JPH06212178A - 生産流出物中の水和物の凝集傾向を減少させる方法 - Google Patents

生産流出物中の水和物の凝集傾向を減少させる方法

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JPH06212178A
JPH06212178A JP5264422A JP26442293A JPH06212178A JP H06212178 A JPH06212178 A JP H06212178A JP 5264422 A JP5264422 A JP 5264422A JP 26442293 A JP26442293 A JP 26442293A JP H06212178 A JPH06212178 A JP H06212178A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水と水和物を形成しやすい炭化水素とを含む
流体中において、水和物が形成されうる条件下に、水和
物の凝集傾向を減少させる方法。連鎖−(OR)−
n (Rは炭素原子数2または3の炭化水素基、nは前記
連鎖の平均重合度、連鎖の少なくとも1つは、ポリ酸化
エチレン連鎖である)を含む、酸化アルキレンをベース
とした水溶性ポリマーまたはコポリマー(例えばポリエ
チレングリコールモノエーテル、酸化エチレン−酸化プ
ロピレンコポリマー)を、水和物形成の熱力学的阻害剤
(例えばメタノール)と組み合わせて、前記流体に組込
む。 【効果】 本発明の方法によると、経済的に、水和物の
凝集傾向を減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然ガス、石油ガス、
あるいはその他のガスの水和物の凝集傾向を、少なくと
も1つの添加剤を用いることによって減少させる方法に
関する。水和物を形成するガスは、特に、メタン、エタ
ン、エチレン、プロパン、プロペン、n−ブタンおよび
イソブタンから選ばれる少なくとも1つの炭化水素、お
よび場合によってはH2 Sおよび/またはCO2 を含ん
でいることがある。
【0002】
【従来技術および解決すべき課題】これらの水和物は、
水がガスの存在下に、遊離状態で、あるいは液相、例え
ば液体炭化水素中に溶解した状態で存在するときに、お
よび特に水、ガス、および場合によっては液体炭化水
素、例えば油の混合物の到達する温度が、水和物形成の
熱力学温度より低くなるときに、形成される。この熱力
学温度は、既知のガス組成について、圧力が固定されて
いるときに一定である。
【0003】水和物の形成は、とりわけ、水和物形成の
条件が揃っている、石油およびガス工業において心配さ
れる。実際、原油およびガスの製造コストを、投資面か
らも開発面からも低減するために、特に海洋での生産に
おいて考えられる方法は、海岸の地層から輸送される原
油またはガスに適用される処理を減らすか、さらには省
くこと、および特に水の全部または一部を、輸送される
流体中に残すことである。海でのこれらの処理は、一般
に、地層の近くの海面に位置するプラットフォームで行
なって、初め熱かった流出物が、海水での流出物の冷却
によって、水和物形成の熱力学条件に達する前に処理で
きるようにする。
【0004】しかしながら、実際に起こることである
が、水和物形成に必要な熱力学条件が揃ったときに、水
和物の凝集から、閉塞物(bouchon) が生じることによっ
て、輸送管が満たされ、塞がれることになる。この閉塞
によって、原油またはガスの通過が完全に妨げられる。
【0005】水和物閉塞物の形成は、生産の停止を伴な
い、したがって大きな財政損失を生じることがある。さ
らに、装置の再稼動、特に海での生産または輸送の場合
には、時間がかかることがある。これは、形成された水
和物の分解を行なうのが非常に難しいからである。実
際、天然ガスまたは石油、および水を含むガスの海底地
層からの生産が、海床(sol marin) の表面に達し、つい
で海底に運ばれるとき、生産された流出物の温度の低下
によって、水和物が形成され、凝集し、輸送管を塞ぐよ
うな熱力学条件が揃うこともある。海底の温度は、例え
ば3℃または4℃であることもある。
【0006】例えば大気の温度が低いとき、地上の地面
に埋められていないか、あまりにもわずかしか埋められ
ていない管の場合には、地上でも同様に、水和物形成に
有利な条件が揃うときもある。
【0007】これらの欠点を避けるために、先行技術に
おいては、流体に添加されて、水和物形成の熱力学温度
を低下させながら、阻害剤として働きうる物質を用いる
ことも試みられた。これらは特に、アルコール、例えば
メタノール、またはグリコール、例えばモノ、ジ、もし
くはトリエチレングリコールである。この溶液は、非常
にお金がかかる。これは、添加される阻害剤の量が、水
含量の10〜50% に達することもあり、これらの阻害剤
は、全部回収するのが難しいからである。
【0008】同様に、輸送される流体の温度が、操作条
件下に水和物の形成温度に達するのを避けるために、輸
送管の分離も勧められている。このような技術もまた、
非常にお金がかかる。
【0009】さらに、ガス、特に炭化水素、および水を
含む流体中での水和物の形成を遅延させる効果につい
て、非イオン性またはアニオン性の様々な界面活性化合
物がテストされた。例えばケミカル・アブストラクツ第
80巻、1974年、98122rで報告された、Kulievらの論文"S
urfactants studied as hydrate-formation inhibitor
s" Gazovoe Delo No. 10 、1972年、17〜19ページを挙
げることができる。
【0010】さらに、水和物形成のメカニズムを変更で
きる添加剤の使用についても記載されている。これは、
互いに急激に凝集して、非常に固い閉塞物を形成する代
わりに、形成された水和物は、輸送される流体の温度が
低すぎないかぎり、凝集せず、また管を詰まらせずに、
流体中に分散されるからである。
【0011】この点に関して、本出願人名の特許出願EP
-A-323774 を挙げることができる。これには、置換また
は非置換のポリオールおよびカルボン酸のエステル、お
よびイミド官能基を有する化合物から選ばれる、非イオ
ン性アンフィ親性(amphiphile)化合物の使用について記
載されている。同様に本出願人名の特許出願EP-A-32377
5 もあるが、これは特に、脂肪酸または脂肪酸誘導体の
ジエタノールアミド族に属する化合物の使用について記
載している。特許US-A-4856593は、界面活性化合物、例
えば有機ホスホネート、リン酸エステル、ホスホン酸、
これらの塩およびこれらのエステル、無機多リン酸塩お
よびこれらのエステル、およびポリアクリルアミドおよ
びポリアクリル酸塩の使用について記載している。およ
び特許出願EP-A-457375 は、アニオン性界面活性化合
物、例えばアルキルアリールスルホン酸、およびこれら
のアルカリ金属塩の使用について記載している。
【0012】液相が、例えば凝縮物または油のように、
水と液体炭化水素とから形成されるとき、これらの化合
物がよく適するが、この液相が、大部分水から、または
水だけからなる(乾燥ガスの場合)ときには、性能が劣
ることが明らかになる。
【0013】
【課題を解決するための手段】いまや次のことが見出さ
れた。すなわち、現在までこの目的のためには用いられ
ていなかった、酸化アルキレンベースのポリマーおよび
コポリマーと、あらゆる水和物形成を阻害するのに必要
な濃度よりも低い濃度で用いられる、水和物形成阻害剤
との組合わせが、形成される水和物の量とそれらの凝集
傾向を制限しながらも、水和物形成のメカニズムを変え
るのに優れた効率を示すことである。
【0014】水和物結晶の形成メカニズムのこの変更
は、特に液相中の水含量が高い場合、水和物を形成する
流体の輸送のためにとりわけ有効に利用できる。実際、
本発明の添加剤の存在下に、ひとたび形成された結晶
は、流体が流れる装置内で、互いに凝集し、非常に固い
閉塞物または沈積物を形成する代わりに、分散形態にと
どまるが、それも該圧力での平衡熱力学温度以下の広い
温度範囲で、分散形態にとどまるのがわかった。
【0015】ガスと水との混合物を、熱力学平衡温度よ
り顕著に低い温度に付すと、固体閉塞物の形成に至るほ
どの、流体のかなり急速な濃縮が生じるが、これは流体
の流通を難しくする。さらには不可能にする。
【0016】特に液相中の水含量が高いとき、低い濃度
または中程度の濃度で熱力学阻害剤と組合わされた本発
明の添加剤の添加によって、水和物形成の変更が生じ
る。すなわち固体閉塞物の形成というよりは、分散され
たままの小さい結晶の形成が見られる。
【0017】したがって本発明は、少なくとも水と、水
和物を形成しやすい炭化水素とを含む流体中において、
水和物が形成されうる温度および圧力条件下に、水和物
の凝集傾向を減らす方法において、酸化アルキレンをベ
ースとした水溶性ポリマーまたはコポリマーを、水和物
形成の熱力学的阻害剤と組み合わせて、前記流体に組込
むことを特徴とする方法に関する。この阻害剤は、付さ
れる圧力および温度条件下において、あらゆる水和物形
成を阻害するのに必要な濃度より低い濃度で用いられ
る。
【0018】用いられる熱力学阻害剤は、特に、メタノ
ール、またはモノ−、ジ−、もしくはトリエチレングリ
コールであってもよい。生成水中に場合によっては含ま
れる塩が、この役割を果たすこともある。この阻害剤に
よって、液体流出物中に形成されることがある水和物の
量を制限することができる。
【0019】この組合わせは、液相が大部分または完全
に水からなるときに有利である。実際、阻害剤の不存在
下では、水和物の形成後、残留液相の量は、これらの輸
送を行なうには少なすぎる。
【0020】導入される阻害剤の量は、該流体につい
て、付される圧力および温度条件下に、あらゆる水和物
形成を防ぐのに必要な最少量の、多くともせいぜい2/3
、好ましくは約1/2 に等しくてもよい。しかしながら
この含量は、共に用いられる分散添加剤の量しだいで、
最適なものとすることもできよう。
【0021】水和物形成を遅らせ、かつこれらの凝集傾
向を減じるために、本発明において用いられるポリマー
およびコポリマーは、より詳しくは、−(OR)−n
の1つまたは複数の連鎖を含むことによって定義でき
る。ここにおいてRは、炭素原子数2または3の炭化水
素基を表わし、nは、平均重合度を表わし、これは水溶
性ポリマーまたはコポリマーの分子量から計算できるも
のであり、連鎖−(OR)−n の少なくとも1つは、ポ
リ酸化エチレン連鎖−(CH2 −CH2 −O)−n であ
る。
【0022】好ましくは、本発明のポリマーおよびコポ
リマーは、酸化エチレンおよび場合によっては酸化プロ
ピレンから得られる。これは、酸化エチレンと、エチレ
ングリコールまたは水との反応によって得られる、一般
式: H−(OCH2 −CH2 )−n OH のポリエチレングリコールであってもよいであろう。同
様に、モノエーテル、例えば前記ポリエチレングリコー
ルのモノメチルエーテルでもよい。また、酸化エチレン
と酸化プロピレンとの連鎖コポリマーであってもよい。
この場合、酸化エチレン単位の割合は、酸化プロピレン
単位の割合に対して優勢である。
【0023】このような連鎖コポリマーは、例えば酸化
エチレンとポリプロピレングリコールとの縮合によって
得られる。
【0024】このような連鎖コポリマーは、酸化プロピ
レンとエチレンジアミン分子との縮合、ついで酸化エチ
レンの縮合によっても得られる。
【0025】これらの種々のコポリマーにおける酸化エ
チレンの含量は、水溶性コポリマーを得るのに十分なも
のであり、例えば約20重量%以上、好ましくは約50重量
%以上であろう。
【0026】本発明において用いられるポリマーおよび
コポリマーの分子量は様々であり、1000〜30000 であっ
てもよい。
【0027】これらの化合物はすべて、単独で、または
混合して用いることができる。場合によっては他の化合
物、例えば界面活性剤と組合わせてもよい。
【0028】前記のようなポリマーおよびコポリマーの
本発明による使用は、経済的な観点から特に有利であ
る。これは、これらの物質が、非常に低い濃度で、一般
に水に対して2重量%以下、例えば0.1 〜2重量%、好
ましくは0.2 〜1重量%で用いられ、これらの物質のコ
ストがそれほど高くないからである。
【0029】水和物形成の熱力学阻害剤として、流体に
アルコールまたはグリコールを添加する場合、これらの
物質の含量は、水に対して例えば20重量%まで、好まし
くは10重量%までであってもよい。
【0030】流体が海水、または例えば20g/l以上の
塩含量の地層水を含む場合、アルコールまたはグリコー
ルの添加は必要でない。塩、例えば塩化ナトリウムが阻
害剤の役割を果たす。
【0031】本発明のポリマーおよびコポリマーの特に
有利な使用方法は、水と液体炭化水素との混合物が、30
容量%またはそれ以上、好ましくは50容量%以上の水含
量を含む場合に関する。
【0032】
【実施例】下記実施例において、該水溶性添加剤の、形
成条件、懸濁維持、あるいは固形化の遅延に対する効率
を評価するために、場合によっては軽い凝縮物および/
または例えばメタノールのような従来の熱力学阻害剤の
存在下に、メタンと水からの水和物形成試験を行なっ
た。
【0033】これらの試験に用いられる装置は、内部容
積90cm3 の、サファイア製可視セル(cellule visuelle)
を備える。これは最大圧150 バールで作動する。このセ
ルは温度調節された閉鎖容器内にある。この閉鎖容器で
は、温度を一定に維持することができるか、あるいはそ
れとは逆に、プログラミングされた温度低下を実施する
ことができる。セル内の温度および圧力は、2つのセン
サで測定される。このセル内での攪拌は、羽根付き攪拌
機で行なわれる。これは磁気駆動によって、一定の速度
で回転しうる。水和物の形成のさい、この速度を一定に
維持するために、回転トルクの値を、媒質の粘度と間接
的に関連させることもできる。
【0034】メタンが入っている緩衝びん(bouteille t
ampon)の端の1つが、前記セルと常時連結されており、
もう1つの端が容積形ポンプと連結されている。このポ
ンプは、水和物の形成のさい、ガスの消費による圧力低
下を補うため、水銀を緩衝びんに注入することによっ
て、このびんおよびセル内で圧力を一定にするのに必要
なメタンの容積を移動させることができる。導入された
水銀容積を測定することによって、消費されたガスの量
を知ることができる。すなわち容積変動を無視して、経
時的、または温度にしたがって形成された水和物の量を
知ることができる。
【0035】当初、このセルには、添加剤を含まない
か、あるいはテストされる添加剤を含んでいる蒸溜水40
cm3 、およびガス(メタン)が入っており、常時、緩衝
びんと連結されている。各試験について圧力は固定さ
れ、試験のあいだ中、80バールで一定に維持されてい
る。当初温度は20℃である。
【0036】添加剤の効率を判断するために、常時攪拌
しながら、実験温度まで温度低下を行なう。水和物結晶
が現われると、ガスの入った緩衝セル中への水銀の注入
が行なわれる。これは圧力を一定に維持して、水和物結
晶の形成によるガス消費を補うためである。注入ガスの
容積は、温度低下の作用および水和物の形成による消費
の作用を補う。これは形成された水和物の量と関係付け
ることができる。回転トルクの値も、試験のあいだずっ
と記録される。水和物結晶が凝集すると、攪拌機は完全
に動かなくなる。
【0037】回転トルクの当初の値は、攪拌機の回転速
度300 回転/分の場合、17.5 mN.mである。
【0038】80バールにおけるメタン水和物の解離温度
は、純水の存在下10.7℃であり、10重量%のメタノール
と水の存在下、5.9 ℃である。
【0039】80バール、2℃(実験条件)でのあらゆる
水和物形成を妨げるため、水に約17重量%のメタノール
を添加しなければならないであろう。
【0040】2つの連続した試験のあいだに、セルを、
蒸溜水、ついでメタノールで洗い、ついで乾燥する。試
験の最大の長さは8時間に固定されている。
【0041】下記実施例は本発明を例証するが、その範
囲を限定するものではない。実施例1、2、3、5、6
および7は比較例として挙げられている。
【0042】[実施例1(比較例)]この実施例におい
て、40cm3 の蒸溜水とメタンとを用いて操作を行なう。
添加剤は用いない。前記実験プロトコルにしたがって、
圧力を80℃に固定し、温度を2℃に固定する。
【0043】これらの条件下、水和物の形成開始の15分
後、攪拌機の停止が見られる。消費されたガスの容積
は、38.6cm3 である。
【0044】[実施例2(比較例)]この実施例におい
て、同じガス、同じ水を用いて、同じ圧力下、実施例1
のように操作を行なうが、酸化プロピレンと、エチレン
ジアミン分子との縮合、ついで酸化エチレンの縮合によ
って得られた、酸化エチレン−酸化プロピレンコポリマ
ー0.5 重量%を水に添加する。このコポリマーは平均分
子量が26000 であり、80重量%の酸化エチレンを含む。
【0045】これらの条件下、水和物の形成開始の1.5
時間後、攪拌機の停止が見られる。消費されたガスの容
積は、35.1cm3 である。
【0046】[実施例3(比較例)]実施例1のように
操作を行なうが、水に10重量%のメタノールを添加す
る。
【0047】これらの条件下、水和物の形成開始の4時
間後、攪拌機の停止が見られる。消費されたガスの容積
は、36.4cm3 である。
【0048】[実施例4]実施例1のように操作を行な
うが、10重量%のメタノールと、実施例2で用いられた
コポリマー0.5 重量%を水に添加する。
【0049】これらの条件下、回転トルクの値のわずか
な増加が見られる。これは8時間のあいだ、18.6 mN.m
で安定する。消費されたガスの容積は、36.5cm3 であ
る。
【0050】[実施例5(比較例)]実施例1のように
操作を行なうが、水30cm3 と、北海の軽い凝縮物10cm3
とから出発する。添加剤は用いない。
【0051】これらの条件下、セルの壁への水和物の漸
進的付着、ついで水和物の形成開始の0.75時間後、攪拌
機の停止が見られる。消費されたガスの容積は、33.7cm
3 である。
【0052】[実施例6(比較例)]実施例5のように
操作を行なうが、水30cm3 と、北海の軽い凝縮物10cm3
とから出発する。水に対して、ポリエチレングリコール
モノメチルエーテル0.5 重量%を添加する。この物質
は、平均分子量が5000付近である。
【0053】これらの条件下、トルクの値の増加が見ら
れる。これは5時間後、29.5 mN.mで安定する。ついで
最終的には7時間後に停止が見られる。添加されたガス
の容積は、32.6cm3 である。
【0054】[実施例7(比較例)]実施例5のように
操作を行なうが、水に10重量%のメタノールを添加す
る。
【0055】これらの条件下、水和物の形成開始の3.5
時間後、攪拌機の停止が見られる。添加されたガスの容
積は、33.9cm3 である。
【0056】[実施例8]実施例6のように操作を行な
うが、水に10重量%のメタノールを添加する。
【0057】これらの条件下、トルクの値の増加が見ら
れる。これは6時間後、19.5 mN.mで安定する。攪拌の
停止はない。注入されたガスの容積は、34.6cm3 であ
る。
【0058】[実施例9]実施例8において、水に対し
て、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル0.2 重
量%だけを添加するならば、トルクの値の増加が見られ
る。これは4時間後、25.3 mN.m で安定する。攪拌の停
止はない。注入されたガスの容積は、32.8cm3 である。
【0059】[実施例10]実施例2のように操作を行な
うが、塩水(50g/lのNaCl)を用いる。
【0060】これらの条件下、トルクの値の増加が見ら
れる。これは4時間後、24.5 mN.mで安定する。攪拌の
停止はない。消費されたガスの容積は、31.9cm3 であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 アンヌ ソフィ バレ フランス国 パリー リュ デュ シェル シュ ミディ 41 (72)発明者 ジャン ピエール デュラン フランス国 シャトゥー リュ ジュル フェリー 61 デー (無番地)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水と、水和物を形成しやすい
    炭化水素とを含む流体中において、水和物が形成されう
    る条件下に、水和物の凝集傾向を減少させる方法におい
    て、少なくとも1つの連鎖−(OR)−n (ここにおい
    て、Rは、炭素原子数2または3の炭化水素基を表わ
    し、nは、前記連鎖の平均重合度を表わし、連鎖−(O
    R)−n の少なくとも1つは、ポリ酸化エチレン連鎖で
    ある)を含む、酸化アルキレンをベースとした水溶性ポ
    リマーまたはコポリマーを、水和物形成の熱力学的阻害
    剤と組み合わせて、前記流体に組込むことを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項2】 前記水溶性ポリマーは、ポリエチレング
    リコールであることを特徴とする、請求項1による方
    法。
  3. 【請求項3】 前記水溶性ポリマーは、ポリエチレング
    リコールのモノエーテルであることを特徴とする、請求
    項1による方法。
  4. 【請求項4】 前記水溶性コポリマーは、酸化エチレン
    と酸化プロピレンとの連鎖コポリマーであって、このコ
    ポリマーにおいては、酸化エチレン単位の割合が、酸化
    プロピレン単位の割合に対して優勢であることを特徴と
    する、請求項1による方法。
  5. 【請求項5】 前記水溶性コポリマーは、酸化エチレン
    とポリプロピレングリコールとの縮合によって得られる
    ことを特徴とする、請求項4による方法。
  6. 【請求項6】 前記水溶性コポリマーは、酸化プロピレ
    ンとエチレンジアミン分子との縮合、ついで酸化エチレ
    ンの縮合によって得られることを特徴とする、請求項4
    による方法。
  7. 【請求項7】 前記ポリマーまたはコポリマーの酸化エ
    チレン含量は、約20重量%以上であることを特徴とす
    る、請求項1〜6のうちの1つによる方法。
  8. 【請求項8】 前記水溶性ポリマーまたはコポリマーの
    分子量は、1000〜30000であることを特徴とす
    る、請求項1〜7のうちの1つによる方法。
  9. 【請求項9】 前記水溶性ポリマーまたはコポリマー
    は、存在する水に対して、0.1〜2重量%の濃度で用
    いられることを特徴とする、請求項1〜8のうちの1つ
    による方法。
  10. 【請求項10】 水和物形成の熱力学的阻害剤は、メタ
    ノール、またはモノ−、ジ−、もしくはトリエチレング
    リコールであることを特徴とする、請求項1〜9のうち
    の1つによる方法。
  11. 【請求項11】 水相中の阻害剤濃度は、水和物形成を
    完全に阻害するのに必要な濃度の2/3より小さいこと
    を特徴とする、請求項1〜10のうちの1つによる方
    法。
  12. 【請求項12】 阻害剤含量は、水に対して高くとも2
    0重量%であることを特徴とする、請求項1〜11のう
    ちの1つによる方法。
  13. 【請求項13】 流体中に存在する水は、少なくとも1
    つの塩、例えば塩化ナトリウムを含む鉱床水であり、熱
    力学的阻害剤の添加が少なくとも一部省けることを特徴
    とする、請求項1〜12のうちの1つによる方法。
  14. 【請求項14】 この水は、水+液体炭化水素混合物の
    少なくとも30容量%であることを特徴とする、請求項
    1〜13のうちの1つによる方法。
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