JPH06214115A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH06214115A
JPH06214115A JP5020596A JP2059693A JPH06214115A JP H06214115 A JPH06214115 A JP H06214115A JP 5020596 A JP5020596 A JP 5020596A JP 2059693 A JP2059693 A JP 2059693A JP H06214115 A JPH06214115 A JP H06214115A
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JP
Japan
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light
image pickup
optical
polarized light
ray
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JP5020596A
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Toshiaki Kotake
利明 小竹
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 結晶の複屈折を利用したタイプの光学LPF
を使用しながらも、撮像装置自体の小型化及び製造コス
トの低廉化を図る。 【構成】 撮像面上に、偽信号を発生させる被写体が有
する空間周波数を遮断するための光学ローパスフィルタ
2が配された撮像装置において、光学ローパスフィルタ
2を、屈折率n1 の誘電体膜(a−Si:H)5と屈折
率n2 の誘電体膜(SiO2 )6がそれぞれ交互に積層
ピッチpにて積層されて形成された積層型偏光分離素子
(LPS)にて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮像面を構成する多数
の画素の配列ピッチに対応する高周波数成分が含まれた
被写体を撮像することによって発生する偽信号を減衰さ
せる(即ち、偽信号を発生させる被写体が有する空間周
波数を遮断する)ための光学ローパスフィルタが、撮像
面上に配された撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビデオカメラ等の固体撮像装置
は、多数の画素が、規則正しく、例えばマトリクス状に
配置された撮像面を有する固体撮像素子を具備してい
る。ところで、固体撮像装置の解像度は、画素数との単
純な比例関係にある限界解像度だけでは、決まらない複
雑な問題がある。
【0003】即ち、上記撮像面を構成する各画素は、独
立分離して形成されていることから、画素の配列ピッチ
に対応する高周波数成分が含まれた被写体を撮像する
と、サンプリング効果により偽信号を生じ、固体撮像装
置の解像度特性を悪くしている。
【0004】これは、アナログ信号を、所定クロックに
てサンプリングしてディジタル化したとき、そのサンプ
リング周波数より高い周波数は、低い周波数として現れ
る偽信号と同じ問題である。
【0005】上記偽信号は、撮像面を構成する画素の数
を増やすことにより抑圧することができる。図6に、2
0万画素ビデオカメラ(同図A参照)、25万画素ビデ
オカメラ(同図B参照)及び38万画素ビデオカメラ
(同図C参照)にてそれぞれCZPチャートを撮像した
モノクロの再生画像を示す。なお、CZPチャートは、
同心円パターンが中心から周辺につれてピッチが半径に
比例して細かくなるパターンで、固体撮像素子の2次元
MTF(Modulation Transfer Function)特性、サンプ
リングの際の折り返しひずみの様子を直視できる特長を
有する。
【0006】上記図6から、原画にはない折り返し信号
が、画素数が多くなるにつれて改善されていることがわ
かる。しかし、38万画素のものでも依然偽信号は問題
となる。また、同じ画素数のビデオカメラにおいては、
上記偽信号をいかに少なくするかが、ビデオカメラの性
能の優劣を決めるポイントとなっている。従って、現
在、ビデオカメラの開発において、上記偽信号を抑える
ための様々な工夫が行われている。
【0007】その工夫の一つに光学ローパスフィルタ
(以下、単に光学LPFと記す)がある。この光学LP
Fとしては、代表的に水晶板を利用したフィルタ(水晶
フィルタ)が知られている。
【0008】一般に、光が結晶内に入ると、結晶の種類
によっては複屈折により、二つの屈折波を持つものがあ
る。水晶は、その代表的なもので、図7の原理図に示す
ように、入力光Eが水晶板(水晶フィルタ)101を透
過すると、二つの光出力、即ち常光線Eoと異常光線E
eに分かれる。ここで、常光線Eoと異常光線Eeの分
離幅dは、水晶フィルタ101の板厚をt、常光線Eo
の屈折率をno 、異常光線Eeの屈折率をne としたと
き、以下の数1で表される。
【0009】
【数1】
【0010】なお、常光線Eoの屈折率をno 、異常光
線Eeの屈折率をne の具体的数値は、水晶フィルタ1
01の場合、no =1.5443、ne =1.5534
である。
【0011】そして、上記常光線Eoと異常光線Eeの
分離幅dに対応して画素を配置した場合、図8に示すよ
うに、互いに隣接する画素に対してそれぞれ白レベル及
び黒レベルの入力光Eが入射したとき、白レベル及び黒
レベルの光が水晶フィルタ101にてそれぞれ2つの光
に分離され、その分離幅がdであることから、水晶フィ
ルタ101からの出力光は、白レベルと黒レベルの中間
レベルであるグレーレベルに固定され、その出力振幅は
等価的にゼロとなる。即ち、撮像面に対して一様のレベ
ルを有する光が入射したことと等価となる。このことか
ら、各画素の出力画素のピッチに対応する高周波数成分
を有する被写体を撮像しても、偽信号は生じなくなる。
【0012】上記例を一般的に図9に基づいて検証して
みると、撮像面の例えば水平方向に対してある空間周波
数(sin2π・x/T)を持った光Eが、水晶フィル
タ101に入射した場合、出力光は、常光線に基づいた
空間周波数を有する光成分Eoと異常光線に基づいた空
間周波数を有する光成分Eeとの合成となり、その一般
式は、以下の数2で表される。
【0013】
【数2】
【0014】上記数2から、入力光Eは、水晶フィルタ
101を通ることにより、cos(πd/T)の特性を
もって減衰することがわかる。
【0015】このように、上記水晶フィルタ101は、
水晶の複屈折を利用したもので、水晶フィルタ101を
何枚か重ねて使用することが多い。
【0016】しかし、上記水晶フィルタ101は、量産
性に劣り、高価であるという欠点がある。また、水晶フ
ィルタ101は、偏光分離角が小さい。従って、所望の
分離幅dを得るためには、水晶フィルタ101の板厚を
厚くしなければならないが、これは、光学距離の拡大に
つながり、撮像装置の小型化の大きな障害となるという
問題がある。また、水晶フィルタ101を何枚か重ねて
使用した場合においてフレアの点で不利になるという不
都合もがある。
【0017】そこで、従来においては、複屈折の原理で
はなく、回折現象を利用してローパス効果を得る位相回
折格子にて構成された光学LPFが提案されている(特
公昭49−20105号公報、特開昭48−53741
号公報、特公昭57−42849号公報及び特開平4−
31818号公報参照)。この位相回折格子による光学
LPFは、位相回折格子自体が感光性樹脂を用いて作製
できることから、製造が容易であるという特長を有す
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記位
相回折格子を用いた光学LPFにおいては、この光学L
PFの前面に設置されているレンズを絞り込んだとき、
位相回折格子の像が撮像面に映り込む現象等の種々の問
題があり、広く一般に普及するには至っていない。
【0019】また、位相回折格子を用いた光学LPFの
応用例として近接型が提案されているが、これは非常に
高い組み込み精度を必要とし、製造コストの低廉化にお
いて限界が生じるという問題がある。
【0020】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、結晶の複屈折を利用し
たタイプの光学LPFを使用しながらも、装置自体の小
型化及び製造コストの低廉化を図ることができる撮像装
置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、撮像面上に、
偽信号を発生させる被写体が有する空間周波数を遮断す
るための光学ローパスフィルタ2が配された撮像装置に
おいて、上記光学ローパスフィルタ2を、積層型偏光分
離素子(LPS)にて構成する。
【0022】また、本発明は、上記撮像装置において、
光学ローパスフィルタ2を、積み重ねられた複数の積層
型偏光分離素子(2a,2b及び2c)にて構成する。
【0023】そして、上記撮像装置の光学ローパスフィ
ルタ2を構成する積層型偏光分離素子(LPS)を、a
−Si:H/SiO2 多層誘電体膜にて形成する。
【0024】
【作用】請求項1記載の本発明に係る撮像装置において
は、入力光Eが光学ローパスフィルタ2を透過した際、
その出力光は、積層型偏光分離素子(LPS)の複屈折
によって常光線Eoと異常光線Eeとに分離される。従
って、出力光は、先に述べた水晶フィルタの場合と同様
に、常光線Eoに基づいた空間周波数を有する光成分と
異常光線Eeに基づいた空間周波数を有する光成分との
合成となり、上記入力光Eは、この積層型偏光分離素子
(LPS)を通ることにより、cosxの特性をもって
減衰することとなる。即ち、偽信号を発生させる被写体
(画素の配列ピッチと対応した高周波数成分を有する被
写体)が有する空間周波数が、上記積層型偏光分離素子
(LPS)によって遮断されることと等価となる。
【0025】しかも、上記積層型偏光分離素子(LP
S)は、複数の誘電体膜5及び6が積層されて構成され
ており、この積層型偏光分離素子(LPS)を構成する
多層誘電体膜5及び6の屈折率比(n2 /n1 )を適宜
選択することによって、薄い素子厚でも大きい偏光分離
角φを得ることができる。このことは、素子厚を厚くす
ることなく、必要な分離幅(常光線Eoの出射点と異常
光線Eeの出射点との離間幅)dを得ることができるこ
とにつながり、撮像装置の小型化を実現させることがで
きる。
【0026】また、原理的に複屈折によって生じる常光
線Eoと異常光線Eeを利用するため、位相回折格子型
の光学ローパスフィルタのような位相回折格子像の撮像
面への映り込み現象等の問題はなく、また、近接位相回
折格子型の光学ローパスフィルタが要求するような高い
組み込み精度も必要ない。即ち、組み込み精度において
高い自由度を有することになる。
【0027】特に、請求項2記載の本発明に係る撮像装
置にように、光学ローパスフィルタ2を、積み重ねられ
た複数の積層型偏光分離素子(2a,2b及び2c)に
て構成することにより、入力光Eを2次元的に分割し、
撮像面の例えば横方向あるいは斜め方向にフィルタをか
けることが可能となる。
【0028】また、積層型偏光分離素子(LPS)をa
−Si:H/SiO2 多層誘電体膜にて構成すれば、比
較的安価に積層型偏光分離素子を得ることができ、光学
ローパスフィルタ2を有する撮像装置の製造コストの低
廉化を促進させることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明に係る撮像装置の実施例を図1
〜図5を参照しながら説明する。
【0030】この実施例に係る撮像装置は、図1に示す
ように、内部に固体撮像素子1を有し、その前面に光学
ローパスフィルタ(以下、単に光学LPFと記す)2、
赤外線遮断フィルタ3及び撮像レンズ4が配されて構成
されている。
【0031】そして、本実施例においては、上記光学L
PF2が積層型偏光分離素子(Laminated Polarization
Splitter:以下、単にLPSと記す)にて構成されて
いる。
【0032】このLPS2は、一般に、図2に示すよう
に、屈折率n1 及びn2 (n1 >n2 )の2種の誘電体
膜5及び6を交互に積層ピッチpにて積層した構造であ
り、図面上、y方向には一様となっている。本例では、
屈折率n1 の誘電体膜5としてa−Si:H膜を用い、
屈折率n2 の誘電体膜6としてSiO2 膜を用いた。図
において、qは、積層ピッチpのうち、高屈折率材料
(a−Si:H)の充填率である。
【0033】ここで、積層ピッチpが入射光Eの波長に
比べて十分に小さいと仮定すると、この多層誘電体膜5
及び6によるLPS2は、構造異方性によって膜面の法
線方向に主軸を持つ一軸異方性媒質としてふるまう。
【0034】即ち、このLPS2に入射した光Eは、上
記媒質の複屈折によって、常光線Eoと異常光線Eeと
に分離される。この現象は、先に述べた水晶フィルタの
場合と同じである。図において、主軸とz軸のなす角
(切り出し角)θを直角としたとき、常光線Eo及び異
常光線Eeに対するLPS2の屈折率は、以下の数3に
て表される。
【0035】
【数3】
【0036】そして、常光線Eoと異常光線Eeとの偏
光分離角φは、上記切り出し角θを適当に選ぶことによ
り得られる。即ち、図2において、入射光Eのうち、常
光線Eoの進行方向は変わらないが、異常光線Eeの進
行方向は、z軸に対して角度φにて分離される。なお、
常光線Eo及び異常光線Eeは、出射側で平行光とな
る。
【0037】ここで、多層誘電体膜5及び6によるLP
S2を一様媒質とみなすと、上記分離角φは、以下の数
4にて表される。
【0038】
【数4】
【0039】また、分離角φは、屈折率n1 ,n2 、充
填率q及び切り出し角θの関数であるが、以下の数5で
示す関係のとき最大値をとるため、屈折率n1 ,n2 か
ら分離角φが決定される。即ち、多層誘電体膜5及び6
の屈折率比(n2 /n1 )と、その組合せで得られる最
大の分離角φmax との関係をみると、図3の特性図に示
すように、屈折率比(n2 /n1 )が小さい組み合わせ
を選べば、大きい分離角が得られることがわかる。即
ち、この特性図からTiO2 /SiO2 によるLPSよ
りも本実施例に係るa−Si:H/SiO2 によるLP
Sの方がより大きい分離角を得ることができることがわ
かる。
【0040】上記のように、LPS2は、多層誘電体膜
5及び6による複屈折を利用することから、水晶フィル
タと全く同じ設計手法により光学LPF2を実現させる
ことができる。
【0041】このように、本実施例に係る撮像装置にお
いては、入力光Eが光学ローパスフィルタ2を構成する
LPSを透過した際、その出力光は、LPSの複屈折に
よって常光線Eoと異常光線Eeに分離される。従っ
て、出力光は、先に述べた水晶フィルタの場合と同様
に、常光線Eoに基づいた空間周波数を有する光成分と
異常光線Eeに基づいた空間周波数を有する光成分との
合成となり、上記入力光Eは、このLPS2を通ること
により、cosxの特性をもって減衰することとなる。
即ち、偽信号を発生させる被写体(画素の配列ピッチと
対応した高周波数成分を有する被写体)が有する空間周
波数が、上記LPS2によって遮断されることと等価と
なる。
【0042】しかも、上記LPS2は、複数の誘電体膜
5及び6が積層されて構成されており、このLPS2を
構成する多層誘電体膜5及び6の屈折率比(n2 /n1
)を適宜選択することによって、薄い素子厚でも大き
い偏光分離角φを得ることができる。このことは、素子
厚を厚くすることなく、必要な分離幅(常光線Eoの出
射点と異常光線Eeの出射点との分離幅)dを得ること
ができることにつながり、撮像装置の小型化を実現させ
ることができる。また、上記分離幅dは、多層誘電体膜
5及び6の厚みだけでなく、LPS2の屈折率n1 ,n
2 もしくは充填率qにより制御できるため、設計の自由
度が向上する。
【0043】また、原理的に複屈折によって生じる常光
線Eoと異常光線Eeを利用するため、位相回折格子型
の光学ローパスフィルタのような位相回折格子像の撮像
面への映り込み現象等の問題はなく、また、近接位相回
折格子型の光学ローパスフィルタが要求するような高い
組み込み精度も必要ない。即ち、組み込み精度において
高い自由度を有することになる。
【0044】次に、上記光学LPF2の他の例を図4及
び図5に基づいて説明する。この光学LPF2は、複数
枚(図示の例では、3枚)のLPS2a,2b及び2c
を積み重ねて構成されている。そして、入力光がこの光
学LPF2にて2次元的に分割されるように、各LPS
2a,2b及び2cの主軸(光学軸)の方向、厚み、屈
折率及び充填率がそれぞれ設定されている。
【0045】例えば、光学LPF2を3層のLPS2
a,2b及び2cにて構成した場合を考えると、図5に
示すように、ある基準点に入射された光は、各LPS2
a,2b及び2cにて常光線と異常光線とに分離され
る。即ち、上記光は、最上層のLPS2a、中間層のL
PS2b及び最下層のLPS2cによる各常光成分の合
成光(便宜的に主合成光と記す)E0 と、最上層のLP
S2aによる異常光成分と中間層及び最下層のLPS2
b及び2cによる各常光成分の合成光(便宜的に第1の
合成光と記す)E1 と、中間層のLPS2bによる異常
光成分と最上層及び最下層のLPS2a及び2cによる
各常光成分の合成光(便宜的に第2の合成光と記す)E
2 と、最下層のLPS2aによる異常光成分と最上層及
び中間層のLPS2a及び2bによる各常光成分の合成
光(便宜的に第3の合成光と記す)E3 とに分離され
る。
【0046】第1の合成光E1 は、主合成光E0 に対
し、最上層のLPS2aにおける光学軸(主軸)m1 に
沿って、例えば図面上、斜め上方に分離され、第2の合
成光E2 は、主合成光E0 に対し、中間層のLPS2b
における光学軸(主軸)m2 に沿って、例えば図面上、
横方向に分離され、第3の合成光E3 は、主合成光E0
に対し、最下層のLPS2cにおける光学軸(主軸)m
3 に沿って、例えば図面上、斜め下方に分離される。こ
れら合成光E1 ,E2 及びE3 は、そのまま固体撮像素
子1の撮像面に入射することとなる。
【0047】上記第1の合成光E1 は、更に中間層のL
PS2bと最下層のLPS2cにてそれぞれ常光線と異
常光線とに分離される。即ち、第1の合成光E1 は、そ
の合成光E1 と、中間層のLPS2bによる異常光成分
と最下層のLPS2cによる常光成分の合成光(便宜的
に第4の合成光と記す)E4 と、最下層のLPS2cに
よる異常光成分と中間層のLPS2bによる常光成分の
合成光(便宜的に第5の合成光と記す)E5 とに分離さ
れる。
【0048】第4の合成光E4 は、第1の合成光E1 に
対し、中間層のLPS2bにおける光学軸(主軸)m2
に沿って、例えば図面上、横方向に分離され、第5の合
成光E5 は、第1の合成光E1 に対し、最下層のLPS
2cにおける光学軸(主軸)m3 に沿って、例えば図面
上、斜め下方に分離される。これら合成光E4 及びE5
は、そのまま固体撮像素子1の撮像面に入射することと
なる。
【0049】上記第4の合成光E4 は、更に最下層のL
PS2cにて常光線(第4の合成光)E4 と異常光線E
6 とに分離され、この異常光線E6 は、第4の合成光E
4 に対し、最下層のLPS2cにおける光学軸(主軸)
m3 に沿って、例えば図面上、斜め下方に分離される。
この異常光線E6 は、そのまま固体撮像素子1の撮像面
に入射することとなる。
【0050】一方、上記第2の合成光E2 は、更に最下
層のLPS2cにて常光線(第2の合成光)E2 と異常
光線E7 とに分離され、この異常光線E7 は、第2の合
成光E2 に対し、最下層のLPS2cにおける光学軸
(主軸)m2 に沿って、例えば図面上、斜め下方に分離
される。この異常光線E7 は、そのまま固体撮像素子1
の撮像面に入射することとなる。
【0051】なお、上記第3の合成光E3 、異常光線E
6 及びE7 は、最下層のLPS2cにて分離された光で
あるため、それ以上の分離は行われずにそのまま固体撮
像素子1の撮像面に入射される。
【0052】このように、光学ローパスフィルタ2を、
積み重ねられた複数のLPS2a,2b及び2cにて構
成することにより、入力光を2次元的に分割し、撮像面
の例えば横方向あるいは斜め方向にフィルタをかけるこ
とが可能となる。
【0053】また、本実施例においては、LPS2をa
−Si:H/SiO2 多層誘電体膜にて構成しているた
め、比較的安価に光学LPF2を得ることができ、光学
LPF2を有する撮像装置の製造コストの低廉化を促進
させることができる。
【0054】上記実施例においては、固体撮像素子1を
内蔵し、光学LPF2を有する撮像装置に適用した例を
示したが、その他、撮像デバイスとして撮像管を用いた
撮像装置にも適用させることができる。
【0055】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る撮像装置に
よれば、撮像面上に、偽信号を発生させる被写体が有す
る空間周波数を遮断するための光学ローパスフィルタが
配された撮像装置において、上記光学ローパスフィルタ
を、積層型偏光分離素子にて構成するようにしたので、
結晶の複屈折を利用したタイプの光学LPFを使用しな
がらも、装置自体の小型化及び製造コストの低廉化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撮像装置の実施例を示す概略構成
図である。
【図2】本実施例に係る撮像装置に使用される光学LP
F(積層型偏光分離素子:LPS)の構成及びその作用
を示す断面図である。
【図3】LPSを構成する多層誘電体膜の屈折率比(n
2 /n1 )とその組み合わせで得られる最大分離角φma
x の関係を示す特性図である。
【図4】本実施例に係る撮像装置に使用される光学LP
F(積層型偏光分離素子:LPS)の他の例を一部省略
して示す斜視図である。
【図5】入力光の二次元的な分割を示す説明図である。
【図6】各種ビデオカメラそれぞれCZPチャートを撮
像したモノクロの再生画像を示す図であり、同図Aは2
0万画素ビデオカメラの場合、同図Bは25万画素ビデ
オカメラの場合、同図Cは38万画素ビデオカメラの場
合をそれぞれ示す。
【図7】従来例に係る光学LPF(水晶フィルタ)の構
成及びその作用を示す原理図である。
【図8】水晶フィルタによるローパス効果を示す説明図
である。
【図9】水晶フィルタによる減衰特性を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 固体撮像素子 2 光学ローパスフィルタ(積層型偏光分離素子:LP
S) 3 赤外線遮断フィルタ 4 撮像レンズ 5 誘電体膜(a−Si:H) 6 誘電体膜(SiO2 )
【数5】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像面上に、偽信号を発生させる被写体
    が有する空間周波数を遮断するための光学ローパスフィ
    ルタが配された撮像装置において、 上記光学ローパスフィルタが、積層型偏光分離素子で構
    成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 撮像面上に、偽信号を発生させる被写体
    が有する空間周波数を遮断するための光学ローパスフィ
    ルタが配された撮像装置において、 上記光学ローパスフィルタが、積み重ねられた複数の積
    層型偏光分離素子で構成されていることを特徴とする撮
    像装置。
  3. 【請求項3】 上記積層型偏光分離素子は、a−Si:
    H/SiO2 多層誘電体膜にて形成されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
JP5020596A 1993-01-13 1993-01-13 撮像装置 Withdrawn JPH06214115A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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