JPH06207385A - ポリエステル繊維の染色法 - Google Patents
ポリエステル繊維の染色法Info
- Publication number
- JPH06207385A JPH06207385A JP5002553A JP255393A JPH06207385A JP H06207385 A JPH06207385 A JP H06207385A JP 5002553 A JP5002553 A JP 5002553A JP 255393 A JP255393 A JP 255393A JP H06207385 A JPH06207385 A JP H06207385A
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- JP
- Japan
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- fiber
- dyeing
- polyester fiber
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- polyester
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、ポリエステル繊維を高温染
色又はキャリア−染色という特別の条件下で分散染料で
染色する従来の方法以外に、ポリエステル繊維表面の微
細形状、表面化学構造を変化させることにより通常の条
件下で直接染料で染色する方法を提供することにある。 【構成】 ポリエステル繊維に150〜248nmの波
長を有する紫外線パルスレーザー光をパルスエネルギー
としてフルエンス10〜150mJ/cm2の条件下で1〜
20パルス照射した後、直接染料で染色することを特徴
とするポリエステル繊維の染色法。
色又はキャリア−染色という特別の条件下で分散染料で
染色する従来の方法以外に、ポリエステル繊維表面の微
細形状、表面化学構造を変化させることにより通常の条
件下で直接染料で染色する方法を提供することにある。 【構成】 ポリエステル繊維に150〜248nmの波
長を有する紫外線パルスレーザー光をパルスエネルギー
としてフルエンス10〜150mJ/cm2の条件下で1〜
20パルス照射した後、直接染料で染色することを特徴
とするポリエステル繊維の染色法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル繊維の染色
に関する。特に直接染料によるポリエステル繊維の染色
に関する。
に関する。特に直接染料によるポリエステル繊維の染色
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は今や汎用繊維として
広範囲に使用されている。しかしながらポリエステル繊
維は他の繊維と比較して染色するのが難しく分散染料を
用い高温条件下の高温染色又はキャリア−を使ってキャ
リア−染色する方法が一般的である。従って綿などと同
様に直接染料で染色する技術が望まれている。
広範囲に使用されている。しかしながらポリエステル繊
維は他の繊維と比較して染色するのが難しく分散染料を
用い高温条件下の高温染色又はキャリア−を使ってキャ
リア−染色する方法が一般的である。従って綿などと同
様に直接染料で染色する技術が望まれている。
【0003】
【発明の目的】本発明は以上の事情を背景としてなされ
たものであり、本発明の目的は、高温染色又はキャリア
−染色という特別の条件下で分散染料を用いて染色する
方法以外に、ポリエステル繊維表面の微細形状、表面化
学構造を変化させることにより通常の条件下で直接染料
で染色する方法を提供することにある。
たものであり、本発明の目的は、高温染色又はキャリア
−染色という特別の条件下で分散染料を用いて染色する
方法以外に、ポリエステル繊維表面の微細形状、表面化
学構造を変化させることにより通常の条件下で直接染料
で染色する方法を提供することにある。
【0004】
【発明の構成】すなわち本発明は「ポリエステル繊維に
150〜248nmの波長を有する紫外線パルスレーザ
ー光をパルスエネルギーとしてフルエンス10〜150
mJ/cm 2の条件下で1〜20パルス照射した後、直接染料
で染色することを特徴とするポリエステル繊維の染色
法」である。
150〜248nmの波長を有する紫外線パルスレーザ
ー光をパルスエネルギーとしてフルエンス10〜150
mJ/cm 2の条件下で1〜20パルス照射した後、直接染料
で染色することを特徴とするポリエステル繊維の染色
法」である。
【0005】本発明でいうポリエステルとは、下記の一
般式(化1)で表される繰り返し単位を主たる構成成分
とするポリエステルが好ましく用いられ、特にエチレン
グリコール又はテトラメチレングリコールを主たるグリ
コール成分とするポリエステルが好ましく用いられる。
般式(化1)で表される繰り返し単位を主たる構成成分
とするポリエステルが好ましく用いられ、特にエチレン
グリコール又はテトラメチレングリコールを主たるグリ
コール成分とするポリエステルが好ましく用いられる。
【0006】
【化1】
【0007】本発明でいう紫外線レーザー光は150〜
248nmの波長を有するものである。KrF、ArF
などのレーザーのほか銅蒸気レーザー、YAGレーザー
などの高調波レーザー光を用いることが出来る。特に望
ましいのは248nmの波長を有するKrFレーザー、
193nmの波長を有するArFレーザーである。レー
ザー光の照射方法には特に限定はない。照射は空気中、
不活性ガス中、加圧下又は真空中の何れで実施しても良
い。照射に際しての温度は常温から100℃までの範囲
が望ましい。照射条件として重要なのは照射フルエンス
及び照射ショット数である。照射フルエンスは通常1〜
500mJ/cm2/パルスの範囲が望ましい。特に望
ましいのはポリエステルの場合10〜150mJ/cm
2/パルスである。閾値近辺でなるべく低フルエンスで
照射するのが、物性と表面改質とのバランスから見て最
も望ましい。
248nmの波長を有するものである。KrF、ArF
などのレーザーのほか銅蒸気レーザー、YAGレーザー
などの高調波レーザー光を用いることが出来る。特に望
ましいのは248nmの波長を有するKrFレーザー、
193nmの波長を有するArFレーザーである。レー
ザー光の照射方法には特に限定はない。照射は空気中、
不活性ガス中、加圧下又は真空中の何れで実施しても良
い。照射に際しての温度は常温から100℃までの範囲
が望ましい。照射条件として重要なのは照射フルエンス
及び照射ショット数である。照射フルエンスは通常1〜
500mJ/cm2/パルスの範囲が望ましい。特に望
ましいのはポリエステルの場合10〜150mJ/cm
2/パルスである。閾値近辺でなるべく低フルエンスで
照射するのが、物性と表面改質とのバランスから見て最
も望ましい。
【0008】
【発明の作用効果】本発明により得られるポリエステル
繊維は、照射条件にもよるが微細な凹凸形状を有する表
面に変化する。波長が短いほど表面に形成される凹凸形
状は微細となる。しかもXPSによる表面の元素分布
(例えば酸素濃度)の解析結果から明らかなように繊維
表面は化学変化も起こしており、且つ赤外スペクトルに
よる解析結果から判断すると特に非晶部分の増加がみら
れ表面の微細構造が変化して表面が改質されているもの
と推定される。すなわち紫外線パルスレーザー光がポリ
エステル繊維に照射されるとポリエステル繊維表層付近
がパルスレーザー光により急速加熱され、ポリマー結合
状態に変化が起こり繊維表面に水酸基が増えると共に繊
維表層部の非晶化を起こすなどの表面特性変化を起こし
ている。かかるポリエステル繊維の表面改質により従来
は不可能であった直接染料による染色が可能になったも
のと推定される。
繊維は、照射条件にもよるが微細な凹凸形状を有する表
面に変化する。波長が短いほど表面に形成される凹凸形
状は微細となる。しかもXPSによる表面の元素分布
(例えば酸素濃度)の解析結果から明らかなように繊維
表面は化学変化も起こしており、且つ赤外スペクトルに
よる解析結果から判断すると特に非晶部分の増加がみら
れ表面の微細構造が変化して表面が改質されているもの
と推定される。すなわち紫外線パルスレーザー光がポリ
エステル繊維に照射されるとポリエステル繊維表層付近
がパルスレーザー光により急速加熱され、ポリマー結合
状態に変化が起こり繊維表面に水酸基が増えると共に繊
維表層部の非晶化を起こすなどの表面特性変化を起こし
ている。かかるポリエステル繊維の表面改質により従来
は不可能であった直接染料による染色が可能になったも
のと推定される。
【0009】以下、実施例により本発明を説明する。
【実施例1〜6、比較例1〜5】75デニ−ル/50フ
イラメントのポリエチレンテレフタレート繊維(帝人株
式会社製)からなる目付け100g/m2の平織り織物
を用いた。該ポリエステル平織り織物サンプルをラムダ
フィジック株式会社製エキシマレーザー発生装置(LP
120cci)を使用しKrF(発振波長248nm)
およびArF(発振波長193nm)を用い、繰り返し
周波数が1Hz、フルエンスは10〜150mJ/cm
2の範囲、パルス幅は半値全幅で20nsの条件で織物
表面に均一に直接照射した。ついで、そのエキシマレー
ザー照射されたポリエステル織物を通常の染色機にセッ
トし、直接染料を用い液比1:1000(織物:染料液
の体積比)で100℃で30分間沸騰させた。このとき
の染料の織物への吸着量は5重量%とした。エキシマレ
ーザーの照射条件を変えて同様の処理を行った。直接染
料、C.I.Direct Black 19を用いて
染色したポリエステル織物の染着程度、視感判定の結果
を表1に示す。比較例はエキシマレーザーを照射せずに
実施例の方法と同様に染色した結果及びエキシマレーザ
ー条件を極端に弱く、もしくは強くした場合を示す。エ
キシマレーザーを照射せずに直接染料で染色した場合及
びエキシマレーザー条件を極端に弱くして直接染料で染
色した場合は軽い汚れ程度に着色するだけであり、また
洗濯堅牢度も低い。エキシマレーザー条件を極端に強く
して直接染料で染色した場合は織物表面の変色がひどく
なり、もはや染色そのものの色が発現されない。実施例
1〜6に示した如く特定条件下でエキシマレーザーを照
射した場合に、はじめてポリエステル繊維表面に著しい
特性改良効果が見られる。表1から明らかなようにフル
エンスが10〜150mJ/cm2の範囲でエキシマレーザ
ーを照射した場合に顕著な直接染料染色効果の発現が認
められる。
イラメントのポリエチレンテレフタレート繊維(帝人株
式会社製)からなる目付け100g/m2の平織り織物
を用いた。該ポリエステル平織り織物サンプルをラムダ
フィジック株式会社製エキシマレーザー発生装置(LP
120cci)を使用しKrF(発振波長248nm)
およびArF(発振波長193nm)を用い、繰り返し
周波数が1Hz、フルエンスは10〜150mJ/cm
2の範囲、パルス幅は半値全幅で20nsの条件で織物
表面に均一に直接照射した。ついで、そのエキシマレー
ザー照射されたポリエステル織物を通常の染色機にセッ
トし、直接染料を用い液比1:1000(織物:染料液
の体積比)で100℃で30分間沸騰させた。このとき
の染料の織物への吸着量は5重量%とした。エキシマレ
ーザーの照射条件を変えて同様の処理を行った。直接染
料、C.I.Direct Black 19を用いて
染色したポリエステル織物の染着程度、視感判定の結果
を表1に示す。比較例はエキシマレーザーを照射せずに
実施例の方法と同様に染色した結果及びエキシマレーザ
ー条件を極端に弱く、もしくは強くした場合を示す。エ
キシマレーザーを照射せずに直接染料で染色した場合及
びエキシマレーザー条件を極端に弱くして直接染料で染
色した場合は軽い汚れ程度に着色するだけであり、また
洗濯堅牢度も低い。エキシマレーザー条件を極端に強く
して直接染料で染色した場合は織物表面の変色がひどく
なり、もはや染色そのものの色が発現されない。実施例
1〜6に示した如く特定条件下でエキシマレーザーを照
射した場合に、はじめてポリエステル繊維表面に著しい
特性改良効果が見られる。表1から明らかなようにフル
エンスが10〜150mJ/cm2の範囲でエキシマレーザ
ーを照射した場合に顕著な直接染料染色効果の発現が認
められる。
【0010】
【表1】
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリエステル繊維に150〜248nm
の波長を有する紫外線パルスレーザー光をパルスエネル
ギーとしてフルエンス10〜150mJ/cm2の条件下で
1〜20パルス照射した後、直接染料で染色することを
特徴とするポリエステル繊維の染色法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5002553A JPH06207385A (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | ポリエステル繊維の染色法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5002553A JPH06207385A (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | ポリエステル繊維の染色法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06207385A true JPH06207385A (ja) | 1994-07-26 |
Family
ID=11532579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5002553A Pending JPH06207385A (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | ポリエステル繊維の染色法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06207385A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002010505A1 (es) * | 2000-07-19 | 2002-02-07 | Eurotrend, S.A. | Metodo para la modificacion de la afinidad tintorea de materias textiles y transferencia de imagenes a una superficie textil no teñida |
KR20020018399A (ko) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | 이상원 | 레이저를 이용한 직물 및 합성수지 필름 가공방법 |
-
1993
- 1993-01-11 JP JP5002553A patent/JPH06207385A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002010505A1 (es) * | 2000-07-19 | 2002-02-07 | Eurotrend, S.A. | Metodo para la modificacion de la afinidad tintorea de materias textiles y transferencia de imagenes a una superficie textil no teñida |
ES2165813A1 (es) * | 2000-07-19 | 2002-03-16 | Eurotrend S A | Metodo para la modificacion de la afinidad tintorea de materias textiles y transferencia de imagenes a una superficie textil no teñida. |
KR20020018399A (ko) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | 이상원 | 레이저를 이용한 직물 및 합성수지 필름 가공방법 |
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