JPH0620565Y2 - コンクリートブロック成形機における押圧板の清掃装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコンクリートブロック製品を成形する成形機の
プレス盤に取付けられている押圧板のコンクリート押圧
面を清掃する装置に関する。

〔従来の技術〕

従来コンクリート製品を振動と圧縮で成形する成形機の
プレス盤、特に即時脱型するスランプゼロの硬練りコン
クリートを圧縮するプレス盤の押圧板の押圧面の清掃は
ほとんどが金属ブラシ等で手作業で清掃していた。

このようなプレス盤のコンクリート押圧面は高圧でコン
クリート面を圧縮するため、押圧面にコンクリートが固
く付着するため成形ごとに清掃していたが、いずれも摩
耗度合激しく、常に成形機を停止し、頻繁に押圧板の取
替え作業を行っていた。

またこの清掃作業を怠り、押圧面が摩耗してもコンクリ
ートが付着したまま使用するため成形品の圧縮面は粗荒
面に成形され、製品価値が低下するか、不良品等が成形
されていた。したがって、成形機は頻繁に停止して押圧
板を交換することとなるばかりか製品には悪影響を及ぼ
す欠点を有していた。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は、このような従来の清掃方法を解決するために
考案されたものであって、プレス盤が上昇し、給材函が
ホッパーから型枠上に移動し、型枠内にコンクリートを
投入し、再びホッパーの位置に戻る往復動作用を利用
し、この給材函の前面にバネによって弾性的に支持され
た清掃体を設けることよって、往復の緩性摺擦によって
一回の成形ごとに自動的に押圧板のコンクリート押圧面
を清掃するようにしたものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、コンクリート製品を振動圧縮により成形する
プレス盤の押圧板のコンクリート押圧面を緩性力の摺擦
により無理を生じることなく、往復緩性摺擦により一回
の成形ごとに自動的に清掃することによって常にコンク
リート製品の化粧面は規定寸法に美麗に成形される。こ
のプレス盤のコンクリート押圧面の清掃体は、硬質ゴム
あるいは金属製またはプラスチック製であって、バネに
よって支持されるもので、この緩性力により、自動的に
上下動して常に押圧面に適当な圧力で接し、往復動する
ことにより完全に清掃するもので、この合理的な構成
は、従来の金属ブラシによる手作業の清掃と異り、耐久
性が高く清掃体の摩耗も少く押圧板を頻繁に取替える必
要はない。

〔作用〕

本考案は、このようにプレス盤の押圧板のコンクリート
押圧面を清掃する清掃体を、バネによる緩性力で上下動
しての摺擦清掃は、押圧面に固く付着したコンクリート
を往復動する摺擦によって無理なく付着コンクリートを
掻き落し、コンクリート製品を成形するごとにプレス盤
の押圧板の押圧面が清掃されるため、製品押圧面は規定
どおりに成形されて美麗に締固め成形されるものであ
る。

〔実施例〕

添付図面により本考案の清掃装置を説明すると、第１図
乃至第３図は型枠底部に化粧面を成形する面パレットを
内装して成形分割する型枠(1)、あるいは一体に組成し
た型枠(1)で成形し、下方に脱型する型枠を使用する成
形機、およびこの成形機に使用する清掃装置(2)の断面
図を示すものであって、第１図は成形機の断面図であ
り、第２図は清掃装置(2)の側面断面図、第３図は清掃
装置(2)の正面図を示す。

また第４図乃至第６図は型枠(1)を反転して給材および
成形し、正転して下方に脱型する反転形の型枠を使用す
る成形機、およびこの成形機に使用する清掃装置(2)の
断面図を示すのであって、第４図は成形機の断面図であ
り、第５図は清掃装置(2)の側面断面図、第６図は清掃
装置(2)の正面図を示す。

さらに第７図、第８図は第４図以下で示す反転脱型形の
成形において凹凸面を有する特殊押圧板(23)を清掃する
ための清掃装置(20)の断面図を示すものであって、第７
図は側面断面図を示し、第８図は正面断面図を示すもの
である。

第１図乃至第６図において、(1)は化粧面を成形する面
パレットを底部に内装してコンクリート製品を成形する
左右に分割脱型形式の型枠、あるいは一体に組成した型
枠で下方に脱型する型枠を示す。

(2)は型枠上方に設けたプレス盤のコンクリート押圧面
を清掃する清掃体を緩性力で上下動する清掃装置。(3)
は押圧板のコンクリート押圧面を清掃する清掃体であっ
て、硬質ゴム、金属製等であって、断面山型に成形され
ている。(4)は清掃体(3)の下面に固着したバネによって
上下動する上下動軸であって左右に設ける。

(5)は軸(4)を上下動する緩性スプリングを示す。(6)は
清掃体(3)の上下調整螺子である。

(7)はプレス盤であって、第１図においてはスプリング
力によりコンクリート面を押圧板が下降してコンクリー
トを締固めるプレス盤が給材函(9)の前端に装置されて
いる。また第４図にあってはシリンダー(16)の押圧によ
って締固めを行う。

(8)は型枠に定量給材したコンクリート上面を押圧成形
する上下動するプレス盤下面に設けた押圧板である。こ
の押圧板(8)の強力圧縮のため押圧板面にコンクリート
が固く付着するため、成形ごとに完全清掃することが必
要となり、これにより製品が規格化されて美麗に成形さ
れるものである。従って、この押圧板の清掃がコンクリ
ート製品の締固め成形に重要な役目を果すものである。

(9)は成形型枠に定量のコンクリートを給材する給材函
であって第１図においては前端にプレス盤が装置され給
材時共に前進後退して給材函後退で型枠上の開口位置に
プレス盤が位置する。また第４図の実施例においては給
材函(9)の前端には清掃装置(2)が設けられている。(14)
は型枠開口部に給材函が前進時、一旦イッパー下口を閉
塞する閉塞板である。(13)は給材函を型枠開口部位置に
前進して給材し、後退してホッパーより定量のコンクリ
ートを収容する給材函の前進後退用のシリンダーであ
る。(17)は給材函(4)が後退時底部を閉塞する閉塞板で
型枠とは分離している。(10)、(10)は振動支持台と一体
の両側に固着した振動機を示す。

(15)はミキサーにより混練したコンクリートを一旦貯溜
するホッパーで底部開口部より給材函にコンクリートを
定量供給する。(12)は型枠上方に設けた圧入棒あるいは
プレス盤を上下動するシンリダーである。(16)はプレス
盤の上下動を案内する案内軸でプレス盤両側に設ける。

(11)は第１図の分割形式あるいは一体形式の型枠に使用
するもので、給材函前進で型枠に給材中に給材函を貫通
して型枠にコンクリートを搗き固め促進すると共に、給
材函後退時型枠開口部に位置するプレス盤を押圧するコ
ンクリート搗固め兼用の押圧体である。

また第４図の実施例は型枠(1)を反転して給材し、上面
を一旦圧縮盤下降させて締固め、その上面に化粧面を成
形する面パレットを覆せて型枠を反転し、面パレットと
共に成形して製品を下方に脱型する反転型枠装置であ
る。

第７図、第８図の実施例は、化粧面を任意形状の凹凸成
形面に形成する直接押圧型板(23)で、この押圧型板面を
緩性力による上下動自在の多数の細棒(21)の往復動によ
り凹凸押圧型板(23)のコンクリートの付着を掻き落し清
掃する清掃装置である。特に押圧型板の凹凸状面にはコ
ンクリート付着が激しく、この多数の細棒(21)の緩性力
の上下動による清掃は無理なく清掃できるものである。

即ち、第４図の実施例と同様、型枠に定量供給する給材
函(4)の上方前端に、多数の突起細棒(21)を長方形箱状
体(20)の底部に嵌入している部厚い緩性ゴム(22)上に並
列した凹凸面清掃装置を設け、給材函が型枠にコンクリ
ートを定量供給する度ごとに往復動でもって細棒(21)の
上面で付着しているコンクリートを掻き落し清掃する。
(20)は長方形箱の形状体で、内底に部暑いゴム(22)を敷
きこのゴム上に凹凸押圧板面を清掃する細棒を並列して
植設する。そしてこの長方形箱形状体(20)の底部に細孔
(24)を数ケ所開口し不純物を排出させると共に、内底に
嵌入しているゴム(22)の出入を容易にする。そして場合
によってはこの箱形状体(20)の側面に小型の振動機を取
付けて細棒(21)の振動を促すこともできる。(23)はプレ
ス盤下面に設けた凹凸形状の押圧型板で、面パレットを
用いず直接コンクリートの化粧面を凹凸形状に締固め成
形しその凹凸形状に成形した化粧面上に凹凸面に接触し
ないフラット面パレットを覆せて型枠を反転して面パレ
ットと共に脱型する。

〔効果〕

本発明の押圧板の清掃装置は、従来の金属ブラシ等を用
いた手作業の清掃に較べて、一回の成形の都度コンクリ
ート材料の供給と同時にプレス盤の押圧面を緩性的な清
掃体によって無理なく清掃するものであって、押圧板の
摩耗や損傷も少く、これの取替え作業のため成形の中断
を無くするという作業上の効果を有するばかりでなく、
押圧板にコンクリートの付着がないため成形される製品
は確実に規定寸法に成形され、外観もよく不良品が出来
ないという製品効果を有するものであって、コンクリー
ト製品の成形上画期的な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は成形機の断面図、第２図は清掃装置の断面図、
第３図は同正面図を示す。第４図は反転形型枠の成形機
の断面図であり、第５図はこの成形機に使用する清掃装
置の断面図であり、第６図は同正面図を示す。第７図は
別の実施例における清掃装置の断面図であり、第８図は
同正面図を示す。 (1)…型枠、(2)…清掃装置、(3)…清掃体、 (5)…緩性スプリング、(6)…上下調整螺子、 (21)…細棒、(22)…緩性ゴム体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コンクリートブロック成形機において、型
   枠(1)の前部あるいは摺動する給材函(9)の前部にスプリ
   ング(5)によって緩性的に支持された清掃体(3)を具備し
   た清掃装置(2)を設け、給材ごとに押圧板の押圧面を摺
   擦することを特徴としたコンクリートブロック成形機に
   おける押圧板の清掃装置。
2. 【請求項２】化粧面に凹凸模様を形成するコンクリート
   ブロック成形機において、摺動する給材函(9)の前部に
   長方形の箱体の底部にゴム帯(22)を設け、該ゴム帯に多
   数の細棒(21)を並列して植設した清掃装置(20)を設け、
   該細棒の先端を押圧板(23)の凹凸面に緩性的に当接せし
   めることを特徴としたコンクリートブロック成形機にお
   ける押圧板の清掃装置。