JPH06209467A - 画像符号化・復号化装置 - Google Patents

画像符号化・復号化装置

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JPH06209467A
JPH06209467A JP1825493A JP1825493A JPH06209467A JP H06209467 A JPH06209467 A JP H06209467A JP 1825493 A JP1825493 A JP 1825493A JP 1825493 A JP1825493 A JP 1825493A JP H06209467 A JPH06209467 A JP H06209467A
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JP
Japan
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image
frequency component
circuit
data
video signal
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JP1825493A
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Shiyuuji Toda
修司 外田
Nobuo Ueda
信夫 植田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformations in the plane of the image
    • G06T3/40Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting
    • G06T3/4084Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting in the transform domain, e.g. fast Fourier transform [FFT] domain scaling

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画質の劣化が少なく鮮明な拡大画像を得る画
像拡大機能を備えた小型規模の画像符号化・復号化装置
を提供する。 【構成】 映像信号をブロックに分割するブロック分割
手段と、動き補償予測を行なう動き補償予測手段と、映
像信号もしくは予測誤差信号を周波数成分に変換する直
交変換手段と、映像信号もしくは予測誤差信号周波数成
分に“0”のデータを付加してサイズの大きな周波数成
分を作成する“0”データ付加手段と、サイズの大きく
なった映像信号周波数成分もしくは予測誤差信号周波数
成分に対してそのサイズに対応する逆直交変換を施す逆
直交変換手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像符号化・復号化装
置に関し、特に映像信号や音声信号をディジタル記録し
て再生するビデオテープレコーダー(以下、VTRとい
う)およびビデオディスクプレーヤー、オーディオテー
プレコーダーなどのディジタル信号機録再生装置、なら
びに画像拡大装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像拡大装置として、例えば特開
平2−250471号公報においてビデオカメラ装置の
一部として開示されているものがある。以下、この特開
平2−250471号公報に開示されている技術に従っ
て従来の画像拡大装置における画像拡大処理について説
明する。
【0003】図15は従来例における双線形補間法の処
理を説明するための図であり、原画像と拡大画像との画
素の位置関係の一例を表わしており、図中丸印(○)は
原画像の画素を、三角印(△)は拡大画像の画素をそれ
ぞれ示している。拡大画像の画素の値は、その周辺の原
画像の画素の値を線形補間することにより求める。図1
5に示されている例では、拡大画像の画素zの濃淡値Z
は、その周辺の原画像の画素4点a,b,c,dの濃淡
値A,B,C,Dより求める。
【0004】なお、図15の中で、s及びtは画素zと
周辺の原画像の4画素a,b,c,dとの位置関係を表
わす数値である。拡大画像の画素zの値Zは下記式
(1)によって求められる。
【0005】 Z =(1-s)(1-t)・A+(1-s)t・B+s(1-t)・C+st ・D …(1)
【0006】図16は式(1)の演算を行なうための補
間演算回路の主要構成を示すブロック図である。補間演
算回路は、濃淡値A,B,C,Dに所定の定数を乗算す
る乗算器101,102,103,104 と、乗算器101,102 の出力を
加算する加算器105 と、乗算器103,104 の出力を加算す
る加算器106 と、加算器105 の出力に所定の定数を乗算
する乗算器107 と、加算器106 の出力に所定の定数を乗
算する乗算器108 と、乗算器107,108 の出力を加算して
濃淡値Zを出力する加算器109 とから構成されている。
【0007】各乗算器101,102,103,104 には、それぞれ
原画像の4点の画素a,b,c,dの値A,B,C,D
が入力され、乗算器101 は画素aの値Aと(1−t)と
を、乗算器102 は画素bの値Bとtとを、乗算器103 は
画素cの値Cと(1−t)とを、乗算器104 は画素dの
値Dとtとをそれぞれ乗算する。乗算器101,102 の乗算
結果は加算器105 で加算され、乗算器103,104 の乗算結
果は加算器106 で加算される。加算器105 の加算結果は
乗算器107 により(1−s)と乗算され、加算器106 の
加算結果は乗算器108 によりsと乗算される。最後に、
乗算器107 と乗算器108 との乗算結果が加算器109 で加
算されて拡大画像の画素zの値Zが算出される。
【0008】一方、従来の高能率符号化・復号化装置に
ついて図17および図18を用いて説明する。図17は
従来例における高能率符号化装置の構成を示す図であ
る。図において、1はディジタル映像信号入力端子、2
はディジタル映像入力信号を8×8のブロックに分割す
るブロック化回路、3は入力ブロックと予測ブロックの
誤差信号を誤差ブロックとして出力する減算器、4は予
測モードかイントラモードかにより符号化ブロックを選
択出力するスイッチ回路、5は符号化ブロックに8×8
の離散コサイン変換(以下、DCTという)を施す8×
8DCT回路、6はDCT係数を量子化する量子化回
路、7は記憶媒体に適した符号化を行なう第1符号化回
路、8は記憶媒体である。
【0009】9は量子化されたDCT係数を逆量子化す
る逆量子化回路、10は逆量子化されたDCT係数に対
して8×8の逆離散コサイン変換(以下、逆DCTとい
う)を行う8×8逆DCT回路、11は逆DCTの出力
信号である復号化ブロックに予測ブロックを加算し出力
ブロックを生成する加算器、12は動き補償予測を行な
うために出力ブロックを蓄える画像メモリ、13は画像
メモリ12に蓄えられた過去もしくは未来の映像から切
り出した動き補償探索ブロックと現在の入力ブロックか
ら動き検出を行ない、動き補償予測を行なうMC回路、
14は動きベクトルと前記スイッチ回路4よりのモード
信号を合成するMIX回路、15はMIX回路14の出
力を符号化する第2符号化回路である。
【0010】次に、動作について説明する。入力された
ディジタル映像入力信号は、ブロック化回路2によっ
て、8×8の入力ブロックに分けられ切り出される。入
力ブロックは、誤差ブロックを得るために減算器3にお
いて予測ブロックとの画素単位の差分が計算される。こ
のようにして、入力ブロックと誤差ブロックがスイッチ
回路4にそれぞれ入力される。
【0011】スイッチ回路4では、あらかじめ決められ
たモード、もしくは入力されるブロック信号の値より判
断したモードに基づき入力ブロックもしくは誤差ブロッ
クのどちらかのブロックデータを出力する。
【0012】スイッチ回路4で選択された符号化ブロッ
クは、8×8DCT回路5でDCT係数に変換され、さ
らに量子化回路6によって重み付け処理やしきい値処理
が行なわれ、それぞれの係数に応じた所定のビット数に
量子化される。量子化されたDCT係数は、第1符号化
回路7で記憶媒体に適した符号に変換され、記憶媒体8
に出力される。
【0013】一方、量子化されたDCT係数は逆量子化
回路9にも入力される。逆量子化回路9に入力されたD
CT係数に対しては、逆重み付け処理および逆量子化が
行なわれ、さらに8×8逆DCT回路10でDCT係数
から復号化ブロックに変換される。復号化ブロックは、
加算器11によって予測ブロックと画素単位で加算され
画像が復元される。この予測ブロックは、前記減算器3
で用いたものと同じである。加算器11の出力は、出力
ブロックとして画像メモリ12の所定の位置に書き込ま
れる。
【0014】画像メモリ12は、予測方式によってその
必要メモリ量が異なる。画像メモリ12からMC回路1
3へは、過去もしくは未来の出力から再構成された画面
から切り出された動き検出の探索範囲であるブロックが
出力される。
【0015】ここで、フィールド間・フレーム間・フィ
ールド内・フレーム内等でデータの予測を行ない、その
誤差成分を求め、符号化するデータの大きさを減らし相
関を小さくする処理をデータ予測処理といい、またデー
タ予測処理を行う手段をデータ予測手段という。従来例
では、データ予測処理として動き補償予測を用いてい
る。これは、フィールド間、またはフレーム間などで、
符号化しようとしている出力ブロックの映像が前または
後ろのフィールドまたはフレームに比べてどれだけ動い
ているかを求め、データとの差分をとり、その誤差成分
を符号化する方法である。
【0016】この動き検出用の探索範囲ブロックの大き
さは、8×8より大きいものとする。MC回路13には
画像メモリ12から探索範囲のデータとブロック化回路
2から入力ブロックが参照データとして入力され、動き
ベクトルが抽出される。動きベクトルを抽出する方法
は、全探索ブロックマッチング法や、木探索ブロックマ
ッチング法など様々な方法があり公知であるのでここで
の説明は省略する。
【0017】MC回路13で抽出された動きベクトル
は、MIX回路14に入力され、スイッチ回路4より出
力されたモード信号と合成される。合成された信号は、
第2符号化回路15で記憶媒体に適した符号に変換さ
れ、対応する符号化されたブロックと共に記憶媒体に出
力される。
【0018】また、MC回路13からは予測ブロックと
して探索範囲から入力ブロックと等しい大きさ(本従来
例では、8×8。)に切り出したブロック化された信号
が減算器3に出力される。MC回路13から出力される
予測ブロックは、過去または未来の画像情報から生成さ
れたもののなかから、現在処理している画面のフィール
ドまたはフレーム、復号化ブロックのモード信号に応じ
て選択されたものが出力される。
【0019】図18は従来例における復号化装置の構成
を示す図である。図において、11は図17に示した記
憶媒体と同じものである。16は記憶媒体11より得た
符号の中から画像データの符号を復号化しDCT係数を
得る第1復号化回路、17は復号化されたDCT係数を
逆量子化する逆量子化回路であり、図17に示した逆量
子化回路6と同じはたらきをする。18は逆量子化され
たDCT係数に対して8×8逆DCTを行なう8×8逆
DCT回路、19は8×8逆DCT18の出力である復
号化ブロックに動き補償ブロックを加算し出力ブロック
を生成する加算器である。23はブロック信号よりディ
ジタル映像信号を構成する逆ブロック化回路である。2
0は動き補償を行なうために出力画像を蓄える画像メモ
リ、21は記憶媒体11より得た符号の中からモード信
号と動きベクトルの符号を復号化し、モード信号と動き
ベクトルを得る第2復号化回路、22は画像メモリ20
に蓄えられた過去または未来の映像から第2復号化回路
21より得たモード信号と動きベクトルに従い動き補償
ブロックを出力するMC回路である。
【0020】次に、復号化装置の動作を説明する。記憶
媒体11より得た符号の中から第1復号化回路16が画
像データの符号を復号化し、DCT係数を出力し、逆量
子化回路17が逆重み付け処理および逆量子化が行な
い、8×8逆DCT18でDCT係数から復号化ブロッ
クに変換される。復号化ブロックは加算器19によって
予測ブロックと画素単位で加算され画像が復元される。
復元された画像は、逆ブロック化回路23によりブロッ
クデータが並べられて、1枚の復元画像となる。
【0021】一方、加算器19から出力される復元画像
は、画像メモリ20にも入力される。画像メモリ20
は、符号化装置における画像メモリ12と同様に、予測
方式によってその必要なメモリ量が異なる。第2復号化
回路21は、記憶媒体11より得た符号の中からモード
信号と動きベクトルを復号化し、MC回路22に出力す
る。MC回路22では、第2復号化回路21より出力さ
れたモード信号と動きベクトルをもとに、画像メモリ2
0より過去もしくは未来の出力から復元された画面から
動き補償に用いる画像ブロックを切り出し、加算器19
に出力する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】近年、動画像をマルチ
メディアに取り入れようとすることが行なわれており、
画像データの圧縮、各種の画像変換・加工技術、小規模
ハードウェアでの高画質化等の技術が求められている。
【0023】従来の処理で符号化された画像データを拡
大する場合、復号処理を行ない画像データを得た後、画
像拡大の処理を行なう必要があり、ハードウェアの規模
も大きいものになっていた。
【0024】さらに、従来の画像拡大装置は式(1)の
演算を行なうために図16に示されているような補間演
算回路を使用している。しかし、この補間演算回路は一
種のローパスフィルタのような働きを持っているので、
値Zとして出力される拡大画像の画質が劣化し、エッジ
等がぼけるといった問題点がある。
【0025】本発明は上記のような問題点を解消すべく
なされたものであり、ハードウェア規模の小さい拡大さ
れた画像の画質の劣化が少なく、エッジ等も鮮明である
拡大処理を行なうことのできる画像符号化・復号化装置
を得ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る画
像符号化・復号化装置は、映像信号をブロックに分割す
るブロック分割手段と、フレームごともしくはフィール
ドごとに動き補償予測処理を行なう動き補償予測手段
と、映像信号もしくは予測誤差信号を周波数成分に変換
する直交変換手段と、映像信号周波数成分もしくは予測
誤差信号周波数成分に“0”のデータを付加してサイズ
の大きな周波数成分を作成する“0”データ付加手段
と、サイズの大きくなった映像信号周波数成分もしくは
予測誤差信号周波数成分に対してそのサイズに対応する
逆直交変換を施す逆直交変換を備えたものである。
【0027】請求項2の発明に係る画像符号化・復号化
装置は、映像信号をブロックに分割するブロック分割手
段と、フレームごともしくはフィールドごとに動き補償
予測処理を行なう動き補償予測手段と、映像信号もしく
は予測誤差信号を周波数成分に変換する直交変換手段
と、映像信号周波数成分もしくは予測誤差信号周波数成
分に“0”のデータを付加してサイズの大きな周波数成
分を作成する“0”データ付加手段と、サイズの大きく
なった映像信号周波数成分もしくは予測誤差信号周波数
成分に対してそのサイズに対応する逆直交変換を施す逆
直交変換手段と、通常の復号化処理に必要な画像メモリ
に比べて容量の大きい画像メモリを備えたものである。
【0028】請求項3の発明に係る画像拡大装置は、映
像信号に直交変換を施して原画像周波数成分を生成する
直交変換手段と、生成した原画像周波数成分に“0”の
データを付加してサイズの大きな拡大画像周波数成分を
生成する“0”データ付加手段と、拡大画像周波数成分
のサイズに対応し、その位相を変更することの可能な位
相可変型逆直交変換を備えたものである。
【0029】請求項4の発明に係る画像符号化・復号化
装置は、第1発明においてサイズの大きくなった映像信
号周波数成分もしくは予測誤差周波数成分に対してその
サイズに対応する位相可変型逆直交変換手段を符号化処
理装置に備えたものである。
【0030】
【作用】請求項1の発明では、ブロック単位に動き補償
予測して求めた映像信号周波数成分もしくは予測誤差信
号周波数成分に“0”のデータを付加して、データサイ
ズが大きい映像信号周波数成分もしくは予測誤差信号周
波数成分を作成し、作成した映像信号周波数成分もしく
は予測誤差信号周波数成分を逆直交変換し、拡大画像デ
ータを得る。直交変換と逆直交変換により拡大画像を得
るので、画質の劣化が少ない拡大画像が得られると同時
に、画像信号の符号化・復号化処理と画像拡大処理とが
同時に行なわれる。
【0031】請求項2の発明では、ブロック単位に動き
補償予測して求めた映像信号周波数成分もしくは予測誤
差信号周波数成分に“0”のデータを付加して、データ
サイズが大きい映像信号周波数成分もしくは予測誤差信
号周波数成分を作成し、作成した映像信号周波数成分も
しくは予測誤差信号周波数成分を逆直交変換し、通常の
復号化処理に必要な画像メモリに比べて容量の大きな画
像メモリを用いて動き補償を行なうことにより、画像の
境界にエラーの無い拡大画像を得ることができる。
【0032】請求項3の発明では、映像信号を直交変換
して得られる周波数成分に“0”のデータを付加して、
データサイズが大きい周波数成分を作成し、作成した拡
大周波数成分を位相の変更することの可能な逆直交変換
により逆変換し拡大画像データを得る。逆直交変換の位
相を変更することが可能なので、拡大を行なう位置を1
画素以下の精度で指定することができる。
【0033】請求項4の発明では、第1発明の作用に加
えて、サイズの大きな映像信号周波数成分もしくは予測
誤差信号周波数成分に対してそのサイズに対応する位相
可変の逆直交変換手段を符号化処理回路に備えたので、
より原画像に近い拡大画像を得ることができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて詳述する。
【0035】(第1実施例)図1は本発明の第1実施例
における画像復号化装置の構成を示すブロック図であ
る。画像符号化装置の構成および処理は従来例と全く同
じであるので、説明は省略する。また、画像符号化装置
が従来例と同じであるということは、従来の方法で符号
化された画像信号であれば、本発明による装置により画
像を拡大することが可能であるということである。
【0036】以下に、図1の説明を行なう。図におい
て、11、16、17、19〜23は従来例の図4に示
すものと同じであるので、それらの説明は省略する。図
5では、図18における8×8逆DCT回路18のかわ
りに拡大領域切り出し回路24、“0”データ付加回路
25、16×16逆DCT26で構成されている。
【0037】次に、動作について説明する。記憶媒体1
1より得た符号の中から第1復号化回路16が画像デー
タの符号を復号化し8×8のDCT係数を出力し、逆量
子化回路17が逆重み付け処理および逆量子化が行なわ
れるのは従来例と同じである。逆量子化されたDCT係
数は、拡大領域切り出し回路24に入力される。拡大領
域切り出し回路24では、拡大率に応じて画像の一部を
切り出す処理を行なう。本実施例では、8×8DCT係
数が入力されているので、拡大率に応じた画像の一部の
8×8DCT係数ブロックを出力することとなる。ま
た、線分比2倍の拡大を設定しているので、縦横とも1
/2の個数のブロックを出力する。切り出す位置は、固
定でも可変でもよい。可変の場合は、切り出し位置を指
示する信号を拡大領域切り出し回路24に入力するもの
とする。
【0038】拡大領域切り出し回路24の出力の8×8
DCT係数は、“0”データ付加回路25に入力され、
8×8DCT係数に“0”データを付加することによ
り、16×16のDCT係数を発生する。図2を用いて
“0”データ付加回路25により8×8DCT係数から
16×16DCT係数が生成される様子を説明する。図
2(a)に示されている8×8DCT係数 {y(k,l);k,l
=0,1,・・・,7} が“0”データ付加回路25に入力される
と、その高周波数成分として“0”が付加され、図2
(b)に示されているような“0”のデータが付加され
た16×16のDCT係数となる。
【0039】ここで、“0”データ付加回路25に入力
される8×8DCT係数を{y(k,l);k,l=0,1,・・・,7} 、
出力される16×16DCT係数を {y■(k,l);k,l=0,
1,・・・,15} で表すと下記式のようになる。
【0040】 y■(k,l) = y(k,l) (k,l = 0,1,・・・,7) y■(k,l) = 0 (その他) …(2)
【0041】なお、高次の周波数成分に“0”データ付
加回路25により“0”のデータを付加する理由は以下
の如くである。
【0042】サイズが8×8の原画像周波数成分からサ
イズが16×16の拡大画像周波数成分を生成する場
合、原画像は高次の周波数成分の情報を有していないの
で、それに対応するなんらかの値を付加して補う必要が
ある。ここで、自然画像のデータのような相関が強いデ
ータをDCTにより変換した場合には、低次の周波数成
分へのエネルギー集中度が大きいというDCTの特性か
ら、高次の周波数成分は平均が“0”で分散が非常に小
さくなるという性質がある。したがって、高次の周波数
成分として全てのブロックに同じ値を与える場合は、
“0”という値を与えれば拡大画像を原画像に最も近い
状態にすることになり、高次周波数成分の欠落による劣
化も少なくなる。また、この手法を用いれば、拡大画像
の高周波成分を“0”としているために、滑らかで自然
な違和感が無い拡大画像が得られる。
【0043】“0”データ付加回路25の出力である1
6×16DCT係数は16×16逆DCT26により1
6×16の復号化ブロックに変換される。加算器19以
降の処理は、従来例で示した8×8DCT係数に対する
処理と同じである。ただし、処理サイズが8×8から1
6×16に変更されている。
【0044】以上の処理により、復号装置において復号
処理を行うと同時に拡大率2倍の拡大画像を得ることが
できる。
【0045】つぎに、DCTを用いた画像拡大と動き補
償予測を組み合わせることによる効果について図3を参
照して説明する。
【0046】図3は1次元のDCTと逆DCTを用いて
1次元の拡大を行ったときの様子を説明する図である。
図において、○は原データ、×は拡大されたデータを表
し、一連のデータを4データDCTと8データ逆DCT
を用いて2倍に拡大したものである。破線は、ブロック
の境界線を表している。ここで、拡大データ×のブロッ
ク境界付近の値に注目すると、ブロックの4つの値から
外挿されているため、ブロックの境界線付近では拡大デ
ータの値が不連続になることがある。この現象は、DC
Tを用いた拡大画像ではブロック歪となって現れる。
【0047】本発明の実施例では、DCTを用いた画像
拡大と動き補償予測を組み合わせている。動き補償の結
果として得られる予測誤差成分は、信号の大きさも小さ
く、全ての周波数成分にエネルギーが分散し、なおかつ
相関の弱いものである。そのため、予測誤差成分をDC
Tにより拡大すると、相関の強い自然画像の信号をDC
Tにより拡大した場合よりブロック歪が小さなものにな
る。その結果、動き補償予測とDCT・逆DCTを組み
合わせて処理した拡大画像の方が、画像信号をそのまま
DCT・逆DCTにより処理した拡大画像に比べてブロ
ック歪の少ないものとなる。
【0048】次に、本発明の実施例により実際に画像拡
大を行なった結果について図4、図5、図6、図7およ
び図8を参照して説明する。
【0049】図4は動画像を本発明の実施例の符号化・
復号化装置を用いて符号化・復号化・拡大処理を行なっ
た拡大画像の1フレーム分の画像である。拡大率は2倍
である。図5は、従来の符号化・復号化技術として示し
た符号化・復号化装置により符号化・復号化を行なった
後、従来の画像拡大技術として示した双線形補間法によ
り2倍に拡大して得られた拡大画像の1フレーム分の画
像である。本実施例の装置で処理を行なった拡大画像
が、従来の技術による拡大画像に比べて鮮明になってい
ることがわかる。
【0050】図6は原画像として用いた画像データから
2次元スペクトルを求めて等高線表示した一例を示す模
式図である。図7は動画像を本実施例の符号化・復号化
装置を用いて符号化・復号化・拡大処理を行なった拡大
画像から2次元スペクトルを求めて等高線表示した一例
を示す模式図である。図8は従来の符号化・復号化技術
として示した符号化・復号化装置により符号化・復号化
を行なった後、従来の画像拡大技術として示した双線形
補間法により2倍に拡大して得られた拡大画像から2次
元スペクトルを求めて等高線表示した一例を示す模式図
である。
【0051】図8からは、従来例の画像拡大装置による
拡大画像は、高周波成分が脱落していることがわかる。
これは前述したように、従来例の画像拡大装置に一種の
ローパスフィルタの効果があるためである。これに対し
て、図7からは、本発明の実施例による拡大画像のスペ
クトルは、図8に比べて図6に示した原画像のスペクト
ルに非常に近いことがわかる。すなわち、本発明の実施
例により得られる拡大画像は、周波数領域において原画
像の情報をほとんど失っていないということである。な
お、スペクトルが小さくなっているのは、画像を拡大し
たためである。
【0052】このように、本発明の画像拡大装置によれ
ば、原画像の情報をほとんど失うことなく動画像を拡大
することが可能になり、画質の劣化がきわめて少ない拡
大画像を得ることができる。
【0053】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ることなく、種々の変形が可能である。たとえば、画像
ブロックの大きさとして符号化側では8×8、復号化側
では16×16としていたが、どの様な大きさでも可能
である。また、これらのブロックの大きさの比を変更す
ることにより、拡大率を変更することができる。
【0054】また、本実施例では符号化側の処理を従来
例と同じものを用いて、復号化側の処理を変更している
が、復号化側の処理を従来例と同じものを用いて、符号
化側に“0”データ付加回路を追加し、処理を変更する
ことも可能である。このとき、従来の復号化回路で拡大
画像を得ることができる。
【0055】また、本実施例では動き補償を行なってい
るが、フィールド間・フレーム間・フィールド内・フレ
ーム内等でデータの予測を行ない、その誤差成分を求
め、符号化するデータの大きさを小さくし、相関を小さ
くする処理であれば、どのようなものでも構わない。ま
た、この場合も同様の効果を得ることができる。
【0056】また、直交変換としてはコサイン変換に限
定されることなく、サイン変換等のような直交変換を使
用しても同様の効果を得ることが出来る。
【0057】(第2実施例)次に、第1実施例で示した
符号化・復号化装置を、復号時の動き補償に用いる画像
メモリを大きくすることにより出力画像を改善した第2
実施例について説明する。
【0058】第2実施例の構成は、図17、図1に示し
た第1実施例の構成と同じである。ただし、復号化時の
動き補償に用いる図1の画像メモリ20は第1実施例で
用いた画像メモリより記憶容量の大きいものになってい
る。以下に、図9を用いて画像メモリ20の記憶容量の
大きさについての説明を行なう。
【0059】図9において、27は復号化装置から出力
される画像の大きさ、すなわち原画像から一部を切り出
し拡大した画像の大きさであり減画像の大きさと同じで
ある。28は原画像全体を拡大したときの画像の大き
さ、29、30は復号化しようとする画像ブロック、3
1、32はそれぞれ画像ブロック29、30の動き補償
に用いる動きベクトル、33、34はそれぞれ画像ブロ
ック28、29の動き補償用参照画像ブロックである。
また、35、36はそれぞれ画像ブロック29、30の
動き補償処理の探索範囲であり、37は拡大画像27の
動き補償処理を行う際の探索範囲全体を示したものであ
る。
【0060】画像ブロック29を復号化するとき、動き
補償探索範囲35の中から参照画像が選ばれる。例え
ば、31に示すような動きベクトルが示されたとき、3
3を参照用画像として使用する。これらの処理は、拡大
画像27の中ですべて行われているので、全く問題はな
い。しかし、画像ブロック30を復号化するとき、動き
補償探索範囲は36に示すようなものになり、再生画像
である拡大画像の範囲27の外を探索してしまう。この
時、32に示すような動きベクトルが示されたとき、3
4にあるべき画像データを参照用画像として使用するこ
とになる。
【0061】画像復号化の動き補償に用いる画像メモリ
20は、出力画像の整数枚の容量を持っている。すなわ
ち、図9の27の大きさの画像が整数枚記憶できる容量
を持っている。そのため、動き補償参照用画像として
は、図9の27の大きさの拡大画像を用いることにな
る。ここで、上で示したように、画像ブロック30の復
号化に画像ブロック34のデータが必要になったとき、
画像ブロック30が復号化できないということになって
しまう。そのために、画像メモリ20の容量を大きくす
る必要がある。
【0062】拡大画像27全体を復号するときの動き補
償探索範囲全体が37の大きさの画像であるとき、画像
メモリ20の画像1枚当りの容量を37の大きさの画像
が記憶できるものにすれば、復号化できないブロックは
発生しない。
【0063】動き補償処理により復号化した画像をさら
に参照用画像として用いる場合、動き補償探索範囲全体
が復号化されている必要があり、さらに記憶容量の大き
なメモリが必要となる。
【0064】本実施例では、これらの処理をすべて考慮
にいれ、必要となる記憶容量を持つ画像メモリ20を用
いる。ただし、探索範囲が原画像全体を拡大したときの
画像の大きさ28を越えないように符号化側での動き補
償予測を行っているため、必要な画像メモリの最大は、
原画像全体を拡大したときの画像の大きさ28となる。
【0065】以上の設定を行なうことにより、エラーの
無い拡大画像を得ることができる。
【0066】(第3実施例)次に、1画素以下の精度で
拡大画像の画素の位置を決定できる画像拡大装置である
本発明の第3実施例について説明する。図10はこの第
3実施例に於ける画像拡大装置の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【0067】図10に示すように、この実施例は、画像
信号をブロック化するブロック分割回路38、各ブロッ
クにDCT(離散コサイン変換)を施すM×M点DCT
回路39、“0”のデータを所定の周波数成分に付加す
る“0”データ付加回路40、各ブロックに位相の変え
ることのできるIDCT(逆離散コサイン変換)を施す
位相可変型N×N点IDCT回路41、各ブロックのデ
ータを再構成する画像再構成回路42をこの順に直列に
接続して構成されている。
【0068】なお、この実施例では、線分比でN/M倍
の拡大を行なう場合を示している。ここで、M及びNは
整数であり、NはMより大きいものとする。ここで、M
およびNを設定することにより、画像の拡大率を自由に
設定することができる。
【0069】次に、動作について説明する。原画像デー
タは、ブロック分割回路38に入力され、M×M画素か
らなるブロック毎のデータに分割される。この原画像ブ
ロックデータに順次以下に示す処理を行なわれることに
より、各ブロック毎の画像拡大処理が行なわれる。以
下、M×M画素の原画像ブロックデータを{x(m,n) ;
m,n=0,1,…,M-1}として説明する。
【0070】ブロック分割回路38において分割された
原画像ブロックデータx(m,n)は、次にM×M点DCT回
路39に入力される。M×M点DCT回路39は、原画
像ブロックデータに対してサイズがM×Mの2次元DC
Tを施し、原画像周波数成分{y(k,l) ; k,l=0,1,…,M
-1}を生成する。
【0071】M×M点DCT回路39により生成された
原画像周波数成分y(k,l)は、“0”データ付加回路40
に入力される。“0”データ付加回路40は、サイズが
M×Mのデータであるy(k,l)に“0”のデータを付加す
ることにより、N×Nの拡大画像周波数成分{y’(k,
l); k,l=0,1,…,N-1}を発生する。図11は原画像周波
数成分y(k,l)から拡大画像周波数成分y’(k,l)が生成さ
れる上述の手順を示す模式図である。
【0072】なお、拡大画像の周波数成分y’(k,l)を原
画像周波数成分y(k,l)で表わすと、下記式のようにな
る。
【0073】 y’(k,l) = y(k,l) (k,l = 0,1,・・・,M-1 ) y’(k,l) = 0 (その他)
【0074】なお、高次の周波数成分に“0”データ付
加回路40により“0”のデータを付加する理由は以下
の如くである。
【0075】サイズがM×Mの原画像周波数成分からサ
イズがN×Nの拡大画像周波数成分を生成する場合、原
画像は高次の周波数成分の情報を有していないので、そ
れに対応するなんらかの値を付加して補う必要がある。
ここで、自然画像のデータのような相関が強いデータを
DCTにより変換した場合には、低次の周波数成分への
エネルギー集中度が大きいというDCTの特性から、高
次の周波数成分は平均が“0”で分散が非常に小さくな
るという性質がある。従って、高次の周波数成分として
全てのブロックに同じ値を与える場合は、“0”という
値を与えれば拡大画像を原画像に最も近い状態にするこ
とになり、高次周波数成分の欠落による劣化も少なくな
る。また、この手法を用いれば、拡大画像の高周波成分
を“0”としているために、滑らかで自然な違和感が無
い拡大画像が得られる。
【0076】以上のようにして得た拡大画像周波数成分
y’(k,l)は位相可変型N×N点IDCT回路41に入力
される。
【0077】位相可変型N×N点IDCT回路41は、
拡大画像周波数成分y’(k,l)に対してサイズがN×Nの
2次元IDCTを施すことにより、拡大画像ブロックデ
ータ{z(m,n) ; m,n=0,1, …,N-1}を生成する。
【0078】位相可変型N×N点IDCT回路41によ
り生成された拡大画像ブロックデータz(m,n)は、画像再
構成回路42に入力される。画像再構成回路42は、ブ
ロック分割回路38と逆の処理を行なうことにより、拡
大画像ブロックデータをまとめて拡大画像を生成する。
【0079】ここで、M×M点DCT及びN×N点ID
CTとして以下に示す2次元DCTと2次元IDCTと
を用いることとする。なお、2次元IDCTは、位相を
変更できるものとしている。
【0080】
【数1】
【0081】ここで、2次元IDCTの位相を変更する
ことにより拡大画像の画素の位置を1画素以下の精度で
設定する方法を説明する。まず、一般的な例として1次
元逆離散コサイン変換(1次元IDCT)の場合につい
て説明する。ここでは、DCTとIDCTのサイズは同
じものとする。一般的な1次元DCTと1次元IDCT
は、以下のように表わされる。
【0082】
【数2】
【0083】例として、データ数が4の信号{x(0),x
(1),x(2),x(3)} を考える。このデータを1次元DCT
を用いて変換すると、周波数成分{y(0),y(1),y(2),y
(3)} を得る。この周波数成分{y(0),y(1),y(2),y
(3)} を式(8)に示した1次元IDCTで逆変換する
と元の信号である{x(0),x(1),x(2),x(3)} を得ること
ができる。
【0084】ここで、1次元IDCTの位相をずらした
ものを考える。式(8)に示された1次元IDCTの式
を以下のように変形する。
【0085】
【数3】
【0086】ここで、pは画素をずらす量を表わす実数
であり、-0.5から0.5 の値をとる。式(5)及び式
(6)で示される1次元IDCTの計算の様子を図12
に示す。y(0)は図12(0)に示すように直線の位置を
表わし、y(1),y(2),y(3)はそれぞれ図12(1)〜
(3)に示すようにコサインカーブの振幅を表わしてい
る。式(8)で表わされるIDCTでは、それぞれのコ
サインカーブを○印の位置でサンプリングしたものをそ
れぞれ足し合わせてx(0),x(1),x(2),x(3) を得る(図1
2(4))。式(9)で表わされるIDCTにおいてp=
0.5 とした場合、×印の位置でサンプリングしたものを
それぞれ足し合わせてx■(0),x■(1),x■(2),x■(3)
を得ることになる。ここで、×印で表わされたサンプリ
ング点は、図12(0)では○印と同じ値であり、図1
2(1)〜(3)では○印をコサインカーブで補間した
値になっている。そのため、x■(0),x■(1),x■(2),x
(3)はx(0),x(1),x(2),x(3) を補間した値になってい
る。pの値を変えることにより、補間を行なう場所を変
えることができる。よって、式(9)で表わされる位相
可変型1次元IDCTを用いて逆変換することにより1
画素以下の範囲で画素の移動することができる。
【0087】なお、以上の説明は1次元DCTと1次元
IDCTが同じサイズの処理の場合であるが、サイズが
異なる場合でも同じであり、また2次元DCTと2次元
IDCTの場合でも同じであり、式(3)、式(4)お
よび式(5)に示した2次元DCTと2次元IDCTを
用いると、1画素以下の精度で拡大画像の画素の位置を
設定することが可能である。
【0088】以上の処理を行なうことにより、1画素以
下の精度で画素の位置を設定することのできる、鮮明な
拡大画像を得ることができる。
【0089】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ることなく、種々の変形が可能である。例えば、直交変
換としてはコサイン変換に限定されることなく、サイン
変換等のような直交変換を使用しても同様の効果を得る
ことができる。
【0090】また、実施例ではブロック分割を行なった
うえで拡大処理を行なっているが、ブロック分割をせず
に画像全体を一括して直交変換することも可能である。
【0091】(第4実施例)次に、第1実施例で示した
符号化・復号化装置を、符号化処理に拡大画像ブロック
のサイズに対応する位相可変の逆DCTを用いることに
より出力画像を改善した第4実施例について説明する。
【0092】図13は本発明の画像符号化装置の一実施
例の構成を示すブロック図である。画像復号化装置の構
成および処理は従来例と全く同じであるので、ここでは
省略した。また、画像復号化装置が従来例と同じである
ということは、本実施例によって符号化された画像信号
は、従来の復号化装置で復号化を行なことにより拡大画
像を得ることができるということである。
【0093】以下に、図13の説明を行なう。図におい
て、1はディジタル映像信号入力端子、43は入力され
たディジタル映像入力信号から拡大を行う部分を切り出
す拡大領域切り出し回路、44は切り出されたディジタ
ル映像入力信号を4×4のブロックに分割するブロック
化回路、3は入力ブロックと予測ブロックの誤差信号を
誤差ブロックとして出力する減算器、4は予測モードか
イントラモードかにより符号化ブロックを選択出力する
スイッチ回路、45は符号化ブロックに4×4のDCT
を施す4×4DCT回路、46は4×4の変換係数に
“0”データを付加して8×の変換係数を生成する
“0”データ付加回路、6はDCT係数を量子化する量
子化回路、7は記憶媒体に適した符号化を行なう第1符
号化回路、8は記憶媒体である。
【0094】9は量子化されたDCT係数を逆量子化す
る逆量子化回路、47は逆量子化されたDCT係数に対
して8×8の位相可変の逆DCTをおこなう位相可変型
8×8逆DCT回路、11は逆DCTの出力信号である
復号化ブロックに予測ブロックを加算し出力ブロックを
生成する加算器、12は動き補償予測を行なうために出
力ブロックを蓄える画像メモリ、13は画像メモリ12
に蓄えられた過去もしくは未来の映像から切り出した動
き補償探索ブロックと現在の入力ブロックから動き検出
を行ない、動き補償予測を行なうMC回路、14は動き
ベクトルと前記スイッチ回路4よりのモード信号を合成
するMIX回路、15はMIX回路14の出力を符号化
する第2符号化回路である。なお、図13において、
1、3、4、6〜9、11、12、14、15は従来例
の図18に示すものと同じである。
【0095】次に、動作について説明する。入力された
ディジタル映像入力信号は、拡大領域切り出し回路43
に入力される。拡大領域切り出し回路43では、拡大率
に応じて画像の一部を切り出す処理を行なう。本実施例
では、線分比2倍の拡大を設定しているので、縦横とも
1/2のサイズの領域のディジタル映像信号を出力す
る。
【0096】スイッチ回路4で選択された符号化ブロッ
クは、4×4DCT回路45でDCT係数に変換され、
“0”データ付加回路46により8×8のDCT回数に
なる。4×4DCT係数から8×8DCT係数を生成す
る過程は、第1実施例に示したものと同じであるので省
略する。量子化回路6によって重み付け処理やしきい値
処理が行なわれ、それぞれの係数に応じた所定のビット
数に量子化される。量子化されたDCT係数は、第1符
号化回路7で記憶媒体に適した符号に変換され、記憶媒
体8に出力されるのは、従来例と同じである。
【0097】一方、量子化されたDCT係数は逆量子化
回路9にも入力される。次に、位相可変型8×8逆DC
T回路47で8×8のDCT係数から8×8の復号化ブ
ロックに変換される。以下に、位相可変型8×8逆DC
T回路47の動作について説明する。
【0098】図14は、本実施例における位相可変型8
×8逆DCT回路47の動作を説明する図である。ま
ず、DCT係数を通常の8×8逆DCT回路で逆変換し
た結果、○印で示されるデータを得たとする。図14で
は、説明しやすいように1次元のデータとして表示して
いる。このとき、第3実施例で示したように、同じDC
T係数を位相可変型8×8逆DCT回路47で逆変換す
れば、○印をコサインカーブで補間した曲線上の値であ
ればどの値でも得ることができる。
【0099】ここで、拡大される前の4×4の画素の位
置および値は、×印で表されるものである。すなわち、
拡大前の4×4の画素と拡大後の8×8の画素では、そ
の位置が異なっている。
【0100】本実施例では、位相可変型8×8逆DCT
回路47を用いて逆変換しているので、その位相を変更
することにより×印と☆印で表される位置のデータを求
めるものとする。このようにすれば、×印で表される元
のデータと、☆印で表される元のデータを補間したデー
タを得ることができる。
【0101】以上の処理で求めた画素のうち、ブロック
の端の画素は、隣のブロックの端の画素と同じ位置にな
る。そのため、位置の重なっている画素については、そ
れぞれのブロックで求めた値の平均値を採用することと
する。
【0102】復号化ブロックは、加算器11によって予
測ブロックと画素単位で加算され画像が復元される。こ
の予測ブロックは、前記減算器3で用いたものと同じで
ある。加算器11の出力は、出力ブロックとして画像メ
モリ12の所定の位置に書き込まれる。
【0103】MC回路13には画像メモリ12から探索
範囲のデータとブロック化回路2から入力ブロックが参
照データとして入力され、動きベクトルが抽出される。
このとき、位相可変型8×8逆DCT回路47によって
得た補間データを用いて1/2画素精度の動きベクトル
検出を行なう。
【0104】以上の処理により、動き補償予測による誤
差成分の大きさをより小さくすることができ、より圧縮
率の高い、画質のよい拡大画像を得ることができる。
【0105】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ることなく、種々の変形が可能である。例えば、画像ブ
ロックのサイズとして符号化側で8×8、復号化側で1
6×16としていたが、どの様な大きさでも可能であ
る。また、これらのブロックの大きさの比を変更するこ
とにより、拡大率、および動き補償予測の精度を変更す
ることができる。
【0106】なお、本実施例では動き補償を行なってい
るが、フィールド間・フレーム間・フィールド内・フレ
ーム内等でデータの予測を行ない、その誤差成分を求
め、符号化するデータの大きさを減らし相関を小さくす
る処理であれば、どのようなものでも構わない。また、
この場合も同様の効果を得ることができる。
【0107】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明では、ハ
ードウェア規模を小さくすることができ、ブロック歪の
少ない拡大画像を得ることができる。
【0108】請求項2の発明では、請求項1の発明と同
様にハードウェア規模を小さくすることができ、ブロッ
ク歪の少ない拡大画像を得ることができると共に、画像
の端にエラーの発生することの無い拡大画像を得ること
ができる。
【0109】請求項3の発明では、ハードウェア規模を
小さくすることができ、拡大画像の画素の位置の指定が
細かくできる。
【0110】請求項4の発明では、請求項1の発明と同
様にハードウェア規模を小さくすることができ、ブロッ
ク歪の少ない拡大画像を得ることができると共に、より
誤差の少ない正確な拡大画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における画像符号化装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】拡大率2倍で拡大処理を行なうときの、“0”
データ付加回路25の動作を説明するための図である。
【図3】DCTを用いた拡大処理におけるブロック歪の
発生を説明する図である。
【図4】動画像を本発明の実施例で示した画像符号化・
復号化装置を用いて作成した拡大画像の1フレーム分の
画像を示す図である。
【図5】動画像を従来例で示した画像符号化・復号化装
置を用いて符号化・復号化を行なった後、従来例で示し
た画像拡大法である双線形補間法を用いて作成した拡大
画像の1フレーム分の画像の例である。
【図6】原画像として用いた画像データから2次元スペ
クトルを求めて等高線表示した一例を示す摸式図であ
る。
【図7】動画像を本発明の実施例で示した画像符号化・
復号化装置を用いて符号化・複合化・拡大処理を行った
拡大画像から2次元スペクトルを求めて等高線表示した
一例を示す摸式図である。
【図8】動画像を従来例で示した画像符号化・復号化装
置を用いて符号化・復号化を行なった後、従来例で示し
た画像拡大法である双線形補間法により2倍に拡大し得
られた拡大画像から2次元スペクトルを求めて等高線表
示した一例を示す摸式図である。
【図9】本発明の第2実施例における画像符号化・復号
化装置の画像メモリの記憶容量を説明するための図であ
る。
【図10】本発明の第3実施例における画像符号化・復
号化装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図11】拡大率N/M倍で拡大処理を行なうときの、
“0”データ付加回路40の動作を説明する図である。
【図12】位相可変型の逆離散コサイン変換の動作を説
明する図である。
【図13】本発明の画像符号信号化装置の一実施例によ
る画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図14】位相可変型8×8逆DCT回路の動作を説明
するための図である。
【図15】従来例における双線形補間法の処理を説明す
るための図である。
【図16】従来例における双線形補間法の補間演算回路
の主要構成を示す図である。
【図17】従来例における高能率符号化装置の構成を示
す図である。
【図18】従来例における復号化装置の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ディジタル映像入力端子 2 ブロック化回路 3 減算器 4 スイッチ回路 5 8×8DCT回路 6 量子化回路 7 第1符号化回路 8 記憶媒体 9 逆量子化回路 10 8×8逆DCT回路 11 加算器 12 画像メモリ 13 MC回路 14 MIX回路 15 第2符号化回路 16 第1復号化回路 17 逆量子化回路 18 8×8逆DCT回路 19 加算器 20 画像メモリ 21 第2復号化回路 22 MC回路 23 逆ブロック化回路 24 拡大領域切り出し回路 25 “0”データ付加回路 26 16×16逆DCT回路 27 復号化装置から出力される画像の大きさ 28 原画像全体を拡大したときの画像の大きさ 30 復号化しようとする画像ブロック 31,32 画像ブロック29,30の動きベクトル 33,34 画像ブロック29,30の動き補償用参照
画像ブロック 35,36 画像ブロック29,30の動き補償処理の
探索範囲 37 拡大画像27の動き補償の探索範囲全体 38 ブロック分割回路 39 M×M点DCT回路 40 “0”データ付加回路 41 N×N点IDCT回路 42 画像再構成回路 43 拡大領域切り出し回路 44 4×4ブロック化回路 45 4×4DCT回路 46 “0”データ付加回路 47 位相可変型8×8逆DCT回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル化された映像信号を符号化す
    る映像信号符号化装置において、ディジタル化された映
    像信号を所定の大きさのブロックに分割するブロック分
    割手段と、フレーム間・フィールド間・フレーム内・フ
    ィールド内等でデータを予測するデータ予測手段と、映
    像信号もしくは予測誤差信号を周波数成分に変換する直
    交変換手段と、映像信号周波数成分もしくは予測誤差信
    号周波数成分に“0”のデータを付加して前記それぞれ
    の周波数成分よりサイズの大きな周波数成分を作成する
    “0”データ付加手段と、サイズの大きくなった映像信
    号周波数成分もしくは予測誤差信号周波数成分に対して
    そのサイズに対応する逆直交変換を施し映像信号もしく
    は予測誤差信号を得る逆直交変換手段とを備えたことを
    特徴とする画像符号化・復号化装置。
  2. 【請求項2】 ディジタル化された映像信号を符号化す
    る映像信号符号化装置において、ディジタル化された映
    像信号を所定の大きさのブロックに分割するブロック分
    割手段と、フレーム間・フィールド間・フレーム内・フ
    ィールド内等でデータを予測するデータ予測手段と、映
    像信号もしくは予測誤差信号を周波数成分に変換する直
    交変換手段と、映像信号周波数成分もしくは予測誤差信
    号周波数成分に“0”のデータを付加して前記それぞれ
    の周波数成分よりサイズの大きな周波数成分を作成する
    “0”データ付加手段と、サイズの大きくなった映像信
    号周波数成分もしくは予測誤差信号周波数成分に対して
    そのサイズに対応する逆直交変換を施し映像信号もしく
    は予測誤差信号を得る逆直交変換手段と、通常の復号化
    処理に必要な画像メモリに比べて容量の大きい画像メモ
    リを備えたことを特徴とする画像符号化・復号化装置。
  3. 【請求項3】 ディジタル化された映像信号を拡大処理
    して拡大画像データを得る画像拡大装置において、前記
    映像信号に直交変換を施して原画像周波数成分を生成す
    る直交変換手段と、生成した原画像周波数成分に“0”
    のデータを付加して前記原画像周波数成分よりサイズが
    大きな拡大画像周波数成分を生成する“0”データ付加
    手段と、作成した拡大画像周波数成分のサイズに対応
    し、その位相を変更することの可能な逆直交変換を施し
    て拡大画像信号を生成する位相可変型逆直交変換手段を
    備えたことを特徴とする画像拡大装置。
  4. 【請求項4】 サイズの大きくなった映像信号周波数成
    分もしくは予測誤差信号周波数成分に対してそのサイズ
    に対応する位相可変の逆直交変換手段を符号化処理回路
    に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像符号化・
    復号化装置。
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JP1825493A Pending JPH06209467A (ja) 1993-01-08 1993-01-08 画像符号化・復号化装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009111733A (ja) * 2007-10-30 2009-05-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 画像符号化方法、画像符号化装置、及び画像符号化プログラム
JP2009182763A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 動画像符号化方法、動画像符号化装置、動画像符号化プログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
KR100930436B1 (ko) * 2002-10-17 2009-12-08 (주)휴맥스 홀딩스 이산 여현 역변환을 이용한 이미지 크기 재설정 방법

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JP4681011B2 (ja) * 2008-01-31 2011-05-11 日本電信電話株式会社 動画像符号化方法、動画像符号化装置、動画像符号化プログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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