JPH06207260A - 複合アルミニウム条およびその製造方法 - Google Patents

複合アルミニウム条およびその製造方法

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JPH06207260A
JPH06207260A JP1816893A JP1816893A JPH06207260A JP H06207260 A JPH06207260 A JP H06207260A JP 1816893 A JP1816893 A JP 1816893A JP 1816893 A JP1816893 A JP 1816893A JP H06207260 A JPH06207260 A JP H06207260A
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JP
Japan
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alloy
aluminum strip
composite aluminum
strip
coated
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JP1816893A
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English (en)
Inventor
Yutaka Yanagawa
裕 柳川
Hideo Suda
英男 須田
Mutsuo Sakamoto
睦夫 阪本
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱交換器用部材等に好適な接合性等の特性に
優れた複合アルミニウム条およびその製造方法を提供す
る。 【構成】 AlまたはAl合金からなる芯材(1)の表
面に、Al1〜10%、Sn1〜70%を含み、必要に
応じてさらにMg、Ti、Be、Sb、In、Zr、L
i、Caのうちの1種または2種以上を合計で0.5〜
3%含み残部Znと不可避的不純物とからなるZn合金
層(2a、2b)を被覆したことを特徴とする複合アル
ミニウム条。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱交換機用部材等に使用
される複合アルミニウム条およびその製造方法に関する
ものであり、さらに詳しくはAlまたはAl合金からな
る芯材にろう材としてZn合金層を被覆した通常ブレー
ジングシートと呼ばれる複合アルミニウム条およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱交換器のチューブ材、ヘッダー材ある
いはフィン材としてブレージングシートと呼ばれるAl
またはAl合金条にろう材を被覆した複合アルミニウム
条が多用されている。この複合アルミニウム条としては
通常芯材であるAlまたはAl合金より融点の低いAl
合金をろう材として被覆したものが使用されている。そ
してその製造方法は芯材となるAlまたはAl合金条
と、ろう材となるAl合金条とを熱間で合わせ圧延して
複合条とし、その後焼鈍と圧延を繰り返し所定の厚さに
した後、所定の幅に切断する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成の複
合アルミニウム条ではろう材の融点が比較的高く、熱交
換器のフィン材として使用する場合にろう付け温度が6
00℃前後と高くなり、組み立てコストを上昇させてい
た。また上記製造方法では複合後の加工工程が長く、歩
留りが悪い上に、リサイクルコストのかかる複合屑が大
量に発生するため、製造コストを高くしていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような状況
に鑑み鋭意検討の結果、製造コストが安い複合アルミニ
ウム条およびその製造方法を開発したものである。即ち
本発明の1つは、AlまたはAl合金からなる芯材の表
面に、Al1〜10%、Sn1〜70%を含み、必要に
応じてさらにMg、Ti、Be、Sb、In、Zr、L
i、Caのうちの1種または2種以上を合計で0.5〜
3%含み残部Znと不可避的不純物とからなるZn合金
層を被覆したことを特徴とする複合アルミニウム条であ
る。
【0005】ここにおいてZn合金層としては厚さが2
〜20μmのものが望ましく、また5〜10μmのもの
がさらに望ましい。
【0006】芯材としてはAlーZr系耐熱Al合金が
望ましい。
【0007】本発明の他の1つは前記複合アルミニウム
条の製造方法であり、AlまたはAl合金条をAl1〜
10%、Sn1〜70%を含み、必要に応じてさらにM
g、Ti、Be、Sb、In、Zr、Li、Caのうち
の1種または2種以上を合計で0.5〜3%含み、残部
Znと不可避的不純物とからなるZn合金溶湯中を移送
させた後、被覆されたZn合金層の厚さを制御しながら
冷却することを特徴とする複合アルミニウム条の製造方
法である。
【0008】本発明製造方法において、AlまたはAl
合金条にフラックスを塗布した後に150〜280℃の
温度に加熱して、Zn合金溶湯中を移送させることが望
ましい。
【0009】
【作用】本発明複合アルミニウム条において、ろう材と
してZn合金層を被覆したのは従来のろう材よりも低融
点であってろう付け性が良いためであり、その合金組成
をAl1〜10%、Sn1〜70%、残部Znと不可避
的不純物としたのは、Alは溶融Znおよび溶融Snの
酸化を防止し、かつ合金の融点を下げて、めっき作業性
を良くするとともに、Alとの濡れ性を改善する効果が
あるが、1%未満ではその効果が不十分であり、10%
を超えると融点が上昇して、Zn合金の広がり性を劣化
させるからであり、またSnはZn合金の融点を下げ、
合金の流動性、およびAlとの濡れ性を改善する効果が
あるが、1%未満ではこれらの効果が不十分であり、7
0%を超えると融点は低下するが、濡れ性の改善効果が
飽和し、必要以上のSn添加はコストアップなるからで
ある。従ってこの組成範囲においてZnーAlーSn系
はんだとAlとの接合性が最も優れている。
【0010】またこのZn合金にさらにMg、Ti、B
e、Sb、In、Zr、Li、Caのうちの1種または
2種以上を合計で0.5〜3%添加すればAlとの濡れ
性が良くなり溶融めっきが容易となる。0.5%未満で
はその効果がなく、3%を超えるとZn合金の融点が高
くなり、逆に濡れ性が悪くなる。
【0011】Zn合金層の厚さを2〜20μmとするの
が望ましいのは、2μm未満ではろう付け性が悪く、2
0μmを超えるとろう付け性向上の効果が飽和し、製造
コストをいたずらに上昇させるだけでなく、被覆層の寸
法精度を阻害するからである。さらに望ましい厚さは5
〜10μmである。
【0012】芯材としては通常用いられるAlまたはA
l合金が適用できるが、AlーZr系耐熱Al合金を用
いれば耐熱性が良いために溶融めっきの際に軟化し難い
ため望ましい。
【0013】本発明複合アルミニウム条の製造方法とし
ては、溶融めっき法によるのが好適である。即ちAlま
たはAl合金条を所定の組成を有するZn合金溶湯中を
移送させた後、被覆されたZn合金層の厚さを制御しな
がら冷却することにより、従来の熱間圧延による複合よ
りも簡便に複合アルミニウム条を製造することができ
る。本発明製造方法においてAlまたはAl合金条にあ
らかじめフラックスを塗布した後、150〜280℃の
温度に加熱してZn合金溶湯中を移送させればZn合金
層の形成がより容易となる。
【0014】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。純Al(JIS1100合金)またはAlーZr合
金(Alー0.3Zrー0.1Feー0.1Siー0.
2Be)条にZnCl2 を主成分とするフラックスを塗
布した後150〜280℃の温度に加熱し、所定の組成
を有するZn合金溶湯中を移送させ通常の溶融めっき法
により表1に示す構成の複合アルミニウム条得た。図1
にその断面図を示す。図1において1は芯材、2a、2
bはZn合金層である。これらの複合アルミニウム条に
ついて耐変色性、接合性を調査した。耐変色性は大気中
で180℃の温度で30分間加熱した後、目視で5段階
に評価した。接合性については複合アルミニウム条を波
状に成形し、純Al板の上に乗せた後ZnCl2 系のフ
ラックスを塗布し、200℃の温度で3分間予備加熱し
た後、各Zn合金の融点よりも30℃以上高温の340
〜430℃に加熱して接合しその接合状態から接合性を
目視で評価した。これらの結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1から明らかなように本発明例No. 1〜
10は耐変色性、接合性のいずれにも優れている。これ
に対しZn合金層の組成が本発明の範囲を外れる比較例
No. 11、12は接合性が悪いことが判る。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば接合性
等の特性に優れた複合アルミニウム条が簡便に、かつ安
価に製造できるもので工業上顕著な効果を奏するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明複合アルミニウム条の断面図。
【符号の説明】
1 芯材 2a、2b Zn合金層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AlまたはAl合金からなる芯材の表面
    に、Al1〜10%(重量%以下同じ)、Sn1〜70
    %を含み、残部Znと不可避的不純物とからなるZn合
    金層を被覆したことを特徴とする複合アルミニウム条。
  2. 【請求項2】 AlまたはAl合金からなる芯材の表面
    に、Al1〜10%、Sn1〜70%を含み、さらにM
    g、Ti、Be、Sb、In、Zr、Li、Caのうち
    の1種または2種以上を合計で0.5〜3%含み残部Z
    nと不可避的不純物とからなるZn合金層を被覆したこ
    とを特徴とする複合アルミニウム条。
  3. 【請求項3】 Zn合金層の厚さが2〜20μmである
    ことを特徴とする請求項1および請求項2記載の複合ア
    ルミニウム条。
  4. 【請求項4】 Zn合金層の厚さが5〜10μmである
    ことを特徴とする請求項3記載の複合アルミニウム条。
  5. 【請求項5】 芯材がAlーZr系耐熱Al合金である
    ことを特徴とする請求項1乃至4記載の複合アルミニウ
    ム条。
  6. 【請求項6】 AlまたはAl合金条をAl1〜10
    %、Sn1〜70%を含み、残部Znと不可避的不純物
    とからなるZn合金溶湯中を移送させた後、被覆された
    Zn合金層の厚さを制御しながら冷却することを特徴と
    する複合アルミニウム条の製造方法。
  7. 【請求項7】 AlまたはAl合金条をAl1〜10
    %、Sn1〜70%を含み、さらにMg、Ti、Be、
    Sb、In、Zr、Li、Caのうちの1種または2種
    以上を合計で0.5〜3%含み、残部Znと不可避的不
    純物とからなるZn合金溶湯中を移送させた後、被覆さ
    れたZn合金層の厚さを制御しながら冷却することを特
    徴とする複合アルミニウム条の製造方法。
  8. 【請求項8】 AlまたはAl合金条にフラックスを塗
    布した後、150〜280℃の温度に加熱して、Zn合
    金溶湯中を移送させることを特徴とする請求項6または
    請求項7記載の複合アルミニウム条の製造方法。
JP1816893A 1993-01-08 1993-01-08 複合アルミニウム条およびその製造方法 Pending JPH06207260A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000026426A1 (en) * 1998-11-03 2000-05-11 Bac Corrosion Control A/S Zinc-based alloy, its use as a sacrificial anode, a sacrificial anode, and a method for cathodic protection of corrosion-threatened constructions in aggressive environment
JP2015183274A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 株式会社豊田中央研究所 金属部材およびその製造方法

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WO2000026426A1 (en) * 1998-11-03 2000-05-11 Bac Corrosion Control A/S Zinc-based alloy, its use as a sacrificial anode, a sacrificial anode, and a method for cathodic protection of corrosion-threatened constructions in aggressive environment
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