JPH0621349A - アモルファス半導体素子 - Google Patents

アモルファス半導体素子

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JPH0621349A
JPH0621349A JP17455992A JP17455992A JPH0621349A JP H0621349 A JPH0621349 A JP H0621349A JP 17455992 A JP17455992 A JP 17455992A JP 17455992 A JP17455992 A JP 17455992A JP H0621349 A JPH0621349 A JP H0621349A
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JP
Japan
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electrode
electrodes
amorphous semiconductor
state
amorphous
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JP17455992A
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Inventor
Takashi Nakamura
孝 中村
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気信号のみで抵抗値の可変が可能で、しか
も電源を切っても抵抗値を保持できる可変抵抗器を提供
する。 【構成】 厚みを連続的に順次変化させたカルゴゲン化
合物30を、一対の第1電極10および第2電極20で
挟持して、対向位置に応じて両電極10,20間の距離
を連続的に順次変化させている。 【効果】 電極同士の対向位置に応じて、電界強度が連
続的に順次変化するため、両電極間に印加される印加電
圧の大きさを変えることにより、カルゴゲン化合物が結
晶化する範囲を自由に変化させることができる。また、
印加電圧が除去されても、カルゴゲン化合物は結晶状態
を持続するので、可変された抵抗値を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可変抵抗器、論理LS
Iまたは不揮発性メモリ等に利用されるアモルファス半
導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、LSI等で用いられている可
変抵抗器としては、主として、半導体の不純物濃度を変
化させるものが知られている。その一種として、FET
(feildeffect transistor) のON抵抗を変化させるも
のがある。例えば、MOS型FETは、図10の如く、
チャネル領域1ならびにチャネル領域1を挟んでN+
ソース領域2およびN+ 型ドレイン領域3が形成された
P型シリコン基板4と、シリコン基板4上の、ソース領
域2およびドレイン領域3を橋渡すかたちでチャネル領
域1上に形成されたゲート絶縁膜5と、チャネル領域1
上に、ゲート絶縁膜5を介して設けられたゲート電極6
とを備えている。
【0003】このMOS型FETの動作原理は、次の通
りである。図11(a)のように、ソース領域2、ドレ
イン領域3およびゲート電極6が接地電位0Vとされて
いる場合、ソース領域2およびドレイン領域3に溜まっ
ている電子は、互いに離間している。そして、図11
(b)のように、例えばゲート電極6に対してしきい値
TH以上の電圧5Vを印加すると、チャネル領域1のポ
テンシャルが下がり、チャネル領域1に電子が整列し、
ソース領域2とドレイン領域3との間にチャネルが形成
される。このチャネルを形成する電子は、丁度ゲート電
極6の正電荷を打ち消すように現れる。さらに、図11
(c)のように、例えばドレイン領域3に対して5Vを
印加すると、ドレイン領域3のポテンシャルが下がり、
ソース領域2側からドレイン領域3側に向かって電子が
流れる。したがって、電流がドレイン領域3からソース
領域2に向かって流れる。そして、図11(d)のよう
に、ゲート電極6のみ接地電位に戻すと、チャネル領域
1のポテンシャルが持ち上がり、ソース領域2側からの
電子の流出が遮断され、電流が流れなくなる。
【0004】つまり、ゲート電圧とドレイン電流との関
係は、図12のようになっている。図12において、横
軸はゲート電圧VG 、縦軸はドレイン電流ID をそれぞ
れ示している。このように、MOS型FETは、ゲート
電極6に対してしきい値電圧VTHを越える電圧が印加さ
れなければON動作せず、ON状態では、VG とID
の間に一定の比例関係が成立する。これを、一般にFE
TのON抵抗と称している。このFETのON抵抗は、
ソース領域2および/またはドレイン領域3の不純物濃
度を変化させれば、変化させ得る。それゆえ、上記ソー
ス領域2および/またはドレイン領域3の不純物濃度を
調整することで、所望のON抵抗のFETを得ることが
でき、LSI等の可変抵抗器として用いることができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、不純物
拡散は、温度変化等の影響を受けやすいため、ソース領
域および/またはドレイン領域の不純物濃度を所望の濃
度とするには、微妙な不純物拡散技術が要求され、不純
物濃度を調整するのが非常に困難となっていた。また、
ゲート電圧を僅かに変化させるだけで、FETの抵抗は
急激に変化するので、ゲート電圧を厳密に制御しなけれ
ばならいが、その制御が難しいものとなっていた。
【0006】さらに、FETを可変抵抗器に用いると、
ゲート電圧を保持しなければ、抵抗値を保持できない。
本発明は、上記に鑑み、電気信号のみで抵抗値の可変が
可能で、しかも電源を切っても抵抗値を保持できるアモ
ルファス半導体素子の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明請求項1による課
題解決手段は、第1電極と、第1電極に対して所定間隔
をあけて対向して配置された第2電極と、両電極の間に
充たされ、アモルファス状態において高抵抗を有し、結
晶状態において低抵抗を有し、かつ電気信号により、ア
モルファス状態および結晶状態の2状態間の転移を可逆
的に切り換え可能な半導体物質とを備え、上記第1電極
と第2電極との間隔は、対向位置に応じて連続的または
段階的に順次変化されており、上記半導体物質のアモル
ファス状態となる領域と、結晶状態となる領域との占有
割合が、両電極間に印加される印加電圧の大きさに応じ
て変化するよう構成されているものである。
【0008】請求項2による課題解決手段は、請求項1
記載のアモルファス半導体素子において、第1電極およ
び第2電極は、共に面状電極であり、第1電極と第2電
極とは、その一部同士が対向するよう配置されているも
のである。請求項3による課題解決手段は、請求項1記
載のアモルファス半導体素子において、第1電極と第2
電極とが同一平面上に並置されており、第1電極の対向
端辺と第2電極の対向端辺との間隔が対向位置に応じて
連続的または段階的に順次変化されているものである。
【0009】
【作用】上記請求項1ないし3による課題解決手段にお
いて、対向位置に応じて両電極間の距離を連続的または
段階的に順次変化させているので、電極同士の対向位置
に応じて、電界強度が連続的または段階的に順次変化す
ることになる。したがって、両電極間に印加される印加
電圧の大きさを変えることにより、半導体物質が結晶化
する範囲を自由に変化させることができ、電気信号のみ
で抵抗値の可変が可能となる。また、印加電圧が除去さ
れても、半導体物質は結晶状態を持続するので、可変さ
れた抵抗値を保持することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係るアモルファス半導体素子
を図1ないし図9に基づき詳述する。S、Se、Teの
ようなVI族元素をベースとしたカルゴゲン化合物30
は、アモルファス状態において高抵抗を有し、結晶状態
において低抵抗を有しており、このカルゴゲン化合物3
0を、図9の如く、グランドに接地される第1電極10
および所定の印加電圧パルスが印加される第2電極20
で挟み、両電極10,20間に電気信号を与えることに
より、カルゴゲン化合物30のアモルファス状態および
結晶状態の2状態間の転移を可逆的に切り換え可能なこ
とが知られている。
【0011】図9はカルゴゲン化合物のアモルファス状
態および結晶状態の2状態間の転移動作を示す図であ
る。上記カルゴゲン化合物の一連の動作について、図9
を参照して詳しく説明する。図9(a)のように、初期
状態において、カルゴゲン化合物30はアモルファス状
態となっており、抵抗値RA は大となり、電極10,2
0間は高抵抗状態となっている。そして、図9(b)の
ように、電極10,20間に与えられたしきい値VTH
上の電圧パルスV1(>VTH>0)を印加すると、カル
ゴゲン化合物30に、比較的低抵抗なフィラメント結晶
経路が発生し、カルゴゲン化合物30は結晶状態に転移
する。そのため、カルゴゲン化合物30の抵抗値RB
小となり、電極10,20間は低抵抗状態となる。この
状態で、図9(c)のように、印加電圧V1が除去され
ても、カルゴゲン化合物30は結晶状態を持続し、電極
10,20間の低抵抗状態は保持されたままとなる。そ
の後、図9(d)のように、適当な時期にリセット電圧
パルスVr (<0)を印加することにより、高抵抗のア
モルファス状態に戻る。
【0012】上記電極10,20間が高抵抗となるカル
ゴゲン化合物30のアモルファス状態から電極10,2
0間が低抵抗となるカルゴゲン化合物30の結晶状態へ
の転移に必要なしきい値電圧VTH(以下、「書込電圧」
という)は、カルゴゲン化合物30の厚みを変化させる
ことにより、1V以下の低電圧から25V以上の高電圧
まで任意に設定することができる。また、リセット電圧
パルスVr は、書込電圧VTHより低い値で、大きな電流
を短時間かける。
【0013】適当なカルゴゲン化合物30としては、
S、Se、Teのような単体でも効果を示すが、より安
定した効果を得るには、Ge、As等との化合物である
GeXTe1-X やAsx 1-X またはさらにSb等を添
加したGe24Te72Sb2 2のようなGeA TeB
C D という形の化合物にするのが好ましい。とういう
のは、これらの化合物は、成分元素の種類や配合比を変
化することにより、抵抗値、書込電圧等が変化するた
め、用途に合ったものを選択することができる。
【0014】すなわち、カルゴゲン化合物30を用いた
アモルファス半導体素子は、一旦電気信号により、アモ
ルファス状態から結晶状態に転移して、所定の抵抗値と
なると、電源を切っても所定の抵抗値を保持する特性を
有する抵抗体となる。本発明は、上記カルゴゲン化合物
30を用いて、電気的に抵抗値が可変可能でかつ不揮発
性を有するアモルファス半導体素子を提供するものであ
る。
【0015】ここで、本発明に係るアモルファス半導体
素子の基本的な原理について、図1を参照しつつ説明す
る。図1においては、電極10,20間の距離d1,d
2(d1>d2)を異ならせた抵抗体40A,40Bを
並列に接続してアモルファス半導体素子を構成してい
る。すなわち、抵抗体40Bの抵抗の長さが抵抗体40
Aの抵抗の長さよりも短くなっている。
【0016】今、両方の抵抗体40A,40Bのカルゴ
ゲン化合物30がアモルファス状態(高抵抗状態)にな
っているとする。この状態で、各抵抗体40A,40B
に電圧V2を印加すると、各抵抗体40A,40Bの電
極10,20間にそれぞれ電圧V2がかかるので、単位
体積当たりの電圧の大きさ(電界強度)は、電極10,
20間の距離が長い抵抗体40Aの方が、電極10,2
0間の距離が短い抵抗体40Bよりも小さくなる。
【0017】ここで、抵抗体40Aのアモルファス→結
晶転移電圧をVT1、抵抗体40Bのアモルファス→結晶
転移電圧をVT2とし、VT1>V2>VT2>0という条件
下で、各抵抗体40A,40Bに電圧V2 すると、電極
10,20間の距離が短い抵抗体40Bの方が、電極1
0,20間の距離が長い抵抗体40Aよりも電界強度が
大きいので、図1のように、抵抗体40Bのカルゴゲン
化合物30のみがアモルファス状態から結晶状態への転
移を起こし、低抵抗状態RB2となり、抵抗体40Aのカ
ルゴゲン化合物30は結晶状態に転移せず、高抵抗状態
A1を保持する。
【0018】したがって、上記アモルファス半導体素子
の全抵抗値R1は、下記(1)式で表される。
【0019】
【数1】
【0020】また、V2>VT1>VT2>0という条件下
で、各抵抗体40A,40Bに電圧V2を印加した場
合、両抵抗体40A,40Bのカルゴゲン化合物30
は、アモルファス状態から結晶状態に転移し、低抵抗状
態RB1,RB2となり、全抵抗値R2は、下記(2)式で
表される。
【0021】
【数2】
【0022】さらに、VT1>VT2>V2>0という条件
下で、各抵抗体40A,40Bに電圧V2を印加した場
合、両抵抗体40A,40Bのカルゴゲン化合物30
は、アモルファス状態から結晶状態に転移せず、高低抵
抗状態RA1,RA2となり、全抵抗値R3は、下記(3)
式で表される。
【0023】
【数3】
【0024】すなわち、印加電圧V2の大きさを変化さ
せることにより、アモルファス半導体素子の全抵抗値
は、上記(1)(2)(3)式で示されるR1,R2,
R3という三値のいずれかを選択することができる。こ
れに基づき、本発明においては、アモルファス半導体素
子を、電極10,20間に印加される印加電圧の変化に
応じて、カルゴゲン化合物30がアモルファス状態とな
る領域と、結晶状態となる領域との占有割合が変化する
よう構成したものである。以下、具体的な実施例につい
て述べる。
【0025】まず、第1実施例に係るアモルファス半導
体素子を図2ないし図6に基づいて説明する。図2は本
発明第1実施例に係るアモルファス半導体素子の構成を
示す図である。図2を参照して、本実施例のアモルファ
ス半導体素子の構成を説明する。本実施例のアモルファ
ス半導体素子は、図2の如く、厚みを連続的に順次変化
させたカルゴゲン化合物30を、導電体からなる一対の
第1電極10および第2電極40で挟持し、対向位置に
応じて電極10,20間の距離を連続的に順次変化さ
せ、印加電圧の大きさにより、カルゴゲン化合物30の
結晶化する範囲、すなわち結晶化する長さsが変化する
よう構成されている。
【0026】今、図2に示すように、カルゴゲン化合物
30の設計条件を、幅w、長さs1、傾斜角θ1 、最小
電極間距離(最小厚さ)x0 、最大電極間距離(最大厚
み)x1 としたとき、電極10,20間の距離がxとな
る領域sまでカルゴゲン化合物30がアモルファス状態
から結晶状態に転移するように、電極10,20間に電
圧を印加したとする。
【0027】このときの、図において左側の結晶状態領
域(低抵抗状態領域)の抵抗値RB、右側のアモルファ
ス状態領域(高抵抗状態領域)の抵抗値RA は、下記
(4)(5)式で表される。なお、式中、RB0は、図3
に示したカルゴゲン化合物30の幅、長さ、高さをそれ
ぞれeとする単位体積あたりの低抵抗状態領域の抵抗
値、RA0は同じく単位体積あたりの高抵抗状態領域の抵
抗値である。
【0028】
【数4】
【0029】故に、アモルファス半導体素子の全抵抗値
Rは、上記(4)(5)式より、下記(6)式で表され
る。
【0030】
【数5】
【0031】上記(6)式において、RA /RB =10
4 、θ1 ≒11度としたとき、カルゴゲン化合物30の
結晶化領域の長さlを変化させたときの抵抗値の変化を
図4に示す。図4において、横軸はs/s1 、縦軸は抵
抗値(任意単位)をそれぞれ示している。図4から明ら
かなように、s/s1 、すなわちカルゴゲン化合物30
の結晶状態領域およびアモルファス状態領域の占有割合
を変化させれば、アモルファス半導体素子の全抵抗値が
変化することがわかる。
【0032】このように、本実施例においては、厚みを
連続的に順次変化させたカルゴゲン化合物30を、第1
電極10および第2電極40で挟持して、対向位置に応
じて電極10,20間の距離を連続的に順次変化させて
いる。そのため、1つのアモルファス半導体素子におい
て、電極10,20の対向位置に応じて、電界強度が連
続的に順次変化することになる。
【0033】したがって、電極10,20間に印加され
る印加電圧の大きさを変えることにより、カルゴゲン化
合物30が結晶化する範囲、すなわち結晶化する長さl
を自由に変化させることができ、電気信号のみで抵抗値
の可変が可能となる。また、上述したように、印加電圧
が除去されても、カルゴゲン化合物30は結晶状態を持
続するといった不揮発性を有しているので、可変された
抵抗値を保持することができ、信頼性が高いものとな
る。
【0034】よって、本実施例のアモルファス半導体素
子は、可変抵抗器として非常に有用なものとなる。本実
施例のアモルファス半導体素子は、図5の断面図に示す
ように、シリコン基板50上に、SiO2 等からなる酸
化絶縁膜51を介して設けられている。図6はこのアモ
ルファス半導体素子の製造方法を工程順に示す断面図で
ある。図6を参照しつつ、上記アモルファス半導体素子
の製造方法について説明する。
【0035】まず、図6(a)のように、熱酸化によ
り、シリコン基板50上にSiO2 等からなる酸化絶縁
膜51を形成する。そして、図6(b)のように、スパ
ッタリング等により、酸化シリコン膜51上に白金等の
導電体膜を蒸着した後、エッチングにより、所定箇所を
残して導電体膜の一部を除去して第1電極10を形成す
る。
【0036】次に、図6(c)のように、蒸着法、スパ
ッタリング法等の従来公知の半導体プロセスにおける成
膜装置により、カルゴゲン化合物30を、第1電極10
を覆うかたちで積層させた後、図6(d)のように、カ
ルゴゲン化合物30上にポジ型レジスト60を塗布す
る。その後、図6(e)のように、厚さが段階的に順次
変化するクロムマスク61を用いて、ポジ型レジスト6
0の露光を行う。そうすると、クロムマスク61の厚さ
が段階的に順次変化しているため、クロムマスク61を
透過する光量が段階的に変化し、ポジ型レジスト60に
はその露光量に段階的な変化が生じる。したがって、露
光後、現像を行うと、図6(f)のように、クロムマス
ク61の厚さが薄く、十分に露光された領域ではポジ型
レジスト60が多く除去され、一方クロムマスク61の
厚さが厚く、十分に露光さない領域ではポジ型レジスト
60があまり除去されないので、厚さが連続的に変化す
るポジ型レジスト60が得られる。
【0037】そして、図6(f)の状態でポジ型レジス
ト60のエッチングを行う。そうすると、ポジ型レジス
ト60の厚さが薄い領域では、ポジ型レジスト60のエ
ッチングすべき深さが浅いので、エッチング液がカルゴ
ゲン化合物30まで浸透し、カルゴゲン化合物30が多
く除去され、一方ポジ型レジスト60の厚さが厚い領域
では、ポジ型レジスト60のエッチングすべき深さが深
いので、エッチング液がカルゴゲン化合物30まであま
り浸透せず、カルゴゲン化合物30があまり除去されな
いので、図6(g)のように、厚さが連続的に変化する
カルゴゲン化合物30が得られる。
【0038】その後、図6(h)のように、スパッタリ
ング等により、カルゴゲン化合物30上に白金等の導電
体膜を蒸着した後、エッチングにより、所定箇所を残し
て導電体膜の一部を除去して第2電極20を形成する。
次に、本発明の第2実施例を図7に基づいて説明する。
図7は本発明第2実施例に係るアモルファス半導体素子
を示す図である。
【0039】本実施例においては、図7の如く、カルゴ
ゲン化合物30の厚みを一定とし、カルゴゲン化合物3
0を挟んで、板状の第1電極10および第2電極20の
一部分同士が重なり合うよう、両電極10,20を対向
して配置することで、電極10,20間の距離を対向位
置に応じて連続的に変化させている。上記構成において
も、1つのアモルファス半導体素子において、電極1
0,20の対向位置に応じて、電界強度が連続的に順次
変化させることができるので、第1実施例と同様のアモ
ルファス半導体素子が得られる。
【0040】さらに、本発明の第3実施例を図8に基づ
いて説明する。図8は本発明第3実施例に係るアモルフ
ァス半導体素子を示しており、同図(a)は正面図、同
図(b)は同図(a)のA−A断面図である。本実施例
においては、図8の如く、第1電極10と、第1電極1
0との対向端辺を連続的に順次変化させた第2電極20
とを、同一平面上でかつ所定間隔をあけて対向配置し、
両電極10,20をカルゴゲン化合物30で覆うこと
で、両電極10,20間の距離を対向位置に応じて連続
的に順次変化させているので、第1実施例と同様のアモ
ルファス半導体素子が得られる。
【0041】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で多くの変更または修正
を加え得ることは勿論である。例えば、上記第1実施例
において、カルゴゲン化合物30の厚みを段階的に順次
変化させることにより、両電極10,20間の距離を段
階的に順次変化させてもよい。この場合、電極10,2
0の対向位置に応じて、電界強度が段階的に順次変化さ
せることができる。
【0042】また、第3実施例において、第2電極20
の第1電極10との対向面を段階的に順次変化させても
よく、あるいは両電極10,20の対向面を連続的また
は段階的に順次変化させる構成としてもよい。さらに、
第1、第3実施例において、第1電極10または第2電
極20の少なくとも一方を、区画された小電極部を有す
る構成としてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明請
求項1ないし3によると、電極同士の対向位置に応じ
て、電界強度が連続的または段階的に順次変化するた
め、両電極間に印加される印加電圧の大きさを変えるこ
とにより、半導体物質が結晶化する範囲を自由に変化さ
せることができ、電気信号のみで抵抗値の可変が可能と
なる。また、印加電圧が除去されても、半導体物質は結
晶状態を持続するので、可変された抵抗値を保持するこ
とができる。
【0044】したがって、本発明のアモルファス半導体
素子は、可変抵抗器とすて多用途に利用可能である。特
に、論理LSI、メモリ回路等に有用なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアモルファス半導体素子の基本的
原理の説明図である。
【図2】本発明第1実施例のアモルファス半導体素子を
示す図である。
【図3】カルゴゲン化合物の低抵抗状態および高抵抗状
態における単位体積当たりの抵抗値を示す図である。
【図4】カルゴゲン化合物の結晶化領域の長さを変化さ
せたときの抵抗値の変化を示す図である。
【図5】アモルファス半導体素子をシリコン基板上に設
けた状態を示す断面図である。
【図6】アモルファス半導体素子の製造方法を工程順に
示す断面図である。
【図7】本発明第2実施例に係るアモルファス半導体素
子を示す図である。
【図8】本発明第3実施例に係るアモルファス半導体素
子を示す図である。
【図9】カルゴゲン化合物のアモルファス状態および結
晶状態の2状態間の転移動作を示す図である。
【図10】FETの原理的構成を示す概念図である。
【図11】FETの動作原理を示す図である。
【図12】FETのON抵抗特性を示す図である。
【符号の説明】
10 第1電極 20 第2電極 30 カルゴゲン化合物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1電極と、 第1電極に対して所定間隔をあけて対向して配置された
    第2電極と、 両電極の間に充たされ、アモルファス状態において高抵
    抗を有し、結晶状態において低抵抗を有し、かつ電気信
    号により、アモルファス状態および結晶状態の2状態間
    の転移を可逆的に切り換え可能な半導体物質とを備え、 上記第1電極と第2電極との間隔は、対向位置に応じて
    連続的または段階的に順次変化されており、 上記半導体物質のアモルファス状態となる領域と、結晶
    状態となる領域との占有割合が、両電極間に印加される
    印加電圧の大きさに応じて変化するよう構成されている
    ことを特徴とするアモルファス半導体素子。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアモルファス半導体素子に
    おいて、 第1電極および第2電極は、共に面状電極であり、第1
    電極と第2電極とは、その一部同士が対向するよう配置
    されていることを特徴とするアモルファス半導体素子。
  3. 【請求項3】請求項1記載のアモルファス半導体素子に
    おいて、 第1電極と第2電極とが同一平面上に並置されており、 第1電極の対向端辺と第2電極の対向端辺との間隔が対
    向位置に応じて連続的または段階的に順次変化されてい
    ることを特徴とするアモルファス半導体素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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