段による
前記光学的な間隔の変更を光ビームの走査に対して容易
に追従させることができる。従って、走査光学系によっ
て光ビームを高速で走査させた場合にも光ビームの前記
第1の平面内の集光位置と第2の平面内の集光位置との
ずれ(非点隔差)を補正することができる。
【0025】また、変更手段の構成は上記に限定される
ものではなく、本出願人が特願平4-188407号で既に提案
しているように、回転可能とされ透過する光ビームの光
路長を変更する光路長変更部が回転方向に沿って分布さ
れたディスクを用いて変更するようにしてもよい。この
場合にも、上記光路長の変更によって光ビームの集光点
または発散点と第1のレンズとの光学的な間隔を変更で
きる。変更手段をこのように構成した場合にも非点隔差
を効率良く補正できるという効果が得られ、光ビームを
高速で走査させても非点隔差を補正することができる。
【0026】また、第2のレンズを透過した光ビームの
集光位置を変更する第2の変更手段を設け、上記で一致
させた光ビームの第1の平面内の集光位置及び第2の平
面内の集光位置とが被照射体の照射面に一致するように
前記第2の変更手段を制御することが好ましい。これに
より、光ビームを高速で走査させた場合にも光ビームの
集光位置を、光軸と交差するいずれの方向であっても被
照射体の照射面と一致させることができ、被照射体に照
射される光ビームの形状(ビーム径)が歪むことがな
く、光ビームのエネルギー密度も変化することがない。
【0027】また、被照射体の照射面に光ビームを照射
して画像等を記録する光ビーム記録装置において、照射
面の広い範囲に亘って光ビームを照射する場合には、照
射面からの集光位置の僅かなずれが記録する画像の品質
を大きく低下させる。このような場合にも、上記のよう
に照射面と光ビームの集光位置とを一致させることによ
り、高い品質で画像を記録できる記録装置を提供でき
る。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0029】〔第1実施例〕図2には本発明の光ビーム
走査装置が利用可能なレーザビーム記録装置30が示さ
れている。レーザビーム記録装置30はレーザビーム射
出装置32を備えている。レーザビーム射出装置32
は、詳細は後述するが略平行な光束のレーザビームを射
出する。レーザビーム射出装置32の射出側には面倒れ
補正用のシリンドリカルレンズ31、ポリゴンミラー4
6が配設されている。ポリゴンミラー46は駆動制御回
路47によって回転が制御される。
【0030】また、レーザビーム記録装置30は同期用
のレーザビームを射出する同期用半導体レーザ48を備
えている。同期用半導体レーザ48のレーザビーム射出
側にはコリメータレンズ50が配置されている。同期用
半導体レーザ48から射出されたレーザビームは、コリ
メータレンズ50で平行光束とされた後にポリゴンミラ
ー46に入射される。レーザビーム射出装置32から射
出された記録用レーザビームと、コリメータレンズ50
から射出された同期用レーザビームと、はポリゴンミラ
ー46のほぼ同じ部位に照射され、ポリゴンミラー46
の回転に伴って主走査方向に同じように偏向されてポリ
ゴンミラー46のレーザビーム射出側に配置されたf・
θレンズ52に入射される。
【0031】f・θレンズ52を透過した記録用レーザ
ビームの光路上には、レーザビームの走査方向に沿って
面倒れ補正用のシリンドリカルレンズ33、ドラム54
が順次配置されている。ドラム54は図示しない感光材
料が巻付けられており、記録用レーザビームは感光材料
の記録面上に照射され、ポリゴンミラー46による偏向
により図2に破線で示す範囲を走査される。また、ドラ
ム54が回転されることにより、感光材料へのレーザビ
ームの照射位置が副走査方向にも移動し、感光材料に画
像が記録される。
【0032】なお、以下ではポリゴンミラー46、f・
θレンズ52等の走査光学系を透過してドラム54に照
射されるレーザビームの主走査方向(図1矢印M方向)
に対応する方向をメリジオナル方向といい、副走査方向
(図1矢印S方向)に対応する方向をサジタル方向とい
う。また、レーザビームの光軸方向とメリジオナル方向
とを含む平面をメリジオナル平面といい、光軸方向とサ
ジタル方向とを含む平面をサジタル平面という。
【0033】一方、同期用レーザビームの光路上には、
同期用レーザビームの走査方向に沿って反射ミラー56
が配置されており、反射ミラー56のレーザビーム射出
側にはリニアエンコーダ58が配設されている。前記レ
ーザビームはポリゴンミラー46によって図2に一点鎖
線で示す範囲を走査するように偏向される。リニアエン
コーダ58は、透明な板材に、不透明で一定幅の帯状の
不透明部が一定ピッチで多数形成されて構成されてい
る。
【0034】リニアエンコーダ58のレーザビーム射出
側には図示しない光電変換器が配置されており、レーザ
ビームがリニアエンコーダ58上を走査すると、透明部
を透過したレーザビームが前記光電変換器で受光され、
光電変換器からパルス信号が出力される。
【0035】次に、レーザビーム射出装置32を説明す
る。図3に示すように、レーザビーム射出装置32は半
導体レーザ34を備えている。半導体レーザ34は、射
出するレーザビームの偏光方向が図3のS方向に一致す
るように配置されている。半導体レーザ34は図示しな
い変調装置により、前記パルス信号に同期したタイミン
グで記録する画像に応じて変調され、記録する画像に応
じたレーザビームを射出する。なお、この半導体レーザ
34に代えてHe−Neレーザ、Arレーザ等の気体レ
ーザを用い、気体レーザから射出されたレーザビームを
AOM、EOM等の変調器を用いて変調するようにして
もよい。
【0036】半導体レーザ34の射出側にはコリメータ
レンズ36が配設されており、コリメータレンズ36の
レーザビーム射出側には偏光ビームスプリッタ38が配
置されている。コリメータレンズ36から平行光として
射出されたレーザビームは、偏光ビームスプリッタ38
の反射面38aで反射され、偏光ビームスプリッタ38
の表面に貼付された1/4波長板40を透過して射出さ
れる。
【0037】1/4波長板40の近傍には、第1のレン
ズとしてのコリメータレンズ37及び反射鏡42が貼付
されたピエゾ素子44が順に配置されている。1/4波
長板40から射出されたレーザビームはコリメータレン
ズ37によって集光され、ビームウエスト位置の近傍に
配置された反射鏡42で反射されて光路が180°変更
される。反射鏡42で反射されたレーザビームは、再度
コリメータレンズ37で平行光束とされ、1/4波長板
40を透過して偏光ビームスプリッタ38に入射され
る。偏光ビームスプリッタ38に入射されたレーザビー
ムは1/4波長板40を2回透過することによって偏光
角が90°回転され、反射面38aを透過して射出され
る。
【0038】反射面38aを透過したレーザビームの射
出側には、アナモルフィック光学素子としての第1のプ
リズム80が配置されている。第1のプリズム80は、
入射されたレーザビームを、前記レーザビームのメリジ
オナル平面で屈折させるように配置されている。第1の
プリズム80のレーザビーム射出側にはアナモルフィッ
ク光学素子としての第2のプリズム82が配置されてい
る。
【0039】第2のプリズム82は、入射されたレーザ
ビームを、前記レーザビームのメリジオナル平面内で、
かつレーザビームの光軸に対して第1のプリズム80の
屈折方向と逆側に屈折させるように配置されている。こ
れにより、第2のプリズム82を通過したレーザビーム
の光軸方向は、第1のプリズム80に入射される前のレ
ーザビームの光軸方向と略一致する。
【0040】第2のプリズム82を透過したレーザビー
ムは、第2のプリズム82のレーザビーム射出側に配置
された偏光ビームスプリッタ84に入射される。偏光ビ
ームスプリッタ38の反射面38aを透過したレーザビ
ームは、偏光ビームスプリッタ84の反射面84aも透
過する。反射面84aを透過したレーザビームは、偏光
ビームスプリッタ84の表面に貼付された1/4波長板
86を透過して射出される。1/4波長板86の近傍に
はコリメータレンズ88及び反射鏡90が貼付されたピ
エゾ素子92が順に配置されている。
【0041】1/4波長板86から射出されたレーザビ
ームはコリメータレンズ88で集光され、ビームウエス
ト位置の近傍に配置された反射鏡90で反射されて光路
が180°変更される。反射鏡90で反射されたレーザ
ビームは、再度コリメータレンズ88で平行光束とさ
れ、1/4波長板86を透過して偏光ビームスプリッタ
84に入射される。
【0042】偏光ビームスプリッタ84に入射されたレ
ーザビームは1/4波長板86を2回透過することによ
って偏光角がさらに90°回転され、反射面84aで反
射されて射出される。反射面84aで反射されたレーザ
ビームは、エキスパンダレンズ94、96によってビー
ム径が拡大されると共に平行光束とされ、レーザビーム
射出装置32から射出されてポリゴンミラー46に入射
される。
【0043】一方、図2に示すように、駆動制御回路4
7は焦点位置制御装置62に接続されている。駆動制御
回路47は焦点位置制御装置62に主走査方向に沿った
レーザビームの照射位置を表す信号を出力する。焦点位
置制御装置62は図4に示すように構成される。すなわ
ち、駆動制御回路47から入力された信号は制御部68
に入力される。制御部68は、CPU、RAM及びRO
M等がデータバス、アドレスバス等のバスによって互い
に接続されて成るマイクロコンピュータによって構成さ
れている。この制御部68には記憶装置70が接続され
ている。
【0044】本実施例のレーザビーム記録装置30で
は、レーザビームをドラム54に巻付けられた感光材料
に照射したときのレーザビームのメリジオナル方向及び
サジタル方向のビームウエスト位置を、照射位置を主走
査方向に沿って移動させながら順次測定し、図5に示す
ようにメリジオナル方向の像面100及びサジタル方向
の像面102を表すデータを予め得ている。
【0045】そして主走査方向に沿った各位置における
メリジオナル方向の像面100に対するサジタル方向の
像面102のずれ(非点隔差)を求め、前記(5)式を
記録装置30の光学系に応じて変形した演算式に前記求
めた非点隔差をΔZf として代入して移動量ΔZを算出
し、ピエゾ素子44によってレーザビームのビームウエ
スト位置をΔZだけ移動させるための補正データを、前
記各位置と対応させて第1のテーブルとして前記記憶装
置70に記憶している。
【0046】また、同様に主走査方向に沿った各位置に
おける基準面(感光材料の記録面)に対するメリジオナ
ル方向の像面100のずれ(オフセット)を求め、求め
たオフセットを所定の演算式に代入してピエゾ素子92
により前記オフセットを補正するための補正データを演
算し、該補正データを前記各位置を対応させて第2のテ
ーブルとして記憶装置70に記憶している。
【0047】制御部68の出力側にはデジタルアナログ
変換器(D/A変換器)72A、72Bが接続されてい
る。制御部68は駆動制御装置47から信号に基づいて
主走査方向に沿ったレーザビームの照射位置を判断し、
前記記憶装置70に記憶された第1のテーブルから前記
照射位置に対応する補正データを取り込んでD/A変換
器72Aに出力すると共に、前記第2のテーブルから照
射位置に対応する補正データを取り込んでD/A変換器
72Bに出力する。
【0048】D/A変換器72Aの出力端には増幅回路
74A、高圧駆動回路76A、ピエゾ素子44が順次接
続されている。制御部68から出力された補正データ
は、D/A変換器72Aでアナログ信号に変換され増幅
回路74Aで増幅された後に高圧駆動回路76Aに入力
される。高圧駆動回路76Aでは入力されたアナログ信
号の電圧レベルに応じた高電圧をピエゾ素子44へ供給
する。従って、ピエゾ素子44には制御部68から出力
された補正データの大きさに応じたレベルの電圧が供給
されることになる。
【0049】なお、D/A変換器72Bの出力端にも上
記と同様に増幅回路74B、高圧駆動回路76B、ピエ
ゾ素子92が順次接続されており、上記と同様にピエゾ
素子92に電圧が供給される。
【0050】次に本第1実施例の作用を説明する。半導
体レーザ34から射出されたレーザビームは、コリメー
タレンズ36で平行光束とされて偏光ビームスプリッタ
38の偏光面38aで反射され、1/4波長板40を透
過しコリメータレンズ37で集光されて反射鏡42で反
射される。反射鏡42で反射されたレーザビームは、コ
リメータレンズ37でほぼ平行光束とされ、1/4波長
板40を再度透過することによって偏光ビームスプリッ
タ38の偏光面38aを透過し、第1のプリズム80、
第2のプリズム82、偏光ビームスプリッタ84の偏光
面84aを透過する。
【0051】偏光ビームスプリッタ84の偏光面84a
を透過したレーザビームは、1/4波長板70を透過し
コリメータレンズ88で集光されて反射鏡90で反射さ
れ、コリメータレンズ88でほぼ平行光束とされ、1/
4波長板70を再度透過することによって偏光ビームス
プリッタ84の偏光面84aで反射され、エキスパンダ
レンズ94、96を透過してレーザビーム射出装置32
から射出される。
【0052】レーザビーム射出装置32から射出された
記録用レーザビームは、同期用レーザビームと共にポリ
ゴンミラー46によって主走査方向に沿って偏向され、
感光材料の記録面を走査される。また、同期用レーザビ
ームはリニアエンコーダ58の受光面上を走査される。
この走査によりリニアエンコーダ58の透明部を透過し
たレーザビームが図示しない光電変換器で受光され、光
電変換器から駆動制御回路47にパルス信号が入力され
る。駆動制御回路47では入力されたパルス信号に基づ
いてポリゴンミラー46の回転を制御すると共に、主走
査方向に沿ったレーザビームの照射位置を表す信号を焦
点位置制御回路62の制御部68へ出力する。
【0053】制御部68では入力された信号に基づい
て、主走査方向に沿ったレーザビームの照射位置の移動
に応じて、対応する補正データを第1のテーブル及び第
2のテーブルから順次取り込んで、D/A変換器72
A、72Bへ出力する。これにより、ピエゾ素子44に
はD/A変換器72A、増幅回路74A、高圧駆動回路
76Aを介して前記第1のテーブルから取り込んだ補正
データに応じたレベルの電圧が印加され、ピエゾ素子9
2にはD/A変換器72B、増幅回路74B、高圧駆動
回路76Bを介して前記第2のテーブルから取り込んだ
補正データに応じたレベルの電圧が印加される。
【0054】以下、ピエゾ素子44、92による集光位
置の変更について説明する。ピエゾ素子44(ピエゾ素
子92も)は電圧が印加されると電圧の大きさに応じて
内部に歪みが生じ、偏光ビームスプリッタ38に接近離
間する方向(図6矢印A方向)に沿って変位する。この
変位に伴って反射鏡42も図6矢印A方向に沿って移動
する。ここで、ピエゾ素子44に印加される電圧のレベ
ルが所定値とされ、反射鏡42が予め定められた原位置
に位置された場合、反射鏡42で反射されたレーザビー
ムは図6に実線で示す光束(ビーム広がり角)で偏光ビ
ームスプリッタ38から射出される。
【0055】また、印加電圧のレベルが前記所定値から
変化し、反射鏡42が偏光ビームスプリッタ38に接近
する位置へ移動された場合には、レーザビームの光路長
が短くなり、見かけ上のビームウエスト位置が偏光ビー
ムスプリッタ36に接近する方向に移動される。これに
より、反射鏡42で反射されたレーザビームは図6に一
点鎖線で示すビーム広がり角で射出され、反射鏡42が
原位置に位置している場合と比較してビーム広がり角が
若干広げられることになる。従って、前記見かけ上のビ
ームウエスト位置の移動量をΔZとしたときの、プリズ
ム80、82を透過してドラム54に照射されるレーザ
ビームのメリジオナル方向のビームウエスト位置とサジ
タル方向のビームウエスト位置との相対位置は、前記
(5)式に示すΔZfだけ変化する。
【0056】また、印加電圧のレベルが変化して反射鏡
42が偏光ビームスプリッタ38から離間する位置へ移
動された場合には、レーザビームの光路長が長くなり、
見かけ上のビームウエスト位置が偏光ビームスプリッタ
36から離間する方向に移動される。これにより、反射
鏡42で反射されたレーザビームは図6に破線で示すビ
ーム広がり角で射出され、反射鏡42が原位置に位置し
ている場合と比較してビーム広がり角が若干絞られるこ
とになる。従って、前記見かけ上のビームウエスト位置
の移動量をΔZとしたときの、プリズム80、82を透
過してドラム54に照射されるレーザビームのメリジオ
ナル方向のビームウエスト位置とサジタル方向のビーム
ウエスト位置との相対位置は、(5)式に示すΔZfだ
け前記と逆方向に変化する。
【0057】前述のように、焦点位置制御回路62では
駆動制御回路47から出力される信号に基づいて第1の
テーブルから補正データを取込み、取り込んだ補正デー
タに応じたレベルの電圧をピエゾ素子44に供給する。
このため、ドラム54に照射されるレーザビームのサジ
タル方向の像面102がメリジオナル方向の像面100
に一致するようにして非点収差が補正され、メリジオナ
ル方向の像面100とサジタル方向の像面102とが主
走査方向の一端から他端に亘って一致されることにな
る。
【0058】一方、ピエゾ素子92の印加電圧のレベル
が変化して反射鏡90が偏光ビームスプリッタ84に接
近する位置へ移動された場合には、前記と同様にレーザ
ビームの光路長が短くなり、ドラム54に照射されるレ
ーザビームのメリジオナル方向及びサジタル方向のビー
ムウエスト位置は、共にドラム54に接近するように移
動される。また、反射鏡90が偏光ビームスプリッタ8
4から離間する位置へ移動された場合には、レーザビー
ムの光路長が長くなり、ドラム54に照射されるレーザ
ビームのメリジオナル方向及びサジタル方向のビームウ
エスト位置は、共にドラム54から離間するように移動
される。
【0059】前述のように、焦点位置制御回路62では
駆動制御回路47から出力される信号に基づいて第2の
テーブルから補正データを取込み、取り込んだ補正デー
タに応じたレベルの電圧をピエゾ素子92に供給する。
このため、ドラム54に照射されるレーザビームのオフ
セットが補正され、上記で一致されたメリジオナル方向
の像面100及びサジタル方向の像面102が、ドラム
54に巻き付けられた感光材料の記録面に、主走査方向
の一端から他端に亘って一致されることになる。
【0060】このように、f・θレンズ52に入射され
たレーザビームは、ピエゾ素子44の変形による光路長
の変更によって見かけ上のビームウエスト位置(見かけ
上の集光位置)が移動され、この移動によってメリジオ
ナル方向の像面100及びサジタル方向の像面102の
非点収差及びオフセットが補正されるので、レーザビー
ムのメリジオナル方向及びサジタル方向のビームウエス
ト位置が走査方向の一端から他端に亘って常に感光材料
の記録面に一致されることになる。従って、感光材料に
記録される画像が部分的に不鮮明になる等の不都合が生
ずることはなく、高品質の画像が得られる。
【0061】また、本第1実施例では、集光手段として
NA値を大きくできるコリメータレンズ37、88を用
いているので、前述の作用の項でも説明したように、集
光位置(ビームウエスト位置)の変更により効率的に非
点収差及びオフセットが補正され、さらに本第1実施例
ではレーザビームを反射する反射鏡42をピエゾ素子4
4により移動させることによってレーザビームのビーム
ウエスト位置を変更するようにしたので、反射鏡42の
実際の移動量は(5)式により求められるΔZの半分で
済む。これは反射鏡90についても同様である。
【0062】また、反射鏡42、90は従来技術に示さ
れるシリンドリカルレンズ等と比較して非常に軽量であ
り、移動に必要なパワーも非常に小さくて済む。さら
に、反射鏡42、90に入射されるレーザビームはメリ
ジオナル方向及びサジタル方向共に集光されるので、反
射鏡42、90に入射されるレーザビームのビーム径は
非常に小さく、反射鏡42、90の大きさを小さくする
ことができる。従って、例えばシリンドリカルレンズを
移動させることによって非点収差及びオフセットを補正
する場合と比較して、レーザビームの走査速度を高速と
した場合にも集光位置の変更を走査速度に容易に追従さ
せることができる。また、レーザビーム記録装置30自
体を小型化することも容易となる。
【0063】なお、本第1実施例では、アナモルフィッ
ク光学素子として第1のプリズム80及び第2のプリズ
ム82をレーザビームの光路上に配置していたが、本第
1実施例では第2のプリズム82を光軸方向を調整する
ために用いており、省略することも可能である。
【0064】なお、本第1実施例ではピエゾ素子44、
92の表面に反射鏡42、90を貼付して変更手段を構
成していたが、例として図7に示すように、ガラス板4
5の裏面に光反射膜43を形成し、レーザビームをガラ
ス板45の内面で反射させるようにしてもよい。この場
合、光反射膜43の反射面に埃が付着したり、傷等が付
くことが防止され、レーザビームの散乱等の不都合が生
ずることはない。なお、ガラス板45表面におけるレー
ザビームのビーム径が大きいため、前記表面の埃、傷等
による影響は小さい。
【0065】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例を
説明する。なお、第1実施例と同一の部分には同一の符
号を付し、説明を省略する。
【0066】図8には本第2実施例に係るレーザビーム
射出装置32及び焦点位置制御装置62が示されてい
る。レーザビーム射出装置32は半導体レーザ34を備
えており、半導体レーザ34のレーザビーム射出側に
は、半導体レーザ34から射出されたレーザビームを平
行光束とする第1のレンズとしてのコリメータレンズ1
10が配置されている。コリメータレンズ110のレー
ザビーム射出側には、第1実施例と同様に、入射された
レーザビームをメリジオナル平面内で屈折させるように
プリズム80が配置されている。
【0067】またプリズム80のレーザビーム射出側に
は、入射されたレーザビームを集光する第2のレンズと
しての集光レンズ112が配置されている。集光レンズ
112はエキスパンダレンズとしても機能し、集光レン
ズ112のレーザビーム射出側に配置されたエキスパン
ダレンズ118と共にレーザビームのビーム径を拡大す
ると共に平行光束としてポリゴンミラー46へ向けて射
出するようになっている。
【0068】一方、焦点位置制御装置62のD/A変換
器72A、72Bの出力端にはアクチュエータ114、
116が各々接続されている。アクチュエータ114に
は制御部68から出力された非点隔差を補正するための
補正データがアナログ信号に変換されて入力される。ア
クチュエータ114はコリメータレンズ110を光軸方
向に沿って移動可能とされており、コリメータレンズ1
10を入力されたアナログ信号のレベルに応じた位置に
移動させる。また、アクチュエータ116には制御部6
8から出力されたオフセットを補正するための補正デー
タがアナログ信号に変換されて入力される。アクチュエ
ータ116は集光レンズ112を光軸方向に沿って移動
可能とされ、集光レンズ112を入力されたアナログ信
号のレベルに応じた位置に移動させる。
【0069】次に本第2実施例の作用を説明する。アク
チュエータ114によってコリメータレンズ110がプ
リズム80に接近する位置へ移動された場合、コリメー
タレンズ110から射出されるレーザビームのビーム広
がり角が狭められる。これはレーザビーム射出位置(発
散点)とコリメータレンズ110との光学的な間隔が大
きくされたことに相当し、プリズム80を透過してドラ
ム54に照射されるレーザビームのメリジオナル方向の
ビームウエスト位置とサジタル方向のビームウエスト位
置との相対位置が変化する。
【0070】また、アクチュエータ114によってコリ
メータレンズ110がプリズム80から離間する方向に
移動された場合、コリメータレンズ110から射出され
るレーザビームのビーム広がり角が広がる。これはレー
ザビーム射出位置(発散点)とコリメータレンズ110
との光学的な間隔が小さくされたことに相当し、プリズ
ム80を透過してドラム54に照射されるレーザビーム
のメリジオナル方向のビームウエスト位置とサジタル方
向のビームウエスト位置との相対位置が、前記と逆方向
に変化する。
【0071】前述のように、焦点位置制御回路62では
駆動制御回路47から出力される信号に基づいて第1の
テーブルから補正データを取込み、取り込んだ補正デー
タをアナログ信号に変換し、アクチュエータ114によ
ってアナログ信号の電圧レベルに応じた位置にコリメー
タレンズ110を移動させるので、ドラム54に照射さ
れるレーザビームは、主走査方向の一端から他端に亘っ
てサジタル方向の像面102がメリジオナル方向の像面
100に一致され、非点収差が補正されることになる。
【0072】一方、アクチュエータ116によって集光
レンズ112がプリズム80から離間する位置に移動さ
れた場合には、ドラム54に照射されるレーザビームの
メリジオナル方向及びサジタル方向のビームウエスト位
置は、共にドラム54に接近するように移動される。ま
た、集光レンズ112がプリズム80に接近する位置に
移動された場合には、ドラム54に照射されるレーザビ
ームのメリジオナル方向及びサジタル方向のビームウエ
スト位置は、共にドラム54から離間するように移動さ
れる。前述のように、焦点位置制御回路62では駆動制
御回路47から出力される信号に基づいて第2のテーブ
ルから補正データを取込み、取り込んだ補正データをア
ナログ信号に変換し、アクチュエータ116によってア
ナログ信号の電圧レベルに応じた位置に集光レンズ11
2を移動させるので、ドラム54に照射されるレーザビ
ームのオフセットが補正され、上記で一致されたメリジ
オナル方向の像面100及びサジタル方向の像面102
が、ドラム54に巻き付けられた感光材料の記録面に、
主走査方向の一端から他端に亘って一致され、第1実施
例と同様の効果が得られる。
【0073】なお、本第2実施例ではコリメータレンズ
110を光軸方向に沿って移動させることによってコリ
メータレンズ110とレーザビーム発散点との光学的な
間隔を変更しているので、レーザビームを反射する反射
鏡42、90を光軸方向に沿って移動させる場合と比較
して移動量が2倍となり、かつ移動させる物体がコリメ
ータレンズであるので、ピエゾ素子と比較してアクチュ
エータ114、116に大きなパワーが必要とされる
が、NA値の大きなコリメータレンズを使用することが
できるので、先にも述べたようにシリンドリカルレンズ
を移動させる場合と比較してレンズの移動量は大幅に小
さくなり、レーザビームの走査速度の高速化に容易に対
応することができる。
【0074】なお、第2実施例ではアクチュエータ11
4によってコリメータレンズ110を移動させるように
していたが、これに代えて半導体レーザ34の位置を光
軸方向に沿って移動させるようにしてもよい。この場合
にもコリメータレンズ110とレーザビーム発散点との
光学的な間隔が変化するので、上記と同様の効果が得ら
れる。また同様に、アクチュエータ116により、集光
レンズ112の代わりにコリメータレンズ118を移動
させるようにしてもよい。さらに、変更手段の構成は上
記に限定されるものではなく、PLZT電気光学セラミ
ック等を用い光ビームのビームウエスト位置を電気的に
任意に制御することが可能な電気光学レンズ等を用いて
変更手段を構成するようにしてもよい。
【0075】また、上記実施例では非点隔差及びオフセ
ットを予め測定して補正データを求めて記憶装置70に
記憶しておき、画像を記録する際に記憶装置70から補
正データを取り込んで非点隔差及びオフセットの補正を
行うようにしていたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、画像を記録する際に非点隔差及びオフセット
を測定し、非点隔差及びオフセットが0となるように変
更手段をリアルタイムで制御するようにしてもよい。
【0076】また、上記実施例ではアナモルフィック光
学素子としてプリズムを用いた例を説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、入射されるレーザビ
ームをメリジオナル方向またはサジタル方向にのみ屈折
力を有するように配置したシリンドリカルレンズによっ
て構成するようにしてもよい。この場合にも、レーザビ
ームを集光するためにシリンドリカルレンズを用いるも
のではないので、シリンドリカルレンズのNA値が悪影
響を及ぼすことはない。
【0077】また、上記では、焦点位置制御回路62が
駆動制御回路47からの出力信号に基づいて第1のテー
ブルからの補正データを取り込むように構成していた
が、駆動制御回路47の出力信号の代わりに、同期用レ
ーザビームから得られるパルス信号を用いてもよいこと
は言うまでもない。
【0078】また、上記では画像の記録を例に説明した
が、光ビームによって画像、文字等の読み取りを行う場
合に本発明を適用することも可能である。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
では、光ビームの光路上に少なくとも1つ存在する光ビ
ームの集光点または発散点が前側焦点位置の近傍に位置
するように配置されほぼ平行な光ビームを射出する第1
のレンズと、第1のレンズから射出された光ビームを走
査光学系のメリジオナル平面及びサジタル平面のいずれ
か一方の第1の平面内で屈折、回折または反射させるよ
うに配置されたアナモルフィック光学素子と、アナモル
フィック光学素子から射出された光ビームを集光する第
2のレンズと、を設け、被照射体へ照射された第1の平
面内の集光位置と、走査光学系のメリジオナル平面及び
サジタル平面のうち第1の平面と直交する第2の平面内
の集光位置と、が一致するように、変更手段による第1
のレンズと光ビームの集光点または発散点との光学的な
間隔の変更量を制御するようにしたので、光ビームを高
速で走査させた場合にも光ビームのメリジオナル方向の
集光位置とサジタル方向の集光位置とのずれを補正する
ことができる、という優れた効果が得られる。
【0080】請求項2記載の発明では、上記請求項1記
載の発明に加えて、第2のレンズを透過した光ビームの
集光位置を変更する第2の変更手段を設け、前記一致さ
せた第1の平面内の集光位置及び第2の平面内の集光位
置が被照射体の照射面に一致するように第2の変更手段
を制御するようにしたので、光ビームを高速で走査させ
た場合にも、光ビームの集光位置を光軸と交差するいず
れの方向であっても被照射体の照射面と一致させること
ができる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するために、点Aからアナ
モルフィック光学系を通過して点Bに集光された光ビー
ムを、(A)は図1矢印Y方向、(B)は図1矢印X方
向に沿って見た概念図である。
【図2】第1実施例に係るレーザビーム記録装置の概略
構成を示す斜視図である。
【図3】第1実施例に係るレーザビーム射出装置の概略
構成を示す平面図である。
【図4】焦点位置制御装置の概略構成を示すブロック図
である。
【図5】メリジオナル方向及びサジタル方向の像面、非
点隔差及びオフセットを説明するための概念図である。
【図6】ピエゾ素子による集光位置の変更の作用を説明
するためのレーザビーム射出装置の一部平面図である。
【図7】ピエゾ素子を用いて変更手段を構成した場合の
他の例を示すレーザビーム射出装置の一部平面図であ
る。
【図8】第2実施例に係るレーザビーム射出装置の概略
構成及び焦点位置制御装置の概略構成を示す略図であ
る。
【図9】従来のレーザビーム記録装置の概略構成及びメ
リジオナル方向及びサジタル方向の像面の湾曲を説明す
る説明図である。
【図10】非点隔差を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
12 回転対称レンズ 14 プリズム 16 回転対称レンズ 30 レーザビーム記録装置 37 コリメータレンズ 42 反射鏡 44 ピエゾ素子 52 f・θレンズ 62 焦点位置制御装置 80 第1のプリズム 82 第2のプリズム 88 コリメータレンズ 90 反射鏡 92 ピエゾ素子 110 コリメータレンズ 112 集光レンズ 114 アクチュエータ 116 アクチュエータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から射出された光ビームを、走査レ
    ンズを備えた走査光学系により被照射体上に走査する光
    ビーム走査装置であって、 前記光ビームの光路上に少なくとも1つ存在する光ビー
    ムの集光点または発散点が前側焦点位置の近傍に位置す
    るように配置され、ほぼ平行な光ビームを射出する第1
    のレンズと、 前記第1のレンズと前記光ビームの集光点または発散点
    との光学的な間隔を変更する変更手段と、 前記第1のレンズから射出された光ビームを前記走査光
    学系のメリジオナル平面及びサジタル平面のいずれか一
    方の第1の平面内で屈折、回折または反射させるように
    配置されたアナモルフィック光学素子と、 前記アナモルフィック光学素子から射出された光ビーム
    を集光する第2のレンズと、 前記被照射体へ照射された前記第1の平面内の集光位置
    と、前記走査光学系のメリジオナル平面及びサジタル平
    面のうち前記第1の平面と直交する第2の平面内の集光
    位置と、が一致するように前記変更手段を制御する制御
    手段と、 を備えたことを特徴とする光ビーム走査装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のレンズから射出された光ビー
    ムの集光位置を変更する第2の変更手段を備え、 前記制御手段は、前記一致させた集光位置が前記被照射
    体の照射面に一致するように前記第2の変更手段を制御
    することを特徴とする請求項1記載の光ビーム走査装
    置。
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