JPH0621199U - 浴槽用静電気除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴槽にたまる静電気を効率良く除去する。 【構成】 基盤２の板面に貫通孔１を形成し、該基盤２
の板面を覆うように、遠赤外線を放出しまた殺菌作用を
有する繊維からなる充填材３を当てがい、さらに板面に
貫通孔４を形成した電気的良導性を有する電極板５によ
り、前記充填材３を挟んで基盤２と一体化し、所要の長
さを有する放電コード６の一端を前記電極板５に接続
し、全体を浴槽の湯水内に浸漬し、コード６の他端は接
地する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は浴槽にたまる静電気を除去する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

人体に帯電した静電気は入浴により湯水に流れ、浴槽材等が導電性の場合は浴 槽を通じて大地に放電される。ところがホーロー製やタイル製等、電気的絶縁材 料からなる浴槽の場合には静電気が次第にたまることになる。従来このような静 電気を放電する場合、各自が導電性の板材を浴槽中入れ、コードをつないでその 端部を蛇口に接続するか直接土に埋めてアースをとるようにしてきた。しかしそ のような器具はいまだ提供されていない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記の点に着目してなされたもので、その課題は浴槽にたまる静電気 を効率良く除去する装置を安価に提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため本考案は、任意の材料により板状に形成され、その板 面に貫通孔１を有する基盤２と、遠赤外線を放出しまた殺菌作用を有する繊維か らなり、前記基盤２に板面を覆うように設けられる繊維充填材３と、電気的良導 性を有する材料により板状に形成され、前記繊維充填材３を囲んで基盤２に取り 付けられ、さらに板面に貫通孔４を有する電極板５と、所要長さを有し、その一 端が電極板５に接続された放電コード６とによって浴槽用の静電気除去装置を構 成したものである。

【０００５】

【実施例】

以下図面を参照して説明する。

【０００６】 基盤２は所要の強度を有する材料により板状に形成されており、その板面を貫 通する貫通孔１が板面の両側を通じるために複数箇所形成されている。

【０００７】 例示された基盤２は角のないように平面円形に形成され、かつ周縁部にほぼＬ 字型に立ち上がった係止縁８が設けてある。このような基盤２はゴムまたはその 他の合成樹脂を用い、型成形により製造することができる。

【０００８】 繊維充填材３は繊維状のものからなり、綿状または不織布状の形態で使用され る。この繊維充填材３には浴槽内の雑菌に対して殺菌作用を発揮し、それにより 悪臭を防止するとともに遠赤外線を放出する材料が使用される。

【０００９】 この目的に適合する充填材としては、例えば特許第１５３９８６８号に係る繊 維状の素材や、シルバー繊維と通称されている市販のもの或いは銅を含む繊維状 物があり、それらを使用することができる。

【００１０】 上記充填材３は基盤２の少なくとも片面に、その全面をほぼ覆うようにあてが われ、次に述べる電極板５によって固定される。

【００１１】 電極板５は、浴槽の湯水を伝う静電気を通じるため、電気的良導性を有する材 料によって板状に形成され、その板面に両側を通ずる貫通孔４が複数箇所形成さ れている。この貫通孔４は基盤２の貫通孔１とほぼ重なるような位置関係に設け られ、故に水は基盤２と充填材３及び電極板５を通過し得る。

【００１２】 この電極板５は、基盤形状に合わせて平面円形に形成され、基盤２の外周の係 止縁８の内側に外周縁を嵌め込むことによって基盤２と一体に組み立てられる。 その際に前述の繊維充填材３が基盤２との間に固定されるが、その充填の際の充 填材３の戻り力で電極板５は外側へやや膨らむようになっても良い。

【００１３】 例示の電極板５は静電気の放電効果の良好な銅板によって形成されている。電 極板５を銅板で形成したことにより銅による殺菌効果と悪臭防止作用も同時に得 られる。

【００１４】 放電コード６が上記電極板５の端部に接続される。このコード６は被覆電線よ りなり、浴槽Ｔから外部の接地部まで導出するのに充分な長さを有する。９はコ ード保持具で、吸盤を利用している。コード６の先端のアースの取り方は任意で 良い。

【００１５】 上記の静電気除去装置Ａは以上の構成のまま浴槽Ｔに沈めておいても良いが、 実施例では基盤２に取り付け孔１０を設けてそこに吸盤からなる固定手段７の軸 頭１１を嵌合し、槽壁に吸着保持させるようにしている。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成されているので、入浴により人体から湯水を経て浴槽 Ｔに流れる静電気は随時電極板５に捕捉され、放電コード６を経てアースされる ので、浴槽の帯電を防止できる効果を奏する。特に本考案によれば繊維充填材３ により雑菌の繁殖を抑制できるので汚れの防止効果も得られ、快適に入浴でき、 また簡易な構成により廉価量産に適する特徴がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案静電気除去装置の１実施例を示す斜視図。

【図２】同上の中央部縦断面図。

【図３】同じく使用状態の説明図。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 任意の材料により板状に形成され、その
   板面に貫通孔１を有する基盤２と、遠赤外線を放出しま
   た殺菌作用を有する繊維からなり、前記基盤２に板面を
   覆うように設けられる繊維充填材３と、電気的良導性を
   有する材料により板状に形成され、前記繊維充填材３を
   囲んで基盤２に取り付けられ、さらに板面に貫通孔４を
   有する電極板５と、所要長さを有し、その一端が電極板
   ５に接続された放電コード６とを備えて構成された浴槽
   用静電気除去装置。
2. 【請求項２】 浴槽内へ固定するため、槽壁に吸着する
   吸盤類からなる固定手段７を基盤２に設けた請求項第１
   項記載の浴槽用静電気除去装置。