JPH06207977A - 目標識別装置及び目標識別方法 - Google Patents

目標識別装置及び目標識別方法

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JPH06207977A
JPH06207977A JP3017327A JP1732791A JPH06207977A JP H06207977 A JPH06207977 A JP H06207977A JP 3017327 A JP3017327 A JP 3017327A JP 1732791 A JP1732791 A JP 1732791A JP H06207977 A JPH06207977 A JP H06207977A
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健一 大木
Takahiko Fujisaka
貴彦 藤坂
Tomomasa Kondo
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明はビデオ信号の中からターゲットと
ウェザークラッタとを識別する目標識別装置を得ること
を目的とする。 【構成】 この発明に係るレーダにおけるターゲットと
ウェザークラッタの目標識別装置は、遅延ビデオ信号1
6と元のビデオ信号15とをレジスタ14に格納し、そ
の相関を相関演算器17で求め、判定器19で得られた
相関が目標のものかを判定をすることによって目標を識
別する様にしたものである。その判定器19は、レベル
検出器と判別器を用い波形を測定し判定するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、目標識別装置及び目
標識別方法に関するものであり、たとえば、レーダにお
いてターゲット(目標)とウェザークラッタ(降水粒子
の反射などの不要信号)とを識別する識別装置及びその
識別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は例えば、吉田孝監修「レーダ技
術」(電子情報通信学会)に記載されているMTIパル
スレーダ系統図であり、51はアンテナ、52はマイク
ロ波を発生するマグネトロン、53は送受信の切替をお
こなうサーキュレータ、54は送信波を分岐する方向性
結合器、55は安定化局部発振器、56はマイクロ波か
ら中間周波(IF)に周波数を変換する信号ミクサ、5
7は方向性結合器54と安定化局部発振器55の出力を
混合するCOHOミクサ、58は送信波の位相に揃った
信号を発生するコヒーレント発振器、59はIF(中間
周波)増幅器、60はコヒーレント発振器58の出力の
位相を0゜と90゜に揃える90゜ハイブリッド、61
はIF信号、62はIF増幅器59と90゜ハイブリッ
ド60との出力とから位相検波を行なう位相検波器、6
3はCOHO−Iビデオ、64はCOHO−Qビデオ、
65はグランドクラッタ(大地からの反射信号)等不要
信号を除去する消去器、66は各種タイミング信号を発
生するタイミング回路、67はマグネトロン52に高圧
電流を供給する変調回路である。
【0003】図9はアンテナ51から放射された電波の
空間における状態の概念図を示す図(図9(a))とそ
の時のI,Qビデオ信号を示す図(図9(b))であ
り、68はビームと距離方向の分解能によって決定され
るリゾリューションボリューム、69はレーダビーム、
70はCOHO−I,Qビデオ63、64のサンプリン
グを行なうサンプリングパルスである。
【0004】次に動作について説明する。マグネトロン
52で発生されたマイクロ波は、サーキュレータ53を
通してアンテナ51から空間に放射される。計測対象か
ら反射してきた信号を送信と同じアンテナ51で受信
し、サーキュレータ53を通し、信号ミクサ56に入
れ、マイクロ波からIF(中間周波)信号に変換し、I
F増幅器59を介して位相検波器62に供給する。位相
検波器では90゜ハイブリッド60から供給される0
゜、90゜位相差を有する基準信号からそれぞれCOH
O−Iビデオ63、COHO−Qビデオ64を作成す
る。基準信号は方向性結合器54で送信波の一部を分岐
しCOHOミクサ57で混合し、コヒーレント発振器5
8で発生させたもので、送信波に対し同じ位相を持つ。
65の消去器ではCOHO−I,Qビデオ63、64か
ら送信パルスに対し一定信号のものを消去し、変化する
ものだけを取り出す。グランドクラッタ等不要信号はレ
ーダとの位置関係が一定であるためパルスごとに変化す
ることがあまりなく、通常の移動目標のみを取出し、不
要信号を抑圧するこができる。消去器65の出力である
MTIビデオは表示装置等に送られる。
【0005】図9において送信パルス発生から時間 T1
だけ遅延して受信された計測対象の空中線からの距離は
CT1/2(Cは光速度)であり、距離方向の分解能は
Cτ/2(τは送信パルス幅)である。リゾリューショ
ンボリューム68の内部にある2個のターゲットは分離
できないが、Cτ/2以上離れれば分離可能である。レ
ーダにおいてデジタル信号処理を行なう場合、A/D変
換のためのサンプリングパルス70は、分解能の幅にあ
わせるためその間隔ΔTを送信パルス幅τにするのが普
通である。
【0006】以上の様に従来のレーダではグランドクラ
ッタ等のパルスヒットごとの位相が一定である不要信号
を除去し、ターゲットのみの表示を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーダ装置は以
上のように構成されているので、消去器65でグランド
クラッタ等、距離固定の信号の除去することができる
が、ウェザークラッタ等の不要信号についてはヒットご
とに位相が変動するため完全に除去できなかった。また
クラッタの種類の識別を行なうことができなかった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、ビデオ信号の中からターゲット
(目標)からの信号と、ウェザークラッタ等の不要信号
とを識別する識別装置を得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
記載の目標識別装置は以下の要素を有する。 (a)目標等からエコー信号を受信して出力する信号出
力部、(b)信号出力部からの異なる時刻における信号
をサンプリングしてそれぞれ元信号と遅延信号として格
納するレジスタ、(c) 元信号と遅延信号との相関関
係を求める相関演算器、(d) 相関演算器で求められ
た相関関係から、所定の相関関係を呈する目標を判定す
る判定器。
【0010】この発明に係る請求項2記載の目標識別方
法は以下の要素を有する。 (a)目標等からの信号をサンプリングするサンプリン
グ工程、(b)サンプリング工程の所定時間後、再び目
標等からの信号をサンプリングする再サンプリング工
程、(c) サンプリング工程と再サンプリング工程で
サンプリングされた信号の相関関係を計算する相関演算
工程、(d) 相関演算工程で得られた相関関係が、目
標の呈する相関関係であるかを判定する判定工程。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明における目標識別装置は、
レジスタにより、異なる時刻における信号出力部から出
力された信号データを格納し、相関演算器により、それ
らのデータ相互の相関を計算する。判定器は、その相関
関係を、目標が呈する相関関係及びウェザークラッタ等
の呈する相関関係と比較することにより、得られた相関
関係が目標の呈するものかを判定し、目標を識別する。
【0012】請求項2記載の発明における目標識別方法
は、サンプリング工程と再サンプリング工程により異な
る時刻における目標等からの受信信号をサンプリングす
る。次に、相関演算工程は、サンプリングされた信号間
の相関関係を計算する。そして、判定工程は、得られた
相関関係が、目標が呈する相関関係か、ウェザークラッ
タ等の不要信号が呈する相関関係かを判定する。
【0013】
【実施例】実施例を説明する前に、ここでは、この発明
の基礎となる原理を説明する。
【0014】従来例で説明したように、図9(a)に示
すリゾリューションボリューム68が距離方向の処理の
最小単位(分解能)であり、これ以下の距離について処
理を行なっていなかった。
【0015】ここでリゾリューションボリューム68に
ついて考察をすすめる。図10は、リゾリューションボ
リューム68とサンプリングパルス10とその時の電圧
信号の様子を示している。リゾリューションボリューム
68内に1つのターゲットMがあり、1点とみなすこと
ができるものとする。図において、(a)はリゾリュー
ションボリューム68の中心にターゲットMがある場
合、(b)は遅延時間ΔT1後のリゾリューションボリ
ュームを示す図、(c)は、遅延時間ΔT2後のリゾリ
ューションボリュームを示す図である。また、(d)、
(e)、(f)はそれぞれ(a)、(b)、(c)の状
態で、サンプリングパルス10を用いてサンプリングし
た場合の電圧信号を示す図である。(d)は、サンプリ
ングパルス10の時点でターゲットMがリゾリューショ
ンボリューム内にあるのでV( T1)の電圧信号が得ら
れたことを示している。また(e)は(d)のサンプリ
ングタイムより ΔT1遅れた時点でサンプリングした場
合を示しており、(b)に示すように、ターゲットMは
まだリゾリューションボリューム内なので V(T1+Δ
1)の電圧信号を得たことを示している。図からわか
るように、V(T1)とV(T1+ΔT1)は同一ターゲ
ットMからの信号でありV(T1)=V(T1+ΔT1
である。次に、(f)は(d)のサンプリングタイム
ΔT2遅れた時点でサンプリングした場合を示してお
り、(c)に示すように、ターゲットMはすでにリゾリ
ューションボリューム外なのでV(T1+ΔT2)の電圧
信号はゼロであることを示している。
【0016】図10(a)、(d)に示すリゾリューシ
ョンボリューム68の中心にターゲットがあるとした場
合と、(b)、(e)に示すサンプリングパルスを Δ
1だけ遅延させた場合とで相関をとると、それぞれの
電圧をV(T1)、V(T1+ΔT1)とおくと
【0017】
【数1】
【0018】となる。そして、相関計算は、サンプリン
グパルスのヒットごとに時間平均を行なって求めること
とすると、まず、V*(T1)とV(T1+ΔT1)の積で
あるV*(T1)・V(T1+ΔT1)の期待値(expectat
ion)Eを計算する。
【0019】
【数2】
【0020】となり、r0をアンテナとターゲット間の
距離とし、その電力をP(r0)とすると、この右辺
(1/2)A2はP(r0)に等しい。
【0021】また図10(c)、(f)において、リゾ
リューションボリューム68内にターゲットがないので
V(T1+ΔT2)=0であり、E[V*(T1)・V(T
1 +ΔT1)]=0である。
【0022】そして、E[V*(T1)・V(T1+Δ
1)]をR(ΔT)とおくと
【0023】
【数3】
【0024】を得る。このR(ΔT)を図11に示す。
【0025】ここでリゾリューションボリューム68の
中心にターゲットMがあると仮定したが、任意の位置に
あってもよく、その時、R(ΔT)は図11左・右にシ
フトするが形状は変わらないので同様に取扱うことがで
きる。
【0026】次にウェザークラッタの場合を考察する。
図12にリゾリューションボリューム68中に降水粒子
が充満している場合を示す。この場合、降水粒子は連続
的に分布していると考えられるので、前述の図10の場
合と異なる性質を示す。相関関数は、
【0027】
【数4】
【0028】となる。図13にR(ΔT)のグラフを示
す。(なお、ウェザークラッタに関する以上の議論はRi
chard J. Doviak,Dusan S.Zrnic “Doppler Radar
andWeather Observations”に詳しい。)
【0029】以上のことから、ターゲットとウェザーク
ラッタの相関関数がそれぞれ式3、式4に示すように異
なるので、この性質を使ってターゲットとウェザークラ
ッタとを識別することができる。
【0030】実施例1.以下、上記原理を用いたこの発
明の一実施例を図に基づいて説明する。図1は、この発
明に係る目標識別装置の一例を示す図であり、図におい
て、61、62、63、64は、従来例で説明した図8
と同様のものである。また、図示していないが、IF信
号61を生成するためには図8のような従来のレーダ装
置があるもとのする。
【0031】図1において、5はCOHO−I,Qビデ
オ63、64をサンプルしデジタル値に変換するA/D
変換器、6、7はA/D変換器5の出力であるI,Qデ
ジタルビデオ、8はサンプリングパルス、9はディレイ
ライン、10はサンプリングパルス8をある時間遅延さ
せた相関計算遅延サンプリングパルス、11は相関計算
遅延サンプリングパルス10のタイミングでCOHO−
I,Qビデオをサンプルし、デジタル値に変換するA/
D変換器、12、13はA/D変換器11の出力である
遅延I,Qデジタルビデオ、14はI,Qデジタルビデ
オ6、7と遅延I、Qデジタルビデオ12、13を一時
的に蓄えるレジスタ、15はI、Q信号からなるビデオ
信号、16は同様な遅延ビデオ信号、17はビデオ信号
15と遅延ビデオ信号16の相関をとる相関演算器、1
8は相関演算器17の結果を記憶しておくメモリ、19
は相関関数を判定する判定器、20は判定器の出力であ
る識別結果である。
【0032】図2は、データをサンプリングするタイミ
ングを示すタイミングチャートであり、63、64はC
OHO−I,Qビデオであり8はサンプリングパルス、
10は相関計算遅延パルス、Tはサンプリング周期、Δ
Tは遅延時間である。
【0033】また図3は19の判定器の構成を表わす図
であり、図において21は相関関数R(ΔT)をある一
定のスレッショルドで切り、その時のΔTを求める検出
器、22は検出器21で求めたΔTによって相関関数を
判別する判別器である。
【0034】次に、動作について説明する。 (a)サンプリング工程 識別しようとする時刻 T1(距離r1=CT1/2)に注
目し、その時刻のビデオ信号をサンプリングする。この
サンプリング工程は以下のようにして行なわれる。CO
HO−I,Qビデオ信号63、64を図2に示すように
サンプリングパルス8で一定間隔Tでサンプルし、A/
D変換器5でデジタル化する。それをレジスタ14に格
納する。サンプリングパルス8は一定間隔Tでサンプリ
ングされているので時刻 T1に係わるデータ、その近傍
のデータを格納し、レジスタの容量の許す限り多くのデ
ータを格納する。レジスタ14の内部にはI,Qのビデ
オが複素数の形で、すなわちI+jQの形で格納され
る。
【0035】(b)再サンプリング工程 次に一定時間ΔTだけずらした時刻のビデオ信号をサン
プリングする。この再サンプリング工程は以下のように
して行なわれる。サンプリングパルス8をディレイライ
ン9を通し、図2(c)に示すようにΔTだけ遅延さ
せ、相関計算遅延サンプリングパルス10とする。相関
計算遅延サンプリングパルス10のパルスでサンプリン
グしたデータを(a)と同様にレジスタ14に格納す
る。これも複素数の形、すなわち、I′+jQ′の形で
レジスタ14に格納される。
【0036】(c)相関演算工程 次に、(a)と(b)で得た信号の相関を求める。相関
はサンプリングパルスヒットごとの時間平均であるとす
ると、以下のようになる。
【0037】
【数5】
【0038】このように相関演算器17では式5の計算
を行なえばよく、乗算器と加算器とで簡単に実現でき
る。
【0039】さらに、相関演算工程は、ΔTを[−τ,
τ]又はそれ以上の範囲で変化させ、相関関数R(Δ
T)を求める。式5ではある1つのΔTに対し相関を計
算したので、ディレイライン9で遅延時間を調整し種々
のΔTについて相関を計算する。その結果をメモリ18
に格納すれば任意のΔTについて相関関数R(ΔT)を
求めることができる。
【0040】(d)判定工程 次に、判定工程では、R(ΔT)式3と式4のどちらか
に対応するか調べ、その信号がターゲットであるかウェ
ザークラッタであるかを判定器19で判定する。そし
て、その結果を識別結果20として出力する。
【0041】判定にいくつかの方法が考えられるが、こ
こでは図4に示す方法について説明する。図において、
23は、ターゲットが呈する相関関数に基づいて描いた
ターゲットの相関関数、24は、ウェザークラッタが呈
する相関関数に基づいて描いたウェザークラッタの相関
関数であり、それぞれ図12と図13に示したものであ
り、ここでは破線で示している。25は測定された相関
関数であり実線で示している。26はスレッショルドレ
ベルであり、測定された相関関数25がターゲットかウ
ェザークラッタかを判定するためのレベルを示すもので
ある。
【0042】図3、図4においてスレッショルドレベル
26を0に近いレベルに設定しておき、検出器27でそ
の時のΔTを求める。それらをΔTx、ΔTyとすると
ΔTx、ΔTyが−τ/2、τ/2と、−τ、τのどち
らに近いかを判別器22で判別する。例えばe1=|Δ
Tx+τ/2|+|ΔTy−τ/2|とe2=|ΔTx
+τ|+|ΔTy−τ|の大小を判別する方法が考えら
れる。たとえば、図において、|τ|=1.0、|τ/
2|=0.5、ΔTx=−0.6、ΔTy=0.7とす
ると、 e1= |−0.6+0.5|+|0.7−0.5|=
0.1+0.2=0.3 e2= |−0.6+1.0|+|0.7−1.0|=
0.4+0.3=0.7 したがってe1<e2となり測定された相関関数25は、
ターゲットの相関関数23により近いことが判定でき
る。
【0043】以上、実施例1では、レーダにおけるター
ゲットとウェザークラッタの識別装置として、レーダビ
デオ信号のサンプリングパルスを一定時間遅延させるデ
ィレイラインと遅延ビデオ信号と元のビデオ信号との相
関を求める相関演算器と、その出力の相関関数の波形を
判定する判定器を有するターゲットとウェザークラッタ
の識別装置を説明した。そして、特に、相関関数R(Δ
T)が0に近い値を与えるΔTを求める検出器と、その
値によって相関関数の波形を判定する判別器を有するタ
ーゲットとウェザークラッタの識別装置を説明した。
【0044】実施例2.次に、図5は判定器19の別の
構成を表す図である。図にいおて27は正規化回路、2
8は相関関数の波形を記憶している相関関数パターンメ
モリA、29は相関関数パターンメモリ1(28)と同
じ機能を有する相関関数パターンメモリB、30は正規
化回路27と相関関数パターンメモリA28又は正規化
回路27と相関関数パターンメモリB29との距離を計
算するパターン間距離計算器、31はパターン間距離計
算器30の出力に基づいて相関関数の判別を行なう判別
器である。
【0045】次に、この動作を図6を用いて説明する。
(a)における23は、式3に基づくターゲットの相関
関数 RM(ΔT)のパターン、(b)における24は、
式4に基づくウェザークラッタの相関関数 RW(ΔT)
のパターンである。25は測定された相関関数のパター
ンである。また、xiはΔTiにおける測定された相関関
係の値、yiはΔTiにおけるRM(ΔT)とRW(ΔT)
の値である。このように、この実施例2では、あらかじ
めターゲット、ウェザークラッタ用のパターンRM(Δ
T)、 RW(ΔT)(式3及び4)を、それぞれ相関関
数パターンメモリA(28)、B(29)に格納してお
き、測定された相関関数25をこれらと比較する。ま
ず、メモリ18の出力を、ピークレベルを一定値(例え
ば1)にする正規化回路27であわせ、パターン間距離
計算器30でxiとyiの距離を求め、その大小で判別す
る。
【0046】
【数6】
【0047】dM<dwならターゲットであり、dM>dw
ならウェザークラッタであると判定する。
【0048】以上のように、この実施例2では、判定器
19に、相関関数を正規化する正規回路27と、相関関
数のパターンをあらかじめ記憶しておく相関関数パター
ンメモリ28、29と、正規化された相関関数と相関関
数パターンメモリに記憶されているパターンとの距離を
求めるパターン間距離計算器30と、パターン間距離計
算器の出力の大小を判定する判別器31を有するターゲ
ットとウェザークラックの識別装置を説明した。
【0049】実施例3.なお、上記実施例1ではA/D
変換器を5と11の2種類を用意したが、図7に示す様
に1種類とし、レジスタ14のラッチタイミングでV
(T1)とV(T1+ΔT1)とを得てもよい。図1の例
はA/D変換器5の変換時間に余裕がない場合に適し、
図7の例は変換時間に余裕がある場合に適する。
【0050】実施例4.また、上記実施例では降水粒子
の反射によるウェザークラッタの場合を示したが、ター
ゲットと相関関数が異なる場合に、これらの不要信号に
ついても同様に識別することができ、上記発明を適用す
ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ビデ
オ信号を、サンプリングパルスとある時間遅延させた相
関遅延サンプリングパルスとでサンプルし、それらのデ
ータ相互の相関をとり、その関数の形の差異を判別する
ようにしたので、従来不可能であったターゲットの信号
とウェザークラッタ等の不要信号の識別を比較的簡単に
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるレーダにおけるター
ゲットとウェザークラッタの識別装置を示すブロック
図。
【図2】データをサンプルするタイミングを示すタイミ
ングチャート図。
【図3】この発明の一実施例による判定器を示すブロッ
ク図。
【図4】図3の動作の説明図。
【図5】他の実施例による判定器を示すブロック図。
【図6】図5の動作の説明図。
【図7】他の実施例のよるレーダにおけるターゲットと
ウェザークラッタの識別装置を示すブロック図。
【図8】従来のレーダを示すブロック図。
【図9】アンテナから放射された電波の空間における状
態を示す概念図。
【図10】ターゲットとリゾリューションボリュームの
関係を示す図。
【図11】図10の相関関数を示す図。
【図12】ウェザークラッタとリゾリューションの関係
を示す図。
【図13】図12の相関関数を示す図。
【符号の説明】
5 A/D変換器 6 Iデジタルビデオ 7 Qデジタルビデオ 8 サンプリングパルス 9 ディレイライン 10 相関計算遅延サンプリングパルス 11 A/D変換器 12 遅延Iデジタルビデオ 13 遅延Qデジタルビデオ 14 レジスタ 15 ビデオ信号 16 遅延ビデオ信号 17 相関演算器 18 メモリ 19 判定器 20 識別結果 21 検出器 22 判別器 23 ターゲットの相関関数 24 ウェザークラッタの相関関数 25 測定された相関関数 26 スレッショルドレベル 27 正規化回路 28 相関関数パターンメモリA 29 相関関数パターンメモリB 30 パターン間距離計算器 31 判別器 51 アンテナ 52 マグネトロン 53 サーキュレータ 54 方向性結合器 55 安定化局部発振器 56 信号ミクサ 57 COHOミクサ 58 コヒーレント発振器 59 IF増幅器 60 90゜ハイブリッド 61 IF信号 62 位相検出器 63 COHO−Iビデオ 64 COHO−Qビデオ 65 消去器 66 タイミング回路 67 変調回路 68 リゾリューションボリューム 69 レーダビーム 70 サンプリングパルス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の要素を有する目標識別装置 (a) 目標等からのエコー信号を受信して出力する信
    号出力部、(b) 信号出力部からの異なる時刻におけ
    る信号をサンプリングしてそれぞれ元信号と遅延信号と
    して格納するレジスタ、(c) 元信号と遅延信号との
    相関関係を求める相関演算器、(d) 相関演算器で求
    められた相関関係から、所定の相関関係を呈する目標を
    判定する判定器。
  2. 【請求項2】 以下の工程を有する目標識別方法 (a) 目標等からの信号をサンプリングするサンプリ
    ング工程、(b) サンプリング工程の所定時間後、再
    び目標等からの信号をサンプリングする再サンプリング
    工程、(c) サンプリング工程と再サンプリング工程
    でサンプリングされた信号の相関関係を計算する相関演
    算工程、(d) 相関演算工程で得られた相関関係が、
    目標の呈する相関関係であるかを判定する判定工程。
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