JPH0621034U - 使い捨てカメラ用の支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】使い易くて持ち運びに便利であると共に、何処
にも簡単に設置できる他、使い捨てカメラのニーズにも
答えられる低コストの使い捨てカメラ用支持装置を提供
せしめる。 【構成】全体をして矩形箱状に形成された基台１と、該
基台１の上面に変位自在に立設されるスタンド２と、該
スタンド２の遊端に取り付けられたカメラ保持部３とか
ら構成する。好ましくは前記基台１が、合成樹脂材等の
適宜素材で成形された上半身部１ａと下半身部１ｂとか
らなる二つの部材を、枢着軸並びに弾性部材を介して揺
動自在に組み付け、内方に前記スタンド２を収納保持せ
しめる空隙室を形成する。更に前記スタンド２は可撓性
を有する中空状の蛇腹部材等から成形し、到復自在にな
るよう組み付けるのが良い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、紙ケースのままで撮影し撮影後はそのままで現像に出すことのでき る、所謂、使い捨てカメラ用の支持装置に関し、更に詳しくは斯かる使い捨てカ メラの販売促品としても使用され得る低コストの支持装置に存する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、使い捨てカメラは、安くて持ち運びに便利であることから子供から大 人に至るまで老若男女を問わず愛用されており、殊に私用のカメラを忘れた時や 予期していない場面や出来事に遭遇した時などに便利がられている。

【０００３】 而して、斯かる使い捨てカメラは、価格を低廉なものにするために、フィルム を内設させた外装の紙ケースをそのままカメラボディとして使用しており、かつ 、レンズや簡単なシャッターボタン及びフィルム巻上操作用のノブなど、撮影に 必要最低限の部品点数に抑えられている。

【０００４】 従来、カメラの支持装置としては、径の異なる複数本の金属杆から伸縮自在に 組み付けられた三本の支持脚と、該支持脚の頂端に突設されたカメラ保持部とを 備え、該カメラ保持部と前記支持脚との間に、前記カメラ保持部が上下左右の何 れの方向にも任意に変位できるようにボール嵌合部とボールスタッドとを介して 組み付けられたボールジョイント式の三脚が汎用されていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述したボールジョイント式の三脚にあっては、重くて嵩張っ てしまうといった欠点があることから、持ち運びに頗る不便であると共に、三脚 の最大長以上にカメラを設置できないといった、換言すれば、三脚の長さによっ てカメラの設置高さが限定されてしまうといった問題があり、しかも、支持脚の 伸縮組付構造に多数の部品点数を要し、また、両部材の連結にボールジョイント を用いていることも相俟って、コストが高騰してしまうといった問題をも有して いるもので、使い捨てカメラに装備させるには余りにも価格的に見合わないもの であった。

【０００６】 本考案はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、使い易くて持ち運 びに便利であると共に、何処にも簡単に設置できる他、使い捨てカメラのニーズ にも答えられる低コストの支持装置を提供することを目的としたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述の如き従来の問題点を解決し、所期の目的を達成するため本考案の要旨と する構成は、所望形状の基台と、該基台の上面に変位自在に立設されるスタンド と、該スタンドの遊端に取り付けられたカメラ保持部とを備え、前記基台内に少 なくとも前記スタンドを収納保持せしめる空隙室を設けてなる使い捨てカメラ用 の支持装置に存し、延いては前記基台の少なくとも一端面には挟持手段が設けて ある使い捨てカメラ用の支持装置に存する。

【０００８】 また、好ましくは、一方端側が接合閉塞し他方端側が離間開放するように相対 向した二つの部材を弾性部材を介して揺動自在に組み付けられた基台と、該基台 の少なくとも上面に形成された連結孔と、前記両部材間に出入自在に収納された スタンドと、該スタンドの先端に突設されて前記両部材間の開放端側を尻栓すべ く着脱自在に嵌合されたカメラ保持部とで構成し、更には、前記スタンドを可撓 性のある蛇腹部材等を用いて伸縮若しくは屈曲自在に形成するのが良い。

【０００９】

【作用】

このように構成される本考案の使い捨てカメラ用の支持装置は、所望形状の基 台と、該基台の上面に変位自在に立設されるスタンドと、該スタンドの遊端に取 り付けられたカメラ保持部とを備え、前記基台内に少なくとも前記スタンドを収 納保持せしめる空隙室を設けたことによって、不使用時は、前記スタンドが前記 基台内にコンパクトに納められ、使用時は、基台内から前記スタンドを引っ張り 出して基台の上面に立設するだけで簡単にしてカメラ設置可能状態に組み立てら れることとなる。

【００１０】 また、前記基台の少なくとも一端面に挟持手段を設ければ、平坦なところ以外 例えば屋内では椅子や棚或いは鴨居の縁、また、屋外ではベンチや、塀等の建造 物若しくは木などの高いところにも設置可能となる。

【００１１】 更に、一方端側が接合閉塞し他方端側が離間開放するように相対向した二つの 部材を弾性部材を介して揺動自在に組み付けられた基台と、該基台の少なくとも 上面に形成された連結孔と、前記両部材間に出入自在に収納されたスタンドと、 該スタンドの先端に突設されて前記両部材間の開放端側を尻栓すべく着脱自在に 嵌合されたカメラ保持部とで構成すれば、不使用時には、前記基台の開放端を前 記カメラ保持部が閉塞すべく前記スタンドを前記基台内に収納できることとなり 、反対に使用時は、前記カメラ保持部を引っ張り抜いて前記連結孔に接続させる だけで前記スタンドが立設され、また、前記基台の開放端側を前記付勢力に抗し て押圧すれば、他方端側が開かれて物を挟み得ることとなる。

【００１２】 また、前記スタンドを可撓性のある蛇腹部材等を用いて伸縮若しくは屈曲自在 に形成すれば、よりコンパクトな収納が可能になる他、前記基台を縦、横、斜め の何れの方向に挟持した場合であっても、カメラの位置や高さを所望方向に変え らることとなり、前記基台の種々な取り付けにも対応されるととなる。

【００１３】

【実施例】

次に本考案の実施の一例を図面を参照しながら説明する。 図中Ａは、本考案に係る使い捨てカメラ用の支持装置であり、この支持装置Ａは 、図１に示すように、全体をして矩形箱状に形成された基台１と、該基台１の上 面に変位自在に立設されるスタンド２と、該スタンド２の遊端に取り付けられた カメラ保持部３とから構成されている。

【００１４】 前記基台１は、合成樹脂材等の適宜素材で成形された上半身部１ａと下半身部 １ｂとからなる二つの部材を、枢着軸５並びに弾性部材６を介して揺動自在に組 み付けられ、内方に前記スタンド２を収納保持せしめる空隙室４（図３参照）を 形成している。

【００１５】 換言すれば、前記上半身部１ａは、長手方向の一端側外周縁（上縁）に連通し た所望幅の連結孔１ａ₁ を介して平面凹字状に形成された水平基板と、前記一端 側外周縁に向けて次第に縮径すべく形成されたテーパー状の側辺と、長手方向の 他端側（下縁）に円弧状に連接された前辺と、前記水平基板の下面に突設された 一対の枢着孔（図示せず）とから形成されており、かつ、同様に形成された前記 下半身部１ａと整合させた際に重合する互いの枢着孔（図示せず）に前記枢着軸 ５を挿通して軸着している。そして、前記一端側外周縁（上縁）側が挟持手段７ を構成するように、前記枢着軸８に前記弾性部材６を装着しており、一方端側が 接合閉塞し、他方端側が離間開放するように揺動自在に組み付けられている。

【００１６】 また、前記スタンド２は、可撓性を有する中空状の蛇腹部材からなり、図４に 示すように、下端側を前記枢着軸５に回動自在に軸着することにより、該スタン ド２は、前記連結孔１ａ₁ を介して到復自在になるよう組み付けられている。

【００１７】 また、該スタンド２の上端に突設されたカメラ保持部３は、使い捨てカメラＢ の底部が圧接嵌合できるように断面略Ｕ字状を呈している。また、斯かるカメラ 保持部３は、各種使い捨てカメラの大きさ（詳しくは底幅）に応じて幅調整がで きるように構成するのが好ましい。

【００１８】 因に、斯かる幅調整機構としては、図５に示すように、一方の固定基板３ａの 上面幅方向に凹設した蟻溝（図示せず）と、他方の摺動基板３ｂの底面に突設し た凸状レール（図示せず）とを互いに嵌合させることによって幅方向へのみ摺動 自在になるよう組み付けても良く、更には、摺動基板３ｂの下面に突設したレー ル（図示せず）の先端に大径部を成形し、斯かるレールを固定基板３ａの上面に 凹設した溝（図示せず）に上から押圧することによって両部材を抜け止め摺動自 在に連結しても良いものである。また、好ましくは、両部材の接合面に凹凸を形 成して一定幅づつ段階的に変位できるように組み付けても良い。

【００１９】 このように構成される本考案の支持装置Ａは、不使用時には、図１に示すよう に、前記基台１の開放端を前記カメラ保持部３が閉塞すべく前記スタンド２を前 記基台１内に収納でき、使用時には、前記カメラ保持部３を外方に引っ張り抜い て前記スタンド２を前記連結孔１ａ₁ 内に嵌入させるべく回動せしめるだけで基 台１上に同スタンド２が簡単にして立設できる（図２参照）。また、前記基台１ の開放端側を前記弾性部材６の付勢力に抗して押圧すれば、反対側が開かれて物 等を挟み得る挟持手段７を兼備するものである。

【００２０】 尚、本考案の使い捨てカメラ用の支持装置Ａは本実施例に限定されることなく 、本考案の目的の範囲内で自由に設計変更し得るものであり、本考案はそれらの 全てを包摂するものである。例えば、前記基台１を構成する下半見部１ｂの中若 しくは底面に、磁石若しくは両面テープなどの接着手段を装着せしめて壁面や車 内などでも取付使用できるようにしても良い。また、本実施例で使用している弾 性部材６には、コイル状の押圧バネを使用しているが、これに限定されることな く、例えば、断面Ｃ状の環状バネ等の如く、あらゆる弾性部材が使用できる。

【００２１】 また、本考案の支持装置Ａは、使い捨てカメラのシャッターボタンを時限的に 押し込み操作するセルフタイマーと組み合わせ使用することにより、人の手を借 りずして本人を撮せる自動撮影が可能になるものであり、斯かるセルフタイマー としては、例えば、本出願人が、鋭意研究の上、案出した実願平４−２０４５０ 号に開示のセルフタイマーを用いるのが好ましい。

【００２２】 特に、使い捨てカメラのシャッターボタンの上面に嵌合される矩形箱状のケー ス本体と、該ケース本体の外面（好ましくは上面）に突設された回転螺子と、該 回転螺子の軸芯方向に配設された押し込みボタンと、前記ケース本体に内装され て一端が前記回転螺子若しくは同回転螺子に連動された第１歯車に固定され他端 が前記ケース本体内に固定されたコイルスプリング等の弾性部材と、前記第１歯 車に連動された第２歯車と、該第２歯車の底面に突設されたカム状突起と、該カ ム状突起に当接されて前記第２歯車の水平回転運動を垂直運動に変換せしめる揺 動杆と、該揺動杆により垂直方向に押し込み操作される摺動杆とを備え、前記回 転螺子を一定方向に回転操作することで、一旦、前記弾性部材が巻き込まれてロ ック状態に保持され、次いで、前記押し込みボタンを押込操作することにより前 記ロック状態が解除されて前記回転螺子が基の状態に戻るべく回動し始め、斯か る回転運動を利用して前記各歯車並びに前記揺動杆が作動して前記摺動杆を下方 向に押込操作し、カメラのシャッターボタンを自動的に押し込んでしまうといっ た、所謂、ギヤボックス式セルフタイマーを用いるのが好ましい。

【００２３】 その際、前記回転螺子が例えば５〜１０秒間程度で基の位置に戻るように前記 歯車の回転速度を規制するストッパーを兼備せしめるのが好ましい。因に、前記 摺動杆は、カメラのシャッターボタンの可撓力で基の位置に戻ってしまうもので あり、また、前記回転螺子を操作していない時にあっては、手で任意に押込操作 できるように少なくとも同摺動杆の頂端部分が前記ケース本体の上面から突出す るように配設しておくのが良い。尚、本考案に係る支持装置Ａは使い捨てカメラ 用に案出したものであるが、通常のカメラに装着、応用できることは云うまでも ない。

【００２４】 その他、図６及至図９に示す如く、ワンタッチで使い捨てカメラに取り付けで きるように成形されたカメラホルダー９の両遊端に、使い捨てカメラのファイン ダー前面に装着せしめる多角面のフィルターレンズ９ａと、同カメラのレンズに 装着せしめる同種のフィルターレンズ９ｂとを連設せしめたフィルターＦを併用 させれば、所謂、被写体が幾重にも或いは渦巻状に撮し得る所謂レインボー撮影 が可能になるもので、使い捨てカメラの趣向性並びに商品価値をより向上させる こができるものである。

【００２５】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成され、所望形状の基台と、該基台の上面に変位自在 に立設されるスタンドと、該スタンドの遊端に取り付けられたカメラ保持部とを 備え、前記基台内に少なくとも前記スタンドを収納保持せしめる空隙室を設けた ことによって、不使用時は、前記スタンドが前記基台内にコンパクトに納められ 、使用時は、基台内から前記スタンドを引っ張り出して基台の上面に立設するだ けで簡単にしてカメラ設置可能状態に組み立てられるため、収納、組立操作が簡 単であると共に、嵩張らずして携帯できる便利な使い捨てカメラ用の支持装置を 提供できることとなった。

【００２６】 また、前記基台の少なくとも一端面に挟持手段を設ければ、平坦なところ以外 、例えば、屋内では椅子や棚或いは鴨居の縁、また、屋外ではベンチや、塀等の 建造物若しくは木などの高いところにも挟持して設置できるため、スタンドの長 さ以上に使い捨てカメラを配置できるといった効果を奏するものである。

【００２７】 更に、一方端側が接合閉塞し他方端側が離間開放するように相対向した二つの 部材を弾性部材を介して揺動自在に組み付けられた基台と、該基台の少なくとも 上面に形成された連結孔と、前記両部材間に出入自在に収納されたスタンドと、 該スタンドの先端に突設されて前記両部材間の開放端側を尻栓すべく着脱自在に 嵌合されたカメラ保持部とで構成すれば、不使用時には、前記基台の開放端を前 記カメラ保持部が閉塞すべく前記スタンドを前記基台内に収納できることとなり 、反対に使用時は、前記カメラ保持部を引っ張り抜いて前記連結孔に接続させる だけで前記スタンドが立設され、また、前記基台の開放端側を前記付勢力に抗し て押圧すれば、他方端側が開かれて物などを挟み得るため、今までの三脚のイメ ージからからは脱却した斬新な使い捨てカメラ用の支持装置を提供できるもので あり、しかも、全体をして構造が頗る簡単になると共に、コストも大幅に低減で きるなど、使い捨てカメラのニーズに答えた低コストのセルフタイマーを提供で きることとなった。

【００２８】 また、前記スタンドを可撓性のある蛇腹部材等を用いて伸縮若しくは屈曲自在 に形成すれば、よりコンパクトな収納が可能になる他、前記基台を縦、横、斜め の何れの方向に挟持（設置）した場合であっても、カメラの位置や高さを所望方 向に変えらるため、種々な基台の取り付けパターンにも対応でき得るといった効 果を奏するものである。

【００２９】 このように本考案の使い捨てカメラ用の支持装置は、使い易くて持ち運びに便 利であると共に、構成が単純であるため大量生産に適し、価格も低廉なものとし て需要者に供給できることから、使い捨てカメラのニーズにも答えられる低コス トの支持装置を提供できるものであり、本考案を実施することはその実益的価値 が甚だ大なるものがあり、殊に使い捨てカメラの商品価値を高める販売促品とし て趣向性のある支持装置を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すもので、

【図１】本考案に係る使い捨てカメラ用の支持装置（不
使用時）を示す正面図である。

【図２】同支持装置の使用状態を示す斜視図である。

【図３】同支持装置の使用状態を示す縦断側面図であ
る。

【図４】スタンドの組み付け状態を示す説明図である。

【図５】スタンドの先端に取り付けられたカメラ保持部
を示す説明図である。

【図６】フィルターの斜視図である。

【図７】図７（Ａ）は同フィルターを使い捨てカメラに
装着させた状態を示す斜視図、図７（Ｂ）は同状態の背
面を示す斜視図である。

【図８】フィルターの他の実施例を示す正面図ある。

【図９】同フィルターの縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 基台 １ａ 上半身部 １ｂ 下半身部 １ａ₁ 連結孔 ２ スタンド ３ カメラ保持部 ４ 空隙室 ５ 枢着軸 ６ 弾性部材 ７ 挟持手段

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】所望形状の基台と、該基台の上面に変位自
   在に立設されるスタンドと、該スタンドの遊端に取り付
   けられたカメラ保持部とを備え、前記基台内に少なくと
   も前記スタンドを収納保持せしめる空隙室を設けてなる
   ことを特徴とする使い捨てカメラ用の支持装置。
2. 【請求項２】前記基台の少なくとも一端面には挟持手段
   が設けてあることを特徴とする請求項１に記載の使い捨
   てカメラ用の支持装置。
3. 【請求項３】一方端側が接合閉塞し他方端側が離間開放
   するように相対向した二つの部材を弾性部材を介して揺
   動自在に組み付けられた基台と、該基台の少なくとも上
   面に形成された連結孔と、前記両部材間に出入自在に収
   納されたスタンドと、該スタンドの先端に突設されて前
   記両部材間の開放端側を尻栓すべく着脱自在に嵌合され
   たカメラ保持部とからなることを特徴とする使い捨てカ
   メラ用支持装置。
4. 【請求項４】前記スタンドは伸縮若しくは屈曲自在に形
   成されていることを特徴とする請求項１又は３に記載の
   使い捨てカメラ用の支持装置。